エントリースマホ「moto g24」をレビュー!

為替相場の変動による円高の影響や部材・流通などのコスト高などによって昨今ではスマートフォン(スマホ)がかなり高価格になってきており、NTTドコモやKDDI、ソフトバンクなどの移動体通信事業者(MNO)における返却プログラムなどを利用しないと気軽に買うことができなくなっています。

スマホを大まかに価格帯で分けると、割引なしで購入する場合には20万円前後のハイエンドモデル、10万円前後のミドルレンジモデル、そして、数万円で購入できるエントリーモデルがあり、少しでも出費を抑えたいならエントリーモデルを選択することになります。

一方、スマホを活用する機会の多い人は少しでも快適な操作を求めたいと思いますので、必然的にミドルレンジ以上を選択したいところです。そういった中でスマホをしっかりと活用している人でもある程度納得できる動作ができるエントリーモデルのスマホが登場しました。

それがモトローラ・モビリティ・ジャパン(以下、モトローラ)から2024年3月22日(金)に発売される「moto g24(型番:XT2423-2)」(Motorola Mobility製)です。価格(金額はすべて税込)はオープンながら市場想定価格および公式Webショップ「MOTO STORE」では20,800円と非常に安価となっており、販路はMOTO STORE以外にも量販店やECサイト、仮想移動体通信事業者(MVNO)で取り扱われ、ポイント還元などを含めれば2万円を切る価格で手に入ります。

さらにMVNOの「IIJmio」(インターネットイニシアティブ)では通常価格が19,800円(分割では826円/月×24回)で、2024年3月31日(日)までの期間限定ながらも「シェアNo.1記念キャンペーン【スマホ大特価セール】」によって他社から乗り換え(MNP)なら特別価格110円(分割では6円/月×24回)となっています。今回、そんなmoto g24をモトローラよりお借りして実際に試してみたのでその模様を紹介します。

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RAMブースト

moto g24はエントリーモデルということで、機能としては割り切った仕様になっており、携帯電話ネットワークにおける5G通信やおサイフケータイ(FeliCa)は非対応です。またディスプレイも有機ELではなく、液晶となっています。基本仕様としてもチップセット(SoC)がMediaTek製「Helio G85」、内蔵メモリー(RAM)が8GB、内蔵ストレージが128GBというようにエントリークラスの仕様です。それでも試してみると、日常的なアプリの操作では快適に動作します。

特にRAMをソフトウェアで増量できる機能「RAMブースト」を搭載しており、内蔵メモリーは8GBですが、内蔵ストレージを拡張メモリーとして使うことができ、内蔵メモリーに加えて2GB〜8GBのメモリーを追加することが可能で、内蔵メモリーと合わせると最大16GBとなります。16GBと言えば、ハイエンドクラスでもなかなかなく、一部のプレミアムモデルに匹敵するメモリー容量となります。なお、実際にRAMブーストを使ってみると、4GB程度を追加して利用するとバランスが良くなると感じました。

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リフレッシュレートの設定

ディスプレイは上部中央にパンチホールが配置されたアスペクト比9:20の約6.6インチHD+(720×1612ドット)IPS液晶となりますが、リフレッシュレートは最大90Hzに対応しており、高速に描写が可能です。また設定上ではリフレッシュレートを自動調整が可能となっていますが、バッテリー負荷が高くなるものの、90Hzに固定して利用した方が快適になり、オススメです。

また実際の視認性についてもパネルは有機ELではありませんが、視野角は広く、動画鑑賞でも使いやすく感じました。ただし、有機ELでない分、見やすくするには輝度をしっかりと上げる必要があるため、バッテリーの負荷は高くなるように感じました。とはいえ、バッテリー容量は5000mAhで、上記の高リフレッシュレート設定や輝度を高くして利用しても十分に余裕のある大容量になっているほか、最大15Wの急速充電に対応しているため、短時間の充電でもしっかりと電池残量を保てます。

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Antutu Benchmarkのスコアは20万台

SoCのHelio G85はオクタコアCPU(2.0GHz Arm Cortex-A75×2+1.8GHz Arm Cortex-A55×6)や1000MHz Arm Mali-G52 MC2 GPUを内蔵しており、ベンチマークアプリ「Antutu Benchmark」のスコアは20万台と高くありませんが、このスコア以上の体感速度を感じることができます。

さすがにハイエンドクラス並みの快適さはありませんが、アプリの切り替えや操作において特にストレスを感じることはありません。恐らくこれまでに紹介してきたRAMブーストやリフレッシュレートの設定が効いていると思われます。また生体認証も顔認証に加え、本体側面に指紋センサーを搭載しており、素早くロック解除などが可能なのも使いやすいです。

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moto g24のリアカメラ部分

カメラもエントリークラスながらリアカメラがメインとなる約5000万画素CMOS/広角レンズ(F1.8)と約200万画素CMOS/マクロレンズ(F2.4)のデュアル構成、フロントカメラが約800万画素CMOS/広角レンズ(F2.0)のシングル構成となっており、スナップカメラとしては十分な仕様です。

また内蔵ストレージ以外にも外部ストレージとしてmicroSDカードスロットを搭載しており、SDXCに対応した最大1TBまでのmicroSDカードが使えるため、写真だけでなく動画もしっかりと保存できます。センサー類は加速度センサーや近接センサー、環境光センサー、センサーハブ、電子コンパス、SARセンサー、ジャイロセンサーを搭載しています。

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メインカメラ作例


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マクロカメラ作例

さらにエントリークラスながらステレオスピーカーを搭載しているほか、3.5mmイヤホンマイク端子も備わっており、特にイヤホンを装着した場合に3D音響技術「Dolby Atmos」による広がりのある音楽再生が可能となります。なお、マイクはモノラルとなっています。

通信に関しては5Gに対応していませんが、4Gの対応周波数が多くなっており、対応周波数帯は4G(LTE方式)のBand 1および2、3、5、7、8、18、19、20、26、28、38、40、41)、3G(W-CDMA方式)のBand IおよびII、V、VIII、2G(GSM方式)の850および900、1800、1900MHz、そしてWi-Fi 5に対応したIEEE802.11a/b/g/n/ac準拠(2.4GHzおよび5GHz)とBluetooth 5.0に対応しています。

またFeliCaには非対応ですが、NFC Type A/Bには対応しています。その他の仕様としてはSIMがnanoSIMカード(4FF)スロットのデュアルSIMデュアルVoLTE(DSDV)、OSがAndroid 14で、サイズは約163.49x74.53x7.99mm(最薄部)、重さは約181g、本体色はマットチャコールとアイスグリーンの2色展開です。また防滴・防塵(IP52)となります。

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空間オーディオ(Dolby Atmos)の設定画面

moto g24は5GやFeliCaには非対応ということを納得できれば、約2万円という価格で実用性が高いエントリースマホとなっており、初めて使うスマホや2台目のスマホとしてオススメできると感じました。なお、同梱品はmoto g24本体のほか、カバーおよびSIM取り出しツール、ガイド類やLG(法令・安全・規制)といった紙類となっており、ACアダプターやUSBケーブルは非同梱となるので、必要な場合には別途購入する必要があるのでご注意ください。






記事執筆:伊藤浩一


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