●キヤノン
キヤノンは「組み込みAI・GPUマシンビジョンシステム「AI Power Vision System」」と題して「AI Power Vision System」の概要説明とデモが紹介されました。
「AI Powered Vision System」はJetson TX2とグローバルシャッターを備えたカメラとで構成されるシステムでAI画像処理を高速に行うために調整されています。通常AIで高速度に画像処理をするためには精度の良い画像データが必要ですが、「AI Powered Vision System」はグローバルシャッター方式を採用して全画素を同時にサンプリングすることにより、高速撮影やドローンでの移動撮影でも歪みやブレの少ない画像が撮影できるようにしています。また会場では実際の動作デモも行われました。
AI Powered Vision Systemの展示の様子
●シーシーエス
シーシーエスは「LIGHTING SOLUTIONとAIラボの紹介」と題して、AIを活用した検査に最適な照明とレンズの紹介、更にはAIラボの説明をしました。
検査用照明とひと口に言っても検査対象や検査の目的によってさまざまな種類があるそうで、照明の種類によって見え方が変わってくるということです。
ただ、肉眼で判断できないものはAIでも判断することは難しいため、判断の精度が照明の選択で変わることを500円硬貨の撮影などを例にわかりやすく解説しました。
照明を変えて撮影した様子。光の当て方によって検査のしやすさが変わることがわかる。
また、東京のテスティングルームはNVIDIAのGPUを搭載したPCを準備し、「AIラボ」として画像検査ソリューションを試せる環境が整っているとのことです。
●まとめ
第1回目の「NVIDIA AOI Summit Tokyo」が開催されましたが、会場は満席で立ち見の人がいるほどの盛況ぶりでした。工場などの検査用用途でAI活用への関心の高さが伺えました。実際の外観検査事例は工場のラインなど屋内での検品・検査事例が多く、「NVIDIA Jetson」シリーズをはじめとした組み込みAIデバイスを使用した精度の高いエッジ・ソリューションはこれから一気に導入が進むものと思われます。またソリューションの説明を聞くと、レンズ・カメラ性能・照明の選定が想像していた以上に重要で、導入に際しては検出精度の向上のカギになると感じました。
なお、6月に名古屋で「NVIDIA AOI Summit Nagoya」が開催されます。名古屋近郊の人、今回参加できなかった人はチェックしてみてください。
NVIDIA AOI Summit Nagoya:
日程::
6/20(木) 12:30~
会場:JP Tower 名古屋 ホール&カンファレンス
登壇企業::
エヌビディア合同会社(主催)
connectome.design株式会社
株式会社GRID
クリスタルメソッド株式会社
株式会社YE DIGITAL
武蔵精密工業株式会社
株式会社マクニカ
(高橋一行)