それではYouTuberはどのようにして収入を得ているのでしょうか。ここでは、YouTubeで収入を得る条件のほか、収益を上げるための大事なポイントについてご紹介します。
YouTubeでは広告収入を得られる
YouTubeの動画を見ているときに、広告動画やバナーが入ることはないでしょうか? YouTubeでは、視聴者がその広告動画を最後まで見たり、バナーをクリックしたりすることで発生する広告料を、動画投稿者に還元しています。
動画の再生回数に応じて広告収入が得られるため、収益化させるには、ある程度人気の投稿者になることが必要でしょう。
YouTubeの広告収入を得る条件とは?
YouTubeの広告収入を得るためには、「YouTube パートナー プログラム(YPP)」に申し込むことが必要です。ただし、YouTube パートナー プログラムを利用するには、最低条件があります。その条件は下記のとおりです。
○YouTubeの収益化ポリシーを遵守している
YouTube パートナー プログラムを利用するには、YouTubeの収益化ポリシーの遵守が求められます。ポリシーとガイドラインは事前に確認しておきましょう。
○直近12カ月で、動画の総再生時間が4,000時間以上ある
YouTube パートナー プログラムの条件では、動画の投稿本数に関係なく、過去12カ月間の総再生時間が4,000時間を超える必要があります。とてつもない時間のように思えますが、単純計算してみると、15分の動画が1万6,000回フル再生されれば達成できます。
投稿本数を増やして、15分の動画を10本作り、すべて1,600回フル再生されれば、この条件はクリアできるでしょう。まずは、1本の動画で再生回数を多く稼ぐよりも、投稿本数を増やすほうが現実的かもしれません。
○チャンネル登録者数が1,000人以上いる
YouTube パートナー プログラムを利用するには、チャンネル登録者数が1,000人を超える必要があります。視聴者がチャンネルを登録しようと思うには、継続的に見ていきたい動画を公開していくことが重要なポイントです。
なお、チャンネル登録者には、新着動画の通知が届くようになっています。継続的に動画を見てもらえるきっかけになりますので、YouTube パートナー プログラムのためだけでなく、安定的に動画の再生回数を増やしていくためには、チャンネル登録者の獲得には力を注いだほうがいいでしょう。
○YouTube パートナー プログラムを利用可能な国や地域に居住している
現在、日本を含む100カ所以上の国や地域で、YouTube パートナー プログラムを利用することができます(2020年11月現在)。利用ができない国や地域に住んでいる場合は、対象外となります。
○18歳以上である(または、18歳以上の法的保護者がいる)
YouTube パートナー プログラムでYouTubeから支払いを受けるためには、「AdSense アカウント」を作る必要があります。ただし、動画投稿者が18歳未満の方は、AdSense アカウントを作れません。
そのため、18歳未満の方が収益化を希望する場合は、法的保護者のAdSense アカウントを利用することで収益化が可能になります。18歳未満の方は、保護者の協力を得てから始めるようにしましょう。
○広告掲載に適したコンテンツである
広告主は、不適切な動画には自社の広告を載せたくないものです。著作権違反をしていたり、暴力的な動画や犯罪を助長するような動画だったりする場合は、広告掲載に適していないと判断され、広告が掲載されなくなりますので注意しましょう。
○広告収入以外に、YouTubeで収益を得る方法も!
広告収入以外にも、YouTubeには収益化ができる方法があります。例えば、ライブ配信が行われているあいだに、視聴者がYouTuberにチャットを通してお金を送ることができる「Super Chat(スーパーチャット)」です。
ほかにも、Tシャツや帽子、ステッカーなどを売る「グッズ販売」や、視聴者が月額料金を払ってYouTubeチャンネルのメンバーになる「チャンネル メンバーシップ」といった方法があります。
また、YouTube Premiumのメンバーに動画を視聴されたら、その視聴時間に基づく収益が得られます。
ただし、これらの収益化できる方法を利用するには、チャンネル登録者数が1万人以上など、それぞれ異なる条件があります。利用を検討する際には、事前に確認しておくことをおすすめします。
YouTubeで収益を上げるためのポイントは?
動画撮影や編集が未経験でも、YouTubeへの動画投稿を行っている方は数多くいます。動画投稿は簡単にできても、YouTubeで収益化させることは容易ではありません。
収益化している方にはいくつか共通点があり、その共通点こそが収益化につながる大事なポイントです。続いては、そのポイントについて見ていきましょう。
○チャンネルのテーマをわかりやすくする
投稿する動画のジャンルがあまりにもバラバラでは、チャンネル登録をして次も見ようとは思わないでしょう。例えば、ゲーム実況やメイクの方法など、何を伝えるチャンネルなのかテーマを決めて、わかりやすくすることが大切です。
ただし、テーマを絞りすぎると、投稿する動画のネタ切れにもなりかねませんので、テーマは3つぐらいまでにすることをおすすめします。
○動画の質を上げる
YouTubeでは、視聴者に動画を最後まで見てもらえるような、質の高い動画を作ることが重要です。途中で離脱される動画ばかりでは、再生回数も再生時間もなかなか伸びなくなります。また、視聴者に飽きられてしまうと、チャンネル登録も難しくなります。
動画は、見ていて楽しい内容のもの、役に立つ情報が入っているものなど、ポイントを押さえる必要があります。どんな内容で作ればいいかわからないときは、人気の動画などをチェックして分析することをおすすめします。地道な努力の積み重ねが、YouTubeでの収益化につながるといえるでしょう。
○定期的に動画公開を続ける
再生回数を伸ばすためには、動画を定期的に公開することが大切です。質の高い動画を求めすぎて、公開がストップしてしまっては元も子もありません。定期的に動画が上げられるように、しっかりスケジュールを立てることも重要でしょう。
○検索で上位に表示されるようにSEOを意識する
動画を公開する際には、SEO(検索エンジン最適化)を意識することが大切です。動画におけるSEOとは、動画タイトルに、視聴者が検索する言葉を入れることで、検索結果画面で上位に表示されるようにすること。上位に表示されればクリックされる機会が増え、動画の再生回数が増えることにつながります。
また、「お金の貯め方」という単調なタイトルよりも、「初心者でもできる簡単なお金の貯め方」のほうが、クリックしてみたくならないでしょうか。視聴者に見てみようと思ってもらえるタイトルであることは、大切なポイントです。
まずは、検索で上位に表示される動画のタイトルを参考にしてみるといいでしょう。
YouTubeの規約変更による注意点は?
YouTubeでは、迷惑YouTuberによる過激な動画が増えるリスクを減らすために、規約変更が行われることがあります。規約変更の内容によっては、広告収入が減る可能性がありますので注意が必要です。
また、YouTubeは自動プロセスを通じて、広告主への配慮に欠けるとみなしたコンテンツは、収益化の適用から外されるケースがあります。規約変更にかかわらず、迷惑行動や不適切な動画は避けるようにしましょう。
自分自身も視聴者も楽しめる動画で収益化させよう
これからYouTubeでの収益化に挑戦しようと考えている方は、視聴者にチャンネル登録をしたいと思ってもらえるようなテーマを決めてください。また、視聴者に途中で離脱されない、質の高い動画を作ることがポイントです。
さらに、動画は継続的に投稿していくことが必要なため、自分が好きなジャンルで楽しみながら制作していくことが大切。投稿者自身が楽しめていないと、どこか退屈な雰囲気が視聴者にも伝わってしまいます。
YouTubeでの収益化は、自分自身も楽しみながら、視聴者を味方につけていくことが成功のカギといえるでしょう。