訪台したのは、1924〜32(大正13〜昭和7)年に新竹中(新竹市)で教壇に立つ傍ら、画家としても活躍し、西洋画の普及にも取り組んだとされる南條博明さんの孫ら4人。
新竹県政府文化局によると、南條さんは終戦で引き揚げる際、台湾で撮影した写真を同県竹東鎮に住む友人の鍾廷麟さんに託し、2003年になって鍾さんの家族が62枚の写しを同県県史館に寄贈したという。写真はインターネット上で閲覧が可能だ。
今回の訪問について新竹中図書館の黄大展主任は、写真の公開を知った南條さんのやしゃごが5月初め、新竹中に連絡を取ったことで実現したと説明。南條さんの写真に写っていた同中の講堂を案内した他、関連の資料や写真などをプレゼントした。
南條さんの長女を母に持つ女性は、新竹生まれだが当時の記憶はなく、南條さんや両親が暮らした場所を見られてうれしいと話した。
また親族の男性は南條さんの教え子などを探して日台交流絵画展を開きたいと期待を寄せた。
(魯鋼駿/編集:齊藤啓介)