┏　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　┓
　　　　　　　　┃　1960年（昭和35年）10月12日　┃
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　　　　　　　　┃　　　　日比谷公会堂　　　　　　 .┃
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ﾐ爻ﾒ爻爻ミ.＿|,.:'　 ,|_|　__|_,.|__L!＿Lｌ_,|_,.|__　|_|_　ヽ.|＿＿_x爻ﾐXx爻
爻ﾐミﾐ爻彡　　＞'´　　　　　　　　　　　　　　　　｀'＜　　　爻彡ミ爻ﾐ
ﾒ爻ﾐ爻彡ﾐ＞'´　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀'＜爻ミ彡彡爻
彡ﾐ爻＞'´　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀'＜ミ爻爻

┌──────────────────────────────────────┐
│衆議院の解散が近づいてきたこの時期に　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　....│
│自民党と社会党、そして社会党から分裂して出来たばかりの民社党の三党首を集めて　　....│
│公開演説会が行なわれていた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
└──────────────────────────────────────┘


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| | | | | |　　　　　　　　　　　　　　　　　┃　三党首大演説会 　 ┃　　　　　　　　　　 　　　　　 　 | | | | | |
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　　　　　 （　　 　 ） （　　 　 ） （　　 　 ） （　　 　 ） （　　 　 ） （　　 　 ） （　　 　 ） （　　 　 ）
　　　　∧＿∧　 ∧＿∧　 ∧＿∧　 ∧＿∧　 ∧＿∧　 ∧＿∧　 ∧＿∧　 ∧＿∧　 ∧＿∧
　　　 （　　 　 ） （　　 　 ） （　　 　 ） （　　 　 ） （　　 　 ） （　　 　 ） （　　 　 ） （　　 　 ） （　　 　 ）
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　　　　　 （　　 　 ） （　　 　 ） （　　 　 ） （　　 　 ） （　　 　 ） （　　 　 ） （　　 　 ） （　　 　 ） （　　 　 ）
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　　　　 　 　 　 ＿＿＿＿＿
　　.　　　　／ 　 　 /⌒＼/⌒ヽ
　　　　　/　　　, －|　　 ・|・　　|､＼
　　　　/　　 ／　　 ` ー　●ｰ ′ヽヽ　　　　選挙の前は国民に評判の悪い政策は全て伏せておいて
　　　 /　　/　　　　 二二　|　 二　￣ﾉ
　　　 l　 /　 /⌒＼ ──　|　 ─　／　　　　選挙が終わって、国会で多数を占めると・・・・・
　　　 |　 |　/　　　　￣￣￣￣/￣
　　　 ｌ　 |　|　　　　　　　　　 /　/⌒ヽ
　　　　ｌ　|　ヽ　/⌒ヽ⌒ヽ　 |／ヽ__ ノ
　　　　 ヽヽ　 `ｰ───┴─７　 /
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　　 ／　　　　／＼　　 ＼　　　　　　　　　　　＝＝＝＝＝＝
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　　＼　　　ヽ　　　　　＼　　 ＼　　　　　　　　　　　＝＝＝＝＝＝
　　　　＞　　}　　　　　　ヾ　　　ｊ　　　　　　　　　　　＝＝＝＝＝＝　　　　　ざっざっざっ
　　　ゞ､＿ノ　　　　　　 　 }　 ,ｲ　　　　　　　　　　　＝＝＝＝＝＝
　　　　　　　　　　　　　　　し´　　　　　　　　　　　＝＝＝＝＝＝

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　 　 /　, | 　 ‘|‘ 　 |- ､　　 ヽ
　　/／　　ｰ ●ー Ｕ　　＼ 　 ヽ　　　　　（ん？）
　　l　　二　　|　　　二　　ヽ　　 ｌ
　　l　　─　　|　　　─　　　ｌ　　|
　　ヽ （＿＿_|＿＿＿＿　 ｌ　　ｌ
　　　ヽ　　　　　　　　　　 /　 /
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　　.　　　／　　 /⌒ヽ⌒ヽ ､　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　＼三三三三三三三
　　　　/　　　, -| 　 ・|　・　|､＼　　　　　　　　　 　 　 　 ／　　　　　　 　 ＼二二二二二二二
　　　/　　 ／ 　 ｀ー ●ｰ ′ ヽ　　　 　 　 　 　 　 　 ／ （○） 　（○）　 　　＼三三三三三三三
　　　ｌ　　/　　　三.　　|　 三　　|　 　 　 　 　 　 　 　 |　（ﾄｪｪｪｪｪｪｪｪｲ）　 　　 |二二二二二二二
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　　　 ヽ　ｌ　ヽ ＿＿＿）__ ／ /　　　　 　 　 　 　 .＜三三三三三三| |（＿＿＿）三三三三三三三
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　　　　/　 ／　　　 　 ヽ 　 ｌ　　 l　　　　　　　　　　　 　 |　　￣￣￣　　　三三三三三三三

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　　　　　　　　i.ｰ'''；　　.,, ゝ､, ﾞ,!
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　　　　　　　　　　 ｌ ,,,,,,〉　　　　　 　 　 　 　 /　 / 　　　　 ﾞ''-ヾ._、ｨ'''､　,,
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　　　　　　　　　 xく: ∠⌒ ヽγ⌒｀ヽ:::::::::::｀ヽ
　　　 　　　　／:::::::::｛　￣`ｰ}{一'´￣ ｝:::::::::::::::::＼
　　　　　　〃:::::::,. -‐',　　≧人≦ 　 .从:::::::::::::::::::::＼
.　　　　　/::::, : ´　　　`ｰ㨨ヽ ＿ ノ　 .｀ヽ,､:::::::::::::::ヽ
　　 　　/:::::,′　　 　　　｛:::::::::ﾉ　　　　　　　{ }丶::::::::::::∧
　　 　 ,':::::/　´￣￣`ｰ　 ￣「´　　,. -‐=＝='{ }　ヽ::::::::::::::｝　　　　　ううう・・・・・・・・
　 　　｛:γ　-‐…―-.　　　 |　　　＿＿　　　´ 　 .∨:::::::::|
　　　 ｛/　　　　 ,. -‐　　 　 |　　　　　　 ￣`丶　 　｝:::::::::|　　　　（だめだ、だんだん意識が・・・・）
　　　　ｉ　,.∠⌒ヽ　 　 　 　 |　　　`丶　　　　　　 　| :::::::ﾉ
　　　　',　｛　　　　　　　 　　|　　　　 　 ｀丶 、　　　｝::::::,′
　　　 　ヽ ヽ.　　 　 ,. -‐＝┴‐- ､　　　　　　｀ヽ 　八::/
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　　　　　　 　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　`　 八'
　　　　　　　　（三三三三三三三三三三三三三三）
　　　　　　　　√`ｰ―∠_⌒ ヽ――丶―――‐一'
　　　　　　　 ｛:::::::/　 人 ♀ ヲ　　　 　｀ヽ:::::::::::::::∧
　　　　　　　　|::γ　 　　`ｰ ´　　 　 　 　 ∨::::::::::::::|

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　　　　　　　　　　┃　1929年(昭和4年)1月　 ┃
　　　　　　　　　　┃　　　　　　　　　　　　　　　┃
　　　　　　　　　　┃　　　　　香川　　　　　　....┃
　　　　　　　　　　┗　　　　　　　　　　　　　　　┛


　　　　　　　　　　　　_,‐/.| 　　　　　　ヽ.,лi'＼,‐i
　　　　　　　　　　　ノ　 　.|　　　　　　,ﾉ 　うどん　i
　　　　　　　　　　/　　　　`'‐´｀'-,_,‐'ｖ'‐-ｰ,__,､,-､_｀'!＿ _
　　 　_ _＿ノ‐-ｰ'　　　　　,‐^'‐‐,iｰ,,l´　　　 　　　　~　 　,}
　‐‐=''‐'｀ﾌ　 　 愛媛　 ,‐´　　　　　｀＼　　　徳島　　/"
　　　　　.t_　　　. i｀ヽ_/　　高知　　　　　~j　　　　　　｀i、
　　　 　.л)　　　.｀j　　　　　___,,,--、　　　'‐!　　　 　　ζ
　　　　__| . jヽ‐'´~　　　 /''　　　　　｀ヽ　　ヽ, ,,---'´´~
　　　　｀ﾌ　`i　　　　　　ﾉ　　　　 　 　 ヽ,　／
　　　　｀'''ｰt´ 　 ,‐,／~　　　　　 　 　 　 i /
　　　　　 ＜　　 _j　　 　 　 　 　 　 　 　 ｀
　　　　　　 ｀^'ヽ.j

┌─────────────────────────────────────────┐
│香川は農民組合が日本で一番強い地域であり　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│労農党党首の大山は香川から立候補し、当選確実と思われていたが　　　　　　　　　　　　　　　　　...│
│田中義一内閣が憲政会（この時は民政党）により退職させれていた警察部長を復職させ　　　　　　..│
│片っ端から選挙違反で検束、県外追放など露骨なことをし、組合を壊滅状態にしたため　　　　　　....│
│「香川奪還闘争」として、いくつかに分裂していた無産政党が超党派で運動をする事になった。　　　.│
└─────────────────────────────────────────┘


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　　　　　　　 　 /''⌒＼ 　 　　　　　　　　　　/''⌒＼ 　 　　
　　　　　　　 ,,..'　-‐==''"フ　　　　　　　　,,..'　-‐==''"フ　　　　組合に入っただけで逮捕だなんて・・・
　　　　　　　 　（´　TД）　　　ｒー'´｀　 　 　 （　TД）　　　　
.　 　　　　　　　ゝ　⊃ヵ=二二二二二二＝と´　 /　　　 　　　もう組合なんて辞めます！
　　　　　　　 　 ヽ__）_,）　　　　　　　 　　 　　Lノり 　 　 　


無産政党＝共産党以外の社会主義政党

┌────────────────────────┐
│超党派なので、いろんな活動家が香川に来ていた。　　　 .│
└────────────────────────┘

　　　　　 　 ,　 ─── 　､
　　　　　／　　　/⌒ヽ⌒ヽ＼
　　　　/ 　 　 , ┤　 ‘|‘　 |､ ヽ
.　　　/　　 ／　 ｀ー　●ｰ´　 ヽ　　　　　（あ、やる夫代議士も来てるのか）
　　　l　　 /　　 二　　 |　　二　 |
　　　|　　l 　 　 ─　　 |　　─　 l　　　　　（共産党に近すぎる人だから、あまり深い付き合いはしたくないな）
　　　 l　 |　　　　　　　 |　　　） /
　　　　ヽヽ　　 ／￣￣￣￣　/
　　　　　〉━━,-､━━━━く
　　　　 /　／ ヽフ　 　 ＼. 　 ヽ

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／　　 　 　＼　　　　　　　　ん？おっ、君の噂は聞いてるお。
　　　　　　　　　　 ／　─　 　 ─　＼
　　　　　　　 　 ／ 　 （●） 　（●） 　＼　　　　　小作争議や工場争議で大活躍してるそうじゃないかお。
　 　 　 　 　 　 |　 　 　 （__人__）　　 　 |
　　　　　　　 　 ＼　 　　 ｀⌒´ 　　　,／　　　　　前に、農民労働党の書記長だったと聞いてるけど、代議士志望なのかお？
　　　　　　　 　 ／　　　 　ー‐　　　　＼



　　　　　　　　＿＿＿＿＿
　　　　　 ／.－ ､　－､　 　 ＼
　　　　／　|　　・|・　　| -、　　＼　　　　　やる夫先生、お会いできて光栄です。
　　　/／　`－● － ′　 ＼ 　 ヽ
　　　|　　三　　|　　　三　 　 ヽ 　ヽ　　　 私は昨年の選挙は30歳※ではなかったので立候補できませんでしたが
　　　|　（＿_＿_|＿＿＿＿　　 | 　 |
　　　|　 ＼.　　　　　　　　/ 　 | 　 |　　 　 今年の東京市会議員選挙には立候補しようと思ってます。
　　　ヽ　　＼/￣￣￣ヽ/　 　/　/
　　　_ ヽ　　 `───-′　 /　/ _　　　　
　 （　 ）ヽ━━（ ｔ ）━━━ ／（　 ）
　　　＼　　/　　　　　　＼　　　／

※当時の被選挙権は30歳

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／ 　 　 　 ＼　　　　　　　　同志の水谷君は30歳で全国最年少の代議士だお。
　　　　　　　　　　 ／　 ⌒ 　 ⌒　 ＼
　　　　　　　 　 ／　　（●）　（●）　　＼　　　　　君のような若くて争議をするような人が代議士になってくれたら心強いお。
　 　 　 　 　 　 l　 　 ⌒（__人__）⌒　 　 ｌ
　　　　　　　 　 ＼　　 　 ｀⌒´　　 　 ／　　　　　今、議会では君みたいに体が大きいのは浅原君ぐらいしかいないお。
　　　　　　　 　 ／　　　 　 　 　 　 　 ＼

　 　 　 　 　 ,　-────-　､
.　　　 　 ／ 　 　 　 ／⌒ヽ⌒ヽヽ
　　　　/　　　　　, -| ／　（|）＼ | ＼　　　　　　ところで、やる夫先生
　　 　/　 　　／U　ヽ､　　.l､__ ノ＼ヽ
.　　 /　　　 /　　　　　　￣ ●　　　ヽl　　　　　右翼や暴漢に命を狙われたりとか
　　 ｉ　　　 /　　　　 ￣￣ 　 |　──　|
　　 |.　　　l　　　　 ￣￣　　 |　──　!　　　　 そういう心配はされてないんですか？
　 　|.　　　!　　　 　 ￣￣ 　 |　　　⌒ヽ
　 　|.　 　 | 　 　 　 　 　 ＿_|＿＿＿ノ　　　　 先生は積極的に活動されてますが
　　 ヽ　　 |　　　／￣￣　　　　 ／
　　　　>━━━━━━,-､━━く　　　　　　　 最近、右翼が抗議に来たりしてるんですよね？
　　 ／　　　／ 　 　 　 '､フ　　ヽ ヽ

　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　 ／⌒　　⌒＼　　　　　　　　はははっは！
　　　　　　／　（⌒）　（⌒）＼
　　　　 ／　 ::⌒（__人__）⌒::: ＼　　　　　やる夫なんて小物を狙うような馬鹿はいないお。
　　　 　|　 　 　　　|::::::|　　　,---、
　　　　 ＼ 　 　 　 `ｰ'　　　しＥ　|　　　　殺されるとしたら大山先生とか河上先生のような大物だお！
　　　 　／　　　　　　 　　　 l､Ｅ ﾉ
　　　／　　　　　　　　　　　 ｜　|
　　 （　　 丶- 、　　　　　　 ヽ_／
　　　　`ー､＿ﾉ

　　　　　　　　　　　　 (ヽ三/)　））
　　　　　　　　　＿＿　 ( i)))
　　　　 　　　／⌒　　⌒＼　＼　　　　一つ、君に言えるとしたら
　　　　　　／（ ●） 　（●）＼ ）
　　　　.／:::::: ⌒（__人__）⌒::::＼　　　 安易に書記長とか委員長なんて引き受けちゃだめだお！
　　　　| 　 　(⌒)|r┬-|　　　　　|
　　　 ,┌､-､!.~〈`ー´/　　　 ＿/　　　肩書きだけで逮捕されたり、襲われたりする世の中だからだお。
　　　 | |　|　|　 __ヽ、　　 　/
　　　 ﾚレ'､ﾉ‐´　　￣〉　　|　　　　　　大山先生なんて、党首ってだけで襲われたお。
　　　　｀ｰ---‐一'￣

　　　　　　　　,　--───-　 ､
　　　　　　／ 　　 / ⌒ヽ./⌒ヽ＼
　　　　　/ 　　,　-{　　/ ﾊヽ　 } ､ ヽ　　　　　　　なるほど。
　　　　/　　／　　ゝ _ ノ, ‐ヽ-' 　＼ヽ
　　　 /　‐┼──-　 　ゝ ノ　 - ‐一!|‐　　　　　だから、農民労働党の書記長に20代の僕が選ばれたのは
　　　 |　　 l.､,　-一　　　　|　　ｰ─- ｌL_
　　　 |　　／ ＼.／　 　 　|　　ｰ-.／ !　　　　　　そういう理由があるのかもしれませんね。
　　　 ､　'　l.　／＼＿　 　|　＿／　/＼
　　　　ヽ　 Ｘ　　 　 　 ￣￣　　　／　　　　　　　これからは、気をつけるとしましょう。
　　　　 /､二二二二二二二二 く
　　　　/　　 　 　／　　( 〒)＼　ヽ　　　　　　　　
　　　　!　　/　 /　　　　　　 　 } 　 !

皆さん！集合写真を撮るので、こちらに集まってください！

　　　　　　　　ミ∧_∧　
　　　　　　　ミ (/【◎】
　　　　　.　 ミ　/　 /┘
　　　　　　　　ノ￣ゝ

　　　　　　 ,.ｨ　　　 　 　 ,.ｨ　,r‐､
　　　　　／./　　　 　 ／ / //./　 ＿＿_
　　　　 /　/　　　 　 /　/　し ' ∠＿＿／
　　　　/　/　　　 　 / ./　　 　 ＿＿_
　　　 /　/　　　　　/ ./　　 ∠＿＿／　,. ‐''／
　　　/　/　　　 　 / ./　　　　　　　,. ‐'´ _／
　　 /　/　　　 　 / ./　　　　　, ‐'´ ,. ‐'´　 ｢ |＿＿_
　　/ , '　　　　　 |. ,'　　　　／ ., ‐'´　　/二　＿　／
　 /, ' 　 　 　 　 .|,'　　　　/ ／　　　　　 　 | | ／　l７l７/７
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　　　　　　　 　 ／ 　 （●） 　（●） 　＼　　　　　　　　　/ ／　`-●－′　＼ 　　 ヽ
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　　　　　　　　　　　　　　　日本社会党委員長・浅沼稲次郎　享年61歳

　　　　　　　　　　　　　　　やる夫暗殺の31年後の出来事であった



　　　　　　　　　　　なお、この写真を撮った二ヵ月後にやる夫は暗殺される
　　　　　　　　　　　（写真に写ってる二人は険しい表情で、全く笑ってなかった）

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┃｜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｜┃
┃｜　 　　　　　　衆議院議員のやる夫が暗殺されるようです　　　　　　　.｜┃
┃｜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｜┃
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　 　　　／）／ノ '　ヽ､＼
　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／ .ｲ '（●） 　.（●）＼
　　　　　　　　　　　　　　 . 　/,'才.ﾐ).　 （__人__）　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　 . 　|　≧ｼ'　　 ´ ⌒｀　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　.　＼　ヽ 　　　　　　　　　 ／



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.

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┃　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┃
┃　　　　　　　　　　　第四話　　波乱を呼ぶ結婚　　　　　　　　　　　　　　　......┃
┃　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┃
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　 　 　 　　　　　　　　　,　-‐ r ─― 、
　　　　　 　 　 　 　 ／　　 /　　　　　 ＼　　　　　　　　
　　　　　　　　　　 /／ ,=vｼ＝=　、 ヽヽ ヽ
　　 　 　 　 　 　 // //　　　　　ヽ ヽ !　l　l　　　　　　 今回の話ですが
　　　　　　　　　〃{ i{ {‐-､　　　ィ尢ﾊl　i|　|　
　　　　　　 　 　 {仆　f ＿　　 　 ＿　| 　|　|　　　　　　最初は、やる夫帰国の話は後にして
　　　　　　　　　　 |ﾊﾑ ￣　,　　 ￣　l　 |）l|!
　　　　　　　　　　 ｌ `∧　　r‐‐v 　　li　 l l |l　　　　　　花屋敷の繁盛振りから説明していきます。
.　　　　　 　 　 　 ,' 　i　ゝ､ ヽ ノ　 ｨ'l 　 ｌ　l !
　　　　　　　　　 /　 ,'　 ｌ　_}>‐匕!_ /　 ,'l　l |　　　　　
　　　　　　　　　/rt/ 　 ィf＜ _ _ ｀/　 /_j　| l
　　　　　　　　ノ |l/ 　 ,' llﾆﾆ二ﾆ/　 /　 ＞､|

┌─────────────────────────────────────────┐
│大手新聞の朝日新聞・読売新聞に花屋敷が紹介され、数多くのお客が集まった。　　　　　　　　　......│
│繁盛する前の売り上げが「1月で千円以上（今の100-150万円）」という記録が残っているので　　　....│
│それ以上なのは確実であろう。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│朝日新聞の紹介記事は、石川啄木を世に出した渋川玄耳が書いており　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│この記事により、花屋敷は日本中に紹介された。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│記事は以下の通りである。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└─────────────────────────────────────────┘




　 ∧＿∧　　　　　　　　宇治川の土手道を登っていくと、みちばたに妙な家がある。
　（-@∀@）　
　(φ 朝　）　　　　　　　庭木があり、泉水があり、門があり料理の看板がある。
　｜ ｜　|
　（_＿）＿）　　　　　　　商売家なら勝手に入ってもいいだろう。

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃門を入っても誰もおらぬ、変な家だ。　　　　　　　　　　　　　　　　　.┃
┃見事な庭に入っても、迎える者も、咎める者もおらぬ。　　　　　　 .┃
┃小座敷に荒くれ者が3人酒を飲んでいる。　　　　　　　　　　　　　　.┃
┃泉水の音がちゃらちゃら響いて、梅の花がぷんぷんにおう。　　　.┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛


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　　　　　　　　　　　　　 ヾミﾐﾐﾐﾐy彡　　｀`ji彡: .:. :. :. :. ::::::::::::::::::::: .: .:. :. :. :::::. :. :. :.
　　　　　　　　　　　　　 　 　｀`ji'´　　　　ji´. :. :. :. ::::::::::::::::::. :. :. :. :. :. :. ::::::::: .: .: .:. :.
　　　　　　　　　　　ヾミミミミﾐ斗彡彡　〃　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾミﾐﾐﾐﾐy彡
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ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ,',　,'ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ,;;;;,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾミミミミﾐ斗彡彡
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;;.::..〃'.::,';;;;,'.;;.::..,,''::.:.;;.::..,,'',,''.:'',;;;'',,.:;''.,';;;;;;;;;;',　 .: .:. :. :. :. :. :. :. :.: .: .: .: .｀`ヽ､　　　　　　　　　　 .::;:;..,"'`',:'':;;;:;:;;:;;;:;;:;;;:;;:;;:;;:;;:;
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;;;;;;;ij!::.::::〃:'`',:'':'`'`',:'':`::､;;;;;;;;;;;;;;;;;;.:.:..　,, .:.:'',, .:.:'',, .:.:'':.:.､`',:'':'`',:'':',:　　　　　　　 　 　- -　_ ‐ _　,,,.州州洲>ｷ'''´ｷ'''´-‐'''"
::::::::::.:.::〃;;;;:::.:..:.:.､,, .:.:'',, .:.:'',, .:.:'',, .:.:'',, .､ﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆii!┼┼' 'ﾞﾞ　　　　　　　　- _‐ - .._ ‐,,,.州州洲r'"´　　　　　,, .:.:.:. ,::
::::..:::::..:::::.｀`ヽ､;;;;;::.:.:.:..､ﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆii!　_ - _ - 　.. 　 　‐ _ - 　..　 　　　　　　_ ‐. ,,.州州洲r'"´　　,r'"´　,, .:.:.:. ,, '' ,, ::

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃そうしていると、少女が私たちを見つけた。　　.....┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛


　　　　　　　　　　　　_, -‐'"￣￣￣｀`‐-, ､.__
　　　　　　　　　　,_,-'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ,
　　　　　　　　　r::::::::::::i:::::i::::::::::、::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　 　／／:::::/ !:i l:::ﾄ::il::lヽ､ヽ:::::::::::::::::::::::::i
　　　　　　　l::/::::/:::/_ |,i, l:::iヽi､r_=ヽ､:::ヽヽ:::::::::::::|　　　あら、お姉さん、お客さんよ！
　　　　　　　/r:::/i:::i,,r‐､　ヽi　´j:::t`ヽ ヽ:ヽ:::::::::::::::l
.　　　　　　 　l::/i:::::r f:::i　　　　ゝ-'　 　 |::::i､::::::::::::l
　　　　　　　　　　､l" ￣く　　　　　　゛ 　l::::| l::::::::::::|
　　　　　　 　 　　 ll　　　　＿　　　　　 　l:::|´:::::::::::::|
　　　　　　　　　 　|ヽ_. 　 ヾ_ノ　　　　　　|::|::::::::::::::ヽ
　　　　　　　 　　 　i::::iヽ､　　　 　 _, -' l´ヽl:::::::::::::::::::i
　　　　　　　　　　　ヽ:| 　 ヽ - ‐'´　　　|l ヽ_:::_＿___:/
　　　　　　　　　　　 　! 　 　 |_, -‐ ' ￣l-､__`ヽ_＿,/
　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　 　 _ｊ　　l `li i:::::ヽ,
　　　　　　　　　　　　　 ／ヽ_.,-‐"￣/　　 |iii　il::::::::::ヽ

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃私たちを案内した女中は、髪の毛にリボンをしておりハイカラであった。　　　　　......┃
┃若い連中となにやら、面白い話をしている。酒を飲んで気分よくしてるようだ。　　　.┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

　　　　　　　　　/´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:／　 }' l
　　　　　　　　 /　:.:.:.:.:.:.:.:.:　　　　　　:.:.:.:.:.:.／　　 /　.ﾄ.
　　　　　　　　.{　　　..:::.:.:.:　 ...::::　　　　... /　　__ノ　 /:ﾊ
　　　　　　　 ./::::.::　:.::::.::::/::::::/:::　.:. ..:::::/L／　　　ノ:.:.::}
　　　　　　　/::::::::::::/::::l::::{::::::/::::::.:.:.::;:::/　L　 ィ::´:::.:.:.::ﾊ　　　　　　　お客様、こちらへどうぞ～
　　　　　　　l::/:::::::::i::::/V_ｌ::/_{::::::::::/i/ _..　-─ｊ:://:::.:.:.: }
　　　　　　　{ﾊ:::l:::::::N'斗≠㍉ｌ::::::://　 ィ≠ﾃ㍉i/:::.:.:..:. l
　　　　　　　　ヽN､:::ﾊ　ﾄ‐'::::} l::::/　　　 ヒ::::::ﾉ /:／:/iﾊｊ
　　　　　　　　　　ﾊ＼l. ｀￣´　V　i　　　｀￣´∠j:／:::l:ﾊ
　　　　　　　　　 ,:::::r､l｀　　　　　　l　　　　　　/ィｊ }::.:.|::ﾊ
　　　　　　　　　,'::::::{ゝ.＼　　　､＿:＿,.　　　 ／ｨ/:.:.:.l:::::ヽ
　　　　　　　　 .,:::::::::lヽ∨ｙ丶、　　‐　　 .　 ´ﾊ//:::.:.: |::.:丶､
　　　　　　　_　j::::::::::ﾊ V .l .}　｀丶 __.　'　　/ //H:::.:.:.:lｰ- ､ヽ
　　 . イ ´　　　ｌ:.::::::/　ヽ .ｌ .',　　　　　　　/　ｌ l　 l::l:::::l　　　 ｀
　　　/ 　 　 　 l::::::/　　 ll ヽ丶　　　　　 /　ｲ/　 .l::l:::::|
　　　　　　　　 l::::/　　　.ll　ﾊ ヽ　　　　,　／ll　　 .l::l:::::l
　　　　　　　　 |:/　　　　ll　　ヽヽ　　／, '　 ll　　　l::l:::::|

　　∧＿∧　　　　ほぉ・・・・こういうお店なのか。これは面白い！
　 （@∀@-）　
　 と 　　　つ　 　 上方には無いような新しいお店だ。
　　｜　　｜　　
　　（_/＾ヽ_）　　　これは上方の人には受けるだろうな。


┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃お客様方のお取り扱いについては、誠心誠意家内総がかりで勉強いたしておりますが　　　..┃
┃万が一御意にかなないませぬことはご遠慮なくお叱り願います。　　　　　　　　　　　　　　　　 .┃
┃できるかぎり、改良いたします。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.┃
┃　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.┃
┃お客様へのお願い　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ┃
┃・ちょこ、とっくり、その他の器具を持ち帰らないでください。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┃
┃・花、枝を切り取ったりしないでください。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　....┃
┃・召使の者においたずらなさる等の事はかたくおことわり申し上げます。　　　　　　　　　　　　.┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

┌───────────────────────────────────┐
│花屋敷でとりわけて女中の中で人気があったのは、美人である千代であった。　　　...│
│ここで、千代の話をしなければならない。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└───────────────────────────────────┘

　　　　　　　　　　　　　　 ／: : : : : : : : : : : : : : : : : : :_,. - '　　　　,-'　　　| 丶: i
　　　　　　　　　　　　　／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |　　　,. - ' ´　　　　 |: : ヽ}
　　　　　　　　　　　　 /': : : : : : : : : : , : : : : : : : : : : :L__/´　　　　　 _,. - ': : : :',
　　　　　　　　　　　　/: : : : : : : : : : /: : : : : : : : : : ／　L＿_,,...-‐ '´: : : l: : : : :.|
　　　　　　　　　　　 .l: : : : : : i: : : :/: : :/: : : : :/: /　　　 .}: : i: : l : : : : : : l : : : :.|
　　　　　　　　　　　 .l': i: : :i: ｲ: : : ﾄ; : :ｲ: i : : i: /　　　　/: :/l:,.ｲ: : : : :l: : :|: : : :.|
　　　　　　　　　　　 .{: l: : : ﾘ 丶: l-ヽl‐i: :{: : :ﾄｌ　 -─./.∠/'._./ィ: : : :}: : l＼: /
　　　　　　　　　　　/::::l: : i!: : : {丶=＝!㍉、: {`　　　,,ｲ＝=.、/' l: : : :ﾊ: ∧:::ヽ、
　　　　　　　　　　/:::::::∧:{ヽ: : :l " !ﾄ‐'::ﾉ｀ ヾ'、　　' iﾄ‐'´::ﾉヾ ./: : イ: ﾘ: : 〉,:::::丶
　　　　　　　　　/:::::／　 丶ヽ!、', `ー‐'‐　　 ,　　　　ゝ─'‐　/:／: |: : : :!/　＼:::
　　　　　　　　./::::/　　　　　 |: : l｀.　　　　　 !　　　　　　　 ノ'ｲ: : : |: : : : |
　　　　　　　　ヽ/　　　　　　 |: : :',　　　　　　、　　　　　　　 ./|: : : |: : : : :l
　　　　　　　　　　　　　　　　|: : : :l＼　　　　 _　　　　　　 .／: |: : : :|: : : :ﾄ;丶
　　　　　　　　　　　　　　　　|: : : :|: : ＞、　'￣`　　　,. -'/: : : |: : : :.|: : : :l丶,ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　 ／|: : : :|:∧' ´} ｀丶._,. -‐'　　 .|｀`ヽ|: : :i: :|: : : :.＼ ｀`
　　　　　　　　　　　_,.- ' ,. 7|: : : :|∧ l:::::|　　　　　　　　 l:::::::::::|: : :i: |: : : : : : :＼
　　　　　　　　　　　￣　 ./::|: : : :|'::::', ',:::j　　　　　　　　.{:::::::::,ｲ: : :ﾄ;|: : : : : : :ヽ:
　　　　　　　　　　　 _,. -' ´.|l: : :| l:::::::', ','　／',　　　　　/丶/ /|: : l !l丶、: : : : :｀
　　　_,.　-─　' ￣　　　　 .|: l: :|　ｌ:::::::::ヽ｀／, ',　　　 / ,∧.,/:::}: :.l ﾘ: :l　｀丶、: :

┌─────────────────────────────────┐
│丸上千代は兄と一緒に、わんぷらいすしょっぷ働いており　　　　　　　　　　　　.....│
│一時期、タネの片腕として働いた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .│
│兄が日露戦争で出征し、無事帰ってこれたのだが、既に病に侵されており　　　..│
│ずっと寝たきり状態で、その兄をやる夫一家が看病していたのである。　　　　　 │
└─────────────────────────────────┘

.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.::.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.　　　　　:.::.:.::.:.:.:., - - ､　　　　　　 :.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.::.:.:.,-'｀''＼
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: : : ,/´:::☆ヽ　: : : : : : : : : : : :　　￣ ￣￣ : : : .　　 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : （　ii・ω）＿,_　: : : : : : : : 　　＿ : : : : : : : : .　　　: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: :〈,/::"::つｬO'''~　: : : : : : : :　,/´:::☆ヽ　　 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :　　　　　 ＿　　: : : : : : : : : :
､（＿ヽ:::/＿）　: : : : : : : : 　　（　iiﾟДﾟ）＿,_　 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :　　 ,/´:::☆ヽ : : : : : : : : : :
: : : :: : : : : : : : : : : : : : : : : : 〈,/::"::つｬO'''~　 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :　　,|（　ii´д）: : : : : : : : : :
: : : :: :　＿　　　 　　　　　　（＿ヽ:::/＿）　　 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :　 〔_l/::`´ﾛ：ｌ: : : : : : : : : : :
: : : ,/´:::☆ヽ　: : : :: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :　: : : :　　＿　: : : :　　　　　 （_O'､:/､_,,）: : : : : : : : : :

┌──────────────────────┐
│実の兄のように慕っていた千代の兄が　　　　　　　......│
│病に侵されて帰国し、闘病の末亡くなったので　　　　.│
│やる夫の反戦論に多大な影響を与えた。　　　　　 　 .│
└──────────────────────┘

　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　／　　 　 　＼
　 ｏ ○ o´　 _ノ 　ヽ､_　`ｏ ○ o　　　　　　　　　戦争なんてやだお
.。ﾟ 　 ／ oﾟ/⌒)　 (（＜）)ﾟo＼ 　 ﾟ 。
　　　 |　0 /　/（__人__）'　　0　|
　　　 ＼ /　/　 `― '　 　 　／

┌──────────────────────────────┐
│千代にしてみれば、家族同様に看病してくれたやる夫一家に　　　　　　....│
│恩返しをしなければいけないという意識はあったし　　　　　　　　　　　　　..│
│同時に、やる夫一家は店に貢献してくれた使用人の妹ということで　　　...│
│千代を家族同様に扱っていた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　......│
│当時の写真を見ると、普通にやる夫一家と一緒に写っている。　　　　　　│
└──────────────────────────────┘

..:::::::::::::::::::::＞'´　 {: :}ノ..::::::....　.::::..　　　　　　　　　 ｀丶､
:::::::::::::_ -'´　　　　∨:＼::::::...　　　 ...　　　　　　　　　　　､ヽ
::::::::∠..._　　　　　 :ヽ::::::＼:::::/:　.:::::　　　　 ..::::.　. ..　　　 ｀ヽ
::::::::::＼: ￣　ー‐-､　ヽ:::::::ヽi:::..::::::::.　　 ..::::::::::::　:::. ::::.. ::.　 . ヽ
::::::::::::::::＼＿＿＿_}／:::::::::::::|:::::::::::::.　.::::::::::::::::: .::::i､:i:::::. ::::. ヽ. ',
::::::::::::::::/:　:　//＼:､:::::::::::::::::|::: {:::::::::::.:::::::::::::::::::::::/-}ﾊ::::::};:::: :ﾄ､:',　　兄を看病し、実家の親の面倒まで見てくれる
:::::: ::::::/:　:　//{ :{:::＼:::::::::､::ﾊ:::i､:::::::::::::::::i::::::/:::ｲヵ､ﾉ}::/::}::;.::} .}/
:　.::::::/　:　//ハ ::､::::::＼:::::ﾞ{ ｒﾍ! >::､:::::::/|:::/／､ｆ{ 〈://:;ｲ::ﾙ'　′　　この一家には恩返しをしないといけませんわ
..::::::::/:　: ///　 '､:::､::::::::::::::::ヽ -/::::::＼:{ ﾚ'´　　 ｀ ノ'､/ ｊ/
::::::::/ :　//i {　　ii ＼:::::::::::::::::::｀7::::::::: :::i`　　　　　　　 丶
::::::/:　:///1|　 ,ii　､_＞.:::::::::::::;//:::::::　::|　　　　　　　 ｒ '´
::::::}:　///　ｌ{　 ii　　｀ ﾌ::;::::/イ:/:::::::　 i::i　　　 　 -‐ｒ'′
:::::ｊ: ///　　ヽ ii　　　/イ{:/　//:::::::::　 i!:|　　　　　 〈
:::////　　　　,ii　　　 }￣｀`7:;1::::::::::　 ﾄ.| ｒ‐ｒ　..... ノ
////　 　 　 〃　　 /￣ ＼i/ |:::::::::::.　{ ﾊ{ ､!

┌───────────────────────┐
│花屋敷は、美人で評判の母タネと、妹のおせい　　　　　│
│そして、家族同然の千代の家族的経営であった。　　......│
│花屋敷には美人の女中がたくさんいたそうだが　　　　　│
│千代はその中でも美人のほうだったという。　　　　　 　 .│
└───────────────────────┘

　　　　 　 　 　 　 　 　 　 . :´: : :　 -‐-　 : : : : : : :｀: .
　　　　　　　　　　　 　 ／. : :∠　　- ‐-　　 ｀　: : : : : ヽ
　　　　　　　 　 　 ┌‐ ｧ :´: : : : : : : : : : : : ＼　ヽ : ､: : : ,
　　　　　　　　　 　 |／/.: : 〃: : : :{: : : .＼: : : :.､ }. : :! : : : ,　　　　いやぁ、大成功ね
　 　 　 　 　 　 　 く　/.: /:八: : : :八 : : : :..ヽ: : : :|. : :|_]､: : :,
　　　　　　　　　 /. :7 : /:/＼＼ : : : ＼: : : :.ｉ : : :|. : :|∧＼ :,　　　一時はつぶれるかと思ったけど
　　　　　　　　 ./ : / : :{: i ﾑ=ﾐ､{＼: : :! ＼: ム-=|. : :|'/ﾊ//>
　　　　　 　 　 , :〃. : :八《 {,ﾄ-}ヽ　＼{≦斗ﾐ∧:ﾘ. : :|/ノ／ :!　　 一気に盛り返したわ！
　　　　　　 　 .{/{{: : : : { {　 vソ　　 　 ´{,ﾄ--}》ﾚ′: :!「 :!.: : :|
　　　　　　　　　八: : : :乂_ 　 　 ,　　 　 v_ン　/ . : :八 :| :ﾊ |
　　　　　 　 　 　 ∧: : :.八　　　　　　　 　 　 / . : :/ : l :|/　ﾘ
　　　 　 　 　 　 / ||).: : : :)＼　｀ 　一 　　　/. : :, '. : :八!
　　　　　　　　　′|| }人 ( 　/丶　＿　.. イ/. :／. : .:/
　　　　 　 　 　 |　:||　　 　 /ヽ　　′　-=彡〃._:彡' ＼
　　　　 　 　 　 |　:||　　　∧　　 　 -‐　／ 八(　　　 　 ヽ

　 　 　 　　　　　　　　　,　-‐ r ─― 、
　　　　　 　 　 　 　 ／　　 /　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　 /／ ,=vｼ＝=　、 ヽヽ ヽ
　　 　 　 　 　 　 // //　　　　　ヽ ヽ !　l　l　　　　　というわけで、花屋敷は大繁盛したのです。
　　　　　　　　　〃{ i{ {‐-､　　　ィ尢ﾊl　i|　|　
　　　　　　 　 　 {仆　f ＿　　 　 ＿　| 　|　|　　　　 「大正時代の文豪のほとんどが花屋敷を訪れた」
　　　　　　　　　　 |ﾊﾑ ￣　,　　 ￣　l　 |）l|!
　　　　　　　　　　 ｌ `∧　　r‐‐v 　　li　 l l |l　　　　と言われるぐらい、文豪に愛されたそうです。
.　　　　　 　 　 　 ,' 　i　ゝ､ ヽ ノ　 ｨ'l 　 ｌ　l !
　　　　　　　　　 /　 ,'　 ｌ　_}>‐匕!_ /　 ,'l　l |　　　　朝日新聞の記事をきっかけに、文豪が訪れて
　　　　　　　　　/rt/ 　 ィf＜ _ _ ｀/　 /_j　| l
　　　　　　　　ノ |l/ 　 ,' llﾆﾆ二ﾆ/　 /　 ＞､|　　　　その文豪が、知り合いの文豪に紹介するという感じで繁盛しました。



　　　　　　　 　 ,　'´￣￣｀ ｰ-､
　　　　　　　 ／　　 〃" ｀ヽ､　＼
　　　　　　 /　/　 ﾊ/　　　　 ＼ﾊﾍ
　　　　　　 |i │ ｌ |ﾘノ　　 　 ＼}_}ハ　　　　　　　　例えば、文豪では誰が来たにょろか？
　　　　　　 |i　|　从 ●　　　 ● ｌ小N
　　　　　　 |i （|　⊂⊃　､_,､_, ⊂lｉ|ノ
　　　　　　 | i⌒ヽ j　　 （_.ノ 　 ﾉi|__／⌒)
　　　　　　 | ヽ 　ヽx＞､ __,　イｌ　|::::ヽ／.
　　　　　　 |　∧__,ﾍ}::ﾍ三|:::::/ｌ|　|',:::::ﾊ
　　　　　　 |　ヾ_:::ッﾘ :::∨:／　|　| >'''´

　　　　　 　 　 　 　 　 ,　-‐ r ─―　、
　　　　　 　 　 　 　 ／　　 /　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　 /／ ,=vｼ＝=　、 ヽヽ ヽ
　　 　 　 　 　 　 // //　　　　　ヽ ヽ !　l　l
　　　　　　　　　〃{ i{ {‐-､　　　ィ尢ﾊl　i|　|　　　　谷崎潤一郎
　　　　　　 　 　 {仆　f ｨ=ﾐ 　 　 ｨ≠ﾐ 　|　|
　　　　　　　　　　 |ﾊﾑﾍr;_j　,　　jr;_ﾘl　 |）l|!
　　　　　　　　　　 ｌ `∧　　r‐‐v 　　li　 l l |l
.　　　　　 　 　 　 ,' 　i　ゝ､ ヽ ノ　 ｨ'l 　 ｌ　l !
　　　　　　　　　 /　 ,'　 ｌ　_}>‐匕!_ /　 ,'l　l |
　　　　　　　　　/rt/ 　 ィf＜ _ _ ｀/　 /_j　| l






　　　　　　　 　 ,　'´￣￣｀ ｰ-､
　　　　　　　 ／　　 〃" ｀ヽ､　＼
　　　　　　 /　/　 ﾊ/　　　　 ＼ﾊﾍ 　　　━━┓┃┃
　　　　　　 |i │ ｌ |ﾘノ　　　 ｀ヽ}_}ハ　 　 　 　 ┃　　　━━━━━━━━
　　　　　　 |i　|　从 (○　　　(○ｌ小N.　　　 　 ┃　　　　　　　　　　　　　　　┃┃┃
　　　　　　 |i （|　⊂⊃ ､_,､_,　≦　三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ┛
　　　　　　 | i⌒ヽ j　　（_'ﾟ　　　　　　　≦　三　ﾟ｡　ﾟ
　　　　　　 | ヽ 　ヽx｡≧　　　　　　　　　三　＝=-　ﾟ
　　　　　　　　　　　　-ｧ,　　　　　　　　　　≧=-　。
　　　　　　　　　　　-ｧ,　　　　　　　　　　≧=-　。
　　　　　　　　　　　　≦｀Vヾ　　　　　　　　ヾ　≧

　　　　　　　　　　　　 ＿,,,..．．...,,,＿
　　　　　　　　 _,.-ｯ≦―:::::::::::::::::::::::::::｀:ｰ､
　　　　　　,..r::´:／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::ヽ
　　　　 ,.r:::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ:::::::::ヽ
　　　 ,ｲ:::::::::::{少‐"´￣｀^＜::::::::ヽ:::::::::::::::!:::::::::::',
　　,ｲ::::::::::::／^　　　　　　　 ＼:､:::ﾍ:::::､:::::i:::::::::ﾍ:',　　　　　　「花屋敷を訪れた文豪」は
　 ｒ:::/:::://　　　　　　　　　　　1:!､::::i:::::}::::::!:::::::::::!::,
　 l:::i::::::i::i　　　　　　　　　, - ¨了ﾍ:::ﾄ､::i::::::i:::::::::::i:ﾊ　　　　　紹介したらキリがないので、一人だけあげておきました。
　 i::!::::::ﾍ:!＿_　　　　　／　　　ｿ　 !ﾂ i::|:::::::}:::::::::::}:::!
　 t:从::::iヾ_ 　｀ﾞ　　 　　　　,.ｨf斤本ヾ}:;!:::::::i=ｪ;::::::i:::i　　　　祇園の磯田多佳との付き合いもあったようです。
　　f　!::::ﾊ　　x=ｪ．　　　　　 t弋り!}"|::!:::::::::ﾄ､ }::::::!:::!
　　 !　ヾ_:::ヽ《ｆt爪!　　　　　　ちｴﾝ　1j:::::::::tｲｿ:i::::i:::::i　　　文豪に関するエピソードも多数ありますが
　　　　　 ｀iムヾﾑｲ ､　　　　　　　 　 ﾘ:::::::::::|´:::::|::::!::::i
　　　　　　|::::ﾊ ￣　　　　　 　 　 　 .f;:::::::::::::!::::::::|::::i:::::!　　　やる夫は直接関係しないので割愛します。
　　　　　 f:::::::::ゝ　　　 ｒ ､　_ _　　　 |i::::::::::i::|:::::::::!::::i:::::}
　　　　　 i:::::::::::↑-､_. |　 !　　　　,.イ::::::::::j::!:::::::::|:::::|:::::i　　　ただ、二つだけ紹介します。
　　　　　j::::::::::::::|::::i:::|i ｌ 　!､._,,. -´ ｆ:::::::::::ﾘ:iﾄ､::::::;!:::::|:::::|
　　　　 ,{:::::::::::i:::|:::::|::!'!　 ,!;:r^! , -=､::::::::::;'::j: : ヽ:!:::::::l:::::|　　
　　　　 f:::::::::::j::::|:::::!_/　 .,!. 　/　 ／:::::::::;':::,': : : : :｀-､|:::::|

┌───────────────────────┐
│25歳の長田幹彦はタネにかわいがられ　　　　　　　　......│
│まるで受験生かのように花屋敷で優遇したという。　　　.│
└───────────────────────┘

　　　　　　　　　　　 ／　　　,,,,,,--------,,,,,::.. ＼＼　　　 ＼
　　　　　　　　　　／　.:::::／　　,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,ヽ　　＼ヽ　　　　ヽ 　　　　　若いのに小説を書いてるの！？
　　　　　　　　　./ , .::::／　,,,,::::::::::　　 ヽ　　 "＼::::　ヽ o-,,,　　.ヽ
　　　　　　　　 / ./:::::ｌ .,,-::::ｌ:　　　　........＼:::::::ヽヽ:::::　 ﾘヽ .ヽ,　 ヽ　　　　京言葉や京都の事についての勉強ですって？
　　　　　　　 ./　.ｌ.:::::ｌr:　.....ヽ..:::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::ｌヽ:::::　 ｌ ヽ,ｿ　　.ヽ
　　　　　　　./, .ﾊ　 .ｌ .ｌ::::ﾄ:::::::ﾄ::::::::＼::::::::::::ｌ-ヽ::ｌ＼:::::　 ｌノヽ＼　 .ヽ　　　感心な若い子ね！
　　　　　　　ｌ / /ｌ ::::ｌ:::ﾄ:::ｌ ヽ:ヽ＼::::＼-_;;;;;;;;==ﾘ=,,ヽ:::::　ｌﾝ''ヽ ヽ　 ヽ
　　　　　　 .ｌ/ ./ ｌ .::::ｌ::ｌ＼ｌ-,ﾐ;;ヽ　"--ﾆ,,,='iぅ｡::::ﾊｿ.ｌ::::　.ｌん'ヽ ヽ::　 ｌ　　　ずっと、ここにいてくれていいのよ！
　　　　　　 .ｌ '''t .ヽ :::h.ｌ ,,====,ﾞﾞ-　　　　　 .し:::ﾝﾘ　.ｌ::::.. ｌゝ)ﾘ>.ｿ ::::　ｌ
　　　　　　 .ｌ　::::ｌ''ｌ'ﾄ ::ヽ'ｌ:ｌ ぅ｡:ﾊ　　　　　　　 --""　.ｌ::::: ｌ 'ン:::::::　:::::: ｌ
　　　　　　　ｌ　::ｌ ｌ ｌ＼.::ヽﾞ.ﾞヾ-ｸ;;　　,　　　　　　　　 .ｌ::::::ｌ:::::::::::::::: ::ｌ::: .ｌ
　　　　　　　.ｌ ::ｌｌ,,ｌ .ｌ:::::'トヽ,,　""　　 .,,,--'''''''i　　　　.ｌ::::/i:::::::::::::::: ::ｌ::: .ｌ
　　　　　　　 ｌ ::ｌ :ヽ!::::::::ｌ:::::ヽ　　　　ヽ,　　 .ﾉ　　　 .ｲ::://:::::::::::/::: ::ｌ:: .ｌ
　　　　　　　 .ｌ :ヽ :::::ｌ,::::::ヽ :ヽヽ ,,,　　 ﾞﾞ -''　　　／/::ｲ/:::::::　/:::::::ﾊ:: ｌ
　　　　　　　　.ｌ :ｌヽ:::::ヽ::::::::::::＼::::::"''r--,,,,, ,,,-'''　// ｌ/::::::　/ｌ::::::/ ｌ./
　　　　　　　　 ヽｌ ヽ:::::::ﾄ :::::::::ヽヽ,::::::ｌ::::,-ｌ　　　　ｿ　 ｌ::::::　/./:::::/ ｌ/
　　　　　　　　　丶　ヽ:::ｌ ＼:::::::::::|''::::/ ﾝ,,ｲ　　　'　　/::: ／ ﾞﾞﾞﾞ---,,,,,,,
　　　　　　　　　　　　 ＼ｌ　 ＼;;;-ｌ::::/-''"　　 ,,,　　./　ヽｌ　　　　 ／　,ﾝ--,,

┌───────────────────────┐
│花屋敷に泊まりながら、京の町にくりだしたりして　　　....│
│京の文化を学んで、それを小説に生かした。　　　　　　..│
│そのため、長田幹彦はタネを生涯尊敬したという。　　....│
│こんなエピソードが残っている。　　　　　　　　　　　　　　..│
└───────────────────────┘

　　　　　　　　　　 ／!/ヽ::::＼::ヽ＼ヽ､::::::＼ヽ:::::::::::ミ./
　　　 　 　 　 　　/::::!i::::',ヽ::iヽ＼:＼!::＼ヽ::ヽ`::::::::::ヽi.
　　　　　　　　　//:::::i:::::::'.,ヽ:i:::::::`::ヽ::::ヽ＼:＼:::::::::ヽi　　　　やっと、あのタネ叔母さんも亡くなったな・・・
　　　　　　　　 /::::::::::l:::∧:､::､:!::iヽ_::::::ヽ:::ヽ＼:ヾ:::::≦
　　　　　　　 　iｿ:::::::::!:i{:)ヾヾヽ::i {:ｿヽ､::::::::ヽ＼::＼::::::i　　　　あんなに長生きすると、悲しくもなんともないや
　　　　　　　　ﾘ i!:::i:::::!ﾞ＝ﾂ` ｀ヾ!＝"　 i::::::::｀::ヽ:::::::ヾ',
　　　　　　　　!　i:::!i::::ｉ　ヽ　､　　　　　　i::::::::::::::::`:::､::ヽゝ
　　　　　　　　　 リ i!'i:',　 ｀　　　　　　　i::::::::::::::::::::::::＼ﾐ､
　　　 　 　　　　　!　 ! ﾊ. ヾﾆ= 　 　 　　!:へ:::､:::::::::ヽ＼`
　　　　　　　　　　　　　i:i 　ー　　 　 ,..ｨﾘ　　ヾ､ｼｧヾﾐ､
　　　　　　 　 　　　　　 ﾘヽ 　 　,..::'" 　! :　　／'"／　 ｀ｰｪ､
　　　　　　　　　　　　　　　｀""´ヽ　　　 :. ／/ ／　 　 r'´　 ｀- ､._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ､　 :／ /ﾝ　　　　i　 　　　　　`ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ'　 /　　　　　i　　　 　　　　　',

　　　　　r 、.　　　　　,、
　　　　　l　ヽ,,, -ー -', l
　　　　 /　　＠　o 　@ ヽ
　　　 Y　, ﾍ^ ⌒　^^⌒ヽ ヽ　　　　あのぉ、タネさんの親族の方ですか？
　　　 l γ::..:::::..:::...ﾍ、: : : ﾊ j
　　　 `ﾉ :ﾉ...:ﾉ　ノ　　ヽ ::::::）
　　　　ﾘ::::::(　（ ●） (●)::（
.　　　　ﾊ::::ﾊ　"　　 。　i )
　　　　　 Ｙ　ヽ　　　 イ' y



　　　　　　　　　 　 　 　 　 ＼ー-- ､,,_ー=ミ‐-..､
　　　　　　　　　　　　 ＿＿＿ﾐ::::::::::::::::｀¨ミヽ､::::::ヽ.
　　　　　　　　　　＜:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ヽ､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾄ､
　　　　 　 　 　 ー=ﾆ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::j::ﾊ
　　　 　 　 --─=＝ﾆ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヾミ:::::::::::}
　　　　　　　 ,,ｨ彡:::::／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::彡ｲﾊ::く　　　　　　ええ、そうですよ
　　　　　　／::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::l::::::::',
　　　　 ／---─ｧ':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／::::::::::::／:::ﾘ:::::::}ﾊ　　　　　どなたさまでしょうか？
　 　 　 　 　 ／/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::イ:::ﾂ<彡'/:::;イ::::::::::l:::|
　　　　　　　　/::::ｨ::::::::::::::::::::::::::,ｨ/ 　¨''=ｲ _,ｲ:::ｲﾃ ::::::::::ハj
　　　　　　 _,,ｲ／/:::::::::::::::::::::ｲ/ |　　　　 　 ノ　|¨ .::::::ｲ/
　　 　 　 　 　 ∠ イ:::::::::ｨ::/ .|　　　 　 　 　 ､ _｣ ｲ:／.j'
　　　　　　　　　　/ｲ:／ .|ｲ　 　＼　　　‐--- ／|:/
　　　 　 　 　 　 __ ｲ　　 j　　　　　＼　　ﾞﾞﾞ／ 　.ｿ
　　　　　　　　 /＼　　　　　　　 　 ／ヽ- '
　　　　　　　／　　 ヽ､　　　　　_ ｲ

　　　　　　　　,､　　　　 ｒ､
　　　　　　　　l ヽ,,, -ー'　 l　　　　　　　　長田幹彦の妹なのですが
　　　 　　　／　　　　　　　 ヽ
　　　　 　Y　　　　　　　　　　ヽ　　　　　亡くなった長田の遺言に
　　　　　 .l 　　　　　　　γ::´:::ﾊ
　　　　　　|　　　　　　　ﾊ:ﾉ ::ﾉ ::）　　　　「タネさんが亡くなったら弔問に行くように」と書いており
　　　　　　l､　　　　　　,'::i（●）::(
.　　　　　/＿＿＿＿/::ｿ ,,　 ﾉ　　　　　 「やる夫家の皆さんは私を世に出してくれた恩人です」と生前言ってました。
　　　　　　　 Ｙ y:ﾙ'｀y:ﾘ 　イ
　　　　　　　／￣　　　　￣ ヽ　　　　　　長田がお世話になったタネさんにお礼を言うために私が代わりに来ました。
　　　　　 ／　　　　　　　 γ　!



　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　__「:::::::::::::::::::::::::￣フ
　　　　　　　　　 　／:::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::＞
　　　　　　　 　∠:::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　/:::::彡ﾚ|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼　　　　　・・・・遺言で？
　　　　 　 　＿_,/:::/'i c |:|:|:::|:;lヾ:::::::::::::::::::::::::＼
　　　　／￣7 /::::/　ﾞ＝':|::|:/ｲ c｀i:､:::::::::::::::::::＼
　　 ／　/　　/|::::|　　 ,　 　|　ﾞ＝'':::〉:::::::::::::::::＼
　　 |　 / 　　| |:::;| 　 _　^　　　　 :::/::::::::::::::::::ド､!
　　 |　　　　　 ﾚ:::!　‘､_j　 　 　　/:::::::::::::::::;ﾍ| ＼
　　/`　| 　　　|::::::!.､`　　　　_／/:::::::::::::W　　 　 ＼
　/ 　　| 　　　 ＼:::::i ￣￣￣_／ ﾚ;:::::ﾙ'　　 　 >　　＼
/　　　 | 　　　　　＼＿＿＿＿＿／ﾚ´　　　／/　　　 ﾍ

　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,. ＜:::::::::｀´:::::::＞､
　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／::::::::::＞---＜:::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　__/_:/:::::/_　-====ミ.∨ﾑ--ﾍ　　　　私の交友関係の広さを甘く見たら怖いわよ！
　　　　　　　　　　　 　 　 _} -７:::::/::::::i::::::::::::::::::､::::::::',ト }',
　　　　　　　　　　　　　　乂_/::::::,'::::::/|:V:::::､::::::::',::::::::', ﾉﾑ　　　友達の友達はスターリンと毛沢東と天●なんだから！
　　　　　　　　　　　　　　 i/i::i::::::|::/{ﾄ､{ ∨ﾑ＼:::::i:::::ハ∨:',
　　　　　　　　　 　 　 　 〈/i::|::::::{:i　|　丶 ＼',　Ⅵ}::::::i::i }:',ﾊ　　
　　　　　　　　　　　　　　7_|:::V:::ﾑ,==ミ　　　 rﾁ千::::/::|`:::i丶
.　　　　　　　 　 　 　 　 ,'::::i::::::＼:ﾍ、　　､　　　 ﾑイ::::::L_::|　}
　　　　　　　　　　　　　 |!::::i::::::::::八　　 r─ _ｱ　 /:::::::7| |￢,
　　　　　　　　　　　　　　ヾ{ V:::i､::::',＞　.￣　 イ':::::／| !.|　　'、
　　　　　　　　　　　　 , r{　　 ＼!.＼i. ト _ ¨´ 　_|／. . | |.|　,　j＼
　　　　　　　　　　　／　　 ､　　 {:i. . . ト ._｀　'´-.}. . . ..| |.! /　　　＼
　　　　　　　　　 r '　　　　　｀ - V',. ..ﾑ<ヽ_彡'ﾆi . . ..//,'/　　　　　 ｀ヽ、
　　　　　　　　　 ∨　　　　 __,..-､∨､. ∧.ー＜./. . ./// ト ,_　　　 _,.　　}

※嘘です・・・・・と断言できないところがタネらしい

┌────────────────────────────────┐
│大正天皇の皇后は九条家の貞明皇后（九条節子）であり　　　　　　　　　　　　.│
│その弟の九条良致に嫁いだ九条武子が花屋敷によく来ていた。　　　　　　 　 │
│この武子は「大正三美人」の一人で、「日本一の美人」と言われていた。　　　..│
└────────────────────────────────┘

　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　 　 　　 　 　　 　 　　 　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　　　　　　　　　　　　　 　　 ヽ　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　 　 '　　／　　　　　　　　　　　　　 　 　 i 　　 '
　　　　　　　　　　　　　　 i 　 ´　　　　　 　 !　　　　　　　　　　 |　　 ￤
　　　　　　　　　　　　　　 |　｜|　　｜ 　　 i! |　 　 　|｜ 　 ｜｜　　｜
　　　　　　　　　　　　 　 ｜　|｜　 ｜　 　 i! |　 　 　|｜ 　 ｜｜　　｜
　　 　 　 　 　 　 ,、　　　 |　　 |　　｜　 ___j!_|_ .. -‐┘ー─┴┤　　￤　　　いや、そんな美人だなんて
　　 　 　 　 　 　 | ＞-,__..| 　 ､! 　 _jヽ'´ 　,.， 　 　`.へ_＿...　｜.　　 ﾄ､
　　 　 　 　 　 　 |　　　　||　　 |_ノ´ -‐…´.　　　　　 ,ｨｆr芳)ﾊ ム.ﾞ／ﾞ!　`ー──ｧ
　　 　 　 　 　 　 丶、　　|.　　 |../Ｖ,ィｆ拆圷 　 　 　 　ゞ-―'_〈＼＼..ﾞ!　 　 　 ／
　　　　 　 　 　 　 　 ｀ー-　　　 |　|乂_ッ'"__　　　　　 :::::::;＞へ　 ヽ',.ﾞト 　 　ノ
　　　　　　　　　 　 　 　 　 |Vヾﾞ|　l ::::::／／)　　､　 　 └―┤ ヽ | i! /￣￣
　　　　　　　　　 　 　 　 　 | / . |　ﾄ､/　/ /　　　　　　　　 ,∠´　ﾞ | | ! ヽ
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 Y' ⌒|　|;/　/　|.　　r_ 　ア　／　　 　 　 ﾉ.　｜
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 :!　　.!　〈　〈　人　　 `=='　/　　　　　 ／: ＼ |
　　　　　　　　　　　　 　 　 |　 　 ＼ 　 　 　 ＼　　　　}　　　＼／ :::::::::: ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ハ　　 　 |＼　　　　 ｀ヽ―fｿ　 　 　 ∨:::::::::::::::::: ＼
　　　　　　　　　　　　 　 /___:） 　　「::　＼　　　　/: : :＼　　　　 ヽ :::::::::::::::::::::: `
　　　　　　　 　 　 　 　 ´:::::::|. 　 　| ::::::ﾞ/　　　 /: :　　　ヽ 　 　 　 ＼ﾞ:::::::::::::::::: !
　　　　　　 　 　 　 　 / :::::::::|　　　|:: :ﾞ/　　 　 '＼　 　 　∧　　　　　 ヽ :::::::::::::: !
　　　　　　　　　　　 /::::::::::::::|　 　 |/:/　　　 /　　.＼ 　 /　 ヽ 　　　　　＼:::::::::::|

┌───────────────────────────────────────┐
│武子は夫の良致と一緒に仕事先のロンドンに行ったが、ロンドンになじめず、一人帰国。　　　 │
│その後、10年間、日本で夫の帰りを待った事で　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│「美人なのにかわいそうな人」と世間から同情されていた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　...│
└───────────────────────────────────────┘

　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　 . イ´ : : : : : : : : : ミ.. .
　 　 　 　 　 　 ／: : : : :　-―‐-　. : : : : :＼
　　　　　 　 ／ : :/イ´ ..　----　.. ｀ヽヽ:　: :ヽ
　　　　　　/ .　: / イ´ : / : :l: :| i : : ｀ヽ､i:　: : : .
　　　　　 .′ : /: :/:　. ｲ:　:　: | |i: : .ヽ: : l: . : :i i
　　　　　 i.! : : i|: :|: : : i |. :| . . l :|| : . .|| :｜: : :| l
　　　　　 || :|: :|! :|! : _｣ L⊥: ⊥ハ: : :|! : || : : |:.|　　　　　　　私って、美人でかわいそうな女なのよ
　　　　∧||: |: :|:／´　 _ノ　　　　　￣ ｀ヽ|l : :i.|:.レﾍ
　　　 〈.　|l i:l:. :{　　　　　　　　｀^ｰ 　 　 |l: : ﾘ: |　ノ　　　　　ずっと夫の帰りを待ってるの。
　　　 　` |从. : l　　　　　　　 　 　 　 　 j.l : 从:|´
　 　 　 　 |.:.{`ト{　≡≡′　 　 `≡≡'　ｲイ }.:.:!
　　　　 　 |.:|トミ.!　　　　　 　 　 　 　 　 ﾚノ.i.:.:′
　　　　 　 |小: :.:.:､　　　　　'　　　､　　 ﾉ:.: :/:/
　　　　 　 |:.:ハ :_ :＼ 　 ｰ､―‐ノ　 ／--v':.l{
　　　　 　 |/:.:.:i´ i｀{:.i`i　.　 ￣　ィ:´i:.j　　}:.:.|
　　　　 　 }:.:.:.:.|　　|:.|i:}　　 ￣　 {:.:.l|:|/　ハ:.l
　　 　 　 ﾉ:.:.:._:|　　レ' 　 　 　 　 ` ｰ|　 ト :.:.|
　　　　 f:.￣::.::.|, -､} ___　　　　　　__/　 j::.::.` ー

┌─────────────────────────────┐
│だが、花屋敷ではどうも世間の評判とは違う行動をしたらしい。　　　　.│
└─────────────────────────────┘

　　　　　　　　　　　 　 　 　　 ／,.. .:-ﾆ''"_＿　_
　　　　　　　　　　　　　　　〃ﾝ::::::::::::::三ニ=::::::.:::
　　　　　　　　　　　　 　 （l!i´::二ﾆ＝-:;;;;:::..-.:::::::::::
　　　　　　　　　　　　 　,-'从ミへ:::::ヾ::::::.,ヽ::::::::::::::､
　　 　　　　　　　　　　 /::'!::::::､､::::､::ヾ:::ヽヽ:::::::::::::::::　　　　　　え？また九条さんが
　　　　　　　　　　　　/:::.!l/::::::ヾ::::::､:::::ヽヾ.:＼:::::ヽ::
　 　 　 　　　　　 　 ,'i!:::::.:i.!:lｬ,:::::::..ヽ､＼::::::::＼:::ヽ:::　　　　　　大学生の男をひきつれてやってきたの？
　　　 　　　　　 　　,' l!i:l::!!:ヾ.i-ｬ.::::､::::::::._ヽ､:::::::ヽ:::::
　　　 　　　　　　_,ヘ!_l. !y::|::l!ｌrt:ｯﾐ＼:ヾ rt:ｯﾃ､::::::::
　　　　　　　 ,-=ニ-ﾐﾍﾊ:::::::ｌ `''''"_`_｀ヽ`'''"　ｌ:::ヽ::::
　 　 　　 　ン ﾆ 二｀ヽ;=､!ﾊl!y''~´　　 ~`ヽ　　!:::::/i!､
　 　　 _..ｨf´　､　`'''‐ﾆ'ヽ..ッ'ｩ､　　　　　　 ｌ ／ﾘl::ﾚｌヽ
　 _.-ﾆ／　　`'ﾌ´~｀ヽ..X´｀`''''ｦ, r'''~''ｯ ..〆 / ,liｿ |　,.ｧi
‐ﾆ‐'八-､_...:::::n⌒`!~ ヾ' ､.　 ヾ､`'''ｬ''''~´　/ // ,ン´　 ヽ､
´ .ｌ /　ヽ >::::!ｿ/ ＼＼ |ヽ'i 　　ヽヽ､_゛_,,...-zﾝ. - '''´~｀`''ｰ-
　 ヽ　、 ＼__ﾝ￣~`'''''- ..,　ｌ　　　 ゛ ｰ-ｰ'´ /,'　,:-‐''　 ､'‐- .,.
　　　　＞._/ 　 　 　 　 ;　ﾔ ! 　 　 　 ',　　/､ /　　　 !　ヽ　　｀く::　ヽ､
　　　_,.::;;;;/　　　　　　　|　 'i::i　 　 　　',　〈', ｌ i　 ,'　 ,'　　ﾄ　　　 ヽ,　ﾔ

┌───────────────────────────┐
│大学の男子学生数人をいつも引き連れて、騒いでたらしい　　　　│
└───────────────────────────┘

　　　　　　　／ ,ｘ'_´二二ﾆヽ､｀ ､
　　　　 　 /　/／　　 ｌl　　　｀ ',　 Ｙ
　　　　　/　 /　 /　　l | l |　l l　l 　 ',
.　　　　 l　　l　 / !-‐''　~ ヽ､! ! |　　 ',
.　 　 　 |　　|/＾　 _,.　　　‐-　｀ヽ　　 !ノヽ　　　　さささ
　　 /＼|　　|　　　　　　　　　　 | 　 l |　 /
　　ヽ.　 !　　l　 ,.-‐､　　　,.-‐､ ll　 ﾉ レ'　　　　　今宵は無礼講じゃ～
.　　　 ｀ !ト-l　´　 　 　 ,　　　　 ﾚ' .ｌ l
　　　　　ｌ ヽ　　　　 　 _　　　　 /-'´ |
　　　　　|　 l｀lヽ　　｀´　｀´　　ｲ　!　 !
　　　　　|　 ヽヽ ｀　 ､　　,. イ .ｌ　ｌ.　 |
.　 　 　 _|＿__!　|.　ﾉ_　 　,.､　.!　l＿_.l_
　　　　,へ: : : :l　l -〈 ｀'' ´@l-l　!: : : : ト､
　　　Ｙ　　ヽ: : l〈　ミミ＾ ＾彡ﾐ　!: : : : /　ヽ
.　　　|　　　ヽ::ll |　 lヽ＾ ＾｀７　.!: : : :/　　 !

┌───────────┐
│女中も怒ったらしい　　　　.│
└───────────┘

　　　　　　　　　　　　　　　 　,ｨﾌ了　 　　　 -‐=＝'ｱ
　　　　　　　　　　　　　　　　 {{::.::{=＝'"´::.::. :.:.::.::　￣｀ヽ、
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＞::.::. :.:.::.::. :.:.::.::. :.:.:!弌::.::. :＼
　　　　　　　　　　　　　　　／::.::!::.::..:.:.:..:.:}::.::. :.:.::.:}|　 ｀ヽ:.:.::.:ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　/::,'::.::.:l::.::. :.:.／ﾚ1::.::. :.:.ﾘ　　　 ',::.::. :}　　　　　　徳さん、武子さんは本当いやらしい人なんですよ
　　　　　　 　 　 　 　 　 {::.{::.::.::.}::.::/'´　　 {::.:ｲ彡'　`゛' 　|::.::. :|
　　　　　　　　　　　　 　 Ⅵ::__ノ::.:,', ,ｨ'汽　∨　　,ｨ'汽ﾄ､￤::.::..!　　　　　　もうあの人の相手なんてしたくないです！
　　　　　　　　　　　 　 　 }:}戈ﾃ::.:}{!{ﾄｔしﾘ　　 　 {ﾄｔしﾘ }!.!::.::. :ﾄ､
　　　　　　　　　 　 　 　 ﾉﾉ:!:{'个ｲ　ゞｰ'’　　 　　ゞｰ'’　,'::.::. ::ﾚ′　　　　日本一の美人って言われる人があんな人だなんて！
　　　　　　　　　　　 　 //!:::!:{:::!::.{　　　　 　 　′　　　　::.::. :/
　　　 　 　 　 　 　 　 //:!ｉ:l:{::!::|::！　　 　　__ _　　 　　}::.::. :{
　　　　 　 　 　 　 　 八川:i:{::!::|::.::ﾄ .　　　　　　　　　ノ!:i:i:::八
　　　　　　 　 　 　 　 　 }从Nﾄﾊ小ｲ}` 　､　　 　　イ!:.{{:{:i:::ﾚ′
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 人二ﾆ｀二´ｈﾚ伐从Nノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ｲ　 　 　 }　 {ﾉ ヽ、
　　　　　　　　　　　　　__＿ｔ辷彡'　ｨ=＝￢Ｔ￢＝=ミ、
　　　　 　 　 　 　 　 广　 ﾄ{　　　　{{::.::. ::.::.人::.::. ::.::ﾉ　ﾞ了7￢┐

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ィ
　　　 　 　 　 　　 　　 　 　　　／　　,／/ _､-
　　　　　　 　 　　　　　　　 , '/ ／‐'::::,､ﾝ'／
　　　　　　　　　　　　　 , ./:::ﾚ:::::::::::::´::::::ー--...､.._
　　　 　 　 　 　　　　　_iV::::::::::::::::_::_::_::::::::::::::::::::::::::::::::::=-
　　　　　　　　　　　r::'::::::::::::｀ヽ三ニー-::::ニ:::::::::-=ﾆ´
　　　　　　　　　 ／::／三:::＼＼ヽ:::::::::ミ､::::::::::::::_:::＝≧ー
　　　　　　　　　/:::::/:::::ンヘ＼＼ ヽ:::::::::::｀ヽ:::::::::::::ﾆ三三ｪ-
　　　　　　　　 //i:/:／/:::,'i::::ヽ＼＼',､::::ヽ:::::::::::::::::::::＜'´　　　　　え？いやらしい？何があったの？
　　　 　 　　　 !' /::;:':::/:::,'::i　i:::ヽ:::::::ヽ:ミﾐ:::::ヽ､:::::::::::k-ﾆヽ､
　　　　　　　　　 /::i::::l:i:::i､::',. ',::::::ヽ::::::::ヽ::::::::::::`::::::::::ミヽ､　　　　　女同士で変な事はしないでしょ？
　　　　　　　　　/:::ii:::l::i:::L::::':,::i:::::::＼､_:::ヽ::::::::::､::::::::::ヾ､
　　　　　　　　 /::/i:ｉ::l::i::i f:::j､:;::::',ヾ:::,rt:::j､＼:::::::::::::::::i､＼　　　　　よく「結婚してくれ」って言う文豪のお客はいるけど
　 　 　　_,rｰｧ'/'´ i:ﾊ:l::lﾘ`＝‐ヾ'､::､ﾞヾ､ﾆノヽ::::::::::::::ヾヽ､.
　　　,r''"　　　　 i.ﾘ/ﾘ::',ﾞ　　　　　ﾞヽ　 　　 .,!::;:::::iヾ::',ヽ､ ｀`ｰ-　　　女性には言わないでしょ
　　/　',　 -､ 　　 i//::l:ｌﾞ､ 　 　 ､ ..　　　　..:':l::i!ヾl:::ｌ lヽｉ ',　｀ヽ
　 ∧　 ', 　 i i　　 i i:　ﾘ　ヽ.　‐-- ､ 　 ／ /ﾘ　/ !/./　'　'　 ﾞヽ
　 ,' ヽ　 ',　i 〈　　 ,i i::.､　＼＼　　　..::'::: /　! 　 , ', ' .i
　 ､　ヽ　　ｉ 　 　　'ヽゞﾐヽ、ゞ: `ﾆ:´:::::''　_,. -／／　 i

┌─────────────────────────────────────┐
│女中のケツを急にさわったりして　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .│
│それを面白おかしく、男子学生と一緒になって笑ったようである。　　　　　　　　　　　　　　　│
│女中からすれば、日本一の美人に悪戯をされるのだから、相当嫌だったようである。　　　│
└─────────────────────────────────────┘

　　　 　 　 　 　 　 　 ,　´ ... -――--...､｀ .､
　　　　　　　 　 　 .／　/´.. - ―― --､ﾍ.　 ヽ
　　 　 　 　 　 　 / 　 /´　　　 | i　　　　:.ﾊ　 　',
　　　　　　　 　 .,'　　 | 　 !　　 | |　 i|　　.:.:|　 　 :.
　　　　　　　　　i　 　 i:.: ∧,-‐'　￣ ｀ヽ! : :!　　　.!
　　　　　　　　　|:　　 |/´ 　ノ 　 　 ゝ　｀ヽ|　 !　 |ヘ.
　　　　　　 ..へ..|i　　 !　　 　 　 　 　 　 　 |: ｜.| |　　>　　　ひゃははは
　　　　　 .く　　 || :　｜　_＿､　　　　 ,＿　|;　| ﾉ ! ／
　　　　　　 ｀ ー|l_i　N ,〃⌒　　　　 ´￣｀ﾒイﾊ､ i´
　　　　　　　　　| {｀ﾄ!　:::::::::::　　 '　　:::::::::　 / ノ |
　　　　　　　　　|:.:.ヽ、_　 　 ､__ ... __, 　 　 ,'イ∧.|
　　　　　　　　　|:.:.:.:i　{ﾍ　　　　　 　 　 ／　.!:.:.:.:|
　　　　　　　　　|:.:.:.ﾊ__∨｀ト...　　　 ..イ:::.}___|:.:.:.:.!
　　　　　　　　　|:.:.:.ハ　∨.:.:） ｀　 _ .{ !::.,'　 ,'.:.:.:.:|
　　　　　　　　/へ￣｀i　 {7´,.く｀ｰ'｡∨｀7　/￣￣ﾄ､
　　　　　　　 r''‐,　ヽ.,,! /´三ﾐ､===彡三∨　r'''''ｉ　,ｨ´ﾞ',
　　　　 r‐‐,. ﾄ､_,）.ﾍ　 !|　　i´川ﾒﾒﾒ７　 /　（__ノｌ ゝ､,ｲ .,r‐､
　　　　 i､　 i, i　 Li　'i''ﾞ.! 　ﾉ:ﾒﾒﾒﾒﾒﾒ{　 .!　　l　ﾞUﾞ　ｨ_/i.　/
　　　 　 f‐'ﾞ ｀　　　　l　))　　　　　　 　 　 　 l　　　　　 ｀i´ 　 ））
　 （（ r''''´ ,　　　___　', _,,,,,,,_　　 　 　 r　-､_ ﾉ　　　　　 ´｀｀',
　 　 ﾉ　）‐'　　　　 ｀ﾞ'´　　　）))　　　 ゝ_,,,_　 ﾞ　　　ﾞ',　　｀ﾞ'i､　ﾞｧ
　　 ゝ‐'ﾞ'､　　 {　　　　／￣. 　 　 　 　 　 　 ヽ,　　　 ﾉ　 　 / ｀

┌────────────────────────────────────┐
│安田は様々な人が集まった明治末期・大正時代の花屋敷を次のように表現してる　　....│
└────────────────────────────────────┘

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, 　 ,,,.:-‐,,..... -
　　　　　　　　　　　　　　　　　　, ::':ﾙ'´:ｰ''´::::≦-
　　　　　　　 　 　 　 　 　　　r''ﾆ、:::::ニ＝-:､::::二ｪｪｯ=-‐
　　　　　　　　　　　　　　　 r'::::::ﾆ-､::::::::ミﾐヽ､::::::::::::::＝ﾆ＿
　　 　 　 　 　 　 　 　　　 /:://:::::ミ､::::::::::::＼ヽ､:::::::::::::＜　　　　　　九条さんは世間で言われるような全然かわいそうな人じゃなかった。
　 　 　 　 　 　 　 　　　　,':::,'::::iヽヽ:::ミ:::::､:::::::::＼:::::::::::::ヽ
　　　 　 　 　 　 　 　 　 /::::!:::::ヽ:ヽ::::::::::`:::::::::ヽ:::ヽ::::::ヾヾ､　　　　　それにしても、九条さんといい、文豪といい
　　　　 　 　　　　　　　/"i::::::::::::ｉﾞ_､:::::::::!＼vヽ、:::::::::ヾ:::＼
　　　　 　 　 　 　　　　　 i:;::::l::',:li ｏヽ`ヾi. Y'ｏﾞﾘ､:::::::::::iｰ=ヾ　　　　　「変態」ばかり集まる店だな、ここは。
　　 　 　 　 　　　　　　　/ lﾊ::::',ｉﾞー" 　 ′ ー" i:::::::::ヾ､
　　　　　　　　　　 rｲ￣'",ﾆ､!:::::i.　 　　. . 　 　　,':j::lヾﾔ-､_　　　　　　本当、いろんな意味で変態ばかりだ。
　　　　　　　　　／ |　　　l　lｻ!::iヽ 　 . --､ 　,.ｲ::l!';:l　　　 ,ヽ
　　　　　　　　　|〉　!　　　|　l八ﾞ!　＼　￣ .ｨ'　/ｉ! i '!　　　i　i　　
　　 　 　　　　／<　';,.　　 l　| ヽゞｬ-､`＝ﾝ　_ｿ, !　i　　　 ,'　ヽ
　　　　　　　 〉ヽ-`'　i!/｀`ｉｰ',　 ｀`-ﾆ_--‐'ﾆ-' ,'　 / ｉ　 / i　i l
　　　　　　　/ 　' , ,,,i'´!、 l-　ヽ=- -‐-;'''´　　　 　　 ｌ　　, ' ,' .i
　 　 　 　　/　　　ﾞl　i　 'i　j/　 ,..-‐'￣　　　　 　　　 !　/　　　|
　　　　　 /　　　　 ll､ヽt,ｹﾝｪ‐'´　　　　　　　　　　　 ,!'　　　　.|
. 　　 　 i┴､＞ﾆ ﾝ`''＝ｰﾝ´ヽ　　　　　 　 　　　　　/ヾ!ー,-,ﾝ

　　　　　 　 　 　 　 　 ,　-‐ r ─―　、
　　　　　 　 　 　 　 ／　　 /　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　 /／ ,=vｼ＝=　、 ヽヽ ヽ　　　　　明治末期・大正時代に谷崎潤一郎・九条武子が花屋敷によく来ていたという事で
　　 　 　 　 　 　 // //　　　　　ヽ ヽ !　l　l　
　　　　　　　　　〃{ i{ {‐-､　　　ィ尢ﾊl　i|　|　　　　　花屋敷がどういう所だったかはお分かりいただけたかと思います。
　　　　　　 　 　 {仆　f ｨ=ﾐ 　 　 ｨ≠ﾐ 　|　|
　　　　　　　　　　 |ﾊﾑﾍr;_j　,　　jr;_ﾘl　 |）l|!　　　　大正天皇の皇后の弟に嫁いだ人間が来る時点であれですよね。
　　　　　　　　　　 ｌ `∧　　r‐‐v 　　li　 l l |l
.　　　　　 　 　 　 ,' 　i　ゝ､ ヽ ノ　 ｨ'l 　 ｌ　l !
　　　　　　　　　 /　 ,'　 ｌ　_}>‐匕!_ /　 ,'l　l |
　　　　　　　　　/rt/ 　 ィf＜ _ _ ｀/　 /_j　| l

┌────────────────────────────┐
│話は戻る。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　....│
│やる夫は日本への帰国の途上で、船は日本へ向かっていた。　　.....│
└────────────────────────────┘

　　　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　..:::::::::
　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　　　　　　...:::::::::　　　　　　　 　 ...::::::::::　　　　...::::::　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　 ∥　　　　　　　　　　　　.:::::::::::::　　　　　　 　 ....::::::::　　　　...:::::::　　　　　 ..::::::::::　|
　　　　　　 　 　 　 　 ∥　　　　　　　　　　　r---i::::　　　　 　 ＿..:::::::　　　　　...::::::::　　　 　 ...:::::::::::　 ∥
　　　　　　　　　　　　 ||　　　　　　　　　　　 |＿__|　　 　 　 　 !＿_!:::::　　　 i￣ i:::::　　　 r- -:::::::::　　 ∥
　　　　　　　　　　　　 ||　　　　　　　　　　　 |　　 |　　　　　　 |　　|　　　　　|ｰ-.|　　　　 |ｰ -|　　　　　||
　　　　　　　　　 　 　 ﾋ　　　　　　　　　　　 |　　 |　　　　　　 |　　|　　　　　|　　|　 　 　 |　　|　　　 　 ||
　　　　　　　　　 　 　 ||　　　　　_r-----i≡====≡ﾆﾆ≡≡=＿_,|＿,r､_i＿|＿_|,r=､_j_j_|＿_|＿rｭ_,､__||_
＿＿i/＿＿＿＿＿__||＿_　　 rt=ｪｪｪｪi-===ｪ===ｪ====ｪ==========================ｪｪｪｪｪｪｪｪﾕ__
iー－－－－－－－－--｀ｰ'ﾞ-､＿_ノ_,_,_,_,_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'=,'_=三二ﾆ≡=-j
|　 ♀　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 r '´
.!　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..　　....　　 　 .......　 ヽ;;;;
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:::::~::"´｀｀゛゜''';:;''ー'',:;-､,-､;;..､､,,;;;-:;_;_,､,''';:;,;:;.,..,''';',''';:;,;:;.,..,''';',''';:;,;:;.,..,''';',;,''';:;,;:;.,..,''';',''';:;,;:;.,..,'',''';';.,..,''';',''';:;,;:'';:;,;:;..,,,..,,,..,..,';:;,

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　　　 ／　　─　 　 ─＼　　　　　　　　日本から電報？
　　／ 　　 （●）　（●）　＼
　　|　 　　 　 （__人__）　 　 |　　　　　　 一体なんだお？
　　＼　　　　 　　　|＼ 　／ ／|
　　／　　　　　/⌒ﾉ　 ＼／ （ ）
　　|　　　　 　/　/ |　　 　　　　|　　ﾊﾟﾗｯ

　　　　　　　|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
　　　　　　　|　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |　ﾊﾟﾗｯ
　　　　　　　|　 　 　 チチ　 　 　 　 　 |
　　　　　　 /　　　　　　　　　　　 　　　/＿＿＿__
　　　　 　 /　　ヤマイナオッタ 　 　 /ヽ＿＿／/
　　　　　/　 　 　　 　　　　　　　 　 /　　/　　　/
　　　　 /　　ヨコハマデマッテル /　　/　　　/
　　　　/　　　　　　　　 　　　 　 /　　/　　　/
　　 ／　　　　　　　　　　　　　／　　/　　　/
　／　　　　　　　　　　　　　／ 　 　/　　　/
　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣/　　　/　　　/

　　　　 ＿＿＿_
　　　／　　 　 　＼
　 ／　　─　 　 ─＼　　　　　　　　は？病治った？
／ 　　 （○） 　（○） ＼
|　 　　 　 （__人__）　 　 |　　　　　　 やる夫が船に乗った意味が無くなってしまったお。
/　　　　 　|!!il|!|!l|　　／
　　　　　　|ｪｪｪｪ|

　　　　　　　　　　┏　　　　　　　　　　　　　　　　┓
　　　　　　　　　　┃　1911年(明治44年)12月　┃
　　　　　　　　　　┃　　　　　　　　　　　　　　　　┃
　　　　　　　　　　┃　　　　　　横浜　　　　　　....┃
　　　　　　　　　　┗　　　　　　　　　　　　　　　　┛

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::　:　:　　:　　　:　　　　　　　　　:　　　:　　:　　:　:　::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::　::　:　.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,-⌒一_..._　 .　:　::　:::::::::::::::::::
::::::　::　:　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__,,.-"　..::⌒ヽ^~＞ 　　　　:　::　:::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　⌒ ～^―~⌒　＿　　　　　　＿
　　　＿へ"⌒‐-､_　.＿_ __　_　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　　 　 |　 Ｌ＿＿＿」 　|
　 ￣⌒＾^^^ ~^⌒'　|llｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉill|　　_　-"⌒ヽ.._ 　 　 　 　　　　　|　ｉ========ｉｌ　|
　　　　　　　　　　　 |llｉｉｉｉｌ⌒ｌｉｉill|　　　^ー-　''＾ 　　＿＿　　　 　 |　ｉ========ｉｌ　|
　　　　　　　　　　　 |llｉｉｉｉ|≡|ｉｉill|　　　　　 　　　ｌ77|||||ll::l 　 　 　 |　ｉ========ｉｌ　|
　　　　　　　　 　 zＬ|llｉｉｉｉ|≡|ｉｉill|　　　　　　　　 |//||||ｌ::::l 　 　 　 |　ｉ========ｉｌ　|
　　　　　　　　　　|T:|llｉｉｉｉ|≡|ｉｉill|　　　　　　　　 |//|||li::: |___ 　 　 |　|}]―━―[ll|　|
　 ―┐　ｨｪｪｪｪｪｪT:|llｉｉｉｉ|≡|ｉｉill|_　 　 　 　 ┌‐|//||li::::::|◯ｌ―┐|　|≡≡≡≡||　|
　「「「「「「「「l|ヨﾖﾖ|T:|l]]]]]]]]]]l甲|―┐ -- : |.._」//!il:::::::|\\|ｉｉｉｉll|同TTTTT　－コ「
　「「「「「「「「l|ﾖﾖヨ|T:||三三三{⌒ｈ≡≡≡―|EEEEEE三三三三三三lｺｺｺｺｺｺｺｺ
　”.',.'〟”.',.'〟”,.',.'〟”.',.'〟”,.',.'〟”.',.'〟”,.'〟”.',.'〟”,.'〟”.',.'〟”,.'〟”.',.'〟”,.'
　⌒..~＾..⌒　～...^...~　～... ⌒ ...^～~..⌒~...^~ {ｉ二二二二二二二二フ　￣￣￣
　_::: ::. . -　＿　:: .:.. - :::.. .:__　~:: .: --__~ ::. :___.. 　|_l |,,,;|_l 」,,,;;|_ｌ 」;;／　　 　　 　 .
　－　‐　~　_　__　　~　　　‐　‐　　‐‐_　　_～　 ～~⌒ - ~ _..⌒~／　　　 　 　 　 :
　　---　　　　　　　--　　　---　　~　 　　　　---　　- -　　 ／　　 　 　　 　 　..:
　- 　 　 ―　～　　　　～～　　　　-- 　~　　　～　　~_　　／　　 　 　 　 　　　 .::
　　　　~~~　　～　　　～　　　 　～　 　..　 ―－ 　 ~_ 　／　　　　　　　　　　　..::::
　　~~　～～　^~　～～　 ~ ~~　　～～～～　~ 　 　 ／　　　 　　　　　...........::::::::::

┏　　　　　　　　　┓
　　入国審査場
┗　　　　　　　　　┛

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／　　 　 　＼
　　　　　　　　　　 ／　─　 　 ─　＼　　　　　　　　　　5年ぶりの日本だお・・・・
　　　　　　　 　 ／ 　 （●） 　（●） 　＼
　 　 　 　 　 　 |　 　 　 （__人__）　　 　 |
　　　　　　　 　 ＼　 　　 ｀⌒´ 　　　,／
　　　　　　　 　 ／　　　 　ー‐　　　　＼

;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;r､;;;;;;;;;;;;;ﾍ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;'　ヽ;;;;;;;;;;;;;;ﾍ
;;;;;;γ二ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;''　 ／ヽ;;;;;;;;;;;｝
;;;;;;;i /⌒}｝;;;;;;''"´　 ／　　 ∨ｿソ
;;;;;;;i　　ﾉ/〃　　　/ヘ、　　 ﾄヾ、
;;;;;;;;!､ｰゝ　 :　　 / 弋ｧﾄ、　ハ:i ヽ、　　　　おいそこの貴様
;;;;;;;;;;;〉7　　 :　 /　 　∨ｿノ 　i| 　 ';
;;;;;;;;;/ !　　 ::　/　 　 　　i′　il　　 i!　　　　早く、列に並べ！
;;/!/　i　　 :　/　 　 　 　 !　　i|　　 |!
//　 ﾍ.　 　 i:　　　　 　　!　　i!　　 i!
.　　 　ﾍ.　　i　─ ､,,,ｒｰ-ゝ　/　　 /
ヽ　　　 ﾍ　 !　　　r'"ヘ　　/　　 /
;;;;＼／⌒;、 　　 /　　　＼
;;;;;;;;;;＼;＼ ＼_ _ﾉ　　　　　＼
ヽ;;;;;;;;;;;;;＼＼
;;;;;;＼;;;;;;;;;/;;/
;;;;;;;;;;;;＼;/;;く
;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼;;;＼

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／ 　 　 　 ＼
　　　　　　　　　　 ／　 ⌒ 　 ⌒　 ＼　　　　　　はいはい、わかりましたお
　　　　　　　 　 ／　　（●）　（●）　　＼
　 　 　 　 　 　 l　 　 ⌒（__人__）⌒　 　 ｌ　　　　（サーベル警官が偉そうにしてるのを見ると
　　　　　　　 　 ＼　　 　 ｀⌒´　　 　 ／
　　　　　　　 　 ／　　　 　 　 　 　 　 ＼　　　　　日本に帰って来た気がするお）

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿ ＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .ィ:.≦二二ｽ:.:.:.:.:`:..､　　　　　　　　　　　　　　　　´￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／:.:.ｲ:.:.:.:.:､:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.ヽ　　　 　 　 　 　 　 　 ／
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／:.:.:./:/ヽ:.:.:厶イ、:.:l:.:.:.:.r‐ ﾍ　　　　　　　　　　／
　　　,ｎ　　　　　　　 　 　 　 /:.:.:.厂N ＼＼l　匕ﾘヽ:.:.:.: |＼/!
　 _y'　{　　　　　 　 　 　 　 .:l:.:.:/Ｖ:.ﾊﾋﾘ,　　　 ""　}:.:.:.:片く＼　　 　 　 .イ　　　　　　　　　　やる夫さん！
　7i:i厂￣`　、　　　　 　 　 |:|:.//||:.:.:l" r─ ┐　　/:.:.:./ ) l:.＼`7 　 ／ /
　|i:i′　　　　　　　 　 　 　 |:|:.V:.lj:.:八 乂_ ノ　　/:.:.:./イ:V:.:|　　 ／　　　　　　　　　　　　　　お帰りなさい！
. ﾑハ　　　　　 　 ＼　　 　 lﾊ:.:.:.:.|:.:.:.:.ヽ　　 　 ｲ:.:.:./:.:.:!:.:.:.厶 イ
　　＼　　 　 　 　 　 `　　　　 }:.:从:.:.:.:.:.:.≧‐　 .|:.:./:.:.:ィi〔´／
. 　 　 ＼　　　　　　　　　　〕iト--- ====彡ｲ ／!ハ/i//　　　　　　　　　イ
　　　　　 `　　　　　　　＼　　　∨/: ／─‐v': : : :./i//　　　　　　　 ／
　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼　/ｉ/:〃　　／: : : : /i/ｲ　　 /　　　　´
　　　　　　　　　　　　 　 ｀ヽУ|i:i: |　　 /: : : : : ｲ／ 　 　 　 ／
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 |i:i: lfﾊ /: : : ／／　　　　 .ィ
　　　　　　　　　　　 　 　 　 ｉ　|i:i: |　/: : イ才　 　 　 　／
　　　　　　　　　　　　　　　　V Vハ/:／xく
　　　　　　　　　　　　　　 　 /　ヽ:/: ／ 　 　 　 　 ｨ′
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 〈　ィ::::芥::::＼　　　　　 |

　　　　　　　 |:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:i;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|
　 　 　 　 　 |;:;:_:;:_:;:_:;:_;:;_:;:l:;_;:_:;:_:;:_:;:_;:_;|
　　　　　　　|＿＿＿＿＿_|＿＿＿＿＿|
　　　　　　　|　三|　　＿ 　 　 ＿　　 |三 !　　　　　　やる夫よ
　　　　　　　|　三|　 三ｼ　　　ヾ三　 |三 |
　　　　　　　|　三′　 .._　　　　 _,,..　 i三 |　　　　　　無事に帰ってこれて安心したでおじゃるよ
　　　　　　　ト､ﾆ|　<でiﾝヽ　 ;'i"ｨでiﾝ |三.|
　　　　　　　', iヽ!　 ､　‐' /　 !､　ーシ |ｼ,ｲ
　　　　　　　 i,ヽﾘ　　　　,' :　 !.　　　　 |ｆ ﾉ
　　　　　　　　ヾ!　　　　i ,､　,..､ヽ　　　lノ
　　　　　　　　　|　　　　　 _　_　　　 ｲ l
　　　　　　 　 　 l　　　 ,ｨﾁ‐-‐ヽ　　i /、
　　　　　 　 　 　 ﾞi､　　 ゝ､二ﾌ′ ﾉ/'"＼
　　　　 　 　 　 　 | ＼　　ｰ一 ／ /　　 _,ﾝ'ﾞ＼
　　　　　　　　　,ィ|､　 ＼　　　　 /_,､-'" _,.-''´ ｀丶､＿_
　　　　　 ＿, イ　 | ヽ＿ 二＝''"　_,. -''´　　"""""´´　 ｀`ｰ

　 　　　＿＿＿_
　　　／　　 　 　＼
　 ／　　　　 　 　　＼　　　　あの・・・・病気は？
／ 　　　　　　　　　　＼
|　 　　　＼　　 ,＿　　 |
/　　ｕ　 ∩ノ ⊃―）／
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼ ／＿＿＿ ／

　　　　　　　　　　　|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|
　　　　　　　　　　　|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|
　　　　　　　　　　 /｀ヽ、;,;,;,;,;,;,;,;,;,;|;,;,;,;,;,;,;,,-ー'|´::ヽ
　　　　　　　　　　 i:::::::ﾐ　　　,,,,,,''''''''''''',,,,,,:::::::::ﾉ::::::::i　　　　　　　　　その・・・やる夫が帰ってくるとわかったら
　　　　　　　　　　..i::::::::ﾐ　　´- ′　　'- '´:::::::`丶::::ﾄ、
　　　　　　　　 　 |.i::::i''　　--- 、, 　 , --- 、:::::::`i::::r/　　　　　　　なぜか急に治ったでおじゃるよ　ほほほ
　　　　　　　　　 ヽi:::i　　-<写-、　|::::,/冥`;::: :::::i:::ﾘ.|
　　　　　　　　　　 ﾄ、i　　　''_,ノ　　|::::::、__ノ　;::::i:::i /
　　　　　　　　　 　 |_ii　　　　　 ,　　、:::::　　;:::::::::i:i_/
　　　　　　　　　　　　li　　　　 /,,,、　,,ヽ::::: :::::::::::i:l
　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　''';''　　ヽ::::::::::;/′
　　　　　　　　　　　　 丶　　　-―-一ー　)::::::/゛ﾄ
　　　　　　　　　　　　　　1、　　--一　　ノ:::::ﾉ/ ﾉ ヽ
　　　　　　　　　　　　　,,ノヽヽ、　　　　　,,ノ::/ /;:;:;:;:`,,丶
　　　　　　　　　　　　ノ;:;:l |　`ヽ::::::;;;;;;;;::::::／ /;:;:;:;:;:;:;:r ヽ
　　　　　　　　,,, -''''´'i;:;:;:;i ヽ　　　　;;;;;::／／;:;:;:;:;:;:／::::ﾉ　ヽ、
　　　　,,-－'''　rー-ﾄ、'、;ヽヽ　　　　;／ /;:;;:;:;:,, -''　ン　　　　'ヽ、
　 ,,／　　　　　ト、_r--　''''''--'-ー-''-''''ﾄ-'''''　　,,／　　　　　　　 'ヽ、

　　　　 　 　 　 ／:.:.:.:.:. 　 -────＼:.:.､:. ===ミ
　　　　　　　　/:.:.:.:.:.:.:/　　　-────ﾍ:.:.:＼ __　}
　　　 　 r─‐ 1:.:.:.:.:./ ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.l＼:.、　　　　　この人ったら
　　　　 /＿__/}:.':.:.:/:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:､:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.、 ∧
　 　 　 l＼イ　l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:|:.:.:.:.:∨ヽ＼　　　「やる夫が青い目の外人と結婚して、子が生まれたら困る」
　 　 　 |:.//＿j:.:.:.:.:.:|:.:.:lⅣ ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.Χ:.ﾊ:.:.:.:.:.|＼:＼〉
　　 　 　 /:.:./　 :.:.:.:.l∨ート､ ＼ｌ＼:.:.:.:/::ハ!│:.:.: |、 }:.!　　　ってすごい心配してたのよ！
　　　 / /:.:./ / !:.:.:.:.:! んﾔ心、　＼ 丶 ≠气 |:.:.:.: |:∨:.|　　
　　　 ∨l:./ /:.::|:.:.:.:.:ｌ　乂zツ 　 　 　 　 　 　 |:.:.:.: |:.厶:l
　　　 　 |:.Ｖ:.:.从:.:.:.:.:.:、　 厂ｌ　-､ _'＿　　　,小:.:.:〃 !　｀ト --- ミ
　　　　　Vハ:.:.xﾍ:.:.:.:.:.l＼.|　 / ） }　 У　.ｨ: : !:.:./i:i: :| 　 }　　　　　ヽ
　　　　　　　∨: :ヽ＼:.:ヽ ﾉ／ 　 /一 ／ /|: : !:ｲ: i:i: :|　　　　　　　　′
　　　　　　　/＾＼: :＼ヽ/´、　／ ￣　　／|: : : : : i:i: :|　　　　　　　/
　　　 　 　 .′　　＼: :V　　 ￣￣｀Y￣ ／|: : : : : i:i / /／￣⌒　.′
　　　　　　i　　　 　 .ヽﾊ 　 　 -─‐{二　イ|: : : : /i:/ .イ　　　　イ
　　　　　　|　　 /￣/:i:ｉ:|　　　　＿__}　　　 |: : : /i:/ /　　./￣
　　 　 　 /　　/　　{: i:八　　 　 　 ﾉ:＼　　|: : /i:/ /　 ／

　　　　　　　　|_:::::::::::::::::::::::::::::l:..l;;;:::.:.:::::::::::::::;:;:;:;:;:;:;|
　　　　　　　 .l..:￣'''' ー-''':::___i_i___,,...､､､'ｪ´''''---‐|
　　　　　　　 ,L,,,_＿_　　　 ..':';i i'' ::.:..　　　　　:.:.::;:;:;|
　　　　　　　{rミﾐ::l　 ｀'‐---　!_!,,,､ ----‐‐‐-i'￣;;:i　　　　そ・・・それはお主のことでござろう！
　　　　　　　|ミﾐ:::l　　 r‐‐ｧ　　　　r‐‐ｩ　　 _」　 三|
　　　　 　 　|ミﾐゝ'　　 .￣　　　　　 ￣　　　{,,,､　三|
　　　　　　i´lﾐ: ! 　 _,,.-_-　　　　　　 .-_､　　　:i　三|
　　　　　　|:|ﾐ::ﾉ　 .,,ｨ'r｡ｧ`ｭ　　　　ｨ"r｡ｧヽ, 　 | :ﾆ/i｀l
　　　　　　.!ヽ:l　 　. ｀'''''"´~ / ::.　弋''-‐.'｀　　 |. ﾉi !;ﾉ
　　　　　　 i 'ゞl:::.　　 　　　./　::　　 .ﾞ‐-　　　　i::l,,i /
　　 　 　 　 l ..|:i:::.　　 　　;〃　::　 i,　　　　　　 | |';.ﾉ
　　　　　　　 ~ゞ::::::::...　　''〈〟 _〟}::　　.......　　|├'
　　　　　　　　 |:::::::::::::..　　　 ) (　　　　.::::::::.　ﾉ:ﾉ
　　　　　　　 　 !::::::::::::::...._,,...____　　　..:::.:::.　 ﾉ/_
　　　　　　　　　｀ヽ,::::::::::..{〉ﾍ,__,ﾞiq　　　　　／!1l
　　　　　　 　 　 　 l::::::::::.八｀-''ﾌ~i　　　　/ ;;r' .i ヽ
　　　　　　　　　　/|ヽ:::::: i :^‐‐' .ﾉ　　　/　/　 /　 ｀!_
　 　 　 　 　 .,ィ'ﾌ .i　;;'､::　ﾞー-‐′　 ／ .ﾉ　./　　　 -〒ヽ
　　　　_＿／-/　　ヽ　. .ヽ..,,＿＿ ／ ／　./　　　　　ノ

　 　 　　　＿＿＿_
　 　　　／　　 　 　＼　　　　　　　　　はいはい、わかりましたお
　　　／　─　 　 ─　＼
　 ／ -=・=- 　　-=・=-　＼　　　　　　（ああ、そういうことかお）
　 |　 　 　 （__人__）　　U 　|
　 ＼　　 　 ｀ ⌒´ 　　　 ／

旦那もグルだったかｗ

タネさんだなぁ

┌────────────────────┐
│やる夫一家は、横浜から宇治へと帰った。　　　..│
└────────────────────┘

===========================================================ｆi
.ミ//三//三//三//三//三//三//三//三//三//三//三//三//三//三/λ
ﾐ//三//三//三//三//三//三//三//三//三//三//三//三//三//三/　λ
//三//三//三//三//三//三//三//三//三//三//三//三//三//三/　　λ＿＿＿＿＿＿
/三//三//三//三//.ﾐ┌───────┐ 三//三//三//三//三/　　　λ──────
⌒@⌒`@⌒`@⌒`@⌒`|　　宇　治　駅　 　 |⌒'@⌒`@⌒`@⌒`@⌒`　　　　λ＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　 　 　 　 　 └───────┘　　　　　　　　 　 　 　 |　　　 　 |　　　||　　　|　 |
＿＿＿＿＿＿＿_ l二二二二二二二二二二二二二ｌ　　　　　　　　｜　 　 　 |￣￣￣|　　|　 |
|　||　||　||　||　||　||　 |＿||;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;;;;;;|.　　　　　　　 　 　 |　　　 　 |―――'､　 |　 |
~~~~~~~~~~~~~~~ ||　 |　 ||:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::|　　　　　　 ,---------,　 . .|　　　　　　 .|　 |
　 ll┌───┐l ||　 |　 ||. ============= |　　 |.　　　　　　|￣￣|￣￣|,l. 　..|二二二二二二
　 ll│[] [] [l] │l ||　 |　 ||__________ |　　　　　.|￣.. |.　　　　　　|￣￣|￣￣|.| 　 .||| || || || || || ||
　 ll│[,] [] [] │l ||　 |＿||￣|l｢￣| |　　　　　.|　　 |　 ＿_ 　　 |　 　_|　 　_|.| 　 .||| || || || || || ||
　 ll└───┘l ||　 | o.||＿|l|＿｣ |　 □ 　 [￣￣|.　|.〒|　　 |　 / .|　 / .|.| 　 .||| || || || || || ||
￣￣￣￣￣￣￣　　|￣||　　　　　|┬┼┬　|　　 |.　|.＿|　　 |　 | . |　.| . |.| 　 .|￣(◎) ￣￣￣
　　　　　　　　　　 　 .|　 || ''''''''''''''' |│││ │ 　 |.　　||. 　　 |￣￣|￣￣|.l,,　 .|､,,,ヽ|ﾉ,,,,、,,、,,,、,,
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣´´￣￣￣￣￣￣￣￣
,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,

　　　　　┏━━━┓　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┏┓┏┓
　　　　　┃┏━┓┃　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　┃┃┃┃　　／／／／／／／／
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＼＼＼　　　 ┏┛┃┗━━━━━━━━━━━━━┛┗┻┛┃┃　 ┃┃┃┃　　 ／／／／／／
＼＼＼　　┏┛┏┛　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .┏┛┃ 　┣┫┣┫　／／／／／／／
＼＼＼　　┗━┛　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.┗━┛ 　┗┛┗┛　／／／／／／／
＼＼＼＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／／／／／／／／
＼＼＼　 ∧ ∧　 　　　 ∧ ∧　　　 ∧ ∧　　　　 ∧ ∧　　　　 ∧ ∧　　　　 ∧ ∧　　　／／／／／／
＼＼　　ヽ(・∀ ・)ﾉ　　ヽ(・∀ ・)ﾉ　ヽ(・∀ ・)ﾉ　　ヽ(・∀ ・)ﾉ　ヽ(・∀ ・)ﾉ　　ヽ(・∀ ・)ﾉ　／／／／／／／
＼　 ∧ ∧　 　　　∧ ∧　　　　∧ ∧　　　　 ∧ ∧　　　　 ∧ ∧　　　　 ∧ ∧ 　　　∧ ∧　　／／／／
　ヽ(・∀ ・)ﾉ　 ヽ(・∀ ・)ﾉ　 ヽ(・∀ ・)ﾉ　 ヽ(・∀ ・)ﾉ　　ヽ(・∀ ・)ﾉ　 ヽ(・∀ ・)ﾉ　 ヽ(・∀ ・)ﾉ　／／／／
(( ノ(　　)ヽ ))(( ノ(　　)ヽ ))(( ノ(　　)ヽ ))(( ノ(　　)ヽ ))(( ノ(　　)ヽ ))(( ノ(　　)ヽ ))(( ノ(　　)ヽ ))　／／／
　　　<　 >　　　 　<　 >　　 　　<　 >　　　　　<　 >　　　　　<　 >　　　 　<　 >　　　　　<　 > 　　　　／／

　 　　 　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　／ ノ　　＼＼
　　　　　 ／　（●） 　(●）＼　　　　　　　　　　　　ちょ・・・・
　　　　／　∪　 （__人__）　　＼
　　　　|　　 　　　｀ ⌒´　　　　|　　　　　　　　　　　この出迎えはなんだお？
　　　　 ＼　/⌒)⌒)⌒)　　 ／/⌒)⌒)⌒)
　　　　ノ　　|　/　/　/　　　(⌒) ./　/　/
　 ／´　　　 |　:::::::::::(⌒)　　ゝ　　::::::::::/
　|　　　　ｌ　 |　　　　　ノ　　/　　）　　/
　ヽ　　　 ヽ_ヽ　　　 /' 　　/　　　 ／
　　ヽ ＿＿　　 　 ／　　 /　　 ／

　　　　　　　　　　 　 ／:.:.:.:.:.:/:.:.:.:':.:／-───- ､＼
　　　　　　 　 　 　 ,:':.厂 ／〉:.:.:./:./:.:.: ｲ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼ヽ
　　　　　 　 　 　 ./:.:.:l／.ｲ:.:.:.: ':.:/:.:.:/ :!:!:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:ﾊ　　　　　やる夫さんが帰ってくるってことで
　　　　　　 　 　 /:.:.:く　〈 l:.:.:. |:./:.:.X　 |:l ､:.:.:.|:.:.:!:.:|:.:.:.:.:.:.
　　　　　　　　　':.:.:.:/ //7!:.:.:.:l:ハ/　＼!:! ∨∧:.:|:._!:.:.:.:.:.:i　　　　うちの連中と、町の人たちが来てくれたのよ。
　　　　　　　　 ｉ:.:.:.〈 // 从|:.:.:.:|芹ｆ心､ﾐヽ. }ﾉ　X:´ｵ:.:.:.:/:l
　　　　　　　　 |:i:.:.:.:.|:.i　!`Ｙ:.:.:.|ﾞ ヒzｿ　　　　ﾚ'≦:.ﾙ':.:/l:ﾘ　　　　後、山中君も来てるわよ。
　　　　　　　　 |:l:.:.:.:.|:.l__ﾄ .|:.:.:.:|　　　 　 　 　 ﾋzｿ /:.ｲl_|′
　　　　　　　　 |:l:.:.:.:.l:.:.:.:.:. |:.:.:.:| 　 　 、　　 ′　 /:.:.:.!j:.!
　　　　　　　　 |:l:.:.:从:.:.:.:.: !:.:.:.:!､　　　 　ー　　 ｲ:.:.:.:.l:. |
　　　　　　　　 |ﾊ:.:.:.:∧:.:.从:.:.:.|　〕ﾄ 。　 　 イ:.:.:|:.:.:.: |:.ﾘ
　　　　　　　　 　 ＼(　ヾ:.:.∧:.:|　　　 Τ:.:.:.:.:!:.:/l:.:.:.://
　　　　　　　　　　 　 ヽ .イ: : V＼　　　ゝ:＼:.:.'　|:.:./

　　　　　　　　　　　,,r''"; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;"'''ー-､,,,,_
　　　　　　　　　　/; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;､
　　　　　　　　　 ,i; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; i
　　　　　　　　　,,i; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;',　　　　　　　　お久しぶり
　　　　　　　　 /　7　.　,ｲiﾞ　 |l |i,,|li　　　 ﾞ!liヽ､; ; ; ; ;l
　　　　　　　　f　 l|　_,,/ |i　　ﾔﾔ;;;:::=ｰ､　、!liミヽ; ; ; ;l　　　　　　　　カナダはどうだった？
　　　　　　　 .|il''"'''"ﾆ＞､　　 "´,rヵr-､ ` ､ ,r--ﾐ"''､`;;;,,,,、
　　　　　　　　'''-,,,ﾔ ,:何ﾞヽ　　　 ﾞ'ｰ'_,,､　　''".<　ﾞl　ﾐ;;;;;;;;;;;;;,,,､
　　　　　　　　　　　',　ｰ'' ﾉ,;;;､　　￣'''　　　　 <　ﾉ./;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
　　　　　　　　　　　 l　　 `:､ ､　　　　　　　　 =ィ ,/;;;;;;;;;;;;;;;;;;-'''
　　　　　　　　　　　 .､　　　､==ｰy　　　　　　　ﾞＶﾐヽ
　　　　　　　　　　　　` ､　　　''"´　　　　　　　　 ',i　ヾ:.､
　　　　　　　　　　　　,,r''`　､　　　　　､-`　　　　/　　 ヾ:.､
　　　　　　　　　　 ,,r''　　　　` --＜　　　　　　/　　　　 ',:',


　　 　 　 　 ＿＿__
　 　 　 　／　　 　 ＼
.　　 　／　　　　　　　＼　　　　　　そんなことより、これはさすがに引くお
.　　／　／）　ノ ' 　ヽ､　＼
　　|　／ .ｲ '（ー）　（ー）　u|
.　　 /,'才.ﾐ).　（__人__）　 ／
.　　 |　≧ｼ'　　｀ ⌒´ 　 ＼
　／＼　ヽ 　　　　　　　　　ヽ

　　 　　　／￣￣￣＼　　　！？
　　　　／ ／ 　 　 ＼ ＼
　　 ／　 （●） 　（●）　 ＼　　　　（ん？あそこにいるのは？）
　　 |　　　　（__人__）　　　　|
　　 ＼　　　 ｀ ⌒´　 　　／
　　 ／ 　 　 　　　　 　 　 ＼

.　　　　　　　 , -'´　　　 .::　　　　 ／　　_　-'´｜ヽ､
　　　　 , ':::::: .　.::　/:　　　.::∠, -‐ ´　　　ノ　　 ＼
　　　　/フ:..:::.::/: /::　　 ::／／__,,.. -一 '´　　　　　ヽ
　　　　/::::::::::::ｊ:::/::: 　 ::/　'"´___／:: ｲ:::./ .　:.　　 ヽヽ　　　　あら、やる夫のお坊ちゃん
　　　 /:;ｨ::::::::::{:::ﾄ;::::.　/　　'´／-‐''´/イ::..: .:::::.　 :. lﾍl
.　 　 |/ {:::::::::::ヽ{へ::. {　　　 ｚ;＝;=ミ､ lｒiヽ:::::::::. .:ｌ:.l　|　　　　久しぶりすぎて、私の顔を忘れたかしら？
　　　′ ヽ:::::::{:::|`ｚ=ﾐヽ　　　´}_ノ::}　ﾄｊi｜{::::::::::.ノ}/.｜
　　　　　　ヽ:::ヽi´{ノ:}　　　　　ゝ‐/ﾞ} /:} | .l､::ィ⌒ヽ　|
　　　　　　　ヽﾄヽ '" ´ 　 　 　 　 }. l´７. |. |.}::| ヽ　}　!
　　　　　　　　　}{　ヽ＿_　　　　　}　V　 {　!|::|‐__ノ:　|
　　　　　　　　　}ヽ　∨:;-7　　　 ,'　 ｀　 '　 l::「:::::::::.　|
　 　 　 　 　 　 ｊ　:ヽ ヽ{ノ 　 　 /　 　 　 　 }::|-‐┐:　i､
　　　　　　　　 ｊ　::::::|ヽ ‐　　　/　 　 　 　 /:::|　　|::::..ヽ`‐- ､＿_
　　 　 　 　 　 ｊ　::::::|　__ゝ-;一}　　　　　 /　 {.　　l::::::. ヽ::...　　　 ｀ヽ
　　　 　 　 　 /　_　-‐"´　《　 {　　　 　 /　　,ヽ　 {::::::::　ヽ:::::::...　　　',
　　　　　　　/ <　　　　　　 ',', ヽ　　　　{:: .:　ﾙ'　, ゝ--- ､ ＼:::::　 　 }
.　　　　 　 /　　ヽ　　　　　　',',　ﾍ　　　 ヽ, ｲ　 /　　　　　 丶ヽ:::.

┌───────────────────────────────┐
│やる夫と千代は、カナダに行く前から花屋敷に一緒に住んでいたので　　　.│
│普通に仲が良かった。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└───────────────────────────────┘
　 　 　　　＿＿＿_
　 　　　／_ノ 　 ヽ_＼　　　　　　　　お千代さんかよ。
　　　／（ ＞） 　（＜）＼
　 ／::::::⌒（__人__）⌒::::: ＼　　　　　やる夫は一日足りたも忘れるわけはないですお。
　 |　　　 　|r┬-/ 　 　　　|
　 ＼ 　 　 `￣'´　　　 　／　　　　　久しぶりすぎて、戸惑っただけですお。

┌───────────────────────┐
│そんなこんなで、実家に戻ったやる夫であるが・・・　　.....│
└───────────────────────┘

.::::::::::. :. :.: .::::::::::. :. :. :.:::::::::::::::::. :. :. :.: ::::::. :. :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .: .:. :. :.:::::::::::::
.: .: .: :::::::::::::. :. :. :. :. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. :.: .: .: .:::::::::::: .: .: .:. :. :. :::::::::::::::.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾミﾐﾐﾐy彡'′　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. :. :. :.:::. :. :. :. :.::::::. :.::::
　　　　　　　　　　　　　 ヾミﾐﾐﾐﾐy彡　　｀`ji彡: .:. :. :. :. ::::::::::::::::::::: .: .:. :. :. :::::. :. :. :.
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　　　　　　　　　　　ヾミミミミﾐ斗彡彡　〃　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾミﾐﾐﾐﾐy彡
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ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ,',　,'ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ,;;;;,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾミミミミﾐ斗彡彡
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;;;:.'`',:'':'`::;:;..,".:.ヾ) ‐ -i::.:.:.:i|_ -_ - - _il |;;;;;,:'':､. :. :. :. :. :.: .:,. イ　,.　-‐r‐rr ────‐rr‐rrｧ- ‐-､､､`ヽ　 . :;:;..,"'`',:'':'`::;:
;;;:'`',:'':'`'`',:'':'`ぐ_ - _‐i::.:.:.:i|_ -_ - - _il |;;;;;;;;;;:'`ヾヽ　.. イ.,. イL」.::::.:::i|::i|:i| r'´r'´r'´r'´ i|:i|:i|. r'r'.i|i|i|i|i|. :;:;..,"'`',:'':'`'`',:'':'`
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;;;;;;;ij!,,, .._jjレﾉ:'`',:'':ﾉﾉ;;;ﾆﾆiiﾆﾆﾆiiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆii! `',:'':'`',:'':'`'`',:'':､. :. :.: .: .:. :. :. :. :.: .: .: .:. :. :. :. :. :. :. :,,,,.州州洲'`ｷrｷ''ｷｷ
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::::::::::.:.::〃;;;;:::.:..:.:.､,, .:.:'',, .:.:'',, .:.:'',, .:.:'',, .､ﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆii!┼┼' 'ﾞﾞ　　　　　　　　- _‐ - .._ ‐,,,.州州洲r'"´　　　　　,, .:.:.:. ,::
::::..:::::..:::::.｀`ヽ､;;;;;::.:.:.:..､ﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆii!　_ - _ - 　.. 　 　‐ _ - 　..　 　　　　　　_ ‐. ,,.州州洲r'"´　　,r'"´　,, .:.:.:. ,, '' ,, ::

　　　　　　　 ト､、:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:_,. -‐ '":;:;:;:;:;:;:;_,.ノﾐ'、
　　　　　　　 |:;:;:;:｀`'ー:;:;:;:''"´:;:;:;:;:;:;:_,. -‐='二三ｼﾊ
　　　　　　　 ト､＿:;:;:;;l:;:;:;:;:;__,. - '"´ 三三三三彡ﾉ!　　　　カナダの中学（高校）に入ったのは良い事でおじゃるが
　　　　　　　 l:::l　 二、― 'r―-,_ 　 _三三三彡彡ﾆヽ
　　　　 　 　 ヾi　 `ｰ′:.　`""´　　 ｀￣'三三彡片ヽl|　　　日本の中学に入りなおす気はないでおじゃるか？
　　　　　　　　 '、 , - ､、　　 __,.. .. ,、_,　　'三彡'^> ﾉﾘ
　　　　　　　　　l ｲで>､ヽ　 ':,ｨ'で'＞'"　　 三ｼ' f ﾉ /
　　　　　　　　　l ヾ二ﾌ ,!　　ヽ二彡'´　　　}ﾂﾘ ,､_ノ
　　　　　　　　　'､　　　 l　 　 ,.、　　　　　 i 川 ├ミ'、
　　　　　　　　　 ヽ　　 ,'　　 '__)ヽ、　　　 /｀`7>、
　　　　 　 　 　 　 ヽ　/`ー'i´　　　＼ 　 /　 ///>、
　　　　　　　　　　　ヽ'､ ､_,=＝ァ=-､_,｝ / /./////ﾄ､
　　　　　　　　　　　　＼ヾ二"´_,. ‐-.:.:/ /.//////:.:ヽ
　　　　　　　　　　　,. -/ゝ､':､_:' :、_ _:/ / //////:.:.:.:.ヽ‐- 、
　　　　　　　　　 ／　/:.:.'､ ヾ"ﾞ´￣ / / /////'′:.:.:.:.:.ｿ ﾉ ）
　　　　　　,. -―{　､/:.:.:.:.:ヽ ヽ.　　/ / /////:.:.:_,. - '"　／￣｀`丶、
　_,. -‐ '"´　　　ヽ ｀丶､r―--`'-/ / /////''"´　　　／　　　　　　 ｀丶

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿_
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ,. ＜::::::::::::::｀´￣:::＞ 、
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／:::::／／　￣￣　 ∨:::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　 　 ,.:' _,. y:::::/..-=ﾆ二ﾆ=-　',:::: ‘,:::::.　　　　　　そうよ！
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /ィ´,: /:::: |:::::i:::::::::::::::ヽ::::::‘:,:::::‘,≧x
　　　　　　　　　　　 　 　 /:ﾍ/　':::::::::|:::::|:::::::::::::::::::',::::::::',:::::::'ﾍ　/　　　　　もうカナダに戻るのはやめて
　　　　　　 　 　 　 　 　 ,':/:/　,':::::::7＼::|∨::::､:::::::::',.ィ:: i::::::::i ヽ::',
　　　　　　　　　　　　　,':/:/ / |::::::::| __ヾ',_ヾト ﾐ ／::L::V:::::::::|ィ:::::',　　　　日本の学校に通いなさいよ！
　　　　　　　　 　 　 　 i/:/Y⌒ヽ:::: f iﾁ沁　　＼　ｨﾁ沁.}}::::::::| ', ',::i
　　　　　　　　　 　 　 /:〈_,:|　　　ヽ:{ 夊ソ 　 ,　　 夊ソ |:::::::::i　i', ',:!　　　　お金なら、全て面倒みてあげるわよ！
　　　　　　　　　　　　i:::/:: |ﾟ,　　...　',＼　　　　 　 　 　 /::::::::::|　!レ:i
　　　　　　　　　　　　|/{:::/!‘, ..::::::::..!, 　 　 '⌒丶　　 /;::::::::::;:L」ﾘⅥ
　　　　　　　　　　　　|　V:√‘ ,:::::::: ! iト .　　　　　,.ィ::/::::::::/::://　ﾘ
　　　　　　　　　　　　 r‐ ´　　',:::::::/‘,:::: |::＞-＜:/:: /::::::::/:::// . ﾉ
　　　　　　　　　　 　 ﾉ　　',　　.!:::,:　 , ゝ-=ﾆ￣ヽ:､:/:::::／:::/ｲ
　　　　　　 　 　 　 ｛　 ､　 ':、　Y:::::/　...::.　 　_,ノ 厶イ､ー､＿_
.　　　　　　 　 　 　 ‘,　 入__フ-':::::::::ｨ'´ ‘,￣ヽ　_, ‐　´ ',　 ',　　ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 {＞ く_,.ィ´￣:::::ﾉ |　　! 　 　 　 　 　 ',　 ',　　 ',

┌──────────────────────┐
│働きながら学校に通っていたやる夫にとって　　　　.....│
│「働かずに学べる」というのは好条件であった。　　　 .│
└──────────────────────┘

　　　　　　　　　　　　 　 ∩＿
　　　　　　　　　　　　　　〈〈〈　ヽ
　　　　　　＿＿＿_　　　〈⊃　　}
　　　　 ／⌒　　⌒＼　　 |　　 |　　　　　　じゃあ、四月から同志社の中学校に入りますお！
　　　／（ ●） 　（●）＼　 !　　 !
　 ／ :::::⌒（__人__）⌒:::::＼|　　 l
　 |　　　　　|r┬-| 　 　 　 | 　／
　 ＼ 　 　　｀ ー'´ 　 　 ／／
　　/　＿＿　 　　　　　　/
　　(＿＿＿）　　　　　　/

┌─────────────────────────────┐
│1912年(明治45年)4月　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│23歳のやる夫は同志社普通学校（5年制中学）の4学年に編入学　 　 .│
└─────────────────────────────┘


　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／　　 　 　＼
　　　　　　　　　　　 　 　 ／　─　 　 ─　＼
　　　　　　　　　　　　　／ 　 （●） 　（●） 　＼　　　　　23歳で学生服はつらいお・・・
　　　　　　　　　　　　　|　 　 　 （__人__）　　 　 | 　 　
　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼　 　　 ｀ ⌒´　　　,／ 　 　
　　　　　　　　　　　　　_＿_|＿:::::::::::::::::::||::::|
　　　　　　　　　 r:ヽ"´:::::::::::::::::::::::::::::::::::',o└-..,,__
　　　　　　　　　/::::::',::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::ヽ、
　　　　　　　　./::::::::::::/￣￣l｀ﾞl::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::|:|
　　　　　　　../::::::::::::/　　￣ヽ┘::::::::::::::::::|o::::::::::::::::|::|
　　　　　　　/:::::::::::/　　.￣ヽ|::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::|:::|

学歴というか学校というものに対しておおらかな時代だな～

>>501
いや、近所の人からは「23歳で学生服ってどんだけ金持ちのボンボンだよｗ」
って馬鹿にされてます

┌────────────────┐
│中学生になったやる夫であるが　　 　 .│
│この頃、彼女ができたらしい。　　　　　.│
└────────────────┘

　 　 　 　 ＿＿＿
　 　 　 ／　　 　 　＼
　　　／　　 　 　 　 　＼
　 ／ 　　⌒　　　⌒　　 ＼　　　　　　リア充だお！
　 |　 /// （__人__） /// 　 |
. (⌒) 　　　 　　 　 　 　 (⌒)
./　i＼ 　 　 　 　 　　　／i　ヽ

┌───────────────────────┐
│だが、すぐに失恋して、精神的におかしくなった。　　 　 .│
└───────────────────────┘

　　　　　　　　　 _＿＿＿
　　　　　　　　／　_ノ　ヽ_＼
　　　　　 　／ ∩ｌ＾ｌ^ｌnnｌ^ｌ^|＼
　　　　　／　 。ヽ 　　∥　　ﾉ　＼　　　　　うおお・・・・・
　　　　　|　　　／　 　人　 　ｌ　　 |
　　　　　＼ ／　　 /|ii!i!|＼　＼／
.　　　　　　|　　　 /. |;;;;;;|　 ＼　|

┌──────────────────┐
│酒びたりの生活に陥ったそうである。　　 　 │
└──────────────────┘

　 　 　　　＿＿＿_
　+　 + ／⌒　　⌒＼+　。
　・ ｡／（ ●） 　（●）＼　+　+
　 ／::::::⌒（__人__）⌒::: ＼　　　　　ぎゃはははっは
　 |　　　　　|r┬-| 　　　　|
　+＼ 　　 　`ー‐′ 　 ／・ ﾟ.　+　　　　　　　　　　＿_
　　／　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　　　　　 / ・ /ヽ
　（＿⌒)　・　　　　・　|｜＿＿＿＿___＿___＿ 　|ま |￣|
　　　ｌ⌒ヽ　　　　　＿ﾉ | |＼ 　|___| 　 {}@{}@{}－| る|　 |
　 　 |　 r　`(;;U;)　　　）__) 　＼　>ﾟ))))彡ー―'.　|＿.|＿|
　　（＿ノ　￣　／　／　　　　　＼`ー―’＿＿＿
　　　　　　　　（＿_^)　　　　　　　| |￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　 　 　 　 　　　　　　　　　　　 　 |_|

┌───────────────────────────────┐
│一方、女中の間では、帰って来た若旦那の話題で持ちきりであった。　　......│
└───────────────────────────────┘

　　　　　　　　　（: : ﾚ‐<＞'": : : : : : : : : : : :ﾄ､L}ﾊ
　　　　　　　　　/:／､／: : : : : : : : : : : : : : :.}: :＼{
　　　　　　　　 / ゝ､/: : /: : : : : : /: : : : : : / ＼: ヽ　　　若旦那って賢くてハンサムな人だったわ・・・・
　　　　　　　　,': :L‐」: : : : : : : : ｌ/: : : : : : /　　 ', : }
　　　　　　　　|: :ｒ┴: : : : :／／_|: : ／:,ｨ/　　　 ｌ: :ｌ　　　あんな人と結婚したいなぁ
　　　　　　　　{＜二: : : :/／_=ｚ|／レ' /　 ｀ヽ　}: ﾚ
　　　　　　　　〉 ／: : : :イ､ｨ'７う ﾘ　　 　 ﾝｧ､　 j｀＞
　　　　　　　 /: :ｨ:￢: : : ヽ　弋ン　　　　 ｨ‐ﾘ〉/ く
　　　　　 　 /イ/: : :ｌ: : : : :|　:::::::::　　　　└´ /｀マ
　　　　　　　　 {: :ｌ : |: : : : :|　　　　　　'　 ::::::ハ: : ＼
　　　　　　　　 | /ヽ ＼: : ::|　　　　__,　　 　/: : ﾚ'￣
　　　　　　　　 ｀　　＼|>､: |、　　　　　 _ ノ､: :,､|
　　　　　　　　　　　　 ヽ: ト| ｀丶､　 ＜ハ/ V
.　　　　　　　　　＿＿ イ^L -‐'"＿ イ｀丶､

　　　　　　　　　　　　　　　　-―――-
　　　　　　　　　　　　 ／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
　　　　　　　　　 　 ,.:.:.:.:.:.:. /.:.:.:.:.:.:./ﾞＶ|.:.:.:.:.:.:ヽ
　 　 　 　 　 　 　 /:.:.:/.:.:./.:.:.:/.:.:./　　|　〈∨〉:'.
　　　　　　　　　　|.:.:.,' .:.: |.:.:./{.:.:.｣ 　　|.:.: /,､〉.:|　　　　　それより、若旦那って童貞なのかしら？
　　　　　　　　　　L.:.L.:-┴┘ ￣　⌒│:〈/.:.:.:.:|
　　　　　　　　　　 |.:lハ tｯー　　 'tｯー|.:.:.:.:.:.:.:.:|　　　　　お千代さん知ってる？
　　　　　　　　　　 |.:l.:.:}　ー　　　　 ｰ‐|.:.:.:.:/.:.:.|
　　　　　　　　　　 |.:|:八　　　　　　　　j.:.: /l.:.:. |
　　　　　　　　　　/N.:.:.个　、 っ　　イ.:.:.厶| :.: |
　　　 　 　 　 　 /::::::＼:.!:::∧　￣´ /|:. /::::ヽ :.:|
　　　　　　　　　'::::::::::::: ヽ::{ハ　　 / .j:ｲ:::::::::} :.:|
　　 　 　 　 　 ﾉ::::::::::::::::::::: |　∨∨　|:::::::::::::l :.:.|
　　　　　　　 〈::::::::::::::::::::::ﾉ:|／:::::::＼|::{::::::::｛.:.:.:|
　　 　 　 　 　 ＼:::::::::-=:}::::::::::::::::::::::::::';:::::::::〉.:.:|
　　　　　　　　　 |::::::::::::::,':::::::::::::::::::::::::::::Ｙ:::/.:.:.:|
　　　　　　　 　 /::::::::::::/:::::::::::::::::ﾉ::::::::::::厂.:.:.:.:｣

::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.::::::.:.:.:.:.:::{:::::::::.:.:.:.::.:.:.:.:.:.::.:|/ 　}:.:.:.:.
:::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.::.:.:::.:.:.::::/!::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.: /:::ハ/::.:.:::::
::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:./:::::.:.:.::./ {:::::::::.:.:.:.:.:.:.:./::/　 .}:::::.:.i:::
:::/::::::::::::::::::::::::::.:.:.|､::::::/|:{__...V::::::.:.:.:.::.: /:./´￣.|:::::::.:}::
::{:::::::::::::::::::::::::::::::::i¨∨:|¨ﾘ　　V:::::::::::::/::/ィ≠ ﾐ|::::::::::ﾊ　　　　いや・・・どうなんでしょうね～
::|::i::::::::::::::::{::::::::::::|　zN≠ﾃ㍉ ∨::::::::ﾊ/ 'ﾄ-'::} |::::::::::}
::N|＼:::::::::::＼:::::::{〃　 し'´::}　　ヽ:::::l　　 `¨¨７::::ィ/
:{　　 |＼:::::::ﾊ＼::ヽ ─┴…'´　　 ヽl　ヽ、 ∠..ィ::く
:ヽ　 .|::::::｀¨＼＼｀ `　　　　　　　　　　　　ヽ 　.,::::::::＼
､＿､_|::::::::::::::::＼ヽ、　　　　　　　　　　　　 , ' ∧:::::::::::
∠:::::::|::|:::::::::::::::＼｀ヽ　　　　 　　 　　　 　　 ∧:::::::::::::
　/:／|:从:::::::::::::::::ヽ　　　　　　　　_.. -‐ ' ／　ヽ＼:::::
./'　／{::::ヽ::::::::.:.:.:.:.:ヽ　　　　　　　　 - . '　　　　　 ＼
　　|､: :＼{ﾊ:::::::.:.:.:.:.:.::ヽ､＿ 　 　　 　 /
　　＼: : : ＼:::::::::..:.:.:.:.:.:＼　 ｀┌─- '

┌───────────────────────────────┐
│女中からしたら、やる夫と結婚したら将来女将になれるのであるから　　 　 │
│やる夫の気を引こうとする動きはあったようである。　　　　　　　　　　　　　....│
│ただし・・・・　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.....│
└───────────────────────────────┘

　　　　　　　　　　　_,. - ―― - . .､
　　　　　　　　 ／´..... : : :＿＿＿ : :＼
　 　 　 　 　 /::.::.::.::./ ´　＿＿＿ ｀ヽ: :ヽ
　　　 　 　 /::.::.:/::./ イ´: :: : : : : : ｀ヽ|:ヽ: !
　　　　　 /::.::ｨ/､:_!: :/:./: |::＿::＿-‐_ﾍノ:l:l　　　　　私のやる夫さんに手を出したら
　　 　 　 !::./ ,ト..十:T:ハ: |: : : l::..:.. l: : :|: :ﾄ〉　　
　　　　 ｜::｀ﾒ|::.::.|:..,|:|　 l lヽ: : ト､:: |: :｜:ﾚ|　　　 　ただじゃおかないわよ！
　　　 　 |::.:/| |::.:..|:廾ト､ ヽ　＼:| ,.斗l-:l:.,1:!　　　　
　　　 　 l.::.L|{1::.:.l:.ﾄ十::ﾃ ｰ '　イｫ:卞l/ｲ |:|
　　　　　|:.|:l:Lﾄ!:.:.ﾄ{　￣　　　 ,　 ￣｀|:.|:Lj:l
　　 　 　 !:|:l::.::.:l::..ト、　　　 , -､　　 ｲ::l:..:ｲ:!
　　　　　 lﾑ|:.|::.:ﾄ:..l |＼ 　 ´￣｀ ／7:/､/ﾉ′
　　　　　/|: ｢lﾄ::.:|.ヽ:!　 ｀　ｰｧ ´}: : j/ : |｢ト.
　 　 　 ハl: l:::l ヽ!: : :ト_- ― ＜|: :/: : : !!|　l

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┏　　　　　　　　　　　　　　　　　　┓
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┃　　1912年(大正元年)12月　　┃
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┃　　　　　　　　　　　　　　　　　　┃
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┃　　京都市内の美術館　 　 　 ┃
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┗　　　　　　　　　　　　　　　　　　┛


　　＿＿＿＿＿_　　 　　l ,二二二二二. l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 └┐■└┤.i|＼､
　 |ｉ￣￣￣￣￣||　　　　||-～ _～ ～～||　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 .＿＿＿＿＿__　 　└┐回└┤.i|＼､
　 || （ ・ )　　　　||　　　　||i、_i'｡ ヽ～,'⌒||　　　　 　 　　　　.＿ 　　　　　　l「￣_、￣￣￣||　 　　└┐田└┤.i|＼､
　 || 　i!ij.　 ( ．) ||　　　　||＼ﾊωﾟh　　ノ||　　　　　　　　／ﾊ_二 ヽ.　　　　||　{ﾄヽ.、_ 　　.|| 　 　　　└┐□└┤.i|＼､
　 ||　ﾄ､'_,、,､_,ｨ .||　　　　||　i'7_}{,ｉY./´, ,'||　　　　　　　　ﾄｨ'_ (乙 rｲ　 　 　||　　> ・　） 　 ||　　　 　 　 └┐■└┤.i|＼､
　 ||　ゝ.、_,wiノ　||　　　　|l　ﾚ　´.ゞ'＼; ; ||　　　　　　　　ヾ_辷)_彡′.　　　|| c（＿＿ﾘ　　||　　 　 　　 　 └┐回└┤.i|＼､
　 ||＿＿'＿＿__.||　　　　||　/　（..　＼＼||　　　　　　　 　 　 }{／,＞　　 　‘.==========’' 　　　　　　　 　 └┐田└┤.i|＼､
　　￣￣￣￣￣　　 　　 ||__ゝ＿ヽ＿_＼||　 　 　　 　 ＜＼][ ￣.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└┐□└┤.i|´
　　　 　 　 　 　 　 　 　 └.─────┘　　　　　　..＿￣」[_,＿＿_　　　　　　　　　　　　　　r──────ｭ└┐■└┤
────────────────────／　 jr'_ﾌ'冖=ｭ`'ｒ ＼────────〒〒二二二〒〒─┴──┴─‐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　rっ '￣´ ,('￢´`. 　 ＼　　　　　　　　　　　￣ 　　　　　￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|――――――――――┤

┌────────────────────┐
│やる夫は竹久夢二の展覧会に来ていた。　　　　│
└────────────────────┘

　　　　　　　　　　　,. -────＜}
　　　　　　　　　 ／　　　　　　　　　 ＼
　　　　　　　　　{　 ,. -┬‐┬┬ ､　　　ヽ
　 {「「「}　　　　　∨_/ﾚ'j　　V ＼ ＼　　 i
　 ヾﾆﾌ　　　　 　 〉/}∨　　 弋二「´ヽ_/　　　　　　へぇ～やる夫君って
　　 | ﾄ､　　　 　 / Vｨ圷j　　付ﾊ ﾑ 　 |
　 {二}　}　 　 　 |　,ﾊ｀ｰ' ,　 ｀ｰ' _ノ 　 |　　　　　　　僕と同じ中学（神戸中学）出身なんだ
　 {二}　|-､　　　ﾚ'∨＼ ヽﾌ　 / ﾊ　ﾄ､j　
　 <_>-┴ｲ　　　 　 ｀V ｀T　´{ﾊj　V　　　　　　　　　僕も半年で中退したんだよ
　　ヽ　 　 |　　 _,. -‐ ' 「｀7　　/7､
　 　 i　 　 |ー'´　　 　 .|　{__／/　 ＼
　　　＼　,ﾊ　　 　 ／　ﾚiヽ_／　　〃｀ー-- ､
　　　　 ｀ー-‐￢'´i　　 ０　　　 　 !i 　 　 /´￣｀ヽ
　　　　　　　 　 　 |　　 　 　 　 r─--､／￣￣＼}
　 　 　 　 　 　 　 |　　　　　 　 |　　　/　r-,　　　 ヽ
　　　　　　　　　　|　　 　 　 　 ,{　 　 {　<ノ　 {::::::}　i
　　　　　　　　　 /=-　　　　　/ ＼　 i　　　　 r‐┐ }
　 　 　 　 　 　 /ミｰ=-　､　　　 　 ＼ヽ {::::::}└ '´ /
　　　　　　 　 / 　 ﾊ＼　 ｀ｰ=彡 　 　＼｀ー- 一'´
　 　 　 　 　 / 　 　 !　　　　　　　　　　　}

　　　　　　　　　　　　 (ヽ三/)　））
　　　　　　　　　＿＿　 ( i)))
　　　　 　　　／⌒　　⌒＼　＼
　　　　　　／（ ●） 　（●）＼ ）　　　　夢二さん、正月は京都にご滞在なら
　　　　.／:::::: ⌒（__人__）⌒::::＼
　　　　| 　 　(⌒)|r┬-|　　　　　|　　　是非、宇治の花屋敷に逗留してくださいお！
　　　 ,┌､-､!.~〈`ー´/　　　 ＿/
　　　 | |　|　|　 __ヽ、　　 　/　　　　　 一家総出で大歓迎いたしますお！
　　　 ﾚレ'､ﾉ‐´　　￣〉　　|
　　　　｀ｰ---‐一'￣

┌─────────────────────────┐
│夢二は、正月の五日間を花屋敷で過ごし　　　　　　　　　　　..│
│やる夫をはじめ、いろんな人の絵を描いたそうである。　　　..│
└─────────────────────────┘

　　　　　　　　　 i｀´｀/
　　　　　　　　　 |,､,/ 　　　　＿＿
　　　　　　　　　 !_/　 　 ／:: :: :: :: ｀:ヽ､
　　　　 　 　 　 _l / 　　 l:: :: :: :: :: :: :: :: :＼
　　　　　　　　ゝぃ'i　　　!_ -, ― - _:: :: :: ::ヽ　　　　　　はいはい～
　　　　　　　　{ﾐﾉﾞ |　 ／:://ヽ 　　　ヽ:: :: :: ヽ
　　　　　　　　ﾞi ﾄ ﾉ､/:://ｸ::7　　　- ､∧:: :: ::.',　　　　　絵ならお任せを！
　　　　　　　ｒ‐! !´. .'ﾚ' / ﾋｿ　　,ｒ.‐､,.ﾍ::.',:: :: ::.|
　　　　　　　 l,l l. . . ヽﾍ　 r ､　 ﾋ::ｿ彡:: :|:: :_ -'
　　　 　 　 　 l.l . . . . 'rﾊ　!　 >　　 彡イ`i
　　　　　　　 ∥i. . . . l _ lヽﾆ´　- イ::- ‐'　　＿
　　　　　　　　　'／. . r ､-ヾ~　 _ゝﾊﾉ-. -, ' r‐､, ヽ
　　　　　　　　／. . . . ヽ '.└. ' . . . . . . . ..i, , ` J , , ヽ
　　　　　　 ／. . . . . . . . . . . . . .< . . . . . . ! , , , , , , , , ',
　　　　　／. . . . . . . . . . . . . . . . r - - - -ヽ , , , , , , , ,i
　　　 ／ . . . . . . . . . . . . . . . . . ..l　　　　　　＼. , , , , , '
　　∠.-.､ . . . . . . . . . . . . . . . . . .l　　　　　　　 ` ー ‐'
　 ∠ _......ヽ . . . . . . . . . . . . . . . . .!
　　　, ->､. . ＼ . . . . . . . . . . . . . .l
　　_{;;;く__/ヽ_ . .` ‐. -. - .―. -､. .!
≠≧ヽ;;;;;;;ｿ　 ‐ - r‐┬- - ､ . .∧|
: : : : : : : : :）　　 {;;;ヽ-';)　　　ヽ'
: : : :_:　- '　　　/ヽ;;_;;;_;>
￣　　　　　　 /: : ＝ : :|
　　　　　　　./: : : : : : : !
　　　　　　　ヽ : : : : : :.,i
　　　　　　　　 ` ー　'

┌─────────────────────┐
│夢二は、千代がかなりお気に入りだったらしく　　　.│
│絵を描いている。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　....│
└─────────────────────┘
　　　　　　　　　　　　 ＿,. -───-- ､_
　　　　　　 　 ,. -─''´　　　　　　　　　　　 ヽ､,ｨ
　　　　　　／ ,. -‐ 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／ j,ィ
　　　　　／ｨ　　　　　　　　　　 ,. -‐┐　／ ／ ﾉ ＼
　　　　 ／　 ／　　　 ／ 　 ／　　 　 ／ ／ ／　 　 ヽ
　　　 //　 / 　 ／//　 / /　　　　　l ／ ／l 、　　 　 ｀､
　　　/'|　 /　 /　/l l　 /l !　　　／⌒ﾞレ'　　 l ヽ 　 　　 i　　　　そんな、絵のモデルだなんて
　　 　 l 　l　　l　 L山-L.ﾘ　/! /　　　 }　ｌ　ｌ　ｌ　 　 　 }　|
　　 　 |　//　ﾊ ﾄ､|,.=ミ lﾞ､ { lﾉ -─-､j　j　j　!　j　　　l 　|
　　　　ﾚ' {l　 | ヽ(/(ﾉ:::jヽ ヽ　 ≫=ﾐ､ﾅメ､ﾉ　　/　　 / 　 |
　　　　　 i!、 l ﾄ、ﾄ ｔ:::ﾉ　　　　`"ﾄ ):::＼ﾉ乂.／　 ／　　　|
　　（⌒)　　＼ﾘ ､|｀￣　　　　　　|i::::ノﾉ!ｲｧ'　 ,.イ　　　 　 |
(⌒　 （　　　 　 　!"ﾞ 　'　　 　 　 `ｰ-'　／ ／!l |　　　　　 |
　 ｀￣ ヽ.　　　　/＼　｀ ｰ-　　 ゛ﾞ -='´-イ　!ｌ　l.＿　　　　|
　　　 　 　 　 　/　　 ＼ 　 ＿,.,. --‐''　　|　 ｌ　|_フｲ　　 　 |
　　　　　　　　/　　 （(こ￣__＿L..--rr一'!　 l　|　　|　 　 　 |
　　　 　 　 　/ 　 　 |｀ ￣　 　 　 　 ||　　!　 l　|　　|　　　　 |
　　　　　　 /　 　 　 |` 　 　 　 　 　 ||　ノｲ　l　| 　 | 　 　 　 |
　　　　　 /　　　　　| 　 　 ＿＿,. -〃　 /　/ /　 ノ＼ 　 　　|

　　　 　 　 .　-‐　 　 ￣　 　 ‐-
.　 　 　 ／　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼
　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼
　　 '　　　　　,　-‐　 ￣　 ‐- 　 　 　 　 ヽ
　　i　　　__／　　　　　　　 ,ﾊ　 ＼　　　　　　　　　　　　ねぇ、やる夫君
　　|　 　 ７ 　 ____　 　 　 / __}_　　ヽ　　　|
　　|　　 / 　〃ﾌﾌﾞﾒ､／}/ "￣}ヽ　　　 　 |　　　　　　　　やる夫君とお千代ちゃんって付き合っての？
　　| 　 ' 　 　 /　/ /　ノ' 　 ,　l 　 }　}　　 |
　 ！　i　/　/l　/l/　　 　 ○　| 　/Ｖ′　 !　　　　　　　　仕方ないから、あきらめてあげるよ。
　　 ＼}/|　ハl/ "" 　 　 　 ""ｌ ./ / 　 ／
　　　　ヽ}/`ｰﾍ. 　 　 冖　　 /ノｰ′／
　　　　　 ＼＿＿ﾌ¨マ_ワ¨乙_＿／
　　　　　　　　　人＿/ﾞ'ﾍ.__人
　　　　 　 　 ／　　 ＿＿_　　 ＼


　　　　　 　　　＿＿＿_
　　　　　　　／　　　u　＼
　　　　 　／　　／　 　 ＼＼　　　　　　　　　え？藪から棒になんだお？
　　　　／ 　し （○） 　（○） ＼
　　 　 |　∪　 　 （__人__）　 J |
　　　　＼　　u　　 ｀⌒´　 　／

　　　 　 　 .　-‐　 　 ￣　 　 ‐-
.　 　 　 ／　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼
　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼
　　 '　　　　　,　-‐　 ￣　 ‐- 　 　 　 　 ヽ
　　i　　　__／　　　　　　　 ,ﾊ　 ＼　　　　　　　　　いや、彼女がずっと君の事を見つめてるような気がしてね
　　|　 　 ７　　 　 　 　 　 /:::::',　　ヽ　　　|
　　|　　 /　　　　　　 ／}/:::::::::l　　　　　　|　　　　 ふふふ
　　| 　 ' 　 　 /　/ /::::ノ':::::::::::l 　 }　}　　 |
　 ！　i　/　/l　/l/:::::::::::::::○:::| 　/Ｖ′　 !　　　　これはあきらめるしかないかな
　　 ＼}/|　ハl/::::::::::::::::::::::::::::::ｌ ./ / 　 ／
　　　　ヽ}/`ｰﾍ. 　 　 冖　　 /ノｰ′／
　　　　　 ＼＿＿ﾌ¨マ_ワ¨乙_＿／
　　　　　　　　　人＿/ﾞ'ﾍ.__人
　　　　 　 　 ／　　 ＿＿_　　 ＼
　　　　　　　　　　　 ｀二´

┌────────────────────────┐
│この頃から、二人は両思いになりつつあったらしい。　　　..│
│ただ、千代はやる夫より一歳年上であった。　　　　　　　　.│
└────────────────────────┘


　　　　　　　　　　　　　　 ､　 ､
　　　　　　　　　　　　_,,.....ヾﾆヽ＼
　,. -‐ ''"´￣｀"''ｰ'"´　　　　　｀ '‐ヽ
´　　　　　　　　　　　　　　 ､　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　 ､'､
　　　　　　　　　　　　　　　　　 '、 　 　 '､'､
　　　　　　　　　　　　　　　i　!　 ',　', ',　 l' !
　　　　　　　　　　　　　　　l,　!,　 ',. l. l　 .!
　　　　 　 | 　 　 　 　 !.　i l.', l '､　! l .l　/|　　　　（やる夫のお坊ちゃん・・・・・）
　　　　　　!　 !　　　　 ', ,'l,' .!,'.-'!/!/.,' /i.ﾉ
　､_ 　 ー-l,.　',　　　　､',!‐'"!'r'T' l'l/ノ '´
　　 ｀''ー,.-!､　',　　　 ',ヾ,. ,ｲ. !;'!　 ヽ,
｀'‐'ｰ- / '｀| ＼.',､　　　'､｀　ﾞ　'‐'　　 ｀''ー;
　　　　'､　(l　　｀ ｀.!､ ､　ヽ　　"" ""　　,.'
｀'ｰ;　　 ｀';-!　　 　 ',.｀｀､'ｰヽ､　　　 　_-'
..,,,'_'､i､/!/　',.　　 　 ', : : ..　 ｀　　　　 r'
　 ｀" ''ー-｀＝ !　 　 　 ',: : : : . .　　　ﾉ
: : : : : : : :..　 ',　　　　 ',=;'.ﾆ.,''ｰ.､''i''"´
　: : : : : : : .　 ', i､.　 　 ', ヽ ｡｀'i　＼
: : : : : : : : : :..　',','､.　　ヽ'､ ', ./　　 /
-- ,_: : : : : : : .　'､ '.､　　'､ヽ/　　, '､',
｀'ｰ　｀''　　: : : : . 　 ヽ　　'<ヽ ／､､ ヽ

┌──────────────────────────────────┐
│1913年(大正2年)7月　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│毎年恒例の慰安旅行が日光で行なわれた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .│
│タネが留守番で、亀松が家族・使用人を連れて行くという恒例の旅行である。　 　 .│
└──────────────────────────────────┘

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ） . .:. .:.:;;.;;;.:.）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ノ　. ..:.::.:;;;.;.ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （　 ,.．-‐''"~　　　　　ポォオオオオオオオオ！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 )ﾉ
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 (;;;)
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 |.:i|
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　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 〔...;.〕
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,.r'"´ ￣|￣〔｀二´〕￣￣¨¨￣¨´￣￣￣￣¨¨￣¨´￣￣￣￣¨¨￣¨´￣￣￣￣¨¨￣¨´￣￣ ｀ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 　 /　　　　　i:　　　　 　 　 　 i　　　i　　 i　　i　（(:::::)）（(:::::)）　 .i　　i　　 i　　i　　 i　　 i　　i 　 .||　 ||:|
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　　　　　　　　　　　　　　 __」.┃「:!　　 i:　 　 l二l_ 　 　 i　　　i　　 i　　i　　 i　　 i　　i　　 i　　i　　 i　　i　　 i　　 i　　i 　 .||￣||:|
　　　　 　 　 　 　 　 ［〕Yff:::! 　 |:|;　(Ｏ)　 (（;;;;;;;;）)__ 」__ 」 __」 __ 」 __ 」 __ 」 __ 」 __ 」 __ 」 __ 」 __ 」 __ 」 __ 」 __ 」 __ 」 _　||＿||:|
　　　　　　　　　　　　_」f1;:;:;!.　　 ;　　 i;;　　;,`〒´ : 二ﾆﾆ工工工||王王王||圭圭圭||圭圭圭||圭圭圭||圭圭圭||圭圭圭||￣||:|
　　　　　　　　　 　 〈.:.:l.:;:;:;:;;',　　 ;　　..i;　 　 ,.ｲ;;;:;;;:;:;;;;:;:;;;;:;:二ﾆﾆﾆﾆ＝==━━━━━━━━━━━━━━━━==＝||＿||:|
　　　　　　　　　 　 /ヽl;;;;;:;:;:;:',__ _ﾚｲ［fff〕==:クﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆ ||￣||:|
＿＿＿＿＿＿＿/,//＼;;;;;;;:;:;:fjfjlｲ;;;;;:;:'"´ .: :;:;;:;:;:;;:;:;:;:;; :; :;:;:;:;:;:;;;:;:;;:;:;:;:;;:;:;:;;;;;:;:;;:;:;:;:;;:;:;:; ;;:;:;;:;:;:;:;;:;:;:;;;:;:;;: ;:;:;;:;:;;;:;:;;:;;:,;;:;:;;:;:;;;||＿||:|
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　　　　　　　　　　 ＼＼ ///;;;;;;;/ﾆiﾆiﾆ.：＿_：　fi;　　　fi;;　fi　　fi　Y;:;:;;;;;;;;;;　fi;　 　 fi;;　fi　　fi　Y;:;:;;;;;;;;;;　fi;　　 fi;;　fi　 ||::::ｌ||｣
.　　　　　　　 　 　 　 ＼＼l圭圭;;;;;;;;;;;;;;:;:;.:.:.:.:{三米三};;;{三米三};:;:;:;;;:;:;;;;;;;;;{三米三};;;{三米三};:;:;:;;;:;:;;;;;;;;{三米三};;;{三米三}
＿＿＿＿＿＿＿＿＿_＼|￣`(◎)__ _ ＿＿ ヾﾉ爪シ¨¨ヾﾉ爪シ´¨¨ ¨¨ ¨¨ヾﾉ爪シ¨¨ヾﾉ爪シ´¨¨ ¨¨ ¨¨ヾﾉ爪シ¨¨ヾﾉ爪シ´

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　　　　　　　　　　　　日光
　　　　　　　　　┗　　　　　　　　┛


　　　 /､;:;:;:;:;:;:;:;:;ｰ-:;､_;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l
　　 ./ﾐﾐﾐミミ､;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ｰ-;:;､;:_;:;_:;::-‐'"´i
　　 lﾐﾐミミミミミミミｰ-::､;;;;_;:;:;:;:;:;i;:;:;:;:;:;:;:;:i
　　,!ミﾐミミミミミミﾐ　　　＿;`-､;;;!:-‐'''´|ﾐi
　//｀,ヾミミミﾐｼ‐'″　　'ー‐' 　:　 'ﾆﾌ' i;/　　　これから、半日、市中を観光してくるが
　l l　,rヾミミﾐ 　　　　　_,,,,,　　 ﾉ　 _,,_　l
　',ヽヾ､ヾミミ 　　　 ｨで)ヽ､ 　 r';ｨび､.ﾉ　　　　やる夫はどうするでおじゃるか？
　 ヽ､__,, ミミ 　 　　 ｀ﾞﾞ'''"ﾌ｀　 | ｀ﾞ'''ﾌ'i
　　〃 i l ミﾐ　　　　　 ／´　 　 | ｀ｰ'´l
　　／ヾ.l ﾐﾐ　　　　　　　/'　 　 |　　/
.　/:::::',ヽヽ`　　　　　　 / ｀ `ﾞｰ-'　/
r/::::::::::',ヽヽ　　　　　　 　 　 i:i　', /
/::::::::::::::ヽヽ＼　　　　'"ｰ=＝=-'/
ヽ:::::::::::::::::ヾ､　` ､　　　ﾞ'一''ｰ'ﾉ′
､　＼:::::::::::::::ヽ　　｀ ｰ‐-t't::i´ﾞｰ-､
.｀-､　｀ｰ-:､::::::ヾ'､ 　 　 //:::l　ヽ　｀ﾞｰ-

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／　　 　 　＼
　　　　　　　　　　 ／　─　 　 ─　＼　　　　お千代さんが頭痛で部屋に閉じこもってるから
　　　　　　　 　 ／ 　 （●） 　（●） 　＼
　 　 　 　 　 　 |　 　 　 （__人__）　　 　 |　　 とりあえず、やる夫は一日旅館でゆっくりするお
　　　　　　　 　 ＼　 　　 ｀⌒´ 　　　,／
　　　　　　　 　 ／　　　 　ー‐　　　　＼

　　,彡ニ三三三三三三三ﾆ=ヾ;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:i;:;:;:i'
　 ,彡ニ三三三三ニ三三ニﾆ;〃ヾ､;:;:;:;:;:;::;:;::;:::;:/;:;:/
　,彡彡,'',ﾆ=ﾐﾐミ三三三三ニﾆ彡　 ｀ﾞﾞ''ｰ-､;:;:;:;/;:;/
　',彡'/ r' ﾉヽヾミ三三三三三彡'　　　_,,,,,,､ヽ;:;ｨ''|
　 彡'|.|（‐'''"　'iﾐﾆニ三彡"´￣　　　　 ｀ﾞﾞｰ'　　;;;:|　　　　　　そうでおじゃるか
.　 彡i､ヾ　('　 ヾミﾆ三'　 　 　 　 　 __,,､　....ﾉ 　 /
　　彡ゝ ｀'' "　 |ミﾐﾐ' 　　　　　　‐'"ひi,;'´　 ,ｨ;;ｧ'　　　　　　　じゃあ、ゆっくりするといいでおじゃるよ
　　 '彳｀ー‐i　 |ﾐﾐﾐ'　 　 　 　 　 ｀ﾞｰｼ'　　 |､ﾆ'　
　--､/ 　 　i　 |ミﾐ 　 　 　　　　.,,r‐''"　　　| ﾉ
　く'ﾉ　　 　:i 　ミﾐ 　 　 　　　　´　　.,　'　　 |'
　､＼ 　 　 .l　 ヾ 　 　 　 　 　　　.ﾉ（_,,､. 　 |
　:＼ヽ,　　 ヽ　　　　　　　　　 ／　　 ｀t‐一'
　::::ヽ ヽ　　　｀::.　　 　 　 ,; ' 　　　　　.:i
　:::::::ﾍ ヽ　　　 ｀::. 　 　 　 　''"⌒ﾞ''一ﾉ
　::::::::::ﾍ.ヽ　　　　ヽ､ 　 　 　 ｀ ー'ｰﾉ
　::::::::::::::ヽﾍ　　　　　｀ｰ┬‐一;;''""´
　＼､:::::::::ヽヽ　　　　　 /::ﾍ ）　｀ﾞ'ｰ､_

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　 　 / ⌒　　⌒　 ＼　
　　./( ―） （　●）　 ＼　　　　　　　　　　　　行ってらっしゃいお
　 /::⌒（_人＿）⌒::::: 　|　チラッ
　 |　　　 ー　　　　　 　.|
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:::/::::::::::::::::::::::::::.:.:.|､::::::/|:{__...V::::::.:.:.:.::.: /:./´￣.|:::::::.:}::
::{:::::::::::::::::::::::::::::::::i¨∨:|¨ﾘ　　V:::::::::::::/::/ィ≠ ﾐ|::::::::::ﾊ　　　　はい？どなた？
::|::i::::::::::::::::{::::::::::::|　zN≠ﾃ㍉ ∨::::::::ﾊ/ 'ﾄ-'::} |::::::::::}　
::N|＼:::::::::::＼:::::::{〃　 し'´::}　　ヽ:::::l　　 `¨¨７::::ィ/
:{　　 |＼:::::::ﾊ＼::ヽ ─┴…'´　　 ヽl　ヽ、 ∠..ィ::く
:ヽ　 .|::::::｀¨＼＼｀ `　　　　　　　　　　　　ヽ 　.,::::::::＼
､＿､_|::::::::::::::::＼ヽ、　　　　　　　　　　　　 , ' ∧:::::::::::
∠:::::::|::|:::::::::::::::＼｀ヽ　　　　 　　 　　　 　　 ∧:::::::::::::
　/:／|:从:::::::::::::::::ヽ　　　　　　　　_.. -‐ ' ／　ヽ＼:::::
./'　／{::::ヽ::::::::.:.:.:.:.:ヽ　　　　　　　　 - . '　　　　　 ＼
　　|､: :＼{ﾊ:::::::.:.:.:.:.:.::ヽ､＿ 　 　　 　 /

　 |┃　 　 ガラッ　　 　 ＿＿＿_
　 |┃　三　　　　　　 ／u　　　　＼
　 |┃　　　　 　 　 ／　 ＼,　､／　 ＼
　 |┃　　　　 　 ／ 　（ ●）　 （● ）　＼
　 |┃　三 　 　 |　　'"　（__人__）"'　u　 |　　　　　　　やる夫だお！
　 |┃　　　　 　 ＼　 　　` ⌒ ´ 　 　 ／
　 |┃　　　 　 　 ／ゝ　 　 "`　　 ィ　｀ヽ.　　　　　　　みんな、市中観光に行って誰もいないお！
　 |┃　三 　 ／　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼
,⊆ﾆ´⌒￣￣"　　y　　　　　　　　　　 r､　 ヽ
⊂二、 ,ノ──-‐'´|　 　 　 　 　 　 　 | l"　 |
　 |┠ '　　　　　　　|　 　 　 　 　 　 　 l/'⌒ヾ
　 |┃三 　 　 　 　 |　 　 　 　 　 　 　 |ヾ___ｿ

..:::::::::::::::::::::＞'´　 {: :}ノ..::::::....　.::::..　　　　　　　　　 ｀丶､
:::::::::::::_ -'´　　　　∨:＼::::::...　　　 ...　　　　　　　　　　　､ヽ
::::::::∠..._　　　　　 :ヽ::::::＼:::::/:　.:::::　　　　 ..::::.　. ..　　　 ｀ヽ
::::::::::＼: ￣　ー‐-､　ヽ:::::::ヽi:::..::::::::.　　 ..::::::::::::　:::. ::::.. ::.　 . ヽ
::::::::::::::::＼＿＿＿_}／:::::::::::::|:::::::::::::.　.::::::::::::::::: .::::i､:i:::::. ::::. ヽ. ',　　　　お坊ちゃん・・・
::::::::::::::::/:　:　//＼:､:::::::::::::::::|::: {:::::::::::.:::::::::::::::::::::::/-}ﾊ::::::};:::: :ﾄ､:',
:::::: ::::::/:　:　//{ :{:::＼:::::::::､::ﾊ:::i､:::::::::::::::::i::::::/:::ｲヵ､ﾉ}::/::}::;.::} .}/　　　そんな急に来られても・・・
:　.::::::/　:　//ハ ::､::::::＼:::::ﾞ{ ｒﾍ! >::､:::::::/|:::/／､ｆ{ 〈://:;ｲ::ﾙ'　′
..::::::::/:　: ///　 '､:::､::::::::::::::::ヽ -/::::::＼:{ ﾚ'´　　 ｀ ノ'､/ ｊ/　　　　　　　皆さんがいなくなったから来るなんて
::::::::/ :　//i {　　ii ＼:::::::::::::::::::｀7::::::::: :::i`　　　　　　　 丶
::::::/:　:///1|　 ,ii　､_＞.:::::::::::::;//:::::::　::|　　　　　　　 ｒ '´　　　　　　　　卑怯じゃなくて？
::::::}:　///　ｌ{　 ii　　｀ ﾌ::;::::/イ:/:::::::　 i::i　　　 　 -‐ｒ'′
:::::ｊ: ///　　ヽ ii　　　/イ{:/　//:::::::::　 i!:|　　　　　 〈
:::////　　　　,ii　　　 }￣｀`7:;1::::::::::　 ﾄ.| ｒ‐ｒ　..... ノ
////　 　 　 〃　　 /￣ ＼i/ |:::::::::::.　{ ﾊ{ ､!
// '　　　　 〃　　,-L__ ､　 iヽ{::::::::::::.　ﾞ､::丶',
/　i　　　　〃　　/: :, -､｀`丶､ヽ:::::::::. :.. ﾄ､:::. ',

　　　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　／　　 　 　＼　　　　　　　　お千代さんが悪いんだお。
　　　　　　　 ／　＼　 　 ／　＼
　　　　　　／ 　fてﾊ`　 ｨて刀 ::＼　　　　　 やる夫の事をいつも見つめて・・・
　　　　　　|　 　 　 （__人__）　:::::::::::|
　　　　　　＼　 　　 　`^´　　:::::::／　　　　　もう我慢できないお！
　　　　　　／　　　　　ー‐　　　　＼

　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　／.:￣￣￣￣￣ ＼
　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／: : :　　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／: : : :　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　／: : : : : :　　　　　　　　　　 　 　 ＼
　　　　　　r''‐,　 ,,..,, 　　　. ﾞ / : : : : : : :　.._　　 　　　　　　_　　　　＼　　　　r'''''ｉ　,ｨ´ﾞ',
　　　r‐‐,. ﾄ､_,）.ﾍ　 i　.　　　|: : : : : :　 ´⌒＼,, ;、､､／⌒｀ 　 　　 　 l　　　.（__ノｌ ゝ､,ｲ .,r‐､
　 　 i､　 i, i　 Li　'i''ﾞ　　 　　|: : : ::;;　（　● ）　ﾉヽ　（ ●　）;;:::　 　　 |　　　　l　ﾞUﾞ　ｨ_/i.　/
　　 　f‐'ﾞ ｀　　　　l　))　　　 |: : : : :　 ´"''"　,　　 　 　"''"´ 　　 　　 l　　　　.l　　　　　 ｀i´ 　 ））
（（ r''''´ ,　　　___　', _,,,,,,,_　.　＼ : : : : . . （　　　 j　　　 ）　 　　 　／　r　-､_ ﾉ　　　　　 ´｀｀',
　 ﾉ　）‐'　　　　 ｀ﾞ'´　　　）))　 .＼: : :: : :.｀ｰ-‐'´｀ｰ-‐'′　　 ／　　　ゝ_,,,_　 ﾞ　　　ﾞ',　　｀ﾞ'i､　ﾞｧ
　ゝ‐'ﾞ'､　　 {　　　　／￣.　　 　 ／ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : :　＼ 　 　　　　　ヽ,　　　 ﾉ　 　 / ｀

＝‐''"　　 ........:::::::::::::::::::;::::'／　　　　　　 ｀丶ゞ'､_::::ﾞ､::::..　 .:ｊ/　　ﾄ;:::....
......::::::::::::::::::::::::::::＿,,.-‐ゝ┴‐- ､_　　　　　　　　　｀'''丶､::.:::/:.:　 /ｊ}::::........... ...::::::　....
::::::::::::_::::-‐''"_::;::''´;:-'"´　　　　　｀　　　　　　　　　　　 `ｔ‐'::.　:///:::::::::::::::＿;:-‐''"´
;::_ﾆ-‐'"´￣ /ｧ７´　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 'ｒ､_ノ‐'/￣￣￣ ー――‐
　　　　　　 /ｲ´;:::／　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 l;';:::::::ノ｀ー－― ''"´￣￣
　　　　　　'/:;:;ィ".:／　　　　　　　　　　　　　　　⌒丶､　 :iｌ::T'´
.　　　　　 /, './ .:/.:　　.:／,　　　　　　　　 ､　　　,.ｲ　　＼l|:::|　　　　　　　お坊ちゃん・・・
　　　　　/′/.::/.::　.:;:'::, '´　　..::　　　　　　}:.::／ /, ｲ　 ヽヽｊ
　　　　　　　!::;ｲ:/.:::/::/　　.::／.:／_,. -､ _ノ''´　_」' /　　:. ﾞ､'､
　　　　_,. -''|:::ｌ'ｌ:ｌ:::::l:;ｲ　.:::;ｨ .::;:';〃７"￣ _,. -''´　ノ　 　 !::.}ﾞ､!
__,,.-ｧ"ｨ"　 ヽi.:i:l';:::i:ﾄｌ .::://::;ｲ/　　ケ"´　__,.-‐'´ 　　　 l:i:ｊ　′
,.-ｧ'７´　　 .::::;::ﾒ!i';:i!iﾞ';:::ﾒ,ｌ:/ {ｌ　　　￣￣!:::: /　.:　.::　::　,!ｌ'
.〃 /;ｲ: :.:::/;ｲ:/ ｌﾄﾐ,` ∨`ｌ'ｲ 'i､＿＿＿_// / .:/: ::;:: /: /i:!､`‐-,_
/　 !:{ｌ::::::://.l::ｌ! l l ヾヽ　　,　　　`=;､＿７／::;:ｲ::::/::/:;ィ:/::ヾヽ　 ｀丶
　　';:ｌ,!:::::{/　!:ｌ|｜i　 ｀,｀、'　　　　　￣;;７:ィ"７::〃;:イ ii:::i::, ',ヽ ＼　｜
　　 ヾ';::::i!　 i:ｌ　 !ヽ　 | !ヾ`ー _ ,. -‐''不/　/イ '´　ヽヽ::ｌ::. ヽヾ'､`,　}

　　　ヾゝゞ　δγ,,/ヾゝゞ　　　　`　μ　　　　　　　　　　`　　　　　　　　　　　`　　　　τ
　　　　ゞηヾヾゝゞ　　　　　　　　　　　　　　　　　ψ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`
ヾゝゞ::::　ゞ,il,ヾゝゞ, -ーヾゝゞ　　　　`　　　　　　　　　　　　　　　　　　χ　　　　　　τ
　　　ヾ〃ゞ/ヾゝゞ'~ヾゝゞ　　　　　　　　ν
　ゞヾ〃ゞ- '、~　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`　　　　　　　　　　　`
　　　 _,ノノ_ヾゞ, - 、ヾゝゞ　　　　　　　　`　　　　　　　　　　　　　　υ　　　　　　　　　　　υ
丿　,.'_-ーヾゝゞヾゝゞ、_υ　　,'
　iiii/　　　νゞυ　　` -ヾゝゞ:::ゞ　　　　　　　ι　　　　　　　　　　　　　　　　　　`
　./　　　　　　　　　　　　'νヾゞ巛::　　　`　　　　　　　　　　　ψ
　i|　　　　　　　　　　ψ　　　　　　ζヾ　　　　　　　　　　　`　　　　　　　　　　　　　　　　　υ
　i|　　`　　　　　　　　　　　　　　 　ヾゞヾ
ii i|　　　　　　　　`
0)|　　　　　｀
　i|　　　　　　　　-----------しばらく美しい景色をご覧ください----------------
ii i|
　ii|.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀
　;ii|.　　　　　　　　｀
iii0)|　　　　　　　　　　　　　　　　ψ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　υ
　iiii|　　　　　｀　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　υ　　　　　｀　　　　　　　　　　　｀
　,,_,ヽ,　　　　　,,_,,　　　,,_,,　　,,_,,　　,,_,,　　,,_,, 　,,_,, 　,,_,,　　,,_,, 　,,_,, 　　,,_,,　　,,_,,　　,,_,,　,,_,, 　,,_,,
"i´"〟ヽ｀゛゜｀'”"´"〟｀゛゜｀'”"´"〟｀゛゜｀'”"´"〟｀゛゜｀'”"´"〟｀゛゜｀'”"´"〟｀゛゜｀'”"´"〟｀゛゜｀'”"
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│小説「やる夫」では、誰もいない温泉に二人で入ったという。　　　 │
└───────────────────────────┘

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　　　　　　 ,ｒ　, ≠ニ: : . . : .｀iヽ/: ｆ―-､
　　　　 　 ｛ V___:ﾄ､　　　 : : ＿＿: : ｆ⌒`
　　　　 ,　⌒: ｒｘ,` ´￣￣｀´　　　 ｀`丶ｆﾍ
.　　　 /ｯ' ＿_ﾚ´レl／l　 /ﾚl . /l　　　　｀丶､　　　　　これからどうしましょう・・・
　　　　l ｲ/:／ 7ィィ, /　 Ｎ/: :ｌ, ﾚ　./: Ｗﾍl､:＼
　　　　 〃7　,　　: lﾍl . :　 : : :|V　:/ﾞヽlﾍlヘl: : ﾊ　　　もうお坊ちゃんとは呼べないし
.　　　　l'Ｎ| /{　　: ./ : |　　: : N : / 　 l l:　: : : :|:ﾄ
.　　　　|　:lﾍﾊ　　: {: トlゝ _ : :{ ヽ{´,三Ｎ: . : : :ｊﾊ!
.　　 　 ゝ: ゝ:/ゝ　､ゝl彳ｒ〒＾｀ 　 け癶| /l: :/　′
.　　　　 `ー,{: : ﾉﾍヽヽ￣￣　　 ､ ￣´/ｲ/:ｲ
　　　　　　､{`彡N ｀トlヽ　　　 　 ,　 　 ﾊﾚｌ ﾄ
　　　　　／ゝ--ｯ ｨ:lゝ　　　　,. -'‐　∠: ィ:/
　　　 ／´ l／ {´ |ｊ/ゝ ＞　.　　´ ／＼ /´
　　　　 　 ′　ゝ l＼|　　 　 ｀T ´ヽi`ーヽ

　　　 　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　／⌒　　⌒＼
　 　　　　／（ ●） 　（●）＼　　　　　　やる夫でいいお
　　　　／ ::::⌒（__人__）⌒:::: ＼
　　　　|　　　　　|r┬-|　　　　　|　　　　もう二人は夫婦になったも同然なんだお！
　　　　＼ 　　 　 `ー'´ 　 　 ／

┌────────────────────────────┐
│1914年(大正3年)3月　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .│
│やる夫は25歳で同志社普通学校を卒業。　　　　　　　　　　　　　　　..│
│第三高等学校（京都大学教養学部）進学の準備をしていた。　　　　.│
└────────────────────────────┘

　 　 　　　＿＿＿_
　 　　　／_ノ 　 ヽ_＼
　　　／（　●）（　●）＼　　　　　席次2番だったお。
　 ／::::::⌒（__人__）⌒::::: ＼
　 |　　　　　（　 （　　　　　 |　　　後一歩で主席だったお
　 ＼　　　　 `ー'　 　 　 ／

┌────────────────────┐
│4月、ついに二人の関係が親にばれた・・・・　　....│
└────────────────────┘

　　　　　　　　 ／::::／／-――‐-..｀＼::: :ヽ
　　　　　　　 r'‐_=/:/´/|::::.:.:.:.:.:.:、.:.:.:｀:lヽｫ┴､
　　　　　　　/く_,ｲ:/:::/:ハ::::.:.＼::.ヽ::.:.l:.:l:.:l＼ｲ
　　　　　　〈//:::||:.ト/!::|、::ト､::.:.ヽ::.:ﾄ､:斗:.ﾄ._∧　　　　　あんたたち
　　　　　　ﾊ/:.:.j:|:.|:ハ_トヽ|　 ＼:.ﾄ∠}:ﾊﾊ:.ﾄ､〉ﾍ
　　　　　 i:::/::::小::ﾄKf.:心ﾄﾄ　 ､.イﾁ::.ﾄ〉|A:|:.:.:.:.:!　　　　一体なにやってんのよ！
　　　　　 |::|:::::::l::ﾊﾄハぅ_ﾘ 　 ,　　!ぅ_ﾘ　ﾚ |:|:.:.:.:.|
　　 　 　 |::|:::::::l!::.|ハ. ￣ ,.-―- ､￣　 ﾊ´|:|:.:.|:.:|　　　　やる夫さん、相手がお千代さんだからって
　　 　 　 |::l!::|::|:l:.l:.:/:＼　{　　　　}　／::::|::|ﾊ:.:|:.:|
　　　　　 l:ﾊ::|::|::!:|:.|_:／{j ｀ 三 ´イト::＿j::.:ハ:|!/　　　　女中と付き合うってどういうことかわかってんの！
　　　　　 |　ｨﾍﾄ::l|:.|　　/__　　　　__|　　 |:/７7ヽ
　　　　　　ハ　|:.ﾄﾄ:|　 |-‐ ｀二 ´‐-! 　 ﾉl:.:! !　 l
　　　　　 ハ ヽ !:!　　　|‐二　- ､｀７　 　 !:l l /　!
　　 　 　 }　ヽ | l:.!　 　 ｢　　　　 ｀7　　 // l/　｜

　 　 　　　＿＿＿_
　 　　　／⌒　　⌒＼　　　　　　いや、これはもう仕方が無いですお
　　　／（ ―） 　（―）＼
　 ／::::::⌒（__人__）⌒:::::＼　　　愛し合ってるんだから
　 |　　　　　　　　　　　　　|
　 ＼ 　　 　 　　 　 　 　／



::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.::::::.:.:.:.:.:::{:::::::::.:.:.:.::.:.:.:.:.:.::.:|/ 　}:.:.:.:.
:::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.::.:.:::.:.:.::::/!::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.: /:::ハ/::.:.:::::
::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:./:::::.:.:.::./ {:::::::::.:.:.:.:.:.:.:./::/　 .}:::::.:.i:::
:::/::::::::::::::::::::::::::.:.:.|､::::::/|:{__...V::::::.:.:.:.::.: /:./´￣.|:::::::.:}::
::{:::::::::::::::::::::::::::::::::i¨∨:|¨ﾘ　　V:::::::::::::/::/ィ≠ ﾐ|::::::::::ﾊ
::|::i::::::::::::::::{::::::::::::|　zN≠ﾃ㍉ ∨::::::::ﾊ/ 'ﾄ-'::} |::::::::::}
::N|＼:::::::::::＼:::::::{〃　 し'´::}　　ヽ:::::l　　 `¨¨７::::ィ/　　　　　・・・・・
:{　　 |＼:::::::ﾊ＼::ヽ ─┴…'´　　 ヽl　ヽ、 ∠..ィ::く
:ヽ　 .|::::::｀¨＼＼｀ `　　　　　　　　　　　　ヽ 　.,::::::::＼
､＿､_|::::::::::::::::＼ヽ、　　　　　　　　　　　　 , ' ∧:::::::::::
∠:::::::|::|:::::::::::::::＼｀ヽ　　　　 　　 　　　 　　 ∧:::::::::::::
　/:／|:从:::::::::::::::::ヽ　　　　　　　　_.. -‐ ' ／　ヽ＼:::::
./'　／{::::ヽ::::::::.:.:.:.:.:ヽ　　　　　　　　 - . '　　　　　 ＼
　　|､: :＼{ﾊ:::::::.:.:.:.:.:.::ヽ､＿ 　 　　 　 /
　　＼: : : ＼:::::::::..:.:.:.:.:.:＼　 ｀┌─- '

　　　　　　　　　　　_,. - ―― - . .､
　　　　　　　　 ／´..... : : :＿＿＿ : :＼
　 　 　 　 　 /::.::.::.::./ ´　＿＿＿ ｀ヽ: :ヽ
　　　 　 　 /::.::.:/::./ イ´: :: : : : : : ｀ヽ|:ヽ: !
　　　　　 /::.::ｨ/､:_!: :/:./: |::＿::＿-‐_ﾍノ:l:l　　　　とにかく別れなさい！
　　 　 　 !::./ ,ト..十:T:ハ: |: : : l::..:.. l: : :|: :ﾄ〉
　　　　 ｜::｀ﾒ|::.::.|:..,|:|　 l lヽ: : ト､:: |: :｜:ﾚ|　　　やる夫さんには、教養がある
　　　 　 |::.:/| |::.:..|:廾ト､ ヽ　＼:| ,.斗l-:l:.,1:!　　
　　　 　 l.::.L|{1::.:.l:.ﾄ十::ﾃ ｰ '　イｫ:卞l/ｲ |:|　　　名家の人と結婚してもらうつもりなんだから！
　　　　　|:.|:l:Lﾄ!:.:.ﾄ{　￣　　　 ,　 ￣｀|:.|:Lj:l
　　 　 　 !:|:l::.::.:l::..ト、　　　 , -､　　 ｲ::l:..:ｲ:!　　　そういう話が、もう出てるのよ！
　　　　　 lﾑ|:.|::.:ﾄ:..l |＼ 　 ´￣｀ ／7:/､/ﾉ′
　　　　　/|: ｢lﾄ::.:|.ヽ:!　 ｀　ｰｧ ´}: : j/ : |｢ト.
　 　 　 ハl: l:::l ヽ!: : :ト_- ― ＜|: :/: : : !!|　l
　　　　i 　ヽ:.l:::l : : : : l　_, ----l: : : : : :l:||　 |

　　,彡ニ三三三三三三三ﾆ=ヾ;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:i;:;:;:i'
　 ,彡ニ三三三三ニ三三ニﾆ;〃ヾ､;:;:;:;:;:;::;:;::;:::;:/;:;:/
　,彡彡,'',ﾆ=ﾐﾐミ三三三三ニﾆ彡　 ｀ﾞﾞ''ｰ-､;:;:;:;/;:;/
　',彡'/ r' ﾉヽヾミ三三三三三彡'　　　_,,,,,,､ヽ;:;ｨ''|
　 彡'|.|（‐'''"　'iﾐﾆニ三彡"´￣　　　　 ｀ﾞﾞｰ'　　;;;:|
.　 彡i､ヾ　('　 ヾミﾆ三'　 　 　 　 　 __,,､　....ﾉ 　 /　　　　千代よ、本当に申し訳ないが
　　彡ゝ ｀'' "　 |ミﾐﾐ' 　　　　　　‐'"ひi,;'´　 ,ｨ;;ｧ'
　　 '彳｀ー‐i　 |ﾐﾐﾐ'　 　 　 　 　 ｀ﾞｰｼ'　　 |､ﾆ'　　　　　　やる夫の結婚相手については
　--､/ 　 　i　 |ミﾐ 　 　 　　　　.,,r‐''"　　　| ﾉ
　く'ﾉ　　 　:i 　ミﾐ 　 　 　　　　´　　.,　'　　 |'　　　　　　　もういろいろな話が出てるんでおじゃるよ・・・・
　､＼ 　 　 .l　 ヾ 　 　 　 　 　　　.ﾉ（_,,､. 　 |
　:＼ヽ,　　 ヽ　　　　　　　　　 ／　　 ｀t‐一'　　　　　　　さすがに女中とは結婚させられないでおじゃる。
　::::ヽ ヽ　　　｀::.　　 　 　 ,; ' 　　　　　.:i　
　:::::::ﾍ ヽ　　　 ｀::. 　 　 　 　''"⌒ﾞ''一ﾉ　　　　　　　　　　それに、既に千代には良い相手を見つけてあるから・・・
　::::::::::ﾍ.ヽ　　　　ヽ､ 　 　 　 ｀ ー'ｰﾉ
　::::::::::::::ヽﾍ　　　　　｀ｰ┬‐一;;''""´
　＼､:::::::::ヽヽ　　　　　 /::ﾍ ）　｀ﾞ'ｰ､_
　〃｀ﾞｰ､;;;;＼＼　　　/i:::::::丿　' , ' , '｀ﾞヽ､

　 　　　　　／￣￣￣ ＼
　　　　　／　　　　　　 .　＼
　　　 ／　 _ ノ　　 ヽ、_　　 ＼　　お父さんとお母さんがそこまで言うならやる夫は・・・
　　　.|　　　（ー） 　（ー）　.　　|
　　　 ＼ 　　 （__人__）　.　　／
　　　 　/　　　 ｀⌒´　　　　ヽ
　　　　ヽ、二⌒)　　　(⌒ニノ

　　　　| .::. ::ヽ::丶　＼ /　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ヽ
　　　　:|:::::.:::::ヽ::::＼//..:/ /:/　　　　　..:::::　 .:..　　　　 　 ヽ
　 　 :　:|:::::::::::::ヽ:::://.::/:/::/ / / .:/ .:::::::// .::::.　　　　　　 |
　　 ..:　:|:::::::::::; --/ |::::|/::::| / / ::/:::::::::///::::::|:/ .::. :　　.:: |
　　 .::　::|::::／ '⌒|　|::::||:::::|ル'1::j|..::::::///::::::::/ /::::..:. .:. .:: |
　　..:::　::|:::{　 r'　|　||::ﾊ::::::::::::ハ|`i::::/|/|::::::::/::/::::::::,ｲ:: .:::/
　　.::::　::|:::ヽ 　 (|:　!:::: ヽ:::::::|::::::::::::::::::::`|:::::/:::/:::::::/ |::/l/　　　　　　ちょっと、よろしくて？
　　:::::　:::|::::::ヽヽ|::　　　　ヽ;::|::::::::::::::::::::::j／//:::::::/　j/〃
　 .::::::　::::l::::://‐|::　 　 　 | ヽ! :::::::::::::::〃 r'ｲ:::／　 /
　.::::::::　::::||::||:!　|:::　　　　|　　　　　　　　 !　´
　.::::::::　:::::|`ヽ､ .|:::　 |　　| 　　 　 　 　 　 ヽ
...:::::::::　::::::|　　 `|:|　 |　　|　　 　 ､　　 ,.. --'
::::::::::::　::::::|　　　|:|　 |　　|　　　　 ｀_y'′
:::::::::::: .:::::::j　　　|:!|　|:.　 |　　　　 //
:::::::::::..:::::::/ 　 　 ||l　|:::.　| ヽ､__.ノ::|
:::::::〃:::::/　　...　 |∧|::::::..|　||::::::::|::|
:::::/:::::::/　　　　　 ｀''-ヽ､:::|　||::::::::| |
／::::／　　　　　　　　　 ｀ヽ.||::::::::| |
::::／　　　　　　　　　　　 　 ヽ:::::::| |

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿_
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ,. ＜::::::::::::::｀´￣:::＞ 、
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／:::::／／　￣￣　 ∨:::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　 　 ,.:' _,. y:::::/..-=ﾆ二ﾆ=-　',:::: ‘,:::::.
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /ィ´,: /:::: |:::::i:::::::::::::::ヽ::::::‘:,:::::‘,≧x
　　　　　　　　　　　 　 　 /:ﾍ/　':::::::::|:::::|:::::::::::::::::::',::::::::',:::::::'ﾍ　/
　　　　　　 　 　 　 　 　 ,':/:/　,':::::::7＼::|∨::::､:::::::::',.ィ:: i::::::::i ヽ::',
　　　　　　　　　　　　　,':/:/ / |::::::::| __ヾ',_ヾト ﾐ ／::L::V:::::::::|ィ:::::',
　　　　　　　　 　 　 　 i/:/Y⌒ヽ:::: f iﾁ沁　　＼　ｨﾁ沁.}}::::::::| ', ',::i　　　お千代さん、一体なんなの？
　　　　　　　　　 　 　 /:〈_,:|　　　ヽ:{ 夊ソ 　 ,　　 夊ソ |:::::::::i　i', ',:!
　　　　　　　　　　　　i:::/:: |ﾟ,　　...　',＼　　　　 　 　 　 /::::::::::|　!レ:i
　　　　　　　　　　　　|/{:::/!‘, ..::::::::..!, 　 　 '⌒丶　　 /;::::::::::;:L」ﾘⅥ
　　　　　　　　　　　　|　V:√‘ ,:::::::: ! iト .　　　　　,.ィ::/::::::::/::://　ﾘ
　　　　　　　　　　　　 r‐ ´　　',:::::::/‘,:::: |::＞-＜:/:: /::::::::/:::// . ﾉ
　　　　　　　　　　 　 ﾉ　　',　　.!:::,:　 , ゝ-=ﾆ￣ヽ:､:/:::::／:::/ｲ
　　　　　　 　 　 　 ｛　 ､　 ':、　Y:::::/　...::.　 　_,ノ 厶イ､ー､＿_
.　　　　　　 　 　 　 ‘,　 入__フ-':::::::::ｨ'´ ‘,￣ヽ　_, ‐　´ ',　 ',　　ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 {＞ く_,.ィ´￣:::::ﾉ |　　! 　 　 　 　 　 ',　 ',　　 ',

..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::　.　 ...:::　　 ...::::　　　　 　 r'′　 ／　　　／
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::...: ..::::::　 ..:::::::::　　　　　　/　　／　　　／　　 ヽ
:::::::::::::::::::::::::|::::::::|:::|:::::: .::::::| ..::〃:::::　　　　 / /-イ　　　 ／
:::::::::::::::::::::::::l::::::/|:::|:::::::::::/|..:::/:::::::　　　　/|/ 　 /　　／:::.::::.　　 .:.　　　　　　　　私のお腹には
:::::::::::::::::::::::::||:::厶l::||::::::::/ |::/|:::::::　　 .:::/　ﾘ 　 ´￣//|:/::::. .:　:::::.
　::::|::＼:|::::::||::/二ﾄ=ヽ:/ミl/-|::::::　.::///- ニ≦二厶/ｲ:::::::::: /:::::::　/　　　　　　 やる夫さんの子供がいるんです
　::::l|::::Xﾍ::::|彡Y＾ll::::::::::::::ﾄﾐ､|:::::..::/〃　 rｲ:::::::::::::i^ミ /::::::::;ｲ|:::::: /ﾘ
:＼:|ヽ〃:::＼ヽ ﾍ ヽ:::::::::ノ 　 |::::/ /　　 　 ヽ::::::::ノノ /::::ルﾍ/:::／／
:::::::／:::　　.:::トヽ ｀￣￣´　 　|:/　i 　 　 　 ｀￣￣´ / イ::::::/／く
:／:::　　 ..::::::ﾊ　　　　　　 　 　 　 |　　　 　 　 　 　 　 /::::::.　::::.　＼
　　　　..:::::// ｀、 　　　　　　　　　!　　　　　　　　 　 ∧::l:::::.　 :::. ＼＼
　　　..::::///=＝ヽ、　　　　　　　　　　　　　　　　 ／＝ﾍ ﾍ:::::.　 :::.
　　..::／ //　　　　ﾘヽ､　　 　 ´￣_￣｀　　　 , イ| }　　　ヽヽ､::::::.　:.
　.::／|　|/　　　 〃ﾚ}ヾl|ヽ､　　　　　　 　 ／ﾘ/ヽ!ﾘ　　　 ヽヽﾄ､::::::.
::／　||　|| 　 　 　 　 　 |　　｀ヽ､＿__,　'" 　 |　　　　　　　 ヽ || ＼::::.

　　　　 ＿＿＿_
　　　／　　 　 　＼
　 ／　　─　 　 ─＼　　　　　　　　へ？
／ 　　 （○） 　（○） ＼
|　 　　 　 （__人__）　 　 |　　　　　
/　　　　 　|!!il|!|!l|　　／
　　　　　　|ｪｪｪｪ|

　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　　　＿　　,.r' ´　　　 ￣ 　｀`　､
.　　　　　　　 ,.r' ´　　　　｀`ヽ: 　　　　　 　　　　ヽ
　　　　　　／　　　　　　＞'´ 　　｀`ヽ.　　　　　　　 ヽ
　 　　　 /　　　 　 　／　　 　 /＞―――――- ､.、 ヽ
.　　　　,′　　　　／　　　 　 /´　　＿ -―――- ､jr ､ ヽ
　　　　ｌ　　　　 ,.' ﾑｲ　　 　 ムィ´　　　　　　　ヽ 　ヾﾍ} 　',
　　　　ｌ　　　　,.ィォ　　 　 　ｌ´:｜　　　 !　　 　　ヽ　　ヾ〉.　!
　　　　ｌ　　　く,イ升 　　 　　l 　 ハ、　 ｌ`ヽ　　　 },ｨ　 ﾄ､ 　l
　　　　l　　　/ ,ｲ　!:　　　 　Tヽｌ.､　ヽ ｜ 　ヽ､ ィ´ヽ、!.､〉　ｌ
　　　　ｌｌ　　/ ム､Y!.　　 　　ト､!　｀`弋ト､　　　ｲ汝}f`!ﾑﾄ、 !　　　　・・・・・え？
　　　　ｌ!　く,.ｲ ,r.､.}i 　　　 　ｌ くr'fc＝.､ 　　　　 ｰ-='.ｌ　ﾊ　 ｌ
　　　　l!」｜ゝ､込 l!　　　 　｜　戈::ﾝj　 　　　　　　　ｌ,ｲﾑjﾄ､!　　　　あなた今、何て言ったの？
　　　∠_ ｀ヽﾑへ､j　　　 　　ﾄ､_ 　 u 　　　　　　 ｀,./ｌ. ｌ　,':　}
　/´ 　　 `ヽヽ:ヽ　ヽ､! 　 ハｌ´　 ヽ. 　u 　　　 ,. '´/ !｜/ｲ ﾉ
./　 　　　 ヽ!　',:{　　　'、　　 ト､ t_」＿　　　　　 /,ｲ ﾉ / ,′
′　　　　　 {　 }:ｌ　　　 ヽ　 ｜　　　 　｀`ヽ＿,.ｲ/`ｹ∨./
　　　　 ヽ 　ｌ.　ヾヽヽ　 /ヽ　 !＿＿＿＿_」 ハﾊ　ｲ　∨
.　　　　　 ＼ｌ　　ヽ::､ }/　　ヽﾍ、＿＿_　ヽ 　/. ﾄ､l! 　 l
、　　 　　　　`、　 ヽ/　　　　}r- ､＿＿ヾ/ /　/. / /　 ｌ
.ヽ　　　　　　　ヽ　 /　　　 ／　　　　　　 ∨ / ,.ｲ}/　　 !

うわぁｗｗｗ

　　　　| .::. ::ヽ::丶　＼ /　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ヽ
　　　　:|:::::.:::::ヽ::::＼//..:/ /:/　　　　　..:::::　 .:..　　　　 　 ヽ
　 　 :　:|:::::::::::::ヽ:::://.::/:/::/ / / .:/ .:::::::// .::::.　　　　　　 |
　　 ..:　:|:::::::::::; --/ |::::|/::::| / / ::/:::::::::///::::::|:/ .::. :　　.:: |
　　 .::　::|::::／ '⌒|　|::::||:::::|ル'1::j|..::::::///::::::::/ /::::..:. .:. .:: |
　　..:::　::|:::{　 r'　|　||::ﾊ::::::::::::ハ|`i::::/|/|::::::::/::/::::::::,ｲ:: .:::/　　　　私のお腹にはやる夫さんの子供がいるんです
　　.::::　::|:::ヽ 　 (|:　!:::: ヽ:::::::|::::::::::::::::::::`|:::::/:::/:::::::/ |::/l/
　　:::::　:::|::::::ヽヽ|::　　　　ヽ;::|::::::::::::::::::::::j／//:::::::/　j/〃　　　　　だから、別れろと言われても無理なお話で・・・・
　 .::::::　::::l::::://‐|::　 　 　 | ヽ! :::::::::::::::〃 r'ｲ:::／　 /
　.::::::::　::::||::||:!　|:::　　　　|　　　　　　　　 !　´
　.::::::::　:::::|`ヽ､ .|:::　 |　　| 　　 　 　 　 　 ヽ
...:::::::::　::::::|　　 `|:|　 |　　|　　 　 ､　　 ,.. --'
::::::::::::　::::::|　　　|:|　 |　　|　　　　 ｀_y'′
:::::::::::: .:::::::j　　　|:!|　|:.　 |　　　　 //
:::::::::::..:::::::/ 　 　 ||l　|:::.　| ヽ､__.ノ::|
:::::::〃:::::/　　...　 |∧|::::::..|　||::::::::|::|
:::::/:::::::/　　　　　 ｀''-ヽ､:::|　||::::::::| |
／::::／　　　　　　　　　 ｀ヽ.||::::::::| |

　　　　　|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;i;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|
　 　 　 .|_;:_;:_;:_;:_;_:_;:_;:_;:_;:_;:_;:i;:_;:_;:_;:_;:_;:|
　 　 　 |_;:_;:_;:_;:_;_:_;:_;:_;:_;:_;:_;:;i;:_;:_;:_;:_;:_;:;|
　　　　 |＝ﾆニﾐ 　 　 , 一,　　　､ｰ､　ヾﾐi
　　　　/ﾆ三彡ゞ,. ..　`""´　　　　`"　 ,iﾐi
　　 　,i三ﾆ彡ﾗ".: 　 , -‐‐-'. 　 .: ｰ- ､.ヾi
　　　 ゞ彡彡'. .:　　,ｨ'で入　.　'. ,ｨ'で)'､ ∥　　　・・・・・・
　　　,r=ﾐﾆ彡 ::　 　 ｀ﾞﾞﾞ"´ﾉ.::　 ',｀ﾞﾞﾞ"´　.|
　 　 ii ﾉ,,ゞ彡 : ::.　　　 　 ' ,::: 　 ', 　 　 .:|
　　　ヽ.( 〉ヾﾘ : : ::... 　　/ゝ =､_,,r｀､ 　 ::l
　　 　ヽ　"ヾﾘ : : : :::..　,'　　　: :　　 i　.::l
　　　　 ｀卅ヾi : : : .:::　: 　_,ｨｪｪｪｭ､ :i　::i
　　　　　' 'ヾ| ', : : .:::　i 〈-‐‐rー, i　i .:/
　　　　　　　ヽヽ: : :::　i　ヽｚｪｪｪｭﾘ :! /
　　　　　　 ,､.|: :ヽ: ::.. ヽ　ヽﾆ二ﾉ　 /
　　　　　 /i |ﾉ: : : ヽ: :.　　　　　 　 /
　　 　 　/:ヽ＼: : : : .｀ﾞｰ- ､..,,,,,,...ノ |＼,,_

　/／７ヽ　イ : //:_/_.:／　|: :.:|: : ヽ:.:.. : : : : :.. |.　l　　:.:.:＼＜二ﾆ.┬ ´
/ｲ　／イ｀:/: :/:l: :/:./｀ヽ　l: : :ﾄ: : :.:ヽ:.:.:.. : : :.:.l:.:.:|:.:..　　 :.:ヽｰj　ﾉー 二
｀　/´: : : /: : l:. l /l:/　　 ＼ヽ:.| ヽ: : :.ト 、:.:. : :|ヽ_L:.:.:.:.|:...|　ドイ￣:.:|
　 L〉: : : l : : |:. |:| |′　　　 ヽヽ　 ＼:.{　 ＼: :イ´l:|:.:. :.:.|:.:.:!:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.l　　　　　　やる夫さん！
　 |: : : : :! : : |:. :l{ 　 z三ミ ､､ ＼　　 ＼　／ヽj　 }l!:.:. :.:l:.:.:l!.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:l
　 {/: : :.:!: : .ﾊ:. :ﾄ　　´　　｀ヽ　　´　　{ｰ'r_z三ミ、 |:. :.:/:.:.:ﾊ:.:l:.:.:.:.:. :.:|:.:.!　　　　　あなた、一体何したかわかってんの！
　/: /: :.:|: |: :..ヽ:ヽ　　　　　　　　　 i　　 ´　　　 ｀ j: : /: : /: }/ハ:.:.:. :.:!:.:.l
./ /: :.:小 :!: :.:.:.:ヽ:＼　　　／⌒ ｰ--､‐ ､　　　　/:／/:.ｲ:.:.:/:.:.:.:.!:.:.: : ﾄ:.:.l
':/!: ::. :.|:ﾊﾄ: :.:.:.:.:.:ﾄ.ｰ　　/　　 　 　 　 ＼i　　　/ｲ:.:/´:.:|:.:/:.:.:.:.:.:|:.:.: : | l:.:l
/ | : :.:.:.l:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.l:.:＼　{　　　　　　　　 j　　 /:/:./:.:.:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.:l|:.:. : l　!:.!
!　!: : :.:.:|!:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:l´ノ ＼ｰ-　　＿＿_ノ　 .イ:/:./}:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:./|:.:.: :l　j:ﾘ
| ,.ゝ---― ７´: ＼:.ヽ　　 ｀　、 ‐ _ ..　.＜_:.:.:./:/:.j:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:/　!:.:.:/ //
ｲ　 　 　 　 { : : {　 ＼ヽ　　 　 ￣/　ヽ:..:..ヽソ/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.:.:/　 j:.:/ /´
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,　　､､　,
　　　　　　　 　 　 　 　 　 ､､ ゛　_＿＿＿　　' ,　　　　　　　　　　　　　　　　 丿⌒ヽ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 ,'　　／⌒ 三⌒＼ 　丶 　 　 　 　 　　　　　 ／⌒　　　　　ヽ
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　　　　 　 　 　 　 　 　 ; ／:::::⌒（__人__）⌒::::::＼ ; 　 　　　　　　　　　）　 み 　 　`　 （
　　　　　　　　　　　　　; |　　u　　|ｒ┬-| 　　u　　| 　 　 ＿　　　　　／　　ま　　　　　丿
　　　　　　　　　　　　 ;　/´￣｀｀゛'- ._‐´　u　　／ 　　　　　ヽ ､＿ノ　　　 せ　　　 ／
　　　　　　　　　　　　,'　|　　　＿＿＿）　　　 ＼ 　　_　　　　 ヽ､＿ノヽ　 ん　　 ノ
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　 　 　 　 　 　 　 　 ; 　| 　　　　　　　　　　　　　　　￣）　､　　　　　　（　　　　 /
　　　　　　　　　　 　 ;　| 　 　 　 　 　　　　　　|￣￣￣ 　　;　　 　　　　ヽ､＿ノ

　　　　　　　 　 ,　'´￣￣｀ ｰ-､
　　　　　　　 ／　　 〃" ｀ヽ､　＼
　　　　　　 /　/　 ﾊ/　　　　 ＼ﾊﾍ
　　　　　　 |i │ ｌ |ﾘ＼　　　 ／}_}ハ.　　　　　　うわぁ・・・・・・
　　　　　　 |i　|　从 ○　　　 ○ｌ小N
　　　　　　 |i （|　⊂⊃ ､_,､_,　⊂lｉ|ノ
　　　　　　 | i⌒ヽ j 　 　 　 　　ﾉi|__／⌒)
　　　　　　 | ヽ 　ヽx＞､ __,　イｌ　|::::ヽ／
　　　　　　 |　∧__,ﾍ}::ﾍ三|:::::/ｌ|　|',:::::ﾊ
　　　　　　 |　ヾ_:::ッﾘ :::∨:／　|　| >'''´


　　　　　　　　 　＿＿
　　　　　　 ,...:.´:,.:.::.::.::.::.:｀:....、
.　　　　 ／.::.:／.:.r-‐-く::.::.::.::＼　　　　
　　　　'.::.::／.::.:/´　　　|＼::.ヽ::.ヽ　　
　　　 :.::.:/〃.::/　　　　ﾉ　 ヽ.::}.::ﾊ　　
　　　ｌ.::.::{.:{.::{（ ___ノ　　~ヽ､_}ノ)ﾘ　　 　　　できちゃった婚かよ（笑）
　　　|.::.: ∨ﾊ　　　　 　 　 __ |　　　　
　　　|.::.::.::.::|:| c'⌒`　　　´　ﾟ|　　　　
　　　l.::.::.:（_|:ｌ 　　 ┌-‐ ７　ﾉ　　　
　　　|.::.::.: 人＼.,__ ヽ　_ノイ::| 　
　　　|.::.::.::.::::::＞＼厂　＼ !八　　
　　　|.::.::.:l.::.:f｛´⌒ヽマ⌒ヾ:::.:＼
　　 /.::.,.: |.::::|∧　　 Vﾊ／{{￣⌒ヽ
.　 /.::./.:: |.::::| :∧　　／　　ゞ)ﾉﾉ)ﾉ
　/.::.,.::.::.::|:::::|＿∧　　　　／　｝::.::|

　　　　　　　　　　　　　　　　　　-─== ＝＝ミ
　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:､:.:.:.:. ＼
　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,:':.:.:.:.:／ 二二二 ＼:.:.:.:.:.ヽ
　　　　　　　　　 　 　 r'7:.:.:.:./:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.l:.:.:.:.|｀了
　　　　 　 　 　 　 　 /〃:.:.:.:.:.:.:/ ヽ:.:.:.:.:.、:.:ﾊ:.:.:.:.:|＼}
　　　　　　　　　　　/廴!:.:.:.:.:.:N＼ ﾊ:.:.:.ｌ:.Χ从:.:.:.:|イ:|　　　　　もういいわ！
　　　　　　　　　 　 | ｌ:/|:.:.:.:l:.:.芹ミ、＼:ｌ ィ笊Υ:.:.|∧|
　　　　　　　　　 　 l //:.:.:从│匕ﾘ　　　 匕ﾘ |:.:.:.| |ハ　　　　　あんたたち、結婚でもなんでもすればいいでしょ！
　　　　　　　　　 　 〈//:.:.:.:i:.:ﾊ　　　 ′ 　 　 ﾑ:.:.:| |:V
　　　　　　　　 　 　 V |:.:.:.:|:.:.:.:ヽ　 ´　｀　 イ:.|:.:.:从ﾊ!　　　　
　　　　　　　　　　　　八:.:.:ﾊ:.:.:.:.:.:≧= =≦{:.:/:.:ｲ:./ /
　　　　　　　　　　　　　 V┬‐:=Vノ　 　 　 V≧ｘ __
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　　　　　 　 　 　 ,r ’ 　 |:i:i: : : : |=====ミ:' : : : : :/i// ヽ
　　 　 　 　 　 ／　　　　|:i:i: : : : |　　　　/ : : : : /i//
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　　　　　　　|ミﾐ:::l　　 r‐‐ｧ　　　　r‐‐ｩ　　 _」　 三|
　　　　 　 　|ミﾐゝ'　　 .￣　　　　　 ￣　　　{,,,､　三|
　　　　　　i´lﾐ: ! 　 _,,.-_-　　　　　　 .-_､　　　:i　三|　　　　　　　ちょっと待つでおじゃるよ！
　　　　　　|:|ﾐ::ﾉ　 .,,ｨ'r｡ｧ`ｭ　　　　ｨ"r｡ｧヽ, 　 | :ﾆ/i｀l
　　　　　　.!ヽ:l　 　. ｀'''''"´~ / ::.　弋''-‐.'｀　　 |. ﾉi !;ﾉ
　　　　　　 i 'ゞl:::.　　 　　　./　::　　 .ﾞ‐-　　　　i::l,,i /
　　 　 　 　 l ..|:i:::.　　 　　;〃　::　 i,　　　　　　 | |';.ﾉ
　　　　　　　 ~ゞ::::::::...　　''〈〟 _〟}::　　.......　　|├'
　　　　　　　　 |:::::::::::::..　　　 ) (　　　　.::::::::.　ﾉ:ﾉ
　　　　　　　 　 !::::::::::::::...._,,...____　　　..:::.:::.　 ﾉ/_
　　　　　　　　　｀ヽ,::::::::::..{〉ﾍ,__,ﾞiq　　　　　／!1l
　　　　　　 　 　 　 l::::::::::.八｀-''ﾌ~i　　　　/ ;;r' .i ヽ
　　　　　　　　　　/|ヽ:::::: i :^‐‐' .ﾉ　　　/　/　 /　 ｀!_
　 　 　 　 　 .,ィ'ﾌ .i　;;'､::　ﾞー-‐′　 ／ .ﾉ　./　　　 -〒ヽ
　　　　_＿／-/　　ヽ　. .ヽ..,,＿＿ ／ ／　./　　　　　ノ　 }

:.ゝ,く:.Y　　 ヽ|.:.:.:.　:　 ｌ:.:.:.ｌ／:.:.:.:.:.:／　/／ヽ }: :.:.:./ヽ: .:.:.:.:.ｌ　|:.|
:.:.ハ:.:.{　Y⌒ ｌ:.:.:.:. .:.　 !:.:.ｌ:.:.:.:.:　 ´　／´　　 〉:.:.／:.:.:.ｉ: .:.:.:.:l 　!:ｌ
:/　ﾊ八乂_.　 !:.:.:.:. :.: 　ｌ:.ｌ　´ .○≧x.._　　　/:／:.:.:ハ:ｌ!:.:.:.:.ﾘ　 ｌ:!　　ああああーーー！
ｌ　ｌ:.:.Ⅶヽ　 ヽ.ｌ.:.:.:.:.:.:.:.　ｉ!　　 。　｀i.｀ヾミo./ ' ﾊ: :/　 !}.!:.:.:/　　ﾘ
ｌ　ｌ:.:.:Ⅴ:.:.ゝ-､ ｌ.:.:.:.:.:.:.:.　ｌ　　 　 　 |　　i´　 　 {／　 /'　! /　　/　　　私のやる夫さんがーーーー
ヽ′:.:.Ⅴ:.:ｉ:.:ｉ:l　!:.:.:.:.:.:.:.:.ﾑ　ｏ　　　i　　| 　　　丶　　　 }/
:.:.:.:.:.:.: :ヾ:.:ｌ:.l:l　 !:.:.:.:.:.:.:.:.ﾑ 　　 　 ﾉ　ﾉ 　 　 　 　 >　 /'　　　　　　　女狐に盗まれたわーーー！
:.:.:.:.:.:.:　:.:. :ｌ:l:! 　 !:.:.:.:.:.:.:.:.ﾑ　　 ノ ノ 　　_ 　 　.イ
:.:.:.:.:.:.:　 :.:.:.:ｌ!　　 !:. :.:.:.:.:.:. ﾊ ／／ 　 ／:.ヽ＞-'　
､.:.:.:.:.:.:.　 :.:.∧　　 !.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾊ i´　 　 (::}:.:ﾍ　　　　　　　　　　　　　　あの女は泥棒よ！
: ､:.:.:.:.:.:.　　: ∧　　 !:.:.:.:.:.:.:i:.:ｉﾉ　　　　} ヾ:ﾍ
: :.＼ :.:.:.:.　　 :∧　　ｌ: : :.:.:.:|ｉ l 　 　 /´: .:ﾊ:.ﾑ　　　　　　　　　　　　　恩を仇で返されたわ！
､:.:.:.:.＼: .:.:.　　 ﾑ　　ｌ:ｉ:.:.:.:.:| !l:. 　 _ハ: : :.:.ｌ ｉ:ｉ
-＼:.:.:.:.＼.:.:.　　 ﾑ　从ｉ:.:.:.:! |!:.:ﾊ　　ﾊ:.:.:.:.ｌ |:!　　　　　　　　　　　　　丸上一家の面倒見たのは一体誰なのかわかってんの！
:.:. : ＼:.:.:.:.＼:.:. 　 ﾑ　} | : / :|! ｉ:.:!　　∧: : ｌ |!
: : : : : :＼: .:.:ヽ .:.　 ﾊ ﾄ.! /:.:ﾉ' ﾊ |　　　 ',:.ﾘ/
:. :. : : : : : : 丶: ﾍ｀ヽ ﾊ: }'≧x:/　}!　　　　}'

　　　　　　　　　　　 ＿＿__
　　　　　　　　　：／　　　　＼：
　　　　　　　 ：／ _ノ　iiiii ＼. ＼
　　　　　 　／ 　（○） 　（○） 　＼　　　　とりあえず、ここから出るお・・・
　　　　　 ： |　　　　（__人__）　　　 |：
　　　　 　　 ＼　　　｀ ⌒´　　　／
　　　　　　　 / ⌒　/⌒Y⌒ヽ ヽ
　　　　　 　：|　　＼|　　.i　　ｲ　|
　　　　 　 　|＼　／ 　 人 　.＼!
　　　　　 　 |　 ＼___／　 ＼__/：
　　 　 　 　 |　　　　　　　　/


..:::::::::::::::::::::＞'´　 {: :}ノ..::::::....　.::::..　　　　　　　　　 ｀丶､
:::::::::::::_ -'´　　　　∨:＼::::::...　　　 ...　　　　　　　　　　　､ヽ
::::::::∠..._　　　　　 :ヽ::::::＼:::::/:　.:::::　　　　 ..::::.　. ..　　　 ｀ヽ
::::::::::＼: ￣　ー‐-､　ヽ:::::::ヽi:::..::::::::.　　 ..::::::::::::　:::. ::::.. ::.　 . ヽ
::::::::::::::::＼＿＿＿_}／:::::::::::::|:::::::::::::.　.::::::::::::::::: .::::i､:i:::::. ::::. ヽ. ',
::::::::::::::::/:　:　//＼:､:::::::::::::::::|::: {:::::::::::.:::::::::::::::::::::::/-}ﾊ::::::};:::: :ﾄ､:',
:::::: ::::::/:　:　//{ :{:::＼:::::::::､::ﾊ:::i､:::::::::::::::::i::::::/:::ｲヵ､ﾉ}::/::}::;.::} .}/　　　ええ・・・そのつもりですわ。
:　.::::::/　:　//ハ ::､::::::＼:::::ﾞ{ ｒﾍ! >::､:::::::/|:::/／､ｆ{ 〈://:;ｲ::ﾙ'　′
..::::::::/:　: ///　 '､:::､::::::::::::::::ヽ -/::::::＼:{ ﾚ'´　　 ｀ ノ'､/ ｊ/
::::::::/ :　//i {　　ii ＼:::::::::::::::::::｀7::::::::: :::i`　　　　　　　 丶
::::::/:　:///1|　 ,ii　､_＞.:::::::::::::;//:::::::　::|　　　　　　　 ｒ '´
::::::}:　///　ｌ{　 ii　　｀ ﾌ::;::::/イ:/:::::::　 i::i　　　 　 -‐ｒ'′
:::::ｊ: ///　　ヽ ii　　　/イ{:/　//:::::::::　 i!:|　　　　　 〈
:::////　　　　,ii　　　 }￣｀`7:;1::::::::::　 ﾄ.| ｒ‐ｒ　..... ノ
////　 　 　 〃　　 /￣ ＼i/ |:::::::::::.　{ ﾊ{ ､!
// '　　　　 〃　　,-L__ ､　 iヽ{::::::::::::.　ﾞ､::丶',

┌───────────────────────┐
│この件にびっくりしたのは何も両親だけではない。　　　..│
└───────────────────────┘

　　　　　　　　　　 ／!/ヽ::::＼::ヽ＼ヽ､::::::＼ヽ:::::::::::ミ./
　　　 　 　 　 　　/::::!i::::',ヽ::iヽ＼:＼!::＼ヽ::ヽ`::::::::::ヽi.
　　　　　　　　　//:::::i:::::::'.,ヽ:i:::::::`::ヽ::::ヽ＼:＼:::::::::ヽi　　　　　　　え？やる夫兄さんがお千代さんと・・・・
　　　　　　　　 /::::::::::l:::∧:､::､:!::iヽ_::::::ヽ:::ヽ＼:ヾ:::::≦
　　　　　　　 　iｿ:::::::::!:i{:)ヾヾヽ::i {:ｿヽ､::::::::ヽ＼::＼::::::i　　　 　　　何の冗談？
　　　　　　　　ﾘ i!:::i:::::!ﾞ＝ﾂ` ｀ヾ!＝"　 i::::::::｀::ヽ:::::::ヾ',
　　　　　　　　!　i:::!i::::ｉ　ヽ　､　　　　　　i::::::::::::::::`:::､::ヽゝ
　　　　　　　　　 リ i!'i:',　 ｀　　　　　　　i::::::::::::::::::::::::＼ﾐ､
　　　 　 　　　　　!　 ! ﾊ. ヾﾆ= 　 　 　　!:へ:::､:::::::::ヽ＼`
　　　　　　　　　　　　　i:i 　ー　　 　 ,..ｨﾘ　　ヾ､ｼｧヾﾐ､
　　　　　　 　 　　　　　 ﾘヽ 　 　,..::'" 　! :　　／'"／　 ｀ｰｪ､
　　　　　　　　　　　　　　　｀""´ヽ　　　 :. ／/ ／　 　 r'´　 ｀- ､._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ､　 :／ /ﾝ　　　　i　 　　　　　`ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ'　 /　　　　　i　　　 　　　　　',

┌─────────────────────┐
│このことについて安田は日記にこう書いた。　　　　.│
└─────────────────────┘

　　　　　　　　　 　 　 　 　 ＼ー-- ､,,_ー=ミ‐-..､
　　　　　　　　　　　　 ＿＿＿ﾐ::::::::::::::::｀¨ミヽ､::::::ヽ.　　　　　　　　・・・二人はやっぱり関係があって
　　　　　　　　　　＜:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ヽ､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾄ､　　　　　　余儀なく結婚しなければならなくなった。
　　　　 　 　 　 ー=ﾆ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::j::ﾊ
　　　 　 　 --─=＝ﾆ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヾミ:::::::::::}　　　　　兄さんはきっと、将来は博士になって、大きな家をかまえて
　　　　　　　 ,,ｨ彡:::::／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::彡ｲﾊ::く
　　　　　　／::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::l::::::::',　　　　美しくて学問のある奥さんを娶ると・・・
　　　　 ／---─ｧ':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／::::::::::::／:::ﾘ:::::::}ﾊ
　 　 　 　 　 ／/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::イ:::ﾂ<彡'/:::;イ::::::::::l:::|　　　　そして、大隈邸跡地にある日比谷大神宮で盛大な結婚式をすると思っていた・・・
　　　　　　　　/::::ｨ::::::::::::::::::::::::::,ｨ/ 　¨''=ｲ _,ｲ:::ｲﾃ ::::::::::ハj
　　　　　　 _,,ｲ／/:::::::::::::::::::::ｲ/ |　　　　 　 ノ　|¨ .::::::ｲ/　　　　　　
　　 　 　 　 　 ∠ イ:::::::::ｨ::/ .|　　　 　 　 　 ､ _｣ ｲ:／.j'
　　　　　　　　　　/ｲ:／ .|ｲ　 　＼　　　‐--- ／|:/　　　　　　　
　　　 　 　 　 　 __ ｲ　　 j　　　　　＼　　ﾞﾞﾞ／ 　.ｿ
　　　　　　　　 /＼　　　　　　　 　 ／ヽ- '


日比谷大神宮＝東京大神宮
今では一般的になっているが
大正時代に、神宮で結婚式を行なう事が最新の流行となっていた

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, 　 ,,,.:-‐,,..... -
　　　　　　　　　　　　　　　　　　, ::':ﾙ'´:ｰ''´::::≦-
　　　　　　　 　 　 　 　 　　　r''ﾆ、:::::ニ＝-:､::::二ｪｪｯ=-‐
　　　　　　　　　　　　　　　 r'::::::ﾆ-､::::::::ミﾐヽ､::::::::::::::＝ﾆ＿
　　 　 　 　 　 　 　 　　　 /:://:::::ミ､::::::::::::＼ヽ､:::::::::::::＜　　　　　　肉の力は恐ろしい・・・・
　 　 　 　 　 　 　 　　　　,':::,'::::iヽヽ:::ミ:::::､:::::::::＼:::::::::::::ヽ
　　　 　 　 　 　 　 　 　 /::::!:::::ヽ:ヽ::::::::::`:::::::::ヽ:::ヽ::::::ヾヾ､　　　　兄さんは弱者であった。
　　　　 　 　　　　　　　/"i::::::::::::ｉﾞ_､:::::::::!＼vヽ、:::::::::ヾ:::＼
　　　　 　 　 　 　　　　　 i:;::::l::',:li ｏヽ`ヾi. Y'ｏﾞﾘ､:::::::::::iｰ=ヾ　　　　弱い！弱い！弱すぎる！
　　 　 　 　 　　　　　　　/ lﾊ::::',ｉﾞー" 　 ′ ー" i:::::::::ヾ､
　　　　　　　　　　 rｲ￣'",ﾆ､!:::::i.　 　　. . 　 　　,':j::lヾﾔ-､_　　　　誘惑にひっかかるような、弱い人であった。
　　　　　　　　　／ |　　　l　lｻ!::iヽ 　 . --､ 　,.ｲ::l!';:l　　　 ,ヽ
　　　　　　　　　|〉　!　　　|　l八ﾞ!　＼　￣ .ｨ'　/ｉ! i '!　　　i　i
　　 　 　　　　／<　';,.　　 l　| ヽゞｬ-､`＝ﾝ　_ｿ, !　i　　　 ,'　ヽ
　　　　　　　 〉ヽ-`'　i!/｀`ｉｰ',　 ｀`-ﾆ_--‐'ﾆ-' ,'　 / ｉ　 / i　i l
　　　　　　　/ 　' , ,,,i'´!、 l-　ヽ=- -‐-;'''´　　　 　　 ｌ　　, ' ,' .i
　 　 　 　　/　　　ﾞl　i　 'i　j/　 ,..-‐'￣　　　　 　　　 !　/　　　|
　　　　　 /　　　　 ll､ヽt,ｹﾝｪ‐'´　　　　　　　　　　　 ,!'　　　　.|

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃この件で、叔父さんは寝込んでしまった。 ....┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

　　　　　　　　　　　　　　　　|;::;:;:;:;:;:;:;:;: ;::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:＼
　　　　　　　　　　　　　　　　|;::;:;:;:;:;:;:;:;:; :;::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;::;:;:;:;:;:;:;:;:;:-‐＼
　　　　　　　　　　　　　　　 /:;::;:;:;:;:;:;:;:;:;: ;::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;::;:;:;:;:ｚ--┤|三ヽ
　　　　　　 　 　 　 　　 　 /l;:;::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;_:;:;::-‐'''"⌒"ヾﾆ三三||三三;、
　　　　　　　　　　　　　　/::|--┬‐‐'''"´　　　 _,, -‐､、 ＼ﾆ三||三三ﾄ、　　　　働きたくないでおじゃる！
　　　　 　 　 　 　 　 　 /;::/|三'　,--､、　　　,ﾂ'"´__　 ､　 ヾ;ﾆ||三三=l
　　　　　　　　　 　 　 /;::/ ,|三'　'"´_｀　'.　 /　 ｨ句㍉、゛ 　',ｦ.l三三ﾆl　　　　　絶対に働きたくないでおじゃるよ！
　　　　　　　　　　　 /;::/ .∧ニ;　,ｨ句ゝ .:　 l;:.. "￣´　　　　 lﾂl三ヲ"ヽ
　　　　　　　　　　 /;::/ ./　 ',=|　´￣　/.:.　 :::::..　　　　 　 　 |j.ｌ三ｿヽ .|
.　　　　　　 　 　 /;::/ ./　 　 ',;l　　　　 r'　　,⌒):　　　　　　 ||.「ﾆ;ﾉ　）l
　　　　　　　 　 /;::/ ./ 　 　 .ヾl、　　　ゞﾞ ‐'"´　ﾞ　　　 　 　.||.lヲr ノ /
　　　　　　　　/;::/ ./　　　　　ヽl　　　.:'　 ＿,、　ヽ　　 　 　 l l　 r　.ﾉ
　 　 　 　 　 /;::/ ./　　　 　 　 ヾ、　　 ,イごニ㍉、　　　　 // 　 |从
　　　　　　 /;::/ ./　　　　　　　　ヽ　 　 ゝー‐‐"´　 　 　 .//　.　|从ヽ
.　　　　　 /;::/ ./　　　　　 　　 　 ヽ　　　　　　　 　 　 　//　.:　 |ﾂﾉ
　　　　　/;::/ ./　　　　　 　 　 　 　 ＼　　　　　 　 　 ／/　.::　／ ＼
　 　 　 /;::/ ./　　　　　　　　　　　　　 ヽ､ 　 　 　 ／／　 .::／.:　　 人
　　　 /;::/ ./　　　　　　　　　　　　　　　|ヾﾆﾆ=んぐく　　／　　　／;;;;;;;＼
.　　 /;::/ ./　　　　　　　　　　　　　　　,ｲ　　 ｊ'川 ﾉlヽl ソ　 　 ／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ＿
　　/;::/ ./　　　　　　　　　　　　　　　/;;;ヽ　 | | ﾉ/ l亅|'　　／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`;;;ｰ-,,

┏━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃叔母さんは無口になってしまった　　 ....┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━┛

　　　　　　　　　　　　　_,　-─‐…ー-
　　　　　　　　　　,　 '::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀丶、
　　　　　　　　 ,∠:::::::::/' ´￣ ｀¨　ｰヽ:::::::ヽ:::::＼
　 　 　 　 　 r -/::r::::/'::￣￣::~:¨ｰ-､ヽ::::::::<ﾆ二l､
　　　　　　 /ヽ/::,'::::/:::!:::､::::::::::::::::::、::::|:::::::::|＼／l
　　　　 　/::ノ/::/::::ﾊ::::|::::ヽ:::::ヽ::::::::ヽ::l:::::::::|,ｲヾヽ
　　　　　 |:://::::l:::::Ｘ i::ﾊ::::|＼::::lヽ,::::::〈!:::::::::|::!ヽ:∨
　　　　　 !ﾊ/:::::{:::::!　ヽ,ヽl　 ヽ ／ ＼::l:::::::::l:::∨:::l
　　　　　 !| ｉ:::::::i:ヽ! -=･=- 　 '-=･=-　l:::::::::l::::::|::::l
　　　　　 || !:::::::l::::::!　　　　　　　 　 　 !:::::::::l::::::l::::l　　　　　･･･････
　　　　　 ﾘ ヽ::::ヽ::ﾍ| _　 ､―､　　 　　!:::::::::l::::::!::::l
　　　　　　　　ヽr つ(〈へ ￣ 　 　 , .ｲ::::::::/::::r|::/
　　　　　　　　 /-7 ^ /ヽ::＞- ＜´ ィ:::::::/:::::/ ﾚ
　　　　　　　 / ﾆ7 　 !ｰ┬ !　　　 　L彡 ﾊ:/
　　　　　　　 |　　'　 /　 |　 　　　　,　-'"´ ￣ 丶、
　　　　 　　 /　　 / 　 　ゝ---‐' ´　　　　　　　　 l

　　　　　　　　　　 　,
　　　　　　 　 　　,r/　,;-ー_
　　　　　　　　　/:::レ:::::三:::::｀ミ::=-､
　　　　　　　　 ,i::::::::::::::::､:::::::､::::ヾ::ヽﾐｰ-､
　 　 　 　 　,r'::::::::::::::::::ヽ::::::::＼.:::::::::::::＼　　　　　　　こうして、やる夫一家は沈んでいく。
　　　　　　//:::::/:::;:::i:::::ヽ:::::::::::::＼::::::::::::::ヽ
.　 　 　 　/::/:::::::/_ヽ:!:::::ヽ:::i`_､:::::ヽ ::ヽ:::::::!　　　　　 あまりの驚きのせいで。
　 　 　　 i::/::::::::/'oヾ､:::|ヽ::Y o＼:::::i!::::ヽ::::＼
　　　　　l:::i:::::::::lゝ- '　ヾ、ﾞ ! ｰ '､ヽ:::::!:::::ヽ::i ヽ　　　　本当に肉の力という物は恐ろしい。
　　　　　!::!:::i:::::!　　　` ｀ ヽ　　　　 i:::::!::::::::::::i
　 　 　 　l:!:::l:::l !　　,r_ー‐-､ 　 　　l::::!::::::::::;::i
　　　　　　!|:.!::', 　　i'/￣￣ i 　 　　l:::::::::::::ハ:!
　　　　.　　 l::::::ヽ.　 ｉ　　　　i　　　 ｨ::/i:::::ﾊi　 !
　　　 　　　　i::li:::＼ `ｰ--‐' 　　／ ﾘ　|:::ﾘfﾊ､_
　　 　 　 　 _..!:ﾊ::::l;ヽ､　　　 ／　　"　l::/i　ヽ. ｀`''ｰ- ､._
　　　,r‐'''"´　 !　ﾘ!i ヽ `＝'"　　 ,　 　ﾘ /　　ﾝ 　　　 　 /ヽ、

　　　　　　　　　　　　 ＿,,,..．．...,,,＿
　　　　　　　　 _,.-ｯ≦―:::::::::::::::::::::::::::｀:ｰ､
　　　　　　,..r::´:／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::ヽ
　　　　 ,.r:::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ:::::::::ヽ　　　　　　この件は、あまりにも衝撃的でした。
　　　 ,ｲ:::::::::::{少‐"´￣｀^＜::::::::ヽ:::::::::::::::!:::::::::::',
　　,ｲ::::::::::::／^　　　　　　　 ＼:､:::ﾍ:::::､:::::i:::::::::ﾍ:',　　　　 結局、妊娠しているという事で結婚は認められましたが
　 ｒ:::/:::://　　　　　　　　　　　1:!､::::i:::::}::::::!:::::::::::!::,
　 l:::i::::::i::i　　　　　　　　　, - ¨了ﾍ:::ﾄ､::i::::::i:::::::::::i:ﾊ　　　 実家からは追い出され、京都市内に住むことになりました。
　 i::!::::::ﾍ:!＿_　　　　　 ./　　　ｿ　 !ﾂ i::|:::::::}:::::::::::}:::!
　 t:从::::iヾ_ 　｀ﾞ 　 　 　 　 　 　 　 　 }:;!:::::::i=ｪ;::::::i:::i　　　結婚式も身内だけの簡素な結婚式だったようです。
　　f　!::::ﾊ　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 |::!:::::::::ﾄ､ }::::::!:::!
　　 !　ヾ_:::ヽ　　　　 ,　　 　ゞ=ニ=ﾝ .1j:::::::::tｲｿ:i::::i:::::ｉ　　このことは、部外者の山中平治の手紙からもわかります。
　　　　　 ｀iムゞ=r'''"　　　　 　 　 　 :ﾘ:::::::::::|´:::::|::::!::::i
　　　　　　|::::ﾊ 　 　’　 　 　 　 　 　 f;::::::::::::!::::::::|::::i:::::!
　　　　　 f:::::::::ゝ　 　 -‐っ　　 　 　 |i::::::::::i::|:::::::::!::::i:::::}
　　　　　 i:::::::::::↑-､_　｀　　　　　 ,イ::::::::::j::!:::::::::|:::::|:::::i
　　　　　j::::::::::::::|::::i:::|i｀::ｰ.､._,,. -´ ｆ:::::::::::ﾘ:iﾄ､::::::;!:::::|:::::|
　　　　 ,{:::::::::::i:::|:::::|::!';::::::::_;:r^!　 ,!:::::::::::;'::j: : ヽ:!:::::::l:::::|

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

　　　　　 イ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＞､
　　　 ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヘ
.　　〃:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ィ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾍ
.　 /:.:.:.:.:.:.:.:.イ:.:.:／.:.:.:.:.:／.:.:.:.:.:.:.ｨ:.ｚ､:.:.:.:.:.:.ﾍ　　　無事、挙式を行なえた事を第一にお祝いいたします。
　/:.:.:.:.:.:.:./＿_,ｲ_:.:.:.:.／:.:.:.:.:.:.:.:./jﾘ　 !.:.:.:.:.:.:.ﾊ
　!/:.:.:.:__:.:.:.:.／　￣｀ ＜:.:.:.:.:.:.ｲ〃　 .ll:.:.:.:.:.i:.:.:l　　色々な事件が落着したのを第二にお祝いいたします。
　Vｨ/7ﾍヽｲ　　　´　,.z.､t＜イ /　　 .ﾊ!:.:.:.:.l:.:.:l
　 ﾔ! 　r'　　　　 　 ､ｳｿ.'　　　　　_ /ｲ:.:.:.:.:.i:.:.:l!　　その結果、何でもできるようになったことを
　　ヾ､ｲ　　　　　　　　　 　 　 　, z≦〈:.:.:.:.ﾉ:.:.ﾘ
ｨz＝ﾔy 　 　 　 　 　 　 　 　 　 仍 j ./ヽｲ:.:.:/　　 第三にお祝いいたします。
ヾz、 l/　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ./:.:./_,.イ
::::ヾz/　　､　　　　　　　　 　 ´　　 rj￣　　　　　　 他の人が御両君に対して安心の出来た事を
:::::::::ヾヘ　ヘ　　 　 　 ￣ ヽ　 　 /´
ﾍ:::::::::::::Yﾍ　　　　　　　　　　　イ､　　　　　　　　　第四にお祝いいたします。
:::::Y:::::::::::l::}　 　 ＞　_ 　 ＜　 　.ヾz､
:::::::}::::::::::j::i　　　 　 /、　　 　 　 　 ヾz､
:::::::l:::::::::/7　 　 　 　 .ヽ　 　 　 　 　 .Y.

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

┌────────────────┐
│1914年(大正3年)9月　　　　　　　　　　 .│
│やる夫は第三高等学校に入学　　　......│
│京都市内に居を構える事になる。　　　│
└────────────────┘
　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／　　 　 　＼
　　　　　　　　　　 ／　─　 　 ─　＼　　　　親からお金はもらえるけど
　　　　　　　 　 ／ 　 （●） 　（●） 　＼
　 　 　 　 　 　 |　 　 　 （__人__）　　 　 |　　　もう一緒に住めないって言われたお。
　　　　　　　 　 ＼　 　　 ｀⌒´ 　　　,／
　　　　　　　 　 ／　　　 　ー‐　　　　＼　　　 これから本当大変だお。



　|!　　　　 / .／／　　'´　　　　　　　　　/ Ｙト、
　|!　　　 く　/ /　, 　 　 　 　 /　　　　　|　/ !__ヽ
　{!　　　　 Ｙ　　/　　　　 　 /　　/　　 ﾉﾚ' /　 ＼
　 ヽ　　　/{　　 !　　　　　 /　　/ 　　/1／　 ヽ ﾄヽ
　　 ヽ､／/! ヽ |i　　　 {　.八　ｲ|!　 /ﾘ__1/　} ､'.ハ}　　　仕方ないですよ。
　　　 / ./ {ヽ.Ａ{! ､　　iﾄ､{二v´ﾘ!　|ﾚr=ｧ､ ./　} } ﾉ
.　　 / ./　 }､ { {!ヽﾄ､　ﾄ{! 心1`　｀ヽ!{r1}ﾉ/／i /　　　　　高校入学前に結婚しましたから・・・
　　/ ./!　 .|!ヽヽ!　｀ ｀!` ┴ '´　　　､￣1 ハヽ'　
.　/ ./ j!　 j!ノ7｀!　　ヽ'　　　　　　　 〉./ .|　∨　　　　　　でも、子供が生まれた後が大変ですわ・・・
../ ./ .ﾉ　 .ij ノく.|　　i ﾄヽ､　　　 r‐ｧ,ｲ　 i|
'　/　j / .//　i! j　　 !.|　｀丶、　 ´/ｰ!　 .ﾊ､＿
　{ ノ,/　イ　　V　　 .N.　　　 /｀¨´ヽj　　| ｀　　｀丶、
　! ノ'´　 |　　/ｲ　　 !ヽ.　 ∧! 1ﾄヽ ﾉ!　 {i　　　　　ﾉ
／　　　　'　　　!|　　| ヽ∨∧ヽ!| ,>-､'.　 '.'.　　　 /
　　　　　　'　　 {i!　 i|　! ∨　〉,／ﾉゥ'{ '.　 '.'.　　./
.　　　　　　 '.　　i!　 i!, ' '´￣ -彡く |　'. '.　 }!　./ト--

┌───────────────────────┐
│11月、やる夫25歳のときに長男・英治が生まれる　　　...│
└───────────────────────┘

　　 　 　　＿＿＿_
　 　　　／_ノ　 ヽ､_＼
　 　 ／（ ─）／)（─）＼　　　　　やる夫の子供だお・・・・
　 ／::::::⌒／／／)⌒::::: ＼
　 |　　 ／,.=ﾞ''"／　　　　　 |　　　千代、よくやったお。
　 ＼.　i f ,.r='"-‐'つ　　 ／
　 ／　ｉ　 　 _,.-‐'~　　　 ＼
　　　　i　　　,二ﾆ⊃



::／　　　　　　　/　　　　　} 　 V |　　 ＼⌒＼
′ 　 　 　　　　　　 　 　 / 　/　 !　　　　ヽ.　 ヽ、
　　　　　　　 　 　 　 　 ｢　／　 ,｣　 　 　 　 ヽ.
　　　　　　　　　　　　 /|,ノ|　 ノ}　　　　 　 ﾄ､ l
　　　　　　　　　　　　{′　|'´＿ｊ　 　 }　i　 |　}}
　　　 　 ､　､　　　 {　|　-‐ｧ,ｨ,ｨ｣,}　 /!　ﾊ　}､く　 ,　-‐
　　 ヽ、　＼ ＼　　ヽ{　/,ｨ行メ/　厶|厶_j/､:::.:メ、　　　　　ええ、やる夫さんに似て、賢そうな赤ん坊ですわ。
ヽ　　　＼　 ﾄx､{ヽ、　ヽ__7竺´∠{iﾄ､ ﾞ＜｀ヽ. {廴::＼
　 ﾄ､　　 {斗i{戈ﾒ_,｀ ｧ,､{ ゝｰxx ´}ハ ヽ、｀ ｰ` ､＼:::.ヽ
　 { {ヽー‐ｘァﾊxxx ノ　　ヽ　　　,ﾊ　}　L}＞_＿ {､　ヽ::
　　ヽム. 　/,'　}￣　　　　 .ィ　,ｲ　 V　　 /　　　　ヽ
　　　 ｀}　//　/!　 　 ｀￣-　/　} 　 '､　 /　／￣　〈‐-
　　　　| //　/ { ＞‐ 　 .. _ノ　,ハ　i　ヽ ｀く__｣ﾄ､‐　}
　　　　{ } }　 } /　　ﾉ､　　 {¨´　 ｣　ﾄ､　ヽ　　　 　 ,′/
,.　 -‐┤! |　'/ 　 /　 }　　　ヽ／ l　ｌ　v　ﾊ.　 　 　 v′
　　　　| V 　 　 ノ　 ハ　　 /　　 l　ｌ　 v　 ﾊ｀　　　 V

┌────────────────────┐
│1915年(大正4年)正月　　　　　　　　　　　　　　　...│
│やる夫は初めて家族3人で正月を迎えるが　　　.│
│実家の花屋敷には入れてもらえなかった。　　　 │
└────────────────────┘

　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ｨ　‐―- ､__
　　　　　　　　　　　　　　　 ,-‐ｧ´/　 ∠-―‐-､‐ ､
　　　　　　　　　　　　　　 〃 ＿,':　 /-―――-＼ ヽ
　 　 　 〃　 ￣￣＼　　入{≧ 7:　/::../:/: 　　,ｲ}ﾊ:＼l
　　　　 |　　　　　ヾヽｰく<ﾞ{:ﾅ./.::..,'::/厶!:.　／l:: i:::}:!:バ―――― --　 、
　　　　 |　　　　　　 !l 　 ¨ヽYl:::::::l:ハ{八Ｘ_ ,　l:;!ィﾘ:: } }´　　　　　　　 　 ヽ　　　　　　ふん
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　　　　　l　　　　　　　l　ノ人fl:::::::ｌ　　`ｰ'　　　､｀' {´ｲ::|　　／　　　　　 ./
　　　　　 l　　　　　　　k≠＾ヽ|:::::::l 　 　 　 ＿ ,　 八i ::|'／　　　　　　 /
　　　　　　l　　　　　　　ﾍ＼::ハ :::ﾊ.　 　 '´‐,‐'　ｲ::::l|::l　　　　　　　／
　　　　　　 ヽ　　　　　　　{ハ､::ヽ::::i＞ , ､.. _／:/:: / ﾘ　　　　　 .／
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　　　　　　　　　 |　 | ヽ　 ./ | |l　　 |　　　ｌ.　|| !　 ＞'´
　　 　 　 　 　 　 ヽ_|　ﾍメ 　| |l　　 |　　　ｌ.　|| !／

　 　　 　　＿＿＿_
　 　　　／　　 　 　＼
　　　／　 _ノ 　ヽ､_　 ＼　　　　　こんなさびしい、お正月ははじめてだお
　 ／ oﾟ(（●）) (（●）)ﾟo ＼
　 |　　　　 （__人__）　　　　 |
　 ＼　　 　 ｀ ⌒´　　 　 ／

.　　　　　　　 , -'´　　　 .::　　　　 ／　　_　-'´｜ヽ､
　　　　 , ':::::: .　.::　/:　　　.::∠, -‐ ´　　　ノ　　 ＼
　　　　/フ:..:::.::/: /::　　 ::／／__,,.. -一 '´　　　　　ヽ
　　　　/::::::::::::ｊ:::/::: 　 ::/　'"´___／:: ｲ:::./ .　:.　　 ヽヽ
　　　 /:;ｨ::::::::::{:::ﾄ;::::.　/　　'´／-‐''´/イ::..: .:::::.　 :. lﾍl　　　　あら、私はやる夫さんの子供と一緒で
.　 　 |/ {:::::::::::ヽ{へ::. {　　　 ｚ;＝;=ミ､ lｒiヽ:::::::::. .:ｌ:.l　|
　　　′ ヽ:::::::{:::|`ｚ=ﾐヽ　　　´}_ノ::}　ﾄｊi｜{::::::::::.ノ}/.｜　　　とても楽しいですわ♪
　　　　　　ヽ:::ヽi´{ノ:}　　　　　ゝ‐/ﾞ} /:} | .l､::ィ⌒ヽ　|　
　　　　　　　ヽﾄヽ '" ´ 　 　 　 　 }. l´７. |. |.}::| ヽ　}　!
　　　　　　　　　}{　ヽ＿_　　　　　}　V　 {　!|::|‐__ノ:　|
　　　　　　　　　}ヽ　∨:;-7　　　 ,'　 ｀　 '　 l::「:::::::::.　|
　 　 　 　 　 　 ｊ　:ヽ ヽ{ノ 　 　 /　 　 　 　 }::|-‐┐:　i､
　　　　　　　　 ｊ　::::::|ヽ ‐　　　/　 　 　 　 /:::|　　|::::..ヽ`‐- ､＿_
　　 　 　 　 　 ｊ　::::::|　__ゝ-;一}　　　　　 /　 {.　　l::::::. ヽ::...　　　 ｀ヽ
　　　 　 　 　 /　_　-‐"´　《　 {　　　 　 /　　,ヽ　 {::::::::　ヽ:::::::...　　　',
　　　　　　　/ <　　　　　　 ',', ヽ　　　　{:: .:　ﾙ'　, ゝ--- ､ ＼:::::　 　 }

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　 　　　／　　 　 　＼
　　　／　 _ノ 　ヽ､_　 ＼　　　　　そう言ってくれるだけでありがたいお
　 ／　 /⌒)　　　⌒ﾟo　 ＼
　 |　　/　/（__人__）　 　 　 |
　 ＼/　/ 　 ｀ ⌒´ 　 　 ／

千代さんが強いｗ

　　　　　　　　　　　　 ＿,,,..．．...,,,＿
　　　　　　　　 _,.-ｯ≦―:::::::::::::::::::::::::::｀:ｰ､
　　　　　　,..r::´:／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::ヽ
　　　　 ,.r:::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ:::::::::ヽ
　　　 ,ｲ:::::::::::{少‐"´￣｀^＜::::::::ヽ:::::::::::::::!:::::::::::',　　　　　親と和解するのに、かなり時間がかかったみたいですね
　　,ｲ::::::::::::／^　　　　　　　 ＼:､:::ﾍ:::::､:::::i:::::::::ﾍ:',
　 ｒ:::/:::://　　　　　　　　　　　1:!､::::i:::::}::::::!:::::::::::!::,　　　　正月に実家出入り禁止は、かなり堪えたみたいです。
　 l:::i::::::i::i　　　　 　 　 　 　 　 i |.ﾍ:::ﾄ､::i::::::i:::::::::::i:ﾊ
　 i::!::::::ﾍ:!　　,　　 　 　 ｀ｰ─-リ-､iﾉ i::|:::::::}:::::::::::}:::!　　　赤ん坊の面倒を親が見てくれなかったのが
　 t:从::::iヾ／　　　 　 　 　 　 　 　 　 }:;!:::::::i=ｪ;::::::i:::i
　　f　!::::ﾊ　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 |::!:::::::::ﾄ､ }::::::!:::!　　 心身ともに辛かったみたいです。
　　 !　ヾ_:::ヽ　　　　 ,　　 　 ゞ=ニ=ﾝ.1j:::::::::tｲｿ:i::::i:::::i
　　　　　 ｀iムゞ=r'''"　　　　 　 　 　 :ﾘ:::::::::::|´:::::|::::!::::i
　　　　　　|::::ﾊ 　 　’　 　 　 　 　 　 f;::::::::::::!::::::::|::::i:::::!
　　　　　 f:::::::::ゝ　 　 -‐-　 　 　 　 |i::::::::::i::|:::::::::!::::i:::::}
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　　　　　j::::::::::::::|::::i:::|i｀::ｰ.､._,,. -´ ｆ:::::::::::ﾘ:iﾄ､::::::;!:::::|:::::|

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│こうして高校生やる夫の、妻と子供たちの生活は始ったが　 　 │
│その始まりは順風ではなかった。　　　　　　　　　　　　　　　　　...│
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　　　　　　　└‐￢ | 　　　└‐￢ |　　　　　く..く　
　　　　　　　　 l二ノ .　　　　 l二ノ.　　　　　　＼）



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ここまでの年表

1889年(明治22年)0歳　やる夫誕生

1894年(明治27年)5歳　宇治の花屋敷に移り住む

1901年(明治34年)12歳　神戸中学に入学、半年で中退

1904年(明治37年)15歳　東京で三ヶ月の園芸修行

1906年(明治39年)17歳　大隈重信邸で半年間園芸修行

1907年(明治40年)18歳　カナダへ渡航

1908年(明治41年)19歳　カナダで農地開拓　漁業をする

1909年(明治42年)20歳　小学校入学　　ユニテリアン教会に入会

1910年(明治43年)21歳　ハイスクール入学　生物学者を志す

1911年(明治44年)22歳　12月　日本へ帰る

1912年(明治45年)23歳　4月　同志社普通学校4年に編入学
　　　　（大正元年）　　　12月　竹久夢二と会う。正月、花屋敷に逗留させる。

1913年(大正2年)24歳　7月　丸上千代と結ばれる

1914年(大正3年)25歳　3月　同志社普通学校を卒業
　　　　　　　　　　　　　　 6月　丸上千代と結婚
　　　　　　　　　　　　　　 9月　第三高等学校入学（現：京都大学教養学部）
　　　　　　　　　　　　　　 11月 長男・英治が生まれる

1929年(昭和4年)39歳　暗殺

今回もご鑑賞ありがとうございました。
今回はいろんな意味で疲れた・・・・
安田の本を読んだら、ここまでギクシャクしたのかよとびっくり。

おつー
後、たった１５年で暗殺されるほど凄い人物になれる気がしないｗ

よく考えたら、次回はもっと欝な回だったorz

>>569
いつもありがとうございます

>>570
自分もです

乙でした
人間機関車にも話がつながるのか……！

>>572
人間機関車とその周辺の人たちはまた登場します

乙でした
色々と大らかな家風なのかと思ってたけど、意外と締めるところは締めてたのねｗ

>>574
いや、大らかな家風です　※ただし京都基準で