企業利益が増えるとしても庶民にとっては……(写真:Ystudio/PIXTA)円安になると、企業利益が増える。それだけでなく、名目GDP(国内総生産)も増える。しかし、これは、輸入額増加分を企業が消費者に転嫁するからだ。このため、消費者は、実質賃金低下という形で負担を負う。いまの円安局面で、これがはっきり意識されるようになった。昨今の経済現象を鮮やかに斬り、矛盾を指摘し、人々が信じて疑わない「通説」を粉砕する─