*Lay that pistol down, babe
 Lay that pistol down
 Pistol packing mama
 Lay that pistol down
*ピストルをおろしてくれよ、ベイベ
 ピストルをおろしてくれ
 ピストル持った姐ちゃんよ*1
 ピストルをおろしてくれよ
Oh, drinking beer in a cabaret
Was I having fun
Until one night she caught me right
And now I'm on the run
キャバレーでビールを飲みながら
俺は楽しくやっていた
ある夜、あの女にとっ捕まるまでは
それで只今俺は逃走中

*Refrain
*繰り返し

Oh, I'll sing you every night Bing
And I'll woo you every day
I'll be your regular mama
And I'll put that gun away
毎晩歌ってあげる、ビング
毎晩口説いてあげる*2
あなたの正真正銘の彼女になるわ
そしたら銃をしまってあげる

Oh, lay that pistol down, babe
Lay that pistol down
Pistol packing mama
Lay that thing down
Before it goes off
And hurts somebody
ああ、ピストルをおろしてくれよ、ベイベ
ピストルをおろしてくれ
ピストル持った姐ちゃんよ
ピストルをおろしてくれよ
そいつをぶっ放して
誰かにケガさせちまう前に

Oh, she kicked out my windshield
And she hit me over the head
She cussed and cried and said I lied
And she wished that I was dead
あの女はフロントガラスを蹴り飛ばし*3
俺の頭上に撃ち込んできた
罵って、泣きわめいて、俺を嘘つき呼ばわり
俺なんか死んじまえばいいってさ

*Refrain
*繰り返し

We're three tough gals
From deep down Texas way
We got no pals
They don't like the way we play
あたしらは肝っ玉三人娘
根っからのテキサスっ子*4
お友達なんていらないよ
あたしらのやり方が気に入らないならね

We're a rough rooting tooting shooting trio
But you ought to see my sister Cleo
She's a terror make no error
But there ain't no nicer terror
Here's what we tell her
あたしらはじゃじゃ馬かしまし三人娘*5
でもあんたはクレオ姉さんに会うべきよ
あの人こそ間違いなく恐怖の化身
あれ以上怖い人なんていないわ
このことはクレオ姉さんに言うからね

*Refrain
*繰り返し

Pappy made a batch of corn
The revenuers came
The drought was slow
So now they know
You can't do that to Mame
とっつぁんがトウモロコシを一束作ったら
監視役人たちがやってきた*6
日照りはなかなか終わらない
そして今じゃ連中よくわかってるの
このメイムにそんな仕打ちできっこない*7

*Refrain
*繰り返し

Oh, singing songs in a cabaret
Was I having fun
Until one night it didn't seem right
And now I'm on the run
キャバレーで歌いながら
俺は楽しくやっていた
ある夜店の明かりが消えるまでは
それで只今俺は逃走中

*Refrain
*繰り返し

Oh, pistol packing mama
Lay that pistol down
ピストル持った姐ちゃんよ
ピストルをおろしてくれよ

*1 mamaとはお母さんではなく、「セクシーねえちゃん」または「俺の彼女」というような意味がある。
*2 この部分の歌詞は、本来は男の方が「毎晩イチャイチャしてあげるから銃をおろして」と頼み込んでいたものだった。
*3 フロントガラスは実は和製英語。kick outしたということはフロントガラスは割れたか外れたかしている。強い。
*4 deep downは「心底」「本心では」をあらわす。なお、アンドリュース姉妹はミネソタ出身で別にテキサス出身ではない。もちろんクレオ姉さんも実在しない。
*5 rooting-tootingは騒々しい、にぎやかなという意味だが、拳銃の連射を連想する音でもある。
*6 revenuerとは、正確には密売防止の監査官。
*7 You can't do that to ~は、「~に対してこんなことできっこない」だが、転じて「なんてひどい仕打ちをするの!」という意味にもなる。
 メイムとは誰のことなのか? パトリック・デニスによる自伝的小説(1955)およびその映画化(1958年)&ミュージカル化(1966年)に登場するヒロイン「メイムおばさん」のことかと思ったが、この録音は1943年なので違う。クレオ姉さんと同じく、歌い手である架空のヒロインの名前かもしれない。

text: Clarence Albert Poindexter (Al Dexter, 1905–1984)
tune: Boil Them Cabbage Down《キャベツを煮込んで》という民謡をデクスターがアレンジしたもの。


この歌詞はビング・クロスビーとアンドリュース・シスターズのコラボ用にアレンジされたもので、1942年のオリジナルバージョンではもっとストレートに「浮気現場に踏み込まれて銃で脅された」「男の結末はわからない」という歌詞だった。
 

クロスビーとアンドリュースシスターズによって1943年9月に録音され、発表されるとたちまち大人気となり、同年の12月にさっそく同名の映画まで公開された。
内容が面白いのかどうかは不明。
Pistol_Packin'_Mama_poster

ビング・クロスビー & アンドリュー・シスターズ
収録アルバム: I'll Be Seeing You
Pistol Packin Mama
The Andrews Sisters Tribute Show
2011-01-01


おまけ:日本でも駐日米軍基地周辺から伝わり、登川誠仁の耳コピによる沖縄風アレンジ《ペスト・パーキン・ママ》が作られた。オラショみたいになってるやん。


おまけその2:アメリカのゲーム会社ベセスダ・ソフトワークス謹製RPG「Fallout 4」のDLC第2弾「Wasteland Workshop」のトレイラーでなぜかBGMとして使われた。


このゲームのインストール中に流れるムービーもなぜか1930年代カートゥーン風味だったりする。


「なぜか」は、ロビンはこのゲームをやったことないので知らんのです。核の炎に包まれた後の世界でなんでこんな曲なんだ。コメント欄のワンダラーワンダラー氏情報にて!





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