SoftBank 4G LTEの3倍速LTEで一体どれぐらい速くなった!?

既報通り、ソフトバンクモバイルが一部地域にてFDD-LTE方式によるデータ通信サービス「SoftBank 4G LTE」において2100MHz帯(Band 1)での15MHz幅×2による下り最大112.5Mbpsおよび上り最大50Mbpsを開始しています。

ソフトバンクモバイルでは今年9月に新しいApple製スマートフォン「iPhone 5s」および「iPhone 5c」の発売に合わせ、従来までの5MHz幅×2による下り最大37.5Mbpsから10MHz幅×2による下り最大75Mbpsに急ピッチでネットワーク整備を行い、“倍速ダブルLTE”としてアピールしています。

この倍速ダブルLTEが今回、ダブルではなく、さらに一部地域のみではありますが、高速化されて“3倍速LTE”になったというわけです。なお、下り最大112.5Mbpsになるのは、UE Category 4という規格に対応した機種が必要となり、ソフトバンクモバイルでは今冬モデル「AQUOS PHONE Xx 302SH」や「ARROWS A 301F」などから導入され、現時点では利用できる機種は出ておらず、上述のiPhone 5sなどでは下り最大100Mbpsとなります。

今回は、この3倍速LTE化したエリアに赴き、iPhone 5cを用いて実際にどの程度の速度が出るのか、実際に測定してきましたので紹介したいと思います。

幸いにも筆者の住んている場所は、SoftBank 4G LTEの下り最大112.5Mbpsエリアとなっています。そこで、実際に高速化しているエリアへ足を運んでみます。
saitama
SoftBank 4G LTEの下り最大112.5MbpsエリアへGO!


さっそくSoftBank 4G LTEの3倍速LTEをiPhone 5cを利用して速度測定します。3倍速LTE(15MHz幅×2)に対応したエリアの確認には、iPhone 5cのフィールドテストモードを利用します。

また、測定方法は「Engadget 日本版」の記事を参考にしました。おおざっぱには、iOSおよびAndroidの速度測定アプリ「RBB TODAY SPEED TEST」を主に利用して5回測定し、平均速度を出してまとめています。

なお、iPhone 5sやiPhone 5c以外にも昨年発売された「iPhone 5」でも下り最大100Mbpsになりますので、まったく同じではないと思いますが、iPhone 5やiPhone 5sのユーザーも是非参考にしてみてください。

写真 2013-11-10 13 35 06

15MHz幅×2のエリアに到達し、iPhone 5cで確認したところ、しっかりと15MHz幅×2を利用していることが確認できます。

測定に関しては、ソフトバンクモバイルのiPhone 5cのほかにも、NTTドコモの「iPhone 5s」、KDDIの「HTC J One HTL22」、イー・モバイルのSIMカードを挿入した「Nexus 5」を利用してみます。各社で最大通信速度のエリアが異なりますので、あくまで参考までに測定しています。

R1062318


計測日時は2013年11月9日(日)の午後12時半頃。休日の昼下がりで、ピークタイムでは無さそう。

ソフトバンク下り(Mbps)上り(Mbps)ping(ミリ秒)
1回め81.4323.4534
2回め76.9326.2032
3回め81.0425.1733
4回め78.3424.7526
5回め80.8619.3034
平均79.7223.7731.8

NTTドコモ下り(Mbps)上り(Mbps)ping(ミリ秒)
1回め18.463.7333
2回め20.323.5035
3回め29.744.2835
4回め25.853.9528
5回め25.063.4228
平均23.893.7831.8

KDDI(au)下り(Mbps)上り(Mbps)ping(ミリ秒)
1回め13.388.9035
2回め14.319.1830
3回め9.388.5743
4回め12.785.3242
5回め12.518.2244
平均12.478.0438.8

EMOBILE下り(Mbps)上り(Mbps)ping(ミリ秒)
1回め5.401.0940
2回め7.401.8172
3回め7.262.0236
4回め13.073.0646
5回め9.103.2029
平均8.452.2444.6


上記のような結果となりました。ソフトバンクモバイルのiPhone 5cは下り平均約80Mbps、上り平均約24Mbpsと、他社を圧倒する高速化を実現しています。倍速ダブルLTEエリアでは下り最大75Mbpsですからそれを上回る結果となり、確実に3倍速LTEエリアであることがわかります。

このように、現在はまだSoftBank 4G LTEの3倍速LTE(下り最大112.5Mbps)のエリアは広くはありませんが、そのエリアに入ると非常に快適な環境になることがわかりました。

下り最大100MbpsのiPhone 5cですら下りで80Mbps出ますので、UE Category 4対応のソフトバンク2013年冬春モデルのAndroidスマートフォンが発売されれば、下り最大100Mbpsも出るかもしれませんね。

なお、今回、SoftBank 4G LTEの3倍速LTEエリアで下り最大112.5Mbpsを試そうと、SIMフリーかつUE Category 4に対応しているNexus 5にiPhone 5cで利用しているSIMカードを入れた試してみたのですが、なぜかFDD-LTE(SoftBank 4G LTE)には接続せず、W-CDMA(SoftBank 3G)のみの接続となってしまいました。

原因はわかりませんが、Nexus 5はイー・アクセスからもイー・モバイル版「Nexus 5(型番:EM01L)」が発売予定で、今回利用したGoogle Play版Nexus 5にイー・モバイル版Nexus 5に付属するSIMカードを装着しても利用できないようになっているということなので、その辺りも影響しているのかもしれません。

記事執筆:ホセ(布施 繁樹)


■関連リンク
エスマックス(S-MAX)
エスマックス(S-MAX) smaxjp on Twitter
S-MAX - Facebookページ
4G LTE下り最大112.5/100Mbpsエリア情報 | モバイル | ソフトバンク
【追試結果】Engadget日本版掲載『ソフトバンクのLTEが下り最大112.5Mbpsサービスを開始。スピードテスト実録』フォローアップテストレポート|AppComing
このエントリーをはてなブックマークに追加

タグ :