『有機ELでこの価格は今でも「買い」だと思います。』 TVS REGZA REGZA 65X8900L [65インチ] DBPEさんのレビュー・評価

（REGZAの有機ELはX830も所持しており、主にそれとの比較となります。尚、ゲームはせず、TV、ネット配信、DVDとブルーレイ視聴が中心です。）

【デザイン】
画面の後傾がX830よりも垂直に近くなり、スタンド設置時の天井照明の映り込みの許容範囲が広くなりました。

【操作性】
使い慣れたリモコンなので、問題を感じません。
LEDも２方向に向けられており、使いやすいです。
アマプラボタンが追加されたのはうれしいですね。

【画質】
随所に進化が感じられます。
・映像エンジンの進化により、頻繁に発生していたモスキートノイズがかなり減りました。
・流れるテロップの「カクカク」も減少しました。
・地デジなど4K以外の画面の明るさが、かなり向上しています。
一方で画面全体に細かいギラギラがあるような、苦手な画面は完全克服とはいきません。
解像度が下がったかのような画像になります。
（歌番組で背景に大型LED画面が映り込む。出前館のCMやマツケンサンバのPVのような全体がギラギラする動画など）

【音質】
X830が小口径ゆえにかなり無理をした感があり、ツイーターとウーファーのバランスがいま一つで、中域がピーキーとなり人の声が耳障りな時がありました。
それに比べるとはるかに改善されており、かなり自然な声質となりました。
キャリブレーション機能が実装されたことも功を奏していると思われます。
低音も「ボンボン」と誇張した感じではなく、かなり自然に響くようになりました。
もちろん重低音は期待できませんが、それはシアターシステムのサブウーファーに担っていただきます。

サラウンド機能はありますが、立体音響はどう頑張っても疑似の域を超えることは無理です。ドルビーアトモスで映画を見るなら、迷わず5.1.2chシステム（可能ならトップスピーカーはイネーブルではなく天井設置で）などを組みましょう。

【応答性能】
他社には「あれっ？故障した？」と思うようなものもありますが、特段早くはないですが、ストレスは感じません。

【機能性】
REGZA伝統の調整機能の多さは、使いこなせないくらいに充実しています。マニアなら触り倒してください。
もちろんTVにお任せでも特に不満は感じません。
X830では映像も音もお任せは気に入らずにやめましたので、お任せのロジックもかなり改善されたのでしょう。
スイベルは視聴時に動かすことはありませんが、配線や清掃時に大変重宝します。
番組表を映した際に、音声が途切れないのはREGZAの美点ですね。

【総評】
すでに最新世代のパネルではありませんが、直接比較しなければ十分に満足できるところまで進化したと思います。
有機ELでこの価格は今でも「買い」だと思います。