いよいよ今週23日(木)に日本でもGALAXY S4が発売に!

Samsungの最新スマートフォン「GALAXY S4」がいよいよ日本でもNTTドコモから発売される。初代「GALAXY S」が登場して以来、新しい機能の搭載を意欲的に進めてきた「GALAXY Sシリーズ」の最新モデルはどのような進化を遂げているのだろうか?

GALAXY S4の新機能や開発コンセプトを韓国・ソウルのSamsung電子本社で同社グローバルプロダクトプラニングチーム、カン・ミンソ次長に伺った。

――最新のハードウェアを搭載したGALAXY S4ですが、どのようなコンセプトで開発を行ったのでしょうか?

カン氏)GALAXY S4は今までのGALAXY Sシリーズと開発コンセプトを大きく変えています。GALAXY SとGALAXY SIIはその当時で最高のハードウェア機能を搭載することで消費者に最高の製品を送り届けようと考えました。また昨年発売したGALAXY SIIIでは「Designed for Human」すなわちハードウェアを進化させるだけではなく、人間と自然の融合を目指し使いやすい製品とすることを目指しましたのです。


今回のGALAXY S4では人間側からのアプローチ、すなわち人々の生活を豊かにし満足させるためにはどのようなハードウェアやソフトウェアを提供すればよいのか、というアプローチから製品の開発を進めました。その結果たどり着いたのが「Life Companion」というコンセプトです。

g01GALAXY S4開発に携わったSamsung電子グローバルプロダクトプラニングチームのカン・ミンソ次長


――Life Companionとは何を意味するのですか?

カン氏)スマートフォンは今や生活の中でなくてはならない存在の製品です。では人々はスマートフォンで日々どのようなことを行い、またどのような機能を求めているのでしょうか。世界中で市場調査を行った結果、人々は生きていく中で「幸福」を求めているということに改めて気がつきました。ではスマートフォンがどのような機能を提供すれば人々の幸福をサポートすることができるのか、GALAXY S4は製品開発のコンセプトをそこに求めました。

その結果、スマートフォンは日常生活のコンパニオン、すなわち「Life Companion」になるべきであるという結論になったのです。そしてLife Companionとなるためのポイントとして4つのキーワード、「Fun」「Relationship」「Life Task」「Life Care」という機能を強化することを考えました。

g02GALAXY S4開発コンセプトの基本となる4つのキーワード


――4つのキーワードはGALAXY S4でどのように強化されているのでしょう?

カン氏)まず一つ目の「Fun」では特にカメラ機能を強化しています。今までのGALAXY Sシリーズは高機能なカメラを搭載していましたが、GALAXY S4ではカメラのスペックよりも「記憶に残る写真を撮影する」ことを重要視して機能を開発しました。例えば前後のカメラを同時に利用できるDual Shotは、子供たちと家族写真を撮影するといつもお父さんだけが写っておらず寂しさを感じてしまう、そんな消費者の声を反映させました。子供がはじめてしゃべったとき、写真と一緒に音声も残せればという想いはSound & Shot機能に、あるいは子供がはじめて自転車に乗って失敗したシーンを1枚の写真に残したいのならばDrama Shot機能が便利です。

生活の中であらゆる場面をただ撮影するのではなく「記憶に残る作品」にできるのがGALAXY S4のカメラ機能なのです。他にも日付やGPS情報から自動的にアルバムを作るStory Albumは撮影した写真を撮りっぱなしにするのではなく、後からアルバムとして見る事もできます。

g03カメラのスペックを上げるだけではなく「記憶に残る写真」を撮影できる


――カメラを使うのが楽しくなりそうですね。他の機能で特徴的なものを教えてください。

カン氏)「Relationship」は人と人とのコミュニケーションをGALAXY S4がサポートする機能です。中でもGroup Playは無線LANで接続した端末同士で音楽をシンクロで再生したり写真のシェアや合成ができます。また対戦ゲームも可能です。ゲームはAPIを公開していますので友人同士や家族で楽しめるものがこれから続々と出てくるでしょう。

「Life Task」は端末の操作性を改善し、ディスプレイにタッチしなくても操作できるようにセンサーをフル活用しています。手が濡れている時に手を振るだけで操作できるAir Gesture、メールやFlipboardの内容を指先で指示するだけで表示するAir View、視線の動きで画面スクロールが出来るSmartScroolや横を向けば動画が自動的に一時停止するSamrtPauseなど、より楽にスマートフォンを操作することができるようになります。

そして「Life Care」はスマートフォンとして本格的な健康管理を提供します。GALAXY S4に内蔵された各種センサーと対応する専用のアクセサリ、我々はそれを「アップセサリ」と呼んでいますが、この組み合わせにより提供する健康ソリューション「Sヘルス」をはじめ、環境に応じて音質や音量を自動調節するAdapt Soundなどの機能も提供します。


――ここまでのお話しを聞くと、ハードウェアよりもソフトウェアやアプリケーションを重視した開発になっているのですね。

カン氏)その通りです。ハードウェアの開発チームだけではなくユーザーインターフェース、ソフトウェア開発そしてサービス開発の4つのチームが集まり、「Fun」「Relationship」「Life Task」「Life Care」をどうやって実現していくか、常にこれを考えながらGALAXY S4は開発されました。

もちろんハードウェアスペックも最高のものになっていると自負しています。ですがこのスペックも4つのキーワードを実現させるために搭載したものなのです。GALAXY S4にはグローバル向けに4コアCPUのLTE版と8コアCPUの3G版の2種類の製品がありますが(注:韓国版は8コアLTEモデル)、今回はCPUスペックについてはあまりアピールを行っていません。市場から見ると高コアが良いという認識があるかもしれませんが、ユーザーエクスペリエンスからするとこの両者は同じものを提供できると考えているからです。


――GALAXY SIIIよりもスペックアップしましたが、本体の大きさはほとんど変わっていません。

カン氏)これも十分検討した結果です。日々使う製品として考えた際に持ちやすさは重要なファクターです。GALAXY S4ではGALAXY SIIIよりもディスプレイサイズを5インチに大型化、フルHDと解像度も上げています。またバッテリーも2100mAhから2600mAhに大型化させました。それにもかかわらず大きさはGALAXY SIIIとほぼ同等で逆に本体は薄くしています。このサイズにこれだけの機能を詰め込むのは実はとても苦労しましたが、スペックアップしたからといって本体の大きさを大きくすることは避けたかったのです。


――他にもGALAXY S4ならではの特徴はありますか?

カン氏)GALAXY S4はアクセサリにも力を入れています。前述したようにヘルス機能をサポートするために専用のアクセサリ「Sバンド」や「Sアクセサリ」を投入していきます。またGALAXYシリーズの上位モデルで好評な電池カバー一体形のフリップ式のカバーには「S View Cover」という、カバー前面に窓をつけたものを発売します。これは閉じた状態でも窓部分から時刻の確認や電話の受信が可能になるもので、新しい概念のスマートフォン向けカバーとして多くの消費者の方々に使っていただきたいと考えています。
g04閉じたままでも必要な情報が表示されるS View Cover



――日本でも発売が決まりました。最後に一言をお願いします。

カン氏)GALAXY S4はハードウェアだけではなく、人々の生活を豊かにすることを考えて開発しました。技術革新の部分だけではなく、日常生活にバリューを提供できる機能が多数搭載されています。スマートフォンの進化形とも言えるGALAXY S4、実際に手にとってぜひ新しい機能を体験してみてください。スマートフォンの新しい進化の姿を体感していただければ幸いです。

記事執筆:山根康宏


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