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やる夫達はローマ共和国を作るようです 第一九・五話 ファビウス家玉砕





原作・wikipedia(リウィウス「ローマ建国史」)




紀元前486年、イタリア


                     ,-、
                  ,-~´
                  \
       _          |~
      /´  `ヽ,        |,
  ,-~´~     ~´)       `\,
/           )         `~|
            `)     。キュージ`|
             ~\         |,
              く,,_  。ウエイ   \
                `\  ◎ローマ   `"-,_,,-ーっ
                  \           /
                    `ヽ,-,_        `ヽ,,
                       ヽ,_,         ̄`ヽ,,_
                         `っ       ,,-,,_ ~ヽ,
                           `ヽ, _   /    `ヽ )
                             ~ |,  (_,     し´
                               )   `ヽ,
                               `),,  _|
                               ,-´ (
                               _)  ノ´
                              (__ノ

やる夫達はローマ共和国を作るようです
第19.5話 「ファビウス家玉砕」







565 : ◆yxZlGN83jM:2011/09/09(金) 19:13:06 ID:wPdWvCsY




十二表法より少し前。
紀元前486年。



         ____
       /        \〟
      i──────┐ ヽ
      | ⌒ヽ ⌒ヽ\ |   |
      |  >|・   |─-|_ /
      j ーc ─ ′    ヽ
       ⊂____ /!   _ノ これ以降、奪った土地は、
  _(\ \ \ __/ /  平民と同盟国民で配分しよう!
 (─   ヽ、 ` ─_──イ- 、
  ヽ二_ノ \/|/\ /   \
      \

*執政官スプリウス・カッシウス(AA/のび太)



平民との融和を考えた、「農地法」である。





566 : ◆yxZlGN83jM:2011/09/09(金) 19:13:35 ID:wPdWvCsY




だが、これには貴族達が反発。
同盟国にも土地を分けるとなれば、ローマ市民の反発も強かった。




      !/:.:イ:./≧x、lハj _,,リ≦二イ:j.:.:i:.:ハヽ\_
     ノレ´ム:イ∧ぐセオ}    弋ダノイ:.:.:リ }}ソヾ  こんなにも俺と平民の間で
         |:.∧ハ   j      /イ:.:./ソ:/    意識の差があるとは思わなかった…!
         レ' リ八   <、      /イ/ハ:.:/
          ト、:ヘ  _,,-‐''ヽ  /イ   |`ヾヽ
         /リ;;;;\  -‐´   ′   !;;;;ソ;}}
        ////;;;;;;;ヘ..___../  ./  レク:ノ.:|

       *カエソ・ファビウス(AA/ミストさん)



スプリウスはカエソによって弾劾され、処刑された。
農地法はうやむやになった。





567 : ◆yxZlGN83jM:2011/09/09(金) 19:13:59 ID:wPdWvCsY




      !/:.:イ:./≧x、lハj _,,リ≦二イ:j.:.:i:.:ハヽ\_
     ノレ´ム:イ∧ぐセオ}    弋ダノイ:.:.:リ }}ソヾ  どうして俺が謝らなきゃいけないんです…
         |:.∧ハ   j      /イ:.:./ソ:/    悪いのは、あいつらの方でしょ
         レ' リ八   <、      /イ/ハ:.:/
          ト、:ヘ  rァーヽ   /イ   |`ヾヽ
         /リ;;;;\ ─´   ′   !;;;;ソ;}}
        ////;;;;;;;ヘ..___../  /  レク:ノ.:|



更に、ファビウス家は略奪品を平民から取り上げ、
国庫へと入れた。





568 : ◆yxZlGN83jM:2011/09/09(金) 19:14:25 ID:wPdWvCsY




これらの行動により、ファビウス家は貴族達から賞賛されたが、
平民達からは憎悪された。



      ____
    /:::::::::  u\
   /ノ└ \,三_ノ\   ,∩__
 /:::::⌒( ●)三(●)\ fつuu
 |::::::::::::::::⌒(__人__)⌒ | |   | お・・おのれえ・・・・
 \:::::::::   ` ⌒´   ,/_ |   |
   ヽ           i    丿
  /(⌒)        / ̄ ̄´
 / /       /





569 : ◆yxZlGN83jM:2011/09/09(金) 19:14:57 ID:wPdWvCsY




カエソが執政官の頃、ウエイとアエクイ人が攻撃をかけてきた。
だが、平民達は徴兵を拒否。



【審議結果】

    ヤダヤダ!   ヤダヤダヤダ!    ヤダッタラヤダ!      ヤ~ダァ…     ヤダ!
      ∨        ∨            ∨           ∨         ∨
〃〃∩∧_, ,_イ      ∧, ,_∧       ∩/|/|       ∩/|/|      ∩∧_, ,_イ
 ⊂⌒( ・ω・)  〃〃(・ω・ ∩    ⊂⌒(  _, ,_)    ⊂⌒(  _, ,_)   ⊂⌒(. ・ω・ .)
  `ヽ_つ ⊂ノ     ⊂   (      `ヽ_つ ⊂ノ      `ヽ_つ ⊂ノ     `ヽ_つ ⊂ノ
       ジタバタ    ヽ∩ つ ジタバタ     ヒック...ヒック...      zzz…



これは護民官によるものだったが、同僚の護民官が反対し、
結局は徴兵された。





570 : ◆yxZlGN83jM:2011/09/09(金) 19:15:23 ID:wPdWvCsY




カエソは見事、敵を撃退したのだが、
兵士達は追撃を拒否。



            ____
          /       \
         / -‐''  `゙'ー \
       /   (●)  (●)  \
  / ̄ ̄ |      (__人__)    | ._r、         _r、
_/     \   ´ヽ_/ `   /rト、ヽ\    rト、ヽ\
                 ー‐      ヽ ヽ ヽ \ 三 ヽ ヽ ヽ \
   y                   ヽ ヽ ヽ 〉   ヽ ヽ ヽ 〉
  /                    ├   / 三 ├   /
  |                       (    <     (    <
  |                      ゝ   ヽ    ゝ   ヽ



重大な軍規違反だったが、対処は何も行なわれなかった。





571 : ◆yxZlGN83jM:2011/09/09(金) 19:15:50 ID:wPdWvCsY




ローマが割れていることを知ったウエイは、全エトルリアに呼びかけ、
大軍で攻撃をかけてきた。



            _. -─‐-
            /      ─ \
          /  /   (● ) \
         /   ( ●)  、_)   ⊂ヾ、
       |      (__ノ         |E ) コリコリ
       ヽ            _ノゝ ヽ
        >      ̄     `  ノ



だが、この期に及んでも平民と護民官は戦う気が無かった。





572 : ◆yxZlGN83jM:2011/09/09(金) 19:16:14 ID:wPdWvCsY




                -――――  _
                 , : ´::::..... ,.::::::::::/--- _ト、
           /⌒ーz'´:::::::::/ ̄ ̄ ̄`ヽヽ\
            ∠-K/ ≠:::/:::::/:::::::::::::'  ::   ヽ.ヽ
       , : ´, ≦〈_ / /::|::::/::::::::/ .:/:: ,|:::: :: ヾヘ
       ∨::::::://,' .:::::::!::7|--彡'/::::_/ j:::/∨ |:∧
         /::::::, '/, -! :::::::::|::| {  \匕   /::/ ‐}:: |ヽ、!
       .7.::/:∨::7 ´ ! :::::::::Ⅳ ` --- '  {=∠ -y イ'、ノ:!
      ,::7 | ::::::弋ヽ| :!::::::|//, --  _////ヽ--<7:|_ノヽ:|
        |:,' | ::::,、::::::了:!::::::/       ` - 、/// 7 ! i::i }
        |:| .! :::| |::::::::V:i:::::|             } u/:/! .|:レ'    何やってんのよ!
        レ  V:, -- 、:{ Vi::::|7 、_         / ,ィ:/::L_j::. |    死にたいのかあんたらは!
         /    \|Ⅵ     7‐y─‐yi≦:./j::: /,::. /
          ,′       ヽ{  _ >‐'⌒ヽ::::::///7/
       /    /,:    `        r |/彳 /

            *アッピウス・クラウディウス



アッピウスがぶち切れ、護民官を説得したおかげで、何とか徴兵は行なわれた。





573 : ◆yxZlGN83jM:2011/09/09(金) 19:16:41 ID:wPdWvCsY




だが、これではちゃんと戦えるのか不安すぎる。



          ___
        /     \
      / ノ    ヽ \
    /   (●)  (●)  \
     |       ´      |
    \      ⌒     /
     ノ           \

 *執政官マルクス・ファビウス(AA/できる夫)



執政官は、徹底的な守備戦術を取った。





574 : ◆yxZlGN83jM:2011/09/09(金) 19:17:05 ID:wPdWvCsY




これに対し、エトルリア軍はローマ軍を罵倒した。



         / ニYニヽ                       /ニYニ ヽ
        / ( ゚)( ゚)ヽ                     /(゚ )(゚ ) ヽ
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      |  l   |-┬-|   |    :/       :::::i:.   ミ|   |-┬-|   l |
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 ヽ___         、`\     ヽ.....:::::::::  ::::ij(_::●   / ヽノ     ___/
       /       /ヽ <   r "     .r ミノ~.    〉 /\    丶
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     /     /    ♪    :|::|    ::::| :::|:            \   丶
     (_ ⌒丶...        :` |    ::::| :::|_:           /⌒_)
      | /ヽ }.          :.,'    ::(  :::}            } ヘ /
        し  )).         ::i      `.-‐"             J´((
          ソ  トントン                             ソ  トントン



これにより、今度は兵士達は、戦わせろと執政官に詰め寄った。





575 : ◆yxZlGN83jM:2011/09/09(金) 19:17:31 ID:wPdWvCsY




            ____
           /     \
          / \   / \
        /  (●)  (●)  \
      |         ´      |
      \      ⌒    / では皆さん、勝利を誓ってください!
    / ̄ ̄ヽ           \
   (「    `rノ          \
    ヽ   ノ              \
     |   |             「\   \



彼は兵士達に勝利を誓わせ、出撃。
クィントゥス・ファビウスやもう一人の執政官が戦死したが、エトルリア軍を撃破した。





576 : ◆yxZlGN83jM:2011/09/09(金) 19:18:09 ID:wPdWvCsY




       / ̄ ̄ ̄ \
     / ノ    ヽ \
    /   (ー)  (ー)  \
    |      __´ _      |
    \        ̄    /
    ノ           \



一族や同僚が死んだこともあり、彼は凱旋式を辞退。
これにより、ファビウス家の人気は高まった。





577 : ◆yxZlGN83jM:2011/09/09(金) 19:18:38 ID:wPdWvCsY




翌年、カエソが執政官に就任。
ウエイは勢力を落としていたが、アエクイ人やウォルスキ人とも戦争していたローマは、
ウエイだけに力を注ぐわけには行かなかった。



      !/:.:イ:./≧x、lハj _,,リ≦二イ:j.:.:i:.:ハヽ\_
     ノレ´ム:イ∧ぐセオ}    弋ダノイ:.:.:リ }}ソヾ  
         |:.∧ハ   j      /イ:.:./ソ:/    それじゃあ、ウエイとはファビウス家だけで戦おう!
         レ' リ八   <、      /イ/ハ:.:/
          ト、:ヘ  、‐-‐ァ +/イ   |`ヾヽ キラリーン☆
         /リ;;;;\  ニ´   ′   !;;;;ソ;}}
        ////;;;;;;;ヘ..___../  /  レク:ノ.:|



カエソは、ファビウス家のクリエンテス4000人と、ファビウス家306人のみで、
ウエイと戦うと宣言。
これにより、彼らの人気は更に高まった。





578 : ◆yxZlGN83jM:2011/09/09(金) 19:19:07 ID:wPdWvCsY




4306人しかいないにもかかわらず、彼らはウエイ相手に健闘。
だが、調子に乗ったカエソは、敵地深くまで進入してしまう。



      !/:.:イ:./≧x、lハj _,,リ≦二イ:j.:.:i:.:ハヽ\_
     ノレ´ム:イ∧、___};:;:;: 、___,ノイ:.:.:リ }}ソヾ   ああ、みんな今までありがとう。
         |:.∧ハ` ̄¨j    ` ̄´イ:.:./ソ:/     俺、みんなと出会えて、本当に幸せだった…!
         レ' リ八// <、   il||l /イ/ハ:.:/
          ト、:ヘ;:;:;: 、_ _ ,  /イ   |`ヾヽ     \人_人,_从人_人_,_从/
         /リ;;;;\  -.┃  ′   !;;;;ソ;}}     )  カ、カエソー!!(
        ////;;;;;;;ヘ..___../  ./  レク:ノ.:|    /⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒⌒ヘ



これはウエイ軍の罠だった。
包囲され、彼らは全滅。
ファビウス家は、一人の幼い男子を残して玉砕した。





第19.5話「ファビウス家玉砕」終わり

つづく







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[ 2011/09/12 02:07 ] 歴史系(世界史) やる夫達はローマ王国を作るようです | TB(0) | CM(2)



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