懐かしくも新しい「G'zOne TYPE-XX」をチェック!

既報通り、KDDIおよび沖縄セルラー電話は6日、同社が展開する携帯電話サービス「au」向けに、4G LTE対応のタフネスケータイ「G'zOne TYPE-XX(ジーズワン タイプ ダブルエックス:型番KYY31)」(京セラ製)を2021年12月10日(金)に発売すると発表した。

取り扱いはau Styleやauショップ、量販店などのau取扱店および公式Webストア「au Online Shop」など。事前予約は今年8月から受け付けており、価格(金額はすべて税込)はau Online Shopなどの直営店では52,800円で、分割払いは24回で2,200円/月、36回で1,466円/月、48回で1,100円/月となっている。

今回は、11月30日にメディア向けに開催された「G'zOne TYPE-XX完成発表会」のタッチ&トライスペースでG'zOne TYPE-XXの実機を試すことができたので、写真や動画を交えながらレポートする。

■ハードウェア面をチェック

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折りたたんだ状態の本体正面。
左が「リキッドグリーン」右が「ソリッドブラック」


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折りたたんだ状態の本体背面


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開いた状態の本体背面


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開いた状態の本体内面


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文字盤部分


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「リキッドグリーン」のファンクションキー周辺


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「ソリッドブラック」のファンクションキー周辺

本体サイズは約W55×H115×D23.0mm(最厚部26.0mm)、重量は約183g、メインディスプレイは約3.4インチFWVGA(854×480)TFT透過型液晶を、サブディスプレイは約1.4インチHD+(96×96)のSTN液晶を搭載している。本体のカラーバリエーションは「リキッドグリーン」と「ソリッドブラック」の2色展開。カラバリによる文字盤デザインの違いはないが、センターのファンクションキー周辺のカラーが異なっている。

2つ折り形状のフィーチャーフォンやガラケーと呼ばれる携帯電話機(以下、ケータイ)としては、ゴツいデザインとサイズ感が特徴のG'zOneシリーズだが、現在の大型化したスマートフォン(スマホ)に比べると、画面サイズははるかに小さく重量も軽い。

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折りたたんだ状態で正面に向かって左側面(上)と右側面(下)


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右側面に搭載されているサイドキー

一般的なスマホとは異なり、本体の左右側面には電源(スリープ)キーや音量キーは存在しない。右側面に搭載されているサイドキーはマナーモードの起動とカメラのシャッターボタンを兼ねたボタンとなっている他、本体を閉じた状態でサブディスプレイのバックライト点灯と表示切り替えもできる。

サイドキーの他には、専用の卓上ホルダ(充電器)で充電する際の充電接点となる四角い金色の金具が見えるが、それ以外には左右側面にボタン類や端子、カードスロットなどは搭載しない。

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折りたたんだ状態での上部側面(上)と下部側面(下)


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USB Type-C端子はキャップ付き

折りたたんだ状態の上部側面はヒンジになっており、開いた状態で上部側面に当たる部分にも外観上は特に何も搭載されていない。下部側面には、キャップ付きのUSB Type-C端子を備えている。こちらは一般的なスマホと同じくUSB Type-Cケーブルを接続して充電やデータ通信ができる。キャップ部分には液体などの侵入を防ぐためのパッキンが取り付けられている。

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背面カバーを外す際はロックノブを「FREE」に回転させる


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背面カバーを外したところ


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電池パック


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電池パックを外した内部


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背面カバーにもパッキン


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電源ON時の画面表示

G'zOne TYPE-XXの本体は、IPX5/IPX8の防水性能およびIP5Xの防塵性能を備え、高さ1.8mからの耐衝撃性能やMIL-STD-810Hの19項目に準拠した試験をクリアしている。G'zOneケータイとしては歴代最強のタフネス性能を誇る。

背面のカバーには「SCREW BATTERY LOCK」と名付けられたロックノブを備えており、このロックノブを「FREE」に回すと背面カバーを外すことができる。背面カバーも内部にはパッキンが取り付けられており、さらに複数のツメを本体に引っ掛けて閉じるため、バキバキとツメを外しながら開けることになる。また、本体の電源を入れた際にも「防水・防塵性能を維持するために」というタイトルで、背面カバーやロックノブについての注意事項が表示される。

電池パックの取り外しも可能で、装着されていた電池パックを確認したところ、商品コードがKYY31UAA、1500mAhのリチウムイオン電池で、PSEマークやKYOCERAの文字も見えた。なお、充電時間の目安は約140分、連続通話時間は約610分(VoLTE)、連続待ち受け時間は約340時間(4G LTE)となっている。

電池パックを外した本体内部には、microSDカードスロットとnanoSIMカード(au Nano IC Card 04 LE)スロットを搭載する。microSDカードは最大32GBまでのmicroSDHCに対応している。

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折りたたんだ状態で手に持ったところ(リキッドグリーン正面)


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折りたたんだ状態で手に持ったところ(リキッドグリーン背面)


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開いた状態で手に持ったところ(リキッドグリーン)


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折りたたんだ状態で手に持ったところ(ソリッドブラック正面)


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折りたたんだ状態で手に持ったところ(ソリッドブラック背面)


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開いた状態で手に持ったところ(ソリッドブラック)

カメラは背面のみで、約1300万画素のCMOSを搭載。オートフォーカス、手ブレ補正・手ブレ軽減、接写に対応。静止画で撮影できる最大サイズは4160×3120、動画で撮影できる最大サイズは1280×720で、静止画および動画とも最大4倍までのズームに対応している。

その他、ハードウェア面では、テレビ(ワンセグ/フルセグ)、ハイレゾ、3.5mmイヤホンジャック、ワイヤレス充電、NFC、おサイフケータイ、赤外線通信には対応していない。

チップセット(SoC)はQualcomm製「QM215」(1.2GHzクアッドコアCPU)、内蔵メモリー(RAM)は2GB、内蔵ストレージは16GBを搭載する。通信機能は、4G LTEでの下り最大150Mbpsおよび上り50Mbpsをサポート。対応周波数帯は4G LTEのBand 1、3、17、18、3G W-CDMA方式のBand IとV、2G GSM方式の850、900、1800、1900MHz。無線LAN(Wi-Fi)はIEEE802.11b/g/n(2.4GHz)、Wi-Fiテザリングは最大10台、BluetoothはVer.4.2をサポートする。

■ソフトウェア面をチェック

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時計表示


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天気表示


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月の出/月の入り表示

円形のサブディスプレイ「MULTI CIRCLE DISPLAY」は、サイドキーを押すとバックライトが点灯し、さらにサイドキーを押すと時計、天気(WEATHER)、温度計(THERMOMETER)、バロメーター(BAROMETER)、コンパス、歩数計(PEDOMETER)、潮汐(ちょうせき)(TIDE)、日の出/日の入り(SUNRISE/SET)、月の出/月の入り(MOONRISE/SET)の各表示が切り替わる。

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左が待ち受け画面、右がメニュー画面(右)


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左が「プロフィール」の画面、右が「設定」の画面


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左が「安心・安全」の画面、右が「ツール」の画面


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左が「設定」で「その他の設定」を選択している画面、右が「その他の設定」の画面


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左が「端末情報」の画面、右が「ストレージ」の画面


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左が「アプリサービス」の画面、右が「OUTDOOR APPS」のトップ画面


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左が「OUTDOOR APPS」の「Weather」(天気)の画面、右が「OUTDOOR APPS」の「Thermometer」(温度計)の画面


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左が「OUTDOOR APPS」の「Tide」(潮汐:ちょうせき)の画面、右が「OUTDOOR APPS」の「Fish」(魚の活性度)の画面

メニュー画面や各種設定画面はケータイ世代には懐かしくも馴染み深い表示となっており、上下左右の方向キーやセンターキー、10キーでの操作がしやすく見やすい。G'zOne TYPE-XXの特徴的な機能ともいえる「OUTDOOR APPS」では、本体に搭載された4種類のセンサーを活用して、天気や温度、気圧などアウトドアで役立つ情報を提供する。先に紹介したように、サブディスプレイにも簡易表示ができるようになっている。

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ポインター表示

ブラウザ操作時にはポインターを表示させることもできる。ポインター表示の際も、上下左右キーで移動、センターキー押下で決定の操作は変わりないため、センターキーをグリグリと動かしてマウス操作をしているような動作には対応していない。

■デザインをチェック

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左が2018年のコンセプトデザインのモック、右が2021年のファイナルデザイン


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コンセプトの段階でデザイン的にはほぼ完成していた


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コンセプトデザインとファイナルデザインの違い


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機能とデザインの両立を目指した

G'zOneのシリーズとしては、2012年11月発売のスマホ「G'zOne TYPE-L CAL21」(カシオ計算機製)が最後の製品となっており、既に9年が経過している。2つ折りケータイタイプのG'zOneは、2010年発売の「G'zOne TYPE-X(型番 CAY01)」(旧NECカシオ モバイルコミュニケーションズ製)までさかのぼる。今からなんと11年も前に発売された機種であり、実はこの機種がG'zOne10周年記念モデルでもあった。

十年一昔という言葉があるように、通信の世界においてもおよそ10年で世代が変わる。G'zOne TYPE-Xは第3世代の携帯電話向け通信サービス「CDMA 1X WIN」(CDMA2000 1x EV-DO方式)に対応した3Gケータイであり、このCDMA 1X WINのサービスが来年2022年3月末で終了する予定となっている。

加えて、G'zOneブランドの2つ折りケータイへの根強い人気、さらに企画やデザイン、開発に関わった方々のアツい想いによってようやく発売までこぎ着けた。企画段階から既に4年が経過しているとのことで、11年振りの後継機種は4年の歳月を費やした集大成だという。

タッチ&トライスペースでは2018年のコンセプトデザインのモックアップ(模型)も展示されていたが、この時点で外観的にはほぼ完成しており、2021年のファイナルデザインでは、ヒンジ部分のバンパーの追加と、内部の温度センサーに外気を取り入れるための通気口などを追加したプロテクター部分の変更に留まっている。

円形のサブディスプレイや、初代G'zOneをオマージュした円形の10キーを採用するなど、かつてG'zOneのデザインや開発に関わっていたメンバーが再集結してデザインした渾身のG'zOneケータイとなっている。

プリセットの待ち受け画面やメニュー画面もG'zOneの世界観にマッチしたデザインとなっており、かつてのカシオケータイではお馴染みの人気キャラだった「カシオペンギン(カシペン)」も登場する。

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個装箱と取扱説明書


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個装箱裏面の記載

もちろん個装箱や取扱説明書もG'zOneの世界観でデザインされている。G'zOne TYPE-XXの本体は厚みがあるため大きく感じるが、本体以外に付属する同梱品は電池パック、取扱説明書、LOCK回転工具(試供品)とシンプルなため、個装箱は小さめサイズだ。

最後に今回の発表会でのプレゼンをはじめ、G'zOne TYPE-XXやアクセサリー製品、歴代のCASIOケータイ、「au CASIOケータイグランプリ」の賞品に関連する動画を紹介する。なお、アクセサリー製品およびau CASIOケータイグランプリについては、別記事で紹介しているので参考にしてほしい。











記事執筆:2106bpm(つとむびーぴーえむ)


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