とても便利だが、ときには同期するとマズイ、危険、恥ずかしい……等々、
いろいろ困ることもある。
こうしたトラブルに遭わないためには、ブックマークや履歴を同期させない方法も覚えておきたい。
●ブックマークや履歴が自動的に同期されるのは便利? 不便?複数のパソコンでGoogle Chromeを使っていて、同一のGoogleアカウントでGoogleにログインしているなら、ブックマークや履歴が自動的に同期される。
つまり、
自宅のパソコンでサイトAをブックマークに登録したら、
・通勤途中のスマートフォンでも、
・会社のパソコンでも、
Chromeのブックマークには自動的にサイトAが表示される。
これは閲覧履歴も同じだ、自宅のパソコンでサイトAを表示したら、
・通勤途中のスマートフォンでも、
・会社のパソコンでも
閲覧履歴には同じサイトAが表示される。
デバイスが違っても、つねに同じブックマーク、閲覧履歴を利用できるのでとても便利だが、場合によっては困ることもある。
たとえば、自宅パソコンでアダルトサイトをブックマークに登録すれば、
スマートフォンや会社のパソコンのブックマークにも自動的にアダルトサイトが表示されてしまう。
同じく、自宅パソコンでアダルトサイトを閲覧すれば、
スマートフォンや会社のパソコンの閲覧履歴にも、そのサイトが表示される。
それが便利なら問題ないが、多くのユーザーにとっては望ましくはないだろう。
●ブックマークと履歴を同期させない設定にするこのような場合は、Chromeの同期を無効にすればいい。
たとえば、
自宅パソコンのChromeは自宅専用のブックマークにして、履歴もほかの端末と共有させないなら、自宅パソコンのChromeで「ブックマーク」と「履歴」の同期を無効にするのである。
Chromeでは、
・ブックマーク
・履歴
・パスワード
など、項目ごとに同期/非同期を設定できるのだ。
全項目の同期を一括で無効にすることもできるが、それだと不便なので、同期させたくない項目だけ無効にすればよいだろう。
設定方法は次のとおりである。
右上の[Google Chromeの設定]をクリックしてメニューを開き、[設定]を選択する。
[同期]をクリックする。
同期の詳細項目が表示されるので、[すべて同期する]を無効にしたあと、同期させる項目は有効、同期させない項目は無効にする。たとえば、ブックマークと閲覧履歴を同期させないなら、[ブックマーク]と[履歴]を無効にする。
設定は以上だ。
たとえば、上記の手順で自宅パソコンのChromeで[ブックマーク]と[履歴]を無効にしたら、以降は、自宅パソコンのChromeは、ほかの環境のChromeとはブックマークと履歴が同期しなくなる。
つまり、自宅パソコンのChromeだけ独自のブックマークが利用できて、独自の閲覧履歴が残ることになる。
なお、Chromeで同期される項目には、拡張機能やパスワード、テーマと壁紙などもある。これらの項目も、場合によっては同期しない方がいいことがある。
たとえば[バスワード]を同期すると、会員サイトにログインする際のパスワードが同期され、セキュリティを弱めることにもなりかねないからだ。
さまざまな設定が自動的に同期できることは便利だが、その便利さが、状況によってはリスクに変わる。
複数の環境でChromeを利用する場合は、何を同期して何を同期させないのか、改めて考えてみてはどうだろうか。
井上健語(フリーランスライター)