レバノン・ベイルートで、英作家サルマン・ラシュディ氏に模して作られた人形を燃やす親イランのイスラム教シーア派組織ヒズボラの原理主義者(1989年2月16日撮影、資料写真)。(c)NABIL ISMAIL / AFP

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【AFP=時事】イランの超保守系日刊紙ケイハン(Kayhan)は13日、「背教者」である英作家サルマン・ラシュディ(Salman Rushdie)氏を襲撃した容疑者を称賛した。

 ラシュディ氏は12日、米ニューヨーク州での文芸イベントに出席中、ステージに乱入した男に刺された。現在は人工呼吸器を装着している。

 ケイハンは、「ニューヨークで邪悪な背教者サルマン・ラシュディを襲撃した勇敢で義務感に満ちた男性に称賛を」「神の敵の首をナイフで引き裂いたこの男性の手にキスしよう」と記している。

 エテマド(Etemad)などの改革派系紙を除き、大多数のイランメディアは同様の論調で、ラシュディ氏を「背教者」と表現した。

 イラン当局は、ラシュディ氏襲撃について公式なコメントをまだ発表していない。

 ラシュディ氏は1988年の著作「悪魔の詩(Satanic Verses)」が一部のイスラム教徒から預言者ムハンマド(Prophet Mohammed)に対する冒涜(ぼうとく)と見なされ、イランの当時の最高指導者ルホラ・ホメイニ(Ayatollah Khomeini)師から死刑を宣告するファトワ(宗教令)を受けた。

 改革派のモハマド・ハタミ(Mohammad Khatami)政権は1998年、イランはラシュディ氏に対するファトワを実行しないと英国に確約した。しかし、現在の最高指導者アリ・ハメネイ(Ali Khamenei)師は2005年、ラシュディ氏は背教者であり、イスラム教によって殺害が認められているとの見解を示していた。

【翻訳編集】AFPBB News

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