虚偽の通報によって無実の人物のもとへ警察を出動させる「スワッティング」と呼ばれる行為は、実際に無実の人物が警察に射殺されてしまう事態も発生しており社会問題となっています。そんなスワッティングはTwitchなどのストリーミングサービスで生配信中のストリーマーを狙って行われることも多く、The Washington Postは「Twitchでは1週間に4件ものスワッティングが報告されている」とスワッティング被害の多さを報じています。

Streamers Keffals, Adin Ross and IShowSpeed all swatted in same week - The Washington Post

https://www.washingtonpost.com/video-games/2022/08/15/keffals-adin-ross-ishowspeed-swatting-twitch-youtube/

The Washington Postが報告した2022年8月に発生したストリーマーのスワッティング被害は以下の通り。ストリーマーのClara Sorrenti氏は2022年8月5日に警察からアサルトライフルを突きつけられて目覚めました。その後、Sorrenti氏は「何者かがSorrenti氏になりすまし、オンタリオ州ロンドンの市議会議員に『私は違法な銃器を所持しており、母親を殺害しました。この後、市役所に行って目に付くすべてのシスジェンダーに対して発砲します』という脅迫メールを送信していた」ということを知ったとのこと。Sorrenti氏はすでに釈放されていますが、電子機器を没収されてしまいました。

2022年8月9日には、ストリーマーのAdin Ross氏がライブ配信を行っている際に、銃を構えた警察が部屋に押し入ってきました。以下のツイートに埋め込まれたムービーはRoss氏のライブ配信の一部を切り取ったもので、画面左側の小窓に銃を構えた警察の姿が映っています。その後、Ross氏は自身のTwitterアカウントに「私は昨晩、スワッティングの被害に遭いました。非常に怖かったです」と語るムービーを投稿し、スワッティングの恐怖を伝えています。

スワッティングは時には実際に射殺されてしまうこともある非常に悪質な行為ですが、突入した警官と対話を重ねて事なきを得るケースもあります。例えば、ストリーマーのNadia氏は配信中に突入してきた警官と和やかに会話することに成功しています。しかし、Nadia氏はTwitterに「私たちはスワッティングの被害に遭いました。そのイタズラは少し行き過ぎています。私たちは恐ろしい世界に住んでいます」と投稿し、スワッティングの悪質さを強調しています。

The Washington Postは、2022年8月だけでも1週間で4人のTwitchストリーマーがスワッティングの被害に遭ったと報告。また、スワッティングの取り締まりが難しい理由として「犯人が自らの居住地から離れた場所に警察を出動させている」「犯人がIPアドレスや電話番号を偽装している」といった点を挙げています。

なお、TwitchはThe Washington Postに対して「私たちは業界をリードするポリシーを運用しており、悪質で暴力的な行為に及んだユーザーに対して措置を講じています」「過去2年間で視聴者増加への対応として法執行対応チームの規模を4倍に拡大しました。私たちは、24時間年中無休で法執行機関のデータ提出要求に迅速に対応しています」と述べ、スワッティングに対する取り締まりに協力する姿勢を示しています。