投下します。
今更ですが、グロ表現があるので苦手な方は見ないことをお勧めします。

第5話[鬼が島攻防戦]

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主要なキャスト

「吉備国」
　・温羅（やる夫/2ch）
　・阿曽媛（エルルゥ/うたわれるもの）
　・兎羽火（トウカ/うたわれるもの）
　・彼方（空深彼方/ソラノヲト）
　・石蟹魁師（カービィ/星のカービィ）


「大和国」
　・崇神天皇（伊藤誠/school days）
　・彦五十狭芹彦命（吉備津彦命）（やらない夫）
　・雅武彦命（できる夫/2ch）
　・大彦命（ダディクール/2ch）
　・夜目主命（やるオプーナ/2ch）
　・犬飼健（麻呂/2ch）
　・楽々森彦（でっていう/2ch）
　・留玉臣（クマー/2ch）

「出雲国」
　・出雲振根（新城直衛/皇国の守護者）
　・甘美韓日狭（兵藤少尉/皇国の守護者）
　・飯入根（ムスカ/天空の城ラピュタ）

「伊予国」
　・頭目（アカギ/アカギ）

「反乱軍」
　・武埴安彦命（ベルント・バルツァー少佐/軍靴のバルツァー）　[死亡]
　・河内青玉（ゲンジマル/うたわれるもの）　[死亡]
　・吾田媛（できない子/2ch） [死亡]

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　　　 _,./ 　　　　　　ヽ
　　 /　　─､,,＿　　 _ヽ､-ｰ ､
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　 (´ 　　─､,,＿　 入__＿__ク ／￣￣ ＼　　　　　　　　　　　　前進しろ！
　 ｝ 　 　 　 　　＼_/　　　/.／　＼,　 ,／ ＼　　　　　　　　　　奴等にに正義の鉄槌を下すのだ！
　 ｛ 　　─､,＿　　 ! 　　､i　|　 （●） （●）　|
　 ヽ　　　　　　ヽ／ 　／（　| 　　（__人__） 　|
　　 ヽ ￢─-ｰ" 　／ 　 ﾉ　| 　　 |r┬-|　　|
　　　 ゝ､_　 　　　_Ｌ 　/　ヽ | 　　 `ー'´ 　 |
　　　　　　｀゛ｰ＜　 ／　 　 ヽ　 　　　　　 /
　　　　　　　　 　∨ 　　 　　　ヘ 　　　　　ゝr'.二ヽ、
　　　　　　　　　　∨　　　　　　　　　　　　 ｉ＾Yﾞ r─ ゝ、
　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　 ヽ._Ｈﾞ ｆﾞﾆ、|
　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　 　 　 ＼｀7ｰ┘!
　　　　　　　　　　　　　 ヽ　　 　 　 　 　 　　　 ｢:ト　 ｲ
　　　　　　　　大和国四道将軍　彦五十狭芹彦命


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- ,,,_　　　　　　　　　　　　　　　　　　(' .(　;ヽ　く、　　　　　　　　　,　　　オオオオオオオオオオオオ！
‐-,,,,,_"''' ‐- ,,,,,__　　　　　　　 　　　　ヽヽ'　,⌒ヽゝ　　　　　　
　　 　~""'''　‐-,,,,,_‐-,,,,,_　　　　　　　　ヽ||/　　| ヽ、　　　　　　,､
　　 　　　　　　　　　~""'''　‐-,,,,,_　 ｃ,,-‐''ヽ､ /ヽ　ヽ、.　　　／__＼　　　　　／＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 くゝ　,,-‐''　　 ヽ ,.-ヽ、　 '､( ヽ く　　　　'､(ヽ く　　　　,r゛
　　　　　　　　　　　　　　　　　　,、　`'　　"'ヽ,.-‐''"彡彡ヽ,　 ヽ' ,⌒ヽ　　　 ヽ'　,ヽ　　,r'
　　　　　　　　　　　　　　 　　／__＼'''''''''ー-/彡彡ヽ,.-'7゛ｃ,,-‐''ヽ　ﾉヽ"'''ｃ,,‐''　ﾉヽ,r゛
　　　　　　　　　　　　　　　　 '､( ヽ く　 　　/,.-‐''/　　/　 くゝ-ー''''　　ヽ　　　7'　,.r'
　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ' ,⌒ヽヽ、　　ヽ/..,　/ヽ　　　　/彡ヽ彡ヽ　 ,､‐''ﾞ
''''''''''ー―─ ー―─--,,-ｃ ,,-‐''　 ﾉヽヽ/ 　 　,'...,;`/、 ヽ、　　 /　/　ヽ,‐' ﾞ
　　　　　　　　　　　　　　くゝ-ー'''''' 　 ヽヽ　　,'　,' ﾉ　ヽ、 ＼　 ｌ_,.-‐''"
　　　　　　 　　　　　　／＼ 　 　 ヽ,.-‐''"ヽ..ノ、,'/　　　 `_,.-‐''"
　　　　　　　　　　　　'､(ヽ く 　　　/彡/ヽ(ミヽ､Yｌ　,.-‐''"
　　　　　　　　　　 　　 ヽ'　,ヽ　　/　 /　ヽヽ､__`ﾉ
‐- ,,,,,_─ー―─---ｃ,,‐''　ﾉ ヽ、(　 _,.-‐''"
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,. -――――‐‐-､＿__
　　　　　　　　　　　　　　　　 __,イ ,ｨ ﾟ´　　　　　　　　　　　 ｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　,　ﾟ,:´ ,.:'´　　　　　　　　. . . . .,.-―‐‐　 ﾟ　: ､
　　　　　　　　　　　　 , ﾟ ／,.:´　　..／,イ´￣￣￣￣｀ｰ―､　　　　　　 ﾟ :､　　　　　　　　　　　　来るぞ！
　　　　　　　　　　　 ,ｲ　 ,:'´　 .,:'´:.／: : : : : : : . .　　　　　　￣｀ヽ､　　　　 ﾟ:､
　　　　　　　　　　　j.:　 ,':　 , -―ｧ―r―＜_: : : : : : : : : : : : : . . . . ｀　 ､　　　ﾟ､　　　　　　　　　絶対に敵を門の内に入れるな！
　　　　　　　　　　 (: :.　i: ,ｨ／ ｀ヽ　　 ｀ヽ､　 ｀ｰ＜￣｀ヽ､:､: : : : , : ｀ヽ､. . ヽ 　＼
　　　　　　　　　　　｀ヽ０Y:　　　　　　　　　　　 ､ ヽ‘ ，-―≦禾ｧ＿＿__　　　｀ヽﾟ:　 ,ｨ⌒
　　　　　　　　　　　　 (f :ﾟ,　　　　ヽ　 ､:. 　 ､::..　＼:＼＼三彡'´,ｨ…‐-､_ヽ､____　 i／廴_
　　　　　　　　　　,-‐-､{､:i　､:ヽ､.　 ﾄ､:.ヽ､:.　ヽ､:::. ヽ､ヽ-‐=＝……'´: :,:-‐ﾐ､⌒／ 　 ／
　　　　　　　__,ｨ≦-‐-､ヽ:ｉ: ｉ :ﾄ､_､:.　 :､ﾞ_,ｨ斗､ヽﾐ､ヽ､‘，ヽ￣￣￣ヽ¨´: : ヽ :／ﾟ　 ／ヽ
　　　_＿,　ﾟ_,ｨ ,　ﾉ_/ノ_ﾐｰi:i:　iｨぅ弌‐'ヽ 仡ｱ iヾ､ﾐヽ　　　_____　　 　 ヽ＿_／ ﾟ　／　 　 ｀
　 ≦-‐',ｨ´ ,ｲ-ﾚ辷彡'´ﾐ､i:ヽ:.ﾞ代汐｀ヾi ｀´　,ﾟ¨ ／_,..::ﾟ￣ｨ´⌒ヽ　r‐イ ,f´0　／: :　　ヽ:.:
　　 ￣'ｰ'´'ｰ'´￣　.入ｰ‐┴―‐､ﾐ､　 r‐'! ／　f,ｨ´:.:‐'二二二ミヾ/　/　}　／∩: : :　　､ヽ
　　　　　　　　　　厂￣￣￣￣＼　}二二二二::-―'´ ﾉ　＿＿__/__/__ ﾉ｀´__ノ､: : : : .　ヽ
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　　　　　　　　　{　　　／'´:／￣｀ｰ'´￣￣ヽ≦￣: : :　　￣￣｀ヽ､廴＿))､＼　　　　 ＼:.
　　　　　　　　　i 　 i f:o: :/　　　　　 : : : : : : : :｀ヽ､　　　　　　　　 ｀ヽ､　｀fr⌒ヽ　　　　｀
　　　　　　　　　ゝ､ ﾟ,{:o: :{　　　　　　　　　　　　　　 ｀ヽ　　　　　　　　 ｀＜廴　))＼
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　　　　　　　　　　　　 ﾚ'　　 ／,イ三三三／三三iﾆﾆﾑ: : : :.:＼　　　　＼｀ｰ-､
　　　　　　　　　　　／　　／／/三三=／三三三i三三ム: : : :.:＼　　　　＼　　￣｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　吉備国将軍　兎羽火

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　　　　　　　　　　/: : : : : : : : : : : : /: : : 〃: : : : : : : : : : : |:.:.:.ﾄ､: : :. :.‘，: :.　　　　　　弓兵斉射はじめ！
　　　 　 　 　 　 /: : :/: : : : : :. :.:.:./′:. :.il: : :./: : : : : : : : :l: : :ﾄ､ヽ: : : : .__:.:l
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　　　　　　　　　|: : :|: : : : : : : : :.:.ｌ|: : :./　!: :ｌ　＼: : : :. :./　│!　>. : : : :|¨: :|
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　　　　 　 　 　 ‘，:.|: : : : : : : : :.:.|ﾄ､ィ行心ヾ ｀¨　 l: / '´ィ抔ﾐx､ !: :.ﾊ/:.:ﾚ′
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　　　　　　　 　 /: ／ /ｌ: :. : : |∧:l　　 ｀¨´　　 　 　 　 　 ｀¨´　　′ﾊ: /
　　　　 　 　 ／イ:. :./: ｌ: : : : :i!__ ｀　 　 　 　 　 　 　 '　 　 　 　 i／/j/
　　　　　　　 　 ムイ／|: : : : :|::::丶　　　　　　　　　　　 　 　 　 ﾊ:/
　　　　　　　　　　　　　|: : :.:.:.|r‐y' ＼　　　　　　 r　｀)　　　 , ｲ: :l
　　　 　 　 　 　 　 　 　|: : :. :.| V　　　`　．　　　　｀¨　　　イ　 ＼!
　 　 　 　 　　 　 　 ,　',.|: : : : l　 ＼　　　　＞ 　 　 　 ＜: :.:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　吉備国副将軍　彼方



　鬼之城の攻防戦は、今のところは吉備側が勝っていた。吉備軍は士気が高く、一糸乱れぬ統率ぶりで大和軍を
圧倒していた。しかし日が経つにつれ、数の不利が吉備軍の頭を悩まし始める。

　大和軍は潤沢な兵力で波状攻撃をしかけ、新しい血を次々に投入して行った。前線に出るのは休養を十分取った
兵士であり、消耗すればまた下がって兵を休ませた。

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　対して、兵に余力のない吉備軍はそれが出来ない。兵の代えが利かないため、吉備兵は日ごとに疲労が蓄積していった。
目は充血して血走り、今にも目玉が飛び出しそうな顔。髪はボサボサで乱れ放題。この異形の姿の吉備兵を、大和兵は
畏怖を込めてこう呼んだ。

――――「鬼」、と。

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　へ　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／,....,,_＼　　　　　　　　　　
- ,,,_　　　　　　　　　　　　　　　　　　(' .(　;ヽ　く、　　　　　　　　　,　　　突っ込めぇー！
‐-,,,,,_"''' ‐- ,,,,,__　　　　　　　 　　　　ヽヽ'　,⌒ヽゝ　　　　　　　　　　　　突撃だー！
　　 　~""'''　‐-,,,,,_‐-,,,,,_　　　　　　　　ヽ||/　　| ヽ、　　　　　　,､
　　 　　　　　　　　　~""'''　‐-,,,,,_　 ｃ,,-‐''ヽ､ /ヽ　ヽ、.　　　／__＼　　　　　／＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 くゝ　,,-‐''　　 ヽ ,.-ヽ、　 '､( ヽ く　　　　'､(ヽ く　　　　,r゛
　　　　　　　　　　　　　　　　　　,、　`'　　"'ヽ,.-‐''"彡彡ヽ,　 ヽ' ,⌒ヽ　　　 ヽ'　,ヽ　　,r'
　　　　　　　　　　　　　　 　　／__＼'''''''''ー-/彡彡ヽ,.-'7゛ｃ,,-‐''ヽ　ﾉヽ"'''ｃ,,‐''　ﾉヽ,r゛
　　　　　　　　　　　　　　　　 '､( ヽ く　 　　/,.-‐''/　　/　 くゝ-ー''''　　ヽ　　　7'　,.r'
　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ' ,⌒ヽヽ、　　ヽ/..,　/ヽ　　　　/彡ヽ彡ヽ　 ,､‐''ﾞ
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　　　　　　　　　　　　　　くゝ-ー'''''' 　 ヽヽ　　,'　,' ﾉ　ヽ、 ＼　 ｌ_,.-‐''"
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　大和兵は堀のふちから、突き落とされるように進撃してきた。絶え間なく雪崩れ込む大和兵によって、
見る間に堀は埋まって行く。
吉備兵は弓矢と投石によって次々に大和兵を倒したが、大和兵の進軍は止まらない。

　　　　　 ／￣￣＼
　　　　／　　　 _ノ　＼
　　　　|　　 　（ ●）（●）　　　　　　　　　　よーし、乗り込めぇー！
　　　 ｜　　　　 （__人__）
　　 　 |　　　　 　|r┬| .}
　 　　 | 　 　　　 |　| | }
　　 ,..-'ヽ　　 　　｀ﾆﾆ }
　 ./::"::::`ヽ､.,＿＿ __ノ ﾞ
　/::i::::::::::::"'弋'!ｰ',イ>|'_ノ´｀ｰ -,,＿ _
. }:::ﾞ|::::::::::::::::::::~ﾞ:_戈;f"　 、　　　 ｲ/ `i
/:::::::!;:::::::::::::::::::/',r.ﾃ　　　 ＼xｰ.ｫ､__ノ
::::::::::::ヾ!:::::::::::::l .l r'　　 `　､_冫y"
:::::::::::::::::＼o:::::l .ﾄ、　 ヽ,＿ﾉ"ｰ'
:::::::::::::::::{::::{＼代 l>ｰ､,_ノ

　城壁に辿りついた大和兵は、用意していたはしごを使い、城壁を登り始めた。また、城壁にはりついてよじ登る兵もいた。
吉備兵は、取り付けられたはしごをふるい落とし、さらに城壁に張り付いている兵には石を落とし、熱湯を撒いた。

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　　　　　　　　　 (ヾヽ
　　　　　　 ,---､ ｀ヽヽ＼
　　　　　 _//　__ゝ/　ゝ ｃ)
　　　　 ／≡. `っ）／　／　　　　　　　一番乗りは貰ったー！
tｰ--‐'`/￣ /≡≡/／
ﾞヽ､ヾヾ/〒/≡≡//ゝ
　　￣/≡≡/ｰ-//
　　／≡≡〈≡≡ヽ
　/≡≡≡/＼≡≡ヽ
　#######　　######
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　　 く＿Ｖ/／　　ヽ　/ﾉ
　　　(＿ﾉ丿 　 　,.'ヾﾐﾐ
　　　/　/ﾉ　　　/　/ノ
　　　|　//　 　ノ　/<
　　　|　/_　　　ヾヽ＿つ
　　 /　 ノ
　 　`ｰ'

　城壁の上に到達したいくつかの大和兵が、吉備軍に斬りかかる。その数は、戦闘が激しくなるにつれ
次第に増えてきた。城壁の上では、大和軍と吉備軍の白兵戦が展開された。

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　　　　　　 　 　 　 　 　 　 _＼ ＼＼　　　　　ｲ:／: : : : : : : : : : : : : : : : : : ﾍ:‐:‐:‐:‐-:-:､: : :
　　　　　　　　　　　　　　　＼` ヽ ＼.＼　　 ,:.': : : :., : ,: ´: : : : : : : : : : : : : i: '､: : : : : : : : : `
　...遊撃隊、突撃！　　　　 ､ゝ､　 ヽヽ ＼./: : :／:／: : :.／: : : : : : : : : : : i: ﾊ' ‐ ‐‐- ＞
　...敵兵を追い払え！　　 　 .ゝ､`' ‐乂.‐/: :, ': ／: : : ／: : : : : /:./l: l: : : :i:ﾐﾘヽ.'_´_ ,､-‐‐'
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ` ＜　ﾊ: : イ:.:.:ヽ／:.／:／:, '/リ i:i: : : iﾘ:ｿ/ ./　　 --イ
　　　　　　　　　　　　　　　 , ------≧ i: : /i: : : :.:.f心, .ｲ: :／/／斗i: :.i:i:/ ＞' -､-ヽ"　 -
　　　　　　 　 　 　 　 ,､-‐‐　　 　 ､　　 iﾘｿ i:/iﾊソﾞ辷ﾘ 　 　 =fﾁ;:ﾘN: /:/ i　 i｀`''' ‐- ､ ,
　　　 　 　 　 　 .,イ´_,ィ----‐‐‐‐‐､ヽ.　　 ﾊ: : /　i.　　j　　 　` ‐' /: :i:.ﾊ/, `'＼｀ '' ‐‐ '"
　　　　 　 　 　 .| イ‐‐|ニニ|‐イ:.:.:.:.:.ﾍヽ／/:／i　　ヽ　 ,　_　　　 / イ:i: :.i ／-ｦ´
　　　　　　　 　 f:.:r-‐‐ｧ:.:.__:ィ‐‐-､i ﾍﾍ.i:, ':./　　　i i､ ＼　 '　　 _. イi: i: :|　　 /
　　　　　　　　　|ヽヽ‐':./:i　 i:.}--‐‐-ﾊ:./: :/　＼　 i i::} .| `‐ '爪 r‐'"i: i:.:.|　,､く
　　　　　　　　　ゝ-‐‐‐‐‐‐‐‐- ､ヽ.＿＿ _i ゝ-,､_/ i::i.f i:::iヽ::::,' .i　 /:/: /_,≦=ﾍ
‐‐==ﾆﾆﾆﾆニ三三三三三三ニﾆﾆﾆﾆ==--　 i　 i/:/ i‐‐'"´__／r.ｿ:/: /　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　 　 　 　 |:.ヽヽ　/i＿fニﾆﾍ___i　ヽ' /::::::::::::i　r／:,-､;ヽ:.＼　　 　 ヽ､,
　　　　　　　　　　 　 　 　 |::::::￣::ﾌ i　／ ´　　 ヽ_.| /_ヽ___ノ-‐'´　 　 ヽ;:;:;:ﾊ　　　 |: : : ｀:
　　　　　　　　　　　　　 　 |::::::i::::/ ./　　　　　　　　 /　　　　 　 　 　 　 ヽ:;i:;:|　 　 /: : :‐:‐:
　　　　　　　　　　　　　　　＼:ﾘ i　/ 　 　 　 　 　 ／　 　 　 　 　 　 　 　 ゞ‐'ィ　ィ＼: : : : :

　しかし吉備軍も負けてはいなかった。吉備兵は鬼神の強さを発揮し、大和兵を打ち倒して行く。
城壁を越えた大和兵は次第にその数を減らし、蜘蛛の子を散らすように逃げ惑った。

　戦闘は、夕方になってようやく終わった。退却の鐘の音と共に、大和兵は潮が引くように去って行った。
吉備兵は、今日も鬼之城の防衛に成功したのである。大和兵が引き揚げた後には、五百もの死体が残された。

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　大和軍の迎撃に成功した吉備軍であったが、体を休める前にやることがあった。
堀と城壁付近は敵兵の死体で埋まっている。これを城外に運び出さねば、死体は腐敗臭と疫病をまき散らし、
吉備軍の士気を低下させる原因になる。
この作業には、城内の女子供も参加した。

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼|＼ |＼|＼ |＼|＼ |＼|＼|＼￣￣￣＼
　　　　　　　　'”　ｗr　　　　　　　　wi|＼ |＼|＼| ＼ ＼ ＼|'＼|＼　　　　 ＼

　 　　　＿＿＿_
　　　／　　 　 　＼
　 ／　　　　 　 　　＼　　　　　　　籠城戦を始めてもう十日になるお
／ 　　　　　　　　　　＼　　　　　　出雲からの援軍はまだ来ないのかお……
|　 　　　＼　　 ,＿　　 |
/　　ｕ　 ∩ノ ⊃―）／
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼ ／＿＿＿ ／




　 　　　＿＿＿_　
　　　／　　 　 　＼
　 ／　　─　 　 ─＼　　　　　　ところで……
／ 　　 （●） 　（●） ＼　　　　　ウチの生き残った兵は、あとどのくらいいるんだお？
|　 　　 　 （__人__）　 　 |
./　　　　 ∩ノ ⊃　　／
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼ ／＿＿＿ ／

　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,. :-､-､
　　　　　　　　　　　 　 /:´:. :. :. ヽ:. ﾍ ｨ‐-=‐‐- ､
　　　　　　　　　　 　 /:／:. :. :..ィﾆ/￣:. :. :. :. :｀:. ｀:≧-.､
.　　　　　　 　 　 　 /ｲ:. :. :. :.:/i:. :. :. :.:,:.:､:. ､:. ヽ:. :ヽ:. :＼
　　　　　　　　 　 ／:. :. :., -､i:.:i:. :. :. 廴i:.iヽ:.ﾍ:. ﾊ:. :. ヽ:. :ﾍ　　　　　　大目に見積もって、三百……ですね
　　　　　　　　　/:. :. :.／./´'､‐i:i:. :. :ｉィ=≧ｭヽｉ_少:. :. :ﾊ:. ﾊヽ
.　　　　　　 　 /:. :.／: :.ｲ / .rﾊﾊ:.:.:.:i.辷ﾘ　　 fﾁﾘ.i:ﾍ:. :.iゝ:ﾍ　　　　　しかし、敵も千以上の兵を失っています
　　　　　　　 /:.／: : : :/:"~ヽ　i iゝi从.　　 　 ､ゞ'ヽ:. iヽ:i.　ヽi　　　　　兵糧の備蓄も、三週間分あります
　　　　　　　,':/:.／:／:. :,':. /ゝ,__i:. :iヽ　　　,　_　 从:.ﾊV
.　　　 　 　 i:イ:.／:. :. :.,':. /　 ＿i:. :i＿　　　　 ／､.V:ﾊ＼　　　　　　　耐えるだけなら、まだなんとかなるでしょう
　　　　 　 /: :, ':. :. :. :. i:. / ｨ´ 　 i:. :i　ト.､_　イ　　ヽi:. i　.ﾊ
.　　　 　 /: ,ｲ:. :. :. :._,､_/_.　V　　i:. :i　|｀ぇL-､｀`'‐､.i:. i i .iﾍ
　　　　 / ｲ:. :. :. :.:/ :'¨.ヽ,.｀.`.' ‐. i:. i.　|　V;|| | 　 | | i:.:i i　',.ヽ
.　　　　i/ |:. :. :. .:/. . . . . . ＼. . . ..i:.ﾘ. _`‐-ゞ､|､_. |.| i:.ﾘヽi ヽ.ﾍ
.　　　　　 |:. :. :. /. . . . . . . . . ヽ. . . .. .|;|　 i`ヽ､｀`ヽi.i:/_　 ゝヽﾍｲ^ヽ
　 　 　 　 |:. :. 〈. . . __. . . . . . . ヽ. . . . i;i　　i　　｀`'‐ヽ ｀ヽ　 ／;;ゝ／
　 　 　 　 |:. :. :ﾉ:':´::::::｀ヽ､. . ./‐'. . . . ..i;i.　 i､,_,　　　 ヽ　／;;;;;;／
　 　 　 　 |:. :.:{:::::::::::::::::::::::::ヽi. . . . . . . . i;i　 i:::::｀:'‐,､　／;｡;;／
　　　　 　 |:. :. 〉'´. .. .｀ヽ､:::::::i. . . . . . . . .i;i　 i::::::::::::／;;;;;／ﾊ
　　　　　　|:. :/. . . . . . . . .ヽイ. . . . . . . . .i;i　 .i:::::／;;;;／.|;|.　|

　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　／　　 　 　＼
　　　　 　／　─　 　 ─　＼　　　　　　　　　さすがにこの調子じゃ、三週間もしないで僕の首が飛んでるお
　　　　／ 　 （●） 　（●）　 ＼
　　　　|　 　 　 （__人__）　 　　 |　　　　　　　みんな疲労の限界だお
　　　　 ＼　 　　｀ ⌒´ 　　 ,／
　　 　 /⌒ヽ　 　ー‐ 　 　ｨヽ
　 　　/ 　　　 　,⊆ニ_ヽ、　 |
　　　/　 　 ／　r─--⊃、 　|
　　　|　ヽ,.ｲ　　 ｀二ﾆﾆうヽ.　|



　　　　 　_＿＿＿
　　　　／　 　 　　＼
　 　／　　 　 　　　　＼　　　　　　　　　頼みの綱は出雲だけだお……
　／　　　 　　　　　　　 ＼　　　　　　　早く来てほしいお……
　| 　 ＿, 　　／　 　 　 　 |
　＼（ー⊂ヽ､∩ 　ｕ　 　 ﾉ
　 　| 　|　ゝ＿ ＼　／ 　)
　　 | 　|＿＿＼　　”　／.
　 　＼ ＿＿＿ ＼ ／

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　出雲振根は二千の軍勢を引き連れ、吉備を目指していた。目的は、吉備の救援である。
順調にいけば、鬼之城まであと二日という距離だった。ここで、本国の急変を告げる知らせが、出雲振根に届けられた。


　　　　　　　　　　　　;;:;:::　ヾ;:.,ヾヾヾ　　　　ﾉ;;:;:::　ヾ;:.,ヾヾヾ;:;:.;:;;:ヾﾉ;:;:.,ヾヾヾ;:;:.,ノ
　　;;:;:::　ヾ;:.,ヾヾヾ:::;:;:　　　　　　　;;:;:::　ヾ;:.丿,ヾヾヾ;:;:.;:;;:;;:;:::　ヾ　　　　;:.ヾ;:;:.,ヾ/
　　　　　;;:;丿::　ヾ;:.,ヾヾヾ　(^)　　;;:;::　　　　　丿　　ヾ;:;;:ヾ::;ヾ;;:;::　ﾉ:.,ヾヾ;:;:.;:　ヾ丿
　;;:ヾ::;ヾノ　　　　　　;;:;:::　ヾ;:.,ヾヾヾ　丿　　;:;ヾヾ:;::ヾヾ　ヾ;ノ:ヽヾ;:;ヾ:;::ヾヾヾ;:ヾ）
　　　　 ｧ!＼＼|　|:;;ヾ:;:　.r;.　::: ヾヾ:;::ヾrヾ:;;ヾ:;:;:;:.r;.;:;:.　＼|.ヾヾ|　|ヾヾヾ;;:;:::ヾ）
;;:;:::　.__ |;: 　＼ 　|^~~^~^^;:~.|　|;:;:;;;::;:| |;:;;;;ノ/ヾヽ| |~~~.;; ∥~~ﾞﾞ|　l丿ﾉ ^^^^^
~~　~~　|;|^^ 　.|　|　 　 　 　..|　|^^...^.| |　| |/~^~ .| |..　.　.∥　　|　／"
　　　　..|;|　　　|　|　　　 　　 |　|　　　| |　| |　　　 | |　　　∥　　|　|
　　　　..|;|　　　|　| 　　　　 　|　|　　　| |　| |　　　 | |　　,,_∥._,,rﾞﾞﾞﾞヾﾞ^ﾞヽ
　　　　..|;|　　　|　|　　　 　 　|　| 　　,.| |　| |　　 　| |,,,r''''' .ﾞ'ﾞﾞﾞ　"""　　　ﾞ^ﾞヽ
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　　　　　　　　　　　　　 　 　 「::,::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;,..､-,''"ヽ-　　',,,,__　　　　　　　謀反……だと
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　　　　　　　　　　　　　　　￣l　.i:::::7--,,,,_　,---------､-''")　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨i::::::i＿°"i:::/::ヽ_,..､-,-｀ﾞ''---‐‐''""
　　　　　　　　　　　　　　　　　∨　''::::::::::::::::'' ）:::::::＜　 ____°ヽ＿...,,,
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨　　　　　 ,,ノ　　　、　　　---:::::::ヽ--
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　　　　　　　　　　　　　　　　　, -i　　　　　 lヽ''''ヽ　　　　　 u
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　　　　　　　 ／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧_　　　　　　'　　_,,.-‐''"""":::::::::::::::::::
　　　　　　 く:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::''''-__________／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　出雲国大王　出雲振根（いずもふるね）

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　　　　　　　　　　　　 .′　　　　　　　　 .／ ／ﾚ′ ＼　 ヽ
　　　　　　　　　　　　.′　　　　　　　, ｨムイ 　 　 　 　ヽ　|
　　　　　　　　　　　　}　　　 {　＞　´　　　　　　　　 　　 |　{、
　　　　　　　　　　　　ﾟ。　 　 V　　　　　　　 　　 　 　　 .'　/!
　　　　　　　　 　 　 　 ﾟ。r.ミ }　　..＿　　　 　 ､__.ｨ二ヽ}.イ　　　　　　ふはははははは！
　　　　　　　　　　　　　 `!　 }|‐- y'￣￣｀Yzzz{　fTヽ H .j
　　　　　　　　　　　　　　.}　　　　ゝ..＿__ノ　　|ゝ--- '/./　　　　　　　私は今日から王になるのだ
　　　　　　　　　　　　　　 ヽ　.,、　　　　　　 _ .〉　　　 ﾚ′
　　　　　　　　　　　　　　　 ｀Tﾊ　　　　　　　　　　　./
　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ|ヽ　　 ｀¨¨二¨” 　 /
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |　ﾟ　　　　　　　　 /!
　　　　　　　　　　　　　　　　 r┤　ヽ　　　　　　ノ .ト､
　　　　　　　　　　　　　　 .　-ﾍ ￣　 三三¨T二 --ｲ＼
　　　　　　　　　　　_　ィ´:::::::::::|ー-- .＿__,オL_. - ｲ|:::::ヽー-ミ、
　　　　　_.　-‐:::￣::::::/::::::::::::::::ﾏー----／ ,|　 ＼　.|:::::::::＼:::::::::＞　._
ー- 　 ´::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::＼　 .／　　{　　　ヽ{::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::｀ー-----ミ、
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::::::::::::ヽ/　　　.ﾊ　　　　＼:::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::::/　　　〈　|　　 　 　 ヽ:::::::::|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　出雲国　飯入根（いいいりね）


　出雲振根の弟、飯入根がクーデターをおこし、王位を主張した。もちろん、裏で大和が繋がっている。
飯入根は、以前勝手に出雲振根の神宝を大和に献上したことがあり、その時に怒られた恨みを忘れてはいなかった。
完全に逆ギレであるが、飯入根の恨みは根深い。そこに大和の使者が接触し、飯入根をそそのかしたのだ。

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　　 　 　 　 　 　 　 r ＞::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
.　　　　　　 　 　 ／イ:::::::::::::::__＞‐─'￣￣￣｀ｧﾍ_:;::::::::::::ﾍ
　　　　 　 　 　 /':::::::::::::＞‐'¨　-─ ニ　──-廴ﾉ-＼:::::::: '.
.　　　　　　 　 ,' ::::::::::／　-'　,ィチ´イ三三三三冫爻x ヾ:::::::〉
　　　　　　　　{ ::::::::/ ／　{彡/⌒＞匕三三ミ三≧､ 气>}:／
　　 　 　 　 　 ｀ｰﾍr'´,ｨチ::::/　 ' ,xく＿。_{｀　 u ＞=弌ヾﾑ,
.　　　　　 　 　 　 /⌒ヾ,:::::/　u ./ xx ⌒ｰ-ﾝ　　ト､｡ ) }‐→
　　　　　　 　　__人(⌒j_ Y　u　_,=イ￣ﾉ)　　　　 )ｰ｀ '{ｽ　　　　　　　どうする……引き返すべきか……
.　　　　 　 ,ィ劣　 ⌒メ>t　　　/　ルィ／　　／ﾌj　 u j) }　　 　 　 　 しかしここで引き返すと、吉備は……
　　 　 ＿彡───- ､,`ﾄ､'x'´＿x─┴=＝ﾆ￣ヽ-､ ﾉく
　　　/　 イ─ｭ f才卞､＼ ｲ／/　 　 　 ──--乂_ｸ　气＿　　　　　
　 辷彡／　　 )_}ー-､_＞ﾁ´　　　　ｰ .;'　　＿＿T￣)　 ﾘ／ヽ,
／＞匕rへ,＿_　　 ／　Y　/　　　,,.,,...　　　　 〉 ￣_ﾉ _／　 　 Y
／￣　　　　　 ／ス　 ;':;{　;'　　　　,ィ　　r─ナﾅ'´_／r─匕 ﾉ人,
　 　　 　 ＿／／:::::}　　 ゞ、　　　　＿＿＿_厂,／ィ´＿彡　fへ、＼
　　　　　　　 /:::::::::人　　　 ＞‐-==イ　 ＼_,／／￣　　＿_ﾉ　　ヾ,　ヽ
　　 　 　 　 /:::::::::::::::::＼　'' 　 　 ,,,　厂ヽ, Zｘ<ェ┴─＜＿＿ヽ　 }　　＼

　出雲振根の出した結論は、軍を二つに分ける事であった。千を自分が率い、残りの千は甘美韓日狭（うましからひさ）
に預け、出雲に進軍させた。


　 /;:;:;:;'　 ;:;:;:;:;:;:;;:;:r‐'　　　　　_,-v､　 　 　 　 　 　 ヽ;:;:;:;/
　/;:;:;:　 ;:;:;:;:;:;:;:r'´　　　　　　　ゝﾟ､z'　　　_ ,,,, -- ,,, _ﾍ;:/
. /:;:;:　　:;:;:;:;:r'´　　　　　　　　　_ ,,, --‐';:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;○}
./;:;:;:;　:;:;:;:/´　　　　　　　 _,r‐'´;:;:;:;''r‐'´　　　　　　 |　 };´',´!,　　　　　　　　　　甘美韓日狭、お前に千の兵を預ける
;:;:;:;:;:;:;:;:;:/　　　　　　　,,r´;:;:;:r'´　　　　　　 　 　 　 ﾉ　,|　　ﾉ ﾍ;:;:;:;:;:;:;:;　　　　　あの莫迦を討ちとって来い
;:;:;:;:;:;:;:;:;|　　　　　　／:;:;:r´　　　　　　　　 , , - ' ' ´,､／:;　/| 　ヘ;:;:;:;:;:;
ヽ;:;:;:;:;:;ﾍ　　　　／;:;:r,'　　　　　　　, , ' ' _,,,-7'´・´~　}　|／/　　　 ヽ;;:;:;:;:
　 ｀'''ヽ;:ﾍ　　 /ヽ○/｀ 丶 _ , , ; '　　_／;:; /｀　ー ´　　| /ﾍヽ　　　　"z;:;:;:;:;
　　　　　 ヽ_/: : : :":;:;ヽ､　　　　_,,,r´;:;:;:;　 ｀ 　 　 　 　 |　　入　　z　　　"=;:;:;:
　　　　／r'　 ｀ヽ: :; ; ; ;:;｀;:ｰ;:´;:;:;:;:;:'　 　 　 ヽ　　　 　 .|; ヽ　＼　 三　　 {;:;:;:;:;:
　　　　"z ﾍ　´ヽ : ; ; ; ' '　' ' '　　　　　　　　　r　 　 　 ｌ |　ﾍ　 ヽ　"　　 }:;:;:;:;:;
　　　 ´7　 ﾍヽr ヽ ; ; ; ; ; ; ; ; ;　　　　 -=ヽ, /;　　　　 ｌ. |　　|　　ゞ　　　;:;:;:;:;:;
　　　/,､　　 ｀＼_ヽ ' ; ; ; ; ; ;　 　 　 　 　　　　 _ - 　/ |　　|　　 ゝ　　　}:;:;:;
　　　´,ﾄ　　"　 | ｀;:;｀､ヽ ; ; ; 　　　　　 　, r‐'´　　　/　ﾉ 　 |　　/;:;:
　　　/:;:|　　〆 |　ヽ| ﾍ |｀ ､ ; ;　 　　　´ 　　　　 ／ヽ /　／|
　_,,ノ;:;:;:´|　　　 |ﾍ　ヽ ﾍ |　 ｀ =　､ _　　　 _　／ 　ヽ　ヽ　 } / ´　/
;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;7　　　ﾍ＼ ﾍ　ﾍ　|　 ｀ ヽ　 ｀ ´

　　　　　　　　　　　　　　　　　_,,,　--‐‐--::､
　　　　　　　　　　　　　　　／..:　　::　　::::::::::::::...ヽ､.
　　　　　　　　　　　　　／　..:　　 :::　　..:::::　:::::::::::::..ヽ､
　　　　　　　　　　　 ／ .:..:::　　　:::::　..:::::::　..:::::::::::::::::..ヽ.
　　　　　　　　　　／　.;::　　　　 :::::::::::::::::::::::::r､=ﾗi:::::::::..ヽ
　　　　　　　　　　|　　　 ;;;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l 〉;〈;j.,,,:,:::'''ﾞ:ﾐ　　　　　　　　お任せ下さい
　　　　　　　　　　l:::::::..,,,,;::::::::::::::､;;;;;;;:::;::,::''''ﾞ"´　　　　　 ..::::ﾐ
　　　　　　　　　　 l::::::::::::::::::::::::::ﾐ:::　　　　　　　　 ...,,,;;::::::,,ﾐ　　　　　　　　必ずや、あの裏切り者の首を取って来ます
　　　　　　　　　　　l:;;;;;;;::::::::::::::::彡ｯ;;;,,,,.＿;;::…''"ﾞﾄrテｽ.l{::{
　　　　　　　　　　 /__　 "''''ｰ:ｧi:::ili ∠=rｧ‐テ .> 　|＼.　 ||:::|
　　　　　　　　　　〈::::::':.,,,,,,,,,,/ {:::||i　＞ｰ'''´ ｲ.　　 `ｰｧ　l|::::l,
　　　　　　　　　　､l::::::::::::::::::l　i::::||ﾐ､.　　　　　　　／/　.l|:;/ﾐ
　　　　　　　 .,,-ミﾞ :}:::::::::::::::::l　|:::|杉ｊ､　　 　 　　_￣ .ｯ |lﾂ:::ﾐ,
　　　　　　／　 ミ,.　＼:::::::::::::ヽ!:::||ッｯｨ,,　　　- --=''ノ jlミ､:::ミ　　　　　　　　　　　　　
　　　　　./　　　 彡,　 .ヽ;::::::::::::::::ll　　　"ミ,,__ 　￣__,〃::ﾞﾐ ::::ﾐ,　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　出雲国　甘美韓日狭

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――大和軍　陣営――

　　　　　　／i
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　　 　 　　||: |　　　./ ＼Ｙﾉヽ
　　 　 　　||: |　　 /　（0)(0） ヽ　ｷﾘｯ
　　 　 　　||: |　／　　⌒｀´⌒　＼
　　 　 　 〔[|]〕 | ,　-）　　　　（-、.|
　　　　　 /ｿjﾍ l 　　ヽ＿＿ ノ　 l |　　　　　　　　　　将軍様、西に敵の援軍が出現したっていうｗｗｗｗｗｗｗ
　　　 　　〔彡.　＼　　　　　　 　／
　 　　　　/⌒ヾ／　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　出雲の兵だっていうｗｗｗｗｗｗｗ
　 　 　　 ヾ___ｿ,,,__￣｀`"'‐ｰ─=ノハ
　 　 　 　 | 　 //｛¨`"'─-､､,,____.,,ノ
　　　　　 弋_ソ′i　　 　　　　　　/
　　　　　　　　　　i　　　　　　　　 ｌ
　　　　　　　　　 ﾉ　 　 　 　 　 　 i
　　　　　　　　／　　　 　　　　 　 ＼
　　　　　　 ／　　 　 ／´`＼　　　　 ＼
　　　　　 　!　　　 く´　　　 　＼ 　　　 　ﾍ
　　　　　 　 ＼ 　 　＼ 　　　 　 ヽ　　　　 ﾍ
　　　　　 　 (´____＿___ノ 　　 　　　 ヽ　　　　ヘ
　　　　　 　　 ｀￣ ￣ 　　　　 　　　 　 ∨__＿___｀)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ￣￣￣´
　　　　　　　　　大和国　楽々森彦

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　　　　 |
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,,..イ 　 　 　 |
　　　　　　　l　　　　　　　　　　_,,,...イ´ 　 |　　　　　|
　　　　　　　ヽ、ヽ ＿_,,..-t''"´:::::::::::|　 　 l　　　　　|
　　　　　　　　　　　　|　　ヽ:::::::::::::ノ　　 /　　　 　 .|　　　　　　　して、数は？
　　　　　　　　　　　　ヽ、　　 ￣　　　／　 　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　　 ｀　　　　　　　　　　　　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |
　.:::::...｀` ‐┴----_以ヘ‐-､　　　　　　　　　　　　|
:::::::::::::::::::::::::::::::::;/ｲ　´..:::::::::.ヽ、　　　　　　 　 　 .|
::::i;_;:_:::;_:::;, ィ'¨´::::::i:::;ｿ　　:::::::..＼　　　　　　　　 |
,r'-‐‐::'::::::::::::::::::::::::;ｙ'　　 .::::...　　 ｀¨`' ､.　 　 　 |
　　:::::::::::::::::::::::;:／　　..::::::::::::::￣｀ヾ､_ 　　｀'ｰ- .|
.　..:::::::::::::::::::;ィ'´　　 ..:::::::::::::::::::::::::::::::::::...`丶、　.＼_`マ
.:::::::　;:__;斗＞'´　 ..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヾ
≧´　.....::::::::::::::::::::::::_;;;､ﾉ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　i:::::::::::::::::::::;ィ¨´:_:_:i'::::::｀ゝ‐---ｭ､;::::::::::::::::::::::::::::::::
　大和四道将軍　彦五十狭芹彦命

　　 　 　 　 　 　 / ノ Ｙ ヽ
　　　　　(ヽ　 　/（ ﾟ )( ﾟ ）ヽ　　　/)　　　　　　　たったの千だっていうｗｗｗｗｗｗｗ
　　　　 (((i ) ／::::⌒｀´⌒::::＼ 　( i)))
　　　　／∠_|　,-）　　　　（-，|＿ゝ ＼　　　　　あいつら馬鹿すぎっていうｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ
　　　 ( ＿＿　 l　 ヽ＿＿ノ　　 ,＿＿ ）　　　　焼け石に水っていうｗｗｗｗｗｗｗｗ
　　　　　　　 ＼ 　 |r┬-|　 ／´
　　　　　　　　　|　 |　|　 |　 |
　　　　　　　　　|　 |　|　 |　 |
　　　　　　　　　　 　`ー'´



　　 ／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼　　　　　　　　　　いや、それでも合流されると厄介だ
　|　　　 （ ●）（●）　　　　　　　　俺が行こう
.　|　　　　 （__人__）
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　　　　鬼之城の包囲は犬飼に任せる
.　 |　　　 　　　　 }
.　 ヽ　　　　　 　 }
　　 ヽ　　　　　ノ
　　　.>　　　 <
　　　|　　　　 |
　 　 |　　　　 |

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　　　　 |
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,,..イ 　 　 　 |
　　　　　　　l　　　　　　　　　　_,,,...イ´ 　 |　　　　　|
　　　　　　　ヽ、ヽ ＿_,,..-t''"´:::::::::::|　 　 l　　　　　|
　　　　　　　　　　　　|　　ヽ:::::::::::::ノ　　 /　　　 　 .|　　　　　　　頼　ん　だ　ぞ……？
　　　　　　　　　　　　ヽ、　　 ￣　　　／　 　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　　 ｀　　　　　　　　　　　　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　 　 ヽ　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　　 　 |
.人　　　　　 　 　 　 　 　 /　　　　　　　　　　 　 |




　　　 /､;:;:;:;:;:;:;:;:;ｰ-:;､_;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l
　　 ./ﾐﾐﾐミミ､;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ｰ-;:;､;:_;:;_:;::-‐'"´i
　　 lﾐﾐミミミミミミミｰ-::､;;;;_;:;:;:;:;:;i;:;:;:;:;:;:;:;:i
　　,!ミﾐミミミミミミﾐ　　　＿;`-､;;;!:-‐'''´|ﾐi
　//｀,ヾミミミﾐｼ‐'″　　'ー‐' 　:　 'ﾆﾌ' i;/　　　　　　　　　は、はいでおじゃる！
　l l　,rヾミミﾐ 　　　　　_,,,,,　　 ﾉ　 _,,_　l
　',ヽヾ､ヾミミ 　　　 ｨで)ヽ､ 　 r';ｨび､.ﾉ　　　　　　　　　　ここは麻呂にお任せくだされ！
　 ヽ､__,, ミミ 　 　　 ｀ﾞﾞ'''"ﾌ｀　 | ｀ﾞ'''ﾌ'i
　　〃 i l ミﾐ　　　　　 ／´　 　 | ｀ｰ'´l
　　／ヾ.l ﾐﾐ　　　　　　　/'　 　 |　　/
.　/:::::',ヽヽ`　　　　　　 / ｀ `ﾞｰ-'　/
r/::::::::::',ヽヽ　　　　　　 　 　 i:i　', /
/::::::::::::::ヽヽ＼　　　　'"ｰ=＝=-'/
ヽ:::::::::::::::::ヾ､　` ､　　　ﾞ'一''ｰ'ﾉ′
､　＼:::::::::::::::ヽ　　｀ ｰ‐-t't::i´ﾞｰ-､
.｀-､　｀ｰ-:､::::::ヾ'､ 　 　 //:::l　ヽ　｀ﾞｰ- ､
　　　大和国　犬飼健

　彦五十狭芹彦命は自ら二千の兵を率い、出雲軍の迎撃に向かった。両軍は川を挟んで対峙し、それぞれ陣を張った。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　川
　　　　　　△△△　　　　　　　　∬　　　　　　∬　　　　　　　▲▲▲▲▲▲
　　　　　　△△△　　　　　　　　∬　　　　　　∬　　　　　　　▲▲▲▲▲▲
　　　　　　△△△　　　　　　　　∬　　　　　　∬　　　　　　　▲▲▲▲▲▲
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　∬　　　　　　∬
　　　　　　△△△　　　　　　　　∬　　　　　　∬　　　　　　　▲▲▲▲▲▲
　　　　　　△△△　　　　　　　　∬　　　　　　∬　　　　　　　▲▲▲▲▲▲
　　　　　　△△△　　　　　　　　∬　　　　　　∬　　　　　　　▲▲▲▲▲▲
　　　　　　△△△　　　　　　　　∬　　　　　　∬　　　　　　　▲▲▲▲▲▲
　　　　　　△△△　　　　　　　　∬　　　　　　∬　　　　　　　▲▲▲▲▲▲
　　　　　　△△△　　　　　　　　∬　　　　　　∬　　　　　　　▲▲▲▲▲▲
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　∬　　　　　　∬
　　　　　　△△△　　　　　　　　∬　　　　　　∬　　　　　　　▲▲▲▲▲▲
　　　　　　△△△　　　　　　　　∬　　　　　　∬　　　　　　　▲▲▲▲▲▲
　　　　　　△△△　　　　　　　　∬　　　　　　∬　　　　　　　▲▲▲▲▲▲

┌─────────────┐
│　　△……出雲軍(1000)　　　.....│
│　　▲……大和軍(2000)　　　.....│
└─────────────┘

　　　　　 　 　 　 　 _, -‐‐';;´;;;;;; _ ...'''' -‐===‐- ､ヽ
　 　 　 　 　　,,　( )￣;; ..　-‐ ' ´ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,,　 ''';;;ヽ.
　　 　 ,,, -'''　_,,, '"ヾヽ､ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;'''　　'';;;;ヽ　　　　　　兵力差は倍か……
　　''''　_,,　-''':::::::::::::::,ヽ､ ヽ､ _ ;;;;;; ＿ ..... ---―‐--―‐‐ヽ
　　, ´ _ ｀:::::::::::::,,::''''　 ''ﾞ｀ヽ､ ＿＿＿ 　, .,,,､ｧｰ,--,-‐―_-_ゝ　　　かなり苦しいが、ここを突破しなければ吉備軍に合流できん
　/　/ 　｀;;:::::,,'' 　　 　　　　'´ ----―･ﾅ´,ﾞ〃ｼ　 l
　i　i. <　 ;;::::;　　　　　　　　　　｀￣￣-‐´-___ｭz.　 `､
　!　ﾄ 〈 　''::;　　　　　　　　　　　 　　´　 　 　 　 　 　 /
　､ヽ`ｰ ､.l !　　　　 　 　　　 　 　　　　　　　　　　　__/
　:ヽ､ｰﾞ'´ ,､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｨ, ´, ´ ,,
　"'',, ￣ ､､ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ,У､　",,
　､　,,""ｯ, ヾ.､　 　 　 　 /／￣,￣二ニニﾆﾆﾁ./ ,:.:.:.,i　 '',,
　"'' ,, 　 '',,:.:｀〒＝=ﾐ､ 　ヾｰ´￣　.＿　 　　　l'　/:.:.:.l|　 ,,''
　　　 "'' ,,　 '',,:.:.:.:`:.､ `〒＝=＝〒￣ヾ　 　 / /:.:.::.:.i|　,,''




　 /;:;:;:;'　 ;:;:;:;:;:;:;;:;:r‐'　　　　　_,-v､　 　 　 　 　 　 ヽ;:;:;:;/
　/;:;:;:　 ;:;:;:;:;:;:;:r'´　　　　　　　ゝﾟ､z'　　　_ ,,,, -- ,,, _ﾍ;:/
. /:;:;:　　:;:;:;:;:r'´　　　　　　　　　_ ,,, --‐';:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;○}
./;:;:;:;　:;:;:;:/´　　　　　　　 _,r‐'´;:;:;:;''r‐'´　　　　　　 |　 };´',´!,
;:;:;:;:;:;:;:;:;:/　　　　　　　,,r´;:;:;:r'´　　　　　　 　 　 　 ﾉ　,|　　ﾉ ﾍ;:;:;:;:;:;:;:;　　　　　　しかし、無理に敵軍を撃破する必要もないな……
;:;:;:;:;:;:;:;:;|　　　　　　／:;:;:r´　　　　　　　　 , , - ' ' ´,､／:;　/| 　ヘ;:;:;:;:;:;
ヽ;:;:;:;:;:;ﾍ　　　　／;:;:r,'　　　　　　　, , ' ' _,,,-7'´・´~　}　|／/　　　 ヽ;;:;:;:;:
　 ｀'''ヽ;:ﾍ　　 /ヽ○/｀ 丶 _ , , ; '　　_／;:; /｀　ー ´　　| /ﾍヽ　　　　"z;:;:;:;:;　　　夜陰に紛れて浸透突破し、吉備軍とすみやかに
　　　　　 ヽ_/: : : :":;:;ヽ､　　　　_,,,r´;:;:;:;　 ｀ 　 　 　 　 |　　入　　z　　　"=;:;:;:　　合流できればいい
　　　　／r'　 ｀ヽ: :; ; ; ;:;｀;:ｰ;:´;:;:;:;:;:'　 　 　 ヽ　　　 　 .|; ヽ　＼　 三　　 {;:;:;:;:;:
　　　　"z ﾍ　´ヽ : ; ; ; ' '　' ' '　　　　　　　　　r　　　　/ |　ﾍ　 ヽ　"　　 }:;:;:;:;:;
　　　 ´7　 ﾍヽr ヽ ; ; ; ; ; ; ; ; ;　　　　 -=ヽ, /;　　 　 /　|　　|　　ゞ　　　;:;:;:;:;:;
　　　/,､　　 ｀＼_ヽ ' ; ; ; ; ; ;　 　 　 　 　 　 　 _ 　 _/ ヽ|　　|　　 ゝ　　　}:;:;:;
　　　´,ﾄ　　"　 | ｀;:;｀､ヽ ; ; ; 　　　　　 , r '_´- ´　 / ヽ　ﾉ 　 |　　/;:;:
　　　/:;:|　　〆 |　ヽ| ﾍ |｀ ､ ; ;　 　　　´ ´　　´　/ ､ヽ /　／|
　_,,ノ;:;:;:´|　　　 |ﾍ　ヽ ﾍ |　 ｀ =　､ _　　　 _　 ノ　　ヽ　ヽ　 } / ´　/

　その日は戦闘が起きず、互いに陣の中で動かなかった。出雲軍が動きを見せたのは、真夜中になってからである。


　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　_,,-‐''゛゛￣゛ '''' ‐- ,,,,　　＼
　　　　　　　　　　／　　／　.､ -‐ ''''゛゛゛゛゛ ''‐-,,｀＼ 　ﾞｉ
　　　　　 　 　 　 l　　./／´ ｧo=ﾐ''フ ン ゛゛゛ ''''=Θ〆　l,
　　　　　 　 　 　 |　 //　／:::::/ ､‐'゛ﾞ,,=,,゛'‐- ,,_　゛'';;)　〉　　　　　　かがり火は絶やすな
　 　 　 　 　 　 　 'く|i´／:::::::::::l 　'　i´　　l｀゛;ゝ'､ｪ_　　'〈　　　　　　我々がまだ陣の中にいるように見せかけるのだ
　　　 　 　 　 　 　 ,,r'､ﾆ' ,:::::::::i 　　 ｀‐・ゝ,　` 　l,-゛,ﾄ-｀＼
　　　　 　 　 　 　 ..l..{::`:::':::..''ﾞ 　　　　　　　　　　'・ l l　　 ｀´
　　　　　　　　　､ -‐――- ::,　　　 　　　 　　ﾃ､/ ｀i　　　　　　　　これより我が軍はすみやかに南下し、川を渡河する。
　　 　 　 ､/ッ:´:::::::::::'' ,,''''';;;;;;;＼　､ -‐- .._　　´ 　　l　　　　　　　　音を立てずについて来い
　　　／／,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,,　　''''';;;;;;＼ ｀｀゛' ‐｀、,　 　/
　　 ､.ッ;;;;;;'''',,,,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;''';;;;;;;;,,,,''''';;;l.　 　　　｀' 　/
　　 .ﾞｉ;;;;;,,,;;;;;;'''''''゛､ ＜;;;;''´＼ : : : :ﾞｉ,|::::.　　　 　 /
　　/;;;;;／　＜;;;;;;,,,,,,,,,,,,'''''''';;;;;;l: : : : :| ゛::;::'' ‐-ノ;;;;;;;｀ヽ
　　 　 ,,,,,,,,,,　　　゛''''''';;;;;;;;;;;;,,,,''(,: : : :|l::::: ;;;;i l;;;;;;;;;;; .:::::'
　 　 ; ; ; ;;;;;;;;;;;;;;;;,,,,,,　　'''''';;;;;;;;;;i : : :ﾞｉ;;;;;;;;;;ﾘl;;;;;;;;;; ::. .　:::..
　　　; ; ; ; ; ; ;;;;;;;;'';;;;;;;;,,　　c ''';;;;ﾞｉ: : :|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ::::. .::　::
　　　; ; ; ; ; ; ; ; ;;;;,　,,''';;;' ',' ,　　'';;!､: :l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; _､ -‐l::....::::
　 　 ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;;;;;,　'';;,,'';;'',,'' , c '';｀'‐｀'';;､-,;;;;;;;;;| 　　l,,,,,,,,,,,,,
　　　.; ; ; ; ; ; ; ; ; ;;;;;;ﾞｉ　'';;;,';ﾞｉﾞｉ''‐- ,｀'r;;;;;;;;'/;;;;;;;;;;;l 　　|;;;;;;;;;;;;;;;;;＼

　しかし、この出雲軍の動きは、ある者の働きによって早々に大和軍に知られることとなった。
驚異的な夜間視力を持つ夜目主命（やめのぬしのみこと）が、出雲軍の不穏な動きを察知したのだ。


　　　　　　　　 ／￣＼
　　　　　　　　|　　　 　|
　　　　 　　 　 ＼＿／
　　　　　　　　　＿|＿__
　　　　　　　／　　　　　＼　　　　　　　　　出雲軍が動いているぞ！
　　　　　 ／　　::＼:::::::／::＼
　　　　／　 　 <●>::::::<●> ＼
　　 　 |　　 　 　 （__人__）　　　|
　 　 　 ＼　 　 　 ` ⌒ ´　　,／
.　　　 　 /⌒～"￣,￣￣〆⌒,ﾆつ
　　　 　 |　　,＿_＿ﾞ＿__､rヾｲｿ⊃
　　　　　| 　 　 　 　 　 　｀l￣
.　　　 　 |　　　　　　　　　 |
　　　大和国　夜目主命

　夜目主命は暗闇でも白昼と同じ視力があり、夜襲が得意であったと言われている。

　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　 ／　　ヽ_ 　　＼
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　（ ●）（ ●）　　 |　　　　　　　　　　　奴等を逃がすな！
　　　　　　 　　　　 　 　 　 　, - ､ （__人__）　　　　 |　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　∠二_ヽヽ(,｀⌒ ´　　　　 |　　　　　　　　　　　全軍突撃！
　　　　　　　　　　　　　l´＞,へ｀lﾍ　{　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　,／　/:::.::|ﾗ, ＼{　 　　　　..:/⌒ヽ.
　　　　　　　　　　 ／　　./:.::.::.|　　 ﾍ｀ｰ 　 　 　|　　　 ＼ _--..,_
　　　　　　　　　／;　　ヽ¨ﾞ゛'' ―- ...､､　 _______,⊥ -ー"´´ 　　　 ｀'‐ゝ
　　　　　　　　./::::::':;.. 　!､ 　　　　　　￣　　　　　　　　　　　≡三　　⌒＼
　　　　　　　 /'::;:::::::::::'::,l! ＼　 　　　　　　　　　　　　....._≡三三,r'　　　ﾐミ＼.
　　　　　　　;!　 '::;::::::::::::l:.:.:....゛'''‐-　...＿＿＿....　-ー ＼ : : : : :／　　　　三三ﾝ―- 、
　　　　　　　l.　　　''::;;／＼:.::.:..:.:.i!　　　　　　　　　　　　 } : : :／　　　　.三､ r`　　　　!､
　　　　　 　 |:.:..　　／　　　＼:::.:.:.:!　　　　　　　　　　　　l: :／　　　　　／　　ﾞ,　　　　　゛''‐-、
　　　　　　　:!::::.／　　　　 　. ＼::.::ﾞ:、.　　___＿＿＿､,,r'／ 　 　　　／: : : : : :|　　　　:ll 　 　 ﾞｉ
　　　　　　　 ﾞく　　　　　　　　　 ＼:.:.ﾞ: ￣　　: : : : : : :／ 　　　　／ : : : : : : :! 　 　　 l|ｌ　 　　ﾍ
　　　　　　.　 　`　、　　　　　 　 　 ＼::ﾞ:.、ｰ-----／ 　　　　／:: : : : : : : : :| 　　　,r'', 　　　|　|
　　　　　　　　　 　 ｀ﾞ　‐-　 .,,__　　　_,,.＞　　　 ／ 　　　　／: : : : : : : : : : :l 　　　| : :',. 　 　! 　ﾞｉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣　　　 　 ／　 　　　／　￣゛'' ―- ...＿l 　　　|: : :l　　　|



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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　へ　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／,....,,_＼　　　　　　　　　　
- ,,,_　　　　　　　　　　　　　　　　　　(' .(　;ヽ　く、　　　　　　　　　,　　　オオオオオオオオオオオオ！
‐-,,,,,_"''' ‐- ,,,,,__　　　　　　　 　　　　ヽヽ'　,⌒ヽゝ　　　　　　
　　 　~""'''　‐-,,,,,_‐-,,,,,_　　　　　　　　ヽ||/　　| ヽ、　　　　　　,､
　　 　　　　　　　　　~""'''　‐-,,,,,_　 ｃ,,-‐''ヽ､ /ヽ　ヽ、.　　　／__＼　　　　　／＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 くゝ　,,-‐''　　 ヽ ,.-ヽ、　 '､( ヽ く　　　　'､(ヽ く　　　　,r゛
　　　　　　　　　　　　　　　　　　,、　`'　　"'ヽ,.-‐''"彡彡ヽ,　 ヽ' ,⌒ヽ　　　 ヽ'　,ヽ　　,r'
　　　　　　　　　　　　　　 　　／__＼'''''''''ー-/彡彡ヽ,.-'7゛ｃ,,-‐''ヽ　ﾉヽ"'''ｃ,,‐''　ﾉヽ,r゛
　　　　　　　　　　　　　　　　 '､( ヽ く　 　　/,.-‐''/　　/　 くゝ-ー''''　　ヽ　　　7'　,.r'
　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ' ,⌒ヽヽ、　　ヽ/..,　/ヽ　　　　/彡ヽ彡ヽ　 ,､‐''ﾞ
''''''''''ー―─ ー―─--,,-ｃ ,,-‐''　 ﾉヽヽ/ 　 　,'...,;`/、 ヽ、　　 /　/　ヽ,‐' ﾞ
　　　　　　　　　　　　　　くゝ-ー'''''' 　 ヽヽ　　,'　,' ﾉ　ヽ、 ＼　 ｌ_,.-‐''"
　　　　　　 　　　　　　／＼ 　 　 ヽ,.-‐''"ヽ..ノ、,'/　　　 `_,.-‐''"
　　　　　　　　　　　　'､(ヽ く 　　　/彡/ヽ(ミヽ､Yｌ　,.-‐''"
　　　　　　　　　　 　　 ヽ'　,ヽ　　/　 /　ヽヽ､__`ﾉ
‐- ,,,,,_─ー―─---ｃ,,‐''　ﾉ ヽ、(　 _,.-‐''"
　　　　""'''――─---------ｰ'''"ﾞ｀

　大和軍は雄たけびを上げながら川を渡り、出雲軍に襲いかかった。
不意を突かれた出雲軍は陣形が乱れ、悲鳴を上げながら倒れて行った。

　　　　　　　　　　　　　　 _,,......---------......,,_
　　　　　　　　　　　 ,,ｒ‐''";:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:｀゛''ｰ ､
　　　　　　　　　　　 {;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ヽ
　　　　　　　　　　　 ヽ _....--‐‐‐冖ー‐‐--......,,__;:;:;:;:;:;:;:;}
　　　　　　　　　　　　 ﾞｌ,,_-‐Θ－－－－-　　　 冖-..／
　　　　　　　　　　　　 ,'―￣.,｀.,.￣`ﾞﾞﾞﾞ""つ''=t__ ^'''','
　　　　　　　　　　　 〃;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;__..ｒ彡'l、　 --､ｌ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　方陣を組め！
　　　　　　　　　　 　 ｀'''‐‐--‐‐''''´´ ・ ）　 丶/ う ｉ ｌ　,--,,_　　　　　　　　,ｒ　　　　　　　迎撃するぞ！
　　　　　　　　　　　 　 　 |__ﾟﾉ.　｀ ''‐‐´ 　 　 ｀.r　' /'´　__,, .ゝ..、　　 　 ノ{
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ｌ ヽ　′　　　 　 　 __＞冖￣,,ﾆ-.、　 ｀ゝ_　　''、冫
　　　　　　　　　　　 ｨ‐'フ"',　`''´　__　　 _,-‐'__　 ／ﾞﾞ"ｌ　　/"''j　　ﾞﾞ-ｙ;ン′
　　　　　　　　　　　　｝,'　ｨ｀ヽ "￣ ,,..‐〃,-´_,-‐'´ 　 /　 / 　/'ﾍヽ''´｀
　　　　　　　　　　　 /l ｌ ',`-､ ヽ_ < /'/ｌ ,' .〃　 　 ／　／　／　/　ｌ
　　　　　　　　　 　 / ヽ',　ﾞヽﾞﾞﾞ''￣ﾌ ,' ｌ,' 〃　　 ｒ´　　　　 _.イ"'、 .ｌ
　　　　　　　　　 ./´｀'- ヽ､_ ゝ､　,' ,'　 ｌ〃　　 　 　 　 　 ﾉｌ　ｌ.　 ヽ_ヽ_
　　　　　　　　 _/　　　　ﾞﾞｰ冖ゞ./７　_ﾉ/ 　 /　_r----‐ｌ´ .ｌ ,'ｌ　 /´ ｀'′
　　　　　　 　 /　　　　　　　　 /　ｌ　//　　ノ'''";:;:;:;:;:;:;:;ｲ　,'/ .ｌ_/
　　　　　 　 / 　 /　　　　　 ／ 　 ｌ　ヽr'f,´;:;:;:;:;:;:;:,ｒ.／,'　l ｌ　 ｌ
　　　　　　/　　 .ｌ　　　　　,'′　　 ヽ　　　lゝ.. __,rﾝ'　/　/ ,'　 ﾍ
　　　　　　ｌ　　　ｌ　　 　 _/ｌ　　　 　 ヽｌ　　 ',　,,／　　 _/ ./　　.ﾍ
　　　　 　 ｌ　　 ,'　　　 / /.ｌ　 　 　 　 ｌ __/ ﾉ'´　 　 ,-' ／　　 　.ﾍ
　　　　 _,-ｌ　　,'　　　/ 丿;:ｌ　 　 　.ゝ‐' _,-' 　　　.ｒ' ,-'　　　　　　ﾍ
　　　　/　i　　ｌ　　 ./ ,/;:;:;:;ｌ　 ノ'" 　／ __....-‐'''´,-'　　 　 　 　 　.ﾍ
　　 ／ｌ　ﾍ　 / 　 / 〃;:;:Ｏ;',/　 　 /‐'''´　 __..／　　　　　　　　　　 ｌ
　

　いくつかの出雲の部隊は態勢を立て直したが、形勢を逆転するには至らなかった。
出雲兵は次々に討たれ、潰走状態になる。
出雲振根も命からがら戦場を抜けだし、ついに吉備への援軍の役目を果たすことは出来なかった。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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━━

――鬼之城――

　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　＼
　　 　 　 　 　 ／ ｕ　"⌒｀`::::::::::::::::::'´⌒ﾞ　＼　　　　　　　　　　そんな……出雲軍が……？
　　　　　　　／ 　.:::::/　ｏ ヽ ::::::::::::::: / ｏ　ヽ::::＼
　　　　　 ／ 　 　 ; ::ヽ　　丿　　　　　ヽ　　丿:::　＼
　　 　 　 |　 　 　 ∪ ''"´'（　　　　j　　　　）'"´''　 　:|
　　 　 　 |　　　　　　　　　 ｀ｰ-‐'′`ｰ-‐′　;　　　 |
　 　 　 　| 　 　 ｕ　　 　 　 　 |　　　　/　　 　U　　 /
　　　　　 ＼ 　 　 　 　 　 ; 　 |⌒ヾ｀/　　　　　　／
　　　　　　　＼　　　　 　 ∪　`ー一′　 　　 ィ´
　 　 　 　 　 ／　　　　　 　 　 ー‐　　　　　　　＼




　　　 　 l'´￣`l￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀l
　　　　　|　　　|　u　　　　　　　　　　　　　 　 |
　　　　　|　　　|　　　　　ヽ　 　 　 /　　 　 　 |　　　　　　はい……
　　　 　 |　 :J |　　 ●　　ヽ----/　　 ●　　|　　　　　　大和軍に壊滅的な打撃を受け、退却しました……
..　.　　　|　　　|　　 　 　 　 ヽ　 /　　　　　　 |
. 　　　　|　　　| 　 　 　 　 　 ヽ/　　　　　　　|　　　　　　
. 　　 　 |　　　|　　　　　　　　　 　 　 　 J 　 |
　..　　　|　　　|　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |
　　　　 |..　／| 　 　 　 　 　　　　　　　 　 　..ﾄ、
　　　　 |／　 .|　　　　　　　　　　　　　　　　..|. ＼
　　　.／|　　　|. 　　　　　　　　　　　　　　　 .|.　　＼
　 .／　.|　　　.|　　 　 　 　 　 　 　　　　 　　.|　　　　＼
　　　 　|　　 　|　　　　　　　　　　　　　　　　.|
　　 　　Ｌ.＿＿|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|
　　　　 　 |　　　　　　　　　　　　　　|
　　　　　　| 　　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　|　　　　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　　吉備軍　斥候兵

　　　　　 　　　＿＿＿_
　　　　　　　／　　　u　＼
　　　　 　／　　／　 　 ＼＼　　　　　　　　　　　ど、どうするお……
　　　　／ 　し （○） 　（○） ＼　　　　　　　　　どうしたらいいんだお
　　 　 |　∪　 　 （__人__）　 J |
　　　　＼　　u　　 ｀⌒´　 　／




　　　　　 　　　＿＿＿_
　　　　　　　／　　　u　＼
　　　　 　／　　＼　 　 ／＼　　　　　　　　　マズい、マズいお……
　　　　／ 　し （＞） 　（＜） ＼　　　　　　　　このままじゃ……
　　 　 |　∪　 　 （__人__）　 J |
　　　　＼　　u　　 ｀⌒´　 　／

　　　　 i:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i　　i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;〕
　　　　 |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i! 　/:::::::::::::::::::::::'i
.　　　　l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|　 i 、::::::::::::::::;;;;;i、　　　　　　i~"l＿＿__
　　　　 ヽ‐-、＿＿,―"　　ヽヽ、:::::::;;;;;;;;;ヽ、　　　｛"~　　　　　'i
.　　　　　ゝ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| 　　　　＼ヽ、:::;;;;;;;;;;;ヽ　　 　￣|　|"￣|　i
　　　　　/;;;;;;:::::::::::::::::'i　　　　　　＼ヽ;;;;;;;;;;;;;;;i!　　　　 |_,.i.　　| .,i
　　　　 /;;;;;;;;;:::::::::::::::::i!　　　　　　　｀―---‐' 　　　　　　　　　　　ﾛ ﾛ ,-、
.　　　 /;;;;;;;;;;;;::::::::::::::/,i　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｛二二_/
　　　 i'ヽ、;;;;;;;;;;;;;;;;;;//
　　　　ヽ＿＿＿___,/




　　　　　　　　 　 |ヽ　　　　　　　　/!
　　　　　　　　 　 ! |　,.-‐‐-､　　r"/
　　　　　　　　　　ｌ ﾞ"i I Iﾉ ﾉ ,'>-r,."　　　　　　　　　物見より報告です！
　　　　　　　　　　|ﾚ'"￣￣"‐-､l/
　　　　　　　　　　|_i:::..＿_..::::::::ﾉ,!　　　　　　　　　　　敵援軍が、現れました
　　　　　　　　　　_ﾄ､,,__＿_,,..ノ^　　　　　　　　　　　
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||::::: /::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::
　　　　　　　　吉備国　伝令兵


　吉備国にとって、さらに悪いことが続く。武埴安彦命の乱を平定した大彦命が、千の軍勢を連れて戻って来たのである。
戦力差は実に十六倍に膨らみ、吉備の勝ち目は完全に消滅した。
勝てるか勝てないかではなく、滅亡が、遅いか早いかの問題となった。

　　 　 　 /:. :. ／:. :. :.:i:./:. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. ヽヽ.ヽ
.　　　　 /:. :./:. :. :. :. :.i/:. :. :. :.:i:. :. i:. :. :. :. :. '､:. :. :. :. :. :. :.'､:. :. :. :.ヽﾊ　ヽ
　　　　/:. :./:./:. :. :. :. |:.:i:. :. :i:.:iヽ:. ヽ:.､:. :. :. :ヽ:. :. :. :. :. :. :.:ヽ:. :. :. :ﾊ:ﾊ　 ヽ
　　　 ,':. :/:. :i:. :. :. _:. :|:.i:. :.‐‐--.､,:.:ﾍヽ:. :. :. :ﾊヽ:. :. :. :. :. :i:.:ﾊ:. :. :. :.iヽ:i　　ヽ
　　　,':. /:. :.i:. :.／,-､ヽ:i:. :. :. |. ,ｨ=≧ト.､ヽ:.:.:.:,ｨ≦了:. :. :. :.iヽﾍ:. :. :. :i. ヽ　　　　　　　　　…………
..　　,':./:. :. :.:／イ　 ノi:.i:. :. :i ｲ|r';;;;;::i 　 　 　 fr';;;:|.:r､:. :. :. iヽ .i:. :. :. :|
　　 i:.i:. :. :／'　　　/　 N:. :. :.ﾘ 乂;少 　 　 　 乂ソ V:.ﾍ:. :. :| i ＼:. :. :.|
.　　:.i:. ／.／／ 　 ヽ　 |:. :. :ﾊ　　　　　　　､　 　 　 i:. :.:N:. :| ヽ　 ヽ:. :|
　　 ／イ ／　ノ 　 ./￣|:. :. :.ト　　　　　　　　　　　/:. :. |.ヽﾘ.ゝヽ ヽヽﾘ
　　　' ´ ‐' ´イ ./／　　|:. :. :.iヽ　　　 　 ｀ `　　 ／.|:. :. |＼ヽヽト.ヽ､ヽ-＼
　　‐'　／　／／iゝ､ 　 |:. :. :.|.　＼　　　　　 ,.ィ 　 .|:. :. |　 ヽ､ 　 ヽ `ヽ ｀､＼
.　　..,､イ:."￣:. :.:ﾍ . ｀'‐|:. :. :.|'‐‐-､`　､__ イ/ヽ. 　 i:. :. |　_ノ 　ヽ　ヽ　 ＼ ＼
　 　 V:. :. :. :. :. :. .ﾍ.　　|:. :. :.|-､　　|‐‐‐‐‐| 　 | 　 i:. :. |'´ /　　　　`ゝ､,_ ヽ､,
　　　,ヽ-‐‐‐‐---､ﾍ..　|:. :. :.|　i　　|:::::::::::::|　　{ 　 |:. :. |.／　　 　 　 　 　 `‐‐



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　xく⌒ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　 __　,.＞--|　 ＼　＼
　　　　　　　　　 　 　 　 .　´ ⌒〈_ﾆ=ァ〔　 　ﾐ:､　 ＼　　　　　　　　　　彼方、ちょっと来てくれ
　　　　　　　　　　 　 ／ ／ 〃ｌ　ﾏ／ ,: ＼　 　 ＼　｀丶､
　　　　　　　　　　　/ｲ /　,;//l|ﾊ l＾ﾏ´ノ　人 ヽ　　＼　　 ＼
　　　　　　 　 　 　 　 |lｌ ; lｌ|ﾊ l刋l|　 ﾏ// ｌ　＼ ＼ 　 丶　　 ＼
　　　　　　　　　　　　从ﾊ从ﾉ ¨´ |　　}:'´⊥ -=ﾐ ､ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　` く ﾉ　 /ｌ〔　　　　ｌｌ〉 ＼　 　ヽ　　 :､
　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　 _厶|ｌｉ　　　ｉｌ|/　　 ⅥIｌｌ　 ':, 　|ｌ
　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／ ,､＜　　 ｀¨¨¨¨¨¨＼　　Ⅵｌｌ　　ｌｌ　|ｌ
　　　　　　　　　　　　　≠／/　　 丶　　　Ｏ - Ｏ∧　 | !!! 　 !!　!!
　　　　　　　　 　 　 ≠／　/　　　　 ｀､　}}　｀Ｏ´　｛　 | ｉｉｉ 　 ｉｉ　ｉｉ
　　　　　　　　　-=彡'　 　 ヽｘ──‐ｘ　ﾉ　 /　　/　} / 〃/ 〃 /

　兎羽火は彼方を連れて、城壁の上に登った。五千に膨らんだ大和兵が、ぐるりと鬼之城を包囲している。



　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,. :-､-､
　　　　　　　　　　　 　 /:´:. :. :. ヽ:. ﾍ ｨ‐-=‐‐- ､
　　　　　　　　　　 　 /:／:. :. :..ィﾆ/￣:. :. :. :. :｀:. ｀:≧-.､
.　　　　　　 　 　 　 /ｲ:. :. :. :.:/i:. :. :. :.:,:.:､:. ､:. ヽ:. :ヽ:. :＼
　　　　　　　　 　 ／:. :. :., -､i:.:i:. :. :. 廴i:.iヽ:.ﾍ:. ﾊ:. :. ヽ:. :ﾍ　　　　　　彼方……城の地下に、抜け道があるのは知っているな？
　　　　　　　　　/:. :. :.／./´'､‐i:i:. :. :ｉィ=≧ｭヽｉ_少:. :. :ﾊ:. ﾊヽ
.　　　　　　 　 /:. :.／: :.ｲ / .rﾊﾊ:.:.:.:i.辷ﾘ　　 fﾁﾘ.i:ﾍ:. :.iゝ:ﾍ　　　　　そこを通れば、城から遠く離れた山に出られる
　　　　　　　 /:.／: : : :/:"~ヽ　i iゝi从.　　 　 ､ゞ'ヽ:. iヽ:i.　ヽi
　　　　　　　,':/:.／:／:. :,':. /ゝ,__i:. :iヽ　　　,　_　 从:.ﾊV
.　　　 　 　 i:イ:.／:. :. :.,':. /　 ＿i:. :i＿　　　　 ／､.V:ﾊ＼
　　　　 　 /: :, ':. :. :. :. i:. / ｨ´ 　 i:. :i　ト.､_　イ　　ヽi:. i　.ﾊ
.　　　 　 /: ,ｲ:. :. :. :._,､_/_.　V　　i:. :i　|｀ぇL-､｀`'‐､.i:. i i .iﾍ
　　　　 / ｲ:. :. :. :.:/ :'¨.ヽ,.｀.`.' ‐. i:. i.　|　V;|| | 　 | | i:.:i i　',.ヽ
.　　　　i/ |:. :. :. .:/. . . . . . ＼. . . ..i:.ﾘ. _`‐-ゞ､|､_. |.| i:.ﾘヽi ヽ.ﾍ
.　　　　　 |:. :. :. /. . . . . . . . . ヽ. . . .. .|;|　 i`ヽ､｀`ヽi.i:/_　 ゝヽﾍｲ^ヽ
　 　 　 　 |:. :. 〈. . . __. . . . . . . ヽ. . . . i;i　　i　　｀`'‐ヽ ｀ヽ　 ／;;ゝ／
　 　 　 　 |:. :. :ﾉ:':´::::::｀ヽ､. . ./‐'. . . . ..i;i.　 i､,_,　　　 ヽ　／;;;;;;／
　 　 　 　 |:. :.:{:::::::::::::::::::::::::ヽi. . . . . . . . i;i　 i:::::｀:'‐,､　／;｡;;／
　　　　 　 |:. :. 〉'´. .. .｀ヽ､:::::::i. . . . . . . . .i;i　 i::::::::::::／;;;;;／ﾊ
　　　　　　|:. :/. . . . . . . . .ヽイ. . . . . . . . .i;i　 .i:::::／;;;;／.|;|.　|

.　　　　 　 　 　 /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ : ﾍ
　 　 　 　 　 　 ′: : : : :/ : : : : : : : : : : : : : : : : /: i: : : : : : : : : : : : : : : :i
　　　　　　　　 i: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : /: : i: : : : : : : : : : : : : i: : |
　　　　　　　　 |: : : : : : i : : : : : : : : : : : : : : : ,ハ : |､: : : : : : : : : : : : i: :ﾘ
　　　　　　　　 |: : :/ : : i : : : : : : : : : : : /: : /　 i : | ㍉ : : : : : :_z_: :八/
　　　　　　　　 |: :/ : : : i : : : : : : : : : : ∧,:斗＝ﾊ: |　 丶: : : ´/ |: /: く　　　　　　　　はい、将軍
　　　　　　　　 |:/i: : : : : : : : : : : : : : :/´ハ{　　　j/　　　ヽ: ,斗､ﾚi: :ハヽ　　　　　　　知っています
　　　　　　　　 jハ: : : : i : : : : : : : : : {　,斗七＝､　　　　 j沁　》 ハヽ ヾ）
　　　　　　　 　 　 ヽ: : ,iﾍ : : : : : : : : i〃ん示　　　　　　八ｿ〃 ﾄ､ﾚ′
　　　　　　　　　 　 j/＼八 : : : : : : : :lゝ弋)ソ　　　　　　　´　　バ:ヽ
　　　　　　　　　　　　　/'/ヽ: : : : : : : |　 ｀¨´　　　　　　　、 　 {　ﾚ′
　　　　　　　　　　　 ／ii///i: : : : : i : |
　　　　　　　　 　 ／//||///|: : : : : i : ゝ　　　　　　＿,　　 　 人
　　　　　　　　　/　 i//||///|: : : : : i＞ iヽ、　 　 　 　 　 .＜//|ヽ
　　 　 　 　 　 / 　 .|//||///|: : : : : | 　 ＼ ＞,　＿_ ＜　　 ｀ヽl 八
　　 　 　 　 ／　　 ∧/,||///|: : : : : |＼　　　/'///,〈　　　　 　 /　 ＼
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　 　 　 /　 　 　 //(＿ヽ/》､/|: : : : :|//／＼|/////|　　　　/　　　/　　　　　ー　＿_
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　　　/　　　　 /////////＼'八: : : :|//／　 ○　i ヾ!　 ／:::::::i　/／
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　　 　 　 /:. :. ／:. :. :.:i:./:. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. ヽヽ.ヽ
.　　　　 /:. :./:. :. :. :. :.i/:. :. :. :.:i:. :. i:. :. :. :. :. '､:. :. :. :. :. :. :.'､:. :. :. :.ヽﾊ　ヽ
　　　　/:. :./:./:. :. :. :. |:.:i:. :. :i:.:iヽ:. ヽ:.､:. :. :. :ヽ:. :. :. :. :. :. :.:ヽ:. :. :. :ﾊ:ﾊ　 ヽ
　　　 ,':. :/:. :i:. :. :. _:. :|:.i:. :.‐‐--.､,:.:ﾍヽ:. :. :. :ﾊヽ:. :. :. :. :. :i:.:ﾊ:. :. :. :.iヽ:i　　ヽ　　　　お前は、次の戦闘が始まったら、すぐに
　　　,':. /:. :.i:. :.／,-､ヽ:i:. :. :. |. ,ｨ=≧ト.､ヽ:.:.:.:,ｨ≦了:. :. :. :.iヽﾍ:. :. :. :i. ヽ　　　　　　温羅様と阿曽媛様を連れて脱出しろ
..　　,':./:. :. :.:／イ　 ノi:.i:. :. :i ｲ|r';;;;;::i 　 　 　 fr';;;:|.:r､:. :. :. iヽ .i:. :. :. :|
　　 i:.i:. :. :／'　　　/　 N:. :. :.ﾘ 乂;少 　 　 　 乂ソ V:.ﾍ:. :. :| i ＼:. :. :.|　　　　　　　　いいか、これは命令だ！
.　　:.i:. ／.／／ 　 ヽ　 |:. :. :ﾊ　　　　　　　､　 　 　 i:. :.:N:. :| ヽ　 ヽ:. :|
　　 ／イ ／　ノ 　 ./￣|:. :. :.ト　　　　　　　　　　　/:. :. |.ヽﾘ.ゝヽ ヽヽﾘ
　　　' ´ ‐' ´イ ./／　　|:. :. :.iヽ　　　 　 ｀ `　　 ／.|:. :. |＼ヽヽト.ヽ､ヽ-＼
　　‐'　／　／／iゝ､ 　 |:. :. :.|.　＼　　　　　 ,.ィ 　 .|:. :. |　 ヽ､ 　 ヽ `ヽ ｀､＼
.　　..,､イ:."￣:. :.:ﾍ . ｀'‐|:. :. :.|'‐‐-､`　､__ イ/ヽ. 　 i:. :. |　_ノ 　ヽ　ヽ　 ＼ ＼
　 　 V:. :. :. :. :. :. .ﾍ.　　|:. :. :.|-､　　|‐‐‐‐‐| 　 | 　 i:. :. |'´ /　　　　`ゝ､,_ ヽ､,
　　　,ヽ-‐‐‐‐---､ﾍ..　|:. :. :.|　i　　|:::::::::::::|　　{ 　 |:. :. |.／　　 　 　 　 　 `‐‐




　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ／.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::丶::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:丶
　　　　　　　　　　　　　　　,.´.::.::.::.::.:|.::.::.::.::.::.::.::.:.:＼::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.
　　　　　　　　 　 　 　 　 / .::.::.::.::.::.:| .::.::.::.::.::.:.::.::.::.::ヽ:.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.　　　　　　でも将軍！
　　　 　 　 　 　 　 　 　 /.::.::.::.::.::.::/i .::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:.:ﾄ､::.::,.-､:.:.::.::.::.::.::.::.:.　　　　　将軍はどうするんですか！？
　　　　　　　　　　　　　/.::.::.::.::.::.::/人.::＼.::.:ヽ､.::.::.::.:.::|　ヾ' / 〉.::.::.:.::.::.::.:.:.i
　　　　　　 　 　 　 　 /.::.::.::.::.::.::∧廴ヽ.::.:ヽ .::.:ト､＿八 　 ヽ/.::＼:.:.::.::i:.:.::.|
.　　　　　 　 　 　 　 /.::.::イ.::.::.::.Ⅳ斗=ﾐヽ.::{｀ヽ{i ,斗≦x、　 l::.::.::.:.ヽ:.:ﾘ::.:.ﾘ
　　　　　　 　 　 　 ムイ　|.::.::.:.:.i〃 ,ノﾊ　＼ 　 ´ _,ﾉ心 》　人Y⌒ヽ∨::.:./
　　　　　　　　　　　　　　 |.::.::.::.:j　 と:::ﾘ　 　 　 　 い:::ぅ 　 　 〉　い}八:/
　　　　　　　　　　　　　　 ヽ.::.::.∧ ｡ﾟ ¨´ ,　　　　　 ｀¨´ ﾟ ｡　　　　ノ∧iヽ
　　　　　　　　　　　　 　 ／i.::.:/:∧　　　　　　　　　 　 　 　 ,ﾍ..イ.::/_,.≠ﾃ-､
　　　　　　　　　　　　　/　,人 .:/.:ハ 　 　 ﾏー‐ ､　　　　　ハ:/ {'´　　　　　 丶
　　　　　　　　　 　 　 /　 　 ハ.:/.::.:ﾄ､　　　ー一′　　 ／　∧ |　　　　　　　　＼
　　　　　　 　 　 　 ／　　　　　ヾ.::.::i.::.:＞ ､　　　　　 イ　　/ 　 |　　　　　　　　　 ヽ

　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /:. :. :.i:. ii
　　　　　　　 　 　 　 　 /:. ヽ:.,､-‐‐ェァ‐‐-.､
　　　　　　　　　　　 　 i:.,.:＜_,､:/ヽ'ヽ'‐:. :. :. :.｀ヽ,
　　　　　　　　　　　　,ｲ:. イ:｀ヽヽ:. :. :. :. :. :. :. :. :. :.ヽ
　　 　 　 　 　 　 　 /i:./:i:. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :.ヽ:. :. :. :. ヽ
　　　　　　 　 　 　 i:i:..i:i:. :. . :. :. :.:､:. :. :ﾊ:. :. :. :ヽ:. :.ヽ:. ヽｭ
　　　　　　　　　　 ,|:.i:.i:i:.i:. i:. :. :ヽ:.ヽ:. .: ﾍ:.､ﾊ:. :.ヽ:. :. ヽ:.:ﾍヽ　　　　　　　　　　　
　　　　　　 　 　 ノ ヽ:.i:.i:.i:. i:.ﾍ:.ﾍ:ヽ:ヽ:.ヽ,:斗t-:､:ﾍ:ヽ:. :ヽ:.ﾊ.＼
　　 　 　 　 ,.ィ´:.::/.､: |:. .:孑チ了`''ヽ',.'´:.i　ヽヽﾊ:.ﾊ:.ヽ:. ﾊ:ﾊ: :.ヽ　　　　　　　　　……安心しろ
.　　　　 ／ : : : : / . ヽ|:. :.:i ,ｨﾁ示　ヽﾍ　f示ﾊヽVi:. ﾊV:.i:.:ﾊﾘ:. :. :ヽ　　　　　　　　私も機を見て脱出する
.　　, イ: : : : : : :/ソ彡.|:.: .:i" V';;:ﾘ　　　　V';;:ﾘ　.ﾊ:.i.:ﾊV:ﾊ:.:.i､: : : : :.ヽ,
.　彡:.:: : : : : :, '　 ./:.彡i :.:ﾊ　｀¨´　　　　 ｀¨´　斥:i V|　ヽ ヽ V:.､＼: : :`ヽ
　 彡: : : : : ,.' 　 ./:. :. :|:. :.i ﾍ.　　　　　'　　　　/.i:. i"iﾘ 　 　 　 ヽヽ＼＼:　　　　　あのお二人を頼んだぞ
　 ／:／: , '　　 /:. :. :. |:. :.i 　 ヽ　　 ｀￣　 .イ　ﾞi:. | ､　 　 　 　 　 ゞ:ヽ:＼
　 ／ﾉ:／ . 　 /: : : ,.:':.|:. :.i　 　 |ｪ＞ 　.イ.|--､　!:.:| 　 >,　　　　　　　　　　　　　　
　　ソ　　 　 /:. :. :./　 |:. :.i 　 f‐‐---､::::f'´　 |　i:. |／　|
　　　 　 　 / :. :. : | ＞|:. :.i___.ﾉ　　 　 V:i 　,､ノァi:.:|　　 |
　　　 　 ,.:':. :. :. :.ﾉ| 　 |:. :.ト ､｀_¨''‐､　 ﾉ　.i 　 | .!:ﾘ　／ `ヽ､
　　　 ／ :. :. : ／.ｲ＼..i:. ﾘ　　　 ｀¨ヽ/　 ./ 　 i　iﾘ／　 　 　 ＞.､
.　 ／:. :. :. :／ｲ　　　 `i:/､_　　　　　|　／　　 i　 i::ﾍ　　　　　　　 ` ､
　 :. :. :. :.／／　　　　　'　　i:｀::¨:7　_ﾚ´　　 　 ヽ ヽ:::i　 　 　 　 　 　 ヽ
　 :. :. ／／　　　　　 　 　 .|::::::::::|　f　　　　　 ,.:':i　i::::|　 　 i　　　　 　 iヽ
　 :.／ /　　　　　　　　　　 |::::::::::|　|　　　　／::::i　i:::::|　　　.i　　　　　/ / ヽ
.　　　 |　　　　　　　　　　　|::::::::::|　|　　,....'::::::::::i　 i:::::|　　　 i　',　　 / / ./
. 　 　 |__　　 　 ヽ　 i　　　 |::::::::::|　|-‐':::::::::::::::::i　.i:::::|　　 　 i　i　 / / ./
　 　 /___｀¨'‐- ､,ヽ. i　　　 |::::::::::|　|::::::::::::::::::::::::i　i:::::|　 　 　 iﾘ　/ / ./
　　　L__ ｀`'‐- ､,.｀`'ゝ　　 |::::::::::|　|::::::::::::::::::::::::i　i:::::|　　　　 |. / / ./
.　　　|　 ｀¨`''‐-､,｀¨ｦV 　 i::::::::::|　|:::::::::::::::::::::::::i　i:::::|　　　　K. / ./　　i

　　　　　　　　　　　　 　 ／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :. :.＼
　　　　　　 　 　 　 　 ／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.､: : ＼
　　　　　　　　　　　 /: : : : : : : : : : : : /: : : : : : : : : : : : : : : : ､ : : :＼: :.‘，
　　　 　 　 　 　 　 /: : : : : : : : : : : : /: : : : : : : : : : : : : : : i: : :|: : : : :‘， ‘，
　　　　　　　　　　/: : : : : : : : : : : : /: : : 〃: : : : : : : : : : : |:.:.:.ﾄ､: : :. :.‘，: :.　　　　　　　　絶対ですよ！
　　　 　 　 　 　 /: : :/: : : : : :. :.:.:./′:. :.il: : :./: : : : : : : : :l: : :ﾄ､ヽ: : : : .__:.:l
.　　　　 　 　 　 i: : :.′: : : : : : : :.il: :. :.:./.!: :∧: : : : : : :. :.ハ:.:ﾄ､: : :. :.:.├|: |　　　　　　　約束ですからね！
　　　　　　　　　|: : :|: : : : : : : : :.:.ｌ|: : :./　!: :ｌ　＼: : : :. :./　│!　>. : : : :|¨: :|
.　　　　 　 　 　 l: ヽ!: : : : : : : : : :||: : :{￣「 ﾒ､　　ヽl: : /　 斗匕　|:. :.i}:.|: : :l
　　　　 　 　 　 ‘，:.|: : : : : : : : :.:.|ﾄ､ィ行心ヾ ｀¨　 l: / '´ィ抔ﾐx､ !: :.ﾊ/:.:ﾚ′
　 　 　 　 　 　 　 y′: : : : : : : : :iｌ〈《 ﾄｲ :i|　 　 　 j/　　 ﾄｲ:i| iﾚ ﾚく:::j／
.　　　　　　 　 　 /: : /: : : : : :.ﾊ:.:i!　　V少　　　　　　　　 V少　　/｀}::ヽ
　　　　　　　 　 /: ／ /ｌ: :. : : |∧:l　　 ｀¨´　　 　 　 　 　 ｀¨´　　′ﾊ: /
　　　　 　 　 ／イ:. :./: ｌ: : : : :i!__ ｀　 　 　 　 　 　 　 '　 　 　 　 i／/j/
　　　　　　　 　 ムイ／|: : : : :|::::丶　　　　　　　　　　　 　 　 　 ﾊ:/
　　　　　　　　　　　　　|: : :.:.:.|r‐y' ＼　　　　　　 r　｀)　　　 , ｲ: :l
　　　 　 　 　 　 　 　 　|: : :. :.| V　　　`　．　　　　｀¨　　　イ　 ＼!
　 　 　 　 　　 　 　 ,　',.|: : : : l　 ＼　　　　＞ 　 　 　 ＜: :.:|

　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,. :-､-､
　　　　　　　　　　　 　 /:´:. :. :. ヽ:. ﾍ ｨ‐-=‐‐- ､
　　　　　　　　　　 　 /:／:. :. :..ィﾆ/￣:. :. :. :. :｀:. ｀:≧-.､
.　　　　　　 　 　 　 /ｲ:. :. :. :.:/i:. :. :. :.:,:.:､:. ､:. ヽ:. :ヽ:. :＼　　　　　　ああ……
　　　　　　　　 　 ／:. :. :., -､i:.:i:. :. :. 廴i:.iヽ:.ﾍ:. ﾊ:. :. ヽ:. :ﾍ
　　　　　　　　　/:. :. :.／./´'､‐i:i:. :. :ｉィ=≧ｭヽｉ_少:. :. :ﾊ:. ﾊヽ
.　　　　　　 　 /:. :.／: :.ｲ / .rﾊﾊ:.:.:.:i.辷ﾘ　　 fﾁﾘ.i:ﾍ:. :.iゝ:ﾍ　　　　（済まないな、彼方……）
　　　　　　　 /:.／: : : :/:"~ヽ　i iゝi从.　　 　 ､ゞ'ヽ:. iヽ:i.　ヽi　　　　（その約束は、出来ない）
　　　　　　　,':/:.／:／:. :,':. /ゝ,__i:. :iヽ　　　,　_　 从:.ﾊV
.　　　 　 　 i:イ:.／:. :. :.,':. /　 ＿i:. :i＿　　　　 ／､.V:ﾊ＼
　　　　 　 /: :, ':. :. :. :. i:. / ｨ´ 　 i:. :i　ト.､_　イ　　ヽi:. i　.ﾊ
.　　　 　 /: ,ｲ:. :. :. :._,､_/_.　V　　i:. :i　|｀ぇL-､｀`'‐､.i:. i i .iﾍ
　　　　 / ｲ:. :. :. :.:/ :'¨.ヽ,.｀.`.' ‐. i:. i.　|　V;|| | 　 | | i:.:i i　',.ヽ
.　　　　i/ |:. :. :. .:/. . . . . . ＼. . . ..i:.ﾘ. _`‐-ゞ､|､_. |.| i:.ﾘヽi ヽ.ﾍ
.　　　　　 |:. :. :. /. . . . . . . . . ヽ. . . .. .|;|　 i`ヽ､｀`ヽi.i:/_　 ゝヽﾍｲ^ヽ
　 　 　 　 |:. :. 〈. . . __. . . . . . . ヽ. . . . i;i　　i　　｀`'‐ヽ ｀ヽ　 ／;;ゝ／
　 　 　 　 |:. :. :ﾉ:':´::::::｀ヽ､. . ./‐'. . . . ..i;i.　 i､,_,　　　 ヽ　／;;;;;;／
　 　 　 　 |:. :.:{:::::::::::::::::::::::::ヽi. . . . . . . . i;i　 i:::::｀:'‐,､　／;｡;;／
　　　　 　 |:. :. 〉'´. .. .｀ヽ､:::::::i. . . . . . . . .i;i　 i::::::::::::／;;;;;／ﾊ
　　　　　　|:. :/. . . . . . . . .ヽイ. . . . . . . . .i;i　 .i:::::／;;;;／.|;|.　|


　兎羽火は、温羅達が無事に逃げ延びた後に、その地下道を埋めて隠す必要があった。そのため、自身はその地下道を
使えない。兎羽火は、城と共に死ぬつもりであった。

　　　　　　　　　　　　 　 .へ、
　　　　　　　　　　　　　/　　 }_r',_
　　 　 　 　 　 　 　 　 f／⌒´′　´＼　　　　　　　　　　　　　　　そうだ、彼方
　 　 　 　 　 　 　 　 /´ 　 　　 ､ 　　　＼
　　　　　　　　　　　 l i　 ､　 ヽ　卜、ヽ 　ﾞ､､　　　　　　　　　　　　お前にこの刀をやろう
　　　　　　　　　　,ノヽ! .ﾄ､i-!､i＼!-ヾ!ヽ､ ､| ＼
　　　　　　　,／ﾞ´ ﾉ＼! |,ィT}ヾ!`'{ﾅi､!､ iヽi!､　 ＼
　　　　　　／　　/ﾞ"jﾐ,| l､`┘　,　ｰﾞ l | }ヾi!ﾍ　　 ＼_　　　　
　　　　　彡彡ﾉ/　/　 | l丶_ 　ｰ　／l | !　　 ｀!､ﾐﾐﾐﾐヾ､_　　
　　　　　彡彡'ﾞ　/　／| l　_| `ｰ 'ﾞ!┐i l＞i　　　　｀ヾﾐﾐ`｀　　
　　　　　 ´ 　　/ 　| ＼l i_| ￣ヽﾉ´ ゝi !　{
　　　　　　　／　／!､_　i | ￣l_/ 　 {　i !′ﾞ丶、
　　　　　 ／　／　　　` ﾞi!　　|　 　 l　}ﾉ　　　　ヽ、



.　　　 　 ／: : : : : : .: :.:/.: : : : : : : : : : : : : :', : : : : : : .
. 　 　 ／: : : : : : : :.:/:/:| :|: : : :.: :.: |: : ',: : :.:|: : : : .: :.:|
　　∠　イ:.:..:.|: .: .:/|/ _j.:ﾑ:.: :.: : ､_|| :∧: : 八: : : : : :|　　　　　　　　　えっ……？
　　　　　| : : :|:..:孑'〔￣|/　',: :}.:.:.:/i|.:厂〕:/／）: : :..:.:|　　　　　　　　　でもそれ……将軍が大切にしていた刀じゃ……
　　 　 　 : : : |:..:/ ,巧=ミ.　 ∨: :/ 公=ミ、 Y´〉: : : :.:|i
　　　　　 ',..:..:∨ 〈 iし:::l|　　 |: /　 ,ﾉ::::l| i〉 |厶 、: : 八
　 　 　 　∧＼:丶.弋少　 　 |/　 弋_夕　ノ　　 }:..:/
　　　 　 　 ﾍ|:.:｀:ト＼　　　　,　　　　　 　 　ﾉ´ /:./
　 　 　 　 　 |:...:∧ u　　　　　 　 　 　 　 　 ／.:
　 　 　 　 　 |: : :小　　　　ｔr　つ　　　　爪: :／
　 　 　 　 　 |:. :. :|/丶.　　　　　　 　 ／.:|: /
　 　 　 　 　 |:. :. :| ///＞ 　 　 　 イ:.:／|/
　　 _　＜( _人: : :| /// ///｀千　 /∧
. ∠二 二二／＼|＼///////｝　/// } ､
/　 ￣￣￣｀ヽ　　　 ＼ /// /　,'// /二＞ 、

　　　　　　　　　　　　　　　　　. イ^ヽ. |.ｨ´:｀ヽｰｧく..:..:_.ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　／..:..:..:.ｰ.７.:..:..:..:..:..´:..: ｢ ヽ:..:ヽ
　　　　　　　　　　　　　.ィ　 :..:　　:..:.:.　　..:..:.:.: ..:.:.　:..:..:!..:.ハ
　　　　　　　　　　　　/:..　　..:.:　 .:.: . ./ .　.:.:.:.　.:.:.　 :.:..l:. 　 .ヽ
　　　　　　　　　　　/.ｨ:./..:.:.:..:..:.:.:.:..:.ｲ　.:.: イ:.,!:..:.:.:.　.:..:!　 ..:..:.ヽ　　　　　　　　　　　なに
　　　　　　　　　　///:/:..:.:/..､:.:./:.//.:.:./　/:/|:.:.ｲ|:..　.:.:V:.:..:..:..:..i　　　　　　　　　　某は雑兵用の刀で十分だ
　　　 　 　 　 　 /' /:ｲ:..:.:ｲ:.:.:/7メ､!_:./　 /ﾑイ/ |ﾊ:.:..:.|!:|:.:.:..:..:..:..i
　　　　　　　　 /　//l..:.:/ｲ:.//j____.lz` 丶Z.＿j__/　l:.:.:.K:ﾄ､:.:.:..:..:..::!　　　　　　　　　大切に使ってくれ
　　　　　 　 　 　 |/｜./ ,.|:小 ￣_￣　}　 ￣￣｀　j:../ﾊ |ﾄ､＼:..:..:..:..!
　　　　 　 　 　 　 ..イ/´,　{ !:.}-v　Yヽ'＿_　'''''　 /イ/ ,} |　｀ヽ＼:..:.:!
　　　　　　　　 ／７' |イ ｲ ,ｵ/　|　 |　 ｢ヽ ヽ　　 /}/:|Y | ヽヽ､ヾｰ＼!
　　　　　　 ／､_ {／/イ/ / l:!　 !　 !　 ! ├┘.ィﾚﾘ:..:ﾊ:V:ヽ ﾄ.}｀ﾐｰ ､　＼
　　　　 ／ ,.ィ　,.ィ　／{ノ　_||　 |　 |　 l　 i≦= フ.／＜ /ヽヽ:＼ ＼ ＼、｀丶､
　 　 ／ イ　／ /／　__ , く.､|　 |　 {　 |　 |,　―く弋ヽ　ヽ7ヽヽ:.:＼ヽ.ト､ヽー- ヽ
　　 ｀¨ /_／　　´　　{　ヽz､ !　　　　　　　|　　　　 ヽヽl　 !-,!　}:.:.:..`..:!　｀ ｰ
　　　　　　　　　　　　ヽ.　マj_　　　　　　　|　　 　 　 } ll!　}ﾑ| ﾘ:.:.:.:..:..:|
　　 　 　 　 　 　 　 　 ハ　　 丶　　　　　｜ 　 　 　 | ll| .|///:.:.:.:.:..:..:|
　　　　　　　　　　　　 |　ﾊ 　 　 ヽ　　　　 }　　 　 ／! l!! j7/l:.:.:.:.:.:..:..:|
　　　　　　　　　　　　 |　　ヽ.　　　　　　　ﾉ _.. イ´　｜ !V/|:.|:.:.:.:.:..:..:.|

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　　　　　　　　　　 ｀丶､
　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀丶､
　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 l
　　　　　＼ 　 　 　 　 　 　 　 　 l
　　 　 　 　 ＼ 　 　 　 　 　 　 　 l
　　　　　　　 ｘ ＼　　　　　　　　　k　　　　　　攻撃開始！
　　　　　　 〃 γ ＼ 　　　　　 ／ l.
　　　　　　 {i　 {　● }>､ﾉﾘ　xく●} l!
　　　　　　　ﾍ、`ｰ‐'′/　　 ﾍ.ﾞｰ'ノ:!
　　　　　　　　　￣　　　　　 　 ￣　 l
　　　　　　 　 　 ／　　　　　　　∨ /
　　　　　　　　 /　　　 　 　 　 　 ∨
　　　　　 　 　 l　　 　 　 　 ﾉ　　　|
　　　　　　　　　>､＿＿_／ ゝ､__ノ
　　　　　　 　 ./　　 　 　l//　 /
　　　　　　　 ｜　　　　　l/　 /
　　　　　　 　 |　　　　 　 !　 ′
　　　　　　 　 |　 　 　 　 !　 i
､　　 　 　 　 ！　　　　 /　 l
　丶、　　　　　｀ ｰ---" 　 !
　　　 丶、　　　　 ｀￣´　ノ
　　　　　 ＞－----－''"


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・ ・
　翌日、ついに最後の総攻撃が行われた。大和兵はアリの如く城に取り付き、獲物を仕留めにかかった。
吉備兵も必死に奮戦するものの、大和の莫大な物量の前に押し潰され、倒れて行く。

　　　 　 　 　 　 ／: : : : :/ :／ :/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
.　 　 　 　 　 ／.:.:.:.:.:.:.:.:.:／.:.: /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.
　　　　　　／ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ／|.:./.:.:.ヽ.:.:.:.:.:. ∧.:.:.:.:ﾄ､＿:.:.:.:.:.:.:.:.:'
　　　　 ∠.::.::イ::.:::.:.::.::.{.::.::/⌒!::{::.::.::.::.::.: |ヽ⌒jヽ::.:〈＿_〉 :.::.::.::.::|
.　　　 　 　 　 |::.:::.:.::.::.:::.::/　　|:ハ::.::.::.::.::i|　j::/|.::.::.|〈＿_〉:.::.::.::::::|　　　　　国主様、阿曽媛様、こちらです！
.　　　　　　 　 i .:::.:.::.::.:lＶ　x≠ミ、＼::.::.::ﾘ　ｘ≠ミlﾉ 　}::.::.::.::::::::::::
　　 　 　 　 　 '::.::.:{.::.:::ｉ:|:〃んiﾊ.　　 '::.::/　 んiﾊ　》　/ﾚ'ヽ::.:::::::ﾉ
　　　　　　　　 ヽ:八:: ::.:|:ヾ弋.:リ　 　 ∨　 弋.:リ, ″　 ノ＾ﾊ .:::,:!
　　　　　　　　　 ∨:＼八　　｀´　　 　,　 　 　 ｀´　　　 ）∨ﾉ::./ﾘ
　　　　　　　　　　|.:.::.::.∧ゝ　"　　　　　　　　"　　　　　　/l／
　　　　　　　　　　|.:.::.::.ｉ小.　 　 　 r::ﾆﾆ=┐ 　 　 　 厶イ:::|
.　　　　　 　 　 　 |.:.::.: ｉ::|人　　 　 ∨:::::_ノ　　　　 ｲ::.:::人::|
　 　 　 　 　 　 　 l.:.::.: ｉ::|　|:丶、　　　　　 　　 イ::.ﾉ:∨ 　 ｀
　　　　 　 　 　 　 ｉ.:.::.::ｉ::|　|ﾊ∧:＞,　..__...　'´　厶lｲ⌒＼
　　　　　　　　　　 i.:.::. ｉ::|　　　// ハ　　　　　 ／/////∧
　　　 　 　 　 　 　 l.:.::.::::|　　/⌒Vノ} 　 r=≪///////／∧
　　　　　　　　　 　 ｌ.:.::.:::|⌒7///〈＿__/ﾊ//ﾊVく>/／／（￣)＞　_
　　　　　　　　　　 -|.:.:.:::|^７/／　　　｀⌒入/ﾊV//／＼////////＞ 、
　　　　　　　　　/／|.:.:.:::|〈／　　(⌒)　／ 　∨ﾊＶ/　　　＼/////////＼
　　 　 　 　 　 // 　|.:.:.:::|　　　　　　　　　　　∨／　　　　　＼/////////,ヽ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿　_　_,.... __
　　　　　　　　　　　　　 ,.-‐' "´ヽ::::::y'´　　　 ﾐヽ､
　　　　　　　　　　 　 ／.:.:.:.:::::::::::::::'´::::::::::::::::::::::.::ヽ＼
　　　　　　　　　　　/.:.／.:.:／.:.:/.:.:::::ﾄ、:.ヽ:.ヽ:.ヽ.:.:ヽ:ヽ
　　　　 　 　 　 　 /／:.:.／.:.:/./:N:|ヽ!|il:.:ヽヽ:ヽ::ｌ:.::.::i::::',
　　　　　　　　　 ///:.:/:.:.:.:./:ｲ.::|ｌ|:f´￣|::Y:i::|!:.:!.|.:.:.:.|:.:.:.!　　　　　　　こんな所に、抜け道があったんですね
　 　 　 　 　 　 ///.:./:/;ｲ:/:::ｌj;:ﾑH!　　ｨ:ｌl什ト､j:|.:.:.:.|::.:.:l
　　　　　　　　//!:!:././/::!:l:イ| ｣⊥ヽ 　 |ｌj抂ｪ｣|｀!..:.!:ﾄ、:.l
　 　 　 　 　 〃 |:|:i:.:.l:i:.:.|:.l:.:ﾚぅ⌒f　　　!´ﾋ'　 lヽ!.:.ｌ.:| ヽ:.l
　　　　　　　 !　∥!|:.:i:l.i.:ﾄ:l.:iハ..::::j_　　 　 L::::ﾉ　|:.:|:.|　 ＼
　　　　　　　　　 l lヽ从ﾄ:! い、 ¨´　　 ,　　 　 　 |.:.l.:.|､,__　＼
　　　　　　　　 　 ! >ヘヽヽノ:ﾄ､　　　 －　　　／|.::|ｉ:.|;;i;;i｀ｰ‐ヘ
　　　　　　　　 　 /ヽ-‐7´/;;ｲ:::＞..,._　　　,.イ::::::|.::|l:ﾘ^介r､;;_j;;;;＼
　　　　　　　　 ／;;;／ノ;rくﾊ二__￣￣￣￣￣__ｺﾆミ{ノ:/ﾉ,ﾘ`´`'ーﾍ
　　 　 　 　 ／;;;;ィ"~＾ヽ`ﾐﾐ片__＂￣`'￣`'￣″|:..:｀Y彡'″
　　　 　 　 ´"´　　　　　＞'-ﾆ_ `'´￣`'￣`'￣`ﾟﾋ'ｰ-ト､
　　　　　　　　　　　 ／　　　　 弋ｰ--ｔ--ｧ-ｰ￢´｢lY 　 ヽ､
　　　　　　　　 　 ／　　　　 　 　 ヽ::.::.:У::.::.;:-┤j !|　　 　 ＼
　　　　　　　　　/　　 ヽ　/　　　　 ヽ::/::.::./´ ｒ'⌒ヽヘ　 　 　 ヽ

　　　　　　　　　 ＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　／　　　　　　　　　＼
　　　　　　 ／　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　まさかこれを使う日が来るとは思わなかったお……
　　　　　／　　　　　　,　　　､,,.-='､'､　＼
　　　 ／　　`┬;;;:::┬′　 　ﾞ.ﾞ､;;;;::',ﾉ　　＼
　　／　　　　⌒ﾞ''''''´"　　　　｀''''''"　　u 　 ＼
　　|　　　　U　　　　　　　　　　　　　　　　　　|
　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|
　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／
　　　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／



　温羅達は城の地下にある抜け道で、城からの脱出を図った。抜け道は光がまったく入らないので、手探りで進むしか
ない。
この抜け道を無事抜けると、あの血吸川のある山に出られるはずである。

　　　　　　　　　　　　　　 ＞　´　 ＞ ‐ ､ ､_　＝く｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　／／　, 　　,　　　 ｀Y｀ヽ＝＝､一、
　　　　　　　　　 　 /.／ .／　/ ./　 　　 /!　 :Nヽ　 ヽ　ﾊ
　　　　　　　　　　/ｲ / /　　/ //　./ , / ,j　　N　　　 ﾍ　|
　　　　　　　　　　/ / /// /≠/ .///≠x.|/　i v､　　　 V　　　　　　　　　……よし、脱出に成功したみたいだな
　　　　　　　　　　lｲ　./ l :,ｨ≠x.// ﾉｲ≠､|/　l lﾍヽ　ﾊ　l
　　　　　　　　　　, ! 从 l :l _{少 ′　{ゝｲ ,l　/ N ﾄ､∨ i　l　　　　　　　　　頼んだぞ、彼方
　　　　　　　　 ／ｲV　| l/l 　 　j　 　 ￣/// /ノ!j jヽ∨　!
　　　　　　　 ///イ j ハ! :ﾄ､　　r_､　　彡ｲ　|´　ﾍｊ､ヽ ＼|
　　 　 　 　 /ノイ j/　 | ! :|´ 丶.　 　 ／ l !　ﾄ､　 ヽ ﾄト､ }、
　　　　　　/ / /ノ´ 　 | l :|　r {-｀≠ ﾆ二!l　l,イ　　ゝl !　ﾄﾍ
　　　　　 / //´　　 　 | l |､_j　｀l　｢　　__ j　|　l　　 / ハ {　',
　　　　　{ノ´　　　　＿| l .! !､､　l /　　 | ,j　,　ﾉ､_ / /　 ﾊヽ ',
　　　　　　　　　　/　 ﾊ l l | ゝ ソ , - ﾆ| l　j /　　｀ ｰ ｖ′｀ヽ!
　　　　　　　　　ノ　　　ﾊ Vゝ'´／／ ノ l /r'　　　　 /　ﾍ
　　　　　　　　ハ.　　 /　V/./_／ 　 ｢　r/´　　　　/　　　ﾍ
　　　　　　　　{　 ヽ /　 〃/　　　　 |　| | 　 :| 　 /　　　 　 〉
　　　　　　　 ,ィ　　,'　 〃 ,'　　　_,. -|　| | 　 :|　/　　　　　/
　　　　　　　ﾊ､ヽ　| 　 l l l-‐ 二 - =|　| | 　 :|/　　, - 彡｀ヽ

　　 　 　 /:. :. ／:. :. :.:i:./:. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. ヽヽ.ヽ
.　　　　 /:. :./:. :. :. :. :.i/:. :. :. :.:i:. :. i:. :. :. :. :. '､:. :. :. :. :. :. :.'､:. :. :. :.ヽﾊ　ヽ
　　　　/:. :./:./:. :. :. :. |:.:i:. :. :i:.:iヽ:. ヽ:.､:. :. :. :ヽ:. :. :. :. :. :. :.:ヽ:. :. :. :ﾊ:ﾊ　 ヽ
　　　 ,':. :/:. :i:. :. :. _:. :|:.i:. :.‐‐--.､,:.:ﾍヽ:. :. :. :ﾊヽ:. :. :. :. :. :i:.:ﾊ:. :. :. :.iヽ:i　　ヽ　　　　　　　さて……
　　　,':. /:. :.i:. :.／,-､ヽ:i:. :. :. |. ,ｨ=≧ト.､ヽ:.:.:.:,ｨ≦了:. :. :. :.iヽﾍ:. :. :. :i. ヽ
..　　,':./:. :. :.:／イ　 ノi:.i:. :. :i ｲ|r';;;;;::i 　 　 　 fr';;;:|.:r､:. :. :. iヽ .i:. :. :. :|　　　　　　　　　　　
　　 i:.i:. :. :／'　　　/　 N:. :. :.ﾘ 乂;少 　 　 　 乂ソ V:.ﾍ:. :. :| i ＼:. :. :.|
.　　:.i:. ／.／／ 　 ヽ　 |:. :. :ﾊ　　　　　　　､　 　 　 i:. :.:N:. :| ヽ　 ヽ:. :|
　　 ／イ ／　ノ 　 ./￣|:. :. :.ト　　　　　　　　　　　/:. :. |.ヽﾘ.ゝヽ ヽヽﾘ
　　　' ´ ‐' ´イ ./／　　|:. :. :.iヽ　　　 　 ｀ `　　 ／.|:. :. |＼ヽヽト.ヽ､ヽ-＼
　　‐'　／　／／iゝ､ 　 |:. :. :.|.　＼　　　　　 ,.ィ 　 .|:. :. |　 ヽ､ 　 ヽ `ヽ ｀､＼
.　　..,､イ:."￣:. :.:ﾍ . ｀'‐|:. :. :.|'‐‐-､`　､__ イ/ヽ. 　 i:. :. |　_ノ 　ヽ　ヽ　 ＼ ＼
　 　 V:. :. :. :. :. :. .ﾍ.　　|:. :. :.|-､　　|‐‐‐‐‐| 　 | 　 i:. :. |'´ /　　　　`ゝ､,_ ヽ､,
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　大和軍はついに城門を破り、城内になだれ込んできた。あちこちから火の手があがり、城が陥落寸前であることを示していた。



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　　　　　　　　　　〃 ＞‐ _ . ニ=＝-‐ﾍ{:::::>､::::::::｣j{_(9_,ﾉ　°　 ';::::' うハ:::i _ノ
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　 　 　 　 　 　 　 ヽ⊆{　,ﾆミ:::::::j八(9 ） u:::｢l:::}　 -､ ｀ヽ::;　　 '　　　　ｒ ﾉ:ﾉ＞　　 ぐ……はっ！
　　　　　　　　　　　　( ﾊ'（ (9｀Y＾ヽ{::::::, ,　ﾍヽ:::ｰ-='　　u　' ,　{　　 ┌彡 '⌒ヽ　
　　　　　　　　　　 　 ゝい:::７(:::ﾄ､ｒ‐､ '　u ',ハ　/ｆこフ丶、　　 　 ｕ　|:::　　 　 ﾉ
　　　　　　　　　　　　　ヽ}',{__ｊヾ'＾_,. -‐, 、　　'. , V.:::::::／＼　　　 　 l:::　　 ／ 　
　　　　　　　　　 　 　 　 八ヽ:::{ く_,>'^＾ _}　 ｕハ　ヽ::;'　　 ﾉ}　　　　/.::　／⌒ヽ
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼' ;.、ゝ'"´_ノ　　　∧　込. _彡'′ ｕ　/.:::　　　　　）
　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＼ ヽ~｢:::(　 　 .ｲ　 ＼ヽーｧ　　　／.:::.:/
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／＞ 　-=≦ﾆﾌ　　 }::＼::(　　／.:::: : /




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　　　　　　　 ＼＿／
　　　　　　　　　 |
　　　　　　／￣￣￣＼　　　　　　　　　　　　　　　なっ、何者だ！
　　　　 ／　::＼:::／::　 ＼./´`;
　　　／　 <●>:::::<●>　/ 　 /　,. -､
.　　 |　　　　（__人__）　.ｧ' 　 / ／　／
　　　＼　　　 ｀ ⌒´ ｧ'/　　/''　 ∠__,,,...､
　　　　.ヽ　　　　. _.ﾉ.ノ_　　 .　´　 　 __.ノ
　　　　 / 　r'"´　　　 `ヽ 　　　＜´
　　 ＿_| .　 `''ｰｒ ､,　 　　　　 　,._　`ヽ.
　/´＿_.ﾝr, 　　 `ヽ二iヽ､.,__,.イ 　`' ｰ'
　i　＿＿.i !　　　　　　　　　　 |
　　大和国　夜目主命

､＼＼:.＼　　　　　　　　　　　_ -=＝:.:.:.:.ﾍﾐ ＼__......＿....
ヽ`、``ｰ:.:.`丶､＿＿.....,,-－¨:.:.:.:__....-=--ﾍ､ ﾐﾍニ r:.':.:.:`＝- ､
＼:.:.`:.ｰ:.:.:.:.:.:.:.ｰ--＿＿:.:.:.:.:.:''¨:.:.__:.:.:.:.:_:.-:.>ﾐ､ﾍ_｣:.:.:.:.:.:.:.:.:.:､`ヽ､
　 `丶、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.----―:.:.:￣:.-=イ /ヽl:.:.:.`:.{　ﾄ､ﾄL_ヽ、:.}ヽ､i
　　　　 丶､:._:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:._:.; イ r-'―‐ヾ､ｰ`Yl:ﾍl lj ｿ:.ハ:.ﾊl `
　　　　　　　　¨ ー―‐―‐ ¨¨　　 ／ニ,ヽ、　iヽ 　!ヽヽ ｣､＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,　'-　　 ヽ_l.　 l ヽ-､__X`_-//
　　　　　　　　　　　　　　　,　'´　　　　 、　 　/　ﾍ　　-=＝'｀`　　　　　　　　　某の名は兎羽火！
　　　　　　　　　　　　　　 {　　　　　　　l 　／ﾍ ／　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　 l　 , ,-―‐- ､」/　　 .l)　　　　　　　　　　　　　　　　悪いが、ここは通させん！
　　　　　　　　　　　　　　/／　r¨ヽ－r-､ヽ　　 l
　　　　　　　　　　　　　 ,'/-､／`ｰ'＿_`ｰ'¨＼ 　l
　　　　　　　　　　　　　/.i´ ﾉ ／¨　 _...]!!ﾆ二〉/
　　　　　　　　　　　　　V `´/　＼／　＿__ヽヽｰ､
　　　　　　　　　　　　　 V /==-/／¨¨ i　　￣,　 ヽ＿
　　　　　　　　　　　　　　V　／∧l､ l　 ﾄ　　/-r'r¨:∧:`ｰ,__,-- ､
　　　　　　　　　　　_... -->--...'__ゝヽl　.l　　l i'r´: :/:.ﾍ_:._l r≡ミ ゝ
　　　　　 　,　・ ' ¨　　　/　　　　　ヽ＼＼　 `l:l: : <¨;--… -､-'.
　　　　,　'　　　　　　　/　　　　　　　　￣¨¨¨､ ､: : `'丶、 `丶､ `丶 ､　　　_ ... -－－- ､
　　 ／　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　 　 ヽ-－<　`丶、 `丶､　 `丶､　　　　　　　i

　　　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　　　　　|　　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,..ｨ=z.､
　　　　　　　　　　　＼＿／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／.三三三＼　　　　　うぬ……！
　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　ﾆ三三三三ト､　　　　ならば死んで貰おう！
　　　　　　 　　　　　＿|＿＼￣ ¨¨　 ―-　 _　　　　　　　　 ﾝ !　 V三三三三.Vヽ- 、
　　　　　　　　　　.-´　　　｀｀ヽ　　　　　　　　￣　ｰ　.　　／ il { 　 ー――-ミﾆ|三三ヽ
　　　 　 　 　 ／::::::::::|::::::　　　 ｀ヽ　　　　　　　　　　｀ヽ/　　i ! ＼　　 　 　 　 ﾉ三三./　　者ども、かかれぇ！
　 　 　　　 ／:::＼::::::::<● >　ﾉし ｀ヽ ,.　　　　　　　　_∠　　ノ ヽ　 ｀ ー┬ｧ 千三三/{__
　　 　 　　/　<●>::::::::::⌒　　⌒　　,.r'"￣￣￣￣￣´　　‐ ´　 　 ＼.　 　{/　 ﾆ三三ﾑ三｀ヽ
　 　 　 　 |　 ⌒（_人__）　　　r-'γヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀三 }　　ﾆ三三|三三 {
　　　　　　ヽ 　 　）vvﾉ:　 　 ﾉﾚ'"!　/`ｰ-　..__　,.、　 　＜ ＿_...z=＝ﾆ三.,ｲ　ヽ. ﾆ三/三三ハ
　　　　　　　ヽ　（__ン:　 ,／/　!　 /三／l:i {{　　　￣ーｫ　　　￣￣￣／　　　ヽ＼ ﾆ!三ﾆ/三/
　　　　　　　　ヽ＿　.,／ｲ/　　!　/三/　 !{ |:!　　　　　ヽ　　　　　 ,ｨ′　　　　 ｀ ノニ三|三ﾆ/
　⌒`､～ー-__　 フ"/::::{ j　　 ! /　 /　ヽ.l:! i:l　　　　　　`ｰ-　._/´　　　　　 ／´　　三/三 ﾉ
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.　　ヽ:::　　 ト{　＞ ´¨￣!ミY　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿　　　　　　__,_
　　　^ヽ　　＞f　　　　　ヽ　}､　　　　　　　　　　　　　　　　rｰｽ´, -､｀ﾍー‐v´x-'‐'
.　　　　 ｀¨´　ハ　　　　　 >' |　　　x_ー.v､　　　　　　　　　　￣`´　　>_､〉;,ｨﾃ´
　　　　　　　　ゝト--　¨¨´ _.戈¨¨´　 ＿.り　　　　　　　　　　　　　 /ﾞy´//`"ﾞ
　　　　　　　 ､Y{､　　　　　　 __}ー　´　　　　　　　　　　　　　　　　/'7　'ｬ＋
　　　　　　　　ﾐ.ハ　　.　-‐ ´　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ~´ ＋
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　　　,､_, -　´_ノ／
　　　ゝ.. -'´　¨´
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ィ::､ﾄ-￣ ＼__,,r-,
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　　　　　　　　　　　　　　r-vl ;';';';' ;';／7:￣
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　　　　　　　／　　 　 　＼　　　　　　　　　　　　　　な……！
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　　　　／ <●>::::::<●> 　　　＼
　　　　|　 　（__人__）　 　　u. 　 |
　 　　 ＼　u.｀ ⌒´　 　　　　／
　　　　ノ　　　　　　　　　　　＼
　 ／´　　　　　　　　　　　　 　　ヽ




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　　　　　　　　　　　　|　　　 　|
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　　 　　 　　　　　　　　 　|
　　　　　　　　　　　／￣￣￣＼　　　　　　　　　　　　　お、おのれ！
　　　　　　　　　 ／:::＼:::／::　　 ＼　　　　　　　　　　　こうなれば俺が直々に……
　　　　＿　 　／ <●>::::::<●>　　 ＼
　　＿（＿≡　|　　　（__人__）　　　　　|
　（＿≡（＿＝＼　　 ｀⌒´　　　　 ／
（＿≡（＿＝　　 ＿　　　 　　　　 ＼
　　（＿＝ （＿≡　　　　　　　　（__＿）
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　　　　　　　　　　 ）　　＿＿＿　　＼
　　　　　　　　　　（＿∠　　　　 ＼＿）

　　　　　　　　　　　　　　　　　ドス
　　　　　　　　　　　　／￣＼　　　　　　　　　　　　　　　　 ./
　　　　　　　　　　　 /}　　　 |　　　　　　　　　　　　　　 ／/
　　　　　　　　　 　 //　＿／　　　　　　　　　　　　　／／
　　　　　　　　　　 // ＿|＿_　　　　　　　　　　　 ／／
　　　　　　　　 　 /:/ 　 　 　＼　　　　　　　　 ／／　　　　　相手……して……
　　　　　　　 ／ /:/ ＿ノ　 ヽ__＼　　　　　 ／／
　　　　　　／　 /:/ （○） ::::（○） ＼　　 ／／
　　　　　　|　　/:/ ｕ　（__人__）　 　 | ／／
　　　　　　＼ /:/ 　　　｀ ⌒´　　　／∠ -‐　 ￣_＞
　　　＿　　ノ V　　　　　　　　 .／∠ -‐　 ￣
　　＼／´　　　　　ｿ_ヽ 　　　く／　ヽドス
＿＿|　　　　ｌ　　　.｀ヽ､｀ヽ､ _ ＿＿＿＿＿＿_
――ヽ　　　　　　　　　.丶、丶、＿＿＿ ＿_ ＿＞
　　　　ヽ 　　　　　　　　　　丶､＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ￣

　兎羽火は迫りくる敵軍を鬼神の動きで斬り倒して行った。一人、また一人と、すれ違うたびに死体は増えて行く。
斬り倒すたびに刀の切れ味が悪くなり、敵兵の使っていた刀を拾っては、また別の敵兵を斬った。
体は返り血で真っ赤に染まり、その姿は、赤鬼そのものであった。


　　　　　　 　 　 　 　 ﾞﾞ'-､　.L　　 　 　 　 　 　 ,〟　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／ 　 |　　　　 ,i'ﾞ .／
　　　　　　　 　 　 　 　 　 ヽ　ｌ　　　　　　　　　/ .ヽ　　　　　　 人 　　　　　 ,／゛　　　,!　　　　/.／
　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ, ﾞl,　　　　　　　 /　　..ｌ　　　　　　! / 　　　.,／゛　　　　　l　　　.,/ﾉ゛
　　 ＿　　　　　 　 　 　 　 　 ｌ,│　　　　　　　ﾞl,　 /"　　 　　 .〃　　 ,ｒ'"　　　　　　　,!　　.,〃
　　 ＼ ''ｰ ,,_　　　　　　　　 　 ｌ,.! 　 　 　 　 　 ｝ .lﾞ　　 .,rl　　　　　 / :!　　　　　　　,./ 　.〃
.　　　　＼ 　 .｀''ｰ ..,_　　　　　　!ゝ　　　、　　　l:,r′　 / l　　　　 / 　.|　　　　　 ／/　 ./
　　　　 　 ＼　　　　 ｀ﾞ''‐i,,、　　 　　　　!＼.　 ″　　./ │ .,イ ./ 　　 !　　 . ／ 　/ 　　　 　　　　 ,, v
　　　　　　　 ＼　　　　　 .｀'ﾐゝ､_　　　　.ｌ　 ￣＼　 /　 .ﾞ‐'゛ ,ゞ　　　 .! .,／　　 ,/　　　.,,イ　　　 ./／
　 　 　 　 　 　 ﾞ''xi- ......,,,＿_ .＼.｀''-..、　|　　　 ¨￣　　　. / 　　　　,/"　　 　 /　 　／　そ
　　　 　 　 　 　 　 ｀''-､.　　.￣ﾞﾞﾞﾞ'''-､　”ゞ､、　　　　　　 / 　　　　 / 　　 　 /　 .／＿＿て
　　　　　　　　　　　　　 ｀''-､,　　　　　｀'-､、｀''-､、　　./ 　　　　 ./ 　　　　/／´ / 　　　 　　 ,,っ,
￣￣ﾞﾞﾞ''''''''―--　..,,,,,_,　　　 .｀'-､、　　　　 ｀'ｰ..、.｀''ｯ′　　　　/ 　　　　./ 　　 .l　　　　　 ,／　 .,l´
　　　　　　　　　　　　　 ｀ﾞﾞ''''ｰr‐''"ﾞ''-､.　　　　　｀''./ 　　　　 ./ 　　　　./ 　　 : /　　 　_..． ! . ／
　　　　　　　　　　　　　　　_,,.／　　　　 ﾞ''-..、　　/ 　　　　 ./　　 　 　./　　　　廴/ 'ﾞ/´　　 ゞ゛
　　　　　　　　　　　 ｰ'''''“''';;>　.,..-￢''''i　　 ｀''./ 　　　　　/ 　　　　 ,/ ､　　　　　　　廴＿＿イ
　　　　　　　　　　　　,／'"゛ . / 　　　 ,i′　 ./ 　　　　 . / 　　　　 ./､,　 ｀''-..、　　.,―――-!
　 　 　 　 　 　 　 ／ 　　 .／　　　　〃⌒¨/ 　　　　　./ 　　　　　/ 　 ﾞﾞ'-､、　｀''-､］
　　　　　　　　,,;;彡＿ 　 /　　　　　　　　/ 　　　　　 /　　　　　 /　　　　　 ｀''-..、　 ｀'ｰ..、
　　　　　　,..-″　　　 ﾞ'ﾞ　　　　　　　　/ 　　　　　 ./ 　　　　　/ ｀''-､、　　　　　 ｀''-､,　　｀''-..、
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　　　　　　　　 ,/／　　　 ./ 　　　　　　 / 　　　　　 ./ 　　　　　　 l/　　　　＼　　　　　　　　　 ｀'-､,　　　　　　　｀"
　　　　　　　 ,i!'゛　　　 . / 　　　　　　 ,i′　　　　　./ 　　　　　　　 !　　　　　 .＼　　　 　 　 　 　 　 ｀''-､
　　　　　　　゛　　　　 ./ 　　　　　　 ./ 　　　　　　/　 　 　 　 　 　 ′ 　 　 　 　 ヽ　　　　　　　　　　　　 ｀'-､、
　　　　　　　　 　 　 / 　　　　　　 ./ 　　　　　　./ 　 　 　 　 　 　 y　 　 　 　 　 　 ヽ　　　　　　　　　　　　　　｀'-､
　 　 　 　 　 　 　 /　　　　　　　 / 　　　　　　./ 　　　　　　　　　 |.ｌ　　　　　　　　　 ヽ,

　だが、斬っても斬っても敵兵は湧いて出てくる。五十人を斬り倒したところで、兎羽火の体力は限界に達しようとしていた。
一瞬、息が吸えなくなり、口の中に血の味が広がった。目まいがし、倒れそうになったが、なんとか気力を振り絞り持ち直した。
頭を上げると、兎羽火は遠くに何かを見つけた。そう……あの男がいた。



　　 　 　 /:. :. ／:. :. :.:i:./:. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. ヽヽ.ヽ
.　　　　 /:. :./:. :. :. :. :.i/:. :. :. :.:i:. :. i:. :. :. :. :. '､:. :. :. :. :. :. :.'､:. :. :. :.ヽﾊ　ヽ
　　　　/:. :./:./:. :. :. :. |:.:i:. :. :i:.:iヽ:. ヽ:.､:. :. :. :ヽ:. :. :. :. :. :. :.:ヽ:. :. :. :ﾊ:ﾊ　 ヽ
　　　 ,':. :/:. :i:. :. :. _:. :|:.i:. :.‐‐--.､,:.:ﾍヽ:. :. :. :ﾊヽ:. :. :. :. :. :i:.:ﾊ:. :. :. :.iヽ:i　　ヽ
　　　,':. /:. :.i:. :.／,-､ヽ:i:. :. :. |. ,ｨ=≧ト.､ヽ:.:.:.:,ｨ≦了:. :. :. :.iヽﾍ:. :. :. :i. ヽ
..　　,':./:. :. :.:／イ　 ノi:.i:. :. :i ｲ|r';;;;;::i 　 　 　 fr';;;:|.:r､:. :. :. iヽ .i:. :. :. :|　　　　　　　　　あれは……！
　　 i:.i:. :. :／'　　　/　 N:. :. :.ﾘ 乂;少 　 　 　 乂ソ V:.ﾍ:. :. :| i ＼:. :. :.|
.　　:.i:. ／.／／ 　 ヽ　 |:. :. :ﾊ　　　　　　　､　 　 　 i:. :.:N:. :| ヽ　 ヽ:. :|
　　 ／イ ／　ノ 　 ./￣|:. :. :.ト　　　　　　　　　　　/:. :. |.ヽﾘ.ゝヽ ヽヽﾘ
　　　' ´ ‐' ´イ ./／　　|:. :. :.iヽ　　　 　 ｀ `　　 ／.|:. :. |＼ヽヽト.ヽ､ヽ-＼
　　‐'　／　／／iゝ､ 　 |:. :. :.|.　＼　　　　　 ,.ィ 　 .|:. :. |　 ヽ､ 　 ヽ `ヽ ｀､＼
.　　..,､イ:."￣:. :.:ﾍ . ｀'‐|:. :. :.|'‐‐-､`　､__ イ/ヽ. 　 i:. :. |　_ノ 　ヽ　ヽ　 ＼ ＼
　 　 V:. :. :. :. :. :. .ﾍ.　　|:. :. :.|-､　　|‐‐‐‐‐| 　 | 　 i:. :. |'´ /　　　　`ゝ､,_ ヽ､,
　　　,ヽ-‐‐‐‐---､ﾍ..　|:. :. :.|　i　　|:::::::::::::|　　{ 　 |:. :. |.／　　 　 　 　 　 `‐‐

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　　　　　|　 　___ノ'′　　 ﾞヽ､___　　 ..|　　　　　　　　　　　　ほほう
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　　　　　|　　 　 ｀ｰ-‐´｀ｰ-‐′　　 /
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　　　　　　　　　　 (: :.　i: ,ｨ／ ｀ヽ　　 ｀ヽ､　 ｀ｰ＜￣｀ヽ､:､: : : : , : ｀ヽ､. . ヽ 　＼　　　　　　　　　　　　彦五十狭芹彦命！
　　　　　　　　　　　｀ヽ０Y:　　　　　　　　　　　 ､ ヽ‘ ，-―≦禾ｧ＿＿__　　　｀ヽﾟ:　 ,ｨ⌒
　　　　　　　　　　　　 (f :ﾟ,　　　　ヽ　 ､:. 　 ､::..　＼:＼＼三彡'´,ｨ…‐-､_ヽ､____　 i／廴_　　　　　　　　その首、貰い受ける！
　　　　　　　　　　,-‐-､{､:i　､:ヽ､.　 ﾄ､:.ヽ､:.　ヽ､:::. ヽ､ヽ-‐=＝……'´: :,:-‐ﾐ､⌒／ 　 ／
　　　　　　　__,ｨ≦-‐-､ヽ:ｉ: ｉ :ﾄ､_､:.　 :､ﾞ_,ｨ斗､ヽﾐ､ヽ､‘，ヽ￣￣￣ヽ¨´: : ヽ :／ﾟ　 ／ヽ
　　　_＿,　ﾟ_,ｨ ,　ﾉ_/ノ_ﾐｰi:i:　iｨぅ弌‐'ヽ 仡ｱ iヾ､ﾐヽ　　　_____　　 　 ヽ＿_／ ﾟ　／　 　 ｀
　 ≦-‐',ｨ´ ,ｲ-ﾚ辷彡'´ﾐ､i:ヽ:.ﾞ代汐｀ヾi ｀´　,ﾟ¨ ／_,..::ﾟ￣ｨ´⌒ヽ　r‐イ ,f´0　／: :　　ヽ:.:
　　 ￣'ｰ'´'ｰ'´￣　.入ｰ‐┴―‐､ﾐ､　 r‐'! ／　f,ｨ´:.:‐'二二二ミヾ/　/　}　／∩: : :　　､ヽ
　　　　　　　　　　厂￣￣￣￣＼　}二二二二::-―'´ ﾉ　＿＿__/__/__ ﾉ｀´__ノ､: : : : .　ヽ
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　　　　　　　　　　　 　 ノ　 ／　.／i―‐'´　　 ／=ｉム: :.＼　　　｀ヽ､ｰ- ､＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　 {　／　　/　/＿＿＞'´/ﾆﾆiﾆﾑ: : : :＼　　　　＼
　　　　　　　　　　　　 ﾚ'　　 ／,イ三三三／三三iﾆﾆﾑ: : : :.:＼　　　　＼｀ｰ-､
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　不意に、兎羽火は下腹部に痛みを感じた。槍が刺さっている。引き抜こうと手を伸ばした。
槍。右肩と左足に同時に突き刺さり、バランスを崩した。倒れる事はなかったが、もはや前に進めなくなっていた。
次に、左ひじ。ずぶりと嫌な音をたて、剣が突き刺さる。視界には十人以上の大和兵が入り、それぞれが剣を突き出していた。



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　＼　ゝ､　　 .＼ミ｀ヽ､／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽV,.ィ:.:.:.:.:.:.:.／:.:.:.:.:／｀ヽ､_
＼　｀ゝ､ _｀ゝ､　｀ヽ､.ミ＼: :.:.:.:.:.:.:.:.:.:／:::.:.:.:.::.:., ':.:／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀:‐､
三＼､　　＼　‐-　｀ヽ､...ミ＼:.:.:.:.:／.:.:.:.:.:.:.: :.,.':.:,.':.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:',＼
ニ=＼.｀ ヽ ､｀ゝ､ _　｀ヽ､..　ミ＼/ :.:.:.:.:.:.:.: :./:.:/:.:.:.:,':ﾊ: :.l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ :＼　　　　　　　　くそ……
:.:.:.:.:.:.:.:｀ヽ､　｀ ヽ ､ 　｀ ヽ ､ゝ､ミﾆ　‐- ､: /::.,':,'.:.:.:.l:l.､l:.:.ﾄ:.:..',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.ヽ
‐-......._:.:.:.: :.:｀　‐-　､｀ゝ_　　　　　　‐- ､ ,':,':.i:i.:.:.::/l:l　l: :| ',:.:.',:.:.',:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.',　　　　　　こんな所で……
:.:.:.:.::.:.:.￣:.::.:‐-...､ .＼ ｀ ヽ ､ _　_...　　冫i::i.:.:l:l:.:./　l:l　ヽlヽi:.:.:',:.:.',:.:.:'.,.:.:.:.:.:.'.,:.:.
──､ .─ -　､:.:.:..::`＜ヽ､　ゝ､　.._ゝ .､..l::l:.:.|:|:.:i .'"弋ミ:.､ .l:.ﾄ:.',:.:.',:.:.:.:',:.:.:.:.:.:.'.,
　　／｀ヽ　　　 _ ＞ ､:.:.:｀＜＼_..ニ -　 .l::l:.:.:l:l;:.l.　/::::::::clヾl:.l ',:'.:.:.'.:.: :.',:.:.:.:.:.:.:
.／:: :::: :::｀ヽ　ﾊ　 　　 ｀＞ ､_:ヽ:.:ゝ.:-‐..l::l :ノl:l.l:l 弋;;;;;;ﾝ　　l:l　',:.:.:.i:.:.:.:.'.: :',:.:.:.
ヽ:::::::::: ／⌒y .',　　　　　　　 ｀):.:.:.:.:.,: ､l::l　　l! l:l　　ヽ　　　 l! 斗: :.l:.:.:.:.l:.: :'.:.:.
｀ヽ､:／　　　ﾍ　l _　　　　　 .／､''"´.　　l:l 　 　 ll　　　　　　　,ｨｯ〉: :.l:.:.: :l:.:.:.l:.:.:
　　　ヽ　　 　 l　l　｀ヽ-〃｀ ヽ ､:.:.:ヽ､.　 l!　　　 l!　　　　　　i7／:ﾊ :!:.:.:.:l:.:.:ﾊ:.:l
￣￣＼l _　／　 l　　　ヽ　　　/:.:.:.:.:.:.:＼　　　　　　,- ､　 ／/:.:ノ/:.;!:.:.:.:l:.:.:l .',l
⌒｀ヽ､.ﾊ　　　／　　　 / 　　 l _ ／　＼ :Y　　　　　￣　　.ィ:.:/ノ// ,':.:/l:.:/! .l!
:::::::::::::::',:ﾊ "´─ ‐- ､　　　　　　　　　　 >　＼　　 _　 '"´＼＿ノノ./:./. l/ ,' /
::::::::::::::::i:.:.:〉　　　　＿　ヽ ､ ＿　-‐ . ／"⌒`ヽ￣　　.l　　　／　 /／　/ /
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　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　 ／　　ヽ_ 　　＼
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　（ ●）（ ●）　　 |
　　　　　　 　　　　 　 　 　 　, - ､ （__人__）　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　∠二_ヽヽ(,｀⌒ ´　　　　 |　　　　　　　　　　さらばだ、吉備の将よ
　　　　　　　　　　　　　l´＞,へ｀lﾍ　{　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　,／　/:::.::|ﾗ, ＼{　 　　　　..:/⌒ヽ.
　　　　　　　　　　 ／　　./:.::.::.|　　 ﾍ｀ｰ 　 　 　|　　　 ＼ _--..,_
　　　　　　　　　／;　　ヽ¨ﾞ゛'' ―- ...､､　 _______,⊥ -ー"´´ 　　　 ｀'‐ゝ
　　　　　　　　./::::::':;.. 　!､ 　　　　　　￣　　　　　　　　　　　≡三　　⌒＼
　　　　　　　 /'::;:::::::::::'::,l! ＼　 　　　　　　　　　　　　....._≡三三,r'　　　ﾐミ＼.
　　　　　　　;!　 '::;::::::::::::l:.:.:....゛'''‐-　...＿＿＿....　-ー ＼ : : : : :／　　　　三三ﾝ―- 、
　　　　　　　l.　　　''::;;／＼:.::.:..:.:.i!　　　　　　　　　　　　 } : : :／　　　　.三､ r`　　　　!､
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第5話終了です。
御視聴ありがとうございました。

次回、温羅に奇跡がおこる？　
第6話[ハッピーエンド]（仮）

……果たして、温羅は勝利することが出来るのか！？

腹じゃ助からんな…

乙
負けるとわかっていても、それでも口から出てしまう言葉がある。「がんばれ」

トウカさんは名前からして実際の伝承の人物じゃないんだろうけど、>>387とか本当にある伝説みたいだ

>>401
ありがとうございます。
兎羽火と彼方と鳥栖玖流（最初に出てたばあさん）は>>1のオリジナルです。