「ボリュームがある上に垂れ気味なので、普通にお風呂上りに軽くふいただけでは、アンダーに接触している胸の下の部分がいつまでたっても乾きません。だから即効で湿気を取ってくれてサラサラになるパウダーは必須。自立する細長いシェーカータイプのもので、大体月に3〜4本は使っちゃいます。

 夏場なんてもっとひどくて、お風呂上りで汗がひかないし、ドライヤーで髪を乾かしていても、熱でじっとりとまた胸の下が汗ばむんです。日中もブラのパッドがびしょ濡れになるので、こまめにパウダーを付けてなんとかやりすごしています。夏は月に軽く5本は使います。

 付けないとすぐにあせもができて、掻きすぎて傷になる。そうなるともう大変で、常に重さで肌が密着してるから、化膿したり皮がめくれた状態になったりでとにかく痛いんです。治るのに時間がかかるし辛いので、貼ると体液で白く盛り上がるようなちょっとお高いキズパワーパッドを何回も貼り換えないといけなくて……。コストも時間も相当かかります」

 たかがあせも、されどあせも。皮膚の再生を早める絆創膏は1箱10枚入りで7〜800円ほど。外出時もなにがあるか分からないと、予備のパウダーと絆創膏を持ち歩くそうです。

◆胸の大きな女性の悩みを知って欲しい

 最後に水川さんはこう訴えます。

「こんな風に悩みを人に話しても、まだ『それでもうらやましい』『自虐ぶってるけど、遠回しに自慢してるんでしょ(笑)』と、辛さを分かってもらえないことがとにかく多いです。

 少しでも使うパウダーの量やお金をおさえたくて、胸の下にライターを縦に挟んで乳を浮かせて乾かしてみたり、テーブルの上に両方の乳房を乗せてドライヤーの冷風を当て続けたり……。冗談でもなんでもなくて、毎日のようにやってる本当のことなんです。もうその光景たるや、女を完全に捨てて自分でもちょっと笑える。とにかく、胸の大きな女性も色々悩んでるってことを知ってもらえたら嬉しいです」

 人生はないものねだり。青々と見える隣の芝生も、そこには相当の苦労が隠されているのかもしれません……。

―私のコンプレックス―<取材・文&イラスト/赤山ひかる>