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Core iブランドの最後の世代の製品ということで一番良いやつを選んでみました。
使っていて特に不満はなかったのですが、13600KFからの乗り換えです。
今回もKFにしてもよかったのですが、せっかくなのでグラボが故障した際のバックアップとして使える内蔵グラフィックス付きのものをえらびました。
マザボにMSI Z790I EDGE WIFI、クーラーにMSI CORELIQUID S280を組み合わせて使っています。
【処理速度】
シングルもマルチも13600Kより速いです。
体感できる差としては、コア数が多いだけあって今まで以上にマルチタスクを課した際の動きがよくなっています。
OS起動直後のスタートアップアプリがわちゃわちゃ立ち上がっている最中でも自分のやりたいことを邪魔されません。
ゲームのフレームレートは、計測をすると確かに伸びているのですが、体感で分かるほどの違いはありませんでした。
裏で録画や配信を行う際は違いが出てくるかもしれません。
最新のゲームではタイトルによっては全コア使用するようなものもあります。
そのような場合でも使用率にはかなり余裕があるため、バックグラウンドでの動きが特に悪くなることもなく、切り替えも快適です。
複数のアプリを跨いで作業するようなクリエイティブタスクでも強力ですね。
この手の使い方ではEコアが増えた14世代のi7もとても魅力的ですが、タスクマネージャーで見る24コア32スレッドは壮観なので、予算に余裕があればぜひi9を選んでほしいです。
そして、定格動作で6GHzを見ることができるのは眼福です。
同じ定格6GHzの13900KSは見送りましたが、この定格6GHzを見たくて買ったと言っても過言ではありません。
温度と電力に余裕がある時のみの6GHzなので、使える場面は限られているのですが。
【安定性】
定格で動かす分には特にトラブルはありませんでした。
購入した個体は低電圧化もOCも思っていたより自由が効きました。
MSIマザボのCPU Force2.5で、Pコア159、Eコア88だったので、MSIユーザーの方は参考にどうぞ。(数字が低い方が優秀らしいです)(14900Kの平均値がどのくらいかはわかりません)
【発熱】
覚悟をしていましたが、実際に使ってみたら聞いていた話よりだいぶマシでした。
例えば、定格の電力制限であれば280mmクラスの簡易水冷クーラーで十分運用できますから、360mmラジエーターが必須というわけでは無さそうでした。
PL1=PL2=220Wの電力制限で他デフォの状態でR23マルチを10分ほど走らせた際のCPUコア温度は70-75度程度です。
ここから設定を詰めていけばさらに温度を下げられるため、それほど気を使う必要はありませんでした。
これなら240mmクラスの簡易水冷クーラーでも運用できるのではないかと思います。(場合によっては多少ピーク性能を妥協する必要がありそうですが。)
それなりに電力を使うので、VRMの発熱量が下のクラスのCPUより増えます。
長く使うつもりであればエアフローを意識して組んだ方が良いと思います。
特に簡易水冷クーラーと組み合わせる場合、VRM周りへの送風ができるものを選ぶと安心ですね。
うちの環境はオープンフレームにMini-ITXマザボということで、VRM周りの発熱に対して厳しい環境のため、VRMファンがついている簡易水冷クーラーは必須装備でした。
おかげで連続高負荷時に65度程度に収まりました。
【省電力性】
意外とアイドル時の消費電力は低いです。
日常タスクでは以前使用していた13600Kとあまり変わらないくらいの消費電力で動いています。
そこからゲームをプレイしてみると、設定を詰めた13600Kよりは流石に電力を使うかなといった感じです。
そこまで細かく見ていませんが、2-3割増しくらいでしょうか。
電力無制限のような設定であってもピークで200W超えるかな程度で、扱える範囲で収まっています。
とはいえ消費電力が大きいCPUであることは間違いないです。
電力効率ではAMDに完敗してしまっています。
趣味用のPCであればAMDでも良いと思います。
しかし、仕事で使っているアプリがAMD環境をサポートしていない(一応動きはするが、何か不具合があってもメーカーが対応しない)とかあるあるなので、そういう場合は電力効率のことは飲み込んでインテルCPUを選ぶ必要があるでしょう。
【互換性】
14世代は3年目に突入したLGA1700ソケットということで、マザボの選択肢はかなり幅広くなっています。
DDR4メモリも選べます。
性能的には11世代以下からの乗り換えであれば魅力的だと思います。
特にマルチスレッド性能はだいぶ高くなっていますし。
12世代からだと他のパーツの変更なしに乗り換えられますし、i9→i9の乗り換えでもそれなりに性能の伸びがありますが、使用中のシステムの性能に不満があったり、Core iブランドに特に思い入れなどなければ、次を待った方が良いかなと思います。
13世代からでもi5以下のものからなら魅力はあると思いますが、オススメできるかと言われたらこれも微妙なところです。
【総評】
意外と普通に使えるCPUでした。
価格もこなれてきたので狙い目だとは思うのですが、i7の14700Kが魅力的な仕様なので、人気は出なさそうですね。
Core iブランド最後の世代の製品ということで購入しましたが、ロマン溢れる良い製品で、個人的には大満足です。
Z790と合わせることで設定幅がとても広くなるので、環境に合わせていく楽しさもあります。
“わかる”方はどうぞ。