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やる夫は異世界の戦士になるようです106

2016/08/22
00:56

5904 名前： ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日：2016/07/10(日) 22:10:28 ID:4uzrM6u.0
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　|:::::::::::::::|}: : : : : : : _ _ _ｌ　　　　　ハロー。
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　　　　＼||

5908 名前： ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日：2016/07/10(日) 22:17:06 ID:4uzrM6u.0

　　　　　　　､　- ‐‐ -,
　　　　　　 ,´: : : : : : : : :
　　　　　　ﾞｉ : : : :○　○ﾞｉ　　　　　　　最近シャドウバースっていうスマホのカードゲームを始めたんだがね、なかなか勝てないね。
　　　　　　 }: : : : : : : _ _ _|
　　　　　　 |: : : :-=´_　_,´　　　　　　　なにせ頭が悪いものでさ、とにかく場を荒そうと遊戯王じゃガンドラ三積みとかしてたからね。
　　　　　 y' : : : : :_: : : : :i
　　　　/ : : : : : : :┌─┐　　　　　　　やはりごり押しこそ正義だね。
　　　　i : : : 丶: :ヽ{ .茶 }ヽ
　　　　ｒ : : : : :ヽ、__)一(_丿
　　　　ヽ、___ : : : :ヽ : :ヽ
　　　　と_ : : : : : : ノ : :ノ
　　　　　　￣￣￣　￣

　　　　　　　　　　　　　　　　　　,- ‐‐ -　､
　　　　　　　　　　　　　　　ｲ: : : : : : : : :｀,
　　　　　　　　　　　　 /○　○: : : : /
　　　　　　　　　　┌─┐　　i_ _ _ : : : : : : :{　　　　　そんじゃ、投下の方もごりごりとやってこっか。
　　　　　　　　　　┃茶┃　　｀,_　_｀=-: : : :|
　　　　　　　　　　├─┤　　　i: : : : :_: : : :'　　　　　みんなのハートに滅びのバーストストリーム。
　　　　　　　　　　￣￣￣ー‐'' ｀-‐´ : : : : : :ヽ
　　　　　　　　　　　　ゝ __ ,..　ｲ : : : : : : : : l: : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　 { : : : : : : : : :|: :.|
　　　　　　　　　　　　　　　 ,､ '" : : : : : : : : :ﾞ､:.ヽ
　　　　　　　　　　　　　　（ : : :‐ ､ : : : :__,. : : :Y"
　　　　　　　　　　　　　　　` ー‐┘￣‐〈＿ ,,ノ

5910 名前： ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日：2016/07/10(日) 22:26:28 ID:4uzrM6u.0

　　　　　,ィニヽ
　　　　 /,fc/_:_.ヽ
　　　 {///777i`
　　　　///////∧
　　　　i////////＞_、
　　　,ｲ/////////{//ミ_、
　　〈//////////{///∧＼
　　　∨////////,Ⅵ//∧ヾ＼
　　　 ∨/////////≦∧/＼ヾヽ
　　　　V////////////＞=-=ニﾐ_、
　　　　　∨////////////ゞ=-≦三ﾆ-__
　　　　｀!/.ﾃ´ﾞﾞﾞ＜//ﾃ´　　　｀¨-==-ﾞﾞ`
　　　　　　 }/ﾉ　　　 }/ﾉ
　　　　　　 {ｲ　　　　 {_ｲ
　　　　　　∥　　　〃
　　　　　li　　　　/'_
　　　　 _,,ﾉ^，　　./'^i}’
　　　　‘　　　　 ‘
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目が覚めた時、枕元に鴉がいた。
自分の鴉ではない、と直感で理解した直後、声が頭の中に響いた。
ギルガメッシュである。

「ふははははは、我ながら酔狂なものよ。まさかこの妾が、
人の恋路のお膳立てをしてやるとはのう、ふふふ。して、どうであった。
時の止まった果実はさぞ美味であったろう」

なるほど、どうやらあの夜の会話も全て筒抜けだったということだ。
ギルガメッシュの代わりといってはなんだが、呑気に毛づくろいをする
鴉を睨みつけていると、「おお怖い、それが恩人に向ける目か、痴れ者め」と
茶化すように言われた。どうやら視界も彼女に繋がっているらしい。
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5911 名前： ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日：2016/07/10(日) 22:34:48 ID:4uzrM6u.0

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　　　　　　　　　　　　　　／ノ　　ヽ__ 　＼
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　　　　　　　　　　　　　|.　　（_人＿）　　　u　|
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　　　　　　　　　　　　　　/ 　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　./　l　　　,/　 /　　 i
　　　　　　　　　　　　　(＿) 　　(__ ノ　　 l
　　　　　　　　　　　　　／　　／　　　___ ,ノ
　　　　　　　　　　　　　!､＿__!､＿_＿＿_つ
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「あやつは妾でも落とせぬかったからな。いわく、『あなたが欲しいのは愛玩奴隷
の類でしょう、生憎畜生に身を落とす気はさらさらございませんので』などと
減らず口を叩かれたものよ。ま、それはともかくとしてだな」

この女、アンゼロットにまでちょっかいを出していたのか。
ナノハが芳香を振りまく高嶺の花だとすれば、アンゼロットは茨を纏った薔薇の花だ。
そんな相手にすら手を出すとは、恐れを通り越して感心すら覚える。

「今日の正午、軍令部にて会議を行う。各幹部や作戦の中核を担う隊員のみで
行う予定だが、そこにアンゼロットも参加する。妾が貴様をアンゼロットの
補佐として任命してやるでな、作戦内容はアンゼロットから聞くがよい」
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5913 名前： ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日：2016/07/10(日) 22:47:15 ID:4uzrM6u.0

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　　　　　　　　　　　　 γ"illlllllllllllliヾ
　　　　　　　　　＿＿,,ｲiill●llllllllllllllll＼
　　　　　　　 ∠ -―- 7llllllllllllllllllllllllllllll＼
　　　　　　　　　￣￣`wlllllllllllllllllllllllllllllllllll＼
　　　　　　　　　　　ノ(ｼ'lllllllllllllllllllllllllllllllll､lllllL
　　　　　　　　　　　/ｌｌｌｌｌｌlllllllllllllｌｌlllllllllllllllll､ｌヾii＼、
　　　　　　　　　　ﾉ||||||||||llllllllllllllllllllllllllllllllヾiiii＼ii＼
　　　　　　　　　　　|||||||||||||||llllllllllllllllllllllllllllllヾiiiiii＼iiゝ
　　　　　　　　　　　!iiiillllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll＼ii√
　　　　　　　　＿＿ﾚ､,!!!!!ii,､llllllll ,..,､llllllllllllllll√三
　￣￣￣￣￣　　　　　　`ゞﾂ`''"￣`ヾヾヾミ￣￣￣￣￣
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「さて、ここからが本題だ。
ジャンヌの目的は戦乱の終結、止まった時代の歯車を動かすこと。
そのためにお前がなすべきことが何か、分かっておるな？」

ギルガメッシュの声色が変わる。
傲慢で尊大な態度は微塵も変わらないが、その声には何かを強制する
強い迫力があった。

黙って頷くと、ギルガメッシュは満足げに高笑いをした。耳が痛くなる。

「うむうむ、それでこそだ。わざわざ鎖を繋いでおいた甲斐があったというものよ。
そう、お前の使命はただ一つ。英雄として名を馳せることでもなければ、
アラディアの国を救うことでもない」

そこでギルガメッシュは一拍置くと、「神を殺せ」とはっきり口にした。
あまりの力強さに頷いてしまうが、言葉の意味までは浸透してこなかった。
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5914 名前： ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日：2016/07/10(日) 22:55:53 ID:4uzrM6u.0

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「なに、そう難しい話でもないぞ？
単に、いずれ来るメビウス首都イプセンへの侵攻の際、攻略部隊に紛れて
神に刃を突き立てるだけだ。たったそれだけで神は死ぬ。
あれは生き物ではないが、不滅の存在というわけでもない。
その相手が自分の飼い犬ではなく、よそ者とあれば尚更のこと。
謂わばお前は、この世界に招き入れられた毒針というわけだ。
本来なら、もっと大きな役割を担っていたのであろうが……よい、それは忘れよ」

神を殺す。字面だけ見ればお伽噺だが、ギルガメッシュの説明は淡白なもの
だった。特別な武器が必要だとか、特殊な手順を踏まねばならないであるとか、
そういうのではなく、ただ剣を突き刺せというのだ。

それで死ぬような存在が、この世界の神なのか？
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5915 名前： ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日：2016/07/10(日) 23:05:28 ID:4uzrM6u.0

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　　　　　'ー-　､｀ヽ―- ､
　　　　　＼＼ヽ° ＼
　　　　　＜´￣￣／　　　　ヽ
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　　　　　　　　　|:.|: .　　　. :.ヽ: : . 　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　‘:ヽ: : . . . : : : :＼: : .　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　 ‘ﾍ: : : : : : : : : 丶-=､:_. . .　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　ヽ: : : : : : : : : : : : : :＼:_: .　＼　＼
　　　　　　　　　　　　　＼:ヽ＼:ヽ: : : : :､: : : :≧ｰ-=ﾆ_,.斗‐= ﾆ"¨´
　　　　　　　　　　　　　　　｀ト-=ﾆ＼:_: :}:＞‐=ﾆ"¨´
　　　　　　　　　　　　 _　　-‐=ﾆ"¨´
　　　　　　　-‐=ﾆ¨´

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「ああ。血を吹きだしながら痙攣し、最期には塵と消えるだろうよ。
実際に存在する神などそんなものさ。要は『神らしき存在』というだけだからな。
ジャンヌも、あれも神というよりは巨大な霊魂といったほうが正しい。
メビウスとエリヌスは、ジャンヌとは若干違うらしいがの。
あれの言葉を借りるなら、『私は人より生まれたもの、彼らは人が生んだもの』
なのだそうだ。要は力ある霊魂とでも思えばいい」

「貞子みたいなものですかお？」

「さだこ？　まあよい、とにかく伝えることは伝えたぞ。
安心して妾にその身を委ねるがよい。その毒、必ず神の喉まで届けてやろう」
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5916 名前： ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日：2016/07/10(日) 23:14:43 ID:4uzrM6u.0

　　　　　　　　　　( ⌒ )
　　　　　　　 γ⌒ 　　⌒ヽ
　　　　　　　　ゝ　　　　ノ　　　ポッポー
　　　　　　　　　　|　l　|
　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　　　／一ﾉ　ゝー　ヽ　　　　　　　　　「……で、どうだったのだ。致したのか？　ん？　ほれほれ、申してみよ。
　　　　　／　 (●)　}lil{　(●)　',
　　　　＿_|　ノ（　 (__人__)　　　 |　　　　　　　　あの生意気な鉄の女がどんな顔で男に抱かれるのか、妾も個人的に興味が……」
　　　(´　　.＼ ⌒ 　｜ / 　　／
　　　｀`ﾞ''ｰ､　＞ｰ-　｀´ --‐ '’　　　　　　　　　　　連絡ありがとうございました！
　　　　　｝　　　　　　　ﾍ
　　　　　 .{　　　　　　 j､　 }
　　　　　　　}　　　　　 :! `ｰ' 　　　ペシッ！！
　　　　　　 /　／ヽ　　 }　 |l!il|
　　　　（　 / 　　ヽ　 !　γ ｀ﾟ´ ヽ　て
　　　　　 `ｰ' 　　　 `ｰ' 　{＿＿＿jzz，　て
　　　　　　　　　　　　　）　　　　　　　　　て
　　　　　　　　　　　　　　ゝ⌒　ﾍ/⌒ヽて

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鴉にチョップを叩き付けると、ひょろひょろと逃げ去るように飛んでいった。
ギルガメッシュの高笑いも聞こえなくなる。

しかし、なぜアンゼロットを作戦の中核として起用するのだろうか。
首都防衛戦で、彼女の魔導士としての力量を見せつけられた身としては、
彼女の力が前線で振るわれればナノハ並の戦果を叩き出すことは当然と思える。

しかし、アラディア軍にはブリュンヒルド隊という優秀な兵士を集中させた
独立大隊があるのだ。本来ならばそれを使うべきだろう。
一体、アンゼロットに何があるというのだろうか。

心配になり、寝返りを打ちながらアンゼロットのことを考える。
昼を過ぎたら様子を見に行こう。そう考えてから、やる夫は二度寝を決め込んだ。
この状況では訓練もなにもあるまい。休める時はとことん休ませてもらおう。
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5917 名前： ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日：2016/07/10(日) 23:16:32 ID:4uzrM6u.0

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5918 名前： ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日：2016/07/10(日) 23:29:00 ID:4uzrM6u.0

　　　　　　　　　／-‐…‐-　 ..,,__
　　　　　　　　　　　r …‐ミ　　｀`トミ
　　　　　／　/ 　{｀`丶、　　　　　＼＼
　　　　 ./　　./　　　　　＼　　　　ﾞ:,　ヽ丶
.　　　 ,　　　;　　　　　　　　　　　　ﾞ:,　　 ,
　　　　′ 　 ′　　　､　　　　　　　　ﾞ,　　 ′
.　　　{ 　　 |　　　　|乂 ___　　トミ,斗}: 　}
.　　　！　　 :|　　　　トX{≧=-ト}　抖ｚ|　 .′
.　　　！　:|　|: 　　　 |ｋ抖抒　　　 rﾘ |　/{
　　　　。｜ |　l　　　 | Vrツ　　　｀¨ }ｲ{ :{ヽ　　　　　　　　　　　　　　　あら、寂しくなって会いに来たのですか？
　　　　ﾟ, |　|　|　　　 |　　　　　／￣＼:{　ﾟ。
.　　　　 }|　|　|　i|　　 |..,,_　　ｰく　　　 }:{.　 ',　　　　　　　　　　　　　 ……っと、今のあなたには冗談は通じませんでしたね。
.　　　　　 l|　|　|　l|　　！{「うぅ =/＾y　　　/ :{　　}i
.　　　　　 l| ｜ ./iｌ|　　 ‘*≧=-/　￣〉 =≦　 { 　 |l　　　　　　　　　　　　　何の御用でしょう。
.　　　　　 l| :.{ /=八　　　 ∨／{ 　　）⌒ヽ　{　　|l
　　　__rzzl| : /ﾆﾆﾆミト　　〈　∧　　 }∨ ｜:∧、ﾉ
／羽羽羽;} /ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆヽ　∨:∧　　 .}＼}　 ∧＼
　/7/7/7//ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ'∧　},勹┐　,勹. ヽ　 ∧. 丶
===-　⌒〈=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ∧∧ 勹 ./　勹 .}ﾆ　ﾞ.　　＼
￣￣｀Y^ ; ∨ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/ﾆ{ 　勹┐,勹┘= 　 iト.　　ヽ
ｚｚｚzzzzz′　-=ﾆﾆﾆﾆﾆニ/ﾆニ＼　勹勹:ニﾆ　 i{　ヽ　　ﾟ。
　|/| 　 ./　　　. i|:Vﾆﾆﾆﾆ/ﾆﾆﾆﾆﾆ＼　 ,}_)ﾆﾆﾆ .八＼}}　　 }
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　|/| ./　　　　. .i|: : :Vﾆ/ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/ニﾆﾆﾆﾆ..,,___,,,.. 　=-‐　　　　 ~￣
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正午を回ったころに、アンゼロットの自室に向かった。
ドアの前に立つと、深い理由はないが無性に緊張した。
軽く身だしなみを整えてから、ゆっくりと扉をノックし、部屋へと入った。

アンゼロットは二体の魔道ゴレムを侍らせながら、優雅にティーカップを
傾けていた。普段の身の回りの世話は魔道ゴレムに任せているらしい。
勧められるがままに、簡素な作りの部屋の中央に設置されたテーブルを挟み、
アンゼロットと向かい合う形で椅子に腰を下ろす。

顔色は悪くない。容体が悪化した様子も見受けられないし、無理しているようにも
見えなかった。ほっと胸をなでおろしながら、「会議はどうでした？」と
単刀直入に訊ねてみた。ここで濁しても仕方ないだろう。

アンゼロットは眉を軽く上げてみせ、「間の良いこと」と笑みを作った。
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5919 名前： ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日：2016/07/10(日) 23:46:57 ID:4uzrM6u.0

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　　　　　　　　　　　　　〃　　／　　　　　 ;　　　　　　　　　ヽ　ヽ
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　　　　　　　　　　　　　 ;′′′ｉ{　{　　 {　　{ ‘,　　.ｉ　　i　　i
　　　　　　　　　　　 {　i{　{　.八 {__j__ .{ ｉ　､　､￣「｀､! 　 !　　i
　　　　　　　　　　　 {　i{ 　、 .／{Ⅵ＼{人　{＼lz斗=ミ| 　 | 　 :|
　　　　　　　　　　　人八:.　＼ { ｧ≠ミ、　｀i　 ´Vr リ￤　.ｉ　　:|
　　　　　　　　　　　　　　　　＼　{ヾ代r リ　　　　｀ ´ .,'　　;　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　 i ヾ.从　, , ,　　､　　　' ' ' ′ ./　　 :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |.! .!　 i.､　　､　　ノ　 i　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　从_ｉ　　个s｡.　　　　　イ |　　i　　　 | 　　　 r ､
　　　　　　　　　　　　　　　 ,.　´ニ' 　 iヾー‐{〕≧ ﾁr 7八　 .|　　　:|　　　　　＼＼　　_
　　　　　　　　　　　　　／ニ二/　　ﾉニﾆﾆLL}ｰ{｣,/＼　　|__　　:|　　　　　　ヽヾ7 .)_
　　　　　　　　　　／ニニﾆ/　／r――=ミ辷彡'ニﾆ≧　iニ≧.､　　　　　　 .i　'　ｲ} }､
.　　　　　　　　　 ,;仁ニニ‐/.／ニ,!　　　　(/,)´￣￣｀ヽ{　|ニニﾆ＼　　　　八　　ヾノ､
　　　　　　　　　　 {ニニニﾆ{/ニﾆ〈ｰ―==彡7｀　､　､_ﾉ{　!ニニニﾆヽ.　　　　　〉、__　　.}
　　　　　　　　　　人ニニニ,'ニニﾆ厂￣　　/　＼＼ /ﾆ.､.ﾉニニニﾆ‐ﾑ　　　　 i　厂'ｰｧﾉｰ=ｧ__
.　　　　　　　　　　ヽニニ{ニニﾆ｀ｰ‐ ､　 ′　__辷r'ニﾆﾑニニニニﾆﾆ　　　　,' /　／￣}ｰ=ｧ_j}
　　　　　　　　 ′　　/ゞニ人ニニニニﾆヽ{{／´ニニニニ‐iニニニﾆﾆ‐ﾉ、　　./≧　.,　_,ノ　/´.ﾉ
　　　　　　　 /　　　,仁ニニ‐}ﾆ=‐-‐=ﾆニ,'≧ ､ニニニﾆﾆﾉニ_ﾆ=--r ' 　 .,　 ,ニニニ≧‐-　イ
.　　　　　　 /　　 .,;仁ニﾆﾆ‐jニニニニニ'ニニﾆ=‐--‐=彡≦ニニニ〉　 .‘,./ニニニニニﾆ‐ﾉ
　　　　　　 /　　 ,;仁ニニﾆ／ﾆニニニニ7ニニニニニ7´ 「｀ﾏニニニ＼　　/二二ニニﾆﾆ／
.　　　　　 /　　.,;仁ニﾆ‐／　iニニニニﾆ7ニニニﾆﾆ‐7 　:|　　､ニニニﾆｰ彳二二ニﾆﾆ／
　　　　　 /　　 .iニニ=ﾐ'　　　iニニニニﾆ'ニニニニニ7 　 :!　　:,＼ニニﾆﾆﾉ二二ニﾆ／
. 　　　 ′　　 !ニニﾆﾑ　　人ニニニﾆ7ニニニﾆﾆ‐7　　｜　　 ,　＼ニニニニﾆﾆ／
　　　　　　　　 iﾆ＞rzz,ﾑ／ニニニﾆﾆ7ニニニニﾆ‐j}　　｜　　 ′　＼ニニニ／′
　　　　　　　　ﾚ'7｣ｰ'ヽ '‐ニニニニニ'ニニニニﾆﾆ从　 i|　　　 ,　　　｀≪彡'　　 ,
.　　　　i　　　　r{┘　 _-ﾆニニニニﾆ7ニニニニニニﾆ-_　i|　　　　′　　　　　　, 　 ′
　　　ｉ|　　 ∩ﾉ　　_-ﾆニニニニﾆﾆ'‐ﾆニニニニニニﾆ-_i|　　　　 }.　　　　　 ′ﾚ'
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　　　　ヽ{､从／ニ‐ﾏニニニ,.イニ,ﾆ‐＼ニニニニニﾆ‐／‐_ 　　 }　　　　　　　},ノ

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「特に問題もなく終わりましたよ。新戦力の確保、それらの輸送、編成や配置等々。
私たちエリヌス方面部隊は、これより本隊の支援部隊として再編。
輸送手段は海を使います。とはいっても、私たちも船に乗るわけではありません。
輸送船団の護衛を兼任する形で、海沿いを鉄馬車で駆け抜け、
索敵と掃討を……なにをにやけているのです」

はっとして、頬の辺りをぐにぐにと触る。
気が付かないうちに口角が上がっていた。

「すみません、元気そうだったから、嬉しくて」

正直に口にするが、アンゼロットはふんと鼻を鳴らしてそっぽを向いてしまった。
本人に言う気はないが、この動作は彼女自身が思っているよりも愛らしいものだった。

「真面目に聞きなさい」

笑っていると、指で眉間を弾かれた。素直に謝り、姿勢を正す。
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋

5920 名前： ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日：2016/07/11(月) 00:02:43 ID:xxkIvBAI0

　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿_
　　　　　　　　　　＿＿,.．'´￣　　　　｀丶、
　　　　　　　　, '"￣フ￣l ｀ヽ　　　　　　　＼
　　　　　／' 　／　　| 　　　　　ヽ　　ヽ
　　　　　〃　　,ｲ　　　 | 　　 ! 　　　 | 　l　　 i
　　　　　 i'　　 ,'　　　　l、　　 |　l| |　l､| 　|　　 |　　　　　　ああもう、調子が狂いますね。
　　　　　　　 |l 　 |　　| ｣ム　　|ﾍﾅ7メ､|　 |　　 |
　　　　　　　 || |　ヽ.　|ﾊ|=､ヽ、l 彳うﾐ､|　 |　　 |　　　　　　とにかく、これからはナノハを隊長とした混成小隊として
　　　　　　　　 |ﾊ､ヽ从l 化ﾘ　 `　ゞ‐'　| 　|ヽ　 l
　　　　　　　　　ヽﾄトゝ　　、　　　 | 　ﾚ' 　 l　　　　　　輸送船団を護衛しつつレゼ砂漠へ向かい、本隊と合流。
　　　　　　　　　　　　|　i、　 r_，　　 |　 | 　　!
　　　　　　　　　　　　|　| ＞、　　 , イ | 　| 　　l　　　　　　その後は各地の拠点を制圧しながら西へ向かいます。
　　　　　　　　　　　｜ | 　/ｿ）T,.,_,.､jｰ|　 |　　　|
　　　　　　　　　/j　|＿l | ﾚ',ｲﾑﾄr )| 　|.,.．-┴..、　　　　最終目標はメビウス首都イプセンの攻略。
　　　　　　　　　　／:´l　l::::::! 　 '´ｨ,'(_ﾟ)､| 　|'::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　 /::::::::::! l::::::| 　　!/ ｲiヽ|　 |:::::::::::::::::::::::!　　　その間、あなたには私の補佐を担当してもらいます。
　　　　　　　　　 !::::::::::::| |:::/ヽ、　j '´||l| ||　 |:::::::::::::::::::::::l
　　　　　　　　l:::::::::::::| |::|　/ )､ルﾉl､|l｣|　 |:::::::::::::::::::::::l　　　　……とはいっても、何をしろ、というわけでもありませんが。

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つまりは何も変わらない、ということだ。
いつも通り、剣を握って戦場に立ち、アンゼロットたちの盾となる。
幸いと言うべきかどうかは疑問だが、痛みを感じる部分も少なくなってきた。
魔力の限界出力が引き上げられている今なら、これまで以上に動けるだろう。

タイムリミットがあることが難点だが、それを除けば大きな強みになる。

それに、制限があるのはアンゼロットも同じだ。
二人の命が燃え尽きる前に、全てを終わらせなければならない。

これは時間との戦いだ。
出し惜しみをすれば仲間が倒れる。やりすぎれば自分が消える。

まるでギリシャ神話のイカロスだ。高く飛びすぎれば太陽に焼かれ、
羽ばたくのをやめても落ちてしまう。いずれ尽きる蝋の剣と蝋の盾。
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋

5921 名前： ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日：2016/07/11(月) 00:06:40 ID:xxkIvBAI0
すまない、今日はここまでだ。

あまり夜更かしすると明日の朝が怖いのでね……フォーギブミー、全国もモコイファンたち。

それじゃ、次の日曜日にシーユーアゲイン。お頭！空から月曜日が!！

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