サバ缶ブームはなぜ衰えないのか?長く愛される魅力5つ

 理由あり。

 いつの時代も、「食ブーム」というものがあります。“注目のあの食べ物”を求める人々の行列、予約殺到、完売……。しかしながらそのほとんどが、数年たつと“過去の食べ物”になってしまいますよね。このムーブメントに乗っかって楽しむことは大賛成なのですが、直近の約30年を振り返ってみると、数あるトレンドフードの中でもずっと色あせない存在に気がつきました。それは、「サバ缶」です。

 とあるテレビ番組で取り上げられたことにより、2013年頃から注目されはじめたと言われています。

 単なるブームに終わらない、ずっと愛される理由はいったい何なのでしょうか?今日は「サバ缶の圧倒的な魅力」について、ご紹介します。
◆1. もっとも身近な魚の総菜である

 コンビニでサバ缶をチェックしてみましょう。おそらくどのコンビニでも、リーズナブルなPB商品が存在感を放ちながら、複数種類並んでいるのではないでしょうか。中でもセブンイレブンにおいては国産とノルウェー産があり、減塩タイプも登場しています。

 コンビニで購入できることが必ずしも身近であるという認定にはなりませんが、ツナ缶や鮭フレークよりも、魚おかず単独として見たときの“総菜度”は高いと言えそうです。

◆2. 日本はサバ大国。生サバよりもDHA、EPAが豊富

 実は日本のサバ漁獲高は、中国に次いで世界2位(2020年FAOデータより)。恵まれた水産資源の一つであり、サバ加工の環境・ノウハウが充実しています。

 サバの水煮の作り方は意外にもシンプルで、新鮮なサバ(生もしくは冷凍)を缶に詰め、調味液を加えて密閉。その状態で加圧、加熱、殺菌を行うことで、骨まで柔らかいしっとりとした仕上がりになります。この工程、想像以上にシンプルで驚いてしまいました。

 水煮缶の特筆すべき利点は、生のサバよりもDHAやEPAの可食部当たりの含有量が多いこと(日本食品標準成分表2020年版より)。この事実を知ってしまうと、生サバを買うよりもリーズナブルかつ利便性の高いサバ缶を選ぶ人は少なくないはずです。

◆3. ごはん、パン、麺類。なんでも相性が良い

 ごはんのお供として。他にもサバカレー、炊き込みご飯、サバ入りパスタ、サバチーズトーストなど……。そうです、この万能感こそが多くの人々に愛される秘訣。

 難しい調理は一切必要なく、固くなること、焦げてしまうこともありません。また、ベースの味(塩・味噌・醤油など)がついているので、アレンジ料理をして味が決まらないという悩みもとも無縁です。味噌煮缶をトマト缶と合わせれば、和×洋のミックスも新しい味わいが生まれてオススメですよ。

◆4. トマトやカレー……。味の種類が無限大

 定番の水煮(塩味)、味噌、醤油以外に、トマトやカレーといった洋風テイストが仲間入りしています。さらに最近では、地方のご当地食材と組み合わせたユニークな商品も増えていて、特に東北・北陸エリアでは人気物産品として注目されているのです。

 サバ自体に個性がありつつも、組み合わせる調味料や食材の良さを生かしてくれて、新たなテイストが生まれる。その絶妙な融合感こそが、サバ缶ワールドの強みと言えるでしょう。

◆5. こだわりを表現しやすい

 サバ缶の弱点として指摘されることがある「安いものを買うと不味い」は、まったくの大誤解。私は生臭いサバ缶に出逢ったことがありませんし、ほとんどのサバ缶は鮮度のよいサバ(生・冷凍はシーズンの観点で使い分ける)が使われています。

 つまり、スタンダードなサバ缶は十分においしいのです。しかしながらサバ缶をいろいろ食べ進めてみると、「上には上がいる」ことに気がつきます。サバ身の大きさ、脂の乗り具合、味付けがこんなにも違うだなんて……。