ノースカロライナ州立大学とペンシルベニア大学の研究チームが、人間やコンピューターからの入力なしに動き回ることができるソフトロボットを開発しました。まるでパスタのような形をしたソフトロボットには、障害物をクリアして進む能力も備わっていると研究チームは発表しています。

Twisting for soft intelligent autonomous robot in unstructured environments | PNAS

https://doi.org/10.1073/pnas.2200265119

開発されたソフトロボットの動きは以下のムービーで見ることができます。

Rotini-like twisted soft robots self-navigate mazes - YouTube

ムービーではソフトロボットの動きを40倍速で見ることができます。この半透明でねじれたチューブのようなものが液晶エラストマーでできたソフトロボットです。スルスルと右に向かって転がりだし……

右端の障害物に当たると、まるで身をよじらせるようにぐねぐねと曲がります。

そして、今度は左側に向かって転がり出しました。

丸い柱状の障害物にぶつかる様子を2倍速で見たところ。

当たると弾かれるような動きを見せたあと、ぐねぐねと動きます。

このソフトロボットは55℃以上の平面に配置すると、「接触する部分は収縮し、それ以外の部分が収縮しない」という物理現象が起こり、この収縮の差によって転がり出します。転がす平面の温度が高ければ高いほど、収縮差が大きくなって転がるスピードが上がるとのこと。例えば以下は、太陽でジリジリと温められた車の屋根部分にソフトロボットを転がしたところ。

炭火にかけた網の上も転がります。

研究者は他にも迷路のような環境にソフトロボットを走らせたとのこと。すると、まるでロボット掃除機が複雑な部屋をぶつかりながら進んで行くように、ソフトロボットが壁にぶつかりながら迷路を攻略していく様子も確認できたそうです。

また、温められた砂の上を転がり、砂が形成するゆるやかな傾斜も乗り越えていく様子も確認できます。

砂の温度をサーモグラフィで撮影したところが以下の右の映像。赤い部分がより温度の高い場所で、ソフトロボットはこの温度の高い部分を通過するときに加速するのがわかります。

研究チームは、荒廃した道や過酷な砂漠など、複雑で整備されていない環境を自律的に進むことができるソフトロボットの設計にとって大きなヒントになる研究だと述べています。