KDDIの携帯電話サービスが鹿児島県屋久島町・白谷雲水峡をエリア化!

KDDIは8日、同社の携帯電話サービスにおいて鹿児島県屋久島町にある白谷雲水峡のエリア化を2022年10月に完了したと発表しています。これにより、日本国内の通信事業者で初めて白谷雲水峡の駐車場から登山道の一部で携帯電話が利用可能となりました。

携帯電話サービス「au」や「UQ mobile」、「povo」に加え、au回線の仮想移動体通信事業者(MVNO)の携帯電話サービスを利用してスマートフォン(スマホ)などで撮影した白谷雲水峡の幻想的な景色を家族や友人などにリアルタイムに共有できるほか、安心安全に観光を楽しめるようになっています。

02

白谷雲水峡は世界遺産の島「屋久島」の原生林の自然を容易に観賞できる場所として1974年に屋久島自然休養林に指定されており、日本国内有数の苔スポットとなっており、石や木など、すべてが緑色の苔で覆われた幻想的な世界が広がり、毎年約10万人の観光客が訪れています。

これまでKDDIでは白谷雲水峡のエリア化の要望を継続的に利用者から要望されてきたということですが、屋久島国立公園内であるため、新たな工作物の設置に制限があって対応できずにいたほか、電気や通信回線がないため、携帯電話サービスのエリア化に必要な基地局の設置場所の確保に難航していたとのこと。

03
通信エリア対策工事の様子

また地形や樹木などの影響が大きく、利用者に満足してもらえるエリアを設計することが困難となっていたということです。これに対し、今回、屋久島町とともに以下の取り組みを実施し、幻想的な森の世界観を損なうことなく利用者が快適に携帯電話を利用できる環境を実現したとしています。

<取り組み内容>
・新規工作物の設置に制限があるため、すでに設置済みの鹿児島県の建物に基地局を設置
・電気は発電機や太陽光発電などではなく、白谷雲水峡にある屋久島町の小型水力発電機を利用
・通常の約2mのアンテナではなく、30cmの小型アンテナを導入して景観に配慮
・エリアの設計においてシミュレーションに加え実際に機材を設置して電波実験を実施

04
基地局と小型の丸型アンテナ

KDDIでは2014年から全国観光地の携帯電話のエリア化対策を実施しており、屋久島ではすでに宮之浦岳山頂や縄文杉、荒川登山口、ヤクスギランドの対策を実施しているほか、2020年には屋久島町の要望により、安房川第一発電所の対策も行っています。

また2022年9月には富山県にある黒部峡谷鉄道の全区間でエリア化対策が完了しており、今回の白谷雲水峡に続き、今後も全国観光地を含めたサービスエリア拡大や品質向上ならびに利用者がより使いやすい環境の整備を進めていくとしています。





記事執筆:memn0ck


■関連リンク
エスマックス(S-MAX)
エスマックス(S-MAX) smaxjp on Twitter
S-MAX - Facebookページ
国内初、屋久島白谷雲水峡でauが利用可能に | 2022年 | KDDI株式会社
エリア | スマートフォン・携帯電話 | au
このエントリーをはてなブックマークに追加

タグ :