新フラッグシップスマホ「Galaxy S21 5G」をS20 5GやS10と比較!どこが変わった?

既報通り、サムスン電子の新しいフラッグシップスマートフォン(スマホ)「Galaxy S21 5G」および「Galaxy S21+ 5G」、「Galaxy S21 Ultra 5G」(ともにSamsung Electronics製)がNTTドコモとauから2021年4月22日に発売されました。

日本では「Galaxy S21 5G SC-51B」と「Galaxy S21 Ultra 5G SC-52B」、auから「Galaxy S21 5G SCG09」と「Galaxy S21+ 5G SCG10」が販売され、価格(金額はすべて税込)は公式Webストア「ドコモオンラインショップ」や「au Online Shop」などの直営店ではGalaxy S21 5G SC-51Bが99,792円、Galaxy S21 Ultra 5G SC-52Bが151,272円、Galaxy S21 5G SCG09が118,540円、Galaxy S21+ 5G SCG10が138,730円となっています。

それぞれ「スマホおかえしプログラム」や「かえトクプログラム」を利用した際の実質負担額は66,528円、100,848円、66,700円、79,810円となっており、NTTドコモでは「5G WELCOME割」によって他社から乗り換え(MNP)なら22,000円割引、auでは「5G機種変更おトク割」によって機種変更なら5,500円割引、au Online Shopでは「au Online Shop お得割」によって新規契約なら11,000円割引(auワイド学割対象プラン加入の場合には22,000円割引)、他社から乗り換え(MNP)なら22,000円割引となっています。

さらに各機種ともに発売記念キャンペーンがサムスン電子ジャパンによって実施され、それぞれの期間中に予約・購入して応募するともれなくGalaxy S21 5Gには「Galaxy Buds+(型番:SM-R175)」(White)、Galaxy S21+ 5GとGalaxy S21 Ultra 5Gには「Galaxy Buds Pro(型番:SM-R190N)」(Violet)の完全ワイヤレスイヤホンがプレゼントされます。

筆者はここ数年に「Galaxy」シリーズをメインスマホとして使ってきており、特に2019年発売の「Galaxy S10」や昨年発売の「Galaxy S20 5G」はそれぞれ1年ずつではありますが、愛用してきました。そこで今回はGalaxy S21シリーズのうちのベースモデルとなるGalaxy S21 5GとGalaxy S20 5GおよびGalaxy S10を実機で比べてみたので紹介したいと思います。

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左からGalaxy S10 SC-03LおよびGalaxy S20 5G SC-51A、Galaxy S21 5G SCG09の箱

まずはパッケージ(箱)から。Galaxy S21 5Gではグローバル向けの発表時にも紹介されていたように同梱物が簡素化されて箱が薄くなっています。なお、Galaxy S20 5GやGalaxy S10も日本ではNTTドコモとauから発売されましたが、Galaxy S21 5Gも含めてそれぞれ箱はグローバル向けとほぼ同じものとなっています。

箱が薄くなっているため、当然ながら同梱物も減っており、Galaxy S20 5GやGalaxy S10ではサムスン電子傘下のAKGブランドのイヤホンなどが付属しており、どちらかというと贅沢な印象がありましたが、Galaxy S21 5Gでは同梱品がUSB Type-CケーブルとSIMピン、簡易説明書などの紙類のみとなっています。

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Galaxy S21 5G SCG09の同梱品。なお、NTTドコモ向けGalaxy S21 5G SC-51Bも同じ

ちなみにGalaxy S21 5GでもGalaxy S20 5GやGalaxy S10と同様に購入時からディスプレイには保護フィルムが貼ってあります。筆者はGalaxy S10のときには貼ってあるのに気づかず、保護フィルムが貼られていない製品も後から貼ることなく利用しているのですが、数ヶ月立った後に購入時に貼ってある保護フィルムが剥がれてきて気づきましたりしていました。

そして気づいた後に剥がしてみると、タッチ操作や画面内指紋センサーの感度・精度も上がって「あーっ」といったことも。Galaxy S20 5Gでは画面内指紋センサーの感度・精度も多少上がったのか、Galaxy S10のときと比べてそこまで気になりませんでしたが、そのうちに剥がれてくるならと思って比較的はじめの頃から剥がして使っています。

ただし、Galaxy S20 5GやGalaxy S10ではこの保護フィルムがかなりぴったり貼られていて筆者を含めて貼られているのに気づかない人がいましたが、Galaxy S21 5Gでは右上に耳(出っ張っている部分)があり、まったく気づかないということはなさそうです。一方、耳があるのでGalaxy S20 5GやGalaxy S10のときのように長く使えないと思いますので、保護フィルムを別途貼って使う人は早めに購入して貼り替えた方が良さそうです。

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各機種の正面。左からGalaxy S10およびGalaxy S20 5G、Galaxy S21 5G。画面サイズはGalaxy S10が6.1インチ、Galaxy S20 5GとGalaxy S21 5Gが6.2インチ

画面はGalaxy S21 5GではGalaxy S20 5GやGalaxy S10で採用していた画面の左右端がラウンドしたエッジディスプレイではなく、平坦なフラットディスプレイに変更され、解像度もGalaxy S20 5GやGalaxy S10のQHD+からFHD+にスペックダウンしています。とはいえ、普段はGalaxy S20 5GやGalaxy S10でもFHD+に解像度を落として利用していたので、より高精細にできないのは残念ですが、大きな支障はないかなといったところ。

画面サイズもGalaxy S10は6.1インチ、Galaxy S20 5GとGalaxy S21 5Gは6.2インチとほぼ変わらず、パンチホールもGalaxy S10は左上、Galaxy S20 5GとGalaxy S21 5Gは上部中央で、パンチホールの直径もGalaxy S10は少し大きいですが、Galaxy S20 5GとGalaxy S21 5Gはほぼ同じという感じです。その他の違いとしてはリフレッシュレートがGalaxy S10は60Hzのみ、Galaxy S20 5Gは60または120Hz、Galaxy S21 5Gは48〜120Hzの可変となりました。

機種Galaxy S21 5GGalaxy S20 5GGalaxy S10
サイズ6.2インチ6.2インチ6.1インチ
タイプフラットエッジエッジ
パンチホール上中央上中央左上
パネルDynamic AMOLED(有機EL)
解像度FHD+
(1080×2400ドット)
QHD+
(1440×3200ドット)
QHD+
(1440×3040ドット)
画素密度421ppi566ppi550ppi
縦横比9:209:209:19
リフレッシュレート40〜120Hz60または120Hz60Hz


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わかりにくいかもしれませんが、上がGalaxy S21 5G、下がGalaxy S20 5Gで、Galaxy S20 5GはGalaxy S10と比べるとエッジディスプレイのカーブが急になっていましたが、Galaxy S21 5GではGalaxy S6以来のフラットディスプレイとなりました。なお、Galaxy S6シリーズにはエッジディスプレイのGalaxy S6 edgeもありました

Galaxy S21 5GとGalaxy S20 5Gでは幅が2mm増えていますが、持った感じは各機種でそこまで違いはないように思われます。むしろ画面側だけでなく背面側のラウンド感もGalaxy S21 5Gでは減っているのか、Galaxy S21 5Gは側面がしっかりあるのでホールド感があります。また重さはGalaxy S20 5Gから7g増えていますが、持ち比べてみると確かに違うかなといったところで、並べて持ち比べなければわからない程度なように思いました。

本体カラーは日本ではGalaxy S21 5Gはファントム バイオレットおよびファントム グレー、ファントム ホワイトの3色、Galaxy S20 5Gはコスミック グレイおよびコスミック ブルー、コスミック ホワイトの3色、Galaxy S10はプリズム ブラックおよびプリズム ブルー、プリズム ホワイトの3色がラインナップされています。

機種Galaxy S21 5GGalaxy S20 5GGalaxy S10
大きさ152×71×7.9mm152×69×7.9mm150x70x7.8mm
重さ171g163g158g
画面ガラスGorilla Glass VictusGorilla Glass 6Gorilla Glass 6
背面パネルガラス繊維強化
プラスチック
強化ガラス強化ガラス
防水・防塵IP65・IP68IP65・IP68IP65・IP68
USBType-C(3.2 Gen1)Type-C(3.2 Gen1)Type-C(3.1 Gen1)
電池容量4000mAh4000mAh3300mAh
ワイヤレス充電
連続待受時間
(4G LTE/静止時)
270時間320時間340時間
連続通話時間
(VoLTE/AMR-WB)
1450分1380分1340分
※ NTTドコモ版の場合

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各機種の背面。同じく左からGalaxy S10およびGalaxy S20 5G、Galaxy S21 5Gで、それぞれホワイトカラー。デザインとしてはGalaxy S21 5Gのファントム ホワイトはマットな白で好みではありますが、ケースを付けないと汚れがどれくらい付くのかは気になります

また背面パネルはGalaxy S20 5GとGalaxy S10ではガラス素材で光の当たり具合によって色味が変わって見える光沢仕様で、それぞれのホワイトカラーはGalaxy S20 5Gが真っ白をベースに虹色に見え、Galaxy S10が若干青白いベースで色味が変わって見えるようになっていましたが、Galaxy S21 5Gはマット仕様でガラッと印象が変わり、素材もガラス繊維を交ぜた熱可塑性強化プラスチックとなっています。

背面パネルがガラス繊維が混ざっているものの、プラスチック製に変わっていますが、質感としてはむしろマットになったこともあって高級感はあります。店頭で他のファントム ブラックやファントム バイオレットも見てみましたが、各色ともに質感も高くなっているように感じました。このあたりは好みもありますので、是非店頭でチェックしてもらえればと思います。

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リアカメラの出っ張りはGalaxy S21 5GとGalaxy S20 5Gはほぼ同じように感じますが、スペック上ではGalaxy S21 5Gが1.1mm、Galaxy S20 5Gが1.3mmと若干減っている模様。ただし、両機種ともにケースを付けずに背面を下にして置いた場合にはカタカタ言うのに対し、Galaxy S10ではリアカメラモジュールが中央にあるため、カタカタしないのは良かった点

リアカメラは3製品ともに広角カメラ+超広角カメラ+望遠カメラのトリプルカメラで、Galaxy S21 5GとGalaxy S20 5Gはほぼ同じですが、Galaxy S10は構成が少し違います。また特に絵作りを含めてGalaxy S20 5Gから変わっている印象もあり、Galaxy S10とは少し撮影した写真や動画の画質が違っているように感じます。フロントカメラは3製品ともに約1000万画素CMOS/広角レンズですが、F値がGalaxy S21 5GとGalaxy S20 5GはF2.2、Galxay S10はF1.9となっています。

Galaxy S21 5G
・1/1.7型の約1200万画素裏面照射型CMOS(1画素1.8μm、デュアルピクセルAF)/広角レンズ(F1.8、26mm相当、OIS)
・1/2.5型の約1200万画素裏面照射型CMOS(1画素1.4μm)/超広角レンズ(F2.2、13mm相当)
・1/1.7型の約6400万画素裏面照射型CMOS(1画素0.8μm、PDAF)/望遠レンズ(F2.0、29mm相当、OIS)

Galaxy S20 5G
・1/1.7型の約1200万画素裏面照射型CMOS(1画素1.8μm、デュアルピクセルAF)/広角レンズ(F1.8、26mm相当、OIS)
・1/2.5型の約1200万画素裏面照射型CMOS(1画素1.4μm)/超広角レンズ(F2.2、13mm相当)
・1/1.7型の約6400万画素裏面照射型CMOS(1画素0.8μm、PDAF)/望遠レンズ(F2.0、29mm相当、OIS)

Galaxy S10
・1/2.55型の約1200万画素裏面照射型CMOS(1画素1.4μm、デュアルピクセルAF)/広角レンズ(F1.5⇔F2.4、26mm相当、OIS)
・1/3.1型の約1600万画素裏面照射型CMOS(1画素1.0μm)/超広角レンズ(F2.2、13mm相当)
・1/3.6型の約1200万画素裏面照射型CMOS(1画素1.0μm、PDAF)/望遠レンズ(F2.2、52mm相当、OIS)

機種Galaxy S21 5GGalaxy S20 5GGalaxy S10
光学ズーム3倍3倍2倍
デジタルズーム30倍30倍10倍
ウルトラワイド撮影120°120°120°
フォーカスロック


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各機種の左右側面。上からGalaxy S21 5G、Galaxy S20 5G、Galaxy S10で、Galaxy S21 5GとGalaxy S20 5Gは右側に電源キーと音量上下キー、Galaxy S10は右側に電源キー、左側に音量上下キーとBixbyキーが配置

スペック的にはチップセット(SoC)は順当に世代を追うごとに高性能化していますが、内蔵メモリー(RAM)は日本市場向けについてはGalaxy S21 5Gは8GB、Galaxy S20 5Gは12GB、Galaxy S10は8GBと容量が減っており、内蔵ストレージはGalaxy S21 5Gは256GBと、Galaxy S20 5GとGalaxy S10の128GBから倍増しているものの、Galaxy S21 5Gでは外部ストレージとしてmicroSDカードスロットが非搭載となりました。

またGalaxy S10では3.5mmイヤホンマイク端子が搭載されていましたが、Galaxy S21 5GとGalaxy S20 5Gは非搭載となっているほか、ワンセグ・フルセグについてもGalaxy S10は搭載していましたが、Galaxy S21 5GとGalaxy S21 5Gは非搭載となっています。その他、Galaxy S10には任意のアプリを起動したりできるBixbyキーがありましたが、Galaxy S21 5GとGalaxy S21 5Gは搭載されていません。

機種Galaxy S21 5GGalaxy S20 5GGalaxy S10
SoCSnapdragon 888Snapdragon 865Snapdragon 855
RAM8GB12GB8GB
内蔵ストレージ256GB128GB128GB
外部ストレージmicroSDXCmicroSDXC
イヤホン端子
ワンセグ/フルセグー/ーー/ー○/○
Bixbyキー
FeliCa/NFC○/○○/○○/○
生体認証顔・画面内指紋顔・画面内指紋顔・画面内指紋
Wi-FiWi-Fi 6Wi-Fi 6Wi-Fi 6
5G
OSAndroid 11Android 11
(発売時はAndroid 10)
Android 11
(発売時はAndroid 9)
※ ソフトウェア更新が必要

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各機種の上下側面。Galaxy S21 5Gは上側にマイクのみ、下側にUSB Type-C端子や外部スピーカー、マイク、SIMカードスロット、Galaxy S20 5Gは上側にマイクとSIMカードスロット、下側にUSB Type-C端子や外部スピーカー、マイク、Galaxy S10は上側にマイクとSIMカードスロット、下側にUSB Type-C端子や外部スピーカー、マイク、3.5mmイヤホンマイク端子が配置


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Galaxy S21 5Gのカードスロットを引き出したところ。microSDカードスロットは非搭載となりました

同時期にそれぞれを使いまわしていると、すでにGalaxy S20 5GもGalaxy S10もAndroid 11およびOneUI 3.0になっていることもあり、操作感などは快適性を除けばほぼ同じとなっており、すんなり移行はできそうです。とはいえ、快適性もGalaxy S10は少しAndroid 11にしてから不安定な面もあるものの、Galaxy S20 5Gについてはほぼ購入後と変わらず快適ではあるので買い替えるほどではないと感じました。

何より、Galaxy S21 5GはmicroSDカードスロットがなく、実際問題としてはクラウドストレージサービスが発達してきたため、microSDカードスロットがなくても利用上は大丈夫ではありますが、すでにmicroSDXCカードに保存してあるデータは差し替えれば移行できることを考えると、microSDカードスロットはあったほうがいいな、と思うところです。

機種Galaxy S21 5GGalaxy S20 5GGalaxy S10
GeekbenchCPUSingle1123895730
Multi348931672597
3DmarkSling Shot Extreme UnlimitedOpenGL ES 3.1860381526021

というわけで、外観はGalaxy S21 5Gはかなり好みなのですが、今回はメインスマホとしてはGalaxy S21 5Gへは乗り換えないことになりそうです。最後にざっくりとGalaxy S21 5GとGalaxy S20 5G、Galaxy S10のパッケージや外観などを比較している動画が掲載しておきます。




記事執筆:memn0ck


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