原作・塩野七生 著 ローマ人の物語1
「ローマは１日にして成らず」

＊ですが、wikipediaとか他の本とかもたまに参考にしてます。
＊そしてわりとオリジナルの部分あり。史実・原作重視ですがフィクションです。



紀元前507年、イタリア

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やる夫達はローマ共和国を作るようです
第１８話　「ポルセンナ王の強襲」







476 ： ◆yxZlGN83jM：2011/09/03(土) 19:23:30 ID:mAAKu/WM




　　　　　　　　　　　　　　　 ﾏ＝-｀　　　｀ヽ　　　　∧|ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　V　　　　｀ヽ　ﾍ　　　∧ ﾞ.} } ／
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 乂ゝ､　　 　 ＼ﾍ|ヽ,､ .} / ﾚ
　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾏ　　ゝr^ヽ＞´ ヽ　 ヽ/ /
　　　　　　　　　　　　　　　　　 V　 {　r　　　　 ヽ 　 y
　　　　　　　　　　　　　　　 / :ヽY´ ゝ.　　　　＼_｀ノ
　　　　　　　　　　　　　＿ / :::::::/ L _ 」　　　　　 f´　　　　もはや、プライドに拘る気は無い。
　　　　　　　　　r ≦¨　　 ≧｀`'' ､｀丶＼. 　｀ヽ-‐｀,,,,_　　　・・・俺に、力を貸してくれ。
　　　 　 　 　 _ 」_,,.．-一=-､.,　 　 ｀ヽ｀ヽ＜;;;/､;;;r ´ ﾍ,,,_
　　　　　　　/　　　　　　　　　　 　 　 ﾍ ､　ﾍ;;Vﾍ{　　　　 ヽ
　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　 　 ﾊ　｀ヽVVﾍ　　　　　 }
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.　　　　　.{　　　　　　　　　　　　　　　　　}＝=- ､ヽ/V　　　 l
　　　　 　 V　　　　　　　　　　　　　　　　}　　　_,,.;;;;;=ﾍ　　 ﾉ

　　　　　　　　　＊前ローマ王、タルクィニウス



諦めない先王は、エトルリアでも特に名君として知られていた、
キュージの王、ポルセンナ王に援軍を頼んだ。





477 ： ◆yxZlGN83jM：2011/09/03(土) 19:23:55 ID:mAAKu/WM




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　　　　　　　　　 　 　 |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,ｉ:.:.:ハ:.:.:.:.:.:ｉ:.:.:.:.:､:.:.:.:.:.:.:. ｌ
　　　　　　　　　 　 　 ｌ:.:.:.:.:.:.:.:.ｉ:.:.:./.ｌ:.:.ｉ　 :.:.:.:.:.ﾊ:.:.:.:ハ:.:.:.:.:.:.:ｌ
　　　　　　　　　　　　 ｌ:.:.:.:.:.:.:. ｌ:. /　ｌ:.:ｌ 　 ｉ:.:.:/　|:.:.r ､ :.:ｉ:.:.:: !
　　 　 　 　 　 　 　 　 ｌ:.ｉ^ｉ:.:.:.:ﾊ/_　 ヽ! 　 ｌ:./ 　 !( ヽ ＼ｌ:.:.:.'
　　　　　 　 　 　 　 　 ｌ:ｌ　ｌ:.:.:.ｉ ' _　￣　´　!:^ー‐'´＼ ＼｀ ､
　　　　　　　　　　　 　 !ﾊ　ヽ:.ｌ　 ｀ー‐'　　　　 ｀‐-‐' ＼ ＼ ＼　　　　・・・やれやれ。
　　　　　　　　 　 　 　 　 ゝ j:.:ｌ　　　　　 　 ｉ:　r‐― -　､ヽ.　　 ヽ　　　ま、王に戻してやるぐらいのことはやるか。
　　　　　 　 　 　 　 　 　 _/ヽ: ｌ　　 　 　 　 !.:　｀ ー,-､　｀`　　　　､
　　　　　　　　　 　 ....:.:´:/:.:.:.ｉ｀!､　　　　 　 '.: 　 　 '.､‐:＼　　 　 　 ヽ
　　　 　 　 　 .....:.:´:.:.:.:.:/:.:.:.: ｌ　ヾ ､　 r‐--っ　／!:.:.:ヽ:.:｀ヽ　　 　 　 ',
　　　 　 ....:.:´:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:. ｌ　　＼ヽ､.￣　／　 ｌ::.:.:.:.:ヽ:.:.:.ヽ　　　　 i
　　....:.:´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: /:.:.:.:.:.:.:.ｌ　　　 〉‐､ｰ_.´〈　　ｌ:.:.:.:.:.:.:.:',:.:.:.:!　　　　 !-､
　/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:／ｌ.　　 ∧:::::::::::::ハ.　ｌ＼:.:.:.:.:/:.:.:/｀ー―‐´:.:.:',

　　　　　　　　＊キュージの王、ラルス・ポルセンナ（AA/キョン）



王は自ら参戦。これまでの援軍とはわけが違った。





478 ： ◆yxZlGN83jM：2011/09/03(土) 19:24:25 ID:mAAKu/WM




これにローマは恐慌状態に陥る。



あばばばばばば　　　　　　うほほほほ
　　　おチンチンびろーん ∩＿＿＿∩
　　 ∩＿＿＿∩　　　　　 | ノ　 ○─○ヽ_∩＿＿∩　あばばっあびゃばびゃばば
　　 | ノ　　　　　 ヽ/⌒)　 /　 ／3　　　3　|　 　　　　ヽ
　 /⌒) (ﾟ)　　　(ﾟ)　|　.| 　 |　　　　( _●_)　|o⌒　　⌒o|
　/　/　 　( _●_)　 ミ/∩―－、　　 |∪|　/⌒（_●_)⌒ ミ
.（　　ヽ　　|∪|　　／ ／　(ﾟ)　､_ ｀ヽ ヽノ　|　　 |∪|　　／
　＼　　　 ヽノ　/ 　/　　(　●　 (ﾟ) |つ 　∩.　　ヽノ∩
　 /　　　　　　/　　|　／(入__ノ 　 ミ　　　| ノ⌒　　⌒ヽ
　|　　　_つ　 / 　　　､　(＿／　　　 ノ　　/　　（。）（ﾟ）|
　|　 /UJ＼　＼　　　＼＿＿＿　ノﾞ ─ｰ|　　(⌒＿●⌒)ミ
　|　/ 　　　 )　 )　　　　＼ 　　　　　　＿彡､/ |Ｕ　　ＵＵ_/
　∪　 　　 （　 ＼　　　　　＼　　　　　＼ 　　| | 　　　　||
　　　　 　　 ＼＿) あびゃばばばだーん　.　.| |ｎn　_nn||　　ぐへへへへへへ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿）



中には、「もう王制に戻ってもいいんじゃね？」とか言い出す奴まで出る始末。





479 ： ◆yxZlGN83jM：2011/09/03(土) 19:24:55 ID:mAAKu/WM




　　 ／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　 （ ●）（●）
.　|　　　　 （__人__）　　　そうはいかねーだろうが・・・
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　常識的に考えて・・・
.　 |　　　　　　 　 }
.　 ヽ　　　　　 　 }
　　 ヽ　　　　　ノ　　　　　　　　＼
　　　/　　　 く　　＼　　　　　　　 ＼
　　　|　　　　 ＼ 　 ＼ 　 　　　　　　＼
　 　 |　　　　|ヽ、二⌒)､　 　 　　　　　 ＼

＊執政官、ヴァレリウス・プブリコラ



迎え撃つのはもちろんこの人。
もう一人いたと思うけど、めんどいのでパス。





480 ： ◆yxZlGN83jM：2011/09/03(土) 19:25:22 ID:mAAKu/WM




まずは、テヴェレ川にかかる橋で前哨戦。



　　　　　　　　　　　人　　,ﾉ）
　　　　　　,　　` 　（　　しﾍ _ノ）　,
　　　　　　　　, ,人 )　　　　　（、
　　　　　 　 　 (　　　∧∧∩　)　,,
　　　　　　　`　)　 と(# Д)ﾉ（_ノ）
　　　　　　, 　（　　　ﾉ 　 /　　 （　,
　　　　　` 　 ノ ～（つ　ﾉ　　(⌒`
　　　　　　　⌒)　　 (_/　 人__人__人__人__人__人__人__人



橋はローマ軍によって焼き払われた。





481 ： ◆yxZlGN83jM：2011/09/03(土) 19:25:49 ID:mAAKu/WM




ポルセンナは、戦略を転換。包囲作戦に出た。



　　　　　　　　　　　　　 _,　-‐--....､
　　　　　　　　　　　／..:::::::::::::::::::::::::::.ヽ
　 　 　 　 　 　 　 / .:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::.ヽ
　　　　　　　　 　/..:.:.:.:.::::/:::;i:::::,|:::::l:::::;::::::.ヽ
　　　　　　　　　 l::::::l::::::/l::/ |::/{::/|::;/l::}:;::;::i
　　　　　　　　　 l/i::l:::N`|ﾒ､_|ﾑ|/.,j／ﾚ|::|::ト!
　　　　　　　　　　f＾i:::ｌ　''ZＴｰ 　 ｨ'Zト.|::|::ﾚ'＾ヽ､
　　　　　,...-',,⌒ゞﾐ､l::|.　　　 　　ｌ　　　l::!Y::::::::::::::.ヽ､　　　　　　　　慌てることはない！
　　　　/::／..::::::::::::..ヽl_　　　 　　〉 　 /ｖ':::::::::::ﾉ::_;;:::::j,ト､
　　　/:::::::::::::::::::..`ｰ-､:l､ 　f＝==r 　,ﾍ:::::;::::::/￣　ﾞ''ﾍｭ_ﾉ　　　　　　徹底的に包囲しろ！
　　 /:::::::::::::::::::::::::::::::;;_ヾ;:､L＿,,ﾘ ／:>:l/:::／
　 ./:::i|:::::::::::::::::::::::::::::::..｀''ヾ､ｰ_-イ, 〉<.|／　_ノ⌒ ｰ - ,,,＿＿　　＿
　 }:::::::l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..ﾞヾ!､!;::|:|,r‐ 'ﾞ　　　　　　　　 　 ／/ 　 ヽ
　「::::ヾ|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ヽf　　　　 ヽ　　　 　 　 l /　　　 l
../::::::::::l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,,-''',ﾆ,-'"　　　　　　＼___　　　　　　 　/
/:::::::::::..ヽ;::i:::::::::::::::::::::::::::::::::/ .／　l　　　　　　　　　 ＼X=-､,,＿_／
:::::::::::::::::..ヽl;:::::::::::::::::::::::::::::::|　|　　ﾉ　　　　 ` ､ 　　　　 ヽ ,ﾍ./
:::::::::::::::::::::..ヽ､:::::::::::::::::::::::::::|　l　i´　　　　　　　` ､　　　 ﾉ ヾ|
:::::::::::::::::::::::::::..｀ヽ;::::::::::::::::::::|　|　|　　　　､　　　　　`'rイ　 ,ノ
::::::::::::::::::::::::::::::::.::..＼∩:::::::::|　l＼ 　　　　 `=､.._＿,ノ　 ￣
:::::::::::::::::::::::::::::::::l::::::::i＼∩:/　 |　ヽ､＿　　　　ﾉ
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:::::::::::::::::::::::::::::::::l::::::::l　 ｌ　ヽ_;;ｧ'~ヽ;::::::::::.ヽ
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482 ： ◆yxZlGN83jM：2011/09/03(土) 19:26:17 ID:mAAKu/WM




エトルリア軍によって、舟は徴収された。



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これにより、テヴェレ川の交通は、エトルリア軍の手に落ちた。





483 ： ◆yxZlGN83jM：2011/09/03(土) 19:26:41 ID:mAAKu/WM




そして、兵力に勝るエトルリア軍は、ローマの城壁を沿うように、
完全に包囲。



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　 　 ＼／　　　　　　　 と__,,)|＿|　　　　　　　　　　　 ∧∧　　　　　　　　　　　　＼／　　/;;;;;;;:::::/
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＼／　　　　　　 と__,,)|＿|　　　　　　　　　　　　 ∧∧　　　　 　 　 　 　 　 ＼／　 　/;;;;;;;:::::/
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484 ： ◆yxZlGN83jM：2011/09/03(土) 19:27:09 ID:mAAKu/WM




ローマは完璧に包囲され、小麦の一粒も手に入らなくなる。



　　　　　　　　　　　　　 ＿＿
　　　　　　　　　　　　／ノ　ヽ＼
　　　　　　　 　　　　 |（○）（○）|
　　　　　　　　　　　　|ヽ（_人_）' |　　　・・・や・・・やばいだろ・・・
　　　 　 　　　 　 　 　| ｿ｀⌒´　|　　　常識的に考えて・・・
　　　　　　　　　 　　　i　　　 　 |
　　　　 ＿＿＿＿＿__ヽ　ー' /＿＿＿＿＿＿
　　　　|＿＿＿＿＿＿ ）ι （ ＿＿＿＿＿＿|
　　　　|＿＿＿＿＿__ / . 　. ヽ __＿＿＿＿__.|
　　　　|＿＿＿＿＿__ i iﾐ夫彳| _＿＿＿＿＿|
　　　　|＿＿＿＿＿__ ヽ⊇⊆-' __＿＿＿＿__|
　　l二二二二二二二二| l⌒i |二二二二二二二l
　　　|　|　|_|　　　　 　　 U　 U　　　　　　|_|　|　|
　　　|._.|　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　　　　　　|._.|





485 ： ◆yxZlGN83jM：2011/09/03(土) 19:27:29 ID:mAAKu/WM




プブリコラは、東の門を開き、家畜を追い出した。
これを追い、やってきた敵を背後から強襲。



　　 ∧＿∧
　　（　・∀・）
　==○====○===X二＞
　　/　/（＿）　　　　　　　　　　　＜＜;;；:'⌒;;.'つ
　（＿_） 　　　　／|　　　　　　　　　　ヽつＪ;・;；';;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧∧ ,、,、
　 　 　 　 　 　 lＸ/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜:::::..＾）,.　　　　　　　　　　　　 (ﾟo ﾟil)(o；,,)
　　　　　　　　//　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ;:，ζ;;・．:.　　　　　　　　　　/　つ._,,O
　 　 　 　 　 /∧＿∧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　し´∴;;,；;:,.,.;:,　　　　　　　　/ 　 〈
　　　　　　（^（　・∀・）つ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:;, ;: ;,；　　　　　　　　 （_/　ヽ）
　 　 　 　 //＼　　　（　　　　 　 　 　 　 　 ∧_,,, 　　　　　　,.;:・：,､ﾉvヽ
　　　　　//　　 ）　（＿_）　　　　　　と'⌒@(;;ﾞo;;｡)つ　　　 　　 ;:,.〉　〉ヽ）
　　　　　　　　（＿_）　　　　　　　　　　と;；;・；;　　　　　 　 　 　 （／
　　 ∧＿∧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ∧ ∧
　　（　・∀・）　　　　　　　　　　　　ヾ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (ﾟДﾟ'il)
　==○====○===X二＞　　　∧＿∧｀＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/０ #;つ
　　/　/（＿）　　　　　　　　と（　　・∀）ヾ ） ー‐‐ﾆﾆ　　　　　　　 　=======/　,:;*===X二;;＞
　（＿_）　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　○　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （_/ ;.8;.）　　　 ；
　　　　　　　　　　　　　　　　　/　∧　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.;∞;∞;；;,　　　　・
　　　　　　　　　　　　　　　　（＿_） （＿_）



エトルリア軍に、打撃を与えることに成功する。





486 ： ◆yxZlGN83jM：2011/09/03(土) 19:27:54 ID:mAAKu/WM




だが、兵力、兵装、で勝り、有能な指揮官にも支えられた、
エトルリア軍は崩れない。



　　 ∧＿,.,.
　r'（　・∀・）
　| /::::::ハ:::i　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧　　　 ∧ 　　　∧　　　 ∧　　　 ∧　　　 ∧
　| ｀─､:::､::ヽ　　　　　　　　　 　 　 　 [::::::::::∨[:::::::::::∨[:::::::::::∨[:::::::::::∨[:::::::::::∨[:::::::::::∨
　||´￣||＿）__）　　　　　　　　　　　　　（・∀・|| （・∀・|| （・∀・|| （・∀・|| （・∀・|| （・∀・ || ）
￣￣￣|￣￣￣￣￣￣￣￣|　　　　 〈_j:Y:::iＯ〈_j:Y:::iＯ〈_j:Y:::iＯ〈_j:Y::iＯ〈_j:Y:::iＯ〈_j:Ｙ:::Ｏ:〉
￣￣￣￣|￣￣￣￣￣￣￣￣|　　　　l::::,:::::||:l l::::,:::::||:l l::::,:::::||:l l::::,:::::||:l l::::,:::::||:l　l:::::,::::||::l
￣￣￣￣￣|￣￣￣￣￣￣￣￣|　　（＿ﾊ_||_（＿ﾊ_||_（＿ﾊ_||_（＿ﾊ_||_（＿ﾊ_||　（＿ﾊ_||_,）
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣



ローマの包囲は継続された。





487 ： ◆yxZlGN83jM：2011/09/03(土) 19:28:19 ID:mAAKu/WM




ローマの状況は絶望感を増し、
ローマ備蓄の小麦も、底が見えるまでになった。



　　　　　　　　　　　　 .／￣￣＼.
　　　　　　　　　　　　:{　ノ　　ヽ　}:
　　　　　　 　 　 　 　 ;}（○）（○）{;
　　　　　　　　　　　 :└ヽ.(人),ゝ┘:　もう・・・駄目だろ・・・
　　　　　　　　　　　　 :｀i　|⌒|　i´:　　　　常識的に考えて・・・
　 　 　 　 　 　 　 　 　 :ﾊ＿＿/　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　.ノ ﾍ▽:　　 　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　　　　　　　　;〈 〉　,へ≧,-､.　　　　　　　　 　 ＼
　　　　　　　　　　　 :Ⅶ　|⌒∠( ^):　　 　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　　　　　　　　 :{ {　 ! /三=}＼＼.　　　　　　 　 　 　 ＼
　　　　　　　　 　 　 ;{ {　 ｀三彡ﾉ　 ＼＼..　..　..　..　 ,....、　　＼
　　　　　　　　　　 　 ! {　ミ三彡'＼　　ゝ_二二二二^三ヲ.　 　 ＼
　　　　 　 　 　 　 　 :!人ﾐ三彡′　＼　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＼
　　　　　　　 　 　 　 :）｝　　（　_,,..-‐'"＼　　　　　　　　　　　　　　 　 ＼
　　　　　　　　　　　;/　　/⌒｀)-‐'"´　　 ＼
　　　　　　 　 　 　 :ゝ_ﾊ、　（ ｀ー――――＼
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ｀ー'´￣￣￣￣￣￣￣＼

　　　　　　　　　＊ヴァレリウスです





488 ： ◆yxZlGN83jM：2011/09/03(土) 19:28:47 ID:mAAKu/WM




この時、ムキウスという若者があらわれた。



　　　　　　　　　　　　 __　,.-￢-　､._
　　　　　　 　 　 　 ／　'´,　 ､　　 、 ｀ヽ､
　　　　　　　　　 ｒ´　 　 /　l　ヽ　　＼　､ヽ
　　　　 　 　 　 /　　/ /l.　 l、　＼　　ヽ ', lヽ
　　　　　　　　/,　l. / /´ヽ　lヽ 　 ヽ. !　ヽ. ト ヽ､
　　　　　　　 '´|　 V　'＿_ヽ. ﾄ＼､＿',| 　 ',｜
　　　　　　　　 | l. ,|　|　__　＼ﾞ､ヽ.__ヽl.　　ﾄ.|
　　　　 　 　 　 lﾊｌﾍ｜´　｀ 　 ヽ´　｀｀〉,^! | !
　　　　　　　　 　 l＼ｌ|　　　　|　　　　//ｨ N　　　　私が王を殺してきましょう・・・
　　　　　　　　　　| ﾊ ヽ　　＿＿ 　 /ﾊ/ ｀　　　　 許可をもらえますか？
　　　　　　　　　　'′lﾊn＼ ｀ニ´／! !　　　　　　　 ,ｲ |
　　　　　　　　　　 _,.-' /ヽ ｀ - ´ ,ﾊ＼　　　　　　　| |ヽ
　　　　　　 _,　- ' / 　 |　　ヽｪ､ ' 　 |　ヽｰ､　 　 _　| ﾄ. ヽ
　　,.､-‐　´　 　 /　　｜　 /　　〉 　 | 　 ヽ　｀⌒.l ヽ',ヽヽヽ
　 / ヽ　　　　　〈　　,.-|ヽ/ ヽ-/ ヽ/|､　　,〉 　 　 |　l_! ヽ　ﾞl

　　　　　　　＊ガイウス・ムキウス(AA/古泉一樹)



元老院と執政官の許可を得て、ポルセンナの暗殺を狙った。





489 ： ◆yxZlGN83jM：2011/09/03(土) 19:29:13 ID:mAAKu/WM




敵軍深くへの潜入に成功したムキウスだが、
誰が王なのか見分けがつかなかった。



　　　　　　／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　/ .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ト.､_
　　　　./　 .:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;:::::::::::::::::::::::|:::::::::ﾞ ''ｰ､
　　　　|........　　　:;:::::::::::／.:::::::::／:::::::::::::/::::::::: /::::::::::::|::::i:::::::.. ::|
　　　 .l::/:::::::::l::::/........./....　 ／..............／........./........　 ﾊ:::::|::::::　:|
　　　 l::i::::::::::::|:::|:::::::/.:::::／:::::::::::::::／.:::::::／:::::::: /::::/ .|i ...|　､: .|
　　 ./::l::::::::::::::l::|:::::/.::::/::::::::::::::;／..::::;／ /::::::::/,::::/　i.l:::::|:::::|::::|
　　/,:'|:::i:::::::／i|:::::l:::::/:::::::::::;≠‐-:Z._　 /.::::／/:::/　,!::|:::::|:::::|:: l
　ノ 　 |::l::::/.斤l::::|::;ｲ:::::::／＿.|／ -､｀ﾒ::／　/::/-''7::::|::::|:::::|ﾍ:l
　　　　|::ﾄ::ヽ,弋l:::|/:|::::;ｲ　攵;:cﾘ￣`/／　　/,ィ-ｧ/:::::|::::|:::::|　|:!
　　　　.i:| l:::l.:＼,l::::::|::/:|　　　￣　　　　　　/'ﾞｰﾞｲ;':::::::l|:::l|::::| 　ヾ
　　　　 ｌ|.ﾉ::|::::l:::|i::::|/:::|　　　　　　　 　 ／､　　/:::::::/.|::l.|:: l
　　　　,ｨ''〈 |::::j:::l !:::::::::|　　　　　　 　　　 　ヽ./:::::::/　ｊﾉ.l::/　　　うーん、困りましたね。
　　　/,.;:;:;:;/／ｊﾒ　ヽ:::::|　　　　　　　　　 -‐.T:::::／　 　 j/　　　じゃあ、適当にやってみましょう。
　 ／{,.;.;.;.;.;.;ﾞヽ,　＼.ヽ;::ﾄ､　　　｀ｰ-- -‐ ,:ｲ l::::/
／,.;:;:;l,.;.;.;.;.;.;.;.;ヽ,　 ＼N.　`　､　　ー　／|/ .|::/
;:;:;:;:;:;:;:l,.;.;.;.;.;.;.;.;.;.ヽ.　　ヾ､ ／､ﾞ ー '　　　　 |/
:;:;:;:;:;:;:;:;l,.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;:ヽ､　　＼__. ヽ､::,＼
;.;.;.;.;.;.;.;.;.l:;.;.;.;.;.;.;.;.;.;:;:;:;＼　　　/-､{;:;:;:,.ヽ､



適当に殺してみたのだが、それは王ではなく、その秘書だった。





490 ： ◆yxZlGN83jM：2011/09/03(土) 19:29:42 ID:mAAKu/WM




彼は捕らえられ、王の前に引き出された。



.　　　　　　　　/ .／ﾌ 7　 , -‐ x 　 l 　 i　i　i　 ',
　　　　　　　 / ,/ /　/ ／　／ i i　 ｊ　　　 　 　 |
　　　　 　 　 ﾚ/ /　 ／　〆ｰ‐‐く. /　/　　　i 　|
　　 　 　 　 r/　′ ′ '´　.ィ´厂l/! / } 　/　|　}|　　ﾊｧｰ…
　　 　 　 　 !′　　　　 ｒ__ ､ｊ/｀￣厂ヽ! /j!　ｊ /}!
.　　　　　　 !　　 　 　 /　　.}　　` ー‐''/〃 ハ ﾉ
　　　　　　 ｊ　　　　　/　　 ﾉ　 　 　 　 /　/イ
　 　 　 ｒ‐‐'―- ､ ／!　 　 ___　 　 　 /　/
　　　厂￣￣｀ヽ　ﾞ> l＼　ゞ二)　　／ｊイヽ.　　　　・・・お前は何者だ？
　　 ,′　　　　　Ｘ.　 l　 ヽ. ___ . イ　 / .|　 ＼　　　何か重要な人物なのか？
.　 /　 　 　 　 n / 　 !　 /ｰ ､ ｒ‐‐／　｜　∨＼
　/　　　　 　 n /　　 l　/、c | |ｰ l｀ヽ. ｜ 　.∨　＼



　　　　　　　　　　　　 __　,.-￢-　､._
　　　　　　 　 　 　 ／　'´,　 ､　　 、 ｀ヽ､
　　　　　　　　　 ｒ´　 　 /　l　ヽ　　＼　､ヽ
　　　　 　 　 　 /　　/ /l.　 l、　＼　　ヽ ', lヽ
　　　　　　　　/,　l. / /´ヽ　lヽ 　 ヽ. !　ヽ. ト ヽ､
　　　　　　　 '´|　 V　'＿_ヽ. ﾄ＼､＿',| 　 ',｜
　　　　　　　　 | l. ,|　|　__　＼ﾞ､ヽ.__ヽl.　　ﾄ.|
　　　　 　 　 　 lﾊｌﾍ｜´　｀ 　 ヽ´　｀｀〉,^! | !　　いえいえ・・ただの「ローマ市民」ですよ。
　　　　　　　　 　 l＼ｌ|　　　　|　　　　//ｨ N
　　　　　　　　　　| ﾊ ヽ　　＿＿ 　 /ﾊ/ ｀　　　　 　 _
　　　　　　　　　　'′lﾊn＼ ｀ニ´／! !　　　　　　　 ,ｲ |
　　　　　　　　　　 _,.-' /ヽ ｀ - ´ ,ﾊ＼　　　　　　　| |ヽ
　　　　　　 _,　- ' / 　 |　　ヽｪ､ ' 　 |　ヽｰ､　 　 _　| ﾄ. ヽ
　　,.､-‐　´　 　 /　　｜　 /　　〉 　 | 　 ヽ　｀⌒.l ヽ',ヽヽヽ
　 / ヽ　　　　　〈　　,.-|ヽ/ ヽ-/ ヽ/|､　　,〉 　 　 |　l_! ヽ　ﾞl



納得しない王は、彼を拷問にかけようとするが・・・





491 ： ◆yxZlGN83jM：2011/09/03(土) 19:30:31 ID:mAAKu/WM




ムキウスは、自分の右腕をたいまつで燃やした。



::|　　　　　　　i-ｰ'ｰヽ　　ﾍ::..　　 ＼　　　 　 i::.　 i:.　ヽ ￣｀ヽ＝､
::|　　 　 　 　 !　 　 　ヽ.　 ヽ:::..　　 ヽ　 　 　 '::.　 l::.　 ヽ
::|　 　 　 : 　 l　　　　　ヽ:.　 ヽ､::..　　ヽ:..　　　':::.　 !::.　 i
::l　 :　　 .: 　 !　　　　 　 ヽ:.　ヽヽ､::..　ヽ::／　 ':::.　 !､:.　|
:::i　::　　:l: 　 l　 　 　 　 　 ＼　ヽ　＼／ヽ:::. 　 ':. 　| ヽ:. !
r┤:::　　:l::　 | ￣￣｀｀`ー-　＼ ヽ ,r‐ｧｫﾔ､::.　 i:::　| 　ヽ|
.ト| ::::　　:l:::　| ,r≠T〒ト　　　　＼ヽ-┴'´ |､:::.　!::: |
.i' i :::::..　:ﾍ::. l　｀ー┴ｰ'　　　　　　＼､　 　!::l:::. |::::::|
ヽヾ, :､:.　::ヽ::.!　　　　　　　　　　　　､ ＼. |:::ﾊ:::ﾊ:::::|
::::＼!:::l::.::::::lヽﾍ 　 　 　 　 　 　 　 　 ヽ　 i::/ }:;' ',::::|
::::ヽ:.::::ﾍ:::::::!　ヽ　　　　　　　　 　　 ／　/::/　|'　 ',::|
ﾍ:::}ヽ::､::',:::::!　　　　　　　　　　　　　　 /!::{　　 　　ヾ　　私は臆病者ではない・・・！
　'::|　!::Xlヽ:::',､　　　　　　　-―‐‐' 　ｨ　l::i　　　　　　　　それを、見せましょう。
　 '.i　';'　ﾄ ヽ:! ヽ､　　　　　　　-　　/　! ヽ!ヽ_
　　,/　　|　 ヽ　　 ｀　､　　　　　　/　　l　　　 ､｀ｰ､
.／/　 　 !　　＼　　　　 ｀ ー-r-'　　　l　　　　!　　　｀ ヽ ､
　/　　 　 ! 　 　 ＼　　　　 ／ 　 　 　 l　 　 　 !　　　　　　 ￣ ｀　ヽ ､
./ 　 　 　 l 　 　 　 ＼　／　　 　 　 　 !　 　 　 !　　　　　　　　　　　　　ヽ､
　　　　　　|　　　 ,-‐‐'＼　　　　　　　 l　　　 　 ',　　　　　　　 　 　 　 　 | ヽ
　　　　　　|　　イ::::::::::::::::::ヽ　 　 　 　 l　　　　　 ',　　　　　　　　　　　 　 | 　i



肉の焼ける音と匂いが、広がった。





492 ： ◆yxZlGN83jM：2011/09/03(土) 19:31:17 ID:mAAKu/WM




　 /　　／ 　 ..::/.::/　.:::::: /.::::::/.:::::!::::::..!.. l　　::ヽ｀ヽ
　i　　/　　 .::::::!::/l ..:::／/.:::／!:::::/l::::::::l:::::l:::....l　 !
　! 　 ! l　.:::::::/l/__l／　/／　 ｌ:::/.:::!::::/!:::::!:::::::!::!:l
　ｌ　/l/l .::::::/　＿_ ｀ヽ、　 　 ｌ/ .::::l::/.:l:::/l:::::::!::!::!
　 V く ｌ .:::/ 　 ¨ 疋ﾀ` ヽ､ノ　.::::::_j/　-―ｌ:::/.∧l
　　∨ｰ!::/　　　　｀¨　　 　 　 ／fr芹､:::／l/.:/
　　j/iヽl/　　　　　　　　　　 /.:::::┴'..:::/./　j/
.　　　ｌ::∧　 　 　 　 　 　 　 { ::::::::::::::/.:/
.　 __/V ::ヽ　　　　　　　　 ／..::::::::::/.:/
／i/　 ! ::::::ヽ　　 　 _　　　 　.:::::／ j/　　　・・・・・・もういい。お前の覚悟はわかった。
.三l　:: ｌ　:::::::ヽ、　　　__‐-..::::／　　　　　　俺の部下にも、おまえみたいなのがいればなあ・・・
.三 !.:::::.ヽ、:::::::::ヽ、　....:::::／
三ﾆｌ:::::::::::::＼::::::::::::::ｰ匕＼



ポルセンナは、ムキウスを解放。
右腕が使えなくなったムキウスは、「スカエウォラ（左利き）」と呼ばれた。





493 ： ◆yxZlGN83jM：2011/09/03(土) 19:31:47 ID:mAAKu/WM




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.:.:.:.:.:／／;:;:;:;:;:;:ヽ-.、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/.:.:.:/.::/:.:|.:.:|.:.|;;;:|;;;;;:|;:;:;;ヽ
.　　　　　　　　　　　　_　　　　　　　 　/:::::.| |/ |/ |/ ヽ|.;i.;.;.;.;.;.;.;:;:;:ﾐ
..　　　　　　　　　　　 | |　　　　　　　　|/:.:i ,‐‐-、　　 ＿__|/|.;.;.;.;.;. ；
　　　　　　　　　　　　| |　　　　　　　　　 i..::|　　　　 ´　　　｀/.;.;.;.;.;.;|
　　　　　　　　　　　　| |　　　　　　 　 　　|:|.‐-‐"/　"‐-‐‐|.;.;.;.;.;.;/
..　　　　 　　　,-〈｀ヽＪ |　 　 　 　　　　 　:i　　 < 　　　　 /.;.;/9 |.;|
.　 　　　　 /´⊂´￣ヽ　|　　　　　　 　　　 | 　　 ,＿　　　 |/ |／ゝ　　ま、このへんでいいだろう。
.　　　　　 ヽ_弋 入　｀　}　　　　　 　　　　　ヽ　（　 〕　 　／.|.;∨　　ローマよ、講和の条件は・・・
　　　　　　 /　/　　　 /　　　　　　　　 　 　　＼ ￣　 ／　/|、
　　　　　　 |　{　　　 /　　　　　　　　　 _＿／/| ￣ ´　 ／　|＼
　　　　　　 ヽ　　　 _丶　 　 　 ,--－゛:::::／::::| 〈　　 ／　　.|::::＼ﾞ''ｰ-::､_
　　　　　　　|_,.．-´ /::}　　　　/::::i:::::::::/:::::::::/∧。V￣＼　 |:::::::::＼:::::::::::::｀ヽ,
　　　　　　,zi_,.．-´:::::::|　　　 |::::/::::∠:::::／::|/＼丱／/ ヽ/|:::::::::::::::ゝ::::::::::::::::|::}
　　　　　　|。|::::::::::::::::::|　　／:::::|:::::::／:::::::::|　　 |＿/　　　.|―ー＜::::::::::::::::::::|::::i
　　　　　　|::::|::::::::::::::::::.|／:::::::::::::|:::::|:::::::::::.|　 　 |;;|　　　　|::::::::::::::::/::::::::::::::::::|::::|
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　　　　　　 |::::::::::::::::::::::::::}:::::::::::::::|:::::|::::::::::|　　.|;;:::|　　　　|:::::::::::::/::::::::::::::::::/:::::::::}
.　　　　　　 |::::::::::::::::::::::::::}:::::::::::::::|::::.|::::::::i　　 |;:;;;|　 　 　.|:::::::::::/｀`゜￣|::/:::::::::::::.}
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　　　　　　　.|:::::::::::::::::::::::::::|:::::::/|:::::::|:::::|　　　 |;:;:;:;:|　　　 |:::::::/::|::||::::|:::::|::|::::/:::::::::::::I
　　　　　　　ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::/　|:::::::|:|　　 　 |;;:;:;:;|　　.　|::::/l::::::::::::::::／|::::/:::::::::::::::丿
　　　　　　　　＼::::::::::::::::::::::/　 .|::::::::::|　　　　|;:;:;:;:;|　 　 .|/:::::::＼ ／::::/＼::::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　 ＼＿＿／　　 |:::::::::::|　　　　|;:;:;:;:;|　 　 |::::::::::::::::::::::::::|／::::::::::::::::::::::/



１、タルクィニウスを王位に復帰させること。
２、ウエイから奪った領土の返還。





494 ： ◆yxZlGN83jM：2011/09/03(土) 19:32:20 ID:mAAKu/WM




これに対し、プブリコラは・・・



　　 ／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　 （ ○）（○）
.　|　　U　 （__人__）
　 |　　　　　|r┬-|　　講和してくれるのか！？
.　 |　ι　 　`ー'´}　　領土は返してもいい・・・
.　 ヽ　　　　　u 　}　　ただ、タルクイニウスの王位復帰だけは！それだけは駄目だ！
　　 ヽ　　　　　ノ
　　　/　　　 く　　＼
　　　|　　　　 ＼ 　 ＼
　 　 |　　　　|ヽ、二⌒)､





495 ： ◆yxZlGN83jM：2011/09/03(土) 19:32:46 ID:mAAKu/WM




　　　　　　　　　／: : : : : : /: : : :／: : : : : : : ヽ: : : : :: : `､
　　　　　　　　/: : : : : : : :/: : : /: : ,ｨ: /l: : : l: : |: : : : : : ::ヽ
　　　　　　 　;´: : : : : : : /: : ／|／ .|/ .!: : /i: : !: l: : : : : :丶
　　　　　　 .i: : : : :|: : : : |／　　　　　　|／　| /|: :|: : i: : : :ﾞヽ
　　　　　　 i: : : : ::i: : : ::/ ´￣￣￣`''''　　　´　ヽ|: : | .|: :丶
　　　　　　 |: : : :,-ﾘ: : : |　 "疋;:ｿ`　　　 　'`'-､_.i: : |: |: ヽ
　　　　　　 .|: : :/-､',: : |　　　　　　　　　, f:ﾃﾘ` /: : |: i丶
　　　　　　 .ｿ､::l,.( _ ﾘ､:|　　　　　　　　　l .｀ 　 /l: :/| i
　　　　　　　　,|::＼__ ヽ|　　　　　 　　 　, 　　 //|/ |/　　ん？領土は返してくれるのか？
　　　　　　　　 ﾘl: ::| |　　　　　　 　　 　′　 //　　　　　んじゃ、これでいいだろう。
　　　　　　　　　 l::|ﾘ ヽ　　　 ` ― - 、　　 //
　　　　　　　　　 ,ﾘ　　 `､　　　　`"　 　 ／ﾘ
　　　　　　,----亠--- ､_`.､　　　 　 ／　彡
　 　　　 /／￣￣⌒`ヽ` ＼::`::-､,_, ´.



ウエイへの領土返還が成されると、ポルセンナ王はそれで満足し、キュージへと帰還した。
講和が結ばれ、戦争は終了した。





496 ： ◆yxZlGN83jM：2011/09/03(土) 19:33:16 ID:mAAKu/WM




こうして、タルクィニウスはやっぱり王に戻れなかった。



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／i. ,ノ　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧/　 ｿ　　　　ヽﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ｒ' γ　　　　　　　　 M
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 iｖ'　　　　　　　　　　　　 L
　　　　__ｎ＿　　　__ｎ_ｎ__i]].　__＿　　　　　　　　　　　　　　　 　 { ﾉヽi＼M/WヽMw／}　　勹
　　　　７,仁ｌ己　└i ｎ_r┘　└ｰｔﾉ　　 .,⊆'　　　　 　 　 　 　 　 ｿ 　 　 　 　 　 　 　 ﾑ　　ﾝi
.　　　 〈ﾊ⊆广　　 .∟つ　　 广ｰ┐　 └っ ）　　 　 　 　 　 　.,‐{　　＿,ノ　　ヽ､＿　　 }　　 }
　　　　　　　　　　　　　　　　 ￣￣　　 .└‐'　　　　　　　 　 　 | .| 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾙ‐､ ﾑ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 孔　　我王　　王様　　 　 ,}ノ
　　　　__ｎ＿　　　　　　　　　　　__ｎ＿　　　　　　 　 　 　 　 　 Lﾄ､　　　　　 　 　 　 　 广i
　　　　７,仁ｌ己　　 ＿＿　　　　７/,ニ,　　　○　○　○　　　　　　 ヽ　　 i二二i　　 　ノL.｣
.　　　 〈ﾊ⊆广　　└‐￢ |　　　〈/r三ｭ　　　　　 　 　 　 　 　 　 , ―､＞ ＿＿＿ , ＜,-―‐-､
　　　　　　　 　 　 　 l二ノ　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾄt-イ　　`ｭ ｒ ´　　　{　　 ノ }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｛ー{ ヽ､.　Y.　　＿,ｲ`ー┬´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ人_　￣￣￣ .ノ├─┤
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ{ ￣iー―‐i￣ }ヾ､_ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＞ '　 ヽ､_{　　　 }＿」‐┘ヽ､_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　⌒へ√{_ノ`ー―'‘､_}ー⌒ヽ､_`Z





497 ： ◆yxZlGN83jM：2011/09/03(土) 19:33:48 ID:mAAKu/WM




そして紀元前503年。
ヴァレリウス・プブリコラ死去。



　　　　　 ／￣￣￣＼
　　　　／　　　　 　 　 ＼
　　　./　　　　　　　　　　ヽ
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　　　 l　　　　　　 　 　 　 l
　　　 .l　　　　　　　　　　 l
　　　　ヽ　　　　　　　　　 l
　　　　　ヽ　　　　　　　　 l
　　　　　　.)　　　　 __,,..／
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　 ／　　　　　 　 　 　 ヽ
　.ｉ　　　　　　　､　　　 . l
　.l ｉ　　 　 　 　 l　　 　 l
　l .l　　　　　 　 l　　 　 l
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　l　l　　　　 　 . l　　　　l
　l　.l　　　　　　 ､　　　.ヽ
　ヽ .l　　　　　　 ヽ　　　ヽ
　　ヾ､_＿　 _＿＿ヽ＿,　')
　　　l_￣_￣￣__ __　.ヽ_ノ
　　　l　　 l　　 l　　l　　　l



裕福だった財産もすっかりなくなっていて、ローマ人達は葬式の費用を出し合った。
もはやローマ人たちも、王制に戻ろうとはしなかった。





第１８話「ポルセンナ王の強襲」終わり

つづく