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2画面折りたたみな意欲作!FREETEL MUSASHIまとめてみた!!

プラスワン・マーケティングから「FREETEL」ブランドでSIMフリーモデルとして販売中の折りたたみ型2画面スマートフォン(スマホ)「MUSASHI」。

日本初のテンキー搭載かつタッチパネルディスプレイを2つ搭載の折りたたみ型モデルということで、事前の注目度も高い機種として登場しました。

これまでに開封レポート内蔵アプリ紹介性能テストなどをお送りしてきましたが、今回は「筆者が実際に使ってみて気がついた良い点と良くなかった点」をまとめてみました。


◯FREETEL MUSASHIの良かった点
・意外とサクサク!
ベンチマークアプリで性能を試した時にも取り上げていますが、画面解像度がWVGA(480×800ドット)と抑えめになっていることで動作に負荷の少ない作りになっているためです。また、MUSASHIなら少なくとも「動作がもたついてイライラする」といったことはないはずです。

・物理キー操作でどんな状態からも一発でホーム画面に戻れる!
従来型の携帯電話(フィーチャーフォン、いわゆる「ガラケー」)と同様に「終話キー」をひと押しで動作中のアプリを終了してホーム画面(待受画面)に戻ることができます。

YouTubeなどの動画アプリが再生中でも即座に再生を終了して戻ってこれるので、「とりあえず、困ったら終話キーで戻る」ことができるのは楽でいいです。終話キーがホームキーを兼ねているだけのことではあるのですが、説明も簡単で分かりやすいですね。

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このボタンの価値は偉大

ちなみに通常のAndroidスマホ同様にオーディオプレイヤーなどの一部のアプリはノティフィケーション(画面上部の通知バーエリア)に常駐します。

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折りたたみ時は本体サイズの小ささもあってポータブルプレイヤーっぽい


・「ケータイっぽいが結局はスマホである」という点
これは長所にも短所にもなりえるのですが、れっきとしたスマホであるため、アプリ配信マーケット「Google Playストア」からさまざまなアプリを追加して機能を増やしていけるのは強みだと思います。

派手に動くようなゲームアプリはさすがに厳しいですが、インターネットラジオや好みのオーディオプレイヤー、そして、TwitterやLINEなどのSNSアプリを入れて使うのであれば十分すぎるくらいでしょう。

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ゲームアプリ「AFTER BURNER CLIMAX」を試したところ、ポリゴン欠けや画面がブラックアウトするなどスペック不足から遊べる状態ではなかった



◯FREETEL MUSASHIの良くなかった点や不満に感じた点
・デカい!重い!
実際に購入したり店頭で試した人は本体を持った時にすぐに感じたかと思います。確かに折りたたみ型のフィーチャーフォンタイプのスマホであることに間違いはありませんが、通常のフィーチャーフォンと比べてもひと回り大きいのです。

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大きさ比較左からFREETEL MUSASHIやau向け「AQUOS K SHF31」、Y!mobile向け「WX12K」、au向け「GRATINA KYY06」で、それぞれ折りたたみ時(写真=左)およびオープン時(写真=右)

重量については、ディスプレイを2つ搭載していることから、まだ納得できるのですが、大きさについてはちょっと無視できないレベルではないかと思います。

女性はおろか、よほど手の大きい方でもないかぎり、男性でも片手で従来のケータイのような操作をするのはかなり厳しいです。

筆者個人の感想になりますが、画面サイズをもう少し小さくしてでも小型化するべきでは……と思いました。

・テンキーと周囲のソフトキーに境い目や突起がなく不親切
携帯電話に限らず、国内で発売されているテンキー搭載のすべての電話や公衆電話には、中央のダイヤルキーである「5」キーには必ず突起があるのですが、これを意識している方はどれくらいいるでしょうか?

筆者の感覚としても「あって当たり前」くらいの認識でいたのですが、FREETEL MUSASHIにはこの突起がありません(ちなみに同社製のシンプルフォンとして発売された「FREETEL Simple」ではキチンと5キーに突起がありました)。

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テンキーの比較、左からFREETEL MUSASHI・AQUOSK SHF31・Y!Mobile WX12K

テンキーの見やすさも一目瞭然。また、FREEETEL MUSASHIだけ突起がないのも確認可能。さらに、付け加えるとテンキーの上にあるカーソルキーもテンキーと一体型のシートキーになっているためパッと見に境い目がわかりづらくなっています。

本当にちょっとしたことなのですが、使い勝手にかかわる大事な点ですので、今後の後続モデルで改善して欲しいところですね。

・UIがAndroidの素に近く、ケータイライクに使いにくい
標準のホームアプリなどのユーザーインターフェース(UI)はAndroidの標準に近いもので、ハードキーだけですべてを済ませることはできません。

そのため、メニュー画面などから設定を呼び出したりするとAndroidスマホの設定画面がそのまま出てきます。NTTドコモなどの大手携帯電話会社から発売されているようなフィーチャーフォンのUIのようなケータイUIの再現はできてきません。

また、物理キーに起動したいアプリを登録してボタン一発で起動ができるキーアサイン機能は「お気に入りキー」の一つのみです。また「インターネット」キーは「Chromeブラウザー」の起動で固定されていますが、これこそブラウザーを選択できるようにしてもよかったのではないでかと思います。

ホームアプリを別のものに入れると、お気に入りキーとソフトキーの長押しが使えなくなり(元のUIに戻すと使える)、事実上のデフォルトのUIのみでの利用が推奨されるため、この辺りは是非ともアップデートなどで改善をして欲しいところ。

この他にも細かいところとして、「オープンしてもシェル側の画面に同じ内容がうっすらと表示されている」や「イヤホンジャックがなく、付属のmicroUSBケーブルで変換する必要がある」といった部分も気になるところではあります。


◯FREETEL MUSASHIの総括
日本初の2画面搭載のテンキー付き折りたたみ型スマホとして登場しましたが、初めての製品にはつきものの「あと1歩足りない」な部分がいくつもあると感じました。

ですが、アップデートで修正できる点や改善できればさらに完成度の高まったものになると確信の持てる「磨きあげれば光る部分も多く見られる製品」であることにも間違いないかと思います。

また、あと1歩足りない細かいところを使いこんでいく楽しみのあるいじり甲斐のある機種であることも感じます。メーカーには是非、ブラッシュアップするようなアップデートを継続して欲しいとともに自分でもどうやったら便利に使えるのか試行錯誤していきたいと思います。

そんな"じゃじゃ馬"なスマホではありますが、いろいろと楽しめるのは確かなので店頭などで一度手に取ってみてはいかがでしょうか。良し悪しを受け止めて使う機種としては久々の挑戦と愛を感じることのできる1台だと思われます!

FREETEL(フリーテル)



記事執筆:河童丸


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