『ちむどんどん』を最後までやり遂げた黒島結菜

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 最終回を迎えた黒島結菜(25)主演のNHK連続テレビ小説ちむどんどん』。

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 子どもの頃の貧しさにもめげず、世界中の美味しいものを食べたいという夢を持った少女・暢子(黒島)が沖縄やんばるから上京。銀座の一流イタリアンレストランで修業する中、自分の店を持つという新たな夢を持ち、結婚出産を経て、東京で沖縄料理店を開店させ成功する。その後、自分の育った村の食材や料理が一番美味しいと気づき、故郷に帰る物語だったーー。

 そんな中ドラマよりも注目を集めたのは「#ちむどんどん反省会」というハッシュタグだろう。

 公式Twitterに感想をつぶやく「#ちむどんどん」に対して、番組の考察や辛口意見をメインとする「#ちむどんどん反省会」。連日放送が終わると、大いに盛り上がった半年だった。

 放送が進むにつれ「#ちむどんどん」にも辛口意見が多くなり、“ドラマを楽しんでるのに……”というドラマ肯定派の意見をつぶやける場所がなくなってしまった。そこで生まれたのが「#ちむどんどんする」というハッシュタグだ。

「#ちむどんどん反省会」と「#ちむどんどんする」生まれる

 最終回では、上白石萌歌(22)演じる暢子の妹、歌子の危篤により、兄弟全員が集まる姿が描かれた。「#ちむどんどん反省会」と「#ちむどんどんする」での最終回に対しての意見は真逆の展開を見せた。

《いよいよ明日で最終回。初めて全部観ることになる朝ドラ。いろいろ言われてるけど、すべて注目を集めるためのものだったら……逆にすごい。文句言うのは観てる証拠だから……。#ちむどんどん反省会》

《#ちむどんどん反省会に来て、いっぱいツイートしてた人々。朝ドラ大好きな人々がほとんど。朝ドラを楽しみたいからこその苦言。見捨てるのは簡単。でも朝ドラを嫌いになりたくないからダメなとこ指摘してたの!最終回マジで酷いよ#ちむどんどん反省会》

《ちむどんどんの悲劇は、『カムカムエヴリバディ』があまりにもよすぎたために比較されやすかったことかな。そのカムカムのテイストを織り込みたかったのだろうけど、空回りしていたんでしょう。人物も歴史も土地も(そしてコントも)掘り下げられず上っ面だけの感じでした。 #ちむどんどん反省会》

 前作『カムカムエヴリバディ』との比較について、テレビ誌ライターはこう話す。

「伏線を張り巡らせ、その回収が見事だった『カムカムエヴリバディ』の直後だっただけに、視聴者は『ちむどんどん』にもそれを期待していたのでしょうが、この作品は深く考察せず、“ドラマなので……”と気楽な気分で見て欲しい、と作ったようです。

 脚本の羽原大介氏も『朝見ていただいて“今日も一日頑張ろう”と思っていただけるようなドラマ作りが一貫してできた』と発言していますしね」

 2つのハッシュタグを見比べてみると……、

「話の辻褄が合わない、登場人物の行動が理解できないと『#ちむどんどん反省会』に共感する人は確かに多かったのですが、ドラマ肯定派の『#ちむどんどんする』を見てみると、そちらにも納得できる意見がたくさんありました」

 実際に、「#ちむどんどんする」のつぶやきを見てみると、「#反省会」では批判されてる登場人物の言動にポジティブな反応が見受けられた。

《暢子は不安とか悲しみを表に出すのが苦手なんだと思う。その気持ちをぶつけるのが暢子の場合は料理なんだ。#ちむどんどんする》

《ニーニーが嬉しそうに電話で話してるシーンにめちゃくちゃちむどんどんしてしまって、自分こんなにニーニーの事が好きになってたんかと。そんなわたしの気持ちとは裏腹に非情にもガチャリと電話を切ってしまう暢子に笑ってしまった。 #ちむどんどんする》

《『正しいと信じることをし続けていれば、いつか答えは見つかるからよ』賢三さんのこの言葉がすごく好きだけど、人生では何が正しいか選ぶのに迷うときも間違えてしまうこともある。この作品は『いつでもやり直せる』とも伝えてくれてるのが優しいし誠実だなと思う#ちむどんどんする》

 あれだけ人騒がせで、一発当てることに執着していたニーニー(竜星涼)が、養豚場で汗水滴し働き、父親にもなった姿を見ると、半年見続けた視聴者なら感慨深いものがあるだろう。その他、最終週にはこれまで暢子たちが関わった登場人物たちが勢揃いしてフィナーレを飾っている。

 そして最終回では、令和の時代、おばぁとなった暢子たちの姿も描かれた。戦争ですべての家族を亡くした仲間由紀恵演じる優子が、娘や息子、孫やひ孫など、大勢の家族に囲まれ幸せそうに微笑む様子に、「#ちむどんどんする」には感動したという意見が集まった。そんな『ちむどんどん』について、ドラマ事情に詳しいフリーライターの田幸和歌子氏はこう語る。

「制作発表時のプロデューサーの意気込みが、視聴者を身構えさせてしまったのでは?と思います。SNSにもあったように前作の『カムカムエヴリバディ』と比較されてしまうことは、朝ドラではよくあること。ですが、それに対し、やや好戦的とも取れる意気込みだったので、それがなければもう少し見やすかったかもしれません。

 一方で、同じ沖縄を舞台にした『ちゅらさん』や『純と愛』ではなかった、遺骨収集や沖縄戦など、沖縄が背負わされた負の面を描いた点は、朝ドラ史上ではとても意義のあることだと思います。その部分にたっぷり時間を割いてもよかったかもしれませんね」

 批判も多い中、最終回までたどり着いた『ちむどんどん』。大きなプレッシャーを背負いながらも頑張った黒島を始め、俳優陣にはねぎらいの声をかけたい。彼女が女優として一皮向け、新たな一面を見せてくれる次回作を期待する。

NHK連続テレビ小説『ちむどんどん』
NHK総合 月〜土 8:00〜8:15、12:45〜13:00
(土曜は一週間の振り返りを放送)
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/chimudondon/

(取材・文/志村結衣)