┌──────────────────┐
│1929年(昭和4年)3月3日　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .│
│東京から京都に帰ったやる夫は　　　　　　 .│
│母といつも話す、ある会話をしていた。　　　│
└──────────────────┘


　　　　　　　 　 /__/　 /　 /　 '　　l 　 　 , 　 ',＼ヽ　ヽ ヽ
　　　　　　　／´_/　 / .／!　 !　　 ! 　 　 ',.　 l .:.l`|　 .:ト､',
　　　　　　/ ／ ,'　 /.:./　 |　 !',　　',　　　 l　 :|..:.|.:|　 .:ﾄ、＼
　　　　　　∨／|　 :!.:/￣｀ト､:! ',　.:.:',　 , 斗‐┼┼|　 .:|､＼　〉　　　　　やる夫さん、あなたは総理大臣の伊藤博文とか
　　　　　　/＼_｣　.:ｌ:,'　 　 ! .:.|ヽ',　.:.l∨　.:| :l.:|.:.:|.:|　 .:| ＼У
　　　　　 ,'　 / ,| .:.:!{　　　 ヽ:{.　 ヽ、', ＼.:|:ﾉ/／l |　 .:|＿_〉|　　　　　　井上馨みたいになりさないよ。
　　　　　,　 / ,ハ .:.',　_,,.___,,二　 　 ｀｀二,,＿.,,_ノ.:|　 .:|　|､ヾ
　　　　　!: / // ,l＼ヽ ´¨¨´　　 ' 　 　 　 ｀¨¨｀ノ:,' .:.:.,'!　!:＼＼　　　　 あなたがわざわざ
　　　　　|:.ｌ　ｌ l { !.:.:.＼、　 　 l二二二'､　　　　 / .:.:./:|　|.:l.:|ｌ　}
　　　　 ｜ﾄ､j｜`!.:.:.:Λ｀　　　',　　 　 /　　　　 ' .:.:./.: |　|.:l.:|| /　　　　横井小南や佐久間象山になる必要はないのよ。
　　　　　|:.|　Ｎ.:ｌ:|:.:.:.ｌ:|.:＼　 　 ヽ.__／ 　 　 ,. / .:.:/ .:. レ': l.:|｀　　　　　　
　　　　　',:!　|.:l.:l:|:.:.:.ｌ:|:.:.l:个 ､　　 　 　 ,.ィ'´:/ .:.:/.:.:.: /.:.　j.:|　　　　　　
　　　　　 ヾ　',.',.!:', .:.l:|.:.:{: ｌ／|｀ ー‐ '´　卜/, .:./.:.:.:, '.:.:　/}.:!
　　　　　 　＼ヽヽ.＼:{＞'´ /ﾉ　 　 　 　_／/／.:.／.:.:.　/ 〃　　　　　　
　　　　　, ｰ厂￣´＼｀ヽ.　,' 　 　 　　　__／´/／＼:. ／／
　　　　/ 　 |_,. -‐ ￣`ヽ rァｒ--`‐──'‐‐-r ,　 　｀￢ｰ ､
　 　 /___.,ィ´　　　　ヽ､._ ヽ　　 　　 　　　 ./ /′　　　 　 ｢ヽ
ァ‐／ /　　　　　　　　 ＼_ノ!　　　 　　 　 ｌ / 　　　 　 　 |　 ',
　/ 　 {　　　　　　　 `ヽ､ .}!ヽ!　　　　 　 /V 　 　 　 　 　 !　　',、
　!　　 ヽ　　　　　　 ＼　Y | 　` r====r'´　　　　　 　 　 /　 　 !＼

┌─────────────────────────────┐
│横井小南と佐久間象山は志半ばで暗殺された幕末の偉人である　 　 │
└─────────────────────────────┘

　　　　　　　　　　,r‐ ､
　　　z'Zr─～''''彡￣￣⌒ミーv─ -ｔｆ'.ｚ
　　 　 ￣｀'''''─ﾑ／'⌒' ⌒ヽ_＞''' ￣￣
　　　　　　 　　／　　彡、　ﾉﾉ:::
　　　　 　　 ／ _,;彡'´⌒(´ ﾐ}:::
　　 　＿／　ﾌ::::　　　　 　Y ヽ:::
　 (⌒こ))≧::: 　 　　　　　jfう》:::
　 　￣::::::::::　　 　　　　　(_ノ::::::

┌─────────────────┐
│だが、その前に会った時には・・・・　　　....│
└─────────────────┘

　 　 　　　＿＿＿_
　 　　　／_ノ 　 ヽ_＼　　　　　　　　やる夫は夜は決して小路や横町は歩きませんお。
　　　／（　●）（　●）＼
　 ／::::::⌒（__人__）⌒::::: ＼　　　　　大通りを絶対歩きますお。
　 |　　　　　（　 （　　　　　 |
　 ＼　　　　 `ー'　 　 　 ／　　　　　何事がないとも限りませんからね。

┌─────────────┐
│1929年(昭和4年)3月6日　　 　 .│
└─────────────┘

　　 / 　 　 /:/　 /　　　│　|　　 ＼ヽ　　 ヽ 丶　＼
i　 ,′　 　 |/　 /　 　 　 !　 j　　 　 !　! 　　 !　 ',　　ヽ
i.　|　　　　 |　 /　　　　 ,′ ハ　　　|　|　　　! 　 !　　!ﾊ
ヽ |　　　　 l　 l　　　　 /　/　│　　i|　l ヘ　j　　|　　| ﾘ
　N　　　　 |　 |　　 ｘ/t /-　､.|　　 j| / { _j`ﾑ　∧　│
/　|　　　　 ',　ｌ　／ / 〃 　_　lヽ / j/　,ｲ　ﾘ|//　}　∧　　　　　まぁ・・・あれは虫の知らせだったのかも知れないわね
＼_|　　　　 ヽ {　／,ｨ''"´￣　､j／　　　　　 　{　 j / ハ
丁∧. 　 　 　 ∨ 　　　　　　　　　　　　　三彡!　ｲｌ　　|　　　　　やる夫さんも覚悟していたんでしょう
│|仏　　　　 ハ 　　　　　　 i'　　　　　　`ｧ　 ﾟ',　 ﾄ、　l
│|/∧　　　　　ヽ　 とミ三彡､ 　　　　　　　 　}i　|ハ　!
│|.厂 ヽ　　　 　 ＼｀" ｀´　　　 　 　 __ ノ 　 厶 ﾘ　 ', |
└‐ゝ. ｰヽ　　　 ヽ　＼　 　 　 　 ｀￣　　 　 /　 /　　ｌ |
　ヽ､ `'ー‐＼　 　 ＼　＼　　 　 　 　 　 　 /　 /　 　 ｌ.|
　　　＼　　 ｀＼　　　＼　＼　　　　 　 　 /　 /　 　 　ﾘ
ﾍ　　　 ` ｰ- ､　＼　　　' ｰ=＞ーx‐‐ｧ￢′ ,′
　＼　　　　 　 ヽ　｀ミ=-　...__Ｘテ‐ゝ_{__八　｛

　　　　　　　　　　　　　母と会った二日後に、やる夫は殺される












　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.

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┗╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋┛
┏╋────────────────────────────╋┓
┃｜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｜┃
┃｜　 　　　　　　衆議院議員のやる夫が暗殺されるようです　　　　　　　.｜┃
┃｜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｜┃
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┏╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋┓
┗┛　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ┗┛



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　 　　　／）／ノ '　ヽ､＼
　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／ .ｲ '（●） 　.（●）＼
　　　　　　　　　　　　　　 . 　/,'才.ﾐ).　 （__人__）　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　 . 　|　≧ｼ'　　 ´ ⌒｀　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　.　＼　ヽ 　　　　　　　　　 ／



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.

┏　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┓
┃　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┃
┃　　　　　　　　　　　第二話　　　　　園芸家　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .┃
┃　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┃
┗　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┛

┌──────────────────────┐
│1890年(明治23年)　やる夫1歳　　　　　　　　　　　　　..│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│ワンプライスショップも軌道に乗り始め　　　　　　　　　│
│新京極の狭い店の中でやる夫は育つ事になる。　 　 │
└──────────────────────┘

　　　　　　　　　　　ーーーーーーーーーーーー─-─-‐ー─
　　　　　　　　　　.|　　 O N E　　P R I C E　　S H O P　　 　 |
　　　　　　　　　　.| 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　.| 　ぷ　っ　ょ　し　す　い　ら　ぷ　ん　わ　│
　　　　　　　　　　.|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|
───────|　　 ぬけまにまんほらたっいとぬけま　　 .|───
:: : :|　|;;| :::: :::: :＿｀ーーーーーーーーーーーー─-─-‐ー─┘
　　|　|;;|　　　::||三三三|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|三三三||:　　　　|　|;;|
　　|　|;;|　　　::||三三三|＿＿|＿_,,ﾉ＿__,ﾉ＿__,,|三三三||:　　　　|　|;;|
　　|　|;;|　　　::||三三三三||::::: :::::::: :: ::: ::::: ::||三三三三||:　　　　|　|;;|
　　|　|;;|　　　::||三三三三||:::::: ::: :: :::::::: :::: ::||三三三三||:　　　　|　|;;|
　　|　|;;|::::　／||三三三三||:::::: ::: :: :::::::: :::: ::||三三三 ／:: :::::::::::::|　|;;|:::::
|￣￣|￣￣|.　||三三三三||:::::: ::: :: :::::::: :::: ::||三三三||￣|￣￣|￣￣|￣
|　 　 |　 　 |.　||三三三三||::::: :::::::: :: ::: ::::: ::||三三三||　 |　 　 |　 　 |
|　 　 |　 　 |.　||三三三三||::::: :::::::: :: ::: ::::: ::||三三三||　 |　 　 |　 　 |
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┌──────────────────────────────────┐
│京都中の若い女性が集まってくるようになり　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .│
│店は大繁盛するようになる。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.....│
│これは美人で元気という評判のタネの接客振りが評判を呼んだからである。　　　 .│
└──────────────────────────────────┘


　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,. ＜:::::::::｀´:::::::＞､
　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／::::::::::＞---＜:::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　__/_:/:::::/_　-====ミ.∨ﾑ--ﾍ
　　　　　　　　　　　 　 　 _} -７:::::/::::::i::::::::::::::::::､::::::::',ト }',
　　　　　　　　　　　　　　乂_/::::::,'::::::/|:V:::::､::::::::',::::::::', ﾉﾑ　　　　　　　はーい、いらっしゃいませ
　　　　　　　　　　　　　　 i/i::i::::::|::/{ﾄ､{ ∨ﾑ＼:::::i:::::ハ∨:',
　　　　　　　　　 　 　 　 〈/i::|::::::{:i　|　丶 ＼',　Ⅵ}::::::i::i }:',ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　7_|:::V:::ﾑ,==ミ　　　 rﾁ千::::/::|`:::i丶
.　　　　　　　 　 　 　 　 ,'::::i::::::＼:ﾍ、　　､　　　 ﾑイ::::::L_::|　}
　　　　　　　　　　　　　 |!::::i::::::::::八　　 r─ _ｱ　 /:::::::7| |￢,
　　　　　　　　　　　　　　ヾ{ V:::i､::::',＞　.￣　 イ':::::／| !.|　　'、
　　　　　　　　　　　　 , r{　　 ＼!.＼i. ト _ ¨´ 　_|／. . | |.|　,　j＼
　　　　　　　　　　　／　　 ､　　 {:i. . . ト ._｀　'´-.}. . . ..| |.! /　　　＼
　　　　　　　　　 r '　　　　　｀ - V',. ..ﾑ<ヽ_彡'ﾆi . . ..//,'/　　　　　 ｀ヽ、
　　　　　　　　　 ∨　　　　 __,..-､∨､. ∧.ー＜./. . ./// ト ,_　　　 _,.　　}

┌─────────────────┐
│だが、狭い店内で育ったやる夫は　　　　.│
│病弱な体質となってしまった　　　　　　 　 │
└─────────────────┘

　　　　　　　　　　　　　 ,　－　-
　　　　　　　　　　　 　 / u （● ● 　ｹﾞﾎｯｹﾞﾎｯ
　　　　　　　　　　　 　 ゝ　u（__人）
　　　　　　　　　　　　　ﾊ　　　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　し　　 　 |)
　　　　　　　　　　 　 　 し　　　Ｊ

　　　　　　　 |:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:i;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|
　 　 　 　 　 |;:;:_:;:_:;:_:;:_;:;_:;:l:;_;:_:;:_:;:_:;:_;:_;|
　　　　　　　|＿＿＿＿＿_|＿＿＿＿＿|
　　　　　　　|　三|　　＿ 　 　 ＿　　 |三 !　　　　　　やる夫をこの環境で育てるのは
　　　　　　　|　三|　 三ｼ　　　ヾ三　 |三 |
　　　　　　　|　三′　 .._　　　　 _,,..　 i三 |　　　　　　あまりよくないでおじゃるよ
　　　　　　　ト､ﾆ|　<でiﾝヽ　 ;'i"ｨでiﾝ |三.|
　　　　　　　', iヽ!　 ､　‐' /　 !､　ーシ |ｼ,ｲ
　　　　　　　 i,ヽﾘ　u 　　,' :　 !.　　　　 |ｆ ﾉ
　　　　　　　　ヾ!　　　　i ,､　,..､ヽ　　　lノ
　　　　　　　　　|　　　　　 _　_　　　 ｲ l
　　　　　　 　 　 l　　　 ,ｨﾁ‐-‐ヽ　　i /、
　　　　　 　 　 　 ﾞi､　　 ゝ､二ﾌ′ ﾉ/'"＼
　　　　 　 　 　 　 | ＼　　ｰ一 ／ /　　 _,ﾝ'ﾞ＼
　　　　　　　　　,ィ|､　 ＼　　　　 /_,､-'" _,.-''´ ｀丶､＿_
　　　　　 ＿, イ　 | ヽ＿ 二＝''"　_,. -''´　　"""""´´　 ｀`ｰ

　　　　　　　　　　　　　,. : ´:::::::::::::::::::::::::＞､
　　　　　　　　　　　／::＞'´-====ﾄ､＼:::＿::＼
.　　　　　　 　 　 , '::/＜:::::::＼::::::ﾍ:::::::::ﾍ　　 ７ﾍ
　　　　 　 　 　 /: /:::/{:::i::::::::::＼::::∨::::::∧　｛::::::',　　　　　　　 そういえば
　　　　　　　　/ '/:::::i　Vﾑ、:::::::::ﾍ::::ﾄ､::::::∧　∨:::i
　 　 　 　 　 /:7:i:::::::i-‐ ､:',　ー=::_ﾑ:} V:!:::ハ ', ｝:::i　　　　　　　宇治の平等院の近くに、河畔があるじゃない。
　　　　　　　i::|:::|:!:::::|　　　＼　　 r＝ミ 'i::::::::|Y´::::∧
　　　　　　 _!:.|ﾍ:ﾑ、:i　r=ﾐ　　　 　 　 　 |:::::::| }::::::::ハ　　　　　　あそこの土地を買って、そこに別荘を建てて
　　　　　　( ＼::!:＼ヾ､　　　'　 　 ,　　　 |:::::::|'i:::::::::::l::i
　　　　　　 ﾄ､ ∨:::::::|八　　　 ‐　　　　　i:::::::j:i::::::::::::i::i　　　　　　やる夫さんを養育させる場を作りましょうよ。
　　　　　　 |i」　lr 、::i::::x> .　　　　　　. ｲ::://::|:::::::|::::|:|
　　　　 　 r' - ､ﾍ　YⅥ. . ＼＞ - ＜　,'::/}'＼{-┐::/ﾘ
.　　　　　Y =ﾐ　ﾍj　|',.＼. . ..∧'′ 　 ﾑｲｔ. .',. . . .|ﾚ_
　　　 　 八ー-'´i　 |ヾ.ヽ. . .､.∧__　　　　 Ⅵ. . . ｊ. . T
.　　　　 　 入　　　人. .i. ∨∧.∧　ヽ　r ￣}i. . /. ../. }＼
　　　　　　{　　ー'　　}. .|. .ﾍ. .ﾍ..∧__　　 _,. i. ./. ../. /:::::∧
.　　　　 ／ ＼　　　ｲ. . .|. . ..＼.＼.',　￣　｜.' . ./／:::::::::::∧
　　　／　　 　｀ヽ　/. . . |.i . . . .＼.∧　　　 !. . ./. .V:::::::::::::::ﾘ

┌─────────────────────────┐
│宇治平等院近くの宇治川の河畔の600坪の土地を買い　　....│
│そこに別荘（家）を建てる事にしたのである　　　　　　　　　　 .│
└─────────────────────────┘


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...::..:::..:::.. . ..::...::.: .: . ... 　　　　　　　　　　　　　　　　　,;;'":::.:.....::.::...
,.,,　:.. . ..::...::.: .: . ...　　　　　　　　　　　　　　　　 ,,.r'":::.:.....::.::....::...
;;;,;ヽ､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,､､-'';":`::::::.:.....::.::...:...,..::...
;;;;,';;;;ヽ;,　　　　　　　　　　　　　　 ,..-''"::::::.:.:.:..:....::..::...:...,..:..:....::...::...
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;;;ii ;;;;;ii,;;;;;,ii.;;;;;ii.;;;;;.ii .;;;;;,ii.;;;;;(　::::::.:.:.:..:....::..::...:...,:...:...,.,,..:..:....::...:..:....::..
''_'''''_'''_'',.'''_''''_''_'''''_'',.'''_''''_''_''''',;;;"''ｰ-l､,,'""'ﾞ,ﾞ'""'"､.wiﾙv,iﾙwviw.:
__-　=_≡　_-　_-_=_　= -　_-_ -_　=≡_-;`--_ _､., ＿,__　￣`￢.,v:.:
^ _　_　-_ ^　_ _=_　-_^__　=_　- _ - 　　　　　≡　　　　　　 　 Y,.,lji,; 丱
=__-_ -__= -　_-_ -_　=_　-_ ^__-_=　　-ｰ"`ﾞ　　　　　　　　　　 i ,.,...ﾕiW
_　-_　__　-_^__　=_　-_ ^__ 　　_,,､。"`ﾞ　::: 　　::: 　　　　　　　　∥,,::iﾘv,i
_ =　_ -_ _　_ = __ __,,､｡-ｰ''"`ﾞ:::　　　　 　　　　　　　　　　　　　」:.::.ｖﾉiVi
　 _,,.,..､｡v-ｰ''"ﾞ~　::　'　::: :　:::　::: 　　　::　　:::: ::　:::　　　　　　「;;,,;;:ｙﾊiW
`"ﾞ　　:::: ::　:::'　,::　::::　　:　::: :　　　　　　　　　　　　　　　　　 /,:.;,:.;,:.ﾅｗｙ

┌──────────────────────────┐
│園芸に興味があった亀松が、店が休みの日曜日に　　　　　 　 │
│何もない野原同然の600坪の土地に、木・西洋植物を植え　 　 │
│それは見事な庭園にしたという。　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .│
└──────────────────────────┘

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾミﾐﾐﾐy彡'′　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. :. :. :.:::. :. :. :. :.::::::. :.::::
　　　　　　　　　　　　　 ヾミﾐﾐﾐﾐy彡　　｀`ji彡: .:. :. :. :. ::::::::::::::::::::: .: .:. :. :. :::::. :. :. :.
　　　　　　　　　　　　　 　 　｀`ji'´　　　　ji´. :. :. :. ::::::::::::::::::. :. :. :. :. :. :. ::::::::: .: .: .:. :.
　　　　　　　　　　　ヾミミミミﾐ斗彡彡　〃　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾミﾐﾐﾐﾐy彡
　　　 . :;:;..,"'`',:'':'`::;:　　 　 ｀`j!´　　　_〃彡彡　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀`ji'´
ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ,',　,'ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ,;;;;,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾミミミミﾐ斗彡彡
'',,.:;:;''.:.::.:;';;;V'',,.:;:;''.:.::.:;';;;'',,.:;:;''.:.;;;'',,.:;:;:;';;;;;,',_,,.. ．-‐　'''""~~""'‐- ､､　　　　　　　　　　　　　　　　　. :;;: ;.: :;｀`j!´;:;:;;;:;:;;;:; :;;
;;.::..〃'.::,';;;;,'.;;.::..,,''::.:.;;.::..,,'',,''.:'',;;;'',,.:;''.,';;;;;;;;;;',　 .: .:. :. :. :. :. :. :. :.: .: .: .: .｀`ヽ､　　　　　　　　　　 .::;:;..,"'`',:'':;;;:;:;;:;;;:;;:;;;:;;:;;:;;:;;:;
'`',:'':'`::;:;..,"ヾヽ､(_)~ﾞ~ﾞ(_)::::l!(_)~ﾞ~ﾞ~ﾞ~ﾞ(_)~ﾞ´ .: .: .: .: .: .: .: .: .: .:. ,.　 -‐ ── ─── ─── ─‐- ､;;;;:;:;;:;:;;;:;:;;:;:;;:;;:;:;:;:;;;:;
;;;:.'`',:'':'`::;:;..,".:.ヾ) ‐ -i::.:.:.:i|_ -_ - - _il |;;;;;,:'':､. :. :. :. :. :.: .:,. イ　,.　-‐r‐rr ────‐rr‐rrｧ- ‐-､､､`ヽ　 . :;:;..,"'`',:'':'`::;:
;;;:'`',:'':'`'`',:'':'`ぐ_ - _‐i::.:.:.:i|_ -_ - - _il |;;;;;;;;;;:'`ヾヽ　.. イ.,. イL」.::::.:::i|::i|:i| r'´r'´r'´r'´ i|:i|:i|. r'r'.i|i|i|i|i|. :;:;..,"'`',:'':'`'`',:'':'`
;;;;;;:'`',:'':'`'`',:'':`::ヾヽーrーーrーーrーrｷ7;;;;;;;;;;;;:'`ヾヽ..イ..ji::i|::i|::::.::::.i|::i|:i|.::::::::..:t'´ r'´:i|:i|:i|,,,..,,,..i|i|i|i|i|. ..,"'`',:'':'`',:'':'`',:;;;;;;;
;;;;ｷ::jｷ:::::::...::'`',:'':`::ヾヽ.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:.:|.:.:.:|:1;;;;;;;;;;;;;;;;;;'':'`'`',:'':'`',,j|::i|.:::::.:::i|::i|:i|::::::.:::::::.:::::.:::::i|:i|:i|.:::::.:::::.::',,"'`',:'':'`',:'':'`',:'':';;;;;;;;;;;;;
;;;;;';Vﾉ.:::::lj!.::::`',:'':'`'ノﾉ;;;;;;;;;;;:;:;:.:.:.,, .:.:'',, .:.:'',, .:.､;;;;;;;;;;;;;;;',:'':'`'`',ﾞﾞ.:.:.:.:.:.｀ﾞﾞﾞﾞﾞ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ﾞﾞﾞﾞ.:.:.:.:.:.:.:.:."'`',:'':'`',:'':'`',:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;ij!,,, .._jjレﾉ:'`',:'':ﾉﾉ;;;ﾆﾆiiﾆﾆﾆiiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆii! `',:'':'`',:'':'`'`',:'':､. :. :.: .: .:. :. :. :. :.: .: .: .:. :. :. :. :. :. :. :,,,,.州州洲'`ｷrｷ''ｷｷ
;;;;;;;ij!::.::::〃:'`',:'':'`'`',:'':`::､;;;;;;;;;;;;;;;;;;.:.:..　,, .:.:'',, .:.:'',, .:.:'':.:.､`',:'':'`',:'':',:　　　　　　　 　 　- -　_ ‐ _　,,,.州州洲>ｷ'''´ｷ'''´-‐'''"
::::::::::.:.::〃;;;;:::.:..:.:.､,, .:.:'',, .:.:'',, .:.:'',, .:.:'',, .､ﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆii!┼┼' 'ﾞﾞ　　　　　　　　- _‐ - .._ ‐,,,.州州洲r'"´　　　　　,, .:.:.:. ,::
::::..:::::..:::::.｀`ヽ､;;;;;::.:.:.:..､ﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆii!　_ - _ - 　.. 　 　‐ _ - 　..　 　　　　　　_ ‐. ,,.州州洲r'"´　　,r'"´　,, .:.:.:. ,, '' ,, ::

┌───────────────────────┐
│この時期、東京・大阪・神戸に　　　　　　　　　　　　　　.....│
│5つの支店を出すなど、大繁盛していたのである。　　　..│
│ますます、仕事が忙しくなっていた時期であった。　　 　 │
└───────────────────────┘


　　　　.;;:　　　　　　　　　 　 　 　 |　　..|　　|　|　　　　　　|| 　 || ／|| 　 ||　　　　　　　 || 　 ||／
　　┌┬┐　　　　　┌┬┐ 　 　.|､ └|　　|　|　　　　　　|| 　 || 　 || 　 ||;:,.　　　 　 　 || 　 ||
　　├┼┤　　　　　├┼┤ 　 　.|　　..|　　|┘　　 　 　 .[ニニニニニニ]　　　　　　　[ニニニ
　　├┼┤　　　　　├┼┤ 　 　.|　　..|　　|　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　'':,;:
　　└┴┘　　　　　└┴┘ 　 .:; |､ └|　　|　|;.,.
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|／,...|　　|　|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_￣ｌ,ｉ|　　|　|======================================
.＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿､|:::|.~　|　　|　|￣￣￣￣[ニニニニニニ]￣￣￣￣￣[ニニニニ
　　ψ　　　　　　　ψ　 .／／　 ||:::| 　 |　　|　|　 　 　 　 .|| ／|| 　 || ／|| 　 　 　 　 　 || ／||
.　 Ω　　 　 　 　 Ω ／／　 ／.||:::| 　 |　.._|　|　 　 　 　 .|| 　 || ／|| 　 || 　 　 　 　 　 || 　 ||／
　 　 　 　 　 　 　 ／／　 ／　　||:::| 　 |　|. |ｉ..|　 　 　 　 .|| ／|| 　 || ／|| 　 　 　 　 　 || ／||
　　　　　　　　　　　 　 ／ 　 　 .||:::| 　 |　|. |ｉ..|　 　 　 　 .|| 　 || ／|| 　 || 　 　 　 　 　 || 　 ||／
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.＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿.||:::| 　 |　|. |ｉ..|
　　　　　　　　　　　　 　 　 　";,: |:::| 　 |　|._|ｉ..| ;.'.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.,:゛
;:..　　　　　.　　　　　　　　　　　　|:::| 　 |　　|　|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　:,:; '　　　　　　　　　　　 .,.;|:::|／ |.=.=|　|======================================
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣~　　''─‐''　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣


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┌───────────────────────────────────┐
│病弱だったやる夫であったが　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.│
│日曜日に、両親が帰ってくるのを見るために　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .│
│別荘の木の上に登って、帰ってくるのを待っているほどに回復したようである。　　　　│
└───────────────────────────────────┘

　　　　　 ＿
　　　 ／ノ ヽ＼
　　／ (●　●)＼
　 （　 oﾟ(_人_)ﾟo　)　　　お父さん、お母さん、まだかぉ
　　ﾉ　　 `^'　　 ヽ
　　し|　　　　　 |Ｊ
　　　|　　 ｘ　　 |
　　　し―'^`―Ｊ

　　　　　　　 ./: /: : :/:.:.／　　　　　　 ヽ:.i: : : : ヽ: : : ハ
　　　　　　　/: /: : :/: :/ 　 　 　 　 　 　 i:i: : :ヽ:.:.i: : : : ::
　　　　　　 .′:!: : : {: :′　　　　　　　 　 i:}､: : i|: :i:.i: : : :i
　　　　　　 .:/i:i: : : :|:{´￣｀ヽ､　　　　　. ィ ￣:.i|ミi:.|: : :.:|　　　　　やる夫の長女が
　　　　　　.i:ﾊi:{: :.:.:.i.ヽ＿　､ 　　　　 ´　　　.V |: :i.:|: : : i
　　　　 　 .i:{i:iハ:.:.:.i,ｲ'示:えﾐ. 　 　 　 ィﾆ:示ヽ|:/:.:|: : : |　　　　　 タネにこんな質問をしたという話があります。
　　　　　　.i:{:,':i: :V小 {:r':.:.:.i　　　　　　{r':.:.:.:i i}: : :.|: : : i
　　　　　　 λ:i: : iハ　ヽニ:'　　　 　 　 っ:.:./ .i: : : |}: : :i
　　　　　　/: /i: : |: ::.　　　 　 　 ’ 　 　 ｀¨´ ./: : :.:|: :.:i:{
　　 　 　 /: /:.i: :.:|:i:八　　　　 . --､　 　 　 ./: : : :/: : :i:.:.
　　　　 ./:.ｲ:.: |: : :i|: : へ　　　　￣　　　　.ｲ: : : :./: : : : ハ
　　　　/:/..i:.:._|.:-‐|: : : i. ./:i　. 　 　 .　イ i/: : : /ヽ: : : : :ハ
　　　 ,':ｲ . |ｲ{:::{　 |: : : |. i　ﾍ　｀¨ ´　　' /: : :.;ｲ　　 }:ヽ:.:.ハ
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　　　　　　/ 　 / 　 　 ｜　　ヽ　 　 ｛　　　 |　　　　ﾞ:..　　　 .
　　　　　 　　 .: 　 　 　 | 　 _..　＼　 |i、　 ..」_　　　　 ::.　　　｝
　　　　　 ｉ 　 jｌ　　　 |　|／　　　　＼{^＼　卜､｀ヽ　　j::　　jﾉ
　　　　　 | 　 |{　　　 ﾄ､{　_.ﾆﾐ、　　　　　ｨ''Tﾐｘﾄ,　　 刈　 /
　　　　　！　从　　　{ ｨfﾞ.::://ﾊ 　　　　　|//:j|ﾊ|　／＾ﾘ／　　　　　おばあちゃんは
　　　　　　,::/癶ﾄ、　 Ⅵ{ｉｲ//:::}　　 　 　 {//:ﾘ　}ｲ
　　　　　　}/八 ｀个 .._｀ゞ､辷ノ　　　　 ,.　 ｰ'　 jｌ1　　　　　　　　　 パパだけしか産まないようにしたの？
　　　　　　j/　 ヽ､|　　　¨「 　 　 　 ,. -┐　 　 人|
　　　　　　}　　 　 |ｉ　　　 ﾄ、　　 　 `ｰ ﾞ　　／　｜
　　 　 　 ,.ﾞ　　　　|l、　　 ゞ　 　 ._ 　 　 ..イ
　　 　 ／　 　 　 ﾒ癶,　　　＼　 　 /ﾏ〔 : ｉl　　　 i
　 　 /　　 　 　 〃 : . ＼　　　＼　　 ∧: :ｉ| 　 　 |
　　 ｛　　 　 　 /: : : : : : .＼　 　 ヽ　 ノ｝: ｉ| 　 　 |

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　　　　　　　|:.:.:.:.v===　,　 ==== |:.:.:.l):.:.:|　　　や、やる夫さんだけしかできなかったんだよぉ
　　　　　　　|:.:.:.:.:l::::　 　 　 　 :::: |:.:.:.|:.:.:ﾘ
　　　　　　　|:.:.:.込、_ ｬ‐一 ´) ィ:.:.:X:.:./
　　　　　　　l:ヘ:.:.:X　`T7Z7´ /:／　Ｖ
　　　　　 　 　 rし1 {　ll }--{(_しﾍ＿_ {
　　 　 　 　 　 乂__入 li {　 {乂_し}　　 }
　 　 　 　 　 　 | 　 ﾉ| ll '⌒　 li ` ｰ┬’
　　　 　 　 　 　 ￣　| li 　 　 :ll　　 ！
　　　　 　 　 　 　 　 |=}＞＜{===彡ﾍ

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┌─────────────────────────────┐
│たった一人の息子であるから、愛情を注いだのは確かであるが　　 　 │
│子供べったりではなく、仕事を大事にしていた事が伺える。　　　　　 　 │
│亀松との間に生まれた子供が、やる夫一人だけだったのも　　　　　......│
│仕事優先だったからという可能性もある。　　　　　　　　　　　　　　　 　 .│
└─────────────────────────────┘


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　　　 　 |　　　　　 ∨　　 iトｲ/:.:.ｉ:.:∧:ﾄ､＼ヽ:.:.;斗:.:.}＼}　　　　 ／　　　│
　　　 　 l 　 　 　 　 ∨　　Ⅵ :.:.:.Ｎ y==ミ　　 払:l:/:.!　　　　　ｨ　　　　　￤
　　　 　 |　　 　 　 　 |　　　}}|:.:.:.:|　　　　　　 ′ |!:.:ハ　　　/　　　　　　　　　　　あー仕事いそがしぃー
　　　 　 |　　 　 　 　 l　 ／ｰ|:.:.:.:|　　　 /⌒ーﾍ l:.:.:.:∧一ｧ′　　　　　 /
　 　 　 ∧　　　 　 　 ∨:.:.:.:. !:.: ∧.　　 {＿＿У从:.:.l:.:i／　　　　　　　/
. 　 　 　 ∧　　　 　 　 ＼:. 从:.:.:.| ＼　　　 -　.ｲ:.:.:.: Ⅳ　　　　　　　　′
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼:.}:.:. |　　　　　 イ:.:.!:.:.:.:.:|
　　　　　 　 　 、　　　　　　　}:＼｢＼　 ｢: : `:i:i:ハ:.:.:.:!　　　　　 ／
　　　　　　　 　 ＼　　　　　　|: :i:i: : : V二二ヽ:i:＼＼|　　 　 ／
　　　　　　　　 　 |:＼　　 　 ∧ !:!: : : :∨　 　 ∨i∧
　　　　　　　　 　 |: : : :､　　　.∧:i:ﾄ: : : :∨　 　 ∨i∧ 　 ,
　　　　　　　　 　 |: : : ∧　　　 ∧i:i:ﾄ: : : ∨　 　:|: i:i:| ／
　　　　　　　　　　 ー─ﾍ　　 　 ∧:ｉ:ｉト: : :∨ffﾊ.!: !:!|′
　　　　　　　 　 　 　 　 .∧ 　 　 　 ヾ:i:i:ト: :∨　:|: ｉ:/
　　　　　　　　　　　　　　　＼ 　 　 　 ＼:i≧ﾍ .ｲ i/ |

┌────────────────────────────┐
│そんな母ではあるが、病弱だったやる夫に対して　　　　　　　　　　　.│
│「牛肉なら日持ちするし、食べれば元気になる」という考えから　　　..│
│京都で牛肉をたくさん買い「しぐれ煮」を作り　　　　　　　　　　　　　　 │
│それをやる夫に食べさせたという。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　...│
└────────────────────────────┘



　　　　　　　　　　　 ．　´￣￣￣￣　　､
　　　　　　　　　／　.:.:.: ニニニﾆﾆ 、 　 ＼
　　　　　　 　 ,:'　.:.:.ィ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼　廴ヽ
　　　　　 　 .厶斗:.:.:{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.{　,ハ
　　　　　　 /У/:.:.:.ハ:.!､:.:.:.:.:.:.{ ＼:.:.:.:.:.:. V{　 ﾟ，
　　　　　 ./　ヽl:.:. ┼‐{ト ヽ:.:.:.:.v─l{ヾ:.:.:. ｌ!＼　　　　
　　　　　/　　,ｵ:.:.:. !　__ _　}/＼:》 __ _:|:.:.:.:| ＼》￤
　　　　./ 　 ./ |:.:.:.:.|Y芹示　　　 ｨｵ示Ｖ:.:.|∨/:. |
　　　　′ :.〈/ |:.:.:.:.Ｎ込り　　　　込り 从:.|:.:.:.:.:i |
　　 　 i　′.:Ⅵ:.:.:.∧　　　　 ′ 　 　 ,:.:.:.ｌ:|:.:.:.:.:l |
　　 　 l/ :.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:..、　　`　 ´　　.ｲ:.:.:.:.':.:.:.:.:.ト
　　 　 |ｉ　:.:.:.:从:.:.:.:.|l:.:.〕iト　＿　.イ:. !:.:.:.:.!:.:.:.:.￤　　　　　　　　　､__
　　 　 |{　:.ﾄ :.:.:.:＼:.|l:.:.:.:.ﾊ　　 　 i| ＼:.: /:.:.:.人!　　 　　　　　　／ . :≧ァ
　　　　 ＼:|　 Ｘ77´ ￣{/∧　 　 ////} 〕iト ．　　　　　　　　　 {　. : : : :′
　　 　 　 　 ./ ///////∨∧　 /////　|// ∧　　　　　　　 　 乂＿ .ｲ
　　　 　 　 /⌒ャ//////∨∧/////　 l|///.ハ　　　　　　　 　 //
　　　　 　 .′　　 ､ /////∨/////　　厶V/　 }　　　　　　　　//
　　　　　 厂｀　､　 ∨//// /////{i　〃　Y{　 ！　 　 　 　 . イ )
　　　　 ./￣￣　＼ /￣￣￣￣￣￣V　 刈　 /　　　　　 /　/ノ}
　　　　/　　　　　,r/ γ⌒ヾY´￣｀ヽ. ∨ シ才≧ー─‐ｫ’　 l}/ﾉ
　　 　 {ィi777777}′γ⌒ヾ7´￣心、　V)イ　/ //////　　イZ
　　　　∨ｲ二ィ//　　v==/〉ﾒv…=ミ. 　 V） 〃/////厶匕/　ハ
　　　　/'//////　　Y　　　∨　　 　 Y　 ∨///////li:i:i:i{/く¨¨`{
　　 　 {//////{ー‐┴─‐ ┴──‐┴─l}//////〃i:i:i: ′　￣{
　 　 　 V/////≧=================彡///// {i:i:i:i:八　jX>ﾉ

┌───────────────────────────┐
│いったん、京都市内の小学校に入学するが　　　　　　　　　　　　　│
│別荘がある宇治の莵道小学校に転向し、ここを卒業する。　　　....│
│やる夫は頭だけ大きく、体が病弱であったため　　　　　　　　　　....│
│「変ちゃん」というあだ名をつけられ、馬鹿にされた。　　　　　　　　│
└───────────────────────────┘

　　　 　 　　　＿＿＿_
　　　 　　　／　　 　 　＼
　　　　　／　 _ノ 　ヽ､_　 ＼　　　　アホなんか相手にせずに
　　　 ／ oﾟ(（●）) (（●）)ﾟo ＼
　　　 |　　　　 （__人__）　　　　|　　 勉強するお
　　　 ＼　　 　 ｀ ⌒´ 　 　 ／
　　　／´　 　　　　　　　　 ｀＼
　　/　 /　　　　　　　　　　l　　l　　 .＿＿＿
＿_l　　l_¶＿＿＿＿＿＿/＿/＿_/　　　　 ヽ
　　＼,　´-'ヽ ￣|￣￣￣￣|　　　l二二二二l
　　　 ヾ＿ノ　 　|　'''' '　　　|　　　l二二二二l
　　　| 9=ε-8.　|　'''..--　　|　　　l二二二二l:::..
　　　|　　　..''　　|　　''-.　　,|
　 　　￣￣￣￣￣￣￣￣

　　　　　　　　　　　　 ＿,,,..．．...,,,＿
　　　　　　　　 _,.-ｯ≦―:::::::::::::::::::::::::::｀:ｰ､
　　　　　　,..r::´:／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::ヽ
　　　　 ,.r:::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ:::::::::ヽ
　　　 ,ｲ:::::::::::{少‐"´￣｀^＜::::::::ヽ:::::::::::::::!:::::::::::',　　　　　　　実はこの「頭が大きい」というのは
　　,ｲ::::::::::::／^　　　　　　　 ＼:､:::ﾍ:::::､:::::i:::::::::ﾍ:',
　 ｒ:::/:::://　　　　　　　　　　　1:!､::::i:::::}::::::!:::::::::::!::,　　　　　　後になってわかることなんですが・・・・
　 l:::i::::::i::i　　　　 　 　 　 　 　 i |.ﾍ:::ﾄ､::i::::::i:::::::::::i:ﾊ
　 i::!::::::ﾍ:!　　,　　 　 　 ｀ｰ─-リ-､iﾉ i::|:::::::}:::::::::::}:::!　　　　　あの・・・その・・・・・・
　 t:从::::iヾ／　　　　　　　　,.ｨf斤本ヾ}:;!:::::::i=ｪ;::::::i:::i
　　f　!::::ﾊ　　x=ｪ．　　　　　 t弋り!}"|::!:::::::::ﾄ､ }::::::!:::!
　　 !　ヾ_:::ヽ《ｆt爪!　　　　　　ちｴﾝ　1j:::::::::tｲｿ:i::::i:::::i
　　　　　 ｀iムヾﾑｲ　　　　　　　　　　ﾘ:::::::::::|´:::::|::::!::::i
　　　　　　|::::ﾊ ￣　’　 　 　 　 　 　 f;::::::::::::!::::::::|::::i:::::!
　　　　　 f:::::::::ゝ　 　 -‐-　 　 　 　 |i::::::::::i::|:::::::::!::::i:::::}
　　　　　 i:::::::::::↑-､_　｀　　　　　 ,イ::::::::::j::!:::::::::|:::::|:::::i
　　　　　j::::::::::::::|::::i:::|i｀::ｰ.､._,,. -´ ｆ:::::::::::ﾘ:iﾄ､::::::;!:::::|:::::|
　　　　 ,{:::::::::::i:::|:::::|::!';::::::::_;:r^!　 ,!:::::::::::;'::j: : ヽ:!:::::::l:::::|
　　　　 f:::::::::::j::::|:::::!_;>-´: :_:,.r| ,f::::::::::::;':::,': : : : :｀-､|:::::|

　　　　　　　　　　 　 -‐ '´￣￣｀ヽ､
　　 　 　 　 　 　 ／　／" ｀ヽ ヽ　　＼
　　　　　　　　　//, '/　　　　 ヽﾊ 　､　ヽ
　　　　　　∑　〃 {_{ノ　　　 ｀ヽﾘ| ｌ │ i|　　　　も、もったいぶらずに言うにょろ～
　　　　　　　　 ﾚ!小ｌ○　　　 ○ 从　|、i|
　　　　　　　 　 ヽ|l⊃　､_,､_,　⊂⊃　|ﾉ│
　 　 　 　 /⌒ヽ__|ﾍ　　 ゝ._）　 　j /⌒i !
　　　　　　＼ /:::::|　l＞,､ __,　イァ/　 /│
.　　　　　 　 /:::::/|　|　ヾ:::|三/::{ﾍ､__∧ |
　　　　　　　｀ヽ< |　|　　ヾ∨:::/ヾ:::彡'　|

　　　　　　　 ./: /: : :/:.:.／　　　　　　 ヽ:.i: : : : ヽ: : : ハ
　　　　　　　/: /: : :/: :/ 　 　 　 　 　 　 i:i: : :ヽ:.:.i: : : : ::
　　　　　　 .′:!: : : {: :′　　　　　　　 　 i:}､: : i|: :i:.i: : : :i
　　　　　　 .:/i:i: : : :|:{ ､_＿ ／　 　 ＼ _＿ ヽ:.i|ミi:.|: : :.:|　　　　東京帝国大学医学部がやる夫の頭を解剖した結果
　　　　　　.i:ﾊi:{: :.:.:.i.ヽ＿　､ 　　　　 ´　　　.V |: :i.:|: : : i
　　　　 　 .i:{i:iハ:.:.:.i,ｲ'示:えﾐ. 　 　 　 ィﾆ:示ヽ|:/:.:|: : : |　　　　やる夫の脳は「日本で一番大きくて重い脳」
　　　　　　.i:{:,':i: :V小 {:r':.:.:.i　　　　　　{r':.:.:.:i i}: : :.|: : : i
　　　　　　 λ:i: : iハ　ヽニ:'　　　 　 　 っ:.:./ .i: : : |}: : :i　　　　ということがわかったそうなんです
　　　　　　/: /i: : |: ::.　　　 　 　 ’ 　 　 ｀¨´ ./: : :.:|: :.:i:{
　　 　 　 /: /:.i: :.:|:i:八　　　　 . --､　 　 　 ./: : : :/: : :i:.:.　　　　これには、東大の人たちも驚いたそうで
　　　　 ./:.ｲ:.: |: : :i|: : へ　　　　￣　　　　.ｲ: : : :./: : : : ハ
　　　　/:/..i:.:._|.:-‐|: : : i. ./:i　. 　 　 .　イ i/: : : /ヽ: : : : :ハ　　　当時、新聞でも話題になりました。
　　　 ,':ｲ . |ｲ{:::{　 |: : : |. i　ﾍ　｀¨ ´　　' /: : :.;ｲ　　 }:ヽ:.:.ハ
　　　 {:i　/. i.|::::|　.|: : : |. |　　　　　　　 /: : :./:.|　　 i:::::|. 〉､:',



　　　　　　　　　　, -‐ '´￣￣｀ヽ､
　　　　　　　　 ／:::::／" ｀ヽ ヽ:::::::＼
　　　　　　　 /:::::::::/　　　　 ヽ ヽ:::::::::ヽ
　　　　　　　 l:::::::{:::l ,　　 　ｰ-j从:ヽ::::.ヽ
　　　　　　　 | ::i::ﾙ{ﾚ'　　 　 ●｀ ｌi!:: ﾄ､:::.',　　　　　　　解剖したにょろか・・・・
　　　　 　　 ／⌒)i"●　　　　 ⊂ｌ|:: ||ノ:::.ｌ
　　　　　　/ 　 ｙi ﾍ⊃ 　　,__,　 　l|:: | :::::::.ｌ　　　　　　　確かに、やる夫は写真で見ても頭がでかいにょろ。
　　　　　 （　 ／ｽ､,ゝ､_ ｀´　　 ィ<|:: |_:::::::.ｌ
　　　　　　 '<／　|l:::: i　"Tーイ'＾ｧレ'ｌ_::::::.ｌ
　　　　　　　 ＼,,ｔ|ｌ:::: ｌ'ヾ::|三/::/／l/ ヽ、'i
　　　　　　　　　|::|ｌ:::: l　ヾ∨:::/ ヒ::::彡, | :ji

┌───────────────────────────────────┐
│東京帝大は以前から偉人の脳の保管を行っており　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.│
│帝大が司法解剖した時に測ったやる夫の脳は1716グラムであった。　　　　　　　　　...│
│夏目漱石の1425グラムを多くきく上回り、桂太郎元首相の1600グラムを超えて　　　 .│
│日本で一番大きい脳みそとなった。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│なお、ある精神病学者は　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│「白痴でも異常に脳髄が大きい事もある。水ぶくれでは何も意味がない。」　　　　　　..│
│と、やる夫の脳に対して散々ケチをつけたようである。　　　　　　　　　　　　　　　　　.....│
└───────────────────────────────────┘

　　　　　　　　　　 　　 　 ..,,,,,,,,,,,,,,,,,, ,.._
　　　　　　 　 　 　 　 ,,;""""ヾﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐヾ､
　　　　　　 　 　 　 ／　　　　　　　　　　｀ゞ;;ヽ
　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　:;ヾ､
　　　 　 　 　 　 ,′　　　　　　　　　　　　　　:::::::ｌ
.　　　　 　 　 　 ｌ　　　　　　　　__　　　　　　　.:::.:ｌ　　　　
　　　　　　　　　|　-‐‐　　　二二ユ　　 　.:.:.:::::::::ｌ
　　　　　　　　　|　ｒッｚ　　　 rfラュ-　　　　 ｼ´ ヽ　　　
　　　　　　　　　ｌ　　　ｌ　　　　｀"´　　　　　　ｌ 　 j
.　　　　 　 　 　 ｌ 　　ﾉ　　　ヽ　　　　　　　　ｌノ∨
.　　　　　　　 　 ｌ　　 ｀ﾑ州､　　　　　　　　　ｌ ノ
　 　 　 　 　 　 人,,=彡光王ミゝ､_　　　　　.::ｌ|
　　　　　　　　ｰ＝""´　　　　　　゛｀　 .　´.:::::|
　 　 　 　 　 　 　 ' ,　　　　　　. . .: ::´:::::::::,ノｌﾍ
　　　　　　　　 　 　 ヽ--: : ::::::::::::::::::, -‐´／.:.:.:ﾍ
　　　　 　 　 　 　 　 ∧　　　 ,,-‐　　　／.:.:.:.:.:.:.:.ﾞｌ､__
　　　　　　　　　　　/ｌ　∨ ／|　 　 ／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:＼
　　　　　　　　　__ノ:.:| 　／ 　|　／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
　　　　 　, ,-‐´/: :／¨y‐ －┘: : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾞ:.::..._
　　　　〃: : : /: : /: ｌ }　 ／: :|: : : : : : : :.／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:_. -‐‐‐‐ ､
　　　//: : : :/＿/: : ｌ{／: : : : |: : : : : : ／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
.　　/ ,′: :.ヽ￣: : :／ : : : : : :￣｀＜´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:

※桂太郎　　AAも頭がでかい

┌───────────────────────────────────┐
│やる夫の甥で医者の安田徳太郎は　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│「夏目漱石なら、あんなに脳が大きいから素晴らしい小説を書けるんだと　　　　　　　.│
│みんなが納得して賞賛した。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .│
│やる夫の場合は、誰もやる夫の脳の大きさの自慢などしてないのに　　　　　　　　 　 .│
│その新聞記事が乗ったとたんに、脳の大きさと知能は関係ないと言い出した。」　　.....│
│と語っている。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.│
└───────────────────────────────────┘

　　　　　　　　　 _,　--‐── ､
　　　　　　　 ／ミミミミミミﾐﾐﾐﾐ＼
　　　　　　／ミミミミミﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐ/ミヽ
　　　　　/ﾐ_,,,,...-‐'´￣｀ﾞﾞヽ､＿_/ミミﾐ ﾞ､
　　　　/ﾐ/　　　　　　　　　　 　 ヽミミﾐヽ
　　　　|ﾐ|　　　　　　　　　　u　　 ヽミミﾐ|
　　　　|/　　　　　　　　　　　　 　　lミミﾐ|
　　　　ll　/二ﾆ ､　　/二ニﾆ ､　　 lミミ.l　　　　　私の脳みその話をされてもねぇ・・・・
　　　　|l　 ,.-rｯ､ ｌ　 l　, -rｯ ､　　 　ヽ/⌒',
　　　　|l　´￣.　 ｌ 　l　 ￣　　　　 　　　ヽ l
　　　　 |　　　　 ｌ　　l_　　　　　u　　　!ノ/
　　　 　 |　 　 (,,, 　,,,　)　　　　　　　 　 /
　　　　　l　　　,,,,ミミミ,,,,,　　 　　　　 r'
　　 　 　 l 　〃ミミミミミ㍉　　　　 ノ｀､
　　　　　 ヽ　　｀ｰ─‐'ﾞ　　　 　 ／／;:;:;:;＼
　　　　　　 ＼　　　　　　　　／／;:;:;:;:;:;:;:;:;:;i､
　　　　　　　　ﾞiｰ‐､── ' ´ ./;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|;:;:｀ｰ
　　　　 _, -‐i'´ヽ　 ',　　　 ／;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|;:;:;:;:;:;:
_,　-‐''´;:;:;:;/:;:;/ ｀､__',＿／;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:_,..!;:;:;:;:;:;:;
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l;:;:// /;;;;;;;;;;;/;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:､'´;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|;/ |/;;;;;;;;／/;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l/　l;;;;;;;;;/./;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;／;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:

┌─────────────────────────────────┐
│なお、この小学校の5年先輩には　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│後にやる夫の死後にやる夫と直接関係する松阪広政がいる。　　　　　　　　　......│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│松阪は終戦時の司法大臣であり、終戦決定のご聖断に立ち会っている。　　 　 .│
└─────────────────────────────────┘

　　　　　　 　 　 　 　 　 r--=ﾆ二"`' ､
　　　　 　 　 　 　 　 r-=!,.i‐:､ヽヽ`'i　 .＼
　 　 　 　 　 　 　 　 | |`‐r'-‐ヽヽヽ.ir=:､ |
　　　　 　 　 　 　 　 ',|',　|､､.riｪ|i:i　.|ｨ;!l .!
　　　　　　　　　　　　! /')､| ｀　,!' | /ﾞrく |
　　　　　　　　　　　 _/ /_ `､-‐'　!',. 'ﾞ　`!_
　　　　　　　　　r‐‐'i‐,､' ﾉ　.ヽ__,._-,..-‐'ﾆ:i`､_
　　 　 　 　 　 / .ﾌノ///　　 /rl　i_,.-'"　/　'; `ｰ-: ,,,,___
　　　　　　　,./　 ｀iﾞ ﾞノ　 .／" |　 i-‐'_,:,'_　_,ゝ　　　,.:-‐`=､
.　　　　　 ,:'ﾞ!'ー-´<"-i'"iくr''､i"`i_.',／/　`'-､　　 ,:'　　　　 i
　　　　 ,.:'　 ヽ　　/　.,'､ /_ i_,,,_ .r:､! ./　　 ,.:'　　.,'　　 　 　 |
　　　 ,:'　　　　`-'!'i　i r'iヽヽ'　|`| .| /　　,:'　　 　 　 　　　　.|
.　　 /　　　　　　 ,.! ,' .| `i'ﾞi,l''i_,) `ﾞ.,' 　 ./　　　 、　　　　 　 |
　 r'"　　　　　 ／　i　 | .|ヽl,.:'／　.l　　/　　　　 ヽ　　　　　 |
　iﾞ　　　　　.／　　 |　 | .|　|:'O 　 .|　./　　　　　　|　　　　　 |
　!　　　　　 '　_,.-‐'i　 .l .|　|　　　 |　,'　　 　 　 　 |　　　　　 |
　ヽ、　　_,.-:'"　　　|　 ',.|　| O　　| .i　　　　　　　 |　　　　　 |
　　 ￣"　　　 　 　 .| 　 '|　|　　　 |,'　　　　　　　　|　　　　　 |

┌───────────────────────────────┐
│地元の人に「宇治の平等院の両翼のように、左右の大立者」　　　　　　　　..│
│と呼ばれるほど、この両者は違う道を歩むこととなる。　　　　　　　　　　　......│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　....│
│この二人が会ったという記録を>>1は探せなかったが　　　　　　　　　　　 　 .│
│同じ地元出身であるから、お互いの立場は理解していたようである。　　　　│
└───────────────────────────────┘


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,_
　　　　　　　　　＿＿＿_　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.-‐,r‐､'''''‐'.,...,`､
　　　　　　　　／　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r'／´|.l:::',', //;:'::':､`:、
　　　　　　　/　　─　　　　　＼　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　,'.:´　 .|.|-‐'-'-'-::､_ヽ. ',､
　　　　　　　'　（●）　　　　　　 ＼　　　　　　 　 　 　 　 　 　,'　　i　.|.|. ､,,_　　 _,, i::', | |
　　　　　　（ｌ､__）　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　 　 　 　 　! i''､.|i　|i.|tj‐,"´.i',,... |::l |ﾉ
　　　　　　　⌒´　　　　　　　　 ／　　　　　　　　　　　　　　　':,!',':,|ヽ.iヽ 　 　 |.　,':,'./
　　　　　　　｀ｌ　　　　　　　　　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ‐,'i', ヽ　,__,,_"　/ﾉ/
　　　　　　　　ｌ　　　　　　　　　　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　 |'　'､　　　._,,｀ /
　　　　　　　　ｌ　　　　　　　　　　　　ｌ　　　　　　　　　　　　　　_,.'i'-､,,,,`;;､,,___,,,:'､
　　　　　　　　ｌ　　　　　　　　　　　　ｌ　　　　　　　　　　　 _,-／ ,|-/ :i'　 |,! ',r':|　','‐､_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,.-‐'".／　./i/　:| ,..._|:.　',:i'､　ヽ　`ｰ-､_

　　　　　　　　　　 　 -‐ '´￣￣｀ヽ､
　　 　 　 　 　 　 ／　／" ｀ヽ ヽ　　＼
　　　　　　　　　//, '/　　　　 ヽﾊ 　､　ヽ
　　　　　　　　 〃 {_{ノ　　　 ｀ヽﾘ| ｌ │ i|　　　映画「日本のいちばん長い日」で
　　　　　　　　 ﾚ!小ｌ●　　　 ● 从　|、i|
　　　　　　　 　 ヽ|l⊃　､_,､_,　⊂⊃　|ﾉ│　　天皇の前で泣いてるのが松阪大臣にょろ
　 　 　 　 /⌒ヽ__|ﾍ　　 ゝ._）　 　j /⌒i !
　　　　　　＼ /:::::|　l＞,､ __,　イァ/　 /│　　やる夫と松阪大臣が同郷なのは、偶然にしては怖いにょろ～
.　　　　　 　 /:::::/|　|　ヾ:::|三/::{ﾍ､__∧ |
　　　　　　　｀ヽ< |　|　　ヾ∨:::/ヾ:::彡'　|





.　　　　　 /:.:.:／:∨:./:.:／￣｀ヽ:.:.ヽ:.:.ヽ:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
　　　　　/:.:.〃:.:.:厶少′　　 　 ∨:.i:.:.:.:!:.:.:.:.:.:.:.∨:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
　　　　 .':.:.:':.:.!:.:/　　　　　　　 　 ∨!:.:.:.ﾄ :.:.:.:.:.:.:.∨:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼　　　　　　　　　　　　　やる夫は旅館の息子
　　　　 ｉ:.:.:|:.:.|:.{　　　　　　　　／　ﾘ川′ヽ:.:.:.:.:.:.:「ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼　
　　　　 |:.:.:|:.:.l:ﾊ　　　　　　　/　　 ｘ≠:オ　∨:.:.:.:.:､ i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: 、　　　　　　　　　 松阪は茶園の息子ということだから
　　　　 |:.:.:|:.:从:.＼.　 　 　 　 　 ∧ fｲ} }　　∨:.:.:.:.:ﾒ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..
　　　　 |:.:.:l:.:.:.:.ゞ<´￣｀ 　 　 　 ′乂zノ　　 :ﾄ:.:.:.:.:.∨:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧　　　　　　　　普通に、両者はお互いに知ってただろうね。
　　　　 |:.:.:ﾄ :.:.:.:.:. Xfｲ:ミｘ 　 　 　 　 　 　 　 Ⅳ:.:.:.:.:.i⌒ヽ:.ゞ:-:彡≠ミ:.:∧
.　　　　 ､:.:l　ヽ:.:.:.＼ ゞzノ 　 　 　 　 　 　 　 |ｌ|:.:.:.:.:∧　　 ￣　//　 / ヾ∧
　　　　　 ヾ. 　 ＼:.:.:.ヽ　　　　｀　 ／｀ヽ　　　|ｌ|:.:.:.:.:.:∧. 　 　 //　 /　　 ＼:.
　　　　　　　　　　 ヾ :.:.＼　　　 く(　　 ﾉ　　 ｲｌ|:.:.:.:.:.:.:.ﾊ　 　 . ′ /　　　 　 :.:.
　　　　　　　 　 　 　 ｉ:.:.:.:.:＞ ．　　￣ 　 ／　{{|:.:.:.:.:.:.:.:.:.　　 .:　　′
　　　　　　　 　 　 　 |:.:.:.:.:.:.:.:i l￣￣￣「ヽ 　 Ⅳ:.:.:.:.:.:.:.:.:i　　l:i
　　　　　　　 　 　 　 |:.:.:.:.:.:.:.:|　､　　　 |:ｚ===乂:.:.:.:.:.:.:.:. l 　 l:i 　 　　　　　　　 ﾞ
　　　　　　　 　 　 　 |:.:.:.:.:.:.:.ﾊ　ｷ　　　Y_/⌒ヾ|:＼:.:.:.:.:.:.!　　　 /　 /
　　　　　　　 　 　 　 |:.:.:.:.:.:.:.:∧ ｷ　　　|._/⌒ヽ!:.:.:.:.:.:.:.:.:.i　.::　/　Y　　　　　　 .:

┌──────────────────────────────┐
│1899年(明治32年)やる夫10歳　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　......│
│やる夫は京都市内の高等小学校に入校するが　　　　　　　　　　　　　　....│
│その前から、宇治の別荘を利用して、茶亭を開くようになっていた。　　.....│
└──────────────────────────────┘

　　　　 　 　 　 　 　 　 　 . :´: : :　 -‐-　 : : : : : : :｀: .
　　　　　　　　　　　 　 ／. : :∠　　- ‐-　　 ｀　: : : : : ヽ
　　　　　　　 　 　 ┌‐ ｧ :´: : : : : : : : : : : : ＼　ヽ : ､: : : ,　　　　　庭があまりにもきれいだってことで
　　　　　　　　　 　 |／/.: : 〃: : : :{: : : .＼: : : :.､ }. : :! : : : ,
　 　 　 　 　 　 　 く　/.: /:八: : : :八 : : : :..ヽ: : : :|. : :|_]､: : :,　　　　教会の集まりをここで開いたりしてたら
　　　　　　　　　 /. :7 : /:/＼＼ : : : ＼: : : :.ｉ : : :|. : :|∧＼ :,
　　　　　　　　 ./ : / : :{: i ﾑ=ﾐ､{＼: : :! ＼: ム-=|. : :|'/ﾊ//>　　　いろんな人たちが、ここで花見とかするようになったわねぇ～
　　　　　 　 　 , :〃. : :八《 {,ﾄ-}ヽ　＼{≦斗ﾐ∧:ﾘ. : :|/ノ／ :!
　　　　　　 　 .{/{{: : : : { {　 vソ　　 　 ´{,ﾄ--}》ﾚ′: :!「 :!.: : :|
　　　　　　　　　八: : : :乂_ 　 　 ,　　 　 v_ン　/ . : :八 :| :ﾊ |　　　いっそのこと、茶亭でも開業しましょうか。
　　　　　 　 　 　 ∧: : :.八　　　　　　　 　 　 / . : :/ : l :|/　ﾘ
　　　 　 　 　 　 / ||).: : : :)＼　｀ 　一 　　　/. : :, '. : :八!
　　　　　　　　　′|| }人 ( 　/丶　＿　.. イ/. :／. : .:/
　　　　 　 　 　 |　:||　　 　 /ヽ　　′　-=彡〃._:彡' ＼
　　　　 　 　 　 |　:||　　　∧　　 　 -‐　／ 八(　　　 　 ヽ

┌──────────────────────────────┐
│「お茶きこしめせ、梅干も候ぞ」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│という看板を別荘の前に建てた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　......│
│また、「お酒のご持参は構いませぬ。当家では用意致しかねます」　　　　│
│と、これまたタネらしい注文をうけた　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.│
└──────────────────────────────┘

┌───────────────────────────────┐
│この別荘は「花屋敷」と呼ばれるようになり　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..│
│美しい植物に囲まれたここは、人々に清遊の地に選ばれる事になる。　　....│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　....│
│後に、旅館業も営むようになり「花屋敷浮舟園」と名乗る。　　　　　　　　　.....│
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ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ,',　,'ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ,;;;;,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾミミミミﾐ斗彡彡
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::::..:::::..:::::.｀`ヽ､;;;;;::.:.:.:..､ﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆii!　_ - _ - 　.. 　 　‐ _ - 　..　 　　　　　　_ ‐. ,,.州州洲r'"´　　,r'"´　,, .:.:.:. ,, '' ,, ::
::::...:::::...:::::....:::::..｀`ヽ､;;;;:.:.:.､ﾞﾞﾞ """ﾞﾞﾞﾞ"""´_- 　　_ .. -　　　　　 　 　　　　 　 　 ,,,.州州洲iﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾌ´　,, .:.:.:. ,, '' ,, .,, '' ,,
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┌──────────────────────┐
│やる夫一家はキリスト教に熱心であり　　　　　　　　.....│
│亀松は特に内村鑑三の本を熱心に読んでいた　　　 .│
└──────────────────────┘

　　,彡ニ三三三三三三三ﾆ=ヾ;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:i;:;:;:i'
　 ,彡ニ三三三三ニ三三ニﾆ;〃ヾ､;:;:;:;:;:;::;:;::;:::;:/;:;:/
　,彡彡,'',ﾆ=ﾐﾐミ三三三三ニﾆ彡　 ｀ﾞﾞ''ｰ-､;:;:;:;/;:;/
　',彡'/ r' ﾉヽヾミ三三三三三彡'　　　_,,,,,,､ヽ;:;ｨ''|
　 彡'|.|（‐'''"　'iﾐﾆニ三彡"´￣　　　　 ｀ﾞﾞｰ'　　;;;:|
.　 彡i､ヾ　('　 ヾミﾆ三'　 　 　 　 　 __,,､　....ﾉ 　 /　　　　　やる夫よ
　　彡ゝ ｀'' "　 |ミﾐﾐ' 　　　　　　‐'"ひi,;'´　 ,ｨ;;ｧ'
　　 '彳｀ー‐i　 |ﾐﾐﾐ'　 　 　 　 　 ｀ﾞｰｼ'　　 |､ﾆ'　　　　　　　最近はどんな本を読んでるでおじゃるか？
　--､/ 　 　i　 |ミﾐ 　 　 　　　　.,,r‐''"　　　| ﾉ
　く'ﾉ　　 　:i 　ミﾐ 　 　 　　　　´　　.,　'　　 |'
　､＼ 　 　 .l　 ヾ 　 　 　 　 　　　.ﾉ（_,,､. 　 |
　:＼ヽ,　　 ヽ　　　　　　　　　 ／　　 ｀t‐一'
　::::ヽ ヽ　　　｀::.　　 　 　 ,; ' 　　　　　.:i
　:::::::ﾍ ヽ　　　 ｀::. 　 　 　 　''"⌒ﾞ''一ﾉ
　::::::::::ﾍ.ヽ　　　　ヽ､ 　 　 　 ｀ ー'ｰﾉ
　::::::::::::::ヽﾍ　　　　　｀ｰ┬‐一;;''""´

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／ 　 　 　 ＼　　　　　　　　　　クリスチャンの内村鑑三先生の本と雑誌は読んでますお。
　　　　　　　　　　 ／　 ⌒ 　 ⌒　 ＼
　　　　　　　 　 ／　　（●）　（●）　　＼　　　　　　　最近は社会主義者の幸徳秋水って人が書いてる
　 　 　 　 　 　 l　 　 ⌒（__人__）⌒　 　 ｌ
　　　　　　　 　 ＼　　 　 ｀⌒´　　 　 ／　　　　　　　雑誌の連載も見てますお。
　　　　　　　 　 ／　　　 　 　 　 　 　 ＼

　　　　　　＿＿＿＿
　　　　／　　⌒　　＾＼　　　　　　　　　　やる夫はいろんな本を読んでますお。
　　 ／　　（ ●） 　（●）　　　　　　　　　
　／　　::::::⌒（＿人__）⌒ヽ　　　　　　　　最近は、庭造りも好きになりましたお。
　|　　　　　　　|r┬-|　　　|　　　　　　　
　＼ 　　 　 　　`ー'´　 ／　　　　　　　　 やっぱり植物は良いですお。





　　　 /､;:;:;:;:;:;:;:;:;ｰ-:;､_;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l
　　 ./ﾐﾐﾐミミ､;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ｰ-;:;､;:_;:;_:;::-‐'"´i
　　 lﾐﾐミミミミミミミｰ-::､;;;;_;:;:;:;:;:;i;:;:;:;:;:;:;:;:i
　　,!ミﾐミミミミミミﾐ　　　＿;`-､;;;!:-‐'''´|ﾐi
　//｀,ヾミミミﾐｼ‐'″　　'ー‐' 　:　 'ﾆﾌ' i;/
　l l　,rヾミミﾐ 　　　　　_,,,,,　　 ﾉ　 _,,_　l　　　　　　　そうでおじゃるか。
　',ヽヾ､ヾミミ 　　　 ｨで)ヽ､ 　 r';ｨび､.ﾉ
　 ヽ､__,, ミミ 　 　　 ｀ﾞﾞ'''"ﾌ｀　 | ｀ﾞ'''ﾌ'i　　　　　　　いやはや、感心感心。
　　〃 i l ミﾐ　　　　　 ／´　 　 | ｀ｰ'´l
　　／ヾ.l ﾐﾐ　　　　　　　/'　 　 |　　/
.　/:::::',ヽヽ`　　　　　　 / ｀ `ﾞｰ-'　/
r/::::::::::',ヽヽ　　　　　　 　 　 i:i　', /
/::::::::::::::ヽヽ＼　　　　'"ｰ=＝=-'/
ヽ:::::::::::::::::ヾ､　` ､　　　ﾞ'一''ｰ'ﾉ′
､　＼:::::::::::::::ヽ　　｀ ｰ‐-t't::i´ﾞｰ-､
.｀-､　｀ｰ-:､::::::ヾ'､ 　 　 //:::l　ヽ　｀ﾞｰ- ､

┌───────────────────────────────┐
│説明するのもあれだが、内村鑑三というのは　　　　　　　　　　　　　　　　　....│
│明治時代の代表的なクリスチャンである。　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│1891年(明治24年)に「教育勅語」に対して最敬礼を行わなかったという　 　 │
│「内村鑑三不敬事件」を起こす。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　....│
│やる夫が2歳の時に起こったこの事件のせいで　　　　　　　　　　　　　　　　 .│
│日本全国のキリスト教と教会に逆風が吹き　 　　　　　　　　　　　　　　　　　...│
│一時、やる夫一家が通っていた四条教会も窮地に陥る。　　　　　　　　　　　│
└───────────────────────────────┘

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／＼
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　/＿＿;:､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||└┘||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !､､ , , , , j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 ..　..|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| ､＠),.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　／／＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／,.┬.､＼＼
　　　　　　　　　　　　　　 　　／／　i_Уヽi　 ＼＼
　　　　　　　　　　　　　 　 ／／　　 ヽ⊥ノ　　　＼＼
　　　　,.──────‐く／　.,:.:.;　　　　　　　　　＼,>────,
.　　　/　　:;.:,.:　　　　　,.:;　 |　 　　／ﾆ三ﾆ＼,.;:.,.　,:|
　　　i＿＿＿＿＿＿＿＿,,| 　 ／'´￣￣￣｀'＼ 　 |＿＿＿＿＿
　　　|i|　|i|　|i|　|i|　|i|　|i| 　| 　　| |　,.,＝=､_ | |　　 .|　 |i|　|i|　|i|
　　　|i|　|i|　|i|　|i|　|i|　|i| 　|　 　| | .ji|　|　|ji | | 　;:. |　 |i|　|i|　|i|
　　　|i|　|i|　|i|　|i|　|i|　|i| 　| .: 　| | tj|　|　|it.| | 　 ,;.|　 |i|　|i|　|i|
　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣├──┤￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　λλ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　λ

┌─────────────────────────┐
│一方でタネは、宮中歌人の阪正臣に　　　　　　　　　　　　　　.│
│和歌の指導をしてもらうなど、雅な趣味も持っていた。　　　　│
└─────────────────────────┘

　　　　 |~~'-､　　ﾞ''ー ___　　　　　　　　　 |　　　 _|
.　　　　|;;;;;;|;;|;;;iー－､,　￣'''''--------┴--''" |
.　　　 |;;;;;;;|;;;|;;;|;;;;;;;;|;;|￣~7iー----------''i'''"|
　　　 |;;;;;;;|;;;|-;;|;;;;;;;;|;|;;;;;/|-......__　　　　　 _ｨ-!;;;;;|
　　　|;;;;;;;;|;;;|ヾ!|;;;;;;;;|ﾘ;;/r;;;o=､　`　　　 ,f;;jｱﾞ |;;;|　　　　　　　　　　←写真では、本当にこんな格好をしている
.　　 |;;;;;;;;|;;;|ミﾆ|;;;;;;;|／` ﾞ="-　　　　　!''''"~　 j;;;|
　　 |;;;;;;;;|;;;;|､ o|;;;;;;;|　　　　　　　　　　 !　　　 j;;;;|
　　|;;;;;;;;/;;/ﾂフ:|;;;;;;|　　　　　　　　　　 _,　　 j|;;;;|
　 |;;;;;;;;;/;/"／;:|;;;;;;|　　　　　　　　　 _,　　　/|;;;;|　　　　ヘ
　/;;/;;;/;/／､"　|;;;;;|ヽ　　　　`''''ニ゛　　／/ |;;;|　　／　　 ＼
../;//;/;/／　＼　|;;;|　 丶　　　　　　　／;;/　 |;;|　／　　　　／ ＼
///;/;//＼　　　` |;;|､丶　 `　.,.,___／＼／　 |;;| ／　　　／　　 ／|
//;/;;//ﾞ"![jﾆ- ､　'!;;| ＼＼　　ｊ ｊ　＼　＼ｰ-|;／　　　／　　／　　|
/;/;;;/　　　ﾞ'![j:i,`ﾆ:'!;;|､___`_､_､j_ｊ,,..一`　-7　／　　 ／　　／　　　　|
;/;;;/　　　　　 `ﾞ'!l,j-'!;i_ ___,.=---''''￣　　/／　　 ／　　／　　　　／＼
;;;;/　　　　　　　　 `'[ｊ!l,`}f , ＜ニ－--''"／　　／　　／　　　 ／　　　＼
;;/ヽ　　　　　　　　　`-'l"￣￣　　　　／　　／
"ヽ　＼　　　　　　/　||ゝ　　　　　　　 >､／

┌──────────────────────────────────┐
│皇族に和歌などを教えていた宮中歌人であったが　　　　　　　　　　　　　　　　　 　...│
│やる夫の死後、師弟関係でもあったタネからの強い要望もあり　　　　　　　　　　　...│
│お墓に「花屋敷やる夫家の墓」と揮毫している。　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│やる夫と全く正反対の立場にある阪正臣がやる夫の墓に揮毫していたのは　　　　│
│タネの交友関係の広さを思い浮かばせる。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..│
└──────────────────────────────────┘


　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　 　:::|
　　　　 　 　 　 　 　 　.| 　 　　や　　　::::|
　　　　　　　　　　　 　 |　 　 　る　 　::::::|
　　　　　　　　　　 　　 |　　　　夫　　.::::::|
　　　　　　　　　 　　　 |　　 　 家　　..:::::|
　　　　　　　　　 　　　 |　　　　の　　:::::::|
　　　　 　　 　 　 　 　 |　　　　墓　　:::::::|
　　　　　　 　 　 　 　 |　　　　 　　　:::::::::|
　　　　　　　 　 　 　 |　 ∬　　　 　 ∬:::|　
　　　　 　 　 　 　 　 |　　ii　,,≦≧､ :ii :::::|
　　　　　　　 　 　 _ |　　旦∥===∥旦::::::| _
　　　　　　　　　┘二二二二二二二二二└

┌──────────────────────────┐
│1901年(明治34年)、やる夫12歳の時　　　　　　　　　　　　　　　 .│
│やる夫は高等小学校を卒業し、中学受験のときを迎える　　　 .│
└──────────────────────────┘

　 　　　　　＿＿＿_
　　　　　／⌒　　⌒＼
　　　 ／（ ●） 　（●）＼　　　　　　　中学受験なんて楽勝だお！
　　／::::::⌒（__人__）⌒:::::＼
　　|　　　　　|r┬-|　　　　 |
　　＼ 　　 　 `ー'´ 　 　 ／

　　　 /､;:;:;:;:;:;:;:;:;ｰ-:;､_;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l
　　 ./ﾐﾐﾐミミ､;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ｰ-;:;､;:_;:;_:;::-‐'"´i
　　 lﾐﾐミミミミミミミｰ-::､;;;;_;:;:;:;:;:;i;:;:;:;:;:;:;:;:i
　　,!ミﾐミミミミミミﾐ　　　＿;`-､;;;!:-‐'''´|ﾐi　　　　やる夫には、将来、店の経営を任せたいでおじゃる。
　//｀,ヾミミミﾐｼ‐'″　　'ー‐' 　:　 'ﾆﾌ' i;/
　l l　,rヾミミﾐ 　　　　　_,,,,,　　 ﾉ　 _,,_　l　　　　　貿易や外国語の事も学んで欲しいので
　',ヽヾ､ヾミミ 　　　 ｨで)ヽ､ 　 r';ｨび､.ﾉ
　 ヽ､__,, ミミ 　 　　 ｀ﾞﾞ'''"ﾌ｀　 | ｀ﾞ'''ﾌ'i　　　　　　神戸中学に行ってほしいでおじゃる。
　　〃 i l ミﾐ　　　　　 ／´　 　 | ｀ｰ'´l　
　　／ヾ.l ﾐﾐ　　　　　　　/'　 　 |　　/
.　/:::::',ヽヽ`　　　　　　 / ｀ `ﾞｰ-'　/
r/::::::::::',ヽヽ　　　　　　 　 　 i:i　', /
/::::::::::::::ヽヽ＼　　　　'"ｰ=＝=-'/
ヽ:::::::::::::::::ヾ､　` ､　　　ﾞ'一''ｰ'ﾉ′
､　＼:::::::::::::::ヽ　　｀ ｰ‐-t't::i´ﾞｰ-､
.｀-､　｀ｰ-:､::::::ヾ'､ 　 　 //:::l　ヽ　｀ﾞｰ- ､

　　 / 　 　 /:/　 /　　　│　|　　 ＼ヽ　　 ヽ 丶　＼
i　 ,′　 　 |/　 /　 　 　 !　 j　　 　 !　! 　　 !　 ',　　ヽ
i.　|　　　　 |　 /　　　　 ,′ ハ　　　|　|ヽ/´ ! 　 !　　!ﾊ
ヽ |　　　　 l　 l　　　　 /　/　│　　i|　l ハ　j　　|　　| ﾘ
　N　　　　┼‐|ｰ─ -/t /-　､|　　 j| / { _jzﾑ　∧　│　　　　　神戸は教会もでっかいし
/　|　　　　 ',　ｌ　 　 / 〃 　_　lヽ / j/　,ｲ仏}//　}　∧
＼_|　　　　 ヽ {　／,ｨ≠テ女､j／　　　 V_;;|　{　 j / ハ　　　　 キリスト教の事も学んでほしいわねぇ
丁∧. 　 　 　 ∨ 〃{か;;;;小　　　　　　　ちj_　!　ｲｌ　　|
│|仏　　　　 ハ ヾﾊ圦_:::jハ　　　　　　 `ｧ　　',　 ﾄ、　l
│|/∧　　　　　ヽ　　ヽ^)::ン‐　　　　　　　　　 }i　|ハ　!
│|.厂 ヽ　　　 　 ＼　　｀´　　　 　 　 __ ノ 　 厶 ﾘ　 ', |
└‐ゝ. ｰヽ　　　 ヽ　＼　 　 　 　 ｀￣　　 　 /　 /　　ｌ |
　ヽ､ `'ー‐＼　 　 ＼　＼　　 　 　 　 　 　 /　 /　 　 ｌ.|
　　　＼　　 ｀＼　　　＼　＼　　　　 　 　 /　 /　 　 　ﾘ
ﾍ　　　 ` ｰ- ､　＼　　　' ｰ=＞ーx‐‐ｧ￢′ ,′
　＼　　　　 　 ヽ　｀ミ=-　...__Ｘテ‐ゝ_{__八　｛
　　 {＼　　　　　 ｀ヽ　ヽ-‐‐''￣￣´__＿｀＞〈
＼　ヽ　｀ヽ､_　　 　 }＼ }　　　　 ／　　　￣　ヽ
　 ＼　ヽ　　 ｀ヽ　 ,ﾉ　 ﾘ　　　／　　　　　　　　＼

┌───────────────────────┐
│ということで、やる夫は神戸中学を受験し、成功。　　　...│
│神戸中学に進学する事になる。　　　　　　　　　　　　　.....│
└───────────────────────┘

　　　　　　　　　　　　　　　　（　　ヽ　　　　　　――――　　○　　―――
　　　　　　　 ,　⌒ヽ　　　　(　　　　　）　　　　　　　　　　／/ |　＼
　　　　　　 （　　　　'　　　（　　　　　　　ヽ⌒ヽ 、　　 ／　/　|　 　 ＼
　　　　　　　ゝ　　　　｀ヽ(　　　　　　　　　　　 　 ） 　 　 　 　|　(⌒ 、
　　　　　　( 　　　　　　　　　　､⌒　　　　　　　　　ヽ　　　　　（　 　 　ヽ
　　　　　(　　　　(⌒　　　　　　　　　　　　　　　　　　）　　　(
　　　（;;;　,,;;　　　　ヽ、
　　　　　　 (＿,,, 　;;ノ

　　 　　　　|iiiiiiiiii｀l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |iiiiiiiii｀i
　　　　　　 |iiiiiiiｉiiiｉ|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾜｰﾜｰ 　　　　　　 　 　　　　 　　 |iiiiiｉiiiｉi|
　　　　　　 ||"ﾞ''ｰｲ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ||;￣｀ｌｌ
　　　　　 　||　　 ||　　　　　　　　　　　　　ｶﾞﾔｶﾞﾔ….　 　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||　　 ||
　　　　　 　||　　 ||　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｻﾞﾜｻﾞﾜ 　　　.　　 　 　　||　　 ||
￣￣｀ー---、.　‐´二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二｀ｰ, /ﾆﾆﾆ
二//´￣￣||＿__||ﾞ　 ||_||_||_||_||_||_||_||_||_||_||_||_||_||_||_||_||_||_||_||_||_||_||_||_||_||_||_||_||_||_||_||_||_||￣||＿__||￣
;;; ;;￣｀ｰ-､,||ＸllＸ||_／;;;;;;／;;;;;／;;;;;/;;;;;;/;;;;;/;;;;;;/;;;;;ﾉ;;;;;;|;;;;;;|;;;;;|;;;;;i;;;;;;;ヾ;;;;;i,;;;;;ヽ;;;;;＼;;;;;＼;;;;;;＼._||ＸllＸ||／
;;; ;;; ;;; ;;; ;;;.ﾞ'｀ｰ.､／;;;;;;／;;;;;／;;;;;／;;;;;;/;;;;;/;;;;;;/;;;;;/;;;;;;;ｉ'; ;;;;|;;;;;|;;;;;'i;;;;;;;ヾ;;;;'ヽ;;;;;ヽ;;;;;;;＼;;;;;;＼;;;;;;＼___／;;／
二二二二二ﾆ,,|三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三、二二
_,,---――´￣"ﾞ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣｀ー
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　|

┌─────────────────────────────────┐
│中学生活をしながら、教会生活もするという多忙な生活だったようである。　　......│
└─────────────────────────────────┘

　　　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　／　　 　 　＼　　　　　　やる夫は次の「センチュリー（世紀）」を考えるのではなくて
　　　　　　　 ／　＼　 　 ／　＼
　　　　　　／ 　fてﾊ`　 ｨて刀 ::＼　　　　「ミレニアム（千年）」のことを考えるクリスチャンになるお。
　　　　　　|　 　 　 （__人__）　:::::::::::|
　　　　　　＼　 　　 　`^´　　:::::::／　　　　
　　　　　　／　　　　　ー‐　　　　＼

※1899年の時の話である。

[中学]
　　　 　 　　　＿＿＿_
　　　 　　　／　　 　 　＼
　　　　　／　_ノ 　　　ヽ､_＼
　　　 ／ 　（●） 　 　 （●） ＼　　　　　勉強
　　　 |　　　　 （__人__）　　　　|
　　　 ＼　　 　 ｀ ⌒´ 　 　 ／
　　　／´　 　　　　　　　　 ｀＼
　　/　 /　　　　　　　　　　l　　l　　 .＿＿＿
＿_l　　l_¶＿＿＿＿＿＿/＿/＿_/　　　　 ヽ
　　＼,　´-'ヽ ￣|￣￣￣￣|　　　l二二二二l
　　　 ヾ＿ノ　 　|　'''' '　　　|　　　l二二二二l
　　　| 9=ε-8.　|　'''..--　　|　　　l二二二二l:::..
　　　|　　　..''　　|　　''-.　　,|
　 　　￣￣￣￣￣￣￣￣


[教会]

　　　　　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　／　　 　 　＼　　　　　　
　　　　　　　 ／　＼　 　 ／　＼
　　　　　　／ 　fてﾊ`　 ｨて刀 ::＼　　　　ミレニアム
　　　　　　|　 　 　 （__人__）　:::::::::::|
　　　　　　＼　 　　 　`^´　　:::::::／　　　　
　　　　　　／　　　　　ー‐　　　　＼

┌───────────────────────────┐
│こんな生活を続けるものだから、肺炎にかかってしまうなど　　　　│
│たった半年で体を壊してしまう。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.│
└───────────────────────────┘

　　　　　 　 　 ＿＿＿
　　　　　　　／::::::::::::::::＼　　ｹﾞﾊｯ !
　　　　 　／::::::─三三─＼　　　　　　　　　　 :∴: :;． ;. .: :｀：: ∵:゛
　　　　／:::::::: （ ○）三（○）＼　　　　 :゛;∴゛`　;｀: :゛;:`´..;．∴;．｀:'：
　　　　|::::::::::::::::::::（__人__）:::: 　|　 ゛;．゛;．　;　:″:: :゛;. :∵゛　;．　:'-､
　 　　 ＼:::::::::　 　|r┬-|'　;`∵:　;`;.:`´..;　`　;．゛;．:　::゛;．゛;．
　　　　ノ::::::::::::　　`ー;:: :゛;.・:゛∴;．゛;．:　::゛;．″:: :゛;∵゛　;
　　／:::::::::::::::::::::　　　　　∵∴゛;．゛;．::　`；　　:;　｀,　　・
　　|::::::::::::::::: ｌ

※肺結核という資料もあり

┌─────────────────────────────────────┐
│学校医の助言により、やる夫は半年で中学を退学する事になる。　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　...│
│旧制中学→旧制高校→大学というエリートコースを進もうとしていたやる夫にとって　　　　.│
│これは人生最初のつまずきであった。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
└─────────────────────────────────────┘


　　　　　　＿＿_＿_
　　　　 ／　ノ'　＾ヽ_＼
.　　ﾟ ／ ｡;'⌒） 　（⌒ヽ＼°　　　　　や・・・・やる夫の人生は終わったお！
.　 ／　o'ﾟ~（___人___）~o°＼゜
.　 |　　 　 ﾟ　|/⌒ヽ| 　ﾟ　 　 |
　　＼　　 　 ｀ ⌒ ´　　　 ／

　　　　　　　　　　　　 ＿,,,..．．...,,,＿
　　　　　　　　 _,.-ｯ≦―:::::::::::::::::::::::::::｀:ｰ､
　　　　　　,..r::´:／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::ヽ
　　　　 ,.r:::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ:::::::::ヽ　　　　　このとき、やる夫が旧制中学（現高校）を中退しなければ
　　　 ,ｲ:::::::::::{少‐"´￣｀^＜::::::::ヽ:::::::::::::::!:::::::::::',
　　,ｲ::::::::::::／^　　　　　　　 ＼:､:::ﾍ:::::､:::::i:::::::::ﾍ:',　　　　ストレートに大学に進学して、会社員や経営者になり
　 ｒ:::/:::://　　　　　　　　　　　1:!､::::i:::::}::::::!:::::::::::!::,
　 l:::i::::::i::i　　　　　　　　　, - ¨了ﾍ:::ﾄ､::i::::::i:::::::::::i:ﾊ　　　政治や社会の表舞台になんて出なかっただろうと言う人もいます。
　 i::!::::::ﾍ:!＿_　　　　　／　　　ｿ　 !ﾂ i::|:::::::}:::::::::::}:::!
　 t:从::::iヾ　 　｀ﾞ　　　　 　 ,.ｨf斤本ヾ}:;!:::::::i=ｪ;::::::i:::i　　　まぁ、歴史にもしもを言い出したら切りがないですね。
　　f　!::::ﾊ.　　　　 　 　 　 　 t弋り!}"|::!:::::::::ﾄ､ }::::::!:::!
　　 !　ヾ_:::ヽ　　　　 , 　 　 　 ちｴﾝ　1j:::::::::tｲｿ:i::::i:::::i
　　　　　 ｀iムゞ=r'''" ､　　　　　　　　ﾘ:::::::::::|´:::::|::::!::::i
　　　　　　|::::ﾊ　　　　　　　　　　　　f;:::::::::::::!::::::::|::::i:::::!
　　　　　 f:::::::::ゝ　　　 ｒ ､　_ _　　　 |i::::::::::i::|:::::::::!::::i:::::}
　　　　　 i:::::::::::↑-､_. |　 !　　　　,.イ::::::::::j::!:::::::::|:::::|:::::i
　　　　　j::::::::::::::|::::i:::|i ｌ 　!､._,,. -´ ｆ:::::::::::ﾘ:iﾄ､::::::;!:::::|:::::|
　　　　 ,{:::::::::::i:::|:::::|::!'!　 ,!;:r^! , -=､::::::::::;'::j: : ヽ:!:::::::l:::::|
　　　　 f:::::::::::j::::|:::::!_/　 .,!. 　/　 ／:::::::::;':::,': : : : :｀-､|:::::|

┌──────────────────────────────────┐
│そんなやる夫の人生の失敗を気遣って　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│タネは店を亀松に任せて、やる夫と一緒に宇治の花屋敷に住むことになる。　　......│
│茶亭も本格的にやりだしたのである。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
└──────────────────────────────────┘


　　　　　　　　　　_,...-‐:::::::￣:::::::ｰ-..、
　　 　 　 　 　 ／::::::::::::_;:. -一ー- ､::::｀ヽ､
　　　　　 ,..-::':::::::::::;／　　　_,.......-‐-..ヽ::ヽ:ヽ、
　　　　,.:':::::::::;:::/::::'　 ,..-:'::´::::::::::::::::::::ヽ:ヽ::ヽ:ヽ
　　　 /::::::::::::l:;'::::::|／:|:::ｌ:::::';:::::::::::::::::::::::ヽ:ヽ::ﾍ::ﾍ
:　　 /::::::::;:.-ｄ:::::::|:::::::|::::';::::::':;:::::::::::::ヽ::::;;ゝﾍ:::ﾍ::ﾊ　　　　　　とにかく、はやく体を治しなさいよ。
　　 ::::::ｒ'´　/'|:::::::|::::::ﾊ:::::ﾄ､:::::ヽ､:::::::::rく::::::l:::|:::::l::ﾊ
　　 ::::::ヽ,ノ,　|:::::::|::‐ト-､:｣_ ヽ､::＼ｰ/:::_ヽ:::Ｎ';::::|::::l
　　 :::::::/ ./7r|::::::::ﾄ:::| 　 ヽ､｀ヽ｀¨ｰ　　,.-‐｀|::|::::|l:::|
　　 ::::/　/,'｜|:::::::::lヾ　,..-‐-､　　　　、　　　|::l:::;'||::|
　　 ::ヽ_/::l　rﾍ::::::::::l　′　　　　　　　　　 　 |::lｲ::||::|
　　 :::::|::::::｀‐!　l:::､:::::',　　　　 ､... -‐　￣! 　 ,!::||::| l:|
　　 ｌ::::|::::::::l:::ヽ｣;:::';:::::'.,　　 　 ヽﾆ　　 ノ　 ,i':::;',:/　′
.　　 l::::|､::::::l:::::::::ﾄ:::lヽ:::ヽ　　　　　￣　　,.:'/!:〃
　　　ゝH::::::::';::::::::l:ヽ',_ヽ::ヽ_ｰ-　､...__ ／:::ｌ l/
.　　　 ':;lヽ::::::ヽ::::::l:::l.＼｀ -＼￣二ニ二ニ＝ュ_
　 　 　 ｀,.ゝ::::::',ヽ::',ヾ＿,...r'＾｀　　　　　　　　　　＾¨ヽ､
　　　 r‐'　 /ヽ:::', ｀ヽ､ｒ'　　　　　　　　　　　　　　　　（
　　　 ヽ､ノ　　 ｀7ー'´　　　　　　　　　　__.........__　　　{

┌───────────────────────────┐
│やる夫は体力づくりもかねて、自宅の庭で園芸をはじめる。　　　..│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.│
│中学を半年で中退したこともあり　　　　　　　　　　　　　　　　　　......│
│やる夫は、この頃から園芸家を志すようになる。　　　　　　　　　　.│
└───────────────────────────┘


　　　　　　　　 　　 ,ィ
　　　　 　 　 　 　 / |
　　　　　　　　　 / /|　　　　　　　　　 .　/uiu､
　　　　 　 　 　 / //　 　.＿＿＿_　 　　|　　 | 　　　やる夫は生涯ずっと
　　　　　　　　/ //　　／⌒　　⌒＼. 　 ヽ　/
　　 　 　 　　/ //　／（ ●） 　（●） ＼ .　| |　　　　植物と一緒に暮らすんだお
　　　　　　　| //.／::::::⌒（__人__）⌒::::: ＼.| |　
　　　　 　　 ﾍ〈_.|　　　　　|r┬-|　　　　.　|⌒)
　 　 　 　 　 〈_ィ.＼ 　　 　 `ー'´ 　 　 ／ ／
　　　　 　　　　＼　　　　　　　　　　　　.／
　　　　　　　　　　i　　　　　　　　　　　./
　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　　　i

タネさんの行動がすごい

>>168
この人はすごすぎるので、なんとも言えません。

┌──────────────────────────────────┐
│1904年(明治37年)4月、15歳のやる夫は　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .│
│東京の「東京興農園」という種苗店で園芸見習いをすることになった。　　　　　　　 .│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│園長がキリスト教徒ということで、やる夫は期待して、一人東京に旅立った。　　　　│
└──────────────────────────────────┘

　　　　　　　　　::　　　　　:: :　: : : ::: :.: .: .:.:.:::.:::;　､　　　 　 　 　 　　 |　| i
　　　　　　　　　　..,,::::::.:.: .: : 　　　: ::: :: : :: ::::::;　　`・､　　　　　 　 　 |　| i
　　　　　　　　　　　;.:::.: .:　　　　 ;;:;.:.: .:.:.:.:::::;´　　　　　 ｀ ''　・ｰ----|◯ !
　　　　　　　　　　:::　.:: : ::.:.　　　　 . ..:::;:::;'´ 　 　　　　　　　　　　　　|　| i
　　　　＝＝＝＝::. 　　 :::.:..　　;;':.:.:.:.:.:.:.:.:.:≒＝＝＝＝≠＝＝＝＝|　| i＝
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　　 　　　　　　 　 　 ¶ ｉ i 　　 　 {{r､uj} 　 　　i i i ＝＝＝＝＝＝ ﾆ|　| i＝!＝
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　　　　　　　ｉ'´ｌ_｀ヽi´i=ｧ' ／　´＿＿＿__　° ､ 　　 Ｌ_|!￣}─r‐┬rｌ　| ｉ__jl_
　　　　　　　i （Ｋ）; ii' / / /　 l!　　　　　 i!　 　 〈l' ｀)ｉヽ!￣｀'''￢ｰ--ｉ ┤!___
　　　　　　　i!: |ﾆ|i:;ijヽ ,' ,'　　 ￣￣￣￣　　　　 ' 　 !　!￣｀'''￢ｰ‐-i::::|..!___￣
　　　　　　　i!: l__jiﾉｲij ヽ{ {‐､　　 （Ｘ)）　　　　 　 :　 ｉ　ｌ ii ii ii ｉ; ;: :::::i::::i::i ::
　　　　　　　i!i l:l　　i　　 ', .　 　／｀i!´　　　o　　ij 　 !　; ii ii ii ｉ; ;: :::.:i:::.i::i ::
　　　　　　　i!i l:l　　i　　　' ,　　　　　　　　　 　 ,'　　 　 i ii ii ii ｉ; :: 　 !　!!i ::
　　　　　　　i!i l:l"""　　　　　　 　 ,,=､､　　　　　　 　 　i!i! ;; ;; ;;　　　ｉ　iｉ:!
　　　　　　　i!: l;| 　 　 　 　 　　　 {{幺}}　　　　 　 　 　 i!i!＝==‐--　!　!!: ___
　　　　　　　ヽ.：!　　　 　 __________v ｰ'ヽ　　　 　 　　 　i!i!　　　　　　;::::iｮ
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　　　　　　　　　jii lf､ 0　　　　　ｊｊ lj_j　　　　　　 　 　　　　　 　 ,'´｀　,. iｮ　 ,...
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　　　 ,..　　　　 .`r‐rｰ r────┐ﾟﾟ　　　　　　　　　,::´ 　｀´｀､　　 　 　 ∧
｀ヽ._,' 　｀"ヽ.: .: ┼''ｰ'┘　　　　　　|　　　　　　　　　r;'.:.::.:..　　　　;　　　　 ||1l
　　　　　　　　　.;;＼＿_＿二二ニﾆ!　　　　　　__＿/::.:::. : .　　　　ﾞ;;..:.　 　.||‐|
　　,,,,__＿＿__,,;; ; ;:::::::::;;;;;` t-　､、＿　　　rｰ--＝:::::.:.:.....　_____,,,,,,. ..,,,.,,;;;__||2|
　　∵∴∵∴∵∴∵∴∴：｀'' ｰo。．、j__ ￣}”””””}`"''''''''' ￢＝＝＝=====ｰ─
　　　　　　∴∵∵∴∵∵∵∴∵∴∴∴∴∴”””""　……‐---　　　､､､､＿
”"" '''￢===──‐----ﾟ　°　ﾟ　　ﾟ

┌────────────────────┐
│園芸見習いを始めたやる夫であったが・・・　　.....│
└────────────────────┘

　　　　　　　　　　　　　　　　　;　＿_
　　　　　　　　　　　 　　　　;　／　　＼　;
　　　　　　　　　　　　　　　;／ ノ |||| ､_＼
　　　　　　　　　　　　　; ／　（●） （●）　＼　;　　
　　　　　　　　　　　,､,　 | ＼　（__人__） ／ 　| ; 　
　　　　 　　　　; ,-'⌒`ー-'´ヾ; |r┬-|　|　 ／　.　　　　　　　　飯が不味いお・・・・
　　　　　　　　　ヽ､＿,,,､-､/ミ,j `ー'´ｰ-イ-､ ;　
　　　　　　　　　　　　 ＾～､￣r'´￣｀''ｊヽ､　 〃ヾ　
　ｊヽｊｖｉ､人ノｌ__　　　　 　; /　　ヽ´｛ミ,_　 ￣｀'''-ヽ　;
　）　　 ハ　 　７　　　 　/　　/ ｀'＝'´ｌ ￣ｉ'-､＿,,ﾝ　;
　）　　 フ　 　　て　　; /　　/　　 !。 ｌ　　ｌ ;
　７ 　　ッ　　　 （＿＿ヽ､__ｌ　___ .!。 ｌ＿_ｌ__,-=-,＿＿_
　 ）　 　!! 　 　　（ ,-＝-,　∠ヾゞゝヽ ,-≡-,ｌ　　ｌ-=二=-,
　 ＾⌒~＾⌒＾~⌒＾└==┘　 ￣￣￣　ヽ==ﾉヽ=ﾉ＼＿_／

　　　　　　　　　　　 　　　　　　＿＿＿
　　　　　　 ,r'"´「jヽ　　　　 ／　　　　　＼
　 　 　 　 /　　 | |　ﾞ,　　 ／　─　 　 ─　＼
　 　 　 　 l l |　|| |　 ! .／ 　 （●） 　（●） 　＼
　　　　 　 ! 」」_」 |」/　|　 　 　 （__人__）　u 　　|
　　　　　　　　　| |　　 ＼　　 　 ｀ ⌒´ 　 　 ／
　　　　　　　　（ﾖ ｒ ）　／　　　　　　　　　　 ＼
　　　　　　　 　 ! 　 ∨　　ｲ　　　　　　　 ヽ　　i　　　　　なんで、家の掃除なんてするんだお・・・
　　　　　　　　　 ＼　 　 /.|　　 　 　 　 　 |　　 ｌ
　　　　　　　　　　　｀ ‐´　ｌ　　　　　　　 　ｌ　　 |
　　　　　　　　　　　　　　 !　　　　　　　　,rrソ_ﾉﾉ
　　　　　　　　　　　　　　 i　　　　 ｙ　　//　 Tﾄ､ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 |　 　 　 i 　 」_L　_丿 Lll
　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　 |　 |U￣^i　　.:j|
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ｌ　　　　 ｌ　 |　　　| _ __.,!
　　　　　　　　　　　　　　 ,!　　　　,! 　 `ｰ┬‐─ '
　　　　　　　　　　　　　 （＿_＿_（＿＿＿__)

┌─────────────────────────┐
│園芸の勉強なんて全く出来ず　　　　　　　　　　　　　　　　　　..│
│使用人のように扱われて、大変不満だったようである。　　.....│
└─────────────────────────┘

　　　　　　　　 　 　＿＿__
　　　　　 　 　 　／　　　　＼
.　　　　　　 　／　 　 u 　 　 ＼
.　　　　　　／　　　 ―　　 ー　 ＼
　　　　　　|　　u 　（●） 　（●） 　|　　　　　　　　　自分で洗えお・・・・
　　　　.　　＼　　　　（__人__）　 ／
　　　　　　　/　　　　 ｀ ⌒´ 　 ヽヽ,　） ）"
　　　"（ （　（　ヽ　 　　　　　 ／.／
　　　　　　　 ＼ ＼　　 ゛　／／　|
　　　　　　　゜。　(⌒。 ⌒ヽ　゜　○　　　　　　　　　　　　　　　　おーい、やる夫、背中を洗ってくれ！＞
　　　　　。○　（´⌒　○⌒　。⌒ヾ　゜
　　　　゜。゜（'⌒　;　⌒。　○::⌒○　）。○
　　　　○。　゜（´　。　゜○）　　。゜　。:::）　゜。

┌─────────────────────────┐
│大学ノート7枚も使って　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│母親に「早く帰りたい」という旨の手紙を送り　　　　　　　　　　│
│たった三ヶ月で、京都宇治の実家に帰る事になった。　　　　.│
└─────────────────────────┘

　　　 　 　　　＿＿＿_
　　　 　　　／　　 　 　＼
　　　　　／　 _ノ 　ヽ､_　 ＼　　　　　　　　　園長はキリスト教を利用して金儲けする輩でしたお。
　　　 ／ oﾟ(（●）) (（●）)ﾟo ＼
　　　 |　　　　 （__人__）　　　　|　　　　　　　 こんな酷いところにやる夫は一日も長く居たくないですお。
　　　 ＼　　 　 ｀ ⌒´ 　 　 ／
　　　／´　 　　　　　　　　 ｀＼
　　/　 /　　　　　　　　　　l　　l　　
＿_l　　l_¶＿＿＿＿＿＿/＿/＿_/
　　＼,　´-'ヽ ￣|￣￣￣￣|　　　
　　　 ヾ＿ノ　 　|　'''' '　　　|　　　
　　　| 9=ε-8.　|　'''..--　　|　　
　　　|　　　..''　　|　　''-.　　,|

┌─────────────────────┐
│だが、宇治の実家では大問題が起きていた。　 　 .│
└─────────────────────┘

.::::::::::. :. :.: .::::::::::. :. :. :.:::::::::::::::::. :. :. :.: ::::::. :. :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .: .:. :. :.:::::::::::::
.: .: .: :::::::::::::. :. :. :. :. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. :.: .: .: .:::::::::::: .: .: .:. :. :. :::::::::::::::.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾミﾐﾐﾐy彡'′　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. :. :. :.:::. :. :. :. :.::::::. :.::::
　　　　　　　　　　　　　 ヾミﾐﾐﾐﾐy彡　　｀`ji彡: .:. :. :. :. ::::::::::::::::::::: .: .:. :. :. :::::. :. :. :.
　　　　　　　　　　　　　 　 　｀`ji'´　　　　ji´. :. :. :. ::::::::::::::::::. :. :. :. :. :. :. ::::::::: .: .: .:. :.
　　　　　　　　　　　ヾミミミミﾐ斗彡彡　〃　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾミﾐﾐﾐﾐy彡
　　　 . :;:;..,"'`',:'':'`::;:　　 　 ｀`j!´　　　_〃彡彡　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀`ji'´
ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ,',　,'ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ,;;;;,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾミミミミﾐ斗彡彡
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;;.::..〃'.::,';;;;,'.;;.::..,,''::.:.;;.::..,,'',,''.:'',;;;'',,.:;''.,';;;;;;;;;;',　 .: .:. :. :. :. :. :. :. :.: .: .: .: .｀`ヽ､　　　　　　　　　　 .::;:;..,"'`',:'':;;;:;:;;:;;;:;;:;;;:;;:;;:;;:;;:;
'`',:'':'`::;:;..,"ヾヽ､(_)~ﾞ~ﾞ(_)::::l!(_)~ﾞ~ﾞ~ﾞ~ﾞ(_)~ﾞ´ .: .: .: .: .: .: .: .: .: .:. ,.　 -‐ ── ─── ─── ─‐- ､;;;;:;:;;:;:;;;:;:;;:;:;;:;;:;:;:;:;;;:;
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;;;:'`',:'':'`'`',:'':'`ぐ_ - _‐i::.:.:.:i|_ -_ - - _il |;;;;;;;;;;:'`ヾヽ　.. イ.,. イL」.::::.:::i|::i|:i| r'´r'´r'´r'´ i|:i|:i|. r'r'.i|i|i|i|i|. :;:;..,"'`',:'':'`'`',:'':'`
;;;;;;:'`',:'':'`'`',:'':`::ヾヽーrーーrーーrーrｷ7;;;;;;;;;;;;:'`ヾヽ..イ..ji::i|::i|::::.::::.i|::i|:i|.::::::::..:t'´ r'´:i|:i|:i|,,,..,,,..i|i|i|i|i|. ..,"'`',:'':'`',:'':'`',:;;;;;;;
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　‐ - ‐ _ - 　｀` ー----------

┌──────────────────────────────────────────┐
│タネの弟の安田徳次郎が実家の家業をついでいたが、肺結核で死去。　　　　　　　　　　　　　　　　　　.│
│実家の家業は失敗してしまい、破産。妹の一人が離縁させれた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　....│
│弟の未亡人と子供たち、離縁させられた妹、そしてやる夫より年下の妹を引き取る事となった。　　　....│
└──────────────────────────────────────────┘

　　　　　　 /: : /: :/ィ′′ /: : : : : : : : ヽ :＼ | : : ヽ : ＼
　 　 　 　 /: : /: : ′: /: : /: : : : {: : : : : : :＼: ﾊ: : : : ',¨＼:ヽ
　　　　 r=＝f{ : : | : : l: : ∧: : : : ヽ: : : : : : : |: : ', : : ハ､　 ミﾍ
　　　　 | 　/ .| : : |: : A ､|_ﾊ: : : : l　＼ : : : A: ‐ j‐: : : | ヽ　 ,′
　　　　 ア　　| : : |: : ハ { 　 ヽ: : |　　‐七/　} ハ: : : : !､　∨:
　　　　,' >､_ ハ: ::ﾄ {ｨ尓了ミ　 ヽ{　　　ｨ云 ミK.|: : : : |⊥≦: |　　　　　　　大家族になってしまったわね・・・・
　　 　 / / / /: ヽ : {　ﾄｲ } |　　　　　　 |心 j:l　 !: : : : !　{　V
.　 　 / /.7　ハ : : ド､弋__り　　　 　 　 七_り'　 |: : : :ハ ヽ　＼　　　　　　 花屋敷を旅館にするしかないわね。
　　　V: :/ /: :{.∨∧　　　　　　　'　　　　　　　 ,'.: : :,' 八　{＼/
.　　　|: :l　l: :∧ {: :ハ　　　　　　　　　　　 'J　ｲ: : /‐': : l　|: :| 　　　　　　　屋敷は広いから、ここに、家族全員で住むようにしましょう。
.　　　|: :|V /l: :ハ: : ハ　　　　 - ー-　　　　 /:l :/ : : : : !ィ: .:|
.　　　|/.|:/:.∧ : : ヽ : : {＞‐一、　　　　　 イ: :〃: : : : : ﾉ |: : |
.　　　|　lハ: : ヽ: : : ＼/　_. -、__〉_ . ≦に: :／: : : : :.ィ: : :|: : |
　　　 　　　V_r-ﾍ　〃 ´　 ｀ 〈 /　　　　! ´/: : : ::／: 八: :ﾄ､/
　　　　　.イ l　 |　∨　 ¨￣ヽ }′ 　 　 ハ |: : ／￣7　7- ｧ､
　　　　/　l　!　 !　}　 ‐…､　V_　＿　　, -} lイ　　 /　/　/　 ヽ
.　　　/ 　.l　!　 !　}　ー 　 }ノ|´ ＿　｀ヽ_/　　 　 /　/　/ 　　　＼

┌─────────────────────────────────────┐
│芸者（酌婦）の出入り・悪戯は当時の京都では当たり前のように横行していたらしい。　 　 │
│これらのことからわかるように、かなり禁止事項が多く　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│「木の枝を折るな」「隣に聞こえるような大声で歌うな」なども書いてあったようである。　 　 │
│逆に、これで成功を収める事になる。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.....│
└─────────────────────────────────────┘

　　　　　　　 |:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:i;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|
　 　 　 　 　 |;:;:_:;:_:;:_:;:_;:;_:;:l:;_;:_:;:_:;:_:;:_;:_;|
　　　　　　　|＿＿＿＿＿_|＿＿＿＿＿|
　　　　　　　|　三|　　＿ 　 　 ＿　　 |三 !　　　　旅館の営業はいいでおじゃるが
　　　　　　　|　三|　 三ｼ　　　ヾ三　 |三 |
　　　　　　　|　三′　 .._　　　　 _,,..　 i三 |　　　　「芸者の出入り禁止」
　　　　　　　ト､ﾆ|　<でiﾝヽ　 ;'i"ｨでiﾝ |三.|
　　　　　　　', iヽ!　 ､　‐' /　 !､　ーシ |ｼ,ｲ　　　　「女中への悪戯禁止」
　　　　　　　 i,ヽﾘ　　　　,' :　 !.　　　　 |ｆ ﾉ
　　　　　　　　ヾ!　　　　i ,､　,..､ヽ　　　lノ　　　　　最低限、これは守ってもらう必要はあるでおじゃるよ。
　　　　　　　　　|　　　　　 _　_　　　 ｲ l
　　　　　　 　 　 l　　　 ,ｨﾁ‐-‐ヽ　　i /、　　　　　庭園の風景をお客が楽しめるような旅館にしたいでおじゃるから。
　　　　　 　 　 　 ﾞi､　　 ゝ､二ﾌ′ ﾉ/'"＼
　　　　 　 　 　 　 | ＼　　ｰ一 ／ /　　 _,ﾝ'ﾞ＼
　　　　　　　　　,ィ|､　 ＼　　　　 /_,､-'" _,.-''´ ｀丶､＿_
　　　　　 ＿, イ　 | ヽ＿ 二＝''"　_,. -''´　　"""""´´　 ｀`ｰ

┌───────────────────────────┐
│その亡くなった弟の子供たちの中に、やる夫より9歳年下の　　　..│
│安田徳太郎がいた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　...│
└───────────────────────────┘

　　　　　　　　　　　　　　,,／Z＿
　　　　　　　　　 ,/／'"´::::::::::::::::Ｚ＿＿
　　　　　　　　　（:::::::::::::::::::::::::::::::::::::∠￣
　　 　 　 　 　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∠＿
　　　　　　　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,∠
　　　　　　　/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　　　　　l:::::::::i､::::_ ､,,::::::::::::::::::::::::::::l/＼
　　　　　　 八::::.lﾊtｭヾ　rtｯ､:::::::::::::::::zヽ､
　 　 　 　 　 /'i:;;:ｌ `'´､　`'´ ﾞj l'､:ﾚﾍ/
　　　　　　 /　 " ｌ!＼ ‐=　 , ｿ! ﾘ /　　　　　　　　　　　　　　へぇ・・・・・今日からここに住むのか
　　　　　　/､　ヽ　　 ヽ_／　　　丿∧
　　　　 　/　ﾞ'-　＼　　ヽ＿,, ／ 　　ヽ
　　,, -/ﾞ/ﾞ,ﾞﾞ!ヽ'ｰヽ ヽ　　　　　 ,／ﾞ⌒｀''-､l　　　　,! l
　　|..ｌ.!│ l ｀'''､ 　 ﾞヽ ＼　　　// ,,....,　　　｀､ヽ､,ノ、 ｌ
　 / i｀'ゝ!‐ﾞ　 ､　＼　ヽﾚl'i、　 lﾚi /　/｀''―ｯｲ　　､ﾞ!､ |
　|　i　　　 ＼　 ｌ　　｀'-./ ,ﾞｉﾞ' / "゛　　.、　　!/　　 ﾞL ｀ｌ､
　|　 ｉ　　　　 ヽ ｌ　　　, ﾞゝ､　ｌ　　　　 ｌ　　 ｀'''''‐-　ｌ　 ﾞl
　 !　　　　　　 ｀'ヽ　　 ヽ、　 i　　　 |　 !　　 l　 ＼　｀ /
　 ヽｉ　　　　＼　　 ヽ　''-､,｀ ｛　／　!　 !　　 i ヽ｀'､｀ﾞ/
　　　ヽ　l 　 　＼ 　 ヽ　　｀'‐ ｌ　　　　　 ! ｌ,　i　　!　 ｝
　　　　ｌ,　i　 　 　＼　 ヽ,　　　l.,..-'''"　　　ｌ　 i　 〉　!
　　　　 ｌ,　i　　　l　し＼　ヽ,　　!｀''ｰ､、　　l　 / ﾉ　ﾉ
　　　　　ヽ i　　i　　　　　　ｌ- /　　　 　　　ｌ /　__/
　　　　　　ヽ,　´　　　　　　l　|　　　　　　　liﾞ‐'ﾞ″
　　　　　　　 ｀''ｯ '"ﾞ゛ ﾞ'-__ !　!　 ＿_,,,,,,,__/
　 　 　 　 　 ,ノ￢-　,,_、／　 !￣_..―ｰ'i.,|
　 　 　 　 　 ｌ/i'ﾞ,i'　 ／´　　　lﾞ´　　　、.!
　　　　　　　 ﾞ'｀-‐ ´　　　　　 ｌ　! | .l.//
　　　　　　　　　　　　　　　　　｀''"'ﾞ'''"

　 |┃　 　 ガラッ　　 　 ＿＿＿_
　 |┃　三　　　　　　 ／u　　　　＼
　 |┃　　　　 　 　 ／　 ＼,　､／　 ＼
　 |┃　　　　 　 ／ 　（ ●）　 （● ）　＼　　　　　はぁはぁ・・・・・・
　 |┃　三 　 　 |　　'"　（__人__）"'　u　 |
　 |┃　　　　 　 ＼　 　　` ⌒ ´ 　 　 ／　　　　　東京から逃げ帰ってきたお！
　 |┃　　　 　 　 ／ゝ　 　 "`　　 ィ　｀ヽ.
　 |┃　三 　 ／　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼
,⊆ﾆ´⌒￣￣"　　y　　　　　　　　　　 r､　 ヽ
⊂二、 ,ノ──-‐'´|　 　 　 　 　 　 　 | l"　 |
　 |┠ '　　　　　　　|　 　 　 　 　 　 　 l/'⌒ヾ
　 |┃三 　 　 　 　 |　 　 　 　 　 　 　 |ヾ___ｿ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, 　 ,,,.:-‐,,..... -
　　　　　　　　　　　　　　　　　　, ::':ﾙ'´:ｰ''´::::≦-
　　　　　　　 　 　 　 　 　　　r''ﾆ、:::::ニ＝-:､::::二ｪｪｯ=-‐
　　　　　　　　　　　　　　　 r'::::::ﾆ-､::::::::ミﾐヽ､::::::::::::::＝ﾆ＿
　　 　 　 　 　 　 　 　　　 /:://:::::ミ､::::::::::::＼ヽ､:::::::::::::＜
　 　 　 　 　 　 　 　　　　,':::,'::::iヽヽ:::ミ:::::､:::::::::＼:::::::::::::ヽ
　　　 　 　 　 　 　 　 　 /::::!:::::ヽ:ヽ::::::::::`:::::::::ヽ:::ヽ::::::ヾヾ､
　　　　 　 　　　　　　　/"i::::::::::::ｉﾞ_､:::::::::!＼vヽ、:::::::::ヾ:::＼
　　　　 　 　 　 　　　　　 i:;::::l::',:li ｏヽ`ヾi. Y'ｏﾞﾘ､:::::::::::iｰ=ヾ　　　　・・・どなた？
　　 　 　 　 　　　　　　　/ lﾊ::::',ｉﾞー" 　 ′ ー" i:::::::::ヾ､
　　　　　　　　　　 rｲ￣'",ﾆ､!:::::i.　 　　. . 　 　　,':j::lヾﾔ-､_
　　　　　　　　　／ |　　　l　lｻ!::iヽ 　 . --､ 　,.ｲ::l!';:l　　　 ,ヽ
　　　　　　　　　|〉　!　　　|　l八ﾞ!　＼　￣ .ｨ'　/ｉ! i '!　　　i　i
　　 　 　　　　／<　';,.　　 l　| ヽゞｬ-､`＝ﾝ　_ｿ, !　i　　　 ,'　ヽ
　　　　　　　 〉ヽ-`'　i!/｀`ｉｰ',　 ｀`-ﾆ_--‐'ﾆ-' ,'　 / ｉ　 / i　i l
　　　　　　　/ 　' , ,,,i'´!、 l-　ヽ=- -‐-;'''´　　　 　　 ｌ　　, ' ,' .i
　 　 　 　　/　　　ﾞl　i　 'i　j/　 ,..-‐'￣　　　　 　　　 !　/　　　|
　　　　　 /　　　　 ll､ヽt,ｹﾝｪ‐'´　　　　　　　　　　　 ,!'　　　　.|

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／ 　 　 　 ＼
　　　　　　　　　　 ／　 ⌒ 　 ⌒　 ＼　　　　　　ん？やる夫だお。
　　　　　　　 　 ／　　（●）　（●）　　＼
　 　 　 　 　 　 l　 　 ⌒（__人__）⌒　 　 ｌ　　　　お前こそ誰だお。
　　　　　　　 　 ＼　　 　 ｀⌒´　　 　 ／
　　　　　　　 　 ／　　　 　 　 　 　 　 ＼


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ィ
　　　 　 　 　 　　 　　 　 　　　／　　,／/ _､-
　　　　　　 　 　　　　　　　 , '/ ／‐'::::,､ﾝ'／
　　　　　　　　　　　　　 , ./:::ﾚ:::::::::::::´::::::ー--...､.._
　　　 　 　 　 　　　　　_iV::::::::::::::::_::_::_::::::::::::::::::::::::::::::::::=-
　　　　　　　　　　　r::'::::::::::::｀ヽ三ニー-::::ニ:::::::::-=ﾆ´
　　　　　　　　　 ／::／三:::＼＼ヽ:::::::::ミ､::::::::::::::_:::＝≧ー
　　　　　　　　　/:::::/:::::ンヘ＼＼ ヽ:::::::::::｀ヽ:::::::::::::ﾆ三三ｪ-
　　　　　　　　 //i:/:／/:::,'i::::ヽ＼＼',､::::ヽ:::::::::::::::::::::＜'´　　　　　　　　ああ、やる夫おじさん。
　　　 　 　　　 !' /::;:':::/:::,'::i　i:::ヽ:::::::ヽ:ミﾐ:::::ヽ､:::::::::::k-ﾆヽ､
　　　　　　　　　 /::i::::l:i:::i､::',. ',::::::ヽ::::::::ヽ::::::::::::`::::::::::ミヽ､　　　　　　　　これから、花やしきに住むことになりました、安田徳太郎です。
　　　　　　　　　/:::ii:::l::i:::L::::':,::i:::::::＼､_:::ヽ::::::::::､::::::::::ヾ､
　　　　　　　　 /::/i:ｉ::l::i::i f:::j､:;::::',ヾ:::,rt:::j､＼:::::::::::::::::i､＼
　 　 　　_,rｰｧ'/'´ i:ﾊ:l::lﾘ`＝‐ヾ'､::､ﾞヾ､ﾆノヽ::::::::::::::ヾヽ､.
　　　,r''"　　　　 i.ﾘ/ﾘ::',ﾞ　　　　　ﾞヽ　 　　 .,!::;:::::iヾ::',ヽ､ ｀`ｰ-
　　/　',　 -､ 　　 i//::l:ｌﾞ､ 　 　 ､ ..　　　　..:':l::i!ヾl:::ｌ lヽｉ ',　｀ヽ
　 ∧　 ', 　 i i　　 i i:　ﾘ　ヽ.　‐-- ､ 　 ／ /ﾘ　/ !/./　'　'　 ﾞヽ
　 ,' ヽ　 ',　i 〈　　 ,i i::.､　＼＼　　　..::'::: /　! 　 , ', ' .i

　　　　 ＿＿＿_
　　　／　　 　 　＼
　 ／　　─　 　 ─＼
／ 　　 （○） 　（○） ＼　　　　お・・・・おじさん！？
|　 　　 　 （__人__）　 　 |
/　　　　 　|!!il|!|!l|　　／　　　　もっと、別の呼び方はないのかお。
　　　　　　|ｪｪｪｪ|






　　　　　　　　　　 ／!/ヽ::::＼::ヽ＼ヽ､::::::＼ヽ:::::::::::ミ./
　　　 　 　 　 　　/::::!i::::',ヽ::iヽ＼:＼!::＼ヽ::ヽ`::::::::::ヽi.
　　　　　　　　　//:::::i:::::::'.,ヽ:i:::::::`::ヽ::::ヽ＼:＼:::::::::ヽi
　　　　　　　　 /::::::::::l:::∧:､::､:!::iヽ_::::::ヽ:::ヽ＼:ヾ:::::≦　　　　　　　・・・・・・では・・・やる夫"兄さん"
　　　　　　　 　iｿ:::::::::!:i{:)ヾヾヽ::i {:ｿヽ､::::::::ヽ＼::＼::::::i
　　　　　　　　ﾘ i!:::i:::::!ﾞ＝ﾂ` ｀ヾ!＝"　 i::::::::｀::ヽ:::::::ヾ',　　　　　　兄さん、これからよろしくおねがいします。
　　　　　　　　!　i:::!i::::ｉ　ヽ　､　　　　　　i::::::::::::::::`:::､::ヽゝ
　　　　　　　　　 リ i!'i:',　 ｀　　　　　　　i::::::::::::::::::::::::＼ﾐ､
　　　 　 　　　　　!　 ! ﾊ. ヾﾆ= 　 　 　　!:へ:::､:::::::::ヽ＼`
　　　　　　　　　　　　　i:i 　ー　　 　 ,..ｨﾘ　　ヾ､ｼｧヾﾐ､
　　　　　　 　 　　　　　 ﾘヽ 　 　,..::'" 　! :　　／'"／　 ｀ｰｪ､
　　　　　　　　　　　　　　　｀""´ヽ　　　 :. ／/ ／　 　 r'´　 ｀- ､._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ､　 :／ /ﾝ　　　　i

┌────────────────────────────────┐
│安田徳太郎が見たやる夫一家というのは、とても新鮮だったようである。　　　│
└────────────────────────────────┘

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／　　 　 　＼
　　　　　　　　　　 ／　─　 　 ─　＼
　　　　　　　 　 ／ 　 （ー） 　 （ー） 　＼　　　　　　　天にまします我らの父よ・・・・
　 　 　 　 　 　 |　 　 　 （__人__）　　 　 |
　　　　　　　 　 ＼　 　　 ｀⌒´ 　　　,／
　　　　　　　 　 ／　　　 　ー‐　　　　＼

　　,彡ニ三三三三三三三ﾆ=ヾ;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:i;:;:;:i'
　 ,彡ニ三三三三ニ三三ニﾆ;〃ヾ､;:;:;:;:;:;::;:;::;:::;:/;:;:/
　,彡彡,'',ﾆ=ﾐﾐミ三三三三ニﾆ彡　 ｀ﾞﾞ''ｰ-､;:;:;:;/;:;/
　',彡'/ r' ﾉヽヾミ三三三三三彡'　　　_,,,,,,､ヽ;:;ｨ''|
　 彡'|.|（‐'''"　'iﾐﾆニ三彡"´￣　　　　 ｀ﾞﾞｰ'　　;;;:|
.　 彡i､ヾ　('　 ヾミﾆ三'　 　 　 　 　 __,,､　....ﾉ 　 /
　　彡ゝ ｀'' "　 |ミﾐﾐ' 　　　　　　‐'"ひi,;'´　 ,ｨ;;ｧ'
　　 '彳｀ー‐i　 |ﾐﾐﾐ'　 　 　 　 　 ｀ﾞｰｼ'　　 |､ﾆ'　　　　　　アーメン
　--､/ 　 　i　 |ミﾐ 　 　 　　　　.,,r‐''"　　　| ﾉ
　く'ﾉ　　 　:i 　ミﾐ 　 　 　　　　´　　.,　'　　 |'
　､＼ 　 　 .l　 ヾ 　 　 　 　 　　　.ﾉ（_,,､. 　 |
　:＼ヽ,　　 ヽ　　　　　　　　　 ／　　 ｀t‐一'
　::::ヽ ヽ　　　｀::.　　 　 　 ,; ' 　　　　　.:i
　:::::::ﾍ ヽ　　　 ｀::. 　 　 　 　''"⌒ﾞ''一ﾉ
　::::::::::ﾍ.ヽ　　　　ヽ､ 　 　 　 ｀ ー'ｰﾉ


　　　　　　 　 　 .／:.:.:.:.:,:./:.:.:.:.:,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
　　　　 　 　 　 /:.:.:.:.:／7:.:.:.:.:.:に二二二ヽ:.ﾊ
　　　　　　　　 ':.:.:.:.く / ':.:.:.:.:.:.':.: ｨ:!:.:.:.:.:.:.:.:.:!:.:
　　　　　　　　i:.:.:.:/ ｲ_,!:.:.:.:.:./Χ |:|ヽ:.:.:.:.:.:.:ｌ:.:|
　　　　　　　　|:.:.:.||:.:||:.l:.:.:.:./ ′ ＼　厶斗:.ｌ:.:|　　　　　　　　アーメン
　　　　　　　　|:.:.:.||:.:||:.|:.:.:.:ﾄ==ﾐ　　　　У:.:.:.:.|
　　　　　　　　|:.:.:.||:.:||:.|:.:.:.:|　 　 　 , =z:.:.:.:':.:.:|
　　　　　　 　 ∨/∨ 从:.:.:.|、‘ ｰ－ ｲ:.:.:./:.:.:ﾘ
　　　　　　 　-‐=≦V:＼.Ⅵ　7￢≦/!:.:.ｲ:.:.:/
　　　　　 /⌒ヽ: V∧: : : ヽ──lK´ /〈/j／
　　　　　.′　　　、}∧ : : : ｉ二二|: ＼

┌───────────────────────┐
│食事の前に祈りを捧げる姿には、驚いたらしい。　　 　 .│
└───────────────────────┘

::::::/:／::/:::／::::::/::./:::::::;::::;:::::::l/::::＼::::::::ヽ:､:ヽ
::/::::::::::/::::/:::/:/／:::::／i:/ |:::::::::/＼:::ヽ::::::::!:iﾞ＼
::::::::::::/:::::::::/:::/::::::／‐メ、 |::::::/　 ,r-ﾐ::::ヽ::::::::iヾ、
::/::::::::::::::::::::::/::::／ （::::) ',ﾞ i:::/　　/　i::)Y:::ヽ::::::i　i
:::::::::::::::::::::://::／､、＿__.ﾉ i:/　　　`ー-ｔﾘ;::!::::::::i!　!　　　　　　なんだこれ・・・・
::::::::::::::::::,'/::::/　　　＝＝"/　　　　　_　/"i:::!:::::::::!
::::::::::::::::,'/::/ 　 　 　 　 　 　 　　　 /　 ｉﾞ　 ',::::::::l
::::::::::::::::/:/:|　　　　　　　　　　　　　　　　　　i:::::::ヽ
:::::::::l::::::::l l::!　　　　 　 　　　　　　　　 ＿　　.l::::::iヾ、
:::::::::|::::::::ｌ り 　 　 　 　 　　　　　, ‐二 ⊥ 　 !::::::!、ヽ
::::/::l::::::::ヽ ﾞ! 　 　 　 　 　　　　'"´　 　 　 　i::ヽ:| '、
::/:::::|::::::::|ヾ、 　 　 　 　 　 　 　　　　　 　　l:ﾊ|ヽ!

カルチャーショックか

┌────────────────────────────────┐
│安田はやる夫が畑を耕したり、植物に水をあげてる姿をよく見かけた。　　　　│
│西洋植物などを植えていたようである。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
└────────────────────────────────┘

　　　　　　　　　　　 　 　＿＿＿＿
　　　　 　　　　　　　 ／　　⌒　　＾＼　　　　　 _
　　　　 　　　　 　 ／　　（ ●） 　（●）＼ 　 　 //
　　　　 　　　　 ／　　::::::⌒（＿人__）⌒ヽ 　//
　　　　 　　　　 |　　　　　　　|r┬-|　　　|〃ヾ.　　　　　あっかいばらのはなぁぁ～
　　　　 　　　　 ＼ 　　 　 　　`ー'´　 ／'んソl
　　　　　　.　　　 　 〃⌒ヽ　 　 '"ィ´ヽ.//|　 |　　　　　ちゃらららららららららららっ～
　　　　　　　　 　 　 l＼　　＼ 　 　 　 // ′ .l
　　　　　　　　　 　 │　＼　⌒￣￣〆⌒,ゝｰ'　　　　　らららららら～らららっららら～
　　　　　　　　 　 　 |　　　｀ー──～ソ"
　　　　　　　　　　　 |　 　 　 　 　 // i
　　　　　　　　 　 　 |　　　　　　 //　 |
　　　　　　　　　　　 ＼　 　　 ､// 　 ,!
　　　　　　　　　　 　 　| 　　　//　　/
　　　　　　　　　 　 　　| 　〆ｿﾘ　 ,/　サッ サッ サッ サッ‥
　　　　　　　　 　 　 　 /ノ//ｿﾊ　丿
　　　　　　　　　.　:.　〆彡/ﾉﾘiゝ/　.　｀　,. ..
　　　　　　　　. .. :´,;､;彡ﾘﾝ〆ノｿ ..´..;' . ; ; :　.

┌───────────────────────┐
│意味不明な歌（賛美歌）を大声でいつも歌いながら　　　│
│庭仕事をしてる姿も、また新鮮だったらしい。　　　　　　 │
└───────────────────────┘


　　　　　　　　　　 　,
　　　　　　 　 　　,r/　,;-ー_
　　　　　　　　　/:::レ:::::三:::::｀ミ::=-､
　　　　　　　　 ,i::::::::::::::::､:::::::､::::ヾ::ヽﾐｰ-､
　 　 　 　 　,r'::::::::::::::::::ヽ::::::::＼.:::::::::::::＼
　　　　　　//:::::/:::;:::i:::::ヽ:::::::::::::＼::::::::::::::ヽ
.　 　 　 　/::/:::::::/_ヽ:!:::::ヽ:::i`_､:::::ヽ ::ヽ:::::::!　　　　・・・・・・
　 　 　　 i::/::::::::/'oヾ､:::|ヽ::Y o＼:::::i!::::ヽ::::＼
　　　　　l:::i:::::::::lゝ- '　ヾ、ﾞ ! ｰ '､ヽ:::::!:::::ヽ::i ヽ
　　　　　!::!:::i:::::!　　　` ｀ ヽ　　　　 i:::::!::::::::::::i
　 　 　 　l:!:::l:::l !　　,r_ー‐-､ 　 　　l::::!::::::::::;::i
　　　　　　!|:.!::', 　　i'/￣￣ i 　 　　l:::::::::::::ハ:!
　　　　.　　 l::::::ヽ.　 ｉ　　　　i　　　 ｨ::/i:::::ﾊi　 !
　　　 　　　　i::li:::＼ `ｰ--‐' 　　／ ﾘ　|:::ﾘfﾊ､_
　　 　 　 　 _..!:ﾊ::::l;ヽ､　　　 ／　　"　l::/i　ヽ. ｀`''ｰ- ､._
　　　,r‐'''"´　 !　ﾘ!i ヽ `＝'"　　 ,　 　ﾘ /　　ﾝ 　　　 　 /ヽ、

ニ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::-=ニン':::::::,'::'::::::::::::::::::::::i
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_､/:::::::::::::.:::::i:::::::::i
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／::::::::::_ｪZ_,ﾘﾞi::::::::::/i::::::i:::::::ｉ!　 . ‐､
"::::::::::::::::::::::::::/tﾆ::::::::´::,ﾆ-‐'i　し'j　/::ﾝ:::ィｊl:::::::!:!i::i　i´　,: .ﾝ"j､､　　　　　　　で、やる夫兄さんはこれからどうするつもりで？
:::::::::::::／:::::ン::ヽ!:::,::::::;:,'.　　　ヽ= '／´／Lｿ,':::::::り:ｉ ﾉ　 i/　 /　 ,}､
""ヽ‐-､:/_/ﾝ'7／i:::://　　　　　 　　　　 i　,'::::::,' 'ｿ /┐,'　,i{､ ,r'　,_'ヽ
､、　 ヾ､ ヾ. 　!´ .l::://　　　　　 　　　,. _,:' /:ﾊ::i ,rｰY'7-､yゝ'ｨ'ヽ ヽ　 ヽ.
　ヽ　　 ﾞ:､ ﾞ,; 　 　l::iヽ. 　 　 　　　,:' 　,: ／:/　ﾘ `ｰ//ゝ:' `ヽ､､ｨ:ヽヽ=' i
　　ヽ. 　　'､ i',.　　!:l　 `::.､ 　　‐'"｀ﾞ¨´ヘ､|! 　　　//　　　　　　｀i　ﾞ'　　i
　　　ヽ　　ヽ.i ﾞ　　ﾘ　　:::::ヽ､　 　 , '´F＝＝＝＝ﾞ＝ｦ 　　　　　i 　　　.i
　 　 　`, 　. ヽ!ヽ　　..::'''''':,',' ｀`'' ",r‐;fテ''j~￣￣￣ ,'　　　　　　i　　　　i
　　　　 ﾞ,　 i　 i　ヾｪ､_,ン ,' ;　_,:r'´　　　'´-,　　　　/ 　 　　　 　.i　　　　.i
　　　　　i　 i　,'　ヽ､___,ン　.ir'~´　　　　　 ﾆ;―― '　　　　　　　.i　 　　　i

　　　　　　 ＿＿＿
　　　　　／　　　　 ＼　　　　　　　　　　やる夫は、この庭を植物でいっぱいにするお。
　　　 ／　⌒　　 ⌒　＼
　　／　 （ー ）　（● ）　＼　　　　　　　 後、アメリカに渡って、園芸を学び
　　|　　⌒ （__人__） ⌒　　|
　　 ＼ γrj¨￣￣¨i　　／　ｽﾞｽﾞｰ　　　大園芸家になって、金持ちになるんだお。
　　 ／ j '⌒t_r=､_ノ　　＼
　　| ／　 /´ ｀¨´　　　　　|　　　　　　　やる夫は病弱だから、植物と一緒にいたほうがいいんだお。

┌────────────────────────────┐
│やる夫は「病弱な自分は園芸で光を見つけようとした。　　　　　　 　 │
│花を植えて世の中を美しくしたいと思っていた」と語っている。　　　....│
└────────────────────────────┘

　　 　i:: ::::::::::::::::::､:::､:､:::､:::､:::::::::::,:::::::ヽ:::ﾞ::::::ヽヽ::＼::::::ヽ:::::',ヽ:::
　 　 i:::　::::ｉ::::::: ::::l＼､ヽ::::ヽ::::::::::::',ヽ',ヽ､:::::､:::::::ヽ:::ヽ:ミ､:::ヽ､:::::
　 　i::::ｌ:ヽ::::!::::::!:::ｌ ｯtｰﾞ､:::::::::ヽ::'､::',　ﾞヽ.ｫ-=-､:::::::::::::ヽ:::ヽ:::',:::::
.　　i:::!l:::::ヽ::::::::::::l.il k::::::ﾊ＼:::::::､:､ヾ:､〃k:::::::ｿヾ､:::::::::::ヽ:::ヽ::::::　　　　へぇ・・・それはすごいな。
. ,ｨ''i:l' !i::::::',:::::::i::::iヾ-.ニ_-'　:ヽ:::',ヾ､ヽ.ﾞ ､..二...;ｼ ﾞi:::::::::ヽ､::::::::::::
ｲ l ﾘ　 'i::l::::',::::::':,':! ゛""　　　ｉ　ヾ:､　ヽ｀ ｀""""　 .li'i::::::::::::ヽ::::::::　　　　僕は医者になりたいなぁ。
..ヽ/ ',　 i:il:::::',::::::kヾ、　　　　! 　 　ヽ 　 　 　 　 　 l!.l::::::::::::::::ヽ､
　 ヽ　;　 ii i::::､:::::', `　　 　　、 　 　 　 　　　　　　　! !:::;:::lヽ::',i!`
　　 ヽ ',　':, ',::i 'i::::':,　　　　　ヾ､ -‐　　 　 　 　 　　/.l::ﾊ::l ヽ::i !､
　　　 ', ',　ヽヾi　',:::::i､　 ヽ､ .._＿　　　　　　　　　, '　.i:l. ﾘ /入',
　　　　il ',　,ﾝ''ヽ-'i:::ｌ._ヽ 　　`.{i　ﾞマ''""" 　 　／　　 i!　,/./　ｉ`
　　　,-┴'ﾞ　' ｰ ﾞ　'i:l､　ﾞ＼.　 ﾘ　 　i 　 　　,..:''　　　　! , ' "　 .i
　　/　　 　 　 　　　ﾞ! ﾞヽ､ ヽ/　　　i　　,..::'::''　　　　 ／, '　　/.!
..r'ﾞ_　　il. ,　　　　　　　　　 ﾉ゛　　 i'.､イ:::''' 　 　 　／／　　ノ

┌──────────────────────┐
│そんなこんなで、二年たった1906年(明治39年)　　　　│
│やる夫17歳の時である。　　　　　　　　　　　　　　　　....│
└──────────────────────┘

　　 　 　　＿＿＿_
　 　　　／_ノ　 ヽ､_＼　　　　　　やっぱり、アメリカに行って、園芸家になりたいお。
　 　 ／（ ─）／)（─）＼
　 ／::::::⌒／／／)⌒::::: ＼　　　牧師様に相談するお。
　 |　　 ／,.=ﾞ''"／　　　　　 |　　
　 ＼.　i f ,.r='"-‐'つ　　 ／
　 ／　ｉ　 　 _,.-‐'~　　　 ＼
　　　　i　　　,二ﾆ⊃

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／＼
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　/＿＿;:､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||└┘||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !､､ , , , , j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 ..　..|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| ､＠),.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　／／＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／,.┬.､＼＼
　　　　　　　　　　　　　　 　　／／　i_Уヽi　 ＼＼
　　　　　　　　　　　　　 　 ／／　　 ヽ⊥ノ　　　＼＼
　　　　,.──────‐く／　.,:.:.;　　　　　　　　　＼,>────,
.　　　/　　:;.:,.:　　　　　,.:;　 |　 　　／ﾆ三ﾆ＼,.;:.,.　,:|
　　　i＿＿＿＿＿＿＿＿,,| 　 ／'´￣￣￣｀'＼ 　 |＿＿＿＿＿
　　　|i|　|i|　|i|　|i|　|i|　|i| 　| 　　| |　,.,＝=､_ | |　　 .|　 |i|　|i|　|i|
　　　|i|　|i|　|i|　|i|　|i|　|i| 　|　 　| | .ji|　|　|ji | | 　;:. |　 |i|　|i|　|i|
　　　|i|　|i|　|i|　|i|　|i|　|i| 　| .: 　| | tj|　|　|it.| | 　 ,;.|　 |i|　|i|　|i|
　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣├──┤￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　λλ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　λ

┌────────────────────────────────┐
│この頃、アメリカのエール大学の留学から帰った　　　　　　　　　　　　　　　　.....│
│牧野虎次という人物が牧師を務めていた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　...│
│後に、やる夫の死後であるが、牧野は同志社大学の総長になっている。　　....│
└────────────────────────────────┘

　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.-''":.:.｀`:.'´￣.:..:`:..､、
　　　　　　　　　　　　　　　　,.-'":.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　 ,.:'　.:.. .:.:.:.:.:. .:..:. ...:.:.:.:.:.:.::.: ....:..:.. ヽ
　　　　　　　　　　　　　 ,.'..:.:.:, ,.:.. ...　.: ..:　 ..: .. .::.. . ..: .. :.:.:.::::ﾞ!
　　　　　　　　　　　　　,':.:.:.:/:.:.:;.'.;:':./:.::!:;.::､:.:.:.:.:､:.:.;､:.:.:.:.:.:.:.:.:.l
　　　　　　　　　　　 　 i:.:.:.;':.;':./:;':.;ｲ:.:.:ﾄ:.!:.ﾞ､:.:､:.:.ヾ;:.ﾞ!:.:..:!:.:.:.:.:|
　　　　　　　　　　　 　 !:.:.:l:.:;.ｲ!:.!:.:!l:.:.:.|l:.:ﾄ;:.､､:ヽ､:.:ﾞ!:|:.:.:.:l:..:.:.::!　　　　あら、やる夫さん
　　　　　　　　 　 　 　 |:.:.:.!:.|:!,|:!ﾞ､ﾄﾞ､:.::!ﾞ､:､､:ヾヽ;.:.:.:.:!:.:.:.::!:.:.:.:|
　　　　　　　　 　 　 　 |:.:.:.ﾞ､!i!,ｨ r:ﾐ､ヽ;:､ ヾ!,.ゝﾐ､ヾ!ヾ:.: .:.|!:.:.:.|　　　　今日はどうなさったんですか？
　　　　　 　 　 　 　 　 |. :.:.:i:`'　､!'::i　　ヾ､ '　!'ﾞ::;! ヽ !:. . .:l!:.:.:.:!
　　　　　 　 　 　 　 　 ! . :. !:ﾞ!　 ￣　　　　　 `'' "　 ,! . .:. .|i:.:.:.|
　　　　　　　　　　　　 |:.:. .::ﾄ,ﾙ'　　　 ,　　　 （＿_,,.イ.:.:.:.:.:.!､:.:.|!
　　　　　　　　　　　　 !:.:.:.!:.!:.;!ヽ、　 ヽｰ ｧ　　￣ ,/.:.:.:.:.:.::!:.l:.:.:ﾞ!
　　　　　　 　 　 　 　 |:.:.:.l|:ﾞ!;'!|:.:..,ゝ、　='　　_,...::'ﾄ,';.:.:.:.:.:.:!:.:ﾞ､:.:ﾞ、
　　　　　　　　　_,.....,,_|:.:.:.:ﾞ!:.:､lﾄ:.:.l `:..`＝=ﾆ -‐ 'ﾌ:::.:.:.:.:.:.|:.:.ﾞ､ヽ:ﾞ、
　　　　　　 ,∠´＿_　:!:.:.:..:ﾄ､:.､,ｨｰ}:. . :.:.::. .:::::::.,.:':.:.;:.:.:.:.:.:.l_;: -‐''"｀ｰ､、
　　　 　 ／＿＿,. '　 |:.l:.:.;:! ヾヽ､ ヾー----ァ':.:.:,ｨ:.:.:.:.:.:.;':.. .　　　　　 ｀ヽ、
.　　　, '"´￣　　　　　!:.:.:.:.ﾞ､/ ｀`ー ヾr-=ﾆ..- '"/;':.:.:.:.:/::::::...　　　 /｀ヽ､　ヽ、
　　, '　　　　　　　　　ﾞ!:.:.:.:.ト､　 _,. -''-､-､ ..: . ,.';ｲ:.:.:.:./::::. .　　　　 ｀`ヽ､ ヽ､!ﾞ!
　 /!　　　　　　　　　 ;ﾍ:.:.:.:!　 /_二_ヽ､ ヽﾞ! ／'/:.:.:.::;.'.: .　 　 　　　　　　 `ヽ,　!
　!. ﾞ､　　..　　:. ..　 .:. !:,'ヽ:.:.:〉'Y ,...、｀　　　|　,.:':.:.:.／　 . ..　　　　　　　　　　/　ﾞ!
　ﾞ､,/..: .:::::: ..:.:..　　:.:..;'　 !ヽ:l　ﾞ'｀! .|!.　　　,'ィ:.:.;. ';'::.　.:.::::::::::.. .　　　　　　 ,.'　 ,ﾍ!
　 ヾ,, .:.:.:::::::. ..　.:::;:.:.;!　 |　 'ﾞ､　 `y::　　 /-''"　.:!::::::::::::. .:.:. ..　　　　　　, '　　/ /
　　 ヾ;,:::::::.:,.;'. ..:.__ ｿ!　 !　 ,.rﾞ､　 ﾞ!:.　　ﾍ-､　 .::ﾄ、::: .:;;, -,.　　　　　..,ｨ　 　,.' /
　　　 ヾ;;;,,,,ィr' '"　| |　 ､,. ' .Y 　 ,ﾍ:... _,. '" ﾞ､　,! |}-. ::-､::. ..　　..:::::;;;'';ヽ／ ,.'

　　　　　　　　　　　　 　 ∩＿
　　　　　　　　　　　　　　〈〈〈　ヽ
　　　　　　＿＿＿_　　　〈⊃　　}
　　　　 ／⌒　　⌒＼　　 |　　 |　　　　　やる夫は、牧師みたいにアメリカに行きたいんですお。
　　　／（ ●） 　（●）＼　 !　　 !
　 ／ :::::⌒（__人__）⌒:::::＼|　　 l　　　　　アメリカに行って、園芸家になりたいんですお。
　 |　　　　　|r┬-| 　 　 　 | 　／
　 ＼ 　 　　｀ ー'´ 　 　 ／／　　　　　　　今日も、アメリカの話を聞かせてくださいお！
　　/　＿＿　 　　　　　　/
　　(＿＿＿）　　　　　　/

　　　　　　　　　　　　　　　　　,;::-──-::;,＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　 ,;:-''":.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:"''-::;,
　　　　　　　　　　　　,;:-'":.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
　　　　　　　　　　　/":.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
　　　　　　　　　　 /:.:/:.:.:.:.:.:./:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
　　　　　　　　　　;!:./:.:.:/:.:.:/:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ　　　　あっ、そうそう
　　　　　　　　　 ;!:./:.:./:/:./:.:.:.!:.!;.:.:.!:.:.:.:.ヽ､:.i;ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|
　　　　　　　　　 !:.:l:.:.:i:/!:/.|:.:.i !l i:.:.ヽ:ヽ:.:.:.ヽl:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l　　　　東京の大隈重信伯爵の邸宅なら
.　　　　　　　　 /:.:.|:./|"i/-_i:.:l .!i iヽ:.ヽ:ヽ､:.:.:l:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;|　　　
.　　　　　　　　/:.:.:.i:;i_--｡_　i:.l ヾ"＼､ヾ､＼:.l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;|　　　　温室もあるし、最新設備がそろってるから
.　　　　　　　 /:.:.:.:.:!;l　i:::｡i　ヽi　ヽ_--｡ヽ.ヽ-!:.:.:.:.:.:.:.:.l:.:.:.:.:.:.:;|
　　　　　　　/:.:.:.:.ヽ､|.　~"　　ヽ.　　 i:::;｡!ヽ /:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:;:!　　　　そこで修行してから、アメリカに行ったらどうですか？
.　　　　　　/:.:.:.:.:.:;:ヽi-;_.　_,.　　　 ;　 ~" 　>:.:.:.:.:.:.:.:.:,!:.:.:.:.:.l:;:l
　　　　　 /:.:.:.:.:.:.i:;:;:;:ヽ 　 `　　　 il,_　　.／:／／:.:.:;/:.:.:.:.:.:.!:;|　　　　私の知り合いが、大隈邸の事務長やってるから
.　　　　 /:.:.:.:.:i:.:,i:;:;:;:;:;:＼　`'--　 "'-二-''"-'":.:.:.:;/!:.:.:.:.:.:ヽ;|
　　　　/:.:.:.:.:.:i:.;i:;:;:;:;:;／:;ヽ　"　　　　 　 /:.:.:.:.:.:.:;:/:;!:.:.:.:.:.:.:ヾi　　　　紹介してあげますよ。
　　　 /:.:.:.:.:.:/:.i:;:;:;／:;:;／ ` --┬　　　/:.:.:.:.:.:.:;:;/:;:!:.:.:.:.:.:.:.:.:;i
.　　　i:.:.:.:.:.:/l:.:i:／ /／　　　　 i-─'"/:.:.:.:.::.:.:;:;/:;:;:;!:.i:.:.:.:.:.:.:.:!.
　　　i:.:.:/:;//.!:|　 //　　　　　　|　 .／:.:.:.:.:.:.:;:;/i:;:;:;:;:!:.!:.:.:.:.:.:.:.ヽ
.　　 i:.:/:;/　　!i　 i;i　　　　　 ,─.／／:.:.:.:;:;:;;/__|:;:;:;:;:!:.!:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
.　　 |/:;/　　　　 .ii　　､､,:- ,-;／／:.:.:;:;:;:;:;／ヾ-i;_:;:;:;!:.!:.:.:.:.ヽ:.:.:.ヽ

　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　 ／⌒　　⌒＼
　　　　　　／　（⌒）　（⌒）＼
　　　　 ／　 ::⌒（__人__）⌒::: ＼　　　　　　大隈伯の庭園なら、以前から噂で聞いてましたお！
　　　 　|　 　 　　　|::::::|　　　,---、
　　　　 ＼ 　 　 　 `ｰ'　　　しＥ　|　　　　　牧師に紹介していただけるんなら、ぜひそこで修行したいですお！
　　　 　／　　　　　　 　　　 l､Ｅ ﾉ　
　　　／　　　　　　　　　　　 ｜　|
　　 （　　 丶- 、　　　　　　 ヽ_／
　　　　`ー､＿ﾉ

┌─────────────────────────────────┐
│ということで、1906年(明治39年)1月　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .│
│やる夫この時17歳。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　...│
│今度は大隈重信の邸宅で園芸修行をするために再び上京したのである。　　　 .│
└─────────────────────────────────┘


　　　　　　　　　::　　　　　:: :　: : : ::: :.: .: .:.:.:::.:::;　､　　　 　 　 　 　　 |　| i
　　　　　　　　　　..,,::::::.:.: .: : 　　　: ::: :: : :: ::::::;　　`・､　　　　　 　 　 |　| i
　　　　　　　　　　　;.:::.: .:　　　　 ;;:;.:.: .:.:.:.:::::;´　　　　　 ｀ ''　・ｰ----|◯ !
　　　　　　　　　　:::　.:: : ::.:.　　　　 . ..:::;:::;'´ 　 　　　　　　　　　　　　|　| i
　　　　＝＝＝＝::. 　　 :::.:..　　;;':.:.:.:.:.:.:.:.:.:≒＝＝＝＝≠＝＝＝＝|　| i＝
　　　　　　　　　 :: 　　　;::;'　　　.:.:.:;;;;:.:.:;:;;'　 　 　 ii 　 　 　 　　　　　|　| i／
　　　　　　　　　　:.　　　"　　　　　,;;.:.:.::;'´´´´´´´ii´´´´´´´´´´´´´ﾞ|　| i｀ヽ_
　　　　　　　　　　 ﾞ:.　＿n__, '´_:　, ‐-､ ｀ヽ_______ ii　　　　　　　　｀ヾｌ　| i　 { ｀ゝ
　　 　　　　　　 　 　 ¶ ｉ i 　　 　 {{r､uj} 　 　　i i i ＝＝＝＝＝＝ ﾆ|　| i＝!＝
　　　　　　　　 ,.　'´　lｉ i_ｉ 　__∩ ｀ﾆﾆ´　　　　i_i ト､__　　　　 　 　　 |　| ｉ‐＋‐
　　　　　　　r'´　´(>r|‐r;i‐‐p=‐　´￣ ｀　　　‐‐‐＝ヽヽ　　　　　　　|　| ｉ　ii
　　　　　　　ｉ'´ｌ_｀ヽi´i=ｧ' ／　´＿＿＿__　° ､ 　　 Ｌ_|!￣}─r‐┬rｌ　| ｉ__jl_
　　　　　　　i （Ｋ）; ii' / / /　 l!　　　　　 i!　 　 〈l' ｀)ｉヽ!￣｀'''￢ｰ--ｉ ┤!___
　　　　　　　i!: |ﾆ|i:;ijヽ ,' ,'　　 ￣￣￣￣　　　　 ' 　 !　!￣｀'''￢ｰ‐-i::::|..!___￣
　　　　　　　i!: l__jiﾉｲij ヽ{ {‐､　　 （Ｘ)）　　　　 　 :　 ｉ　ｌ ii ii ii ｉ; ;: :::::i::::i::i ::
　　　　　　　i!i l:l　　i　　 ', .　 　／｀i!´　　　o　　ij 　 !　; ii ii ii ｉ; ;: :::.:i:::.i::i ::
　　　　　　　i!i l:l　　i　　　' ,　　　　　　　　　 　 ,'　　 　 i ii ii ii ｉ; :: 　 !　!!i ::
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　　　 ,..　　　　 .`r‐rｰ r────┐ﾟﾟ　　　　　　　　　,::´ 　｀´｀､　　 　 　 ∧
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│東京・早稲田　大隈邸　　　....│
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　　　　　　　　　　　,ﾍ､_
　　　　　　　　　　,...|:.:.ヾ￣:.:.二.::￣｀`::..､、
　　　　　　　　　,.':.;;:!､:.:.､:.ヾ`:.:｀:.:.-:.:.､:.:.. .ﾞヽ
　　　　　　　 ／ .:.:.:.l:.:.:.::.ヽ:.:..:.:.`:.:.､:.:.:.ヾ､:.:.:ﾞ､
　　　　　 　 !:.:. .:.:.:.:.:ﾄ;:.:.､.:..＼:.:.:.:.:..:ヾ;;､:.:..:ヽ:;ヽ　　　　　　私が事務長の湯谷磋一郎です。
　　　　　　　!:.:.:.:..::,.:.,!:;;:.:.ヽ､:.:. ヽ､ .. .:.:.:ヽ;;:.:.:.:;;:;!
　　　　　 　 |:.:.:.:;.'.:/ !:.ﾄ､;;;.:ヾ､. ..:.:ヾ;､:.:.:.:､ﾞ､ﾞ;;.:;;|　　　　　　牧野牧師からの紹介ですよね。
　　　　 　 　|:.:.:/:./　ﾞ!::l ＼;;,:.:.ヽ;;,:;::.:.:.ヾ､:.:.:.::ﾞ!;.:!
　　　　　　 ,!:.:/:./ ＿_ﾞ､ﾞ、 ヽ､;;:;;:.:.`:.:.､;;__ヽ::;:;__,!,ｨ'　　　　　大隈伯はまもなくこられますから。
　　　　　　 !;.'.:/!,ﾆ-r::.ミヾ､　 ,.ゝ､、;;_;;:.;:.:...三彡'!_,.
　　　　　　,!'.:.ｲ!i.　ゞﾞ='ﾞ`　ヽ､　'´!'::ｼ,.ゞ`ｿﾐー‐ ''!
　　　　　　!:.::::!|.ﾞ!　　　　　　　 　 　´ 　 /ﾞ｀!::.:.:ヽﾄ､
　　　　　.,':.;':::.:|ヾ､ 　 　 　 ;.　 　 　　　/,ﾉ,.'__,.-､:.ヾ､
　　　　 ,ｲ!:!::::::l::l;!ヽ　 　　ｰ_-　　　　 /-':.,.!,.　　 `ヾﾞ!,、
　　　　 |!i:.:!､:::iﾞ;i!:.:.:::ヽ、　　　　　 ,...:'|:::.:.,!　 ,..rﾍ-､ｲ,｀i_,、
　　　　 !' !i|!ﾞ!:r''!`'´",....`:.､、_,..:::'"::::. !::.:;! ,.､ｿ_　r''｀r-|　「_
　　　　 ヾ ﾞヽ !　　,r'ﾞ:.:.:.ﾞ!　..:.:::::... .:r'´ﾞ>ﾞ! { ,.ヘヾ,....L_,.-''ヽﾞ!
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　　　　　 ,ｲｰ=/,ノ={'"::. ..　.:　　_,..-‐ﾞ!ﾞYi７(　ﾞ!,. '　 .:.:::. .　　!
　　　　,ｲ!ニミﾞ!'ヾ_｣　ｰ-､.::. _,ｨ''　　:.:.ﾞ!,.ｲ.:.:ヾ!　　/::..　　　　ﾞ

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　　　　　　　　　　 ／　─　 　 ─　＼　　　　　わかりましたお
　　　　　　　 　 ／ 　 （●） 　（●） 　＼
　 　 　 　 　 　 |　 　u　 （__人__）　　 　 |　　　　（それにしても、すごい家に、すごい部屋だお）
　　　　　　　 　 ＼　 　　 ｀⌒´ 　　　,／
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.　　　　　　　　　　　_,.-ｒｧ'⌒≧=-.､
　　　　　　　　 　 ,ｨ{:（::{:::::::/:::::／:::::＼
.　　　　　　　　__人:し'⌒ヾ{レ'⌒ﾞヽ⌒ヽ.
　　　　　　 　 ｀7:::/　　　　　　　　 ∨::::::ﾄ､
.　　　 　 　 　 人ﾌ　___ー--- ＿　　}＼:ﾊ
.　　 　 　 　 　 ｊﾊ{ '⌒ﾞヾ　　ｲ⌒ﾞ'ｰ ｆ:::::}　　　　　　　おぅ、待たせたな
.　　　　　 　 　 r=}‐'r ｔ夂}＿下夂= Vﾆﾊ
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　　　 　 　 　 八__ﾄ　　 ⌒¨⌒ヽ　 イr_,ﾉ
　　　　　　　 　 　 |　く r--　一' 〉　/
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　　　　　　　 ／　　 ─　　 ― ヽ　　　　お・・・・大隈伯、はじめまして
　　　　　　／ 　u　（ ●） 　（ ●）'
　　　　　　|　 　 　 　 （__人__） 　　|　　 京都から来ました、やる夫と言いますお
　　　　　　＼　 　　 　 ｀ ⌒´ 　,／
　　　　　　／　　　　　　ー‐　　 ヽ

　
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│湯谷は、やる夫の母親の事を大隈に話した。　　　.│
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　　　　　　　　　　,...|:.:.ヾ￣:.:.二.::￣｀`::..､、
　　　　　　　　　,.':.;;:!､:.:.､:.ヾ`:.:｀:.:.-:.:.､:.:.. .ﾞヽ
　　　　　　　 ／ .:.:.:.l:.:.:.::.ヽ:.:..:.:.`:.:.､:.:.:.ヾ､:.:.:ﾞ､
　　　　　 　 !:.:. .:.:.:.:.:ﾄ;:.:.､.:..＼:.:.:.:.:..:ヾ;;､:.:..:ヽ:;ヽ　　　　　　やる夫君の母親は京都では有名人で
　　　　　　　!:.:.:.:..::,.:.,!:;;:.:.ヽ､:.:. ヽ､ .. .:.:.:ヽ;;:.:.:.:;;:;!
　　　　　 　 |:.:.:.:;.'.:/ !:.ﾄ､;;;.:ヾ､. ..:.:ヾ;､:.:.:.:､ﾞ､ﾞ;;.:;;|　　　　　　大変面白い、ご商売をなさってるんですよ。
　　　　 　 　|:.:.:/:./　ﾞ!::l ＼;;,:.:.ヽ;;,:;::.:.:.ヾ､:.:.:.::ﾞ!;.:!
　　　　　　 ,!:.:/:./ ＿_ﾞ､ﾞ、 ヽ､;;:;;:.:.`:.:.､;;__ヽ::;:;__,!,ｨ'　　　　女丈夫にして、京都の悪風を矯正するような力強い人なんですよ。
　　　　　　 !;.'.:/!,ﾆ-r::.ミヾ､　 ,.ゝ､、;;_;;:.;:.:...三彡'!_,.
　　　　　　,!'.:.ｲ!i.　ゞﾞ='ﾞ`　ヽ､　'´!'::ｼ,.ゞ`ｿﾐー‐ ''!
　　　　　　!:.::::!|.ﾞ!　　　　　　　 　 　´ 　 /ﾞ｀!::.:.:ヽﾄ､
　　　　　.,':.;':::.:|ヾ､ 　 　 　 ;.　 　 　　　/,ﾉ,.'__,.-､:.ヾ､
　　　　 ,ｲ!:!::::::l::l;!ヽ　 　　ｰ_-　　　　 /-':.,.!,.　　 `ヾﾞ!,、
　　　　 |!i:.:!､:::iﾞ;i!:.:.:::ヽ、　　　　　 ,...:'|:::.:.,!　 ,..rﾍ-､ｲ,｀i_,、
　　　　 !' !i|!ﾞ!:r''!`'´",....`:.､、_,..:::'"::::. !::.:;! ,.､ｿ_　r''｀r-|　「_
　　　　 ヾ ﾞヽ !　　,r'ﾞ:.:.:.ﾞ!　..:.:::::... .:r'´ﾞ>ﾞ! { ,.ヘヾ,....L_,.-''ヽﾞ!
　　　　　　　　　 _,!i::. ._,..|　　　　.:.::1_,ﾞ!　ﾞ'ゞ､　>'.:; ''",.-‐'':.ﾞi

　　　　　　　　　,ー' ￣ ￣丶-､
　　　　　　　‐;'´-‐ー-　､ヾ　） ﾉゝ
　　　　　　／　_ - ,r‐ｰ －- '´｀ヾ}　　　　　　　　　　　　ほぉほぉ・・・そいつは面白いなぁ・・・
　　　　　 ﾉ , '´ 'ζ　　　　　　　　 ヽ
　　　　　7,　'´　,ゝ,, 　 　 _-_- '´ｆ广）
　　　 　 ﾊ 　 '´ ' / 　 ,r'ﾞﾞ"､ﾞ`　.k,=､',　　　　　　　　　　　ところで、アメリカに行くんなら、元総理大臣・外務大臣として
　　　 　　｀ｗ'r ヽ" 　 、'ｨ・ｱ´ Yヽ、ﾉ〉丶、
　　　　　　　ゝヾ(　 、 ´ 　 ゝ r'.- <.|' ￣ヾ､　　　　　　　　いろいろ世話してやっから、心配するなよ
　　　　　, ‐ｧ' ヾー､ ｀ 　 ,r 　　_. - 〉 　 　 |〉､
　　　　 ﾉ　 |　 ヾ-. ゝ､_　` ｀ ´ '´ .lヽ、 　 |ｉｌ　',　
　　　／ 　　ｊ､ 　＼=ヽ　｀丶､ .. - '、 ∨',r_‐_‐,- ､
　　/　　　／ l　 　 ＼ヽ　/）」､｀ー　> .>ｆ丶=〈‐! '､､
　/　　 ／　　 ヽ.　 　 Y`´ﾚ|　/｀T´`‐´ ｊ　ゝ-'´ 　ﾍヽ、
./ 　／　　 　 　 ヽ. 　 ゞ　ｿ>ο　l|　　 ｛　　　　　　ｲ　〉
,'-‐└ -　 ､　　　 ヽ , 'lヽﾄ､ ｝ , ' / 　 /入　　　 　 /-/
l　　　　　　　｀丶､　i　/　　＼0〃　/ｼ _ 丿　　　 / '´
│　　　　 　 　 　＼| ＼　 　 У //／ヽ. ｀ヽ、 , '

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│大隈はやる夫を園芸見習いとして採用し、さっそく夫人と家人　　　　.....│
│園芸主任を紹介し、温室の管理の仕事などをさせることにした。　　　 .│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .│
│やる夫は大変喜び、早速母親に手紙を書いている。　　　　　　　　　　 .│
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　 　　　＿＿＿_
　　　／　　 　 　＼
　 ／　　─　 　 ─＼　　　　　　大隈伯は写真で見るより老人でしたお。
／ 　　 （●） 　（●） ＼
|　 　　 　 （__人__）　 　 |　　　　湯谷氏がお母さんの事を、大隈伯に紹介していたので
./　　　　 ∩ノ ⊃　　／
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 |　　　　　　すぐに、湯谷氏に礼状を書いて送ってくださいお。
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼ ／＿＿＿ ／　　　　　　大隈伯はお母さんの話を頷いて聞いてましたお。

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│園芸の仕事が終わると、やる夫は夜学で英語学校に通った。　　　　　　　　　　　　　　.....│
│この授業料は全て、アメリカ留学を希望するやる夫のために大隈が出した。　　　　　　 .│
│大隈邸の飯はうまいし、授業料は出してくれるわと、やる夫はかなり優遇された。　　 　 │
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　　　　　　　　 ＿＿＿
　　　　　　　／　 　 　 ＼
　　　　 　／　　─ 　 ─ ＼　　　　　　
　　　　／ 　 　（●）　（●） ＼　　　　　　　　　　　　I am Japanese.
　　 　.|　 　　　　（__人__）　　 |　 　 ＿＿
　 　　 ＼　　 　　｀ ⌒/￣￣⌒/⌒ 　　/　　　　　　
　　　　（⌒　 　　　　/ 　　　　/　 　 　/
　　　　i＼　　＼　,(つ　　 　 /　　　⊂)
　　　　| 　＼　　 y(つ＿＿./,＿＿⊆)
　　　　|　　　ヽ＿ノ　　　　|
　　　　|　　　　　　　　　 　|_
　　　 　ヽ、___　　　　￣ ヽ　ヽ
　　　　 と_＿＿_＿＿＿ノ＿ノ

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│さすが大隈邸と言うべきか、いろんな種類の新聞を購読しており　　......│
│やる夫は夕方になると、新聞を読んでいたという　　　　　　　　　　　 　 .│
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　　 　　　／⌒　　⌒＼
　　　　／（ ●） 　（●）＼
　　 ／::::::⌒（__人__）⌒:::::＼
　　 |　　　　　|r┬-|　　　 　|
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ヽ　￣｀"￢ｰ--､,,,_　　 _,,,､-ｰ"´￣´....,., ／
　∨ ;:;:;;;;:;:;:;::;:;;;:;:;;:; ｀Y´ ;;::;;:::;:;:;:;:;;;:;:;:;::; /
　　', ;:;:;::;::;:;;;:;;:;:;::;;:;;:;: i ;;:;:;:/￣￣/;;:;:;: /
　　 ', ;:;::;;::;::;:;;::;;;;:;:;;:;: i ;;:;:/ijknw/;;:;::: /
　　｛⊃;;:;:;;:;::;:;;;:;::;:;;::: l ;;:;;:;;:;:;:;;;:::;:;;:;⊆｝
　　 ヽ⊃)￣7;;:;:;:;::;;:;: l ;:;:;:;;:;::;:;::;;::; ⊂ﾉ
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　 ノ /￣/￣/ii7lkl/7 i []ikllihXCV ﾍ､_
　　￣｀"￢--､,,,.__￢ ｝L ]_,,,､-ｰ"´￣

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│自由時間も与えられ、東京の本屋にはよく行っていた。　　　　　　　　　　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　....│
│後にやる夫の思想に影響を与えるダーウィンの「種の起源」　　　　　　　 　 .│
│幸徳秋水と堺利彦が翻訳した「共産党宣言」もこのときに読んでいる。　　　│
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　　　　　　 ;:.;.　 |　 　 |／||||／||||／|||||　 　 |／||||／||||／|||||　 　 |／||||／||||／||||／
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　;;.　 @#ﾟдﾟ)　　 ┏┓　　　／|　　　　　 　　 （　　 　 )

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│だが、やはり仕事の重圧感と（高価な植物ばかりなので、管理に神経質になった）　　.....│
│勉強と仕事の両立に疲れたのか、体重が急激に減った。　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
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　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ! |ｌ!│!ｌ│!l!│!ｌ!ｌ│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│!ｌ│!l!│!ｌ!ｌ│
　　　　　　　　　　　　　　　　―‐　 ､ 　 │!l!│!ｌ!ｌ│
　　　　　 　 　 　 　 　 ／　　　　　 .:ヽ 　 　 │!ｌ!ｌ│
　　　　　　　　　　　　 ｌ　　 　 　 　 .:.:.l 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　 　 　 ﾍ　　　　　.:.:.:.:/
　　　　　　　　　　　　　 ＼　.:.:.:.:.:.:.:く
　　　　　　　　　　　　　 ィ´　.:.:.:.:.:.:.:.:|　　　　　　　　大隈邸の温室は日本一豪華だお・・・・・・・・・
　　　　　　　　　　　　〈 　 　 .:.:.:.:.:.:.:.:|
　　　　　　 　 　 　 　 /＞､　　 .:.:.:.:.〈　　　　　　　　こんなの管理するのは精神的に疲れるお・・・・
　 　 　 　 　 　 　 　 / !　 ｌ!　 　 .:.:.:.:.ｌ
　　　　　　　　　　　/　{　　 　 　 　 .:.ｌ　　　　　　　　今日も温度計とにらめっこする仕事が始るお・・・・
　　　　　　　　　　　ゝ‐'＼＿＿＿_.:ノ
　　　　　　　　　　　　　　　:::::::::::::::::::::::::::..
　　　　　　　　　　　　　　　　::::::::::::::::::::::::::::..
　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::::::::::::::::::::::::...
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::::::::::::::::::::::::

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│1906年(明治39年)9月　　　　　　　　　　　　　　　...│
│心配した母親が、突然上京。　　　　　　　　　　　..│
│やる夫を実家へ連れ戻しに来たのである。　　　.│
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　　　　　　 　 　 .,:':.:.:.:／二二二二ヽ:.:.:.:＼
　　　　　　　 　 /:.:,:.:":.:.:.:､:.:.:.:.:.､:.:.:.:.:.＼:.:.:.「＼
　　　　　　 　 ./:.:/:.:.:.:.:.;爪＼:.:.:.:＼:.:.:.:.:.ﾟ，:| ＼}
　　　　　　　 /:.:/ !:.:.:.:`トｌ|､　}ヽ:.:.:「＼:.:.:.:!:.＼,ハ
　　　　　 　 .':.:〈L.|:.:.:.:N　　　　 　 ｚ=ミ　Ｙ:.:.:.:|:.:.:i　　　　　　　やる夫さん！
　　 　 　 　 i:ｲ:.:.:.:|:.:.:.:| ｚ=ミ　,　　　　　　|:.:.:.:.|:.:.:|
　　 　 　 　 | |:.:.:.ﾊ:.:.∧　　　, ─‐ﾍ　　 ム:.:.:.l､:.:|　　　　　　　ちょっと休養のために京都に帰りましょう！
　　 ＿＿　 | |:.:.:.| |:.:':.:.:.、　 V　 　 }　.ｲ:.:.:.:.:.∧l:.!
─く: :i:i: : ト--V∧ﾊ:.:.:.:.:.:＞　｀ニﾆイ:.:.!:.:.:.:./　Ⅵ
　　 } i:i: : |　　　￣￣ヽ´i:i: : :ヽ　　　!､:.l:.:.イ　　/
　 　 、i: :ハ　　　 　 　 }:i:ﾄ : : : :v──く
‐┬‐ﾉ:i: : : }　　　 　 　 ヽi:ﾄ: : : : V二二:}＼
. ￤/: :i:i : /　　　　 　 ！　、ﾄ: : : ヽ　　 |: : iヽ
　 Ｖ: : i:i /ー─ヘ　　.ノ　　＼:ヽ: : :i 　 :|: :/: /
　　￣￣　　 　 　 ＼.　　　　　＼≧| fiﾊ|:/: /　ヽ
　　　　　　　　　　 　 ＼.　　　　　ヽﾍ　 :ｌ': /　　厶
　　　　　　　　　　　　　}　　　　　　 ＼V/ｲ　　/i:i:iﾊ
　　　　 　 　 　 　 　 　 ヽ　　　　　 .イ芥ト　 /: : : :ﾉ　　 　　　　 厂イ⌒Y
　 　 　 　 　 　 　 　 　 /　　　 　 /:::::::∧:::::＼￣「　　　　　 　 .ノ 　 { ニ|
　　　　　　　　 　 　 　 乂 ＿＿__{:::::::ｲ　ﾄ::::::/　'　￣￣￣　　　　　　　ノ

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│「休養」という名目で、大隈邸の人々に別れを告げて　　　　　　　...│
│大隈邸を後にした。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.....│
│だがこの後、やる夫が大隈邸に帰ってくることはなかった。　　　　│
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　　　　　　　　　　　　 　　　　 ＿＿ ＿
　　　_,rｰく´＼　 , --､　　　／⌒　　⌒ ＼
　,-く ヽ.＼ ヽ Y´　／ 　 ／（●）　 （●）　＼　　　　　　休養が終わったら、また帰ってきますお！
　{　-!　l _｣_ﾉ‐′/ 　 ／ 　 　（__人__）　　　 ＼
　ヽ　ﾞｰ'´ ヽ　　/　 　|　 　 　. `Y⌒y'´　　　 　|
　　ゝ、　　ﾉ_ イ　　　 ＼ 　 　 ゛ー ′　　　,／
　　　 ヽ　　 　 |　　　 　/　　　　ー‐ 　 　 ヽ

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│またしても、見習いの途中で実家に帰ったやる夫は　　 　 │
│再び、実家で園芸を始めるのである。　　　　　　　　　　 　 .│
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　　　　 　　　　　　　 ／　　⌒　　＾＼　　　　　 _
　　　　 　　　　 　 ／　　（ ●） 　（●）＼ 　 　 //
　　　　 　　　　 ／　　::::::⌒（＿人__）⌒ヽ 　//
　　　　 　　　　 |　　　　　　　|r┬-|　　　|〃ヾ.　　　　　ちゃららら～
　　　　 　　　　 ＼ 　　 　 　　`ー'´　 ／'んソl
　　　　　　.　　　 　 〃⌒ヽ　 　 '"ィ´ヽ.//|　 |　　　　　ららららっららら～
　　　　　　　　 　 　 l＼　　＼ 　 　 　 // ′ .l
　　　　　　　　　 　 │　＼　⌒￣￣〆⌒,ゝｰ'　　　　　らららら～らららら～らっらっらら！
　　　　　　　　 　 　 |　　　｀ー──～ソ"
　　　　　　　　　　　 |　 　 　 　 　 // i
　　　　　　　　 　 　 |　　　　　　 //　 |
　　　　　　　　　　　 ＼　 　　 ､// 　 ,!
　　　　　　　　　　 　 　| 　　　//　　/
　　　　　　　　　 　 　　| 　〆ｿﾘ　 ,/　サッ サッ サッ サッ‥
　　　　　　　　 　 　 　 /ノ//ｿﾊ　丿
　　　　　　　　　.　:.　〆彡/ﾉﾘiゝ/　.　｀　,. ..
　　　　　　　　. .. :´,;､;彡ﾘﾝ〆ノｿ ..´..;' . ; ; :　.

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│だが、1906年(明治39年)は日露戦争後の不況の真っ只中であった。　　 　 │
│やる夫の店は閉店の危機であり、旅館も人がいない状態であった。　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　....│
│後に、店は閉め、旅館一本でやっていくことになる。　　　　　　　　　　　　　....│
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ヽ:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.::: .,, :::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.(;;;;ﾐ:;;;;ゞ;;;;(;;;;;ﾐ;;;;;
:: ヽ;,,､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ;;;; :.:.:.:.:.:_:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.(;;;;;ゞ;;;(::;;::;;ﾐ;;;;;;〃;;ゞ;;;;;
:: ;;i　..i...... ..... ......... .......... ..;;:::,,　　　,;;;/ニ ,へ.ニニニニ/ヽ　　(;;;;ヾ;;;;;;;〃;;ゞ;;;;;(;;;;;ﾐ;;;;;
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.　:　　:　.　:　　.　:　/.　:　 . :　 　,::.＼:: .:::::::(;;;ヾ;|:
　　,,　　,　.　..　　:/.,,　 　 　 　. ..　.　,＼.　(;;;ゞ;;;|
;　　　　　　,,　.　/　　　　　　　　　 　 　 ＼,(:;;;ゞ|
　:　　　　　　 ,/　　　　 　 　 . 　. 　.　..　　,,＼ヽ|
　　　　　　　/　　　　 ,i!^i^λ　　　 　 　 　 　 ヽ|
　　　　　　/　　　　　ﾐ　　,,ミ　　　　　　　　　　 ＼
　　　　　/　　　　　　 l}Ｘ{　{　　　　..,,　　　 　　　　＼
　　　　/　,,　　　 　 くi___i__,ゝ,　　　　　　 　 　 　 ,　　＼
　　　/　　　　　　　　`(/''Ｕ´　　　　　　　　　 　 　 　 　 ＼
　　/　　　　;: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　., 　　　　　　＼

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│「日曜日は定休日」という大方針でさえ、変更するかどうか　　　│
│日夜、議論が交わされたようである。　　　　　　　　　　　　　　　..│
│それだけ、やる夫家の財政は悪化した。　　　　　　　　　　　　　 │
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　　　　　　 ＿＿ __　　　　　 .　-─‐ｫ─zー─- ．
　　　　　/　　 　 　 ＼　　／:.:.:.:/:.:/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼　　　　　＿＿_ ＿
　　　 　 |　　　　＼　　＼':.／｀7:.:/:.:.:.:ﾄ:.:.:、:.:.:.:ヽ:.:.:.:.＼ ィi〔　　　　 　 　 i
　　　 　 |　　　　　 ∨　　 iトｲ/:.:.ｉ:.:∧:ﾄ､＼ヽ:.:.;斗:.:.}＼}　　　　 ／　　　│　　　　　もう店は閉めて
　　　 　 l 　 　 　 　 ∨　　Ⅵ :.:.:.Ｎ y==ミ　　 払:l:/:.!　　　　　ｨ　　　　　￤
　　　 　 |　　 　 　 　 |　　　}}|:.:.:.:|　　　　　　 ′ |!:.:ハ　　　/　　　　　　　　　　　　　旅館一本で行くしかないわねぇ～
　　　 　 |　　 　 　 　 l　 ／ｰ|:.:.:.:|　　　 /⌒ーﾍ l:.:.:.:∧一ｧ′　　　　　 /
　 　 　 ∧　　　 　 　 ∨:.:.:.:. !:.: ∧.　　 {＿＿У从:.:.l:.:i／　　　　　　　/
. 　 　 　 ∧　　　 　 　 ＼:. 从:.:.:.| ＼　　　 -　.ｲ:.:.:.: Ⅳ　　　　　　　　′
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼:.}:.:. |　　　　　 イ:.:.!:.:.:.:.:|
　　　　　 　 　 、　　　　　　　}:＼｢＼　 ｢: : `:i:i:ハ:.:.:.:!　　　　　 ／
　　　　　　　 　 ＼　　　　　　|: :i:i: : : V二二ヽ:i:＼＼|　　 　 ／
　　　　　　　　 　 |:＼　　 　 ∧ !:!: : : :∨　 　 ∨i∧
　　　　　　　　 　 |: : : :､　　　.∧:i:ﾄ: : : :∨　 　 ∨i∧ 　 ,
　　　　　　　　 　 |: : : ∧　　　 ∧i:i:ﾄ: : : ∨　 　:|: i:i:| ／
　　　　　　　　　　 ー─ﾍ　　 　 ∧:ｉ:ｉト: : :∨ffﾊ.!: !:!|′
　　　　　　　 　 　 　 　 .∧ 　 　 　 ヾ:i:i:ト: :∨　:|: ｉ:/

　　　　　 　 　 　 　 　 ,　-‐ r ─―　、
　　　　　 　 　 　 　 ／　　 /　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　 /／ ,=vｼ＝=　、 ヽヽ ヽ　　　説明不足かもしれないので、補足ですが
　　 　 　 　 　 　 // //　　　　　ヽ ヽ !　l　l
　　　　　　　　　〃{ i{ {‐-､　　　ィ尢ﾊl　i|　|　　　やる夫の別荘として作られた宇治の「花屋敷」は
　　　　　　 　 　 {仆　f ｨ=ﾐ 　 　 ｨ≠ﾐ 　|　|
　　　　　　　　　　 |ﾊﾑﾍr;_j　,　　jr;_ﾘl　 |）l|!　　　父とやる夫が、樹木や植物を植えたりして
　　　　　　　　　　 ｌ `∧　　r‐‐v 　　li　 l l |l
.　　　　　 　 　 　 ,' 　i　ゝ､ ヽ ノ　 ｨ'l 　 ｌ　l !　　　大変、きらびやかな屋敷になっていました。
　　　　　　　　　 /　 ,'　 ｌ　_}>‐匕!_ /　 ,'l　l |
　　　　　　　　　/rt/ 　 ィf＜ _ _ ｀/　 /_j　| l　　　そのため、この樹木に囲まれた屋敷を旅館として利用する事にしたのです。
　　　　　　　　ノ |l/ 　 ,' llﾆﾆ二ﾆ/　 /　 ＞､|
　　　　　　 ／　 / 　 /. ├ ￢ｰ/　 / ／／　ヽ　　もちろん、この旅館には、やる夫一家が住んでいます。
.　　　　 ／　　 / 　 /　　|　　 ,/　 /´,／　　　



　　　　　　　　　　 　 -‐ '´￣￣｀ヽ､
　　 　 　 　 　 　 ／　／" ｀ヽ ヽ　　＼　　　　宇治川の近くの庭園が綺麗な旅館だったので
　　　　　　　　　//, '/　　　　 ヽﾊ 　､　ヽ
　　　　　　　　 〃 {_{｀ヽ　　　ノ ﾘ| ｌ │ i|　　　後に、噂を聞いた人たちが日本中からやってきて
　　　　　　　　 ﾚ!小ｌ●　　　 ● 从　|、i|
　　　　　　　 　 ヽ|l⊃　r‐‐v　⊂⊃　|ﾉ│　　たくさん、旅館に逗留するようになるにょろ～
　 　 　 　 /⌒ヽ__|ﾍ　　ヽ ノ　　　j /⌒i !
　　　　　　＼ /:::::|　l＞,､ __,　イァ/　 /│　　
.　　　　　 　 /:::::/|　|　ヾ:::|三/::{ﾍ､__∧ |
　　　　　　　｀ヽ< |　|　　ヾ∨:::/ヾ:::彡'　|

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／　　 　 　＼
　　　　　　　　　　 ／　─　 　 ─　＼
　　　　　　　 　 ／ 　 （●） 　（●） 　＼　　　　・・・・もう親の脛はかじれないお・・・・
　 　 　 　 　 　 |　 　 　 （__人__）　　 　 |
　　　　　　　 　 ＼　 　　 ｀⌒´ 　　　,／　　　　経営難でやる夫なんて養ってもらえないお。
　　　　　　　 　 ／　　　 　ー‐　　　　＼

　　　 ／￣￣￣＼
　　／　　　　　　　 ＼
　/　　　 ─　　　─　ヽ　　・・・・もうアメリカに行くしかないお・・・
　|　　　 （●） 　（●）　|
　＼　　∩（__人/777／　　アメリカで自立するお。
　／　　（丶＿//// ＼

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│ということで、やる夫はアメリカ留学を決意する。　　　│
└──────────────────────┘

　　　　　　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　 　 ／　　　 　 ＼
　　　　　　　　　　 ／　　 ⌒　　 ⌒＼　　　　　　やる夫はアメリカに行きますお。
　　　　　　　 　 ／　　　（ ●）　（ ●）ヽ
　 　 　 　 　 　 l　 　 　 ⌒（__人__）⌒　|　　　　　働いてお金を稼ぎなら、園芸の勉強をしますお。
　　　　　　　 　 ＼　　　　　｀ ⌒´ 　 ／
　　　　　　　 　 ／　　　　 　 　 　 　 ヽ

　　　　　　　　 ,l､::::::::::::::::::::::::::::::::::|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l
　　　　　　　　,ﾊ::｀丶､:::::::::::::::::::::::|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;_,, -‐:〈
　　　　　　　　{;;;;ヽ､:::::｀丶､:::::::::::::l:;:;:;:;:;:; ィ";:;:;:;:;:;:;:}　　　行くのなら、カナダにしなさい。
　　　　　　　　,l;;;;;;;;;ｼ丶､:::::::｀:`:ー'‐::'':"::::::::_, ィ"´;;l
　　　　　　　fうl;;;ミミ、　 ｀`丶 ､::::::::,: - ''"´　 ﾘ;;;;;;f-､　　カリフォルニアは排日運動が起こってるでおじゃるからな。
　　　　　　　{ l l;;;;;ｯ=`　　 (三> ｀^´ (三ｼ　　ム;;;;;;ｿl}
　　　　　　　t　!;;;ﾘ　 　 _,,...,,_　　　　　_,,..,,_　 　 l;;;//　　　カナダに渡航できるよう手続きを取るでおじゃる。
　　　　　　 　ﾞl ヾ;l 　:'ｨﾃﾍ9ﾝﾐ　　 ,: ',ｼﾋ9ﾝ､　　l;//
　　　　　　　　`ｰll!　　 ｀''==ヲ'　　l:.:^''==彡'"　,!ﾘﾉ
　　　　　 　 　 　 ll　　　` '' "　　　l:.:.:` '' "　　,i;;l´
　　　　　　　　　　li,　　　　　,r　.:　:.ヽ､　　　 ,:,り
　　　　　　　　　　 t、　　　/ ﾞｰ､　,r 'ﾞヽ　　/,K′
　　　　　　　　　　　ゝ、　,:'　　　:~:　 　 }　// /ヽ、
　　　　　　　　　　　/{lヽ ,ィ＝=ﾆﾆ=＝,ﾉ,ノ7 /:.:.:.:ヾﾆヽ
　　　　　　　　 , ィ/:.:い ヽ ｀` ー一 ''"／,/,/:.:.:.:.:.:.:.:ｿ }- ､、
　　　　　　　 /　/:.:.:.:ヽヽ `' ー‐ -- '"／／:.:.:.:.:.:.:／ /　　 ｀ 丶､
　　　　　,, - {　 ヾ:.:.:.:.ヽ丶　　　　　／／:.:.:.:.:, -'" ,／　　　　　　 ｀ 丶 ､
　 ,, - ''"　　 丶､ ｀` ーゝ､ヽ.,＿,,ｨ"ェくユ- ''"　, ｨ"

┌────────────────────────────┐
│母は大反対であった。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.│
│ここでは省略するが、警察の巡査や、平等院の住職まで使い　　　...│
│やる夫の渡航をやめさせようとしたようである。　　　　　　　　　　　　 │
└────────────────────────────┘

　　　　　　　　　　　 , '::::::::::::::::::::::::::::::/　　ｲ:＞､
　　　 　 　 　 　 　 /:::::::::::::::::::::::!:::::::::| ／::::::::::::::ヽ
　　　　 　 　 　 　 '::::::::::::::::::::::__|::::::::::}'::::::::::::}:::::',:::ﾍ、　　　　やる夫さんねぇ～
.　　　　　 　 　 　 |::::::::::::::r '　,ﾊ::::::::::i::::::::/::ハ::::ﾄ､!
.　　　　　 　 　 　 |::':::::::::::ﾍ__/　i:::::::::{:::::/::/T }::ﾘ 丶　　　　働きながら園芸の勉強なんてできっこないわよ
　 　 　 　 　 　 　 }'::::::::::,':://i x !::::::::::i|ｲ }'z;ﾁ丶_
.　　　 　 　 　 　 /:{::::::::,':::{ {:i |:´i:::::::::::!　　　 　 /　　　　　　あんた、それで何度失敗してるの。
　　　 　 　 　 　 {:ﾊ::::::,'::::::｀::Lﾄｭ:,::::::::::l　　　<_7
　　　 　 　 　 　 |i　V::i:/!::::::::|::::::::V､::::ﾑ　 　 /　　　　　　　うちからの仕送りや資金援助は期待できないわよ。
　　　　　　 　 　 ヽ　Ⅵ:::i::::::::|:::::}:∧iヽ:::ﾑ}￣
　　　　　　　　　　　 ﾉ.ⅣV::/}:::/|:i　＼ ＼',＼
　　　　　　　 　 　 　 　 }'.{ヾ/ｲ. .≧=-　_　:ト､｀ヽ　_
　　　　　　　　　　　　　　|./. . . ＿＿＿. . ＼}∧x==ミ、
　　　　　　　　　　　　　　}'. . ≠´￣￣｀ ≧ｘ.＼ﾊﾆ二ﾐ:Y

＞住職や巡査
タネさんｗｗｗ

┌──────────────────────────────────┐
│やる夫は、大隈邸に連絡を取り　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.....│
│大隈重信にカナダの領事館宛の紹介状を書いてもらったりしたようである。　　　　.│
└──────────────────────────────────┘


.　　　　　　　　　　　_,.-ｒｧ'⌒≧=-.､
　　　　　　　　 　 ,ｨ{:（::{:::::::/:::::／:::::＼
.　　　　　　　　__人:し'⌒ヾ{レ'⌒ﾞヽ⌒ヽ.
　　　　　　 　 ｀7:::/　　　　　　　　 ∨::::::ﾄ､
.　　　 　 　 　 人ﾌ　___ー--- ＿　　}＼:ﾊ
.　　 　 　 　 　 ｊﾊ{ '⌒ﾞヾ　　ｲ⌒ﾞ'ｰ ｆ:::::}　　　　　　　紹介状ぐらい書いてやるよ
.　　　　　 　 　 r=}‐'r ｔ夂}＿下夂= Vﾆﾊ
.　　 　 　 　 　 {（{ 　乂__ﾉ￣乂_ﾉ　　）ｊ ﾘ
　　　 　 　 　 八__ﾄ　　 ⌒¨⌒ヽ　 イr_,ﾉ
　　　　　　　 　 　 |　く r--　一' 〉　/
.　　　　　　　 　 　 ＼　　 '⌒ﾞ 　 ｊｲ__
　　　　　 　 　 　 /￣|＼＿＿_／┴‐〉
.　　　　　＿＿__/＿__＼　　／___|__/＼
.　 ￣￣ 　 　 ／　／￣｢厂}￣＼./ 　 |　ー----
　　　 　 　 ／　／　／ {_}__|＼　│　　|　　　　　　 ＼
.　　　　 　 ＼　|＿___／　／＼＿|　　 |
.　　　　　　　／　　 |　／　 /　＼＿___|

┌───────────────────────────────────┐
│この当時、やる夫は徴兵検査を受けてなかったので　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..│
│徴兵逃れのために国外脱出という疑いを持たれないか心配だったようである。　　　 .│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│だが、やる夫の父や、周りのいろんな人たち（牧師や大隈など）が　　　　　　　　　　　 │
│役所と警察に手を回して、旅券の発行になんとかこぎつけたようである。　　　　　　　..│
└───────────────────────────────────┘

　　　　　　　　　　　 　_　　 ＿
　　　　　　　　　 .才: : : :｀´: : : :＞.､
　　　　　　 　 .／: : : : : : : : : : : : : : :ヽ
　　　　　　　./: :,: : : : /: : : : : : :、: : :ハ
　　　　　　　{ : ,'://: ,{: i:i: : : :ヽ: i: : : : :.
　　　　　　　|: :{:i:/:{:,'|: |i:､:ヾ: : :N: : .i : |
　　　　　　　|: {:.i{-‐＜:.{ ヾ＝-、|: : :i: :|
　　　　　　　|: : ,ｲ了ﾄヾﾄ、,仟ﾄ,} |: : :i: :|
　　　　　　　|: :.ﾊ .｀¨　　｀ ┴'‐ ,|: : :i : | 　　　　　　　　　かなり、がんばっちゃいました～
　　　　　　　|: :.|ン 　 ヽ　 .ヽｪ,イ: : :i|: :i
　　　　　 　 |: ｉ:|:i:.:.>､ ｀ ´ 　 .イ: : : :|: : :.
　　　　 , ‐-|: :i: i:.:.:.{¨｀ ｰ＜-‐':/: : :i: : : :.
　　.／-‐‐:.|: : |ゞ､'¨､ ＿＿.,ｨ:./: : :iィ:.:.￣｀:＜
　/´￣:.:.:´:|:i: i:|/｀ｰ ヾｪ-イ:ィ/: : :,':.:.:.:.:.:.:.:/‐-ヽ
./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:i: :iヾ _,ィ‐¨ヽ　 //: :./:.:.:.:.:.:.:.:.:＞､
{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.〉: :V/,二､ヽ .}ｨ'/: :,ｲ::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀
い:.:.:.:.:.:.:.:.:i:,'ﾞ,ヽ{ J- }　　,',ｲ: ｨ’:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:./ .i　 ',　Y　　/イ　{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.//
　ゝ__,ィ＞{:i　|,ィi>　.}　　V､　iV／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.〈//
　　　 {:.:.:.:i:>,ｲ’ {_　{‐-'´　 V ,{:.:´:.:.:.:.:.:.,＜/:.´

　　　　　 　 　 　 　 　 ,　-‐ r ─―　、
　　　　　 　 　 　 　 ／　　 /　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　 /／ ,=vｼ＝=　、 ヽヽ ヽ　　　やる夫のカナダ行きは
　　 　 　 　 　 　 // //　　　　　ヽ ヽ !　l　l
　　　　　　　　　〃{ i{ {‐-､　　　ィ尢ﾊl　i|　|　　　「留学」というよりも「移民」という言葉がふさわしいようだよ。
　　　　　　 　 　 {仆　f ｨ=ﾐ 　 　 ｨ≠ﾐ 　|　|
　　　　　　　　　　 |ﾊﾑﾍr;_j　,　　jr;_ﾘl　 |）l|!　　　やる夫自身は中学を卒業してないので
　　　　　　　　　　 ｌ `∧　　r‐‐v 　　li　 l l |l
.　　　　　 　 　 　 ,' 　i　ゝ､ ヽ ノ　 ｨ'l 　 ｌ　l !　　　大学に留学というわけではなかったので。
　　　　　　　　　 /　 ,'　 ｌ　_}>‐匕!_ /　 ,'l　l |
　　　　　　　　　/rt/ 　 ィf＜ _ _ ｀/　 /_j　| l　　
　　　　　　　　ノ |l/ 　 ,' llﾆﾆ二ﾆ/　 /　 ＞､|
　　　　　　 ／　 / 　 /. ├ ￢ｰ/　 / ／／　ヽ

┌─────────────────┐
│1907年(明治40年)4月、やる夫18歳　　.....│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .│
│やる夫は、カナダに行く船に乗った　　　...│
└─────────────────┘

　 　 　　　＿＿＿_
　 　　　／⌒　　⌒＼
　　　／（ ●） 　（●）＼　　　　　　カナダに行くから、スーツに着替えたお！
　 ／　:::⌒（__人__）⌒::::＼
　 |　　　　　|r┬ i 　　　　 |　　　　　我ながら、スーツが似合うお！
　 ＼＿＿　`ー‐'　＿＿／
　　/::::::::ﾊ＼/Vヽ/;:i:::::::ヽ
　　| :::r::ｌ::ｌ　　ﾊ　 |:7::::::ｌ::|

┌─────────────────────────┐
│やる夫のカナダ・バンクーバーへの船旅ははじまった。　　.....│
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:::::~::"´｀｀゛゜''';:;''ー'',:;-､,-､;;..､､,,;;;-:;_;_,､,''';:;,;:;.,..,''';',''';:;,;:;.,..,''';',''';:;,;:;.,..,''';',;,''';:;,;:;.,..,''';',''';:;,;:;.,..,'',''';';.,..,''';',''';:;,;:'';:;,;:;..,,,..,,,..,..,';:;,

　　　　　　　 ＿＿
　　　　 　／..::::::::::::::..＼
　　　　／..:::::::::::::::::::::::::.＼　　　　　　カナダのバンクーバーってのは一体どんな場所なんだろうお・・・
　　 ／..::::::::::::::::::::::::::::::::::::.＼
　　 | :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |　　　　 やる夫はちゃんとバンクーバーで暮らしていけるのかお・・・
　　 ＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／
　　,. -‐'´..:::::::::::::::::::::...｀丶､　　　　　親から持参金もらったけど、絶対すぐ無くなってしまうお・・・
　 ﾉ .:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::....ヽ

┌─────────────────────────────────┐
│親からの援助も期待できない状況でのカナダへの渡航であった。　　　　　　　　 .│
│このとき、やる夫はこの先どうするのか、全く考えていなかった。　　　　　　　　　..│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│カナダに骨を埋めるのか、日本にいつ帰るのかも・・・・　　　　　　　　　　　　　 　 .│
│これから、やる夫がどのような道を進むのか、やる夫自身も知らなかった。　　....│
└─────────────────────────────────┘


⌒　　　　　ノ　　）ノ
(　⌒　ヽ・　ﾉ ノ　　’
　　　　ﾉノ；’･　’
　　ノ´　’ ／／　　　　　　　　　　　　　ブオオオオオオオオオオオオオン・・・・・
／ ヽ　／ ／
　 ／|　／ 　　　　　　　__________
／　 |￣￣￣￣￣ヽ ○_____　　ヽ／　　　０　／　　　　o
　　　|　　　　　　 __________　　ヽ／　　　０　／　　　。　　　　 ／|,　　ﾟ
　　　|　　　　　__________ 　 ヽ／　 　 ０　 ／　゜　　 　 　 。／|／　|　　　　。
　 ／ 　゜ 　__________　　ヽ／　　　０　 ／　o　　　 　 ｡　／|／　　 |　o
／ 　　　_____｡___　　ヽ／　　　０　　／　　　　　。　　／|／ 　 。゜ |　　　　　　　　　o
　　　__________　　ヽ／　　　０　　 ／ 　 　 　 　 　 ／|／ o　 　 ／|　　　ﾟ／　〃
　__________　　ヽ／　／｜　　　／　　　 　ﾟ　　。／|／　　　　／　｜　。'　〃　　。
________　　ヽ／　　｜０ |　　／　　　゜　o　　 ／|／　　　　／　。　|／　〃～～～～～～～
____　　ヽ／　　゜　 |　　| ／　o 　 　 　 　 ／|／o:　　　／　　　　　｡　〃～　～～～～。
　　ヽ／　　　 ０　 |　 ／　　 　 ｡ 　 　 ／|／ 　 |:　 ／　　゜　　　〃～～～～～～～
ヽ ／　゜　 ０　　｡ |／　　　　　　　　／|／　　　 |／:　　○　　〃～～～～　　　。
／　　　０　　　 ／　 ∧_∧　　　 ／|／　　ﾟ 　 ｡|:　　o　　〃～　。　　　゜　　　　　　o
　 　 ０ 　　｡ ／　　　(*ﾟーﾟ)　 ／|／　｡ 　 　 ／|:　　　 〃～～～～～～～　～～
　０　　　　／　　 ∧∧〒ﾗ)／|／　　　　　／　｜　 〃～　～～～　　o
　　o 　 ／　゜　　( ﾟДﾟ)っ~|／　　　o　 ／。　゜ |:〃～　～｡～～～～～～～～～
　　　／　｡　 　 〈, У/ |,o' |: 　　　　 ／　　　 〃～　　゜～～～～～　　　。～～
　 ／　　　　　 くﾉ／|／　　|:　゜　 ／　　　 〃～～～～～o　　　　　　　　　　　～～
／　○　　　　 ／|／｡ 　／|: 　／　ﾟ　　 〃～　　　～～～～～～o～　～～
　　　 　 ｡　／|／。　／ 　 |／　　　〃～o～～～　｡　　ﾟ　　　　　　　｡　　　　　　゜
　ﾟ　　　 ／|／　　／　゜ 　 |:゜ 　　〃～　　　　゜　　～～～～～～～～～～～～～
　　　／|／　　／　　　　　 |:　〃゜～～～～　～～～　～～o～～｡～
　 ／|／　　／　ﾟ　　　　　〃～　　～～～｡～～　　～～～～～～～～～～～～～
／|／|:　／　　　o　　〃～　　　　o　　　　　～゜～～｡～～～○～　　　　　。
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　　　　　　　└‐￢ | 　　　└‐￢ |　　　　　く..く　
　　　　　　　　 l二ノ .　　　　 l二ノ.　　　　　　＼）



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実際、１７歳が少ない持参金だけで渡米って今でもありえないよな

今日もご鑑賞ありがとうございました！
また、出来次第、投下します！

乙ーん

やる夫の運命や如何に！？

乙でしたー
それにしてもこの一家、資金面での揺れ幅が激しすぎであるｗ

乙でした
テンポがいいのですごく読みやすいです
しかし何気にやる夫も母譲りの行動力を持ってるなｗ

>>240
大丈夫でござる。どんどんテンポが悪くなっていくでござるよ。
1話で、やる夫の人生18年を語りましたから、テンポがいいと思われるでしょうが
やる夫は最後の○年間の動きが激しすぎるので。

って、やる夫の人生の半分を1話で語っちゃたよ！

おつ
よく知らない人物だから興味深い

まあこれから掘り下げてくんだろうけどやる夫は共産主義者ってことはやっぱり天皇陛下にはあまり良い感情なかったのかね？

>>242
さすがに作中で描こうとしてることについてのお答えはできんです（苦笑）
ということで、ご了承ください。

乙。
今のところ、政治と無関係なやる夫だけどここからどうなるんだろう。
しっかし、子供時代は典型的な駄目なおぼっちゃんだなｗ

明日21時に投下します。


>>247
ところがどっこい！（以下ネタバレ自粛）