──────────────────────────────────
　　　　　　　　　　　怪物　　　は　　　瓢箪　　　となり
──────────────────────────────────



　　　　　　　　　　　　　────────────────────────────────
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　賢者　　　は　　　笑う　　　ようです
　　　　　　　　　　　　　────────────────────────────────




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　───────
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　第三話　演説
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　───────





.

　　　　　　 　.　＿＿
　　　　　　　.／::::::.　＼
　　　　　　 /::::::ヽ;;:　　 ＼
　　　　　. （:::::（::::冫 　　　|
　　　　　. （:人;;;） .　　　　|　　　　　　　　さて……少しだけローマ政体についてお話しましょう
　　　　　r‐-;::::::. .　 　　　|
　　　　 （三））:::::..　.　　　|
　　　　　>::::ﾉ:::::::::.　　　 /　　　　　　　　　なにぶん、無学なガリア人でございますので
　　　　/::: / ヽ;::::::::: 　 /
　　 　/::::/ ⌒ヾ:::::::::::.〈
　 　 （;;;;__ゝ:;;:::::＼／:::::）　　　　　　　　　　　不備はございましょうが、何卒ご容赦を……
　　　　　　.　|＼::::::::::::;;:1
　　　　　　.　|:::::＼;;／:::|


..

─────────────────────────────────────────
　　初期ローマには王がおり、元老院は各勢力の長老格の集まりで、王を補佐していたようです
─────────────────────────────────────────



　　　 　o.　 o　.o.
　　　 　|｀‐´｀‐´|
　　　　 |＿＿＿| 　　　　オレ最強
　　　 ⊂(･ω･`)つ-､
　　 ／／/　　/_/　|
　　 L /⊂ヽノL｜／|
　／￣￣旦￣￣￣／|
／＿＿＿＿＿＿／ ||
||―――――-|
　　　　《ローマ王》


　　　 ∧,,∧　 ∧,,∧
　∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧　　　　意見するだけ
(　´・ω)　Ｕ) ( つと ノ(ω・｀ )
｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ノ
　ｕ-ｕ （l 　　 ) (　　　ノu-ｕ
　 　　　 `ｕ-ｕ'.　`ｕ-u'
　　　　《ローマ元老院》


.

─────────────────────────────────────────
　　その内に、国を滅ぼしかねない王が現れ、元老院は王を追い出し、共和制となりました
─────────────────────────────────────────


　　　　　　　　　　　げ　　　　　　ん　　　　　　ろ　　　　　　ぅ　　　　　　ぃ　　　　　　ん
　 　 　 　 　 (二ヽ　 　 　┌‐ 　 　　ﾄ､　|　 　　　 ∧　..　　　‐┬‐　 　 　 l　 l　 　 　 (二ヽ
　＿＿＿＿ ､＿）＿＿＿.!二 ＿＿.l　ヽ!　＿＿ /-ﾍ、＿＿　│　＿＿　{___}　＿＿　､＿）　..＿＿＿＿＿＿＿＿
　:::::::::::| |　|　|　| |::::: :::::::::: || | | ||:::::::::::: .:::::::::::::::::::::::: .:::::::::::::::::::::::::::::::::: .::::::::::::::::::::::::::::::::|| | | ||:::::: .::::::| |　|　|　| |::
　:.:.:.:.:.:| |　|　|　| |.:.:.:. .:.:. :.:|| | | ||.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. :.:.:.:.:.:.:.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::|| | | || .::.:.:.:.:.:| |　|　|　| |..
　:::: : : | |　|　|　| |::::.: : : : : || | | ||: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :: : : : : : : : : : ::|| | | ||: : : .:.:: | |　|　|　| |:
　:..: : : | |　|　|　| |:::.: : : : 　|| | | || : : : : : : . . 　　　　　　　　　　　　　　　　 . . : : : : : : : : || | | || :　: : .::| |　|　|　| |
　: . :.　| |　|　|　| |.. .. . . .　.|| | | ||. . . 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. 　 . . . . . || | | ||　. . . ..:| |　|　|　| |
　:. . .　| |　|　|　| |　　　　　|| | | ||　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|| | | ||　　　　| |　|　|　| |
　　　　| |　|　|　| |　　　　　|| | | ||　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|| | | ||　　　　| |　|　|　| |
　　　　| |　|　|　| |　　　　　|| | | ||　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|| | | ||　　　　| |　|　|　| |


　　　 ∧,,∧　 ∧,,∧
　∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧　　　オレら最強
(　´・ω)　Ｕ) ( つと ノ(ω・｀ )
｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ノ
　ｕ-ｕ （l 　　 ) (　　　ノu-ｕ
　 　　　 `ｕ-ｕ'.　`ｕ-u'
　　　　《ローマ元老院》


.

───────────────────────────────────────────────
　　その後、いわば貴族階級たる元老院と、平民との間に抗争が勃発。困難を経て、妥協が図られました
───────────────────────────────────────────────


　　　 ∧,,∧　 ∧,,∧
　∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧　　　オレら最強
(　´・ω)　Ｕ) ( つと ノ(ω・｀ )
｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ノ
　ｕ-ｕ （l 　　 ) (　　　ノu-ｕ
　 　　　 `ｕ-ｕ'.　`ｕ-u'
　　　　《ローマ元老院》

　　　　　　 ∧,,∧　 ∧,,∧　　　　　　　　 ∧,,∧ 　∧,,∧
　　　　∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧　　∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧　　　　オレらもまあ妥協できる
　　　(　´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω・｀ )(　´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω・｀ )
　　　｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ ｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ
　　　　ｕ-ｕ （l 　　 　∧,,∧ 　∧,,∧　ｕ-ｕ （l 　　 ) (∧,,∧ 　∧,,∧
　　　　　　　 `ｕ-∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧`ｕ-∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧
　　　　　　　　　(　´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω・｀ )(　´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω・｀ )
　　　　　　　　　｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ
　　　　　　　　　　ｕ-ｕ （l 　　 ) (　　　ﾉu-ｕ　　ｕ-ｕ （l 　　 ) (　　　ﾉu-ｕ
　　　　　　　　　　　　　 `ｕ-ｕ'.　`ｕ-u'　　　　　　　　　`ｕ-ｕ'.　`ｕ-u'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　《平民会》

───────────────────────────────
　　護民官制度の創設や、平民にも元老院の道が開かれたのです
───────────────────────────────


.

───────────────────────────────────────────────
　　名将ハンニバルとの戦争を、元老院と平民は一丸となって闘いぬき、ローマはかつてない繁栄を手にします
───────────────────────────────────────────────



　　　　　　　　　　　　　　,. -─────────‐- .、
　　　　　　　　　　　　 ／／￣￣＼　　　　　　／￣￣＼＼ 　　　　　　　　ヽ　丶| | ‐　　｜　　｜丶丶　ヽ ＿､/_
　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼ 　　　　　　　フ　‐.| | ‐　　｜　　┼　　　　フ 　ム
　　　　　　　　　 ／　　　　　　　　::::::::::::::::::::::::::::::::　　　　　　　＼ 　　　　　　）　ノ し　　　レ　 .｜　　　　）　　日
　　　　　　　　／ 　　／ ／￣＼＼::::;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::／／￣＼＼　　＼ 　　　　´――――　　　　ノ　　　　 ´―――
　　　　　　 ／　　　　|　 |.　　 　.|　| ::::;;;;;;;;;;;;;::::｜ |.　┃　.|　|　　　 ＼
　　　　　／ 　　　　　＼ ＼＿／／　::::::::::::::::::　＼＼＿／／　　　　　 ＼
　　　 ／　　　　　..／￣￣＼　／　　　::｜::　　　＼　／￣￣＼..　　　　　＼　　　┼　丶　　｜　　　　‐┼┐　|
　　 / 　 　 　 　 :::::　　　　　　|　　　　　 |　　　　　 |　　　　　　 :::::　　　　　 ヽ.　　│　｜　　｜　　　　　｜　|
　　| 　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　 |　　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　|.　　　　 J‐　　レ⌒し　　　｜　|
　　| 　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿／＼＿＿／ 　　　　　　　　　　　　　　|
　　| 　　　　　　　　　　　　　　　｜　　　　　　　｜　　　　　　　　　　　　　　　|　　｜　　　　　　　　　　　┼
　　| 　　　　　　　　　　　　　　　｜r─‐┬──､|　　　　　　　　　　　　　　　 |　　ヤ　へ　　　　　　　　　L＿＼
　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　 |/　　　|　　 　｜　　　　　　　　　　　　　　/　　ム／　｜　―――　／|　　＼
　　　 ＼　　　　　　　　　　　　　 ＼　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　／ 　　　｜　　J‐　　　　　　＼|　　 ノ
　　　　　＼ 　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣　　　　　　　　　　　　　／

　　　　　　　　※　ハンニバル・やる夫・バルカスがローマに喧嘩を売るようです　様より配役をお借りしています



────────────────────────────────────
　　元老院が主導し、平民が協力する体制の正しさが立証されたように見えました
────────────────────────────────────


.

──────────────────────────────────────────────
　　ですが、繁栄を享受したのは元老院階級のみで、兵士の担い手である平民はむしろ没落して行きます
──────────────────────────────────────────────


　　　　　　　　/￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　　　　　|　属州総督で 　 　 　 |　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 |　　農地不正取得！　|
　　　　　　　　|　　　　儲け放題！　. |　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 |　　　　 　 　 　 　 　 　 |
　　　　　　　　ヽ＿　 ＿＿＿＿＿＿/　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ヽ＿　 ＿＿＿＿＿＿ /
　　　　　　　　　　　∨　 _∧＿∧_　　　　　　　　　　　　　　　　　　_∧＿∧_　　　　∨
　　　　　　　　　　　γ´ （ ´ー｀ ） ｀ヽ　　　　　　　　　　　　　 γ´ （ ´ー｀ ） ｀ヽ
　　　　　　　　　　 　l　　（'＾) r‐､つ　 l　　　　　　　　　　　　　 l　　（'＾) r‐､つ　 l　　　　　　　　　　　元老院階級
　　　　　　　　　　 （￣｀'';γ＾ヽ,_,):''´￣）　　　　　　　　　　　 （￣｀'';γ＾ヽ,_,):''´￣）
　　　　　　　 　　　 |＿＿_i,_,ノ＿＿＿_|　　　　　　　　　　　　 |＿＿_i,_,ノ＿＿＿_|
　 |　　 |　 　┌──────────────────────────┐　　|　　 |
　 |　　 |　 　│　 領土の拡大　　　　　　　　　　　　　属州の増加 　 　 　 　 　 ....│　　|　　 |
　 |　　 |　 　│　 　　　↓　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ↓　　　　　　　　　　　　│　　|　　 |
　 |　　 |　 　│　 徴兵の長期化　　　　　　　　　　　外国産農作物の流入　　　..│　　|　　 |
　 |　　 |　 　│　 　　　↓　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ↓　　　　　　　　　　　　│　　|　　 |
　 |　　 |　 　│　 小規模自営業の没落　　　　　　　自作農の没落　　　　　　　..│　　|　　 |
　 |　　 |　 　│　 　 　 └──────┬──────┘　　　　　　　　　　......│　　|　　 |
　 |　　 |　 　│　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ↓　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　...│　　|　　 |
＼| 　　|／　│　 　 　 　 大量の失業者が都市に溢れる　　　　　　　　　　　　.....│ ＼| 　　|／
　 ＼／　 　.└──────────────────────────┘　　＼／
〃〃∩∧_, ,_ｲ　　　　　 ∧, ,_∧　　　　　　　∩／|／|　　　　　　　∩／|／|　　　　　 ∩∧_, ,_イ
　⊂⌒(＞ω＜)　　〃（＞ω＜ ∩　　　　⊂⌒(　　_, ,_）　　　　⊂⌒(　　_, ,_）　　　⊂⌒(.＞ω＜.）　　　平民階級
　　｀ヽ_つ ⊂ノ　　　　　⊂　　　（　　　　　　｀ヽ_つ ⊂ノ　　　 　　｀ヽ_つ ⊂ノ　　　　 ｀ヽ_つ ⊂ノ


.

───────────────────────────────────────
　　ここに数百人で議論するという共和制に由来する政争と意思決定の遅さが加わります
───────────────────────────────────────

　　　　　【属州】　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【ローマ】
↑ヾ''""/
｜[,≡≡]
｜|] ﾟAﾟ[l　　　　　　　＜　事件発生！
｜IIII:V:I/'⌒ヽ
Φ |::三 |　　　|
｜ﾉ,,,llll,ﾞ|　　　|
｜ (/"Uヽ＿_ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＼　　＼┃　　　　【移動時間】
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＼　　┃
　　　　　　┘└　　　　　　　　　　　　　 ━━┛
↑ヾ''""/ ┐┌　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【協議難航】
｜[,≡≡]　ｲﾗｲﾗ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧,,∧　 ∧,,∧
｜|];ﾟAﾟ[l　　　　　　＜まだー？　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧　　　ああでもない
｜IIII:V:I/'⌒ヽ　　　　　　　　　　　　　　　賛成派は馬鹿　　(　´・ω)　Ｕ) ( つと ノ(ω・｀ )
Φ |::三 |　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ノ　　反対派がウザい
｜ﾉ,,,llll,ﾞ|　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　こうでもない 　　ｕ-ｕ （l 　　 ) (　　　ノu-ｕ
｜ (/"Uヽ＿_ﾉ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `ｕ-ｕ'.　`ｕ-u'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　《ローマ元老院》

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┃／　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┃　　／　　　　【移動時間】
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┗━━
（　⌒⌒　）
　　| | |　ﾄﾞｶｰﾝ
↑ヾ''""/.　┛┗
｜[,≡≡]　┓┏
｜|] ﾟAﾟ[l　　　　　　　＜　もう状況が変わったよ！
｜IIII:V:I/'⌒ヽ
Φ |::三 |　　　|
｜ﾉ,,,llll,ﾞ|　　　|
｜ (/"Uヽ＿_ﾉ


.

───────────────────────────────────────
　　この問題を中心として様々な権力闘争が巻き起こり、果ては内乱にまで発展します
───────────────────────────────────────


　　　　　　　　　　　　　　　　　　.,,.;:;:∧∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ;::;;,;::(:;,.;:;ﾟ')　　　　/:),/;)
　　　━━━━━━(((＜＞ ;:;:;::;;:;::-､;:つ　　～‐-､;/　　　　　　　　　　　　;:;:.,;:;:,;:;:,.;:;:;:,.::;λ
　　　　彡　　彡　　　　　　　 　 ;:;: ;:;:8;:;: ;:,.,.,.,.,..　;;:　　　　　　　　　　　　;:;:.,;:;:,;(ﾟζ:;:,.;:;:;:.,;:;:,;:;:,.;:
　　　 ∧∧　　　　　 ∧∧　　　　　　 ∞:∞;∞:;;:;　　　　　　∧∧　　　　　:;:,;:;:,.;:;:;:.,λ;:
　　('(T0Til)')　　　　(ﾟへﾟ*)　　　　　　　　　　　　　　　　　　(｡ ｡#)､　　　　:.,;:;:,;:;:,,.;@つ;:
　　 ヽ　　 ﾉ　　　　　(　つＯ[ニニフ　　　　　　　　　　　 ∧と　　　ヽ　　　;:,;:;:;:Ｕ
　　　と_　,,）～　　 　 |　(,,つ　　　　　　　　　　　　　 /´ (iliT0∠二]Ｏ　　:;;:;:;
　　　 　 ヽ,)　=3　　　し´　　　/　　　　　　　　　　　と,,) Ｕ´Ｕ し'｀Ｊ　　　;:　　　　　　　　　　ｼｨﾉ ﾉｳﾐｿ
　　　　　　　　　　　　　　　 ∧l∧　 ∧∧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧∧　 ﾋﾞｬｱﾞｧﾞﾞｧｳﾏﾋｧｨﾞｨｨﾞ
　　　　　　　　　　　　　　　(:;:;:i|;:)　(ﾟーﾟ*)　　　　　　　━━━━━━(((＜＞　　　oζﾟ;;pﾟ)
　　　　　　　　　　　　　━(;:つi;:Ｏ　(　つＯ[ニニフ　　　　　　　　　　　　　　　ﾋﾟﾁｮ　(;::つo　 _　ﾍﾟﾁｬﾍﾟﾁｬ
　　　　　　　　　　　　　～（;:;:;:|i;:l　　ヽ　　つ ;:;:;　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｡　と;:;:);:)　(_i.,o,｡
　　　　　　　　　　　　　　 (;:/　Ｊ;:;:,..　 ヽ,,) ,.;::"　━━(((＜＞



────────────────────────────────
　　地中海を制覇した無敵のローマは自ら崩れ落ちようとしておりました
────────────────────────────────


.

　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ,ｨ'⌒ミヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / { ､-=' lｌ}
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /／＼__彡'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/＿＿＿／__
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ___／　　 ＿＿__,⊥=::‐.-- ...,__
　　　　　　　　　　　　　　 　 ／ニヽ＿∠::::::::::::::__;ｘ--､:___::::::::::￣/
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /／／/／＿三三彡'＿_ヽ　V＿::::::::/
　　　 　 　 　 　 　 　 　 ___{/ / //　_,　＼ｰ‐／/ヽ.|　＼∨:::::／　/!
　　＿　　　　　 　 　 　 ｆ‐ﾊｰ‐/::l ｨiﾀ 　i　￣　　ｨ^!|､ ＼＼＿__,ノ/|
　　　 ､＞ 、　　　　 　 弋ヲ ,〈 ｀' ´、 　 l 　　　l(_,ノヽ＼＿ 　 ＿／
　 　 　 ＼　＞　､.＿＿/　／ノ ｰ〉　　 　 　 　 |　　l　＼＿ ＼　 ｀丶、
　　　　 　 ＼　 　 Y:::::/／:::::::｀Ｙ_, ─　　　 ,..ィ: ｘ::'´:￣::::::::＼ ＼　　 ＼
. 　 　 ／:／　＞,､ l. ／::::::::::／:└ｒ‐'　 ,. :'´: ／:::／:::::::::::::::::｀{　 l|　　 　 ＼
　　　/:::/　／:／ ∠二::＿:＿::::「人_／: : ://:::／::::::::＞----┴‐ｧ==z､__
　　　:::/　/:::/　　／／!::::::ﾄ;::T７ァ‐‐‐ｧ| ´/::/:::::::／rク}　　 , ＜:::::::::;. --ﾐ､
　 　 ＼ /:::/　／／　/:::::::jﾉ:::/ /　　/__У‐く__::（　 ‘ｰ'　,ィ´:::/::::::::/）　　ﾊ::',
.　　　　 ＼l　/::/　　/::::::::::／し'　　/:-‐ﾍ:__;ﾉ--::ト-=ｧ'´:／::::l::::::::::l（___,ノ｀}::i
.　　　　 　 ヽ:::/　｀ヽ!:::::／'"⌒゛ﾞヽi|::::/::_:::/::::::::/　//::::/::::::::::::::::::::l.　　　 ﾘ:::l
　 　 　 　 ___＼＿___l／'　　　　　　 ∨（し'{___:::/　//::::::i:::::::::::::::::::::::ヽ---く:::::|
　　　　 ／　　 　 .／　　　　 　 　 　 ﾊ＼/__:::｀!　　|:::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::＿:::::::/
.───────────────────────────────────────────
　　この内乱を制覇したのが、ガリアを征服し頭角を顕した、神君ユリウス＝カエサルでございます
───────────────────────────────────────────
　　　､._＿　/　 ├t┤　ｘ--‐ ７´::::::::｀＞　、l |　　|::::::|　|:::::i　／::::＞-─ ､:ヽ!
.　 　 ＼＿/ 　 ./ 。/／　　 ／:::::::::::::::::::::::::::::＞　、:::::l　|::::∧:::／ヽ.＿_＿ ＼|
　　 　 　 〈＿＿_￣（__,,. ィ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＞--.､|　ヽ／:::::::____::::｀ヽ!
　　　　 　 ∨ : : : : 〈 　 ￣｀丶::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／::／　　 ￣￣｀ヽ　} 　 ￣｀|
.　　　　　　 Ｖ: : : : : }　　　　　 ＼:::::::l:::::::l:::::::::::::/::／　　　　　　　　　 ＼
　　 　 　 　 ∧_:_:／{　＿＿_,.ィ´　￣｀¨ヽ!::::l::::;'::/　　 　 　 　 　 　 　 　 ヽ
.　　　　　　〈_,ﾉ:::::::::::＼/＿{／::::::::::::::::::／｀ヽ:::i:::|　　 　 ｀ﾞ　､　 　 　 　 　 jﾊ
　　　　　　ノ:::::::::::::::::::::::::::（し）:::::::::::::::/　／￣＼|__　　　　 　 ｀'　.,__　　 ／
　　　　　　ヽ:::::::（し）::::::::::::::::::::::::::___トしケ!　　　__}＼　｀　　.,,　 　 　 ￣
.　　 　 　 （ｿ::::::::::::::::::::::＞　'´￣o ol　 /:.:|_ 　 / ﾘ:::::|＞　、_　｀ﾞ　ｰ- 、
　　　 　 　 }::::::::::::::::::／o　　　　　　 ヽ;.:.:.:.ヽ.__.ソ:::::/ |　 ,-､ ￣Τ Ｔ　=‐-
　　　　　　 |::::::::::::／o　　　　　　　　　}｀ｰ--＜:::::ｒ'　人__ｰ'＿／l.　|　　|


.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,. --──--､
　　　　　　　　　　　　　　　　　／:::::... ＞:::::::::）:::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　 ／::∠:........ y:´::く::::::::::::ハ
　　　　　　　　　　　　　　 ./::::::::::t::...:::::.::::::::::':＼:::::::::::ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　/::::::::::::::八:::::::_:::::.......::::!:::::::::::::!
　　　　　　　　　　　　　 !::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ-::::':::::::::::::::::!
.　　　　　　　　　　　　　!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_::::::::!
　　　　　　　　　　　　　!::::::::/>ｧ-､:::::::::::::::::::::::::::r '´　)::::::!
　　　　　　　　　　　　 .!:::::::::ﾄ:､_...ｲ::::::::::::::::::::::::::ト-イ:::::::::!
　　　　　　　　　　　　　!:::::::::::::r､:::::::::::::::::::::::::::::::_;-;::::::::::::!
　　　　　　　　　　　　　!::::::::::::!ヽこ_ー--─ こﾝ_´.」::::::::::!
　　　　　　　　　　　　　.!:::::::::::とｲﾏｯ>ヽ 　 ﾉ<ﾁﾏ ｿ::::::::::!
　　　　　　　　　　　　　 ∨:::::::!｀'￣ ン　　ilヽ｀￣`.!:::::::/
　　　　　　　　　　　　　　ﾍ::::::::!　　　　 ;'!　l　　 　 !:::::/
　　　　　　　　　　　　　　　 >:::::!　　 　 ､　ﾉ　　　./:/ｲ
　　　　　　　　　　　　　　／l::::i､:!　　 ─--一　 /イ､　＼　　　／/
　　　　　　　　　　　　 ／ 　 !:::l　｀ヽ､　ｰ一　／| liﾄ　　　＼／　 Ｌ
　　　　　　　　　　 ／-一 ､i{∨〈?､　｀ー イl |l　 i| 」 rﾍ　　　　　　＼_
────────────────────────────────────────────
　　神君カエサルは暗殺に倒れましたが、神君アウグストゥスがこれを引き継ぎ、帝政を確立させました
────────────────────────────────────────────
　/　　ﾍ|　　　 7ﾉ　　　　l|　l　　　　　　　　　　　　　|　 l|　　　l　　Y　　　　Ｙ|}　 l
. ト,　　　l　　　　　　　　　l　 l　　　　　　　　　　　　 |l　 |　　　 l　　　　_　　　/　 |l
. .l　　　　l _　　　　　　（ 八　 ト ､　　　　　　　　　　ﾉ　 ﾄ ）　　 l|　 |　( ）　 /　　l|
　 l　　　 .ﾚ'　　　　　　　　 ﾍ　∨∧､　　　　　　 ／l　　|　　　　|　 l　　|　 /　　 /


.

　　 ／￣￣＼
　／　　　__ノ　ヽ
　|　　　　（ ●）　）　　　　　　　　さて……
　.|　　 　 　 （__人）
　 | 　　 　　　　 rつ　　　　　　　　ガリア出身で元老院自体に馴染みのない私は「皇帝」と申し上げております
　 .| 　　　 　　　(（三）
　 ヽ　　　　　　　(　<　　　　　　　　　ですが、クラウディウス様を始め、歴代皇帝は
　　 ヽ　　　　／∧　∨
　　 ∠ 　　　/⌒ ∧　ヽ　　　　　　　　　ﾌﾟﾘﾝｹﾌﾟｽ
　　( 　＼ ／　　/ __＿)　　　　　　　　 「第一人者」と名乗ることが多かったようです
　　|＼　 '' 　／|
　　|　 ＼_／ 　|



　　 　 ＿＿
　　 ／::::::::::::＼
　／　　　__ノ::::ヽ　　　　　　　　　　元々王政を打破し共和制になったこともあり
　|　　　　（;;;;;;）::::）
　.| 　　　　 ::（;;;人）　　　　　　　　　　ローマ人は権力の集中を極端に嫌いました
　 | 　　 　　:::::::::rつ
　 .| 　　　 　:::::::(（三）　　　　　　　　　最高権力者である執政官ですら二人体制を敷いております
　 ヽ　　　　::::::::::(::::<
　　 ヽ　 ::::::::::／∧::::∨
　　 ∠::::::::::::/⌒ ∧:::ヽ
　　(:::::＼ ／:::::::/;;;;;;;;;;)　　　　　　　　　しかし、強大化した覇権国家ローマには権力の集中が必要だったのです
　　|＼::::::::::::／|
　　|:::::＼_／:::::|


.

　　　 　 　 ／￣￣＼
　　　　　／　 ヽ､_　　＼　　　　　　そこで、主権はあくまで元老院とローマ市民のもの……
　　　　（―）（― ）　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾌﾟﾘﾝｹﾌﾟｽ
　　　　（__人__）　　　　 |　　　　　　 皇帝は権力を委託された、「第一の市民」でしかない、と位置づけられました
　　 　 （｀⌒ ´　　　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾌﾟﾘﾝｹﾌﾟｽ
　　　.ｌ^l^lｎ　　　　　　 |　　　　　　　　共和制時代から、「第一の市民」は存在しておりました
　　　.ヽ 　 L　　 　 　 ﾉ
　　　　 ゝ 　ﾉ　　 　ノ
　　　／ 　 /　 　　 ヽ
　 ／　　 /　　　　　 |



　　　　　　　　　　　　　 　／￣￣＼
　　　　　　　　　　 　 　_ノ　　ヽ、　　＼　　　　　　　　もちろんこれは建前でございます
　　　　　　　　　　　　（ ●）（ ●）　　　|
　　　　　　　　　　　　（__人__） 　　　　 | ..／}　　　　　　実質は皇帝に絶大な権力が集中しております
　　　　　 _　 　　　 　ヽ｀⌒ ´　　　　　| /　/ 　　　__
　　 (＾ヽ{　ヽ　　　　　 {　　　　　　　　./　/　 .　／ .ﾉ
　(￣ ヽ ヽ　i　　　　　　ヽ　　　　　　/　厶-　´ ／
.(二 ヽ　i　i　|,r‐i　　　　ﾉ.　　　ヽ /　　　　 ／　　　　　　　しかし、これにより、矛盾する要求に答えたのです
　　ヽ　　 ／　 ノ　　／　　 　r一'´　ー ､　　￣￣￣）
　　 i 　 {　　 ｲ―イ　/　 　.`ー―.　､＿_　.〈￣￣
　　　ヽ.　`ｰ '/　　　/　　　　　　　　　 　/＼ ＼
　　　　　 `ー ' ￣￣!　 　　　　　　　　　|　　ヽノ　　　　　　　それに完全に実態がなかったとも申せません


.

.　　　　 ／￣￣＼　　　　　　　クラウディウス様の即位を思い出してくださいませ
.　　　／　 　 　 　 ＼
.　 　 |　　_ノ　 ヽ､.　　　 　 　 　 ┌────────────────────────────────┐
.　　　!.　（一）（ー）　| 　 　 　 　 │１．カリグラは兵士（ローマ市民）の支持を失い暗殺された　　　　　　　　　　　...│
　　　, っ （__人__）　 |　　　 　 　 │２．クラウディウス様は兵士（ローマ市民）に連行され、皇帝に推挙された　 　 │
.　　/　ミ） ｀⌒´　　/　　　　　　 │３．元老院はクラウディウス様を皇帝であると承認した　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
.　 /　ノゝ　　　　　/　　　　　　　└────────────────────────────────┘
　 i　ﾚ'´　　　 　　ヽ
　 |　|／|　　　　 |　|　　　　　　　　　確かに、市民と元老院の両方から認められなければ、皇帝にはなれないのです




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ξρσσρ_ξ
　　　 ∧,,∧　 ∧,,∧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　：／―　―　＼：
　∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧　　　　承認or否認　　　　　　　　　　　　：／（○） 　（○） ＼：
(　´・ω)　Ｕ) ( つと ノ(ω・｀ )　─────────→　　　　　：／　 　（__人__） 　 ｕ ＼：
｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ノ　←─────────　　　　　：|　　　　｀ ⌒´J　　　　　|：
　ｕ-ｕ （l 　　 ) (　　　ノu-ｕ　　　統治・重要ポスト任命　　　　　　：＼ｕ　　　 　 　　　　／：
　 　　　 `ｕ-ｕ'.　`ｕ-u'　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　　　　　　　　＼
　　　　《ローマ元老院》　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　・　　　　・ 　 　 ）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 《皇帝》

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│↑
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 統治・保護││　忠誠の誓いor拒否
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　↓│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　く￣＼　　　　 く￣＼　　　　 く￣＼　　　　 く￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/二､"ヽ　　 　/二､"ヽ　　 　/二､"ヽ　 　 　/二､"ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(ﾟ#]_＿ﾉ　 　　(ﾟ#]_＿ﾉ　 　　(ﾟ#]＿ﾉ　　　 　(ﾟ#]_＿ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r'⌒ヽii　　　 　r'⌒ヽii　　　 　r'⌒ヽii　 　 　r'⌒ヽii
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　─|　　 | |　　　─|　　 | |　 　─|　　 | |　　　─|　　 | |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ＿ﾉi'ゝ　　　 ヽ＿ﾉi'ゝ　　　 ヽ＿ﾉi'ゝ 　　 ヽ＿ﾉi'ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　U"｀ヽ)　 　　　U"｀ヽ)　　　　U"｀ヽ)　 　　　U"｀ヽ)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　《平民》（正規兵になるにはローマ市民権が必要）


　　　 ／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼　　　　　　こういった具合ですから
　　|　　　 （ ●）（●）　　　　　　　　　　　　　ﾌﾟﾘﾝｹﾌﾟｽ　　　　　　　　　　　　　　ｲﾝﾍﾟﾗﾄｰﾙ
　　|　　　　 （__人__）　　　　　　ある時は「　第一人者　」と呼び、ある時は「　最高司令官　」と呼び
　　|　　　　　　　　　ﾉ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｶｴｻﾙ
　　|　　 　 ∩ノ ⊃ }　　　　　　　またあるときは、カエサル家という意味で「　皇帝　」とも呼ぶのです
　 /ヽ　　 ／ ＿ノ }
　(　ヽ　 /　　/　ノ　　　　　　　　　神君アウグストゥスは神君カエサルの養子でございました
　　ヽ　“　　/＿|　 |
　　　＼＿_/＿＿ /


.

　　　　　　　　　＿＿
　　　　　　　 ／　 　_ﾉ＼
　　　　　　 /　　　　 （一）　　　　お恥ずかしながら
　　　 　 　 |　　　　　（__人）
　　　　　　 |　　　 　 　 　 ｌ　　　　 偉そうに語る私も実は最近まであまり区別しておりませんでした
.　　　 　 　 |　　　　　　 　|
.　　　　　　 ヽ　　　　　　ﾉ　　
　　　　　　　 ヽ　　　 　/　　　　　　　そう、もはやカエサルやインペラトールという名前自体が
　　　　　　　　/　　　　ヽ　
　　　　　　　　|　　　　　|　　　　　　　　皇帝を意味するようになっていったのです
　　　　　　 　 |. 　 　 　 |




.

　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　／ _ノ　 .ヽ、＼　　　　　　　　さて、神君カエサルと神君アウグストゥス……
　　　　　　　　　|　 （●）（●）　|
　　　　　　　　　|　　（__人__）　.|　　　　　　　　　この二人の神君で微妙に対応が異なったことがございます
　　　　　　　　　 |　　 ｀⌒´ 　ﾉ
　 r─一'´￣`＜ヽ　　　　　　}
　 `ー‐ｧ　　 ,　 　 )　　　 　, -'~⌒ヽ、
　　　 ノ　　　{. 　 ,ﾍ　　　　,l.　ゝ、_ .'ヽ)　　　　　　これが我々北ガリア属州民がローマに参りました理由となるのです
　　 ／, ､　_　　　/. |　　 　.　',　　.　..　 .ヽ、
　 （／ / // / /　...|　 　 　 ...|＼..＼＼ ＼_)
　 　　/ // / /　　　　　　 　 . .　＼_＼_)､_）
　 　　ｰ' {_/ノ　　　　　　　　　 　 　　."´



.

────────────────────────────────────────
　　神君カエサルは、自ら征服したガリア全域の有力者を元老院議員に抜擢しました
────────────────────────────────────────


　　::::::／　　 /:::/!:::| ｌ　Vﾊ　　　　 __ﾉ、 ＼ ＞ｘ
　　￣　　 ／:::/　}:::| ｌ　 Ｖﾊ　 __／ /:〉＼　＼　　＞ｘ
.　　＿_／::::／　/:::::!､ 　 ∨∨　ヽ/:/　/〉＼　＼ 　 ヽ＼　　　　　　有能なものならば
　　:::::::::::／　／:::／ﾊ.＼　∨ l／ ￣￣＼ 　 __　 ｀　.,_ 　ヽ
　　 ￣ 　 ／:::／}::::{､ｊ 　ヽ､∨! l ＼｀ヽ　 ヽ/:/　　_　､　￣}　　　　　　ローマ世界に貢献する資格を持つ
　　ー一:´::／　/::::::Ｖ/⌒!　∧　＼ ＼ ＼ |:/　　/:/　 ｀丁
　　ー‐一'　 ／::::::::/ l ﾉ} |　lノ＼　 ｀ ｰ _,ノｰク´￣｀ヽ /
.　　＿＿_／:::::::::::/l　} ｌ /｀´ _ヽ::l＼￣￣＼/　 二二､|
　　:::::::::::::::::::::::::::/　l∧∧ ,　lｆぅ､:ﾍ　＼ 　　 Vヽ. _____/　　　　　　　　　　かつての政敵であろうとも！
　　::::::::::::::::::::::::/　 /: /V/　´｀ ｰヽ〉 　 ＞ 、 ヽト--く　　 　 ∧
　　::::::::::::::::::／／/: /|_　　　　 ´ 　　,代ｆテx ＞ 、 ＼＼__／　|ﾊ　　　　　　かつての戦敵であろうとも！
　　＿＿:／　（_ﾉl::::l　Ｖ、ﾄ､　、'"　/ 　 ￣イﾉ l　| ＞ 、 ＼　 / l|
　　　 　 　 /＿,ノ::::|　 Ｖl Ｖxﾍ､ー'__　／/::ﾊ　 ヽ|/:::::::::＞ ＼　/
　　---──一ﾍ:::::ﾊ.　ヽ＼｀二¨´ イ ／:::::::::＼__｀二ﾆ=-‐‐｀ヽ
　　:::::::::::::::::::::::::__＼:∧.　｀ ｰ=ﾆ...__／::::::::::::::／　　　　　　　 ＿_＼



────────────────────────────────────
　　しかし、これが元老院階級を刺激し、暗殺に結びついたという声もございます
────────────────────────────────────


　　　　　　 ,ィ‐r==:;∠ﾆﾊ::::::::::､:::::::＼:＼:::::＼:::ヽ
.　　　　　 /:::::/ニ/ニ、У:::::::::::::::'::::;:::＼:＼::::::'::;::::::.　　　　　帝政の確立こそ全てに優先する
　　　　　/:::;ノ{:::::乂＿ﾘ::::;:≧=ミ｀ヽ::＼:::＼:＼::∧::ﾊ
　　　 　 l爪::::ヽ:::::::＼::／/／,ｨ　＼::＼:＼:::＼:ヽ:::';::::.　　　　　覚悟はいいか？オレはできている
.　　　　 ,Ll::∨::::＼:／　//,ｨｆｔﾘ´ 　 ヽ:::＼:＼:::ヽ::':;:::::ｌ
　　　　 {::::l::::::＼:::/ 　 // l__ノ＾　 　 ヽ＼::ヽ::ヽ:∧::';:::!
.　 　 　 Ｙ´ヽ:::::::/　　,ﾉ　ｰ､　　　 　 　 ' , V∧:::':;:ﾊ::i::|
.　　　　 乂_入__ｉ　ヽ__ 　 　 　 　 　 　 　 ' ∨ﾊ::::i:::|:ｊ/　　　　　ガリア人よ元老院から
　　　　　　__/´ ﾊｧ,ｨｆjﾊ　　　　　　　　 　 　 Ｖ:ﾊ::|::j/
. 　 　 　 /_/ｰ '_/く ノ　',　　-‐}　＿　　　　　∨l::|/　　　　　　　 ∧ 　 　 　 ｡ 　 __　　ｌ __　 　 _　｡　 /
　　　　 /_/__　/ヽ＼.　└---　/／　 　 　 　 }ﾘ/　　　　　　　 ./-ﾍ、l'´ l'´ | l/ ヒ' .Ｃ| ヒ' ｌ'´(._,│ ・
.　　　 / / 　 /　　＼:丶、　　r‐'　 ,ノ　　　　 ｊ/　　　　　　　　　　 （ さよならだ ）
　 　 /_/ｰ‐ /.　　 　 ＼:::＼ 　 ヽ '　　 　 　 /



───────────────────────────────────────────
　　神君アウグストゥスは、暗殺という轍を踏まぬ為、ガリア人から元老院議員の座を取り上げました
───────────────────────────────────────────


.

　　　 　 　 ／￣￣＼
　　　　　／　 ヽ､_　　＼　　　　　　この偉大なお二人の異なる判断は
　　　　（―）（― ）　　　|
　　　　（__人__）　　　　 |　　　　　　　触らぬ神にたたりなしとも言える、議論の忌避を招きます
　　 　 （｀⌒ ´　　　　　|
　　　.ｌ^l^lｎ　　　　　　 |
　　　.ヽ 　 L　　 　 　 ﾉ
　　　　 ゝ 　ﾉ　　 　ノ　　　　　　　　　 この問題が棚上げされ、はや５０年が経とうとしておりました……
　　　／ 　 /　 　　 ヽ
　 ／　　 /　　　　　 |



　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　　　　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　　　　　 　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


.

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ローマ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



　　　　　 　 ｌニニニニニニニﾆニﾆニニニニニT厂|厂|厂|厂厂|厂|厂|厂lTニニニニニニニニニニニニニニl
　　　　　　＼￣Τ￣Τ￣T￣￣「 ￣ 「 ￣ 「 ￣ 「 ￣ 「 ￣ 「 ￣ 「￣￣「￣￣「 ￣ 「￣ 「 ￣ 「 ￣ 「 ￣ 「ヽ／
　　　　　　　_| Ｌ ζ _|Ｌη |Ｌκ |Lξ |Lщ |Lψ |ＬΩ |Ｌκ |Ｌζ |Ｌχ |Ｌψ _|Lζ |Lπ |LΣ |Lα |Lε |Ｌ|_
　＿ 　　　　ｒ|＿＿ｚ――― ｚ――ｚ ――― ｚ――z ――――― z――z――――ｚ―‐z ―――― z―┐　 　 ＿
　 || 　 　 　 Υ⌒Υト＼＿＿Υ⌒Υ＼ ＿＿_Υ⌒Υ＿＿＿＿＿ Υ⌒Υ＿＿_ ／Υ⌒Υ＿／彡’Υ⌒Y　 　 　 ||
　 ||　　 　 　 |ｌｌ ｌ ll| l　＼ｒ―‐ |ｌl l l |＼ｒ―――|ｌl l l |〉―――――〈| l l l | ――ｔ |l　 |ｌl l l | ―ｔｲl　 　 |l l ｌ |　 　 　 ||
＿||＿＿＿_,,|ｌｌ ｌ ll| | ﾊ 「　　　|ｌl l l |ﾊ |.　 　 　 |ｌl l l ||　　　　　　　　|| l l l |　 　 　 | ﾊl|ｌl l l |　 　 | ﾊ　l |l l ｌ |＿＿＿||__
彡彡彡彡／,|ｌｌ ｌ ll| |∪ |ｌ　 　 |ｌl l l l∪|.　 　 　 |ｌl l l ||　　　　　　　　|| l l l |　 　 　 |∪l!ll l l |　 　 | ∪ l |l l ｌ |＼ミミミミﾐ
鬥鬥鬥鬥l圭|ｌｌ ｌ ll| | 　 |ｌ　 　 |ｌl l l l　 |.　 　 　 |ｌl l l ||　　　　　　　　|| l l l |　 　 　 |　 l|ll l l |　 　 | 　ｔ l |l l ｌ |圭|鬥鬥鬥
二二二二|圭| ｌ ｌ ｌ| |「ｒﾐ|ｌ　 　 |ｌl l l ｌ「ﾐ|.　 　 　 |ｌl l l ||　　　　　　　　|| l l l |　 　 　 |ｒ「ｌjｌl l l |　 　 | 彡」 |l l ｌ |圭|二二二
圭圭;Ｔ ;|z|l|「ｌ ｌ ｌ ｔ| |トミ|ｌ　 　 |ｌl l l ｌl ﾐ|.　 　 　 |ｌl l l ||　　　　　　　　|| l l l |　 　 　 |Ｌﾉ|ｌl l l |　 　 | 彡」 |l l ｌ |ｌｌ|z|　|圭圭
圭圭;;|　|z|l|l ｌ ｌ ｌ ｔ| | 　 |ｌ　 　 |ｌl l l l l「|.　 　 　 |ｌl l l ||　　　　　　　　|| l l l |　 　 　 | zｒ|ｌl l l |　 　 | 　z　|l l ｌ |ｌｌ|z|　|圭圭
圭圭;;|　|z|ｌl「「「「「| | l「 |ｌ　 　 |ｌl l l l ｌ|;|.　 　 　 |ｌl l l ||　　　　　　　　|| l l l |　 　 　 |ｔ「 |ｌl l l |　 　 | 「 l l |l l ｌ |ｌｌ|z|　|圭圭
圭圭;;|　|z|ｌl| l l l ｌ;| | ｌ| l|ｌ　 　 |ｌl l l l ｌ|;|.　 　 　 |ｌl l l ||　　　　　　　　|| l l l |　 　 　 |ｌl　|ｌl l l |　 　 | t ｌ ｌ |l l ｌ |ｌｌ|z|　|圭圭
圭圭;;|　|z|ｌl| l l l ｌ;| | ｌ| l|ｌ　 　 |ｌl l l l ｌ|;|.　 　 　 |ｌl l l ||　　　　　　　　|| l l l |　 　 　 |ｌl　|ｌl l l |　 　 | t ｌ ｌ |l l ｌ |ｌｌ|z|　|圭圭
圭圭;;|　|z|ｌl| l l l ｌ;| | ｌ| l|ｌ　 　 |ｌl l l l ｌ|;|.　 　 　 |ｌl l l ||　　　　　　　　|| l l l |　 　 　 |ｌl　|ｌl l l |　 　 | t ｌ ｌ |l l ｌ |ｌｌ|z|　|圭圭
圭圭;;|　|z|ｌl| l l l ｌ;| | ｌ| l|ｌ　 　 |ｌl l l l ｌ|;|.　 　 　 |ｌl l l ||　　　　　　　　|| l l l |　 　 　 |ｌl　|ｌl l l |　 　 | t ｌ ｌ |l l ｌ |ｌｌ|z|　|圭圭
圭圭┴┴|ｌl|_l_l_l_ｌ;|t三八 ＝ 八三八彡 ＝＝ 八三彡 ＝＝＝＝ ≦ミ三八┐=,┌八ミ三三┐＝{ミミミ 三三l ┴┴圭ﾐ
￣￣￣￣￣／￣￣￣￣　　￣￣￣　　 　 　 ￣￣　　　　　　　　 　 ￣￣￣　 　 ￣￣￣￣　　　￣￣￣ ＼￣￣￣￣
　 　 　 　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼


.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌──────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　皇帝政務室　　　　.│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└──────────┘
:::::l二二|l::::::::::::::::::::::::::::::::::|二二|l:::::::::::::::::::: ┌ ────────‐ ┐::::::::::::::::::::l:|二二|::::::::::::::::::::::::::::::::l:|二二|:::::
:::::Τ ::Τ::::::::::::::::::::::::::::::::::Τ ::Τ :::::::::::::::::: ｜l l l l l l l l l l l l l l l l l l l | :::::::::::::::::::: Τ ::Τ:::::::::::::::::::::::::::::::: Τ ::Τ::::
┬::|　.:::|::::┬─┬─┬─::|　.:::| ┬─┬─┤ﾐ..|´￣￣￣￣￣￣｀|..ﾐ├┬─┬─::|　.:::|::::┬─┬─┬─::|　.:::|┬
┴::|　.:::|::::┴┬┴┬┴┬::|　.:::| ┴┬┴┬┤ﾐ｜. . .:::::::::::::::::::::::::::｜ﾐ├┴┬┴┬::|　.:::|::::┴┬┴┬┴┬::|　.:::|┴
┬::|　.:::|::::┬┴┬┴┬┴::|　.:::| ┬┴┬┴┤ﾐ｜. . .:::::::::::::::::::::::::::｜ﾐ├┬┴┬┴::|　.:::|::::┬┴┬┴┬┴::|　.:::|┬
┴::|　.:::|::::┴┬┴┬┴┬::|　.:::| ┴┬┴┬┤ﾐ｜. . .:::::::::::::::::::::::::::｜ﾐ├┴┬┴┬::|　.:::|::::┴┬┴┬┴┬::|　.:::|┴
┬::|　.:::|::::┬┴┬┴┬┴::|　.:::| ┬┴┬┴┤ﾐ｜. . .:::::::::::::::::::::::::::｜ﾐ├┬┴┬┴::|　.:::|::::┬┴┬┴┬┴::|　.:::|┬
┴::|　.:::|::::┴┬┴┬┴┬::|　.:::| ┴┬┴┬┤ﾐ｜. . .:::::::::::::::::::::::::::｜ﾐ├┴┬┴┬::|　.:::|::::┴┬┴┬┴┬::|　.:::|┴
┬::|　.:::|::::┬┴┬┴┬┴::|　.:::| ┬┴┬┴┤ﾐ｜. . .:::::::::::::::::::::::::::｜ﾐ├┬┴┬┴::|　.:::|::::┬┴┬┴┬┴::|　.:::|┬
┴::|　.:::|::::┴┬┴┬┴┬::|　.:::| ┴┬┴┬┤ﾐ｜. . .:::::::::::::::::::::::::::｜ﾐ├┴┬┴┬::|　.:::|::::┴┬┴┬┴┬::|　.:::|┴
┬::|　.:::|::::┬┴┬┴┬┴::|　.:::| ┬┴┬┴┤ﾐ｜. . .:::::::::::::::::::::::::::｜ﾐ├┬┴┬┴::|　.:::|::::┬┴┬┴┬┴::|　.:::|┬
┴::|　.:::|::::┴┬┴┬┴┬::|　.:::| ┴┬┴┬┤ﾐ｜. . .:::::::::::::::::::::::::::｜ﾐ├┴┬┴┬::|　.:::|::::┴┬┴┬┴┬::|　.:::|┴
┬::|　.:::|::::┬┴┬┴┬┴::|　.:::| ┬┴┬┴┤ﾐ｜. . .:::::::::::::::::::::::::::｜ﾐ├┬┴┬┴::|　.:::|::::┬┴┬┴┬┴::|　.:::|┬
┴.;|　.:::l_ :┴─┴─┴─;;|　.:::|_┴─┴─┤ﾐ｜. . .:::::::::::::::::::::::::::｜ﾐ├┴─┴─;;|　.:::|::::┴─┴─┴─;;|　.:::|┴
￣l二二ﾘ.￣￣￣￣￣￣::|二二ﾘ.:￣￣￣ └･┘. . .:::::::::::::::::::::::::::└･┘ ￣￣￣ l:|二二l ￣￣￣￣￣￣l:|二二l￣
ニlニニlニニlニニlニニlニニｌニニlニニlニl!　　　　　　　　　　　　　　　llニlニニlニニlニニlニニlニニｌニニlニニlニ


.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　 ヽ､_　　＼　　　　全ガリアがローマの属州となって１００年経ちます
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （●）（● ）　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （__人__）　　　　 |　　　　　南ガリアではアジアティクス様が属州総督になりました
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （｀⌒ ´　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　 { 　 　 　 　 　 |　　　　　　我ら北ガリア属州民もローマの一員として高貴なる義務を……
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {　　　　　 　 ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　 　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾉ　 　　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　 |

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.-‐ ´￣｀ ヽ ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／　　 ,　 ヽ 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　 j l　　l 　 _l　　　｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ノ　l |ハ'-|＿､i-,ノ∧　　ﾞｉ　ﾞｉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　ﾘ　⌒ 　　⌒　　　',　　 ﾞｉ　ﾞｉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （　､ﾊ{┃ }冖{ ┃ }‐─l　　　,'　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ　 ト　､_､_, 　　　 ／ｲ　 ノ ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀ ヽ 　 　　　　　 ／　ー'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｛三=-=三二二´1
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　《ハエドゥイ族　やろうか奈》


　　＿＿＿＿＿＿
　＜ー＼ヾiγ／rﾆミ
　　＼ヾヽﾘ川//γ
　　／　─　　─＼
　　| 　　（◎）（◎）|
　.　|.　　（__人__）　.|
　　 | ∵　｀ ⌒´∴ﾉ　　　　　　　　　ほうほう
　.　 |.　　　　　　　.}
　.　 ヽ　 　　　　 　}　　　　　　　　　　つまりは北ガリア属州の皆様が元老院議員になりたいと？
　/ 　 ヽ　　　　　ノヽ
./　/　　 ∩ノ ⊃|　 |
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 |
　. ＼ ／＿＿＿ ／
　　《ナルキッソス》


.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　 ヽ､_　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （●）（● ）　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （__人__）　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （｀⌒ ´　　　ｕ　|　　　　（　いきなりだろＪＫ　）
　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　 { 　 　 　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {　　　　　 　 ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　 　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾉ　 　　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　 |

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.-‐ ´￣｀ ヽ ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／　　 ,　 ヽ 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　 j l　　l 　 _l　　　｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ノ　l |ハ'-|＿､i-,ノ∧　　ﾞｉ　ﾞｉ　　　　　　て、手短に言えばそうなりますね
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　ﾘ　⌒ 　　⌒　　　',　　 ﾞｉ　ﾞｉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （　､ﾊ{┃ }冖{ ┃ }‐─l　　　,'　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ　 ト　､_､_, 　　U ／ｲ　 ノ ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀ ヽ 　 　　　　　 ／　ー'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｛三=-=三二二´1
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　《ハエドゥイ族　やろうか奈》


.

.　　　　　＿＿＿＿＿＿
　 　　 ＜ー＼ヾiγ／rﾆミ
. 　　　　 ＼ヾヽﾘ川//γ　　　　　　　　　確かに現在、元老院議員の欠員がかなり出ておりますな
　　　　　 ／　　　　　＼
.　　　 　.|　　　　 _ノ　　ヽ
　　　　　| 　　　 （ ◎) (◎)
　　　　　| 　 　 　 （__人__） , -―ーっ　　　　　　しかしガリア人の皆様は首都の情勢はご存知か？
　　　 　　| ∴∵　｀ ⌒´ﾉ （ ゝ彡￣
.　　　　　 ﾝ　　 　 　 　 } ﾞ|￣'|
　　　 ／⌒ヽ､ 　　　 ノ　 .|,　 |　　　　　　　　　　　皇帝に協力的な議員を任命せねば
＿＿/　　　ﾉ ＼_ィ ´ー‐ｨ'　　 ∫
| |　 /　　 /　　　　r_＿＿__ ∬　　　　　　　　　　　　政権の運営すら苦労する所なのですぞ
| |　/　　 /　 　 　 |i　　　 ┌‐┐
| | （　〆⌒'──r─≒､.（(| 　 |
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣└‐┘￣￣￣￣￣￣
　　　　　《ナルキッソス》


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 ヽ､_　　＼　　　　　それでしたらご心配には及びません
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（●）（● ）　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（__人__）　　　　 |　　　　　　我らが元老院議員になれば
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（｀⌒ ´　　　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾊﾟﾄﾛｰﾈｽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{ 　 　 　 　 　 |　　　　　　　クラウディウス様が庇護者のようなもの
　　　　　　　　　　　　　　r､　　　 　r､ヽ　　 　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　ヽヾ　三　|:l1.ヽ　 　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　＼>ヽ　 |｀ ｝ >　 　　 <　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾊﾟﾄﾛｰﾈｽ　ｸﾘｴﾝﾃｨｽ
　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾍ　lノ `'ｿ 　　 　　　ヽ　　　　　　　　　　※古来よりローマでは庇護者と庇護民という
　　　　　　　　　　　　　　　　　　/´　 /,1　　　 　 |　|　　　　　　　　　　　私的な関係が重要視され
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ ノ .｜　　　　 |　|　　　　　　　　　　　お互いを全力で守る道徳的な義務がありました


.

　　　　＿＿＿＿＿＿
　　　＜ー＼ヾiγ／rﾆミ
　　　　＼ヾヽﾘ川//γ　　　　　　　　　確かにそれはそうでしょうな
　 　 　 _ノ　　ヽ、　　＼　 　,.:┐
　　　 .（ ◎）（ ◎）　　..|　／　｜
　　　 （__人__） 　　　　.|./　　 /
　　　　 i⌒ ´ .r－､∴. |/　 ／　　　　　　しかし遠く北ガリアの皆様が
　　　　 { 　 　 ヽ,　',. .,/　:/',
　　　　 .ヽ　　　.|　 l_/_, -‐､',　　　　　　　 首都にどれだけの影響力をお持ちかな？
　　　　　 .ヽ　.　| 　 / , -－'i|
　　　　　　/　　 {　　V , -－ﾍ　　　　　　　 数合わせでしたら首都の騎士階級で間に合っております
　　　　　　|　　　ヽ　 Ｌ|　r=　|
　　　　　《ナルキッソス》


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ノ　　ヽ、　八　　　　　　（　こいつ……元奴隷の癖に……　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（●）（● ）　⌒ |
　　　　　　　　　　　　.　　　　　　 （__人__）　 　u　 .|　　　　　　た、確かに今現在首都に大した力はございません！
　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　 ヽ｀⌒ ´　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｛　　　　　　　/　　　　　　　しかし北ガリアの発展はめざましく……
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　lヽ、　　,ｨ'.) ./
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　j　.}ﾝ／／　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾉ　'"´ ￣〉　　|
　　　　　　　　　　　　.　　　　　 　 {　　　　 勹..　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　､＿_,,ﾉ　.　|


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.-‐ ´￣｀ ヽ ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／　　 ,　 ヽ 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　 j l　　l 　 _l　　　｀ヽ　　　　　鉱山も豊富ですし
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ノ　l |ハ'-|＿､i-,ノ∧　　ﾞｉ　ﾞｉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　ﾘ　⌒ 　　⌒　　　',　　 ﾞｉ ﾞｉ　　　　　　色々と便宜は図れると思いますわ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （　､ﾊ{┃ }冖{ ┃ }‐─l　　　l　jヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ　 ト　､_､_, 　　 u ／ｲ　 ノ ノ　〉 ))
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀ ヽ 　 　　　　　 ／y ー'　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｛三=-=三二二´1　　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　,.　 ｒ'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　《ハエドゥイ族　やろうか奈》


.

　　＿＿＿＿＿＿
　＜ー＼ヾiγ／rﾆミ
.　　＼ヾヽﾘ川//γ　　　　　　　　経済力というのなら、ギリシアや東方もよろしゅうございますぞ
　　　／　　ー　　‐＼
　　　|　　 （ ◎） （ ◎）　
　　　|　　　　 （__人__）
　　　|　∴∵ ｀i 　i´ﾉ　　　　　　　 　クラウディウス様はギリシア語を母国語とまでおっしゃる学問の徒
　　　|　　　.　　 `⌒ }
　　　ヽ　　　　　　　.}　　　　　　　　　 ギリシャ人ならば元老院議員からの反発も少なく済むでしょう
　　　　ヽ　　　　　ノ
　　　／　　　　　　ヽ
　　/　　　　　　　　　ヽ,


.　　　 ＿＿＿＿＿＿
　　 ＜ー＼ヾiγ／rﾆミ
.　　　 ＼ヾヽﾘ川//γ
　　　　／　　　 _ノ　＼
　　　　|　　 　（ ◎）（◎）
　　　 ｜　　　　 （__人__）　　　　　　　　　　さあ北ガリアの皆様がローマに何をもたらせますかな！？
　　 　 |　 ∴∵　｀ ⌒´ﾉ
　 　　 |. 　 　　　　　　 }
　　 ,..-'ヽ.　　　　　　　}
　 ./::"::::`ヽ､.,＿＿__ノ
　/::i::::::::::::"'弋'!ｰ',イ>|'_ノ´｀ｰ -,,＿ _
. }:::ﾞ|::::::::::::::::::::~ﾞ:_戈;f"　 、　　　 ｲ/ `i
/:::::::!;:::::::::::::::::::/',r.ﾃ　　　 ＼xｰ.ｫ､__ノ
::::::::::::ヾ!:::::::::::::l .l r'　　 `　､_冫y"
:::::::::::::::::＼o:::::l .ﾄ、　 ヽ,＿ﾉ"ｰ'
:::::::::::::::::{::::{＼代 l>ｰ､,_ノ


.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.,／,-､　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ ﾉ:/　ﾉfヽ.. ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　/:/　/...|　| Ｕ |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　ﾚ　./..ノ .,''´}　i　　　　　そ、それは……
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　　　' ´ .〃 /　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ.　 　 　.　〈　.ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼.,_　　._ﾉ /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　/　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　./　　/　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i　.／　　.　 |





　　　　　　　＿＿＿＿＿＿
　　　　　　＜ー＼ヾiγ／rﾆミ
　　　 　 　　＼川ヽﾘ川////γ　　　　　　　　　　　　　　　……明日またお越しくださいませ
　　　 　 　　　/､_ノ　　　 ,ミ彡＼
　　　 　 　 　 | 　 （ ◎）　 　ミ彡＼　,,..,.,,...,..､..　　　　　　　　　皇帝にお伝えは致しましょう
　　 　 　 　 　ヽ　 　⌒)_ 　 ,,..,,'"''.''":.:.:;.;;',.,,,,;.",,
　　　　　　　　　`（__厂,′.,,"';;''''""^.:.:.:.:.:.:.:.::.....|
　　　　　　　 　　　　`-､_,,'' ,,ヾ:＿;; ::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　"'r.:.:.:.:￣."''ヽ､_____/
　　　　　　　　　　　　　 　 ∨.:.:.:.:.:.:.Y.:.:.:.:.:..:.l　　　　　　　　　　　お会いになられるか否かは皇帝次第ですが
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾚ.:.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:::.:.:.l
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 |.:.:.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:::.::.:l
　　　　　　　　　　　 　 　 　 |.:.:.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:.:...:.|
　　　　　　　　　　　　　　 　 |.:/.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:.:..:.|


.

　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　　　　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　　　　　 　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌───────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　その夜　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└───────┘


　　　　　　　　,. -‐ '´￣｀ヽ､
　　　　　　 ／ /　　,　　　　ヽ＼
　　　　,.イ´　　l_ 　 l　　l　j　　　＼　　　　　　　うーん……
　　　/　/　 　∧ヽ-i､＿|-'ハ| l　 ヽ
　　 /　/　 　,'　　⌒　　　⌒ lﾉ　　ヾ
　　ﾊ 　',　　l─‐{ ┃ }冖{ ┃}ﾊ　ﾉ　）　　　　　　　やっぱり伏して食べるスタイルは慣れないわ
　 　 ヽ ヽ　ﾄヽU　　 ､_,､_,　イ　 ﾉ'
　　　 　ー' ＼　　　　　　 　 ノ '
　　　　　　　「｀二二三=-=三｝　　　　　 ／　　　　　やらない夫さんはうまいわよね
　　　　　 ／　　　　　　　　　　ヽ　　　／
　　　　 /　　 ｒ　　　　　　　　　` l　／
　 　 　 |　　 ｛ :､　　　　　　　　 }／
　　　　 |　　　ヽ　　　　　..:..　　ﾉ
　　　　　ヽ　　　￣￣￣｀i--r'う
　　　　　　`､＿＿＿＿,!､)））
　　　《ハエドゥイ族代表　やろうか奈》


　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　／　 ヽ､_　　＼
　　　　　　　　　　　　　　（●）（● ）　　　|　　　　我らベルガエ人はガリアの中でも特に侮られますからね
　　　　　　　　　　　　　　（__人__）　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　（｀⌒ ´　　　　　|　　　　　こういうところで失点はしたくない……
　　　　　　　　　　　　　　　{ 　 　 　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　 　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　.ヽ　 　　　 /
　　　　　　　　　　_＿／⌒　 　ヽノ 　＼
　　　 　 　 ／⌒（＿＿_／　　　　 　 |　｀ｉ
　　　　　 (_＿_)⌒ヽ　　 　 　 ／　／￣ ´
.　　　__／　／＼　　　　　　　　／
　　（_＿_／　　　` ─―─― ´


.

　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　／　 ヽ､_　　＼
　　　　　　　　　　　　　　（－）（－ ）　　　|　　　　とはいえ感触は悪いですね
　　　　　　　　　　　　　　（__人__）　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　（｀⌒ ´　　　Ｕ　|　　　　　あの元奴隷についカッとなってしまったのも痛い……
　　　　　　　　　　　　　　　{ 　 　 　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　 　　　　/　　　　　　 そもそもなぜ奴隷風情に面会を願わねばならないのか……
　　　　　　　　　　　　　　　.ヽ　 　　　 /
　　　　　　　　　　_＿／⌒　 　ヽノ 　＼
　　　 　 　 ／⌒（＿＿_／　　　　 　 |　｀ｉ
　　　　　 (_＿_)⌒ヽ　　 　 　 ／　／￣ ´
.　　　__／　／＼　　　　　　　　／
　　（_＿_／　　　` ─―─― ´



　　　　　　　　,. -‐ '´￣｀ヽ､
　　　　　　 ／ /　　,　　　　ヽ＼　　　　　　　その通り　だから余計に　腹が立ち
　　　　,.イ´　　l_ 　 l　　l　j　　　＼
　　　/　/　 　∧ヽ-i､＿|-'ハ| l　 ヽ　　　　　　ってこともあるわよ
　　 /　/　 　,'　　⌒　　　⌒ lﾉ　　ヾ
　　ﾊ 　',　　l─‐{ ┃ }冖{ ┃}ﾊ　ﾉ　）
　 　 ヽ ヽ　ﾄヽ　　　 ､_,､_,　イ　 ﾉ'
　　　 　ー' ＼　　　　　　 　 ノ '　　　　　　　　　　あの奴隷の顔はムカツクけど、言ってることはもっともなことかも
　　　　　　　「｀二二三=-=三｝
　　　　　 ／　　　　　　　　　　ヽ



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　 ヽ､_　　＼　　　　ふーむ……
　　　　　　　　　　　　　　　　　 （●）（● ）　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　 （__人__）　　　　 |　　　　　確かに議員になりたい人は他にもいるでしょうね
　　　　　　　　　　　　　　　　　 （　　　　　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　.　　　　{　　　 　 　 　 |　　　　　　 彼らより我々が良いと皇帝に納得させねばならない……
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ⊂ ヽ∩　　 　 く
　　　　　　　　　　　　　　　　　　| '､＿ ＼　／　 )
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 |_＼　 “　.／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ､ ＿_＼_／


.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 ヽ､_　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　（―）（― ）　　　|　　　　クラウディウス様といえば歴史学者……か
　　　　　　　　　　　　　　　　　　（__人__）　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　（｀⌒ ´　　　　　|　　　　　　そこに何か気を惹くものがあるのかも……
　　　　　　　　　　　　　　　　　.ｌ^l^lｎ　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　.ヽ 　 L　　 　 　 ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ゝ 　ﾉ　　 　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　／ 　 /　 　　 ヽ　　　　　　　　　まあ、面会の機会があれば……ですが
　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　 /　　　　　 |



　　　　　　　　,. -‐ ‐　　‐- ､
　　　　　　 ／ /　　,　　　　ヽ＼
　　　　,.イ´　　l　　 l 　　l　 !　　ヽ　　　　　　　ま、それは運よね……
　　　/　/　 　 l_　　l 　　l　j 　 l　 ヾ
　　 /　/　 　∧ヽ--i､＿|-'ハ l '　　）　　　　　　　あの奴隷の度量の広さに期待するしかないのかも……
　　ﾊ 　',　　l U　　─　　　─ lﾉ　 ｿ
　 　 ヽ ヽ　ヽ─‐{ ┃ }冖{ ┃}ﾊ　ﾉ'
　　　 　ヽ＿,トヽ　　　､_,､_,　 イ_ノ
　　　　　　　「｀二二三=-=三｝
　　　　　 ／　　　　　　　　　　ヽ


.

　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　　　　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　　　　　 　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌───────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│ 　 　次の朝　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└───────┘



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌──────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　皇帝政務室　　　　.│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└──────────┘
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_
:::::l二二|l::::::::::::::::::::::::::::::::::|二二|l:::::::::::::::::::: ┌ ────────‐ ┐::::::::::::::::::::l:|二二|::::::::::::::::::::::::::::::::l:|二二|:::::
:::::Τ ::Τ::::::::::::::::::::::::::::::::::Τ ::Τ :::::::::::::::::: ｜l l l l l l l l l l l l l l l l l l l | :::::::::::::::::::: Τ ::Τ:::::::::::::::::::::::::::::::: Τ ::Τ::::
┬::|　.:::|::::┬─┬─┬─::|　.:::| ┬─┬─┤ﾐ..|´￣￣￣￣￣￣｀|..ﾐ├┬─┬─::|　.:::|::::┬─┬─┬─::|　.:::|┬
┴::|　.:::|::::┴┬┴┬┴┬::|　.:::| ┴┬┴┬┤ﾐ｜. . .:::::::::::::::::::::::::::｜ﾐ├┴┬┴┬::|　.:::|::::┴┬┴┬┴┬::|　.:::|┴
┬::|　.:::|::::┬┴┬┴┬┴::|　.:::| ┬┴┬┴┤ﾐ｜. . .:::::::::::::::::::::::::::｜ﾐ├┬┴┬┴::|　.:::|::::┬┴┬┴┬┴::|　.:::|┬
┴::|　.:::|::::┴┬┴┬┴┬::|　.:::| ┴┬┴┬┤ﾐ｜. . .:::::::::::::::::::::::::::｜ﾐ├┴┬┴┬::|　.:::|::::┴┬┴┬┴┬::|　.:::|┴
┬::|　.:::|::::┬┴┬┴┬┴::|　.:::| ┬┴┬┴┤ﾐ｜. . .:::::::::::::::::::::::::::｜ﾐ├┬┴┬┴::|　.:::|::::┬┴┬┴┬┴::|　.:::|┬
┴::|　.:::|::::┴┬┴┬┴┬::|　.:::| ┴┬┴┬┤ﾐ｜. . .:::::::::::::::::::::::::::｜ﾐ├┴┬┴┬::|　.:::|::::┴┬┴┬┴┬::|　.:::|┴
┬::|　.:::|::::┬┴┬┴┬┴::|　.:::| ┬┴┬┴┤ﾐ｜. . .:::::::::::::::::::::::::::｜ﾐ├┬┴┬┴::|　.:::|::::┬┴┬┴┬┴::|　.:::|┬
┴::|　.:::|::::┴┬┴┬┴┬::|　.:::| ┴┬┴┬┤ﾐ｜. . .:::::::::::::::::::::::::::｜ﾐ├┴┬┴┬::|　.:::|::::┴┬┴┬┴┬::|　.:::|┴
┬::|　.:::|::::┬┴┬┴┬┴::|　.:::| ┬┴┬┴┤ﾐ｜. . .:::::::::::::::::::::::::::｜ﾐ├┬┴┬┴::|　.:::|::::┬┴┬┴┬┴::|　.:::|┬
┴::|　.:::|::::┴┬┴┬┴┬::|　.:::| ┴┬┴┬┤ﾐ｜. . .:::::::::::::::::::::::::::｜ﾐ├┴┬┴┬::|　.:::|::::┴┬┴┬┴┬::|　.:::|┴
┬::|　.:::|::::┬┴┬┴┬┴::|　.:::| ┬┴┬┴┤ﾐ｜. . .:::::::::::::::::::::::::::｜ﾐ├┬┴┬┴::|　.:::|::::┬┴┬┴┬┴::|　.:::|┬
┴.;|　.:::l_ :┴─┴─┴─;;|　.:::|_┴─┴─┤ﾐ｜. . .:::::::::::::::::::::::::::｜ﾐ├┴─┴─;;|　.:::|::::┴─┴─┴─;;|　.:::|┴
￣l二二ﾘ.￣￣￣￣￣￣::|二二ﾘ.:￣￣￣ └･┘. . .:::::::::::::::::::::::::::└･┘ ￣￣￣ l:|二二l ￣￣￣￣￣￣l:|二二l￣
ニlニニlニニlニニlニニlニニｌニニlニニlニl!　　　　　　　　　　　　　　　llニlニニlニニlニニlニニlニニｌニニlニニlニ



.

　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　／　　 　 　 ＼　　　　　　　ガガリアのわ若者よ
　　　　　 ／　　 ─　　 ― ヽ
　　　　／ 　 　（ ○） 　（ ○）'　　　　　　え遠路はるばるよよくぞま参られた
　　　　|　 　 　 　 （__人__） 　　|
　　　　＼　 　　 　 ｀ ⌒´J　,／
　　　　／　　　　　　ー‐　　 ヽ



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ノ　　ヽ、　　＼　　　　（　まさかお目通りが叶うとは……　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（●）（● ）　　　|
　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　 （__人__）　 　u　 .|
　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　 ヽ｀⌒ ´　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｛　　　　　　　/　　　　　い、インペラトールにおかれましてはご機嫌麗しゅう
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　lヽ、　　,ｨ'.) ./
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　j　.}ﾝ／／　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾉ　'"´ ￣〉　　|　　　　　　　レミ族を代表して参りました、やらない夫でございます
　　　　　　　　　　　　　.　　　　　 　 {　　　　 勹..　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　､＿_,,ﾉ　.　|


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.-‐ ´￣｀ ヽ ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／　　 ,　 ヽ 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　 j l　　l 　 _l　　　｀ヽ　　　　　私はハエドゥイ族代表やろうか奈でございます
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ノ　l |ハ'-|＿､i-,ノ∧　　ﾞｉ　ﾞｉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　ﾘ　⌒ 　　⌒　　　',　　 ﾞｉ ﾞｉ　　　　　　ご機嫌麗しゅう
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （　､ﾊ{┃ }冖{ ┃ }‐─l　　　l　jヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ　 ト　､_､_, 　　 u ／ｲ　 ノ ノ　〉 ))
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀ ヽ 　 　　　　　 ／y ー'　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｛三=-=三二二´1　　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　,.　 ｒ'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　《ハエドゥイ族　やろうか奈》


.

　　　　　 　　　＿＿＿　　_ｶｸﾝ
　　　　　　　／　　 　 　＼==
　　　　==／　　─= 　 ─＼=
　　　=／　 　 （○）=　（○） ＼
　　　=|　　　　　（__人__）　　　|
　 　　 ＼　　 　　｀ ⌒´J　 ,／
　　　　ノ　　　　　　ー‐　　　＼


　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　／　　 　 　 ＼　　　　　　いインペラトールとは呼ばず、だだ第一人者と呼ぶようにししてくだされ
　　　　　 ／　　 ─　　 ― ヽ
　　　　／ 　 　（ ○） 　（ ○）'　　　　
　　　　|　 　 　 　 （__人__） 　　|　　　　　インペラトールとは　さ最高司令官の意味ゆえ、へ平時には相応しくない
　　　　＼　 　　 　 ｀ ⌒´J　,／
　　　　／　　　　　　ー‐　　 ヽ


　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 ヽ､_　　＼　　　　　は、では第一人者
　　　　　　　　　　　　　　　　（●）（● ）　U　|
　　　　　　　　　　　　　　　　（__人__）　　　　 |　　　　　　まずはブリタニアの成功をお慶び申し上げます
　　　　　　　　　　　　　　　　（｀⌒ ´　　　　　|
　　　　　　　　　　　　.　　　　 { 　 　 　 　 　 |　　　　　　　 我々の領土はブリタニアにも近く
　　　　　　　　　　　　　　　　　{　　　　　 　 ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ　　　 　ノ　　　　　　　　　　彼の地の騒動の影響もつようございました
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　 　　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　 |


.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.-‐ ´￣｀ ヽ ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／　　 ,　 ヽ 　 ＼　　　　　今やガリアの動揺は収まり
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　 j l　　l 　 _l　　　｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　 ノ　l |ハ'-|＿､i-,ノ∧　　ﾞｉ　ﾞｉ　　　　全くの平安を享受しておりますわ
　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　ﾘ　⌒ 　　⌒　　　',　　 ﾞｉ　ﾞｉ
　　　　　　　　　　　　　　　 （　､ﾊ{┃ }冖{ ┃ }‐─l　　　,'　ﾊ　　　　これも第一人者の武勲のおかげでございます
　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ　 ト　､_､_, 　　　 ／ｲ　 ノ ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀ ヽ 　 　　　　　 ／　ー'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　｛三=-=三二二´1
　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　＼



　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　／　　 　 　 ＼　　　　　　　そなたたちガガリア人の協力ああっての遠征ですお
　　　　　 ／　　 ─　　 ― ヽ
　　　　／ 　 　（ ○） 　（ ○）'　　　　　　ぶ武勲ならばプラウティウス将軍こそが栄誉に相応しい
　　　　|　 　 　 　 （__人__） 　　|
　　　　＼　 　　 　 ｀ ⌒´J　,／　　　　　　が凱旋式でも私は彼の左を歩いたのですお
　　　　／　　　　　　ー‐　　 ヽ



　　　　　 　　　＿＿＿　　_ｶｸﾝ
　　　　　　　／　　 　 　＼==
　　　　==／　　─= 　 ─＼=
　　　=／　 　 （○）=　（○） ＼
　　　=|　　　　　（__人__）　　　|
　 　　 ＼　　 　　｀ ⌒´J　 ,／
　　　　ノ　　　　　　ー‐　　　＼


.

　　　　　　　　　　　　 .／￣￣＼
　　　　　　　　　　　.／　　U　　　＼
　　　　　　　　　　　|　　 　　ー　　‐ i　　　　　　　　　（　な、何か粗相をしてしまったのか　）
　　　　　　　　　　　|　　　（ ●） （ ●）
　　　　　　　　　　　|U　　　　（__人__）
　　　　　　　　　　　|　　　　　　`⌒´i
　　　　　　　　　　　ヽ.　　　　　　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　ヽ　 　　　　ノ
　　　　　　　　　　　　　.>　　　 <　　　　　　　　　　　　　 ,. -‐ '´￣｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　|　　　　 |　　　　　　　　　　　　／ /　　,　　　　ヽ＼　　　　（　わ、わかんない　）
　　　　　　　　　　　　　|　　　　 |　　　　　　　　　　,.ｲ´　　l_ 　 l　　l　j　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　/ 　 ∧ヽ-i､＿|-'ハ| l 　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　/　　,'　 ⌒　　　⌒　lﾉ 　　ヾ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ 　',　 l─{ ┃ }三{ ┃}─j 　ﾉ　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ ヽ　ﾄヽ u　 ､_,､_,　　 イ 　 ﾉ'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ー' ＼　　　　⌒　　u／ ｰ'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{ｎ二三ﾆ=-=ﾆ三ｎ｝
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l^l | | ｌ ,/) 　　 　l^l.| | /）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ', U ! ﾚ' /　.　.　 | U ﾚ'/／)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {　　　 〈　　　　 ﾉ　　　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ..i,　　 　."⊃ｒニ 　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ."'""⌒´　　　`''""''''



　　＿＿＿＿＿＿
　＜ー＼ヾiγ／rﾆミ
.　　＼ヾヽﾘ川//γ　　　　　　　　……
　　　／　　ー　　‐＼
　　　|　　 （ ◎） （ ◎）　　　　　　　第一人者はそなたたちの挨拶に満足しておられます
　　　|　　　　 （__人__）
　　　|　∴∵ ｀i 　i´ﾉ　　　　　　　　　安心して陳情を続けられますよう
　　　|　　　.　　 `⌒ }
　　　ヽ　　　　　　　.}
　　　　ヽ　　　　　ノ
　　　／　　　　　　ヽ
　　/　　　　　　　　　ヽ,


.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／ ヽ､.　_ノ　＼　　　　　　　　　はい
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 （●）（●）　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　（__人__）　｜　　　　　　　　　我々北ガリア属州民も
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　 ｀ ⌒´　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　 　}　　　　　　　　　　　元老院議員の一員に加えていただきたく存じます
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　 　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 人＿__＿_ノ"⌒ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　 / 　　　　　　　　　　 へ　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　（　　ヽγ⌒)　　　　　| 　＼ 　 ＼
　　　　　　　　　　　 ￣￣￣＼＿＿／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣


　　　　　 　　　＿＿＿　　_ｶｸﾝ
　　　　　　　／　　 　 　＼==
　　　　==／　　─= 　 ─＼=
　　　=／　 　 （○）=　（○） ＼
　　　=|　　　　　（__人__）　　　|
　 　　 ＼　　 　　｀ ⌒´J　 ,／
　　　　ノ　　　　　　ー‐　　　＼


──────────────────────────────
　　当時の私は、今よりなお無学で事情にも疎い人間でありました
──────────────────────────────


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼　　　　　　（　さっきからなんだ……　）
　　　　　　　　　　　　　　　 rヽ　　／　ノ　　＼ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　 i　!　　|　 （●）（●）　|
　　　　　　　　　　　　 r;r‐r/　| 　 |U　（__人__）　 |　　　　　　そもそも神君カエサルは議席をお与え下さいました
　　　　　　　　　　　 〈_L (｀ヽ .}　　|　　 ｀ ⌒´　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　l｀ （ ｀`/　.　 |　　　　　　　 }　　　　　　　 神君アウグストゥスの処置は
　　　　　　　　　　　　ヽ 　　l　　.　 ヽ　　　　　 　}
　　　　　　　　　　　　　|,. 　 l　　 /⌒　 　ー‐　　ｨ ヽ　　　　　　　いわば暗殺を防ぐための非常手段……


.

　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　／　　 　 　 ＼
　　　　　 ／　　 ─　　 ― ヽ
　　　　／ 　 　（ ○） 　（ ○）'　　　　　　（　……暗殺　）
　　　　|　 　 　 　 （__人__） 　　|
　　　　＼　 　　 　 ｀ ⌒´J　,／
　　　　／　　　　　　ー‐　　 ヽ


───────────────────────────────────────────
　　クラウディウス様は、何度も暗殺されかけており、極度に暗殺を恐れて行動なさっていたそうです
───────────────────────────────────────────


　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /ﾉ　 ヽ､_　 ＼　　　　　ローマの体制はすでに盤石であり
　　　　　　　　　　　　　 .　　 　 （●）（● ）　 　|
　　　　　　　　　　　　　 .　　　　（人__）　 　　U |　　　　　今こそ我々ガリア人が感服し忠誠を誓った
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|⌒´　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　 . 　 　 　 |　 　 　　　　/　　　　　　ローマのあるべき姿に……
　　　　　　　　　　　　　 .　　　 　 ヽ　　　　 　/
　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　ヽ. 　 　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,-‐)__, ／⌒l
　　　　　　　　　　　　　 .　　 　 ／;─ー〉》　／l
　　　　　　　　　　　　　 . 　 　 （＿ﾝー‐-,r'´ . |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　|


　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　／　　 　 　 ＼
　　　　　 ／　　 ─　　 ― ヽ
　　　　／ 　 　（ ○） 　（ ○）'　　　　　　ろローマのあるべき姿とは
　　　　|　 　 　 　 （__人__） 　　|
　　　　＼　 　　 　 ｀ ⌒´J　,／
　　　　／　　　　　　ー‐　　 ヽ


　　　　　 　　　＿＿＿　　_ｶｸﾝ
　　　　　　　／　　 　 　＼==
　　　　==／　　─= 　 ─＼=
　　　=／　 　 （○）=　（○） ＼
　　　=|　　　　　（__人__）　　　|
　 　　 ＼　　 　　｀ ⌒´J　 ,／
　　　　ノ　　　　　　ー‐　　　＼


.

　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　／　　 　 　 ＼　　　　　　　なんですかお？
　　　　 ／　　　　　　 ― ヽ
　　　／ 　 　　　　 　（ ○） '､
　　　|　 　 　 　　　　　 （__ﾉ_）　　　　　今のローマはあるべき姿ではない……と？
　　　＼　 　　　　　 　 J_⌒
　　　／　　　　　　　　　　　＼


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,. -‐ '´￣｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／ /　　,　　　　ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.ｲ´　　l_ 　 l　　l　j　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　/ 　 ∧ヽ-i､＿|-'ハ| l 　 ヽ　　　　そ、そういう意味では
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　/　　,'　 ⌒　　　⌒　lﾉ 　　ヾ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾊ 　',　 l─{ ┃ }三{ ┃}─j 　ﾉ　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ ヽ　ﾄヽ u　 ､_,､_,　　 イ 　 ﾉ'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ー' ＼　　　　⌒　　u／ ｰ'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {ｎ二三ﾆ=-=ﾆ三ｎ｝
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l^l | | ｌ ,/) 　　 　l^l.| | /）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　', U ! ﾚ' /　.　.　 | U ﾚ'/／)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{　　　 〈　　　　 ﾉ　　　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..i,　　 　."⊃ｒニ 　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　."'""⌒´　　　`''""''''


.

　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　／　　 　 　 ＼　　　　　な長さでいうのならば
　　　　　 ／　　 ─　　 ― ヽ
　　　　／ 　 　（ ○） 　（ ○）'　　　　　第一人者に権力が委託されない時代がローマのああるべき姿
　　　　|　 　 　 　 （__人__） 　　|
　　　　＼　 　　 　 ｀ ⌒´J　,／
　　　　／　　　　　　ー‐　　 ヽ


─────────────────────────────────────
　　あるいは歴史家たるクラウディウス様はすでに分かっていたのかもしれません
─────────────────────────────────────


　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　／　　 　 　 ＼　　　　　そなたたちガリア人がローマに組み込まれた頃なれば
　　　　　 ／　　 ─　　 ― ヽ
　　　　／ 　 　（ ○） 　（ ○）'　　　　　独裁官となったかカエサルその人こそがローマのああるべき姿
　　　　|　 　 　 　 （__人__） 　　|
　　　　＼　 　　 　 ｀ ⌒´J　,／
　　　　／　　　　　　ー‐　　 ヽ　　　　　　かカエサルと出会うや否やローマへ参入したレミ族ならお分かりでしょう


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　ノ　　＼ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 （●）（●）　|
　　　　　 .　　　　　　　　　　　　 |　u.（__人__）　.|　　　　　そ、それは……
　　　　　　　　　　　　 r､ 　　 　　|　　 ｀ ⌒´ 　.|
　　　　　　　　　　　,.く＼＼r､　　 ヽ　　　　　　ﾉ
　　　　　　　　　　　＼＼＼ヽ}　　　ヽ　　　 　/
　　　　　　　　　　　　rヽ ` 　 ヽ　　/　　　ｧ'´ヽ
　　　　　　　　　　　 └'｀{　 . 　 ＼.|　　　/　 　i
　　　　　　　　　　　　　　 ヽ､._　　　ヽ､_,r'　　　.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀ヽ､　　　／' 　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀'ｰ'´


.

　　　　　　　　　 ＿＿＿＿
　　　　　　　　／　　　　　　＼
　　　　　　　/ ─　　　─　　　＼　　　　　　ろローマ中の噂になっているからご存知でしょうが
　　　　　　/（ ○）　 （ ○）　　　 ＼
　　　　　　|　　（__人__）　　　　　　 |　　　　　 わわ私はまさにあ暗殺されかけた
　　　　　 　＼　｀ ⌒J 　　　　　 ／
　　　　　　 　/　　ー‐　　　　　　ヽ　　　　　　　な倣うのであれば神君アウグストゥスの例……
　　　　　　　/　　　　　　　　　　　 ｀


──────────────────────────────
　　「皇帝」の「不信任」は反乱か暗殺以外にないということを……
──────────────────────────────


　　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　　　‐　　 ─ 　　　　＼　　　　　　　そそなたたちを元老院議員にして実現する、
　　　　　 　（　　（ ○）　　　　　＼
　　　　　　（人__）　　　　　　　　　|　　　　　　　あるべきローマとは？
　　　　　 　｀⌒J　　　　　　　　 ／
　　　　　　　｀ｌ　　　　　　　　　 ＼　　　　　　　　ろローマは何を得るのですか？
　　　　　　　　ｌ　　　　　　　　　　 ＼


.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.,／,-､　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ ﾉ:/　ﾉfヽ.. ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　/:/　/...|　| 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　ﾚ　./..ノ .,''´}　i　　　　　……
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　　　' ´ .〃 /　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ.　 　 　.　〈　.ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼.,_　　._ﾉ /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　/　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　./　　/　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i　.／　　.　 |


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　.／}＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　,r'"／　 .＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ハ　/　/ ヽ、　／"i
　　　　　　　　　　　　　　　　　.ｿ ﾉ /　/ （●／ ..,ｨ´　　　　　……クラウディウス様
　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 ﾚ' 　 '- '~　 ／..|_
　　　　　　　　　　　　　　　　　l　　　　 　　 ｔ".,.-┘.)　　　　　それは
　　　　　　　　　　　　　　　.　　',　　　　　　 　､-ｰｒ'､
　　　　　　　　　　　　　　　　　 .＼　　　　　　　゛''´.ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　）　　　　　　／｀´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　／ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　 .　/　　　　／　　│


.

　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　　　　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　　　　　 　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


.

──────────────────────────────
　　その日の熱気はとりわけのものがあったと記憶しております
──────────────────────────────


　 　 　 　 　 (二ヽ　 　 　┌‐ 　 　　ﾄ､　|　 　　　 ∧　..　　　‐┬‐　 　 　 l　 l　 　 　 (二ヽ
　＿＿＿＿ ､＿）＿＿＿.!二 ＿＿.l　ヽ!　＿＿ /-ﾍ、＿＿　│　＿＿　{___}　＿＿　､＿）　..＿＿＿＿＿＿＿＿
　:::::::::::| |　|　|　| |::::: :::::::::: || | | ||:::::::::::: .:::::::::::::::::::::::: .:::::::::::::::::::::::::::::::::: .::::::::::::::::::::::::::::::::|| | | ||:::::: .::::::| |　|　|　| |::
　:.:.:.:.:.:| |　|　|　| |.:.:.:. .:.:. :.:|| | | ||.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. :.:.:.:.:.:.:.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::|| | | || .::.:.:.:.:.:| |　|　|　| |..
　:::: : : | |　|　|　| |::::.: : : : : || | | ||: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :: : : : : : : : : : ::|| | | ||: : : .:.:: | |　|　|　| |:
　:..: : : | |　|　|　| |:::.: : : : 　|| | | || : : : : : : . . 　　　　　　　　　　　　　　　　 . . : : : : : : : : || | | || :　: : .::| |　|　|　| |
　: . :.　| |　|　|　| |.. .. . . .　.|| | | ||. . . 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. 　 . . . . . || | | ||　. . . ..:| |　|　|　| |
　:. . .　| |　|　|　| |　　　　　|| | | ||　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|| | | ||　　　　| |　|　|　| |
　　　　| |　|　|　| |　　　　　|| | | ||　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|| | | ||　　　　| |　|　|　| |
　　　　| |　|　|　| |　　　　　|| | | ||　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|| | | ||　　　　| |　|　|　| |
　　　　| |　|　|　| |　　　　　|| | | ||　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|| | | ||　　　　| |　|　|　| |
　　　　| |　|　|　| |　　　　　|| | | ||　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|| | | ||　　　　| |　|　|　| |


　　_ｎ_ｎ_く>く>.　　__＿　　 　　_ｎ_ｎ__く>く>　　__＿
. └i_ｎ r┘ 　 　　Lr┐| 　 . └i_ｎ r┘ 　 　　Lr┐| 　 　Ｏ　Ｏ　Ｏ
　 　 くノ　　　 　　　.くノ　　　 　 くノ　　　 　　　.くノ
　　　　　　　　　　　　　　　　∧,,∧　 ∧,,∧　　　　　　　　 ∧,,∧ 　∧,,∧
　　　　　　　　　　　　　　∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧　　∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧
　　　　　　　　　　　　　(　´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω・｀ )(　´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω・｀ )
　　　　　　　　　　　　　｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ ｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　ｕ-ｕ （l 　　 　∧,,∧ 　∧,,∧　ｕ-ｕ （l 　　 ) (∧,,∧ 　∧,,∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　`ｕ-∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧`ｕ-∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(　´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω・｀ )(　´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω・｀ )
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｕ-ｕ （l 　　 ) (　　　ﾉu-ｕ　　ｕ-ｕ （l 　　 ) (　　　ﾉu-ｕ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`ｕ-ｕ'.　`ｕ-u'　　　　　　　　　`ｕ-ｕ'.　`ｕ-u'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _ｎ_ｎ_く>く>.　　__＿　　 　　_ｎ_ｎ__く>く>　　__＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . └i_ｎ r┘ 　 　　Lr┐| 　 . └i_ｎ r┘ 　 　　Lr┐| 　 　Ｏ　Ｏ　Ｏ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 くノ　　　 　　　.くノ　　　 　 くノ　　　 　　　.くノ


.

　＿人人人人人人人人人人人人人人人＿
　＞　　　　静　粛　に　！　！　！　　　　＜
　￣^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^￣
　　　　　∧__∧≡=-　　‐ 　 ―ヽ＿∧
　　　　 (´･ω･`)┐≡=――と(´･ω･`)
　　　　　と´_,ノﾞヾ.≡=-　 ― ‐ ―と_ノ
　　　　 　 (´ ヽ、 ＼≡= -= /―⌒ｿ
　　　 　 　 ｀ｰ'　＼__）≡=　-'´
　　　　　　　　《元老院議長　執政官》


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧__∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　へ(´･ω･`)へ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　)　　　∧　　　それではただ今から
　　　　　　　　　　　　　　 ∧__∧, ｸ― ‐/／⌒
　　　　　　　　　　　　　　 (´･ω･`)/=―
　　　　　　　　　　　　　　∠　　　/≡=―　　　　　　　　　　 『 北ガリア属州民に元老院の議席を与えるか否 』 か
　　　　　　　　∧__∧≡=-/／>＞=― ‐
　　　　　　　 (´･ω･`)┐≡=-
　　　　　　　　と´_,ノﾞヾ.≡=-　　　　　　　　　　　　　　　　　　について
　 ト、_∧=― (´ ヽ、 ＼≡=-
　(/ﾉω･`)― ‐｀ｰ'　＼__）≡=-
　　)　 /ノ=―― ‐　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　議論します！
　 /／く<=―　‐


.

　　　　　　∧__∧　　 ∧__∧　　 ∧__∧　　 ∧__∧ ≡=-　　　　　　　　なお本日は北ガリア属州から
　　　　　 (´･ω･`)┐(´･ω･`)┐(´･ω･`)┐(´･ω･`)┐ ≡=-
　　　　　　と´_,ノﾞヾと´_,ノﾞヾと´_,ノﾞヾと´_,ノﾞヾと´_,ノﾞヾ ≡=-　　　　　　　若者たちが傍聴に来ております
　　　　　　　(´ ヽ、 ＼(´ ヽ、 ＼ (´ ヽ、 ＼ (´ ヽ、 ＼ ≡=-
　　　　　　　｀ｰ'　＼__）｀ｰ'　＼__）｀ｰ'　＼__）｀ｰ'　＼__） ≡=-　　　　　　　　　では議論スタート！


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.-‐ ´￣｀ ヽ ､
　　　　　　　　　　　　／￣￣＼　　　　　　　　　　　　／／　　 ,　 ヽ 　 ＼
　　　　　　　　　　 ／　 ヽ､_　　＼　　　　　　　　　 ／　　 j l　　l 　 _l　　　｀ヽ
　　　　　　　　　 （●）（● ）　　　|　　　　　　　　 ノ　l |ハ'-|＿､i-,ノ∧　　ﾞｉ　ﾞｉ
　　　　　　　　　 （__人__）　　　　 |　　　　　　　　ﾉ　ﾘ　⌒ 　　⌒　　　',　　 ﾞｉ　ﾞｉ
　　　　　　　　　 （｀⌒ ´　　　　　|　　　　　　　 （　､ﾊ{┃ }冖{ ┃ }‐─l　　　,'　ﾊ
　　　　　 .　　　　 { 　 　 　 　 　 |　　　　　　　　 ヾ　 ト　､_､_, 　　　 ／ｲ　 ノ ノ
　　　　　　　　　　 {　　　　　 　 ﾉ　　　　　　　　　　｀ ヽ 　 　　　　　 ／　ー'
　　　　　　　　　　　ヽ　　　 　ノ　　　　　　　　　　　 ｛三=-=三二二´1
　　　　　　　　　　　 ﾉ　 　　 ヽ　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　/　　　　　 |　　　　　　　　　 《ハエドゥイ族　やろうか奈》


.

　　　　　　　　　　　ﾊ,,ﾊ
　　　　　　　　　　（ ﾟωﾟ )　　　　　　　　　　ガリア人の元老院入りは……
　　　　　　　　 ／ 　　　　｀ヽ.
　　　　　　　__/　 ┃)) ＿_i　| ｷｭｯｷｭｯ
　　　　　 ／　ヽ,,⌒)＿__（,,ノ＼



　　　　　　　　　　　ﾊ,,ﾊ
　　　　　　　　　　（ ﾟωﾟ )
　　　　　　　|￣￣￣￣￣￣￣|　　ﾄﾝ
　　　　　_（,,)　お断りします　(,,）
　　　　 ／　|＿＿＿＿＿＿＿|＼


.

　　　　　　ﾊ,,ﾊ
　　　　　（ ﾟωﾟ )　　　　　　イタリアは元老院議員の議席を満たせぬほど
　　　　／　　 　＼
　 ((⊂ 　） 　 ﾉ＼つ))　　　　人的資源に枯渇しておりません！
　　　　　（＿⌒ヽ
　　　　　　ヽ　ﾍ　}
　ε≡Ξ　ﾉノ ｀J



　　　　　　ﾊ,,ﾊ　　　　　　　　　 ﾊ,,ﾊ
　　　　　（ ﾟωﾟ )　　　　　　　 （ ﾟωﾟ )　　　　　古代ローマでは、血縁部族があったにも関わらず
　　　　／　　 　＼　　　　　 ／　　 　＼
　 ((⊂ 　） 　 ﾉ＼つ))　((⊂ 　） 　 ﾉ＼つ))　　純粋なローマ人だけで元老院は占められておりました！
　　　　　（＿⌒ヽ　　　　　　　（＿⌒ヽ
　　　　　　ヽ　ﾍ　}　　　　　　　 ヽ　ﾍ　}　　　　　しかしその徳と栄光により、不満は出なかった！
　ε≡Ξ　ﾉノ ｀J　　　ε≡Ξ　ﾉノ ｀J


.

　　　　　　　　　　　ﾊ,,ﾊ
　　　　　　　　　　( ﾟωﾟ )
　　　　　　　　　　/　　　ヽ
　　　　　　　　　 |｜　　 | |
　　　　　　　　　｜| 　　｜|
　　　　　　　　　 し|　 i　|J
　　　　　　　　　　.|　 |｜
　　　　　　　　　　　|　| .|　　　　　　ﾁｬﾘｰﾝ
　　　　　　　　　　 .しiヽＪ 　　　　 ＿＿ lヽ,,lヽ
　　　　　　　　　　　_| ::|_ 　 　 　 | |Θ|(　　　 ）
　　　　　　　　|￣￣￣|￣￣|＿　|_|＿|と　　　i
　　　　　　　　|＿＿＿|＿＿|＿|　 |_|　　しーJ


　　　　　　　　　　　ﾊ,,ﾊ
　　　　　　　　　　( ﾟωﾟ )　　　　　　　　　　　　　すでにポー河（北イタリア付近）の部族が元老院に闖入している！
　　　　　　　　　／　　 　＼
　　　　　　 ((⊂ 　） 　 ﾉ＼つ))　　　　　　　　　　　このまま異国人を受け入れローマを占領されたいのか！？
　　　　　　　　　　（＿⌒ヽ
　　　　　　　　　　　ヽ　ﾍ　}
　　　　　　ε≡Ξ　ﾉノ ｀J 　　　 ＿＿ lヽ,,lヽ
　　　　　　　　　　　_| ::|_ 　 　 　 | |Θ|(　　　 ）
　　　　　　　　|￣￣￣|￣￣|＿　|_|＿|と　　　i
　　　　　　　　|＿＿＿|＿＿|＿|　 |_|　　しーJ


.

　　　　　　　　　　　　　＿＿＿,,,,,.....　-一ｧ
　　　　　　　　　/￣　　　　　 ,-──--､,!
.　　　　　　　　/　　　　　　／　お　　　.,!　　　　　　仮にガリア人を元老院に受け入れるとなれば
. 　 　 　　　　/　　　　　　.i 　　断　だ ,!
　　　　　　　/　　　　　　　i　　り　 が ,!　　　　　　　　没落し数少なくなった古来よりの名家ははじき出されよう
.　　　　　　/　　　　　　　　i　 し　　　,!
.　　　　　 /　　　　　　　　.ヽ　ま 　　,!　　　　　　　　　　ありとあらゆる地位がガリア人の富豪に奪われてしまう
. 　 　 　 /　　　 /　|　　 ./ .〉 す＿_,,!
　　　　 /　　　ノ　　|//ノ /／　　　 ,!
　 　 　/　　／　　　　　　　　＼　　.,!
.　　　/　　/　　○　　　　○　 .ヽ　,!　　　　　　　　　すでにローマ市民権を与えられた者は多い！
　　 /__∩ |　　　 （__人__） 　　　| .,!
. 　//ヨ ） ヽ　　　.　　　　　　　/ .,!　　　　　　　　　　　外国人はそれで満足すべきである！
　 ヽ|.ヨﾉ |　　　　　　　　　 　 　 ,i
　　｀`ヽ.､_|　　　　　　　　　　 　 ,!
　　　　　　 ｀`ヽ.､..　　　　　　　,,!
　　　　　　 　 　 　 ｀`ヾ､　　　,,!
　　　　　　　　 　 　 　 　 ｀`ヽ,!



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.-‐ ´￣｀ ヽ ､
　　　　　　　　　　　　／￣￣＼　　　　　　　　　　　　／／　　 ,　 ヽ 　 ＼
　　　　　　　　　　 ／　 ヽ､_　　＼　　　　　　　　　 ／　　 j l　　l 　 _l　　　｀ヽ
　　　　　　　　　 （－）（－ ）　　　|　　　　　　　　 ノ　l |ハ'-|＿､i-,ノ∧　　ﾞｉ　ﾞｉ
　　　　　　　　　 （__人__）　　　　 |　　　　　　　　ﾉ　ﾘ　⌒ 　　⌒　　　',　　 ﾞｉ　ﾞｉ
　　　　　　　　　 （｀⌒ ´　　　U　|　　　　　　　 （　､ﾊ{－ }冖{ － }‐─l　　　,'　ﾊ
　　　　　 .　　　　 { 　 　 　 　 　 |　　　　　　　　 ヾ　 ト　__､__ 　　U ／ｲ　 ノ ノ
　　　　　　　　　　 {　　　　　 　 ﾉ　　　　　　　　　　｀ ヽ 　 　　　　　 ／　ー'
　　　　　　　　　　　ヽ　　　 　ノ　　　　　　　　　　　 ｛三=-=三二二´1
　　　　　　　　　　　 ﾉ　 　　 ヽ　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　/　　　　　 |　　　　　　　　　 《ハエドゥイ族　やろうか奈》


.

　⊂ ⊂ヽ、　　/）/）
　 ｃ､　 　`っ（　　ヽ　　　　　ガリア人といえば神君カエサルをアレシアで包囲した連中ではないか！
　　（　　　v）ｃ、 　`っ
　 　　V''V　 （　　　ｖ）　 /￣`⊃　　　　それはつい数代前の記憶に新しい出来事だ！
　　　　　　　　 V''V　　　|　　⊃
　　　　　　　　　　　　　（　　　v）　　ﾊ,,ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　 V''V　　（ﾟωﾟ　 ）　　　　遡ればローマを略奪したのも唯一ガリア人だけである！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ⊂⊂　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 >　　　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(／(／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ,,ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ ﾟωﾟ )　　　　ゆえにお断りします
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　 　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ((⊂ 　） 　 ﾉ＼つ))
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（＿⌒ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　ﾍ　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ε≡Ξ　ﾉノ ｀J




　　　　　　　　,. -‐ '´￣｀ヽ､　　　　　　.／|
　　　　　　 ／ /　u,　　　　ヽ＼　　　／　 |＿_　　　お待ちください！
　　　　,.イ´　　l_ 　 l　　l　j　　　＼ 　＼　　／
　　　/　/.U 　∧ヽ-i､＿|-'ハ| l　 ヽ　　| 　 ＼　　　 ハエドゥイ族は１０年近いガリア戦争で
　　 /　/　 　,'─‐{ 　　}冖{ 　 }lﾉ　　ヾ　￣￣
　　ﾊ 　',　　l　　u 　　､_,､_,　　ﾊ　ﾉ　）　　　　　　　　　神君カエサルに逆らったのはほんの数ヶ月のことです！
　　　 ヽ ヽ　ﾄヽ　　　 　|　|　　イ　 ﾉ'
　　　 　ー' ＼　　　　　|__|　　ノ '
　　　　　　　「｀二二三=-=三｝　　　　　　　　　　　　　　 我々は昔より 『 ローマ人の友 』 と呼ばれ続けてきました！
　　　　　 ／　　　　　　　　　　ヽ


　　　　　　　　　　　　,. -‐ '´￣｀ヽ､
　　　　　　　　　　 ／ /　　,　　　　ヽ＼　　　
　　　　　　　　,.イ´　　l_ 　 l　　l　j　　　＼
　　　　　　　/　/　 　∧ヽ-i､＿|-'ハ| l　 ヽ　
　　　　　　 /　/　 　,'　　＼　　　／ lﾉ　　ヾ　　　　　　横にいるレミ族に至ってはガリア戦争を通じて
　　　　　　ﾊ 　',　　l─‐{ ┃ }冖{ ┃}ﾊ　ﾉ　）
　 　 　 　 　 ヽ ヽ　ﾄヽ u　　 ､_,､_,　イ　 ﾉ'　　　　　　　 一度たりともカエサルに歯向かわず
　　　　　　　 　ー' ＼　　　　　l_ﾉ 　ノ '
　　　　　　　　　　　ﾉ｀二二三=-=三｝　　　　　　　　　　　最後の最後まで協力し続けております！
　　　　 　 　 　 ／´　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　/　　　　　　_i⌒i⌒i⌒i┐
　　　　　　　　l　　　　!　 （ l　/　/　/　l
　 　 　 　 　 　i　 　　 l 　ヽ 　　　　　 /


.

　　　　　　　　　　　　　　 ＿人人人人人人人人人人人人人人人人人＿
　　　　　　　　　　　　　　 ＞　元老院議員以外の発言は認めない！　＜
　　　　　　　　　　　　　　 ￣^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧__∧≡=-　　‐ 　 ―ヽ＿∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　(´･ω･`)┐≡=――と(´･ω･`)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 と´_,ノﾞヾ.≡=-　 ― ‐ ―と_ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (´ ヽ、 ＼≡= -= /―⌒ｿ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ｰ'　＼__）≡=　-'´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 《元老院議長　執政官》



　(（　　n　　　　　　　　　n　　）)　　　　(（　 n　　　　　　　　　n　　）)
　　　 （ﾖ ）.　　 ﾊ,,ﾊ　　 （ E）,、　　　　 ,　（ﾖ ）　　 ﾊ,,ﾊ　　　（ E）　　　　　もはや審議不要！
　　　　 ＼＼ （ ﾟωﾟ )／ / 　　ヽ、，，./ 　 ヽ、＼（ ﾟωﾟ )／／
　　　　 　 ヽ　 <∞>　／　　　　　　　　　　　　.＼　<∞> 　/
　　　　 __／　 <V>／　　　○　　　　　　○　　　 ＼<V>　＼__　　　　　　　　かつての奴隷ともいえるガリア人に
　 /⌒ヽ　　｡ﾟ ｡ﾟ／　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼ﾟ｡ ﾟ｡　 /⌒ヽ
　く　__Y ヽ__／(　　　　　　　　（__人__）　　　　　　　　丿＼__/ Y__ﾉ　　　　　　元老院の栄誉を授けるなど
⊂____)　　 ＼　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　 ／　　(____⊃
　　　　　　　　> 　 )　　　　　　　　　　　　　　　　　(.　　<　　　　　　　　　　　　まったくもって嘆かわしい限りである！
　　　　　　　 （＼ /　　）)　　　　　　　　　　 　(（　　ヽ／）
　　　　　　　　 く_⊃　　　　　　　　　　　　　　　　　⊂_ノ

　　　　　　‐┼‐ヽ 　|ヽレ ノ＿ │　 |　 |　　　‐┼‐　‐┼‐
　 　　　　　__|__　 　 | ┼　|　|　 　 　|　 |　　　‐┼‐　　d
　　　　　 （丿　） 　 |ノ|ヽノ　|　 　 ノ　 ヽ__ノ （丿＼　ノ



　　　　　　　　　　　　,. -‐ '´￣｀ヽ､
　　　　　　　　　　 ／ /　　,　　　　ヽ＼
　　　　　　　　 ,.ｲ´　　l_ 　 l　　l　j　　　＼
　　　　　　　 /　/ 　 ∧ヽ-i､＿|-'ハ| l 　 ヽ
　　　　　 　 /　/　　,'　 _ノ ;jijii; ヽ、 lﾉ 　　ヾ
　　　　　　 ﾊ 　' ,ク─{ 　　}三{ 　　}─!`i　　）
　 　 　 　 　 ヽ　|　ﾋ lli　　､_,､_,　 lli ｲｿ　〉 ﾉ'
　　　　　　　 　ｰl　ヽ､　　 ｷiiiｶ　　 ノ'　/ ｰ'
　　　　　　　　　 ヽ　 ヾ　ﾆ=-=ﾆ三|⌒｀}
　　　　　　　　　 「⌒｀ゝ　　　　　　!　　`､
　　　　　　　　　/|　　　|　　　　　　l　　　||


.

　　　　　 ／￣￣￣＼
　　　　／　　　　 　 　 ＼
　　　./　　　　　　　　　　ヽ　　　　（　ガリア戦争は１００年も前の話……
　　　.l　　　　　　　　　　　l
　　　 l　　　　　　 　 　 　 l　　　　　　　俺の爺さんですら、そのまた爺さんに聞いただけだった……　）
　　　 .l　　　　　　　　　　 l
　　　　ヽ　　　　　　　　　 l
　　　　　ヽ　　　　　　　　 l
　　　　　　.)　　　　 __,,..／
　　　　 ／＝＝=､_〈
　　　／　　　　　　　＼
　 ／　　　　　 　 　 　 ヽ
　.ｉ　　　　　　　､　　　 . l
　.l ｉ　　 　 　 　 l　　 　 l


───────────────────────────────────
　　ガリア戦争では我々を含めいくつかの部族はカエサルに協力しておりました
───────────────────────────────────


　　 　 ＿＿
　　 ／::::::::::::＼
　／　　　__ノ::::ヽ　　　　　　　　　（　１００年も前に隣の部族が奴隷にされたことを
　|　　　　（;;;;;;）::::）
　.| 　　　　 ::（;;;人）　　　　　　　　　　今の俺達にどうしろというんだ……
　 | 　　 　　:::::::::rつ
　 .| 　　　 　:::::::(（三）　　　　　　　　　２００年経とうが１０００年経とうが同じ事じゃないか……　）
　 ヽ　　　　::::::::::(::::<
　　 ヽ　 ::::::::::／∧::::∨
　　 ∠::::::::::::/⌒ ∧:::ヽ
　　(:::::＼ ／:::::::/;;;;;;;;;;)
　　|＼::::::::::::／|
　　|:::::＼_／:::::|


───────────────────────────────────────────
　　特に私の部族は、かの名著 『 ガリア戦記 』 に「多大なる貢献があった」とまで記されております
───────────────────────────────────────────



.

　　　　　　________
　　　／)　/ .)　　＼
　　 / ./::/ ./:::／ ） ＼
　　 l　.l/　/／ ∠___　|
　　 l　/ ／ ／ _､,,.ノ　|
　　r　　　　 　/___)　　|　　　　　　　　（　俺達のご先祖様は間違っていたんだな……　）
　 /　　　　　/　　　　 |
　/　　　　 ノ　　　　　|
　{　　　　jヽ　　　 　 /
　.|　　　 i　 >　　　 人＿
　 |　　　|／　 ￣　　　　 ヽ
　 .|　　　|　　　　　　　　ｨ　ヽ




.

　　　　　　　　　　　　所詮、ローマ人にとってはガリア人など奴隷なのか……








.

　　　　　　　　　　　　　　 ,.-､
　　　　　　　　　　　　　／ 　.l　　／｀ヽ
　　　　　　　　　　　 ／　　 ./ ／　　 /　.,..-､
　 　 　 　 　 　 /ヽ/　 　 ／ /　　 ／　./　　l
　　　　　　　　/ 　 l　　　l　./　　 ,'　　/　　/
　　　　　　　 /　　 |　　　|　l　 　 l　../　　/.,..-､
　　　　　　　 l　　 ｲ　　　l　j　　 .|　/　　/./　 /
　　　　 　 　 .|　 　 ',　　 ｀´　　　ヽ'　　/./　 /
　　　 　 　 　 l　　　.l　 ＼　　　　　　 〈./　 /
　　　 　 　 　 |　　　　｀ヽ .＼　　　　 　 　 ,'
　　　　　　　　l　　　　　　＼ ｀''-..,,__　 　 .|
　　　　　　 　 .',　 　 　 　 　 '.,　　　　　　 |
　　　　　 　 　 .',　　　　　　　 l　　　　　　 |
　　　 　 　 　 　.ヽ　　　　　　　　　 　 　 ./
　　　　　　　 　 /　　　　　　　l　 　 　 ／
　　　　　　 　 ./　　　　　　　/　　　／
　　　　　　　 /　　　　　　　/　　　/
　　　　　　 ./　　　　　　 　 　 　 /
　　　　　　/　　　　　　　　　 　 /
　　　 　 ./　　　　　　　　　　　/　　ｽｯ


.

　　　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　／　　 　 　 ＼
　　　　　　　 ／　　 ─　　 ― ヽ　　　　　　発言を求めますお
　　　　　　／ 　 　（ ○） 　（ ○）'
　　　　　　|　 　 　 　 （__人__） 　　|
　　　　　　＼　 　　 　 ｀ ⌒J 　,／
　　　　　　／　　　　　　ー‐　　 ヽ



　　　　　　　　　　　　　　 ＿人人人人人人人人人人人人人人人人人＿
　　　　　　　　　　　　　　 ＞　　　　　　演壇へどうぞ第一人者　　　　　＜
　　　　　　　　　　　　　　 ￣^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧__∧≡=-　　‐ 　 ―ヽ＿∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　(´･ω･`)┐≡=――と(´･ω･`)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 と´_,ノﾞヾ.≡=-　 ― ‐ ―と_ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (´ ヽ、 ＼≡= -= /―⌒ｿ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ｰ'　＼__）≡=　-'´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 《元老院議長　執政官》





　　　　　　 　 　 　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　 ／　　　 　＼
　　　　　　　　　　　／　　─　　─ ＼
　　　　　　　　　 ／ 　　（○）　（○）　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/=======:::::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;,,,
　　　　　　　　　 |　　　　　（__人__）　　　|　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　/f────‐:::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;,,,
　　　　　　　　　 ＼＿　　　 `⌒J　　_／　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　 /ﾄ─────‐:::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;
　　　　　　　　　／　　　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/. | 　:　: : : :.:.:.:.:.::::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;
　　　　　　　 ／　　／　　　　　　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　/[￣￣￣￣￣￣￣:::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;,,,
　　　　　　　 ＼　　＼　　　　　　　 |＼　　　　　　　　　　　　　　　. 　 　 /　|　.　.　:　:　: : : :.:.:.:.:.:::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;,,,,
　　　　　　　　　（JJJ）　　　　　　　|JJ）　　　　　　　　　　　　　　　　　/|￣￣￣￣￣￣￣￣￣:::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,,
　　　　　　　 　　　　ヽ　　　　　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./　　.　.　...　..::　::: ::: ::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
　　　　　　　　　　　/　　＼　 ＼／
　　　　　　　　　　く　　/　　　　/
　　　　　................(＿/　　　ヽ＿⌒)
　　　　　ｽﾞｽﾞ…ｽﾞｽﾞ…


.

　　_ｎ_ｎ_く>く>.　　__＿　　 　　_ｎ_ｎ__く>く>　　__＿
. └i_ｎ r┘ 　 　　Lr┐| 　 . └i_ｎ r┘ 　 　　Lr┐| 　 　Ｏ　Ｏ　Ｏ
　 　 くノ　　　 　　　.くノ　　　 　 くノ　　　 　　　.くノ　　　　　　　　　　　　　　　　　　元首は反対か？賛成か？
　　　　　　　　　　　　　　　　∧,,∧　 ∧,,∧　　　　　　　　 ∧,,∧ 　∧,,∧
　　ビッコｗ　　　　　　　∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧　　∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧
　　　　　　　　　　　　　(　´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω・｀ )(　´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω・｀ )　　あの人ガリア生まれだからなぁ
　　　　　　　　　　　　　｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ ｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　ｕ-ｕ （l 　　 　∧,,∧ 　∧,,∧　ｕ-ｕ （l 　　 ) (∧,,∧ 　∧,,∧
　あのウスノロは　　　　　　　`ｕ-∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧`ｕ-∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧　　でも今の時期に
　　　何を言うつもりだ？　　　　　(　´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω・｀ )(　´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω・｀ )　　我々を敵に回すか？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｕ-ｕ （l 　　 ) (　　　ﾉu-ｕ　　ｕ-ｕ （l 　　 ) (　　　ﾉu-ｕ
　　　　寝取られ野郎は黙ってろよ　 　`ｕ-ｕ'.　`ｕ-u'　　　　　　　　　`ｕ-ｕ'.　`ｕ-u'　　　　　寝取られ野郎ってｗ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _ｎ_ｎ_く>く>.　　__＿　　 　　_ｎ_ｎ__く>く>　　__＿
　　　　　　またコココじゃねぇのｗ　　　　　　　 . └i_ｎ r┘ 　 　　Lr┐| 　 . └i_ｎ r┘ 　 　　Lr┐| 　 　Ｏ　Ｏ　Ｏ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 くノ　　　 　　　.くノ　　　 　 くノ　　　 　　　.くノ


.

　　　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　／　　 　 　 ＼
　　　　　　　 ／　　 ─　　 ― ヽ　　　　　　……
　　　　　　／ 　 　（ ○） 　（ ○）'
　　　　　　|　 　 　 　 （__人__） 　　|
　　　　　　＼　 　　 　 ｀ ⌒J 　,／
　　　　　　／　　　　　　ー‐　　 ヽ



　　　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　／　　 　 　 ＼
　　　　　　　 ／　　 ─　　 ― ヽ　　　　　　私の祖先をたどるに、その最も古い人は
　　　　　　／ 　 　（ ○） 　（ ○）'
　　　　　　|　 　 　 　 （__人__） 　　|　　　　　　サビーニ族のアッティウス・クラウススであった
　　　　　　＼　 　　 　 ｀ ⌒J 　,／
　　　　　　／　　　　　　ー‐　　 ヽ



.

　　　　　　i　　　　 | |　　　　 |
　　　　　　i　　　　 | !　 　 　 |
　　　　　　i　　　　| |　　　　,'
　　　　　　 ',　　 　:| |　　 　,'
　　　　　　　',　　　 !|　　　 i
　　　　　　　 i　　　|.|　　　,'
　　　　　　　 l　　 .,'.|　　　!
　　　　　　　 l　　 ',. ',　　 !
　　　　　　　 l　　　',i'　　 |
------------------------------------------------------------------------------------------
　　サビーニ族といえば、古代のローマ人が女たちを略奪して妻としたという事件で有名である
------------------------------------------------------------------------------------------
　　　　　　　　',　　 .|　　　i
　　　　　　　　 ',　　 |　　 i
　　　　　　　　　i　　|!　　i
　　　　　　　　　|　　|!　 ,'
　　　　　　　　 /　　'i　　l
　　　　　　　　/　　 ∞∝∞8　　　　　　　　　__　∧
　　　　　　　,/　 　 i||! 　 !　∝∝∞　　　　　 ヽﾉ ⌒ヽﾌ
　　　　　　 /　　　j|'|　　 ',　　　　　O　　　 ＜{ 　○　）＞
　　　　　　〈〃, ,''゛　!　　　|　　　　　ﾟ∝　〆∠ゝ、_,ノゝ
　　　　　　 ｀"゛ 　　 il　　　',　　　　　　　　　　　 ∨
　　　　　　　　　　　　i　 　 ヽ,
　　　　　　　　　　　　＼:､〉';!



.

　　　　　　　　　　　　　　　　∧,,∧　 ∧,,∧　　　　　　　　 ∧,,∧ 　∧,,∧
　　　　　　　　　　　　　　∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧　　∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧　　　大昔から寝取られ野郎ｗｗｗｗ
　　　　　　　　　　　　　(　´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω・｀ )(　´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω・｀ )
　　寝取られ血族ｗｗ　｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ ｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　ｕ-ｕ （l 　　 　∧,,∧ 　∧,,∧　ｕ-ｕ （l 　　 ) (∧,,∧ 　∧,,∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　`ｕ-∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧`ｕ-∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧　　　いやあれは
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(　´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω・｀ )(　´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω・｀ )　　　恥ずべき事件だよ
　　　　　　　　うーん　　　　　　　｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｕ-ｕ （l 　　 ) (　　　ﾉu-ｕ　　ｕ-ｕ （l 　　 ) (　　　ﾉu-ｕ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`ｕ-ｕ'.　`ｕ-u'　　　　　　　　　`ｕ-ｕ'.　`ｕ-u'





　　　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　／　　 　 　 ＼
　　　　　　　 ／　　　　　 ― 　　‐　　　　　 ……
　　　　　　／ 　 　　　　 （ ○）　　）
　　　　　　|　 　 　 　　　　 　（__ﾉ､_）
　　　　　　＼　 　　 　　　　 　J⌒
　　　　　　／　　　　　　　　　　　＼


.

　　　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　／　　 　 　 ＼　　　　　しかしアッティウス・クラウススは
　　　　　　　 ／　　 ─　　 ― ヽ
　　　　　　／ 　 　（ ○） 　（ ○）'　　　　 ローマ市民権を与えられると共に貴族の階級に列せられた
　　　　　　|　 　 　 　 （__人__） 　　|
　　　　　　＼　 　　 　 ｀ ⌒J 　,／　　　　　私は祖先の例に励まされ、今の行政にも活用すべきだと考える
　　　　　　／　　　　　　ー‐　　 ヽ


　　　　　　　　　 ＿＿＿＿
　　　　　　　　／　　　　　　＼
　　　　　　　/ ─　　　─　　　＼　　　　　　つまり、どこからでも優れたものであれば
　　　　　　/（ ○）　 （ ○）　　　 ＼
　　　　　　|　　（__人__）　　　　　　 |　　　　　 すべてこの首都を飾るべきであるということである
　　　　　 　＼　｀ ⌒J 　　　　　 ／
　　　　　　 　/　　ー‐　　　　　　ヽ
　　　　　　　/　　　　　　　　　　　 ｀


　　_ｎ_ｎ_く>く>.　　__＿　　 　　_ｎ_ｎ__く>く>　　__＿
. └i_ｎ r┘ 　 　　Lr┐| 　 . └i_ｎ r┘ 　 　　Lr┐| 　 　Ｏ　Ｏ　Ｏ
　 　 くノ　　　 　　　.くノ　　　 　 くノ　　　 　　　.くノ
　　　　　　　　　　　　　　　　∧,,∧　 ∧,,∧　　　　　　　　 ∧,,∧ 　∧,,∧　　　　　　　賛成なのかよ……
　　　　　　　　　　　　　　∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧　　∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧
　元老院の伝統が… (　´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω・｀ )(　´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω・｀ )
　　　　　　　　　　　　　｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ ｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ　　　　賄賂でも貰ったんじゃねぇの
　　　　　　　　　　　　　　ｕ-ｕ （l 　　 　∧,,∧ 　∧,,∧　ｕ-ｕ （l 　　 ) (∧,,∧ 　∧,,∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　`ｕ-∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧`ｕ-∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(　´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω・｀ )(　´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω・｀ )　　　　　　ｶﾞﾘｱ
　　　　一理はあるけど…… 　　｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ　　所詮ニワトリ野郎か
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｕ-ｕ （l 　　 ) (　　　ﾉu-ｕ　　ｕ-ｕ （l 　　 ) (　　　ﾉu-ｕ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`ｕ-ｕ'.　`ｕ-u'　　　　　　　　　`ｕ-ｕ'.　`ｕ-u'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _ｎ_ｎ_く>く>.　　__＿　　 　　_ｎ_ｎ__く>く>　　__＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . └i_ｎ r┘ 　 　　Lr┐| 　 . └i_ｎ r┘ 　 　　Lr┐| 　 　Ｏ　Ｏ　Ｏ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 くノ　　　 　　　.くノ　　　 　 くノ　　　 　　　.くノ


.

　　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　　／　　　　　＼　　　　　　何よりもまず先に、元老院議員諸君にお願いしたい
　　　　　　　‐　　 ─ 　　　　＼
　　　　　 　（　　（ ○）　　　　　＼
　　　　　　（人__）　　　　　　　　　|　　　　この制度がはじめてローマに導入されたかのように
　　　　　 　｀⌒J　　　　　　　　 ／
　　　　　　　｀ｌ　　　　　　　　　 ＼　　　　　　怯えることをどうかやめて頂きたいのだ……
　　　　　　　　ｌ　　　　　　　　　　 ＼



　　　　　 　　　＿＿＿_
　　　　　　　／: : : : : : : ＼　　　　　　　我らの共同体は如何に多くの制度や政体をとってきたか……
　　　　 　／: : : : : : : : : : : ＼
　　　　／: : : : : : : : : : : : : : : ＼　　　　　それを思い起こして頂きたい……
　　　　|　 　　 　 （__人__）　 　 |
　　　　 ＼　　　　 ｀ ⌒J　 　／



.

-----------------------
　　かつて王政があった
-----------------------

　　　 　o.　 o　.o.
　　　 　|｀‐´｀‐´|
　　　　 |＿＿＿|
　　　 ⊂(･ω･`)つ-､
　　 ／／/　　/_/　|
　　 L /⊂ヽノL｜／|
　／￣￣旦￣￣￣／|
／＿＿＿＿＿＿／ ||
||―――――-|
　　　　《ローマ王》


---------------------------------------------------------------------------
　　しかし、ある部族を打ち負したかと思えば、その部族から次の王を選んだこともある
---------------------------------------------------------------------------

　　　　　　　　　　　,,.斗、
　　　　　　　　　∠　　　 >、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ⌒`''''－- ,,_
　　　　,,.斗＜''´ ￣≧､ ´ヾ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (⌒　}i!{ノ　　}i!!i 　￣''―-┌ λ￣''――-
　　 ／　　　　　　　　 ﾊ=シ　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿,,｀--へ--,,∠ ｉ!i 　 ii!　}i!{　＼　＼:i!::::::i!::::::
　　刈　　　　_.,､- ＜￣ﾊ　　　　　　　　　＼　　　＿ ,,-―''　　　　　　 　　 ￣''''''－---、　　ﾍiｉ !＼i!ii!i!:圭
　　 ﾏ　　　　　　　　　 　从　　　　　 ──　＼　　　　　　　/⌒,!　/⌒,) 　 　 　 ＼＿_. ＼ 　 ヽii! 丶圭
　　 ｲ　　　　　　　_., -"ヾ ﾊ　　　　　＿＿　／　　　　　　　Y }i!{ﾉ_/ }i!{/ /"`ヽ　_ 　＼ ＼　i　　 |i!　|::圭
　　 弋　　　　＜　　　　　 〉ﾚ　　　　　　　／　　　 ＿,,―'''∟___Y.}i!{ /./i! 　/　＼＼.. ＼λ !　 .| 圭|:::::::i!
　　　　ﾊ　　　　　　　_., "　 ）　　　　　　　　　　　'''　　　　　　 / }i!{ //}i!{　//ﾞ`)　＼l 　 | `┘　|i!i! |圭:ii!
　　　　　入　´　 ≦´　　 ／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　'--::`!　}i!{ //i! / ＼　`! /　}i!{ ./ii!i!/圭::i!:
　　　　　　人　　　　　／　　．:　::゛;．゛; r劣}　　　　　　　　　　　　　 ヽ-.// i!./ｒ　 ﾄ　 〉 ,,／└ イ＿,,--
　　　　　　　　´ ￣　´　　ｭ升　r劣弋　￣　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ-// 　/　/／
　　　　　　　　　　　 ´..;．∴;．｀:'寸㌢．:　::゛;．゛;　　　　　　　　　　　　　　　 λ__λ_/
　　　　　　　　　　,..xｭｭ圭ヽ:゛∴;．゛;．:　::゛;．f心
　　　　　　　　ィ升少⌒　　ｭﾆﾆ


----------------------------------------------------------------------
　　それどころか、エトルリアから落ち延びた女捕虜の子が王になったことすらある
----------------------------------------------------------------------

　　　　　　　　　 /　　　　　　　 　 l |:.:ﾍ:.ﾏ::.　.::ﾊ
.　　　　　 　 　 /　　　　　　　 ＼! |:|:|:.ﾍ:.ﾍ:..　.:::ﾘ
　　　　　　　　/:/　　　　',　　　　∨:.!:.:.:ﾊ::.k::...::::i、
　　　　　　　/:.;|:.:|::.　 .:.:.ﾄ､:.:＼:.:.:∨:.::::.o;ﾑ。::乂ｊ
　　　　　　　!:/:!:.:!:.:..　.:.:.!:!:ﾊ:.:|ヽ:.:.:Vf::., -====-辷_
　　　　　　　.|:|!:|:.:ﾍ:.:.　:.:.|:|:|　':!　|ﾍ:.|:/ /二二三三ﾊ、
　　　　　　　.|:lﾍ',:.:.:ヽ:.:.:.:.|:|:|､_ﾑ斗ｲ:/|/::::::::::::::::::::ヽ=ァ
　　　　　　　.|:|　ﾊ:.:.:.:.＼:.!ﾊ!　 t::ﾃ ﾘ /::::::::::::::::::::::::::ヽ、
　　　　　　　ヾv!:/＼:.:.:| i!｜　　　　/:::::::::::::::::::::::::::::::::::v
　　　　　　　　　ﾒ　　｀下､　｀　-　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ
　　　　　　　　　　　 ／:＼入了ア´::::::::::∠=-;:::::::::::::::::::::ﾊ
.　　　　　　　　 f´::￣／´￣ヽ＼::::::::::／三=/下､::::::::::::::::::|
　　　　　　　　,ﾑ‐ｧ'´￣｀＼_､ ヽ|:::∠二==´::..　　￣￣￣.!
　　　　　　　　ｉ:::::::|:::::::::::::::::::::::￣＼` ー､　　　 　 　　..:::::ﾍ
　　　　　　　　|:::::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::＼川ヽ 　　　 　..:::,..::::::ﾑ、
　　　　　　　　|:::::::!:::::::::::::::::{:::::::::::::::::::::｀丶}:.. 　　 .:::_ム..::::::ﾊ:!
　　　　　　　　l:::::::!::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::::::＼二￣-‐ハ.:::／|ﾍ.
　　　　　　　　|:::::i::::::::::::::::::::!、:::::::::::::::::::::::::::::::::::＼::.. ...::::〈´:::::::!.:::ﾄ､
　　　　　　　 |:::::!::::::::::::::::::::|::＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼.:;;;;;//:::..　..::! |


.

---------------------------------------------------------
　　そして共和制になり、二人の執政官が最高の権威を担った
---------------------------------------------------------

　　　 ∧,,∧　 ∧,,∧
　∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧　　　　　　　　　　　∧__∧≡=-　　‐ 　 ―ヽ＿∧
(　´・ω)　Ｕ) ( つと ノ(ω・｀ )　　　　　　　　　 (´･ω･`)┐≡=――と(´･ω･`)
｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ノ　　　　　　　　　　と´_,ノﾞヾ.≡=-　 ― ‐ ―と_ノ
　ｕ-ｕ （l 　　 ) (　　　ノu-ｕ　　　　　　　　　　　　(´ ヽ、 ＼≡= -= /―⌒ｿ
　 　　　 `ｕ-ｕ'.　`ｕ-u'　　　　　　　　　　　　　　　 ｀ｰ'　＼__）≡=　-'´
　　　　《ローマ元老院》　　　　　　　　　　　　　　　　　　《執政官》


-----------------------------------------------------------------
　　しかし、緊急に備え独裁官を作り、あるときは十人法官を最高ともした
-----------------------------------------------------------------

　　　　　　　　 |州ヾ|州州㌢　 州州州ﾏ.州州ﾘ,ﾉ,,ｲj"
.　　 　 　 　 　 Ⅷ廴ﾉ州州辷彡州;|マ゛.州州州},,不ぇ　　　　 　 　 　 　 ＿
　　　　　　　　 ｀ﾏ川洲|j|||ミ!川マﾞ.川./ll州州州州＜　　　　　　　　　　ﾉ＿ﾉ
　　　　　　　　　　｀>ゝ-'｀ﾆ=ﾞ／.川川.{州ll:{l州州州辷fx_,,､ ,,,r-‐　 　 /＿/
　　　　　　　　　　　　}ｧ~¨~´川川川川.{州ll:lマ州州州州州l{,,..　　　./＿/
　　　　　　　　　　rｲ彡;l;l.川川川川川.{州州lix､l州州ﾏ川.l;ﾑzzﾋ,,,,/＿/
　　　　　　r､,,-≦ﾆ{州州.川川川川川川:{lll州州ヾ=州}川川川川川kz/
.　　　 　 z,ミ川川ム州=ﾏﾞﾍ.川川川川川:{llll州州;lﾑﾞ¨´-､｀~Y川=芝/'
　　　　　　　}ﾘ"　　 ~　　　》}.川川川川川:{l州州州｝　r≦"ヽヾjﾞ彡'
　　　　　　　　　　　　　　 ﾑｿ.川川川川川:ﾏ州州州}　`≦三三三≧ｘ、
　　　　　　　　　　　　　　ﾑｿ川川川川川川:{州州州ﾋ彡/ /::::::/ /圭圭≧
　　　　　　　　　　　　　ﾑｿﾏ川川川川川川;}州州州|||/ /::::::/ /
　　　　　　　　　　　　　ﾏﾏ州州州州州州州:}州州|||/ /::::::/ /
　　　　　　　　　　　　　　{州州州州州州州lll:ﾏ州|||/ /::::::/ /


---------------------------------------------------------------------------------
　　平民を守るため護民官が創設され、とうとう聖職すら平民と貴族が分かちあうに至った
---------------------------------------------------------------------------------

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.-‐-､,. --―,ｧ '"｀)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ 　 　 ｀''ｯ‐'" 　,.　゛
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,./　　,r<｀.／　　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ |　　j′∨　 　 /ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.ィ゛　│　,ﾉr"｀ヽ　 ,/　　｀､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　|　 ,i´'ｰ'゛λ､ 　 `ぐ、　　 ｀､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　r'゛　_ﾉＬ.ノ　　　/　ヽ、　　ヾ:、 　　｀、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞァ'ﾌ 　 i′　　 ′　 'ﾞﾄ､　 　 ｀＞‐-､!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　j′　 　 　 　 　 　 　 j′ヽ、／　'´.ノ !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 　 　 　 　 　 　 　 | 　 ／　　 ／　 i.
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　　 　 し'′　　,/　　　 i.
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 　 　 　 　 　 　 　 '′　 　 / 　 　 　 i
　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　/　 　 　 　 ﾞ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ハ 　 　 　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　_, - '゛　　　　　 　 　 　 　 　 　 , ′ ヽ、　　　　　｀、
　　　　　　　　　_,. -‐'"´　　　　　　　　 　 　 　 　 　 _／ヽ、　　　　　　　　　丶
　　　　_,.. -‐ ''"　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 _,.-'" 　 　 ｀ヽ、　　 　 　 　 　 ｀ ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,. ‐'"　　 　 　 　 　 ヽ　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　 　 　 　 ヽ、　　 　 　 　 　 　 丶､


.

　　　　　　　　　　　　　　　　∧,,∧　 ∧,,∧　　　　　　　　 ∧,,∧ 　∧,,∧
　　　　　　　　　　　　　　∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧　　∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧　　　　　とはいっても……
　　二理ある…… 　　(　´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω・｀ )(　´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω・｀ )
　　　　　　　　　　　　　｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ ｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　ｕ-ｕ （l 　　 　∧,,∧ 　∧,,∧　ｕ-ｕ （l 　　 ) (∧,,∧ 　∧,,∧　　　元老院議員だけは……
　　　　　　　　　　　　　　　　　`ｕ-∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧`ｕ-∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(　´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω・｀ )(　´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω・｀ )
　生粋のローマ人であるべき 　｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｕ-ｕ （l 　　 ) (　　　ﾉu-ｕ　　ｕ-ｕ （l 　　 ) (　　　ﾉu-ｕ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　`ｕ-ｕ'.　`ｕ-u'　　　　　　　　　`ｕ-ｕ'.　`ｕ-u'　　　　ドモリはどうしたんだ……





　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　／　　 　 　＼
　　　　 　／　─　 　 ─　＼　　　　　……では元老院を占めてきた名家を振り返ってみよう
　　　　／ 　 （○） 　（○）　 ＼
　　　　|　 　 　 （__人__）　 　　 |　　　　　　生粋のローマ人とはなんであろうか？
　　　　 ＼　 　　｀ ⌒´J　　 ,／
　　 　 /⌒ヽ　 　ー‐ 　 　ｨヽ
　 　　/ 　　　 　,⊆ニ_ヽ、　 |
　　　/　 　 ／　r─--⊃、 　|
　　　|　ヽ,.ｲ　　 ｀二ﾆﾆうヽ.　|


.

---------------------------------------------------------------------------------
　　神君カエサルを排出したユリウス氏はアルバからの移住者である
---------------------------------------------------------------------------------

　　　　　　　　　　　　　 _ ..　--　___‐‐_--　､　　　　___
　　　　　　　 　 　 ,. ＜-‐　¨￣__..　-‐　¨　 ､}　 ／　　 ￣¨ヽ、
　　　　　　　　 ／　¨　‐…　¨　　　 n　　｢!　 i　/'⌒ヽ　　　　 i＼ ∠、
　　　　　　　　｀! _ｰ--‐　　 ,. ''"´￣¨ﾞヽ. ｌｌ　　!　　　　〉　　 ./　ﾘ　　〕
　　　　 　 　 　 l ll　 ｌｌ　 ／,,. -‐ ニﾆ ‐　＼__..ヽ　　　/　　　　 /　／
　　　　　　　 ∠¨ﾞヽ､!!_/　　,. '"´￣__ ﾆ　i　l＿」..__∠　----──ｧ
　　　　　 　 /￣¨　 i ﾆ　',　　-=ﾆ -‐ ¨イ´‐‐-　　 __ 二ﾆ-‐､¨￣
　　 　 　 　 i‐‐--　 } ＞-─----‐ ''"__　-‐　¨￣_..ニィ¨￣ヽｊ　　./　　　　　私は戦友諸君に
.　　　　　 　 V==　 ノ　 /　　　 _＞='" ヽｰ--‐ ¨_フ､'⌒ゝ｀　　　 /
　　　　　　　　>ー" 　 /_.＞''",ｨｸ'_"´　　V__,ｨ'´ !、　｀¨　　 　 ／ /　　　　　　勇気と胆力に劣らず
　　　 　 　 ／／ 　 .,∠、 ﾞ‐'"ｨｆﾃブ '´ヽ/　 ｿ ./〉:＼＿＿_／__,ノ＞
　　　　 ／　　＞i'"ｉ┴'-.}　　 ､￣　　　,ﾉ┌ト-'/::::::::::::::l　　　　　／　　　　　　　謙虚と自制を望みたい
　 ,. ＜　,. ＜:::::::ﾄ､｀ﾆ=‐!-､　　', 　 　 　 └l　/:::::::::::::::/　　　／::::::
ー‐…　¨￣￣,/ ﾉ i ,ﾊ '、　_L /　　　　　/ｿ /:::::::::::::::ﾉ　　/./::::::::::::
　　　　 　 ｰ='-‐'" ヽ､_ヽ｀¨__　,,.. ォ　 ,.'ｙ'　 i::::::::::::::/　　ｉ i:::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　i::::::::ヽ-- ‐ '"ｒﾍ,ｲ　　 ﾉ:::::::::::;',ｨ⌒ヽ! !:::::::::::::
　　　　　　 　 　 　 　 !::::::::::ﾊ　　_,,.ィ::::::ヽ､/:::::::::::::i l i、　 リ:::::::::::::


---------------------------------------------------------------------------------
　　共和制の守護者カトーを生んだポルキウス氏はエトルリアのトゥスクルム出身である
---------------------------------------------------------------------------------

　　　　　　　. :':.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
　　　　　 ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:､:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
　　　　　':.:.:.:.:.:.: ｉ:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.ヽ:.:.ヽ:.:.:.､:.:.:.:.:ヽ
　　　　/:.:.:.:.':.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:. ﾊ:.:.':.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:',
　　　 .':.:.:.:.:ｉ:.:.ｉ:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト､:.:.:.:ﾊ:.:.:.:.:.: ﾊ:.:l:.:.:.:.:.:',:.:.:.:.:'　　　　　とはいえカルタゴは滅ぼさねばならない！
　　　 l:.:.ｉ:.: l:.:.l:.: !:.:.:.:.:.:.:.:.: l _ﾍ-‐―－:.:.:.:': l､:.:.:.:.:.',:.:.:.:.l
　　　 l:.ｉ:ｉ:.:,l-┼‐-､:.:.:.:.:.:.: l　　ヽ:.:.ﾄ､:.:.:.:.:.l:.l:.',:.:.:.:.:.!:.:.:. l
　　　 l:.ｉ:ｉ:.:.:l:.:.ヾ:.ﾊ:.:.:.:.:.:.:.:.! ,.ィ=≠ﾐﾒ:.:.:.:.:.ﾄ:!:.:!:.:.:.:.':.:.:.:.:l
　　　 l:.ｉ:ｉ:.:.ﾊ:.:.:.!ィﾃヽ:.:.:.:.:'　 γ':::::::::!〉:.:.:.:l:.!:.:.!:.:./:.:.:.:.:.:!
　　　 ﾚl:.ｉ､:.:丶〈 r'::::ｉ ＼/　　弋:::::シ.!ｉ:.:.:.:'l:.:.:.:!:.':.:.:.:.:.:.:､ヽ
　　　　 !ﾊ:.､:.:.ヾ! ゞ'ﾉ　 '　　　 /／/ ':.!:.:/ }:.:.:.':.:.:.:':.:. ｉ:.:.lゝ＼
　　　　　　ヾ＼ﾊ〃ゝ　　　　　　　　ｉ:.:!/:.rl:ｉ:.:.:.:.:,':.:.:∧:.:l
　　　　　　 ｉ:.:.:.:.人　　―－ァ　　　 l:.:':.:,:ｉl l:.:.:.:/ｉ:.:ｲ/ ヽ!
　　　　　　 !:.,:..:.:.:.:.ト 　｀ ｰ 　　　／l:.:.:/!ﾊl:.:.:/＜￣｀:.､
　　　　　　 !ハ:.:.:.:.:ｉ:::::｀...､　　 イヽ　!:./　　l:./::::::::::::::::::::ヽ

　　　　　　　　※　ハンニバル・やる夫・バルカスがローマに喧嘩を売るようです　様より配役をお借りしました

.

　　　　　　　　 　 　　＿＿＿_
　　　　　　　　 　　／　　 　 　＼
　　　　　　　 　 ／　─　 　 ─　＼　　　　　初めは個人に与えられていた名誉が
　　　　　　　 ／ 　 （○） 　（○）　 ＼
　　　　　　　 |　 　 　 （__人__）　 　　 |　　　　一族に、部族に、そして地方へと与えられていった
　 　　　　　　＼　 　　 ｀ ⌒´J　　 ,／
　　　　　 　r､／　　　　　　　　　　＼r 、
　　　　　　 |:l1　　　　　　　　 　　　　l;l:|
　　　　 　/|｀ ｝　　　　　　　　　　　 ｛ ´|ヽ　　　　そして個々の地方だけでなく、イタリア全土から
　　　 　 ノ `'ｿ 　　　　　　　 　　　　 ゝ' `ヽ、
　　　　/´　 /　　　　　　　　　　 　 　 ヽ、　ヽ　　　 元老院議員は排出された
　　　　＼. ｨ 　　　　　　 　 　 　 　　 　 个‐´


---------------------------------------------------------------------
　　いや、イタリアという概念自体がアルプス地方にまで広がっていったのだ
---------------------------------------------------------------------

　　　○ｳｨｴﾝﾅ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,-、
　　　　　　　　　　　　　　　　　,,,＿,,,＿＿　　　　,-～´
　　　　　　　　　　　　　ﾎﾟｰ河　　　　　　ヽ----＼
　　　　　　　　　　　　　　　　＿　　　　　　　　　　|~
　　　　　　　　　　　　　　/´　 ｀ヽ,　　　　　　　　|,
　　　　　　　　　　,-～´~　　　　　~´)　　　　　　　｀＼,
　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　 )　　　　　　　　　｀~|
　　　　　　　／ 　　　　　　　　　　　　｀)　　　　　　　　　 ｀|
　　　　～´~　　　　　　　　　　　　　　~＼　　　　　○ｻﾋﾞ-ﾆ族
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　く,,_　　　ﾛｰﾏ　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀＼　◎　○ﾄｩｽｸﾙﾑ_,,-ｰっ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　○ｱﾙﾊﾞ　　　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ,-,_　　　　　 　 ｀ヽ,,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ,_,　　　　　　　 ￣｀ヽ,,_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀っ　　　　　　 ,,-,,＿ ~ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ,　_ 　　/　　　 `ヽ　)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　~　|,　 （_,　　　　 し´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　※　位置は諸説あります

---------------------------------------------------------------------------------
　　近年では最も輝かしい植民市であるウィエンナがどれだけの議員を生んだだろうか
---------------------------------------------------------------------------------


.

　　　　 　 　＿＿__
　 　 　 　／　　　　＼
.　　 　／　 　 　 　 　 ＼　　　　　国土が広がるにつれ、多くの地方がローマ都市国家となった
.　　／　　　 ―　　 ー　 ＼
　　|　　　　（○） 　（○） 　|　　　　 退役兵の入植を口実とし、属州民から精強な若者達が軍隊に参入した
.　　＼　　　　（__人__）　 ／
.　　　ノ　　　　｀ ⌒J 　 ＼
　／´　 　　　　　　　　　 　ヽ



..　　　　　　＿＿＿_
　　　　　／　―　　-＼
.　　.　／　 （○） 　（○）
　　／　　　　 （__人__）　＼　　　　　 こうして人的資源に欠乏した我が国は補強され
　　|　　　　 　　｀ ⌒J　　　|
.　　＼　　　　　 　　　　 ／　　　　　　 ハンニバルの猛攻に耐え、現在の領土をも獲得したのである
.　　　ノ　　　　　　　　　＼
　／´　 　　　　　　　　　　ヽ



.

---------------------------------------------------------------------------------------
　　諸君はカエサルの片腕とも呼ばれたヒスパニアのバルブスを迎えたことを後悔しているだろうか？
---------------------------------------------------------------------------------------



　　　　　　　　　　　　　　　/ : : `ｰ- ... _
　　　　　　　　　　　　 /:￣:l＼: : : : : : : ',- ､
　 　 　 　 　 　　　 　/: :/ヽl/ム: : : : : : :'; : :`ヽ、　　　　　　メイド萌え！
　　　　　　　　　　　/ i: l／､ｚ-‐ﾏ _: : : : :'; : : : :ﾊ
　　　　　　　　　　 /: :l:,lｭ l　弋ア!ｲ: : : : : i: :l: : : ﾍ
　　　　　　　　　　 !: :lLﾀ´｀ー― l l: : : : : :l: l: : : : ﾊ
　　　　　　　　　　 !:l: ﾄ　　 　　 　l:l: : : : : :l ﾄ､: : : : :!　　　　　　ああ、すいません、キケロとも仲いいです
　　　　　　　　　　 !:.l:l　　　_ .. - ﾉｲ : i: : : l:ﾊ } : : /
　　　　　　　　 　 /ｲ:ﾊ ￣-　　　　!l : l : : ﾘ／: :l: i　　　　　　　　 インテリです。ホントですってば
　　　　　　　　_r く　l:ﾄﾍ　　　　　　ll:l: l: : :lｲ､: ヽN
　　　　　_ r(´ヽヽ_jヽlﾄ､:',　　　　　　lNヽ､l-z '' ¨￣`ヽ
　　　　 (　ヽ`ｰ'　　 r ┐l:ｰ-､-- ‐､ l／／　　　　　　 ヽ　
　　　　r'`ミ′　　 　` t　＼! ヽﾄ､ﾄr/, '　　 , -　　　　　ﾊ
　　　　`ー-′　 　 　 / , - '' ¨ ／!ﾚ　 ,　'　__　　　　　 ﾊ
　　　　　 |　'.　　　　 / / 　 　 /　〃.／´￣　　　　　　　 ',　　　　あとヒルティウスはさっさとガリア戦記の８巻書け
　 　 　 　 '.　ヽ　　　 !ｲ ﾍ　　/　.il／　　　　　　　　 ,　　　',　　　　書いた？じゃあ次アレクサンドリア戦記ね
　　　　　　i　　!　　　 l' 　 ',　 ＞ l　__ ..　　　　　　 /　　,　 i　　　　 アフリカ戦記とヒスパニア戦記もはよ
　　　　 　 l　　l　　 　 !　　 !〈 , ' ￣_ ..　　 　 　 　/　／　　`i　　　　　ついでに次の執政官お前だから戦争任せた

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　※　やる夫がハゲの借金王になるようです。　　より配役をお借りしました



---------------------------------------------------------------------------------------
　　また、南ガリアの優れた人々を迎えたことを後悔しているだろうか？
---------------------------------------------------------------------------------------

-----------------------------------------------------------------------------
　　彼らの子孫は今もなおローマに住み続けている。その祖国愛は我々にも劣らない
-----------------------------------------------------------------------------


.

　　　　　　　　　　　　　　　　∧,,∧　 ∧,,∧　　　　　　　　 ∧,,∧ 　∧,,∧
　　　　　　　　　　　　　　∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧　　∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧　　カトー……
　　　　　　　　　　　　　(　´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω・｀ )(；´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω・｀ )
　……　　　　　　　　　｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ ｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　ｕ-ｕ （l 　　 　∧,,∧ 　∧,,∧　ｕ-ｕ （l 　　 ) (∧,,∧ 　∧,,∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　`ｕ-∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧`ｕ-∧ (´；ω；) (・ω・｀) ∧∧
　　　これからもそうだとは　　　(　´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω・｀ )(　´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω；｀ )　……三理ある
　　　　　　限らないし……　　　　｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｕ-ｕ （l 　　 ) (　　　ﾉu-ｕ　　ｕ-ｕ （l 　　 ) (　　　ﾉu-ｕ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`ｕ-ｕ'.　`ｕ-u'　　　　　　　　　`ｕ-ｕ'.　`ｕ-u'





　 　　　＿＿＿_
　　　／　　 　 　＼
　 ／　　─　　　─＼　　　　　　　……元老院議員諸君
／ 　　 （○） 　（○） ＼
|　 　　 　 （__人__）　 　 |　　　　　　　アテネやスパルタはあれほどに文化が発達し戦争に強かったのに
/　　　　 ∩ノ ⊃J　／
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 |　　　　　　　　　　なぜ短期の繁栄しか享受できなかったのであろうか？
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼ ／＿＿＿ ／


.

--------------------------------------------------------------------------------------
　　他でもない。征服した民族をあくまで異邦人として、永遠に敗者として分け隔てしたからではないか
--------------------------------------------------------------------------------------


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　ヽ､_ 　 　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （●）（● ）　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（__人__）ﾟo　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (,｀⌒ ´　　 　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　{　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　┳　 　 ┏━┓┏━┫┳━┓┳━┓
　　　　　　　　　　　　　　　　　　┃　 　 ┃　 ┃┗━┓┣━　 ┣┳┛
　　　　　　　　　　　　　　　　　　┻━┛┗━┛┣━┛┻━┛┻┗
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / ￣｀Ｙ´ 　 ヾ;/　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,|　 　　|　　 　|´　 ハ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　 |　　　 |-‐'ｉ′l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |＿＿ | 　 ＿| 　　７'′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　　 （　￣ノ ｀ｰ-'′



　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　／　　 　 　＼　　　　　　その点、我らが神祖ロムルスはたいそう賢明であった
　　　　 　／　─　 　 ─　＼
　　　　／ 　 （○） 　（○）　 ＼
　　　　|　 　 　 （__人__）　 　　 |
　　　　 ＼　 　　｀ ⌒´J　　 ,／　　　　昨日打ち負かした敵を今日の同胞としたこともある
　　 　 /⌒ヽ　 　ー‐ 　 　ｨヽ
　 　　/ 　　　 　,⊆ニ_ヽ、　 |　　　　　　血も繋がらずローマ人ですらないヌマは二代目王に招聘された
　　　/　 　 ／　r─--⊃、 　|
　　　|　ヽ,.ｲ　　 ｀二ﾆﾆうヽ.　|　　　　　　 我が祖先アッピウスは解放奴隷の子に官職を託したことすらある


.

　　　　　　　　　 ＿＿＿＿
　　　　　　　　／　　　　　　＼　　　　　　とはいえ諸君の懸念も理由のないものではない
　　　　　　　/ ─　　　─　　　＼
　　　　　　/（ ○）　 （ ○）　　　 ＼　　　　確かにガリア人のセノネス族は我々と剣を交えローマを占領した
　　　　　　|　　（__人__）　　　　　　 |
　　　　　 　＼　｀ ⌒J 　　　　　 ／　　　　　我々が永遠に忘れるべきではない痛恨事である
　　　　　　 　/　　ー‐　　　　　　ヽ
　　　　　　　/　　　　　　　　　　　 ｀



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／|: : :.:::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l 　 | : : : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 | 　 |: : :. .:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 | 　 |: : : :.:|
　　iv'ﾍ　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 |　　|:|ｌ＝=|
　　| ;`;|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　|:|》: ::::|　　　　　　　 i'1
　　| ;'l:|　　 　 　 　 　 i'`'i　　　　 　 　 　 　 、 　 　 　 ／|　　|:|＼ : |　 .　　　　　 |;'|　　　　 　 ,、
　　!:`l'|　　ζ＼ 　 　 |;`;|　　 　 　 　 　 　 ∥ 　 　 　 〕 .|　　|:| 　|| | ./＼　　 ＿.|;'|　　 　 　 /.:〉
-､_|_.;l:| 　　＼';､＼　 :|':i;;|　　 　 .　 i'1　　　||／>　　r┘.:|　　|:|　 ||::| |　 ∥‐┘ .:|';|──へ./.:/＿r‐
ｰ|＿}:;|　　　　＼';､.＼|;';;;|　　　./〉　|;|＿r／／　 /|￣＼:|　　|:|　　￣　.:〃..／>.::|;'|:::::::::::::::/.:/:::::::::::
-|＿|`|＿r:‐:‐:‐:‐＼';､＼;|　r‐//┐_|:|::::::::;⊥、r/.::|　.:::::::|／＼/＼　　 《／／ ..:::|;'|:::::[]::::/.:/]:::::::[]::
ｰ|＿};|::::::::::: : :: : {二l＼;i`!､::://:::::::::::::::::::r| .::| /.:::::<＼／　　 〈:::.:... ＼　》 '　.::::::::/|＼＿ｎ::::::::::::::::::::
-|＿|￣/＼:::::::/`|＿{┬| |;､＼::::::::i'|::::::r┴冂、 .:::::|::＼＼ _＿＿__:::::.:..〉″へ:::::/ .| |: : : |:|::::::::l`!へ、
ｰ|＿}::/ ､';';〉.:/ /{＿|┴lニニニニﾆｌ.r┴､_|_|_|:>:::::＿＿＿|」＿＿:l;_;_/／..::.　｀〈　:| |: : : |:|::::::::| |: : :
-|＿;l'_;_;_∠;/_/___l_,,:;;}┬┴┬┴┬┴┐::| .:::|_rｪ┘＿＿;!＿__;!＿＿;|＿;_;:::.:／ : :| |: : : |:|::::::::| | : :
~゛'' ┘⊥ ｣_　|　　|{＿|┴┬┴┬┴┬┴┤ .:|＿;!＿＿;!＿＿:l＿＿;!＿＿;|<___;_/＼_;_;_;|;|-∠|_|;_;_;
　　　　　　　　　~゛'''' ┴'::⊥Λ二＼.:|　　.:|ー:|＿＿;!＿＿;!＿＿;!＿＿:l＿＿;l:::...＼/＜＞::.　 ∠二
　｀　　 　 ,　'　　.　　 ｀　　　∨_,,,;;;;/. ~゛`┴ -'⊥ .」＿;!＿＿;!＿＿;!＿＿;!＿;ﾄ､ r─‐-､　　　...:.:.:.::.:
　　　　　　　　　　　　　,　　　　　　　　　　　　　　　　　~゛　┴　 ⊥. .,_..:::|　::/￣.￣'"ヽ┴-､_;_;_;_;_;_;_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,　　　　　　　｀ 　 　　 　 　 　 ~゛'' ‐-|＼＿＿＿ﾄ--/.. ...:::::::./|
　　`　　　　　　　　　　　　　.,　　　　　｀　　　　,.　　　　　　　　　 　 '　　　　 ＼|__;_;_;_;_;!─l二二二l/
.　　　　　　　　`　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀


.

--------------------------------------------------------------------------------------
　　だがかつてサムニウム族にローマは敗れた。カウディウムの屈辱は痛恨事ではなかったのか？
--------------------------------------------------------------------------------------


　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　＿　　　　　　　　　　|~
　　　　　 /´　 ｀ヽ,　　　　　　　　|,
　 ,-～´~　　　　　~´)　　　　　　　｀＼,
／　　　　　　　　　　 )　　　　　　　　　｀~|
　　　　　　　　　　　　｀)　　　　　　　　　 ｀|
　　　　　　 　　　　　　~＼　　　　　　　　　|,
　　　　　　　　　　　　　　く,,_　　　　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　｀＼ 　◎ﾛｰﾏ　　 ｀"-,_,,-ｰっ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀ヽ,-,_　　 　。ｶｳﾃﾞｨｳﾑ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ,_　　　　　　 ￣｀ヽ,,_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀っ 　　　　　 ,,-,,＿ ~ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀ヽ,　_ 　　/　　　 `ヽ　)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ~　|,　 （_,　　　　 し´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ）　　 ｀ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀),,　 ＿|


--------------------------------------------------------------------------------------
　　今や誰もが彼らをローマ人と全く同じ義務と権利をもつ立派なイタリア人と信じて疑わない
--------------------------------------------------------------------------------------


.

　　　　　　　　　　　　　　　　∧,,∧　 ∧,,∧　　　　　　　　 ∧,,∧ 　∧,,∧
　　　　　　　　　　　　　　∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧　　∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧　
　　　　　　　　　　　　　(；´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω；｀ )(；´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω・｀ )
　　　　　　　　　　　　　｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ ｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　ｕ-ｕ （l 　　 　∧,,∧ 　∧,,∧　ｕ-ｕ （l 　　 ) (∧,,∧ 　∧,,∧　
　　　　　　　　　　　　　　　　　`ｕ-∧ (´；ω；) (・ω・｀) ∧∧`ｕ-∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(　´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω・｀ )(；´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω；｀ )
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｕ-ｕ （l 　　 ) (　　　ﾉu-ｕ　　ｕ-ｕ （l 　　 ) (　　　ﾉu-ｕ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`ｕ-ｕ'.　`ｕ-u'　　　　　　　　　`ｕ-ｕ'.　`ｕ-u'




　　　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　／　　 　 　 ＼
　　　　　　　 ／　　　　　 ― 　　‐　
　　　　　　／ 　 　　　　 （ ○）　　）
　　　　　　|　 　 　 　　　　 　（__ﾉ､_）
　　　　　　＼　 　　 　　　　 　J⌒
　　　　　　／　　　　　　　　　　　＼



.

　　　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　／　　 　 　 ＼
　　　　　　　 ／　　　　　 ― 　　‐　　　　　 ……
　　　　　　／ 　 　　　　 （ －）　　）
　　　　　　|　 　 　 　　　　 　（__ﾉ､_）
　　　　　　＼　 　　 　　　　 　J⌒
　　　　　　／　　　　　　　　　　　＼


.

::::─::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::─::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::─::::::::::::::::::::
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;─;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;─;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;─;;;;;;
;;;;;;;;;─;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;─;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;─;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;─;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;─;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;─


　　　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　／　　 　 　 ＼
　　　　　　　 ／　　　　　 ― 　　‐　　　　　（　私は神君カエサルではない
　　　　　　／ 　 　　　　 （ ○）　　）
　　　　　　|　 　 　 　　　　 　（__ﾉ､_）　　　　　　まさに神にも比すべき圧倒的知力を持たない　）
　　　　　　＼　 　　 　　　　 　J⌒
　　　　　　／　　　　　　　　　　　＼


　　　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　／　　 　 　 ＼
　　　　　　　 ／　　 ─　　 　 ―　　　　　　（　私は神君アウグストゥスではない
　　　　　　／ 　 　　（ ○） 　（○）'
　　　　　　|　 　 　 　 　（__人__）　 |　　　　　　　汲めど尽きせぬ忍耐と信念を持たない　）
　　　　　　＼　 　　 　 　｀ ⌒J　／
　　　　　　／　　　　　　　ー‐　 '


　　　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　／　　 　 　 ＼
　　　　　　　 ／　　 ─　　 ― ヽ　　　　　　　（　私はティベリウスではない
　　　　　　／ 　 （ ○） 　（ ○）' ＼
　　　　　　|　 　 　 （__人__） 　　 　|　　　　　　　　鋭利な刃物の如き言葉と威厳を持たない　）
　　　　　　＼　 　 　 ｀ ⌒J 　 ,／
　　　　　　／　　　　　ー‐　　 ヽ


.

　　　　　　　　　 ＿＿＿＿
　　　　　　　　／　　　　　　＼
　　　　　　　/ ─　　　─　　　＼　　　　　　（　私はカリグラではない
　　　　　　/（ ○）　 （ ○）　　　 ＼
　　　　　　|　　（__人__）　　　　　　 |　　　　　　 暗殺も恐れず我を通す勇気を持たない　）
　　　　　 　＼　｀ ⌒J 　　　　　 ／
　　　　　　 　/　　ー‐　　　　　　ヽ
　　　　　　　/　　　　　　　　　　　 ｀


　　　　　　　　　 ＿＿＿＿
　　　　　　　　／　　　　　　＼
　　　　　　　─　　　─　　　　＼　　　　　　 （　私はキケロではない
　　　　　　（○）　 （ ○） 　 　　 ＼
　　　　　　|　（_人__）　　　　　　　 |　　　　　　　 後世の人々までを心酔させる言葉を持たない　）
　　　　　 　＼｀ ⌒J　　　　　　 ／
　　　　　　 　/　ー‐　　　　　　　ヽ
　　　　　　　/　　　　　　　　　　　 ｀


　　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　　　‐　　 ─ 　　　　＼　　　　　　　 （　私はゲルマニクスではない
　　　　　 　（　　（ ○）　　　　　＼
　　　　　　（人__）　　　　　　　　　|　　　　　　　　失敗でも成功でも民衆に愛される人格を持たない　）
　　　　　 　｀⌒J　　　　　　　　 ／
　　　　　　　｀ｌ　　　　　　　　　 ＼
　　　　　　　　ｌ　　　　　　　　　　 ＼


.

　　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　　　‐　　 ─ 　　　　＼　　　　　　　（　歴史のありとあらゆる偉人
　　　　　 　（　　（○ ）　　　　　＼
　　　　　　（人__）　　　　　　　　　|　　　　　　　　その誰一人として私のようなものはいなかった……　）
　　　　　 　｀⌒J　　　　　　　　 ／
　　　　　　　｀ｌ　　　　　　　　　 ＼
　　　　　　　　ｌ　　　　　　　　　　 ＼



::::─::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::─::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::─::::::::::::::::::::
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;─;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;─;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;─;;;;;;
;;;;;;;;;─;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;─;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;─;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;─;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;─;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;─


.

　　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　　　‐　　 ─ 　　　　＼
　　　　　 　（　　（ －）　　　　　＼
　　　　　　（人__）　　　　　　　　　|
　　　　　 　｀⌒J　　　　　　　　 ／
　　　　　　　｀ｌ　　　　　　　　　 ＼
　　　　　　　　ｌ　　　　　　　　　　 ＼






　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,　-‐ ´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,　-‐' ´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　'´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿ ,／　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　/´　　　　　　　　　,　 -‐　´￣
　　　　　　　　　　　　　　　 ／　/　　　　　　　　l
　　　　　　　　　　　　　　／　　 l　　　　, -　　 ,'
　　　　　　　　　　　　　/　､＿ノ　　 l'´ ､―‐ '
　　　　　　　　　　　　/　 ,ｲ　,'　　　,ｌ　　l
　　　　　　　　　　　 /　.〃　/　　　八　 .l
　　　　　　　　　　／ ノ /　く＿ イ ｌ　|　/
　　　　　　　　　 '-‐'　/　／　l 　 / 　ヽ'
　　　　　　　　　　　 く_ノ 　　 ヽノ


.

　 　 　 　 　 　 　 　 　 .:::::::;'　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　　';:::::::.
　 　 　 　 　 　 　 　 　:::::::::i　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 l::::::::.
　 　 　 　　　　　　　　::::::::::!　 　 　　　　　さあ クラウディウスよ！　 　 　　　i::::::::
　 　 　 　 　 　 　 　　::::::::::l　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　　';::::::::
￣ ´　 '　 ―　―‐ --　　｣　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　　　　　　　 　L_:::::
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　　　　　　　　　￣￣￣￣
　 　 　 　 　 　 　 　 __,.　-┐　　　　　　今こそ語るべき時が来た！
　 　 ＿　,.　-‐　'' ´ 　 :::::::::',　 　 　 　 　 　 　 　 　　　　　　　　　　　　　　　　r::-　 _
‐　´　 　 　 　 　 　 　 　:::::::::'、　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /:::::::: 　 ´` '　‐-
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ::::::::':、 　　 　 　 　　 　 　 　 　　　　　　　　　　,.:':::::::
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　::::::::ヽ　　　 　 　 　　 　 　 　　　　　　　　　／:::::::
　 　 　 　 　 　 　　　　　　　　::::::::丶　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,.::'::::::::::
　 　 　 　 　 　 　　　　　　　　　::::／　 ,:､　 　 　 　 　 　 　 　　 _,..:'::::::::::　　　　　　　　　　__/￣/＿_
　 　 　 　 　 　 　 　　　　　 　 ／ 　 ,..':::::::>　　　＿＿＿　　...　く::::::::::　　　　　　　　　　/__　　__　　/
　 　 　 　　　　　　　　　　　／　 　,.::::::::　　　 ／＼ , , ／＼ `､　＼　　　　　　　　　　　　_./　 //　 / .
　 　 　 　 　 　 　 　 　　／ 　 　,.∩ 　 　　／ （●）　 （●）＼.`､　 ＼∩　　　　　　　 　|___ノ.|___,/.　 　ｎｎ
　 　 　 　 　　　　　　／ 　 　 , '　ｌ ヽ∩ ／　　　（__人__）　 　 ＼　∩ノ j　　　　　　　　　　　　　　　　　UＵﾉﾞ7 　　　,ﾍ
　　　　　　　　　　／　 　　 ,　 　 ヽ　ﾉ　|　　　　　 |::::::|　　 　　　|　ヽ　ﾉ ＼　　　　　　　　　　　　　　 　　く／　　　 i /
　 　 　 　 　 　／　 　 　 , '　 　 　 |　ヽ ＼　　 　 ｀ ⌒´　　 　／　/　ｊ 　 　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !'
　 　　　　　／　 　 　　, '　　　　　　＼　￣　　　　　　　　　　　￣　　/ `､　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　 。
　 　 　 .／　 　 　 　, '　 　 　 　 　　　＼　　　　　　　　　　　　　　／ 　　`､　 　　＼

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌┐
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿,､∧,､|　|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣∨`'`.|　|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└┘
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└┘
　　　　　　　　　　　　　　　　∧,,∧　 ∧,,∧　　　　　　　　 ∧,,∧ 　∧,,∧
　　　　　　　　　　　　　　∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧　　∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧　　　　　！
　　　　　　　　　　　　　(´・ω・)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω；｀ )(；´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(・ω・｀)
　　　　　！　 　　　　　｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ ｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ
　　　　　　　　　∩ 　　　ｕ-ｕ （l 　　 　∧,,∧ 　∧,,∧　ｕ-ｕ （l 　　 ) (∧,,∧ 　∧,,∧　　　　　　！
　　　　　　　　　∪ 　　　　　　`ｕ-∧ (´；ω；) (・ω・｀) ∧∧`ｕ-∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧
　　　　　　　　　○ 　　　　　　　　(　´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω・｀ )(；´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω；｀ )　　　　　 ∩
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜　Ｕ(´・ω・)(´・ω・)　と ﾉ｜　Ｕ　(・ω・｀)(・ω・｀)　と ﾉ　　　　　 ∪
　　　　　　　　　　！　 　　　　　　　ｕ-ｕ （l 　　 ) (　　　ﾉu-ｕ　　ｕ-ｕ （l 　　 ) (　　　ﾉu-ｕ　　　　　　　○
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`ｕ-ｕ'.　`ｕ-u'　　　　　　　　　`ｕ-ｕ'.　`ｕ-u'


.

　　　　　 　　　　＿＿＿
　　　　　　 　 ／　　　　　＼　　　　　　　ガリア人との戦争が１０年近くに及んだのは事実である！
　　　　　　 ／　　 ＼ ,　, ／＼
　　　　　／　 　 （●）　 （●） ＼　　　　　だが１０年の戦争に注目するのならば
　　　 　 |　　 　 　 （__人__）　　　|
　　　　　＼　 　 　 ` ⌒ ´　　,／　　　　　　その後１００年続いた不動の信義にも注目すべきである！
　　　　　　ノ　　　　　　　　　　＼
　　　 ／´　　　 　 _i⌒i⌒i⌒i┐ ヽ
　　　 |　　　　ｌ　 （ l　/　/　/　l
　　 　 l　　　　l 　ヽ 　　　　　 /



　　　　　!__､-､　　　ブリアニア　　／　　　　　/--‐―‐ヽ､
　　　　　　　 ＿二っ　　　　　　 く´_,,　　　 ,／::::::::::::::::::::::::i､ レヌス川
　　　　　　i`´　　_　　_　　　　　　 ノ ,,- ‐´:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ,
　　　　／´-､　i´　`‐` ~`´~~~~~´　 |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ,
　　　 ~`´　　`´　　　　　↑↑↑ _,,ﾉ:::::::::::ベルガエ::::::::::::::::::::`‐-､→
　　　　　　　　　　　　i--､　　 ／´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::....................）→　　　　ゲルマニア
　　　　　　　　　　　　 `i　"‐-´　　　:::::::::::::::::::::::::::::............................./→
　　　　　,-―‐~~ヽ,,,--!........................................:::::::::::.............................../
　　　　　つ..........................................................................................................i
　　　　　`‐`‐i＿.............................................................................................|＿,,,,-､,,,,,,
　　　　　　　　　 ヽ,,,..........................................................................................................（
　　　　　　　　　　　）...........................................ガリア........................................,,-‐´
　　　　　　　　　　　＼,_.....................................................................................　　　　　△△△
　　　　　　　　　　　　　）............................................................................　　　△△△△アルプス山脈



　　　　　　　　 ＿＿＿＿_
　　　　　　　 ／　　　　　 ＼
　　　　　　／　＼ ,　, ／　　＼　　　　　 彼らは我が父と兄がゲルマニアを
　　　　 ／　 （●）　 （●）::: 　＼
　　　 　|　 　 　（__人__）　　　,---、　　　　私がブリタニアを征服している最中にも
　　　　 ＼ 　 　 ` ⌒ ´　　　しＥ　|
　　　 　／　　　　　　 　　　 l､Ｅ ﾉ　　　　　 忠実に背後を守り続けたのである！
　　　／　　　　　　　　　　　 ｜　|
　　 （　　 丶- 、　　　　　　 ヽ_／
　　　　`ー､＿ﾉ


.

　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　／　　　　　＼　　　　　　　見給え！あのガリア人たちを！皆、立派な若者である！
　　　　　 ／　　 ＼ ,　, ／＼
　　　　／　 　 （●）　 （●） ＼
　　 　 |　　 　 　 （__人__）　　　|
　 　 　 ＼　 　 　 ` ⌒ ´　　,／　　　　　　彼らを元老院に招き入れるのを恥じるのであれば
.　　　 　 /⌒～"￣,￣￣〆⌒,ﾆつ
　　　 　 |　　,＿_＿ﾞ＿__､rヾｲｿ⊃　　　　　我らに流れる血こそを恥ずべきである！
　　　　　| 　 　 　 　 　 　｀l￣
.　　　 　 |　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　高貴な人々の先祖の列に異邦人の名を見つけることは難しくない！



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,. -‐ ‐　´ ‐- ､
　　 ／￣￣＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　X　/　　,　　　　ヽメ
　／　　 _ノ　　＼　　　　　　　　　　　　　　,. ト´ 　l　　 l 　　l　 !　　ヽ
　|　　　（○） （O）　　　　　　　　　　　　//　/　 　 l_　　l 　　l　j 　 l　 ヾ
.　|.　　　.||　（__人__）　　　　　　　　　　 /　/　 　∧ヽ--i､＿|-'ハ l '　　ミ
　 |　 　 ﾉi　　! 　 | }　　　　　　　　　　 ﾊ 　',　　l 　　　─　　　─ lﾉ　 ｿ
.　 |　　 し'　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　　　　　　　ゞ ヽ　ヽ─‐{ ＞ }冖{＜ }ﾊ　ﾉ'
.　 ヽ　　　　　 　 }　　　　　　　　　　　　　　ヽ＿,トヽ　　∩l⌒＼ イ_彡,　　ズビーッ
　　 ヽ　　　　　ノ　　　　　　　　　　　　　　　　　「｀二 ,ﾍ　 ,}ヽ ヾ ゝ '　、。
　　　/　　　 く　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　/　　7└'～~　ヽ　　　　'
　　　|　　　　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　 /　　l／　　 /　　 l　　 ｀ｌ
　 　 |　　　　|ヽ、二⌒)　　　　　　　　　　　ヽ､　　　　　/　　　 ＼＿ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l｀ー--‐'　　 ..:..　　　 }


.

　　　　　 　　　　＿＿＿
　　　　　　 　 ／　　　　　＼　　　　　　元老院議員諸君！
　　　　　　 ／　　　　　　 　 ＼
　　　　　／　 　 　＼ ,　, ／　 ＼　　　　私は我々が慣れ親しんだ属州を怯えつつも踏み越えた
　　　 　 |　 　 　 （ー）　 （ー）　 |
　　　　　＼　 u. 　 （__人__）　,／
　　　　　　ノ　　　　 ｀ ⌒´　　＼
　　　 ／´　　　 　 _i⌒i⌒i⌒i┐ ヽ　　　　馴染みのない未知なるものは確かに恐怖である……
　　　 |　　　　ｌ　 （ l　/　/　/　l
　　 　 l　　　　l 　ヽ 　　　　　 /　　　　　　



　　　　　　　　　　　　　 　∩＿
　　　　　　　　　　　　　　〈〈〈　ヽ　　　　しかし、ガリア人は彼らに馴染みのない我々の文明を受け入れた！
　　　　　　＿＿_＿　　　〈⊃　　}
　　　　 ／:::＼:::／::＼.　　 |　　 |
　　　／ （●）::::::（●）＼　 !　　 !　　　　　街道や水道、法の支配といったもののみならず
　 ／ :::::⌒（__人__）⌒:::::＼|　　 l
　 |　　　　　|!!il|!|!l| 　 　 　| 　／　　　　　　 国勢調査という重要だがあらぬ誤解を招きやすいものすらだ！
　 ＼ 　 　　|ｪｪｪｪ| 　 　 ／／
　　/　＿＿　　　　　　　　/
　　(＿＿＿）　　　　　　 /　　　　　　　　それでいて、直後に行われたゲルマニア遠征の際にも動揺はなかった！


.

───────────────────────────────────────
　　国勢調査では税金の算定、兵役可能人口の調査など、繊細な問題も含んでおりました
───────────────────────────────────────


　　　　　　　　　　 Λ＿Λ
　　　　　　　　　　(´･ω･`)　　　　　このあと行われた国勢調査は
　　　　　　　　　　（　＿　）
　　　　　　　　　　　U　U　　　　　　　私とクラウディウス様が共同で担当しました
　　　　　　　《ウィッテリウス》


──────────────────────────────────
　　実際、ユダヤでは、様々な流言が飛び交っていたと聞き及んでおります
──────────────────────────────────


　　　　　　　　　　 Λ＿Λ　　　　　　これは神君アウグストゥスの調査の話です
　　　　　　　　　　(´･ω･`)ノ　　　　　　 ｷﾘｽﾄ
　　　　　　　　　　（　＿　）　　　　　　　救い主がどうとか言って揉めてたらしいですよ
　　　　　　　　　　　U　U　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　※諸説あります
　　　　　　　《ウィッテリウス》


　　　　　　　　　　 Λ＿Λ　　　　　私はティベリウスの時代に、ユダヤ総督だったのです
　　　　　　　　　　(´･ω･`)
　　　　　　　　　　（　＿　）　　　　　　シリア総督時代には大国パルティアと交渉も担当しました
　　　　　　　　　　　U　U　
　　　　　　　《ウィッテリウス》　　　　　この東方属州の実績が見込まれたのです


.

　 　　　　 　　　＿＿＿_
　　　　　　　 ／　＼　／ ＼　　　　　　彼らは文化や婚姻を受け入れ我らと共に暮らす意思を顕にした！
　　　　　　／　（●）　（●） ＼
　　　　 ／　　　 （__人__）　　　＼　　　　アテネやスパルタのように、侵略者として分け隔てるのではなく
　 　 　 |　 　 　　　|::::::|　　　　　|
　　　　 ＼ 　 　 　 l;;;;;;l　　 　／l!| !　　　　彼らの富や資質でローマを飾ろうではないか！
　　　 　／　　　　　`ｰ'　 　　＼ |i
　　　／　　　　　　　　　　ヽ !l　ヽi
　　 （　　 丶- 、　　　　　　 しＥ　|そ　　　　＿ 　 　 　 　 　 　 _
　　　　`ー､＿ﾉ　　　 　 ∑　l､Ｅ ﾉ　<　　　 |　l [l] |￣| /l 　　 | |
　　　　　　　　　　　　　　　ﾚY^Ｖ^ヽｌ　　　　|　二l　￣/ [][]∧.|_|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |__|　　|￣／　<_/ <>
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣



.

　　　 　 　　 　　＿＿＿_
　　　 　　 　　／:::　 　 　＼
　　　　　 　／::::::::::　　　　　＼
　　 　　 ／:::::::::: 　　　　　　　 ＼　　　　　……
　　　　　|:::::::::::::::　　　　　　　　　|
　　　 ／⌒::::::::: 　　　　　⌒ヽ／
　　；/::::::::::::　　　　　　　 　 　 ＼；
　 ；/::::::::::::::　　　　　　 　　　＼　ヽ；




　　　 　 　　 　　＿＿＿_
　　　 　　 　　／:::　 　 　＼　　　　　　　元老院議員諸君……
　　　　　 　／::::::::::　　　　　＼
　　 　　 ／:::::::::: 　　　　　　　 ＼　　　　　たいそう古いとされている伝統といえど
　　　　　|:::::::::::::::　　　　　　　　　|
　　　 ／⌒::::::::: 　　　　　⌒ヽ／　　　　　　当初はすべてが新しかったのだ
　　 /::::::::::::　　　　　　　 　 　 ＼
　 /::::::::::::::　　　　　　 　　　＼　ヽ


.

　　　　　　　　　 ＿＿＿＿
　　　　　　　　／　　　　　　＼
　　　　　　　/ ─　　　─　　　＼　　　　　　今、我々はこの問題に様々な範例を引いた
　　　　　　/（ ○）　 （ ○）　　　 ＼
　　　　　　|　　（__人__）　　　　　　 |　　　　　 将来、このこと自体が範例の一つとして挙げられることだろう
　　　　　 　＼　｀ ⌒J 　　　　　 ／
　　　　　　 　/　　ー‐　　　　　　ヽ
　　　　　　　/　　　　　　　　　　　 ｀




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧,,∧ 　.∧,,∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧∧(´・ω・｀)(´・ω・｀)∧∧
　　　　　 ∧,,∧ 　.∧,,∧　　　　　　(´・ω・｀).∧∧) (∧∧(´・ω・｀)
　 ∧∧(´・ω・｀)(´・ω・｀)∧∧　　｜　Ｕ (´・ω・｀)(´・ω・｀) と ﾉ
　(´・ω・｀).∧∧) (∧∧(´・ω・｀)　　ｕ-ｕ　（l 　　 ) ( 　　　ﾉ u-ｕ ∧,,∧ 　.∧,,∧
　｜　Ｕ (´・ω・｀)(´・ω・｀) と ﾉ　　　　　　 `ｕ-ｕ'　 `ｕ-u' ∧∧(´・ω・｀)(´・ω・｀)∧∧
　　ｕ-ｕ　（l 　　 ) ( 　　　ﾉ u-ｕ　　　∧,,∧ 　.∧,,∧　　　 (´・ω・｀).∧∧) (∧∧(´・ω・｀)
　　　　　　`ｕ-ｕ'　 `ｕ-u'　　 ∧∧(´・ω・｀)(´・ω・｀)∧∧｜　Ｕ (´・ω・｀)(´・ω・｀) と ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　 (´・ω・｀).∧∧) (∧∧(´・ω・｀ｕ-ｕ　（l 　　 ) ( 　　　ﾉ u-ｕ
　　　　　　　　　　　　　　　　 ｜　Ｕ (´・ω・｀)(´・ω・｀) と ﾉ　　　　`ｕ-ｕ'　 `ｕ-u'
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｕ-ｕ　（l 　　 ) ( 　　　ﾉ u-ｕ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `ｕ-ｕ'　 `ｕ-u'　　　　　　　　　　　　　　……審議をやりなおそう



.

　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　　　　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　　　　　 　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


.

　　 ／￣￣＼
　／　　　__ノ　ヽ
　|　　　　（ ●）　）　　　　　この議論の結果、まずはハエドゥイ族のみに
　.|　　 　 　 （__人）
　 | 　　 　　　　 rつ　　　　　　元老院議員の栄誉が授けられました
　 .| 　　　 　　　(（三）
　 ヽ　　　　　　　(　<
　　 ヽ　　　　／∧　∨　　　　　ローマとの関係の長さ、勢力の大きさが考慮された結果でしょう
　　 ∠ 　　　/⌒ ∧　ヽ
　　( 　＼ ／　　/ __＿)　　　　　我がレミ族の議席は今回見送られました
　　|＼　 '' 　／|
　　|　 ＼_／ 　|




──────────────────────────────────────────
　　とはいえ私に焦りはございませんでした。大きな方針が示されたのであれば、なんとでもなるもの
──────────────────────────────────────────


　　 　 　 　 　 　 ／￣￣＼
　　　　　 　 　 ／　　 _ノ　　＼
　　　　　 　 　 | 　　　（ ⌒）（⌒）
　　 　 　 　 　 l　　　　　（__人__）
　　　　　 　 　 l　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　 　 　 　 　 　 | 　 　 　 　 　 |
　　　　　　　 　 ヽ　　　　　　 l
　　　 　 　 　 　 _,ゝ､　　　_,ノ
　　　 　 　 ,､-='l　＼_,ﾝ g<＼
　　　　 / ＼　└〆＼ i=i|＼'＼
　　　 丿 　　ﾞi 　 ＼　＼=il　/　i!
　　 　 l　　　　l 　　　＼＼| /＝|l
　　 　 |　　　　|　　　　　＼i/ 　 ||

───────────────────────
　　事実、ほどなく我々にも議席が回って参りました
───────────────────────


.

　　　　 　 ＿＿
　　　　 ／ 　 _ﾉ＼　　　
　　　／.　　 　 （●）,
　　　|　　　 　　（__ﾉ､）　　　その間、クラウディウス様は、没落しつつあった名門議員を支援なさったり
　　　|　 　 　 　 　 ｜
　　　ヽ　　　　　 　 |　　　　　逆に相応しくない議員は、名誉を傷つけぬよう穏当に引退を促したりと
　　　　ヽ　　　　　ノ
　　　　　ヽ　　　 （　　　　　　　元老院に対する慰撫に尽くしておられました
　　　　　　>　 　　ﾍ
　　　　　　|　　　　 |
　　　　 　 |　　　　 |



　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　／ _ノ　 .ヽ、＼　　　　　　革新を進めて、保守を潰してしまうのではなく
　　　　　　　　　　　　　|　 （●）（●）　|
　　　　　　　　　　　　　|　　（__人__）　.|　　　　　　　革新に加え、保守も強化なさったのです
　　　　 　 　 　 　 　 　 |　　 ｀ ⌒´ 　.|
　　 　 　 r─一'´￣`＜ヽ　　　　　　}
　 　　 　 `ー‐ｧ　　 ,　 　 )　　　 　, -'~⌒ヽ、　　　　
　　　　　　　 ノ　　　{. 　 ,ﾍ　　　　,l.　ゝ、_ .'ヽ).　　　　帝政になりやむを得ない部分もあるのですが
　 　 　　 ／, ､　_　　　/. |　　 　.　',　　.　..　 .ヽ、　
　 　 　　 （／ / // / /　...|　 　 　 ...|＼..＼＼ ＼_)　　　元老院議員の質の低下は、共和制時代から
　 　 　　 　 / // / /　　　　　　 　 . .　＼_＼_)､_）　
　　　 　　 　 ｰ' {_/ノ　　　　　　　　　 　 　　."´　　　　　　大きな問題になっていたのです


.

─────────────────────────────────────
　　クラウディウス様は、元老院議員が議論に参加しない時はお怒りになりましたし
─────────────────────────────────────


　 　　　　 　ﾉ Ｌ＿＿＿_
　　　　　　　⌒　＼　／ ＼　　　　　　だ代案を出す時間が必要なら十分とってくれていいお！
　　　　　　／　（○）　（○）＼
　　　　 ／　　　 （__人__）　　 ＼　　　　　さ賛成反対とさ叫ぶだけでは名誉ある議員の仕事にふ相応しくないお！
　 　 　 |　 　 　　　|::::::|　　　　　|
　　　　 ＼ 　 　 　 l;;;;;;l　　 　／l!| !
　　　 　／　　　　　`ｰJ　 　　＼ |i 　　　＿ 　 　 　 　 　 　 _
　　　／　　　　　　　　　　ヽ !l　ヽi　　　|　l [l] |￣| /l 　　 | |
　　 （　　 丶- 、　　　　　　 しＥ　|そ　 |　二l　￣/ [][]∧.|_|
　　　　`ー､＿ﾉ　　　 　 ∑　l､Ｅ ﾉ　<　|__|　　|￣／　<_/ <>
　　　　　　　　　　　　　　　ﾚY^Ｖ^ヽｌ　　　　　 ￣


───────────────────────────────
　　逆に困難な任地へ出向く時は、それは丁寧に送り出したものです
───────────────────────────────


　　∧,,∧
　(；`・ω・）　　　　　　　　　　　この度はシリア総督に任命して頂き
　/　　 ｏ━ヽニニフ))
　しー-Ｊ　　　　　　　　　　　　　　ありがとうございます！



　　　　　　　　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　＼　　　　　　わ私こそあなたに感謝しなければいけないお
　　　　　　　　　　　　　/　　⌒　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　'　（⌒）　　　　　　 ＼　　　　あなたのようなひ人こそ
　　　　　　　　　　　　（ｌ､__）　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　⌒J　　　　　　　　 ／　　　　　わ私にふりかかるお重荷を軽くしてくれる人だお
　　　　　　　　　　　　　｀ｌ　　　　　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　ｌ　　　　　　　　　　 ＼


..

───────────────────────────────────────
　　ともかくも、元老院議員の質の向上を伴うこれらの施策は好評を持って迎えられました
───────────────────────────────────────


　 　 　 　 　 (二ヽ　 　 　┌‐ 　 　　ﾄ､　|　 　　　 ∧　..　　　‐┬‐　 　 　 l　 l　 　 　 (二ヽ
　＿＿＿＿ ､＿）＿＿＿.!二 ＿＿.l　ヽ!　＿＿ /-ﾍ、＿＿　│　＿＿　{___}　＿＿　､＿）　..＿＿＿＿＿＿＿＿
　:::::::::::| |　|　|　| |::::: :::::::::: || | | ||:::::::::::: .:::::::::::::::::::::::: .:::::::::::::::::::::::::::::::::: .::::::::::::::::::::::::::::::::|| | | ||:::::: .::::::| |　|　|　| |::
　:.:.:.:.:.:| |　|　|　| |.:.:.:. .:.:. :.:|| | | ||.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. :.:.:.:.:.:.:.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::|| | | || .::.:.:.:.:.:| |　|　|　| |..
　:::: : : | |　|　|　| |::::.: : : : : || | | ||: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :: : : : : : : : : : ::|| | | ||: : : .:.:: | |　|　|　| |:
　:..: : : | |　|　|　| |:::.: : : : 　|| | | || : : : : : : . . 　　　　　　　　　　　　　　　　 . . : : : : : : : : || | | || :　: : .::| |　|　|　| |
　: . :.　| |　|　|　| |.. .. . . .　.|| | | ||. . . 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. 　 . . . . . || | | ||　. . . ..:| |　|　|　| |
　:. . .　| |　|　|　| |　　　　　|| | | ||　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|| | | ||　　　　| |　|　|　| |
　　　　| |　|　|　| |　　　　　|| | | ||　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|| | | ||　　　　| |　|　|　| |
　　　　| |　|　|　| |　　　　　|| | | ||　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|| | | ||　　　　| |　|　|　| |
　　　　| |　|　|　| |　　　　　|| | | ||　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|| | | ||　　　　| |　|　|　| |
　　　　| |　|　|　| |　　　　　|| | | ||　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|| | | ||　　　　| |　|　|　| |


　 　 　 　 　 　 　 　 　　　　　　　審議終了
　 　 　 　 　 　 　 　 　　　　　 ∧,,∧ 　.∧,,∧
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ∧∧(｀・ω・´)(｀・ω・´)∧∧
　 　 　 　 　 　 　 　 　(｀・ω・´).∧∧) (∧∧(｀・ω・´)　　第一人者に「元老院の父」たる称号を進呈します！
　 　 　 　 　 　 　 　 　｜　Ｕ (｀・ω・´)(｀・ω・´) と ノ
　 　 　 　 　 　 　 　 　　ｕ-ｕ　（l 　　 ) ( 　　　ノ u-ｕ
　 　 　 　 　 　 　 　 　　　　　　`ｕ-ｕ'　 `ｕ-u'
　 　 　 　 　 　 　 　 　　　　　　《ローマ元老院》



　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　／　　 　 　＼　　　
　　　　 　／　⌒　 　 ⌒　＼
　　　　／ 　 （○） 　（○）　 ＼　　　　おお心遣いはか感謝しますお
　　　　|　 　 　 （__人__）　 　　 |
　　　　 ＼　 　　｀ ⌒J 　　 ,／　　　　　 ししかし余りにな並外れた称号は分不相応ですお
　　 　 /⌒ヽ　 　ー‐ 　 　ｨヽ
　 　　/ 　　　 　,⊆ニ_ヽ、　 |　　　　　　　　ふ相応しき人があらわれたらお与えください
　　　/　 　 ／　r─--⊃、 　|
　　　|　ヽ,.ｲ　　 ｀二ﾆﾆうヽ.　|


.

　　　　　　　　　　 Λ＿Λ
　　　　　　　　　　(´･ω･`)　　　　　クラウディウス様、国勢調査の結果がまとまりましたぞ
　　　　　　　　　　（　＿　）
　　　　　　　　　　　U　U　　　　　　　４７年の成人男子ローマ市民権保持者は５９８万４０７２人となりました
　　　　　　　《ウィッテリウス》




　 　　　＿＿＿_
　　　／　　 　 　＼
　 ／　　⌒　 　 ⌒＼　　　　ご、ご苦労様でしたお
／ 　　 （○） 　（○） ＼　　　　　　　　　　　　　 　　ｹﾝｿﾙ
|　 　　 　 （__人__）　 　 |　　　　に２年も大変なけ監察官をよくぞ努めてくださいましたお
./　　　　 ∩ノ ⊃J 　／
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼ ／＿＿＿ ／




　 　　　＿＿＿_
　　　／　　 　 　＼
　 ／　　─　 　 ─＼　
／ 　　 （－） 　（－） ＼
|　 　　 　 （__人__）　 　 |　　　　　　（　最盛期アテネでも市民権を持つものは約３万人だったお……　）
./　　　　 ∩ノ ⊃J　／
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼ ／＿＿＿ ／


.

　　　　　　　　　　 Λ＿Λ
　　　　　　　　　　(´･ω･`)　　　　　そういえば第一人者
　　　　　　　　　　（　＿　）
　　　　　　　　　　　U　U　　　　　　　 そろそろお誕生日ございますね
　　　　　　　《ウィッテリウス》


　　　　ｽｰﾘｽﾘ .∧__,,∧　　　　　　どうです、ここらでパーッとお祝いでもなされては？
　　　　　　　　（´・ω・`）
　　　　　　　　 (つ胡と）　　　　　　　ご家庭の行事はこれまで地味でございましたし丁度よろしいのでは
　　　　　　　　 ｀ｕ麻ｕ´ｽｰﾘｽﾘ
　　　　　　　《ウィッテリウス》



　　　　　　　　 　 　　＿＿＿_
　　　　　　　　 　　／　　 　 　＼
　　　　　　　 　 ／　─　 　 ─　＼　　　　　お気持ちだけい頂いておきますお
　　　　　　　 ／ 　 （○） 　（○）　 ＼
　　　　　　　 |　 　 　 （__人__）　 　　 |
　 　　　　　　＼　 　　 ｀ ⌒J 　　 ,／　　　　　それにそその日はに日蝕が起こるかもしれませんお
　r､　　　 　r､／　　　　　　　　　　ヘ
　ヽヾ　三　|:l1　　　　　　　　 　　　　ヽ
　　＼>ヽ/ |｀ ｝　　　　　　　　　 　　|　|
　　　ﾍ　lノ `'ｿ 　　　　　　　 　　　　|　|
　　　　/´　 /　　　　　　　　　　　　 |.　|
　　　　＼. ｨ 　　　　　　 　 　 　 　　|　 |
　　　 　 　 |　　　　　　　 　 　 　 　 | 　|



──────────────────────────────
　　知識人にとって、日蝕の仕組みはよく知れたものでありました
──────────────────────────────

───────────────────────────────────────────
　　学者が言うには太陽は地球より遥かに大きいとか……にわかには信じがたいお話でございます
───────────────────────────────────────────


..

　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　　　　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　　　　　 　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


.

　　 　 ＿＿
　　 ／::::::::::::＼　　　　　　　　　さて……以前私はこう申しました
　／　　　__ノ::::ヽ
　|　　　　（;;;;;;）::::）
　.| 　　　　 ::（;;;人）
　 | 　　 　　:::::::::rつ　　　　　　　 「その人生の初めから終わりまで
　 .| 　　　 　:::::::(（三）
　 ヽ　　　　::::::::::(::::<　　　　　　　　人々の軽蔑を一身に受けてこられたといっていいでしょう」
　　 ヽ　 ::::::::::／∧::::∨
　　 ∠::::::::::::/⌒ ∧:::ヽ　　　　　　 　と
　　(:::::＼ ／:::::::/;;;;;;;;;;)
　　|＼::::::::::::／|
　　|:::::＼_／:::::|






.

.　　　　 ／￣￣＼
.　　　／　 　 　 　 ＼
.　 　 |　　_ノ　 ヽ､.　.|
.　　　!.　（一）（ー） ｜
　　　, っ （__人__）　 |　　　　　それだけであればどれほど良かったことでしょうか……
.　　/　ミ） ｀⌒´　　/
.　 /　ノゝ　　　　　/
　 i　ﾚ'´　　　 　　ヽ
　 |　|／|　　　　 |　|






　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　[|[||　　To Be Continued....!　　　 >
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|／

.

　 　 　 　 i^,＼　_＿,,＿_／ ＾ｌ　　　　
　 　 　　　ｌノ　ノ _　i|l　　_ヾノ　　　　　 第三話はおしまいです
　 　 　　ﾉﾉ シ"（ ⌒）　（⌒）ミ　 . 　　
　 　　,,ﾉﾉメ　三 ⌒（__人__）⌒三 　　　ご清聴ありがとうございました！
　　((ρ)彡　　　　　　　　　　;ミ)δ) 　　
　 　 ~　ヾヾ　　　　　　　　 ンﾐ~　　　　 今回はどうしても文字が多かったので読むのも大変だったと思いますが
　 　 　　　/　　"""""""" |　　　　　 　 ようやくやる夫に見せ場が作れて私もホッとしています
　 　 　　　《やるティウス》　　　　　 　

.

乙ー

「すべての伝統は昔は新しかった」というのは歴史家皇帝だから言える名言だな。

乙
凄く引き込まれた。
惹きこまれて、嫌な予感の引きに思わず「もうやめて……」って呟いてしまった

乙でした
最高の演説や…

乙。

果てしなく地味な名君ってイメージだったが、
こう言うエピソードもあったのか。

乙でした。

ついにこの話が来ましたか。
クラウディウス帝最大の功績にして、「ローマ文明が人類の歴史に誇る」とまで
称された大演説。
でもこの後のクラウディウス帝は・・・。

いまさらだが、ロムルスがサビーニ族の女を略奪して攻めて勝利したあと、奴隷化せずに
敗者の有力者を元老院議員という王の補佐する地位にしたっていうのはすごいな。

　 　 　 　 i^,＼　_＿,,＿_／ ＾ｌ　γ^）　　　　
　 　 　　　ｌノ　ノ　　i|l　　_ヾノ　（　Ｏ　)　　本日の「今日はどこを盛ったの」タイム
　 　 　　ﾉﾉ シ"（ ●）　（●）ミ〃 　ノ　　　
　 　　,,ﾉﾉメ　三 ⌒（__人__）⌒三／　　　　　ガリア人のやらない夫とやろうか奈絡みの会話は
　　((ρ)彡　　　　　　　　　　;ミ)δ) 　 　　　 完全に創作です
　 　 ~　ヾヾ　　　　　　　　 ンﾐ~　　　　　　
　 　 　　　/　　"""""""" |　　　　　 　　　　　ただ、演説の際、ガリア人の若者が傍聴してたのは確かなようです
　 　 　　　《やるティウス》　　　　　 　 　　　　



　 　 　 　 i^,＼　_＿,,＿__／＾ｌ　　　　　やらない夫のモデルは一応いるんですが
　 　 　　　ｌノ　ノ　　i|l　　_ヾノ　　　　　 史実の活躍？は本作では語られません。
　 　 　　ﾉﾉ シ"（ ●）　（●）ミ　 . 　　　通常マイナーどころかほぼ名前だけの人です
　 　　,,ﾉﾉメ　三 ⌒（__人__）⌒三 　　
　　((ρ)彡　　　　　|r┬-|　　;ミ)δ) 　 やろうか奈はモデルもいません
　 　 ~　ヾヾ　　　 　`ー‐'　 ンﾐ~　　　　ガリア人で一番大きな部族の代表という役割なので
　 　 　　　/　　"""""""" |　　　　　 　 こういう人がいたのはいただろうな、という感じです
　　　　　　《やるティウス》



　　　　γ⌒）　)）＿,,_ ／＾ｌ　　γ⌒）　　　　　今回までの話はかなり史料ベースでやってるのですが
　　　（　Ｏ　)　⌒　　⌒ヾﾉ　　（　Ｏ　)　　　 　次からの話は、創作や資料からの想像が多くなります
　〃/　/ ｼ "（ ●）　（● ）ミ〃/　ノ　　　　　
　　γ⌒）　三 ⌒（__人__）⌒三/γ⌒）　）　 　お伝えはしますが、あんまりあてにしないでください
　（　Ｏ　) 彡　　　　　　　　　　;ミ（　Ｏ　)　　　
　（　 <　ヾ　　　　　　　　　 　ﾝ　ノ　ノ　　　　　
　　＼　ヽ 　 　　　　　　　""　　　　　　　　　　
　　　　　《やるティウス》

　 　 　 　 i^,＼　_＿,,＿_／ ＾ｌ　　　　　　　
　　　　　　ｌノ　ノu　i|l　　_ヾノ　　　　　　　　　ところで、上のほうで塩野先生の熱っぽさをに触れた呪いか
　　　　　ﾉﾉ シ"（ ●）　（●）ミ　 . 　　　　　　 明日の夜ちょっとこれるかどうか分かりません
　　　,,ﾉﾉメ　三 　 （__人__） 　三 　　　　　　
　　((ρ)彡　ｕ　　　　　　　　;ミ)δ) 　　　　　 帰ってこれても酔っ払ってると誤爆しそうなので
　　　　 ヾ　/⌒)⌒)⌒)　　 ﾝ/⌒)⌒)⌒)
　　　　ノ　　|　/　/　/　　　(⌒) ./　/　/　　　
　 　　´　　　 |　:::::::::::(⌒)　　ゝ　　::::::::::/　　　　あらかじめ、一日休ませて頂きます
　　　　　　ｌ　 |　　　　　ノ　　/　　）　　/　　　　
　　　　　　　《やるティウス》



　 　 　 　 i^,＼　_＿,,＿_／ ＾ｌ　γ^）　　　
　 　 　　　ｌノ　ノ　　i|l　　_ヾノ　（　Ｏ　)　 そういえばイスパニア独裁者さん更新来てたんですね
　 　 　　ﾉﾉ シ"（ ●）　（●）ミ〃 　ノ　　　自分のスレ立てたので見逃してました
　 　　,,ﾉﾉメ　三 ⌒（__人__）⌒三／　　　　私は近代史サッパリなのに、ほんと読みやすくて面白い
　　((ρ)彡　　　　　　　　　　;ミ)δ) 　 　
　 　 ~　ヾヾ　　　　　　　　 ンﾐ~　　　　　　
　 　 　　　/　　"""""""" |　　　　　 　　　
　 　 　　　《やるティウス》　　　　　 　 　



　 　 　 　 i^,＼　_＿,,＿__／＾ｌ　　　　
　 　 　　　ｌノ　ノ　　i|l　　_ヾノ　　　　　見た感じ残りレスには余裕がありそうなので
　 　 　　ﾉﾉ シ"（ ⌒）　（⌒）ミ　 . 　　
　 　　,,ﾉﾉメ　三 ⌒（__人__）⌒三 　　　ヨーロッパの歴史系でオススメ作品あったら雑談で教えて下さい
　　((ρ)彡　　　　　|r┬-|　　;ミ)δ) 　ただし、ディスりはなしの方向で
　 　 ~　ヾヾ　　　 　`ー‐'　 ンﾐ~　　　
　 　 　　　/　　"""""""" |　　　　　 　やる夫スレに限らず、映画や本も歓迎です
　　　　　　《やるティウス》