高性能&高コスパなSIMフリースマホ「moto g100」をファーストインプレッション!

既報通り、モトローラ・モビリティ・ジャパン(以下、モトローラ)がオールラウンドな機能を追求する「moto g」ファミリーにおける5Gに対応した最上位機種となるAndroidスマートフォン(スマホ)「moto g100」(Motorola Mobility製)を日本市場にてSIMフリー製品として2021年5月28日(金)に発売します。

発売に先立ってすでに予約販売を行っており、価格(金額はすべて税込)はオープンながら市場想定価格および公式Webショップ「Moto ストア」では58,800円とのこと。販路はMoto ストア以外にも量販店やECサイトとなっており、では53,455円の1%ポイント還元で実質52,920円となっています。

今回はモトローラよりmoto g100の新品をお借りしたので、まずは開封して外観や同梱品、基本機能などを写真や動画を交えて紹介するほか、NTTドコモやKDDI、ソフトバンク、楽天モバイルといった移動体通信事業者(MNO)の各社の5Gも試してみましたのでまとめて紹介します。

02moto g100の箱を開けたところ。まずはmoto g100の本体が現れ、その下に付属品が収納されています

moto g100はmoto gファミリーで史上最速を謳う最新モデルとして新たにチップセット(SoC)にQualcomm製ハイエンド向け「Snapdragon 870 5G Mobile Platform」を搭載しているのが最大の特徴で、これまでのmoto gファミリーに搭載されていたSoCはミッドレンジ向けやエントリー向けでしたが、ハイエンド向けのSnapdragon 8シリーズは初搭載となります。

とはいえ、主にエントリーからミッドレンジ向けのmoto gファミリーではあるため、パッケージも他のmoto gファミリーと同様となっており、黒を基調としたベーシックな箱で、同梱品はUSB to ACアダプター(最大20W)やUSB A to Cケーブル、3.5mmイヤホン、透明ケース、SIMピン、簡易説明書などの紙類です。

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moto g100の同梱品一覧。なお、透明ケースはmoto g100本体に装着された状態で収納されていました

またディスプレイも90Hzのリフレッシュレートに対応し、滑らかな描写が可能となっており、画面左上に2つのパンチホールを配置したアスペクト比9:21の縦長な約6.7インチFHD+(1080×2520ドット)液晶「シネマビジョンディスプレイ」を搭載し、従来のmoto gファミリーの最上位機よりも色域が25%広がり、DCI-P3やHDR10をサポートしています。

パンチホール部分には約1600万画素CMOS(1画素1.0μm、4-in-1)/広角レンズ(F2.2、画角78°)と約800万画素CMOS(1画素1.12μm)/超広角レンズ(F2.4、画角118°)のデュアルフロントカメラを搭載し、顔認証に対応しているほか、生体認証としては本体側面に電源キーを兼ねた指紋センサーを搭載しています。

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moto g100の前面に貼られた保護シートを剥がしているところ。シートは透明ではないので、剥がして使うため、画面に傷が付くのを防ぐために保護シート(フィルム)が必要な場合は事前に購入しておくと良いでしょう


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moto g100の前面。初期設定を終えたホーム画面が表示されています

画面占有率は85%となっており、画面は強化ガラス「Corning Gorilla Glass 3」で覆われ、背面パネルはプラスチック製ですが、防滴仕様となっており、質感はmoto gファミリーとしてはかなり良いほうだと思われます。サイズは約168.38×73.97×9.69mm(最薄部)、質量は約215g、本体カラーはイリディセントスカイ(品番:PAM80029JP)の1色展開。

主な仕様は内蔵メモリー(RAM)が8GB(LPDDR5)、内蔵ストレージが128GB(UFS 3.1)、外部ストレージがmicroSDXCカードスロット(最大1TB)、バッテリー容量が5000mAh、センサー類が加速度・ジャイロ・近接・環境光・磁気(電子コンパス)、位置情報取得がA-GPSおよびGlonass、Galileoなどで、急速充電「TurboPower」(20W)に対応しています。

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moto g100の背面。イリディセントスカイは空をイメージした薄い水色で綺麗な色合いとなっており、背面側は左右がラウンドした3Dデザインで持ちやすくなっています


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付属の透明ケースは柔らかめ。ひとまず傷を付けないためだけなら十分ではありますが、種類は少ないものの、すでにECサイトや量販店ではmoto g100のケースも販売されているので必要な人は合わせて用意しておきたいところ


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大きさ比較として左からアスペクト比が同じ9:21で6.0インチの「Xperia 8」、moto g100、アスペクト比は異なる(9:19)ものの、既存のmoto gファミリーである6.4インチの「moto g8」を並べてみたところ。縦はmoto g8よりも長い


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こちらはmoto g100(左)とmoto g8(右)の横幅を背面側で比べてみたところ。幅はmoto g8よりも狭いので持ちやすい。ただし、moto g8は188.3gなのに対してmoto g100は215gあるので重さはずっしりとしています

リアカメラは以下のトリプル構成で、さらにToFセンサーも搭載してレーザーオートフォーカスに対応しており、背景をぼかした奥行き感のあるポートレート撮影やマクロ撮影に対応し、さらに超広角マクロカメラの周りにリング状のLED「リングライト」を搭載して近づいたときに被写体できる影を減らすことが可能となっています。

・約6400万画素CMOS(1/2型、1画素0.7μm、4-in-1)/広角レンズ(F1.7)
・約1600万画素CMOS(1画素1.0μm)/超広角マクロレンズ(F2.2、画角117°)
・約200万画素CMOS(1画素1.75μm)/深度カメラ(F2.4)

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moto g100の標準カメラアプリのファインダー画面(画像=左)と簡易設定画面(画像=右)。超広角カメラは広角カメラを1倍として0.6倍に相当し、広角・超広角・マクロをボタンで簡単に切替可能


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moto g100の標準カメラアプリの設定画面。日本のSIMカードを装着しなければシャッター音がオフにできるなど、従来のモトローラの製品と同様の仕様。なお、画面キャプチャーはサイレントモードにすれば消音可能


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「写真」や「動画」などのモードはスライドして切り替えられ、その他(「三」アイコン)にはプロモードやポートレートモード、デュアル撮影モード、6400万画素で撮影できるUltra-Resモードなどが並ぶう。なお、ナイトビジョンモードは暗い場合には自動的にも適用されます。デュアル撮影モードによってリアカメラとフロントカメラの同時録画が可能


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マクロ撮影時に影ができないようにするリングライトを付けたところ。下のリングライトを付けていない場合と比べると明らかに影がなくなっています


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リングライトを付けていない場合。リングライトはマクロ撮影にすると、横画面で右上にある懐中電灯アイコンでオン/オフを行います


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リングライトをオンにした状態のマクロ撮影


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広角カメラでの撮影(屋外、曇り)


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超広角カメラでの撮影(屋外、曇り)


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広角カメラで撮影したパン(室内、蛍光灯)

またマイクの指向性を調整できるオーディオズーム機能も備えているとのこと。外部接続・充電端子はUSB Type-C端子(USB 3.1)で、3.5mmイヤホンマイク端子も搭載します。外部スピーカーはモノラルのように思われました。なお、FMラジオには対応しません。

また新機能として今回は試していませんが、映像出力に対応したUSB-CケーブルまたはUSB-C-to-HDMIアダプターを用いてテレビなどの大画面にmoto g100の画面を出力する場合に独自のUIで使いやすくなる新機能「Ready For」にも対応しています。

これにより、ビデオ通話や動画資料などを大画面で利用しやすくなっており、出力は4K・60fpsや1440p・144fps、1080p・240fpsに対応しています。なお、Ready Forを利用するためのケーブルまたはアダプターは別売です。

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moto g100の右側面。音量上下キーや指紋センサーを備えた電源キーが配置されています。電源キーの位置は普通に持ったときに何とか人差し指で指紋認証できる高さといった印象


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moto g100の左側面。Googleアシスタントキーやカードスロットが配置。リアカメラの出っ張りはそれほど大きくなく、付属の透明ケースを装着すればカタカタとは言わない程度となっています


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カードスロットは付属のSIMピンで引き出し、nanoSIMカード(4FF)を2つのデュアルSIMデュアルVoLTEに対応していますが、片方はmicroSDカードと共用


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本体下部に3.5mmイヤホンマイク端子とUSB Type-C端子、外部スピーカー、通話用マイクが配置されています

OSがAndroid 11となっており、素のAndroidに近いユーザーインターフェース(UI)を採用しているほか、ジェスチャーによる各機能の起動や画面を2つに分割して別々のアプリを同時に使用するなどの「My UX」によって快適な操作性を実現しています。指紋センサー部分を2回タップするとアプリのショートカットメニューが表示される新機能「パワータッチ」も搭載。

プリインストールアプリはモトローラ製品ならではの少なめで、さらにスプレッドシートやスライド、ドキュメント、Facebook、Google Fit、Google ニュース、Google Pay、Google Podcasts、Google Homeあたりはアンインストールが可能です。

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初期状態のアプリ一覧(画像=左)とアプリ切替画面(画像=右)。専用アプリ「Moto」からクイックキャプチャーやスワイプで分割、ピークディスプレイ、親切ディスプレイ、ゲームタイム、メディアコントロール、オーディ効果などのモトローラ独自機能が試せます


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Motoアプリ。壁紙やスタイルのカスタマイズおよび使い方のヒントの確認も可能


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moto g100の設定の第1階層目。素のAndroidといったところですが、設定したい項目が見当たらない場合は検索するのが良いでしょう


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初期設定直後の内蔵ストレージの空き容量は約108GB。RAMも8GBと多めなもも嬉しい。またFeliCaには対応しないものの、NFC Type A/Bには対応しており、Google Payによって一部のかざす決済が利用可能


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認証画面(画像=左)。モデル名は「XT2125-4」で、FCC IDが「IHDT56ZR1」、工事設計認証が「202-SMJ001」、技術基準適合認定が「ADF200243003」。緊急速報メールにも対応


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「設定」→「システム」→「ジェスチャー」(画像=左)。Motoアクションとは別に電源キーの2回押しでカメラ機能などのショートカット機能を利用でき、パワータッチなども設定可能。右画像はパワータッチを起動したころ


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Galaxyシリーズの「エッジパネル」やXperiaシリーズの「サイドセンス」のようなランチャー機能で、電源キーを2回タップ(押しではなく触れるだけ)すると起動可能。各アプリだけでなくホームボタンや戻るボタンなども追加できます


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画面のリフレッシュレートは通常の60Hzと高速な90Hzの他に自動も選択可能。なお、初期状態では自動になっています。右画像はモバイルデスクトップ機能「Ready For」をはじめるところ

通信面ではWi-Fi 6に対応したIEEE802.11a/b/g/n/ac/ax準拠(2.4および5GHz)の無線LAN(Wi-Fi)およびBluetooth 5.1、5GのNR方式および4GのLTE方式、3GのUMTS(W-CDMA)方式、2GのGSM方式とCDMA方式に対応し、携帯電話ネットワークの対応周波数帯は以下の通り。nanoSIMカード(4FF)スロットが2つのデュアルSIMに対応していますが、片方はmicroSDXCカードと共有です。

[5G]
NR Sub-6GHz band n1/n3/n5/n7/n8/n28/n38/n41/n66/n77/n78

[4G]
LTE B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B12/B13/B17/B18/B19/B20/ B26/B28/B32/B34/B38/B39/B40/B41/B42/B43/B66

[3G]
W-CDMA B1/B2/B4/B5/B8

[2G]
GSM 850MHz/900MHz/1800MHz/1900MHz

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モトローラではNTTドコモとKDDI・沖縄セルラー、ソフトバンクの5Gを含むネットワークに対応していると案内しており、楽天モバイルのRakuten UN-LIMIT VIについては相互接続認証(IOT)を行っていないため、動作保証外としているものの、実際に試したところでは4G・5Gともにデータ通信ができ、VoLTEでの通話も可能でした


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Rakuten UN-LIMIT VIの5Gを試しているところ。なお、SMSや緊急速報メールなどにも対応しているかは未確認。また5GはデュアルSIM時にも利用できますが、データ通信を利用する方に設定した場合(片方)のみ「5G(推奨)」が選べて5Gに接続できるようになっています


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ベンチマークアプリ「Geekbench 5」のCPU(シングルコア:958、マルチコア:2855(と「3DMark」の「Wild Life」(4168)の結果。それぞれ3回測定した中央値

製品Geekbench 53DMark
シングルコアマルチコアWild Life
moto g10095828554168
nubia RedMagic 588229334297
nubia RedMagic 6113037475790

Snapdragon 870がSnapdragon 865やSnapdragon 865 Plusの後継とされるため、その割にはスコアは振るわなかったものの、昨年のハイエンドモデルであるそれらのSnapdragon 865やSnapdragon 865 Plusを搭載した製品に近い性能が期待できそうで、ゲーミング機能「ゲームタイム」も搭載しているため、より安いゲーミングスマホ的に購入するのも良さそうです。最後にmoto g100の外観や基本機能などを紹介した動画を掲載しておきます。


https://youtu.be/ZMQc2sCw_tc


Motorola
2021-05-28



記事執筆:memn0ck


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