このカメラの使用説明書のP.120に記載の設定登録機能で、登録できると記載されたセットアップメニューの3〜5の項目が、USERモードに設定登録操作してもUSERモード切替時に反映されないという不具合に遭遇しました。
私が設定登録したかったのは「アウトドアモニター」設定で、快晴時の屋外撮影時にモニター画面の輝度を上げて見やすくするとともに露出補正やイメージコントロールなどを一気に変更する目的でしたが、「アウトドアモニター」設定が反映(USERモードに記憶)されません。
その手順としては
1)Pモードで「アウトドアモニター」を「+2」に設定
2)設定登録の「BOX1」に登録し、「BOX1」を「USER1」に割り当てる
3)Pモードで「アウトドアモニター」を「0」に戻す
4)モードダイヤルで「U1」を選択
その結果、「アウトドアモニター」は設定「0」で、手順1が反映されない
何度もその不具合の確認をした上で、メーカーのお客様相談センターにそのことを問い合わせしました。
そこでは、「それは仕様です」のような回答で結着をつける素振りだったので、私は「使用説明書にできると記載されていながら、製品で出来ないことが仕様と言えるのですか?」と食い下がったところ、その指摘内容を関係部署に確認してからあらためて後日回答するということになりました。
ところが、数日経ってもメーカーからの回答はありません。
世間の評判からこのカメラを購入し気に入りかけていたところこの有様で、
思わず、このメーカーの看板を見直しました。
https://www.ricoh.co.jp/sales/about/philosophy/
評判と看板につられて店に入ったものの、まるで○○○だったという気分です。
使用説明書、製品、メーカーのどれを信じていいのかわからなくなり、そのショックでこのカメラを使う気が失せてしまいました。
そういうことで満足度は☆1です。
このカメラは「究極のスナップシューター」の異名をとるほど評判になっていますが、私も使用してみてすぐにその異名に納得でき、一眼カメラを凌駕するような一面をもった優れたカメラだと率直に思いかけていたところ、レビュー前半に記したようなことがあり、私は江戸時代の剣豪の一人である宮本武蔵の話を思い出しました。
私が昔見た映画やドラマの宮本武蔵の話を引用すると、
宮本武蔵は元々百姓でしたが、関ケ原の合戦以降に剣士を目指して武者修行に出ます。
諸国の剣豪たちを相手に数多くの勝負をし勝利します。
宮本武蔵の強さの評判は見る見る世間に広まり、宮本武蔵は当時の江戸幕府に将軍家の兵法指南役として推挙されそうになりますが、過去の果し合いで宮本武蔵は幾度か卑怯/卑劣なことをしたということが明るみに出てその推挙が取り消されます。
そのことを切っ掛けに宮本武蔵は単に強さを求め勝ことだけしか考えず非人道的であったことに気づき、自分が倒した相手たちを弔うようにいくつもの仏像を彫りながら自分の過ちを反省します。
それから宮本武蔵は真の強さ(剣の達人)とは何かを見つめ直しながら武者修行の道を出直します。
その過程で自分に欠けているものは何かを見極め、最終的に「二天一流」(二刀流)を編み出し、真の剣の道を究めた兵法を伝承しようとしたという話です。
強さや勝負に拘ったころの宮本武蔵が剣術的に優れた一面はあるものの人道面で欠けていたように、私はこのカメラも技術的に優れた一面はあるものの使う側の立場に対する思いやりなどの何かが欠けているような気がしました。
宮本武蔵は最終的に剣豪と称されるようになりましたが、このカメラは今のところ「名品に成り損ねた」という感じで、このカメラが真の名品に仕上がるかどうかは今後メーカーの姿勢しだいという気がしました。