原作・塩野七生 著 ローマ人の物語1
「ローマは１日にして成らず」

＊ですが、wikipediaとか他の本とかもたまに参考にしてます。
＊そしてわりとオリジナルの部分あり。史実・原作重視ですがフィクションです。




紀元前580年ごろ、イタリア


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,-、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　,-～´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　＿　　　　　　　　　　|~
　　　　　 /´　 ｀ヽ,　　　　　　　　|,
　 ,-～´~　　　　　~´)　　　　　　　｀＼,
／　　　　　　　　　　 )　　　　　　　　　｀~|
　　　　　　　　　　　　｀)　　　　　　　　　 ｀|
　　　　　　 　　　　　　~＼　　　　　　　　　|,
　　　　　　　　　　　　　　く,,_　　。ｳｴｲ　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　｀＼ 　◎ﾛｰﾏ　　 ｀"-,_,,-ｰっ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　○ｱﾙﾊﾞ　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀ヽ,-,_　　　　　 　 ｀ヽ,,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ,_,　　　　　　　 ￣｀ヽ,,_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀っ　　　　　　 ,,-,,＿ ~ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀ヽ,　_ 　　/　　　 `ヽ　)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ~　|,　 （_,　　　　 し´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ）　　 ｀ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀),,　 ＿|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,-´　(
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 _)　 ノ´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (_＿ﾉ

やる夫達はローマ王国を作るようです
第８話　「タルクィニウスの最期」







220 ： ◆yxZlGN83jM：2011/08/17(水) 18:37:55 ID:4MH6pFI.




タルクィニウス王の治世が３０年にも及ぶと、彼の人気はもはや
揺ぎ無いものになっていた。



　　　　　 ∧,,∧ 　.∧,,∧
　 ∧∧(｀・ω・´)(｀・ω・´)∧∧
　(｀・ω・´).∧∧) (∧∧(｀・ω・´) 　　　あ、王様だ！
　｜　Ｕ (｀・ω・´)(｀・ω・´) と ﾉ　　　　王様ー握手してーーー！
　　ｕ-ｕ　（l 　　 ) ( 　　　ﾉ u-ｕ
　　　　　　`ｕ-ｕ'　 `ｕ-u'




　　　　／:::／:::::::::!::::::ヽ:::::::-､::＼
　　　 /::::/:;::::::::::/|:::::::::::l:::::::::::＼ヾ}
　 　 ,'::::/:/::::__:/　!:;::::i:::|-‐:ヽ:::::ヽ
　 　 !::/:/|:::::::/ヽ ｀!::∧ｊ ∨:::i::::::ﾊ
　　 「｀V:::!::::ｲ　 　 !/　ｆ::ｱﾊ::|::ﾄ::::|
.　　 〉 〈,-|::/:!≡ﾐ "　 込ﾘi:ｌ∧| V　　いいよ！
　　i′,.-i ﾚ!::l、　　､_,_,　’ｲ:i　′
　　{　　´ﾌ､ﾍ:≧､- '=' ,.<::::::|
　　 ＼　_ノ　ヾ＼ヽｰ' く }::::;'
　　／　 /i}　　ヾ::ﾞi ＼ } |::/





221 ： ◆yxZlGN83jM：2011/08/17(水) 18:38:19 ID:4MH6pFI.




その頃、王は不思議なエトルリアの少年を拾っていた。



　　　　　　　　　　 　 　 　 __,イ|＿＿ ... .ィ
　　　　　　　　 　 　 , :＜´ : : : |: : : : :ｰ＜..
　　　　　　　 　 　／: : :/: :/} :小: : : : : : : : ≧ｰ
　　　　　 　 ＿_,/ /: : /: :/ ,| : | ∨| : : : : : 廴
　　　　 　 ｆ´／ }:/.: :.ﾑ斗'　| /| `ﾍ}ヽ: : : : ﾍく
　　　　 　 ∨　 ,ｲ: : { ;:/　　j/　 　　　Ｖ ! : : ∨
　　 　 　 　 ヽ､{∧:.:ﾚﾏ7ﾃﾐ　　 　 fﾃ「ｱ:|.:ﾄ､:ﾊ
　　　　　　　　|:ヽ}ﾍ/ { {ﾄし|　　 　|しﾊ'Ⅳ:|:｢ヽ}
　　　　　　　　|: :ｌ`ｰ､　ﾞ辷ﾉ 　 . 　辷ﾉ{ﾑ/:{
　　　　　　　　|: :|: : :|:ﾄ､''''　 　_　　'''' ﾉ´|: :|
　　　　　　　　|: :|: : :|:|:.「＞r -r- ＜| : : |: :|
　　　　　　　　|: :', :/i_>―-､Y⌒Y´￣￣｀ヽ
　　　　　　　　|: : Y´/　 ,.-､ |l: :.《　　　　　 }
　　　　　　　　|: : {　{　 {　　）＼: :ヽ､＿＿ノ了¨ヽ
　　　　　　　　|: : :〉　＼辷'′　ヘ: : :￣￣:_ノヽ　|
　　　　　　　　|: : {＿_,ｲ 　 ,．‐ｧ、　￣￣「 辷.ﾉ /
　　　　　　　　|: : | l l　|　 〈 f'うｧ　　,ｨｧ､ /`ｰ‐'´
　　　　　　　　|: :少‐r‐ﾍ　 `ｰ'′　 ftｯﾉ {
　　　　　　　 ／:.:／|　 |＞(　　　　 )　　ﾉヽ

　　　　　＊セルヴィウス（AA/柊かがみ）



一説によると、その髪がいきなり燃え上がったという。





222 ： ◆yxZlGN83jM：2011/08/17(水) 18:38:46 ID:4MH6pFI.




セルヴィウスは養子となり、たくましく成長。
王の娘と結婚した。
そして、タルクィニウス王の跡継ぎと目されるようになった。



.　　　　／／　　　　　 　 　 　 ＿／_,∠＿＿　　　　　　　 _,　-――‐-､　　 ／＼ ＿＿＿＿
　　　 /.:/　　　　　'" ￣￣ ヘ　　　　　＿＿　¨.二ﾆ=-､　 ￣￣￣＞―｀ヽ/'´￣　　　　　　　｀丶、
　　　 {::{　　／: : : : : : : : : : : : :＼: : : : : : : : : :｀丶、　　　　,　'"￣_: : : : : : : : :/: : : : : : : : : : : : : : :.＼
　　 　ヾ　 /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ　／＿／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
　　　　　>′.::.::.::.::.::.::.::.::.ヽ.::.::.::.::.::. ＼-.::.::.::.::.:＼_.::.::.＼´ ／::::: ／::::::／::::::: :|::::::l:::::::::::::::::::::::::::::::＼::::::: ヽ
.　　 　 /.::.::.::／ :.::.::.::.::.::.:: |.::.::.::.::.::.::.|::＼.::.＼.::.::.:＼｀＼∨:::::: /::::::／::｀ヽ／ |::::∧::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::: ∧
　　　　 |.::.:: /.::.::.::.::.::／|⌒:j.::.::.:.:::.::.:: |.::| _＼.::.ヽ.::.::. ヽ　∧／/::::::/:::::::::::/　　|:::l　 ',:::::::::::::::::ヽ::::::::::::::∨j∠|＿＿
　　　　|.::.:/.::.:: /.::.::.::.: | .:/ ＼.::.::.::.::.:ﾚﾁ斤| ﾄ.::.',.::.::.::.:l /／∨:::: /::::::ﾄ､/　　 :|:::l　　ヽ:-―-:::::l::::::::::::::::Vヽ ヽ　　 ＼
　　　　 |.:/.:,'.::.::|.::.::.::.::/|:/__　　ヽ.::.::.::|ち:::|　{.::Ⅳ＼.::.j　　　,' ::::::ｌ:::;ｲ ﾚ'心　　ｌ:::|　 　 ＼::::::::::::|::::::: l:::::::| ∧人＿,　/
.　　 　 Y.:/! .:: l.::.::.: / ｨチ行 　　ヽ.::.| Vﾋｉ　',::.l　　 ∨　 　 ｌ::::::/|/::j　{ﾍ:::| 　 ヾ| 　 ヽ--＼ :::::|::::::: | ::: |　 |::::::| ヽ/
　　　　 ﾚ.::|.::.::.|.::.::.ﾊfﾍﾉ:::::ハ　　　∨　 　 ・}.::.ｌ　　　　　　 |:: ∧!: ﾘ　 Vﾋj 　 　 　 行テ乏ｱ :::|::::::: |:::::,′ |::::::|_ノ
　　　　 lrｰゝ､∧.::.ｌ∧　V;少''　　 　 _'　 　 ｲ.::.:|.　　　　 　 Ⅳ　 !;八　　　 ,　　　　 {ﾍ;;::://　ヾ|::::: ∧:/　 ﾉ :::::|
　　　　 j ＼　＼∨.::. ヽ, -、　 　 こ.ノ　∠l | ::.:|　　　　　　　 　 /::::::ヽ 　 ､　__　　 ゞ少′　⌒!::／⌒)７:l::::::l:::|
.　　 　 ,'.::.::.（￣｀ヾｰ､_/　/、 ＿＿　／//}│ .:l　　 　 　 　 　 / :::::: /7＼ `ー’　 __　　　,､__,／ ‐＜:::ﾉ::|:::::::l::|
. 　 　 /.::.::.: (￣ ヽﾉ　 　 {＼　　　ハ　/V/│.::.!　　　　　　　 ,'::::::::::/　ﾚ'/ ＞ｰr （　 ＼´＞'´(_,　-く:::ﾉ|::|::::::::l:|
　　　/.::.::.::.:r'¨`ｰt'　　　ﾉ.::. ＼ｰ‐'´|　川{　∨ﾘ　　　　　　 　 ::::::: /　/'/／｛　　／ヽ　　¨ 　（__ r‐＜:八:! :::::::l|
.　　/ :.::.::.::. `ﾄ ー′　 ｲ ＼.::ヽ＼　| // ﾉ　　　　　　　　　　 i:::::: ﾉ　{V/　　＞'´／:::＼　　　　　`ｰ ﾉｼ　|::::::::::|
　／.::.::.::.::.::.:人ゝ､_　　 lﾉ　ﾊ.:.:}∨ヽ!シｲ　　　　　　　　 　 　 |::::::,'　∧l{　／-='´:::::::::::/ヽ､_ 　 　, イヾ　 |::::::::::|
/.::/.:::.:::.::.::〃　＼ ＼／　/） V二ﾆ¨´¨`ヽ　　　　　　　　　　 |:: /　 ﾝ≠'´::::::::::::::::::::::人＿∧　　／〉 ││::::::::|
.::/|.::/.:::.::.::{{　　　＼三／人　　　 /　　}　 ＼　　　　　　　　 j／／:／::::::::_:::,斗ｧ‐'´（　＼ 三三 ／　人│::::::::|
/　V.:::.:::.:::.:::ヾ　　　　　 ｲ　 ｀　　（　　 {｀ヽ､_ ＞　　　　　　/　/:;イ::::: ／| `ー'´　＼ ヽ　 ヾ彡'´　　 　 ｝! ::::::::|





223 ： ◆yxZlGN83jM：2011/08/17(水) 18:39:09 ID:4MH6pFI.




だが、これを面白く思わない人達がいた。



.　　 　　.／￣￣＼
　 　　_ノ　　ヽ、　　＼
　　　（○）（○ ）　　　|　 .＿＿＿
　　　（__人__）　　u　. |／ー　 ー .＼
　　 　 ヽ｀⌒ ´　 　 ／(○ ）) (○ ）)＼
　　　　 {　　 　 　／　　（__人__）)　　　 ＼
　 　 　　ヽ　　 　|　　 　　）r┬ﾘ　u.　.　　|
　　　 　 　 ﾝ 　　＼　　 ｀ ⌒ ´　　　　 ／
　　　　 　i´　　　 .　ﾝ　　　　　　　　　　＼
　　　　 　|　　 .　／　　　　　　　 　　　　　＼



先王アンクスの２人の息子達である。
セルヴィウスが跡継ぎとなれば、彼らのチャンスは無くなってしまう。





224 ： ◆yxZlGN83jM：2011/08/17(水) 18:39:35 ID:4MH6pFI.




　 　　　　 　ﾉ Ｌ＿＿＿_
　　　　　　　⌒　＼　／ ＼
　　　　　　／　（○）　（○）＼
　　　　 ／　　　 （__人__）　　 ＼　　セルヴィウスはただの奴隷じゃねーか！
　 　 　 |　 　 　　　|::::::|　　　　　|　　くそっ・・・うぜーお・・・
　　　　 ＼ 　 　 　 l;;;;;;l　　 　／l!| !　大体、タルクィニウスは俺達を騙して王になったお！
　　　 　／　　　　　`ｰ'　 　　＼ |i
　　　／　　　　　　　　　　ヽ !l　ヽi
　　 （　　 丶- 、　　　　　　 しＥ　|そ　　ドンッ！！
　　　　`ー､＿ﾉ 　 　 　 ∑　l､Ｅ ﾉ　<
　　　　　　　　　　　　　　　ﾚY^Ｖ^ヽｌ





　　　　 ／￣￣＼
　　　／　　 _ノ　　＼　　（ ;;;;(
　　　|　　　 （ ─）（─　　) ;;;;)
　　　|　　　 　 （__人__）　/;;／　まったくだろ・・常識的に考えて・・・
.　　　|　　　　　　　　ﾉ　l;;,´　　俺達はローマ人だぜ？
　　　 |　　　　　∩ ノ)━・'　　　何でエトルリア人なんかに従わなきゃならねーんだよ・・・
　　／　　　　／ ＿ノ´
　 (.　 ＼ ／　.／ 　 │
　　＼　 “　／_＿_|　 |
.　　　 ＼／ ＿＿＿ /





225 ： ◆yxZlGN83jM：2011/08/17(水) 18:40:00 ID:4MH6pFI.




　　　 　 　 .＿＿＿_
　　 　　；／　　 ノ（ ＼；
　 　 ；／　 _ノ 三ヽ､_ ＼；
　 ；／ノ（（ ｡ ）三（ ﾟ ）∪＼；　　こうなったら・・あんな王ぶち殺してやるお！
　；.|　⌒ 　（__人__）　ノ（ 　|.；　　思い知らせてやるお！
　..；＼　u. . |++++| 　⌒ ／；




　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　／ ヽ､.　_ノ　＼
　　　　　　　|　 （●）（●）　|
　　　　　　　|　　（__人__）　｜　　ほう・・何かいい方法を思いついたのか？
　 　 　 　 　 |　　 ｀ ⌒´　　|
　　　　　　　 |　　　　　　 　}
　　　　　　　 ヽ　　　　　 　}
　　　　　　　　人＿__＿_ノ"⌒ヽ
　　　　　　／　　　　　　　　　　　＼
　　　　　/ 　　　　　　　　　　 へ　　＼
　　　　 （　　ヽγ⌒)　　　　　| 　＼ 　 ＼
　￣￣￣＼＿＿／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　｛;;;;;;;｝
　　　　　　　　　　　 L;;;;」



この二人はタルクィニウス王の暗殺を計画。
乱暴な羊飼いを二人雇った。





226 ： ◆yxZlGN83jM：2011/08/17(水) 18:40:21 ID:4MH6pFI.




ある日、王宮の前で喧嘩している二人がいた。



【喧嘩中】


ﾏｰﾏｰ　∧,,∧　 ∧,,∧ｵﾏｴﾗﾔﾒ
　∧∧(´・ω・)(・ω・｀)∧∧
(´・ω・)　　Ｕ) (Ｕ　とﾉ(ω・｀ )ｹﾝｶｲｸﾅｲ
｜し　Ｕ∧∧　　　　∧∧と ﾉ
　ｕ-ｕ(　･ω･)＝つ);:)ω・｀）
　　　　(っ　≡つ＝つ⊂⊂)
　　　　( /∪ ﾊﾞﾊﾞﾊﾞ∪￣＼_)
　　　　　ｵﾗｵﾗ!!



話を聞いてみると、王に判断を仰ぎたいらしい。





227 ： ◆yxZlGN83jM：2011/08/17(水) 18:40:43 ID:4MH6pFI.




そんなわけで、王がやってきた。



　　　　　　　　　　　　　　　}/　　　　　　 ﾘ
　　　　　　　　　 　　 . : :'"￣￣　｀ヽ､
　　　　　　　　　　／ : ／: : : : : : : : : : ＼
　　　　　　　 　 ./: :／: : : : : : : : : : : : :´|::＼
　　　　　　　　 /／.: : : .:＿_ : : : ｲ: : :..:::|::::::::＼
　　　　　　　 ／: : : : .: .:／/:｀／ |: : : ::::|:::::::::::',:ヽ
　　　　　　 /／|.: : : : :/_ /／/ 　l: : :::::/:::::::::::::ﾄ､|
　　　　 　 　 |: :!.: : .:/「行圷' 　 / : ﾊ/|V::::ﾊ::::|
　　　　　 　 /: :ﾚl／ |　ﾋｚｿ　　/／ｘく i:::::/::|::::|
　　　　 　 ./: : : :| : : |、　　　 ,　 /ｸ／:::::/::∧::|　　何だね？話を聞かせてみたまえ。
　　 　 　 / : : : ∧: : | ＼_(`7 　 ｀'ﾊ:/／|/　 }ﾉ
　　　　 / : : ／　ﾍ : |、〈ヽ￣￣´::::/
　　　 ./: : :/‐-、　i: :|ﾊ⌒ｉ ＼:::|:::::{
　　　/: : :/ 　　 ヽ V　ﾊ ｜ ∧:!:::/
　　./: : :ﾉ　 　 　} ＼　 ﾍ | /　V/
　 /: : :/ 　 　 　 ∨　＼ ,ﾘ′　}{



そして王が一人に耳を傾けると・・・





228 ： ◆yxZlGN83jM：2011/08/17(水) 18:41:05 ID:4MH6pFI.




もう一人が、王に斧を振り下ろした。



　　　　　　 .ｌ;;i′　　　　　　/　　　　　.!圭/ .ｲ、圭圭圭/　|圭/ 　　　　　　ｨ幺才　　　　 ,イﾞ .,〃　　　　　　ｨ幺才
　　　　　　 .|/　　　　　　　ﾉ　　　　　 .ｌ圭!　 l圭圭圭ゝ　!Ⅳ 　 　 　 　 　 ,,ilｒ'"　　　　　,i'./　　　　　　　 ,ｨ幺才 .,.
　　　　　　 :lﾞ　　　　　　　　 　 　 　 　 | !　 /圭圭Ⅳ　 /Ⅳ 　　　　　　　 '″　　　　　 .,l./ 　　　　　　 ,,ﾉ才 　ｨ幺圭
　　　　　　　　　　　　　 _,,　 　 　 　 　 !ﾞ.,,.,i圭圭Ⅳ 　.iУ　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,i'㌢　rｨ幺圭圭
　　 .i}′　　　　　　　 / Ⅳ　.,　　　　　　/圭圭Ⅳ 　　.l″　　　　　　　　　　　　,ν　　　　　　　　　/Ⅳ_ｨ幺圭圭圭圭
　　 ｀　　 　 　 　 　 i"Ⅳ　/　　　　　 /圭圭Ⅳ　　　　　　　　　　　　　　　　il ｌ′ 　 　 　 　 ｨ幺圭圭圭圭圭才㌢
　　　　　　　　　　　ｌⅣ 　."、　　　　/圭圭Ⅳ　　　　　　　　 　 　 _　　　　,,i!!″　　　　 . ｨ幺圭圭圭才㌢ｰ'″
　　　　　　　　　　/./　　　 l｢ 　　 ../圭圭Ⅳ　　　　　　 　 　 　 ,,iｌ″　　　.´　　 　　 ｨ幺圭圭圭才'"
　　　　 .,i''l　　 .,〃　　　 .〃 /　 ./圭圭Ⅳ 　　　 .,．　　　　 _ /″　　 　 　 　 　 ｨ幺圭圭圭才 ´　　　　　　　 _ﾝ'
　　　　,ｌⅣ　　〃　　　.,〃 ./ 　,/圭圭/ 　　　 .／　　　　 ,r'./ 　　　　.,　　　 ｨ幺圭圭圭才゛　　　　　 　 . _,,-へ.iｉｉ
　　　.〃　　 ./l　　　､〃　,iｒ　/圭圭/ 　　　.,〃　　　　.,ノﾝ′　　.,,ir'"　　ｨ幺圭圭Ⅳ'″　　 　　 ｨ幺圭圭㌢''圭圭
　　 〃　 .,ﾉ~;/　　.,/./ .,ﾉ/ /圭圭Ⅳ　.,.. |″　　　　,i'ﾝ"　　　,iｉ'"　.,..-'ｲ圭圭Ⅳ゛　　 ＿＿＿i才"　　　　　　 ｀'''″
　 .il″　/圭Ⅳ　,ｨ彰i彡'ﾞi/'"圭圭圭込才Ⅳ　　　　,-/'"　,.. ;;/!"._.刈圭圭圭Ⅳ_..-､.,才㌢'"゛
. ,i|′ ,/圭圭レ圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭|　　,iｌ!ﾝ''／...-彡 '',ﾞ..ｨ幺圭圭圭,ｨ幺圭才"'"
// 幺圭圭ﾚﾞ圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭Ⅳ. |/‐才ンｨ幺ﾞ‐'ﾞ圭圭圭圭才ﾞ‐'''^ﾞﾞ''″ 　 　 　 　 _..i
/幺;圭圭〃圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭込ｨ幺,iﾃｱ´圭圭圭圭圭圭才"　　　　　　_,,,...i;;;;iv＝ゞ´
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭才　 ＿_..;;ﾒ｀-ｰ'"゛　 　 　 　 　 　 _,,..ｨ幺圭圭圭圭λ
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭i彡ｨ幺圭才　　 　 　 　 　 　 　 ｨ幺圭圭圭圭圭圭圭圭　
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭才'´ 　 　 　 　 　 　 _..- _ｨ刈圭圭Ⅳ 　 .ﾞ'''ﾞﾞﾞ´　,,-''"
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭才″＿＿＿＿＿.圭圭彡''彡丞'"゛　　　　　　　　‐‐‐'"
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭才_,,ｨ幺圭圭圭圭才￣ﾞﾞﾞ‐'"゛
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭才'"
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭才㌢￣,,
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭才 '"￣゛ . _..yrｰ''“''''"　　　 . _,,.. -;;ﾆﾆコﾆ;;r‐
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭_.-‐'' 二ﾆ 　―ﾆﾆ｀-'”'"゛　　　　 .,_iiir=｀-''''"´






229 ： ◆yxZlGN83jM：2011/08/17(水) 18:41:26 ID:4MH6pFI.




犯罪者達は逃げようとしたが、警士（リクトル）に捕獲された。
また、瀕死の王は王宮へと運び込まれた。



　　　　ﾉ　　　　　　　　　　　　　　　　 　 }
　　 　 ヽｸ　　　　　　　　　　　　 　 　 　ﾉ }
　　　　　　　　　　 　 __,イ|＿＿ ... .ィ　 ヽｿ
　　 　　　　　　, :＜´ : : : |: : : : :ｰ＜..
　　　　　　　／: : :/: :/} :小: : : : : : : : ≧ｰ
　　 　 ＿_,/ /: : /: :/ ,| : | ∨| : : : : : 廴
　 　 ｆ´／ }:/.: :.ﾑ斗'　| /| `ﾍ}ヽ: : : : ﾍく
　 　 ∨　 ,ｲ: : :{ :/　　j/　 　　　Ｖ | : : ∨
　　 　 ヽ､{∧ 圷旡≧/ / /≦乏ｱ:| ﾄ､:ﾊ
　　　 　 |:ヽ}ﾍ:/ | 　|/ / / / |　| Ⅳ |:｢ヽ}　　　いやあああああ！
　　　 　 |: :|:`ｰ.､| 　| ,　-- ､ |　| {ﾑ/:{　　　　父さーーーーーーん！
　　　 　 |: :|: : :|:|＞ ､ｰ'⌒ｰ'_. イ: : |: :|
　　　 　 |: :|: : :|:|　 ,.≦厂 ｢x 　|: : :|: :|
　　　 　 | : ', : :',|／　 {_＿_７`ｰl: : :|: :|
　　　 　 |: : :', : :|　　　|　　.′　|: : :|: :|
　　　 　 | : : :',: :', 、 　'.　/　 　:| : :′:!
　　　 　 | : : ∧ :ﾍヽ、 Ⅴ　,. イ| ∧ : |
　　　 　 | : 〈　 ヽ:ﾍー r‐ｧ―-く/　 〉:|
　　　 　 |: : :|＼_{ヽ{ 　 ハ　　 ,ｲ_／l: l
　　　 　 |: : :{三ﾏ＼__/＼_/ |三ｲ} |
　　　 　 |: : : 7　{　 /　　 　 }　 }´ ', :│



王が助かる見込みは無さそうだった。





230 ： ◆yxZlGN83jM：2011/08/17(水) 18:41:46 ID:4MH6pFI.




混乱するセルヴィウスに、王妃タナクイルが語りかけた。



　　　　 └-i:::::::::::::::::::::::: ,.　　'"´　　　　　｀`ヽ:::::::.: : ヽ、
　　　　 __...ﾉ: : : : : : :,.ィ´　　　／ 　 　 ', 　 ヽ ｀丶､: : : :ト.､　 ,.ィ"ヽ
.　　 　 |: : : : : : : :／　　./　 /　　　　　 ',　　 ',　 「: : : : :|:.:.:ヽ: : : : : 〉ﾆﾆ､二
　 　 　 ヽ.ィ: : : :/　 　 / 　 ,'　　　　　　 l　　　',　｀丶ﾄ､:|:.:.:.:.:.|: : : : :ート､､ヽ
　　　　 r‐:':::::::/ 　 　 ,'　　,'　 　 　 　 　 !　　　.l　i'"´: : |:.:.:.:.:.:!: : : : :_:ハ ',ヽ
.　 　 　 ',_:､:::/　　 　 l　　 ｌ　　　　　　　 |l 　 　 !　',: : : :.|:.:.:.:.:.:|: : : : L_ｌ::', ',r
　　　　 　 ﾉ:,'　　 　 ,'l　　 |　　　　　l　 | l !　　! |　 ｀丶; |:.:.:.:.:.::!: : : : : :ﾊ::ヽ
　 　 　 　 /:| |　　　,' |　! .!ｌ|　　　　,'|　ｌ ｌ | l　,' ,|. ｜!´: :.!:.:.:.:.:.,': : : :r '　｀￢　　落ち着きなさい！夫が死んだら仇をとるのよ！
　　　　　/:::,! |　　 ..L.',_ﾄ. |',ﾄ　　　/ !./l/├ /￢ ￢､).:: /:.:.:.:./: ::::::::|　　　 |:　　神はあなたを選んだのよ。卑劣な犯罪者ではなく。
　 　 　 /:::::ﾊ.ﾄ　、　!　..l_ヽヽ＼､./ l/"´　l/_∠ |　 {: : :/:.:.:.:./::::::;:::ﾉ|　　　 !:　　自分を信じて！私を信じなさい！
　　　 　 ヽ|l　',ヽ ＼ !,イ ｀` ﾄ　 '′　　 ,ｲ"´　lヽ 　,ﾊr'＾,-ﾍ':::::::::}::!｜　 　.!:
.　 　 　 　 |　　　ト､ト.`弋..ン　　　 　 　 弋..ン '　| .|/j〈ィ'>》_ノ"!::l　!　　　|:
　　　　　　|　 　 l　l.|. ',　　　　　､　　　　　　　 l　 ! .|:.ヾ ﾆﾌ　　 !::l. ｜　　 |:
　　　　 　 |　　 / / |　ﾄ、　　　　 ,.、　　　　　｜ ｌ|　|／　 　 　 ヽ:|　|l　 　 !
.　 　　　　|　　/ /　|　|_.＞ 、　　　 　　　_..-.､ｌ　l !　! 　　　　　　 　 |.! 　 ｜
　　　　　 l|　 /,ｲ _..ｌ　l:.:.:.:.:.:.:｀丶､ __..ィ´:.:.:.:.:.,' .,'::|　| 　　　　　　　　| !　　 !
　　 　 　 !|_ノ' r":.:.l　l:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾊィｭﾍ:.:.:.:.:.:.:./ /:.:::!　!ヽ、　　　　 　 .| l　　 |
　　　 _..'"ｨ´　 ﾄ､:.:.! .l:.:.:.:／｀`ヾ.ﾆﾝリ:.:.:.:.:./ ':.:.:.:.:|　|:.:.:/、　　 　 　 ! !　　 !
　　＜._ <.|　　 ! ∨ ,'_:.:'-:.:.:.:.:.:.:`￢´:.:｀`:./:.:.:.:.:.:.:.!　!;/: : ＼　　　　 ! l　　 |

　　　　　　　　　　　＊王妃タナクイル（AA/真紅）





231 ： ◆yxZlGN83jM：2011/08/17(水) 18:42:05 ID:4MH6pFI.




この時、何事かと人が集まってきていた。
そして彼女は、王宮の上から演説した。



　　　　　/　＼　　　／:::::|　　 　 　( ´ｚ十 ― -　　　 　 　 　 　 　 　 、　　 　ヽ::::::. 　 　　）
　　　　　)　　　ヽイ : : :::::|/__ 　 　 ﾉ .i !　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼ 　　 　V::::..　　 ﾉ
　　　　（ _　　　　 |:::::::::::│　　) / i 　i !　　　　i!　!　　 | │　　　　　　　　 　 ､　　i:::::::...ノ
　　　　 ｲ::｢ ) 　　 V.::　　|　 「 .' i : Z≠＝乏ﾍヽX | / .|　| ､ 　 「 ｀ヽ　 /　　 !ヽ　|::::::..ﾉ
　　／　 !::|(__　 　 ヽ::.. r‐v7/　∧ヾ{　 //::::て }ﾔ.乂::ﾉ /　'ヽ / / 　∨　　′i　　|::::::::）
　.' 　 　 !::|ゝ==) 　　　 rfぅjV ハ) 　 　 { {:::::::::7∧.／ﾚ'　 .r‐十 ､　 / }: ://　 .′.!::::＼
　　 　丶!::| ＼ ゝ-.．　ゝ少ﾉ ,'　 | 　　　ヽ辷少　　 　 　 　Z/,.へヾ / 　 .'　 /　 ,人::::ゞ＼
〈 　 　 ＼:|　　ヽ　ヽ`ｰﾍ　 /..　.│ 　＼＼i ＼i ヽ 　 　 　 　/::: し少　ｲ　 /　 ｲ:|　|:|⌒)::::）　みなさん！安心してください！
　ヽ　　　ヾ: 、　 〉、 ＼　　V　　 | 　 　 　 　　　　 　 　　　　i{:::::::ｿ　/　!　.′/ ! | __ﾉ　'／　王は突然切り付けられましたが、
　　 ＼ 　　|:|＼ !:::|　　 ヾ　|　　ハ 　U　　　　　　　　　　　 以-　　/ﾚ' ﾚｲイ　 | 「! (:／　　 幸い傷は浅く、無事です！
　　　　ヽ.　|:| 　 |:::|　r.. ―┤ 　|　'.　　　　, ‐ .､_.　　　　'　i＼i ヽイ i| 　 　 |:　 |/ !　　　　　皆さんの前に姿を現されるまで、
　　　 　 　 |:| 　 |:::ﾄ<:. 　　│ 　| 　i!　　/　　　 ｀ヽ-、 　 　 　 /.ム .| 　 　 |:　 ∧＼　　　　セルヴィウス殿の指示に従ってください！
　 　　 　　 |:| 　 |:::|　＼　 人 　 ＼:|　　i　　　　　 ∨ 　　　 ／j!　　＼　　 .|　/ 　'.　＼
　　 　 　　 |:| 　 |:::| 　　 Y'　 ＼　　＼、廴　　　　ノ 　 　,イ 　 i!　　　 ＼　! .'　 　!　）::）
　 　 　 　　ﾚ′Y::/ 　 　 | ヽ. 　＼　　＼ 　　　_´　彡'´ ￣￣￣｀ヽ 　 　 ./ 　 　 | /::/
　 　　 　 　　　│! 　　　ム-‐─‐-ゝ　　 ) ｰ: : : ／ 　 　 　 　 　 　',: 　, '　 ）　　'/::/





232 ： ◆yxZlGN83jM：2011/08/17(水) 18:42:25 ID:4MH6pFI.




　　　 　 ／￣￣ヽ
　　　　/　　　　 　 ヽ
　　　　!　　　　　 　 ｌ
　　　　ヽ、＿＿＿.ﾉ＿_
　 （'η　/　　　 、ヽ＿_ ヽ
　　< ヽ/　/　　　　ヽ　|__|
.　　 ＼.__/ヽ　　　＼ヽ !ﾉ
　　　　　　　ヽ、＿＿_ヽ、
　　　　　　　　　＼　　)　）　　　　　　　　 〈ヽ._　　 　 ／￣￣ ノ L
　　　　　　　　　／＼　＼　　　　　　　　　 6 ￣! 　 /　　　　　 ⌒
　　 　 　 　 　 〈 ー< ＼　＼　　　　　　　　 ｀<⌒＼!　　　　　　　|
. 　 　　　　　　　＼_ヽ　 ＼　＼　　　　　　　　 ＼　 ｌ 　　　 　 　 l
　　　　　　　　　　 ﾉｦ.　　　＼_ﾉ､　　　　　　　　　＼!　　　　　　 :|
　　　　　　　　　　￣　　　　 　 ＼〉　　　　　　　　　 | 　 　 　 　 ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＼_＿⌒＿ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｒ⌒ヽ　　　　｝
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　＼　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l.＼　 ） 　 !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　／　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 人_／　　　　|



状況が悪化したと見て、アンクス王の息子達は、逃亡。
ローマ勢力圏外の、東南のヴォルサイ人の都市に身を隠した。





233 ： ◆yxZlGN83jM：2011/08/17(水) 18:42:46 ID:4MH6pFI.




タルクィニウスは数日後に死んだが、その死は公表されず、
セルヴィウスも、彼が生きているかのように装った。



　　　　　　　　　＿＞ー-　 -―∧ー-　＿
　　　　　 , ＜´　: : : : : : : : : : : :|: : : : : : : :｀ - 、
　　　　／　 ＿／　　　　 : : : : :|: : :.: : : : : : : : : :＼
　　 ／:_: ＜:〃　　　 /: : : /: : .:|: ∧:.:.: : : : : : : : : : ヽ
　 /イ:;:;:;://: : : : : :.:/: : : :ｲ: : / |:;|iハ:.:.:.:. : : : : ヽ:.:.:.:>＞- _
　'　 ﾍ／/: : : : : :;:;/: : : / |: :/　 |:;|l　 i:.:.:.:.: : : : : :l: : i:;:;:;:;l:;:;:;:￣＼
　　／:;:/: : /: : :.:/!: :__/＿|:/　　 |:| l　 i＿ｌ: : : : : : l: :l:;:;:;:;!:;:;:;:;:;:;:;/
　<:;:;:;:/:. :/: : :.:.:i:.l: ´/　　|,'｀ 　　|!　l '´＼l｀ﾞ: : : i : l: :l:;:;:;:;:;i:;:;:;:;/
　　＼i: :/|: : : : :l:.:|: /　　 |!.　　　 |　 !　　　ヽ!: : :| : l: |:;:;:;:;:;:!:／
　　　 |:/-|: : : : |/不示テミ、　　　!　ィ=≠＝z＼|: :ﾊ |:;:;:;:;:;:;|
　　　 |i　 |:. : : :|l-||! V{::::::|　　　　　　ﾍﾉ:::::::} ｱ'|i: i:;:;l:|t―f-´
　　　 !　 li: : : :f.{ !|　i ゝｲj　　　　　　|iゞ-ｲｿ '　|!'|ﾞi､:|!:l: : |
　　　　　|:.ヽ: : |:丶i　ゞ-''"　　　　　　ヾ''-"　　う'´|j:.:.:.! : |
　　　　　|:.:.:.:ﾊ:|:.:.|/!　'"'　　　　'　　　　 '"'　 ｨ‐ﾅ":.:.:/:. : |
　　　　　|:.:.:.:.:|i|:.:.:!　＞ 、　　　､　　　　_ ＜___/:.:.:.:./|: : : |
　　　　　|:.:.:.:.:|!: : :∨'￣　｀＞ ､　　 ィ7:;:;:;:;:;//:.:.:.:/|:|:.:.:.:.:|
　　　　　|:.:.:.:.:.ﾄ､: :/　　　　_ィ--｀}‐-/:;:;:;:;:ｨf/:.:.: /　ﾍi:.:.:.:|
　　　　　|:.:.:.:.:|/ヽ/　　　 /:;:｀iー"　/:;:;:;:;:;:/: : : :/　　　}:.:.:|
　　　　　|:.:.:.:.:! ∨　　　/:i:;:;:;:;l　　/:;:;:;:;:;:;/: : : :/　　　　l:.:.:|
　　　　　|:.:／　/　　　 l: }ヽ:;:;:;l　/:;:;:;／/: : : :/　　　　　l:.:.:|
　　　　 {: {　　/　　　　lヽ　＼:∨:;／　/: : :／　　　　　　}:.:.|
　　　　 |: :ヽ /　　　　 l　i´￣｀‐´￣ﾞ/: :;／　　　　　　　　}:|

　　　　　　　　　＊ローマ第６代の王、セルヴィウス



その後王の死が明るみになると、セルヴィウスは市民集会による選挙を経ないまま、
元老院の支持だけで王となった。





第八話「タルクィニウスの最期」終わり

つづく・・？