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マイナビウーマン
●肖像画の選出基準は精密な肖像画が入手できる人多くの人が疑問に思っていることの一つが、「紙幣の肖像のモデルはどういった基準で選ばれるのか」ということでしょう。まず、新たに肖像を選ぶ際は、財務省と日本銀行、そして国立印刷局の3者が協議し、最後は財務大臣の認可によって決定されます。
肖像の選出に際しては、
・日本国民が世界に誇れる人物・一般的によく知られている人物・偽造防止の面から、なるべく精密な人物像の写真や絵画を入手できる人物
が主な選出理由になるそうです。世界的に誇れる文化人だとしても、精巧な描写の基となる「素材」がないとセキュリティー面で適さないということですね。
●紙幣の肖像になった人物は全部で17人!上記のような理由をクリアして肖像が選ばれるわけですが、肖像になった人物は全部で何人なのでしょうか? 肖像が印刷されたのは1881年(明治14年)に発行された「改造紙幣壱円券」が最初です。このときの肖像は日本書紀にも登場する「神功皇后」でした。
そこから現在まで、
・神功皇后・板垣退助・菅原道真・和気清麻呂・武内宿禰・藤原鎌足・聖徳太子・日本武尊・二宮尊徳・岩倉具視・高橋是清・伊藤博文・福沢諭吉・新渡戸稲造・夏目漱石・野口英世・樋口一葉
この17人が紙幣の肖像として登場しています。
※……2000年に発行された二千円紙幣の裏面に「紫式部」が描かれていますが、国立印刷局のHPでは「肖像ではない」と扱われているため、一覧から除いております。
上記の出典:国立印刷局 お札に関するよくあるご質問http://www.npb.go.jp/ja/intro/faq/
●肖像の登場回数トップは聖徳太子!肖像として登場した人物の中で、一番登場回数が多いのが「聖徳太子」です。1930年発行の「乙百円券」に初めて登場し、1958年発行の「一万円券」まで合計7回登場しています。聖徳太子の一万円紙幣は1986年まで使われていたので、年配の方は懐かしいのではないでしょうか。
●お札には動物もたくさん登場している人物の肖像が注目されがちですが、さまざまな動物も登場しています。これまでに、ネズミやイノシシ、ハトやライオンなど実在の動物が8種類登場しました。また、一万円札には架空の生き物である「鳳凰」も描かれています。
●お札の重さは約1グラム!お札の重さは約1グラムです。ということは、1億円の場合は1万円が1万枚なので約10,000グラム=約10キログラムになります。意外と重いようですね。また、お札の高さは100万円で約1センチの高さになるそうです。
1億円なら、縦に積めば約1メートルの高さになりますね。
●ホログラムの目は怪しいものではなく「行章」紙幣に印刷されているホログラムは角度によって「目」のような印が浮かび上がります。これは日本銀行の行章です。日本の「日」の古代書体がモデルとされています。
●紙幣は本当に和紙でできている紙幣に使われている原料ですが、ただの紙ではなく「ミツマタ」という和紙の材料に使われる植物と、「アバカ(マニラアサ)」という織物などに使われる丈夫な植物が使われています。1879年に最初に紙幣を製造するときに採用され、現在でも変わらず使われています。
ちなみに、紙幣の寿命ですが、一万円紙幣で4-5年、五千円紙幣と千円紙幣は1-2年とされているそうです。
普段目にする機会の多い紙幣ですが、こうした「意外と知らないこと」も多かったりします。話題に困ったときは、こうした身近なもののトリビアを披露するといいかもしれません。ぜひ覚えておいてください。
(中田ボンベ@dcp)