武井壮会長がフェンシング合宿問題で露呈した「客寄せパンダ」感

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日本フェンシング協会会長の武井壮が矢面に立たされている――。

発端は6月29日の文春オンラインの報道。フェンシング・エペの日本代表チームが、JOCの助成金を受ける予定だった沖縄合宿で、バナナボートやシュノーケリングに興じるなど、レジャー中心の合宿を行っていたという。合宿には男子エペ団体金メダリストの山田優、見延和靖、加納虹輝らに加え、コーチや家族など30人が参加していた。

「これではただの『観光合宿ではないか』という批判が巻き起こりました。助成金の原資は元をたどれば国民の税金ですから、納得いく説明が求められます」(スポーツ紙記者)

騒動を受け、武井は7月2日、報道陣の取材に対応。合宿メニューについて、午前中はヨガやフェンシングに関係する練習を行い、午後は各選手の自主性に任せていたとして、

「体が疲れている選手はオフをとってもいいし、精神的に気分が上がらない選手はレクリエーションに出かけてもいいという内容だった」

と明かした。一部選手がマリンスポーツに興じたのは午後のフリー時間で、費用は自費だという。

その上で武井は3日に出演した『サンデー・ジャポン』(TBS系)の中で、

「昨今、練習量が多ければ良し、厳しければ良しという方向でスポーツ界が進んできて、いろんな事故が起きてきた」

「(練習時間が)長ければいい、きつければいいという方向では、昭和の根性論に逆行してしまう」

と力説した。これに前出の記者は、

「武井さんの言わんとしていることはわかりますが、それだと例えば午後に麻雀をやったとしても『リラックスのため』『相手の先を読む力を育むため』で通ってしまう。“モノは言いよう”になりかねない」

と指摘する。

何より、今回の問題の本質は選手がマリンスポーツをしていたことではない。事前に協会に上げられた合宿内容と実際の内容が乖離していたにもかかわらず、それを盲信して事後承認していたことだ。これについては武井も、

「練習の内容を逐一把握するシステムが協会の中になかった」

と説明。今後は、

「事前に仮の練習メニューを記載して、1日ごとの報告をコーチに送ってもらう。問い合わせがあった時はすぐにチェックできる機能を作って、事後の承認をスムーズにできるようにしていきたい」

と約束した。

武井は文春報道が出る前日の6月28日午前1時ごろ、自身のツイッターで、

《ふう、さすがにもう守りきれん。。》

と意味深な投稿をしている。タイミング的に一連のスキャンダルが世に出ることを察知した際の感想のようにも思えるが、武井は文春報道後の30日、ツイートの真意を説明。

「スポーツ体験ロケや、ゴルフ、フィジカルトレーニング、収録や生放送スケジュールが立て込み、ほぼ寝れず全身が痛くて倒れ込んだ際にしたツイートです。肉体が悲鳴をあげておりました」

と綴り、フェンシングの問題とは無関係であることを強調したが…。

「武井さんが今回の問題を知ったのは、文春から“当て取材”があってから。それで慌てて関係者から事情を聴いた。合宿内容も何も知らないし、協会内部のことには基本ノータッチ。

言い方は悪いですが、協会側も“客寄せパンダ”で武井さんを起用した部分はあるので、今まではそれでよかった。ところが、今回のような出来事が起きると、対応が後手に回ってしまう。タレントとフェンシング協会会長、二足のわらじを履いてきた弊害もあると思う」(フェンシング関係者)

武井はサンジャポで爆笑問題・太田光から、

「文春の倒し方は?」

と聞かれ、苦笑しながら、

「倒しづらいですね…。今回は勘弁して下さい」

と泣きを入れたが、まずはユルユルだった協会の改革に着手しなければならない。前出のスポーツ紙記者は

「武井さんは合宿内容は『不適切ではない』と抗弁しているが、世間の理解を得られたかと言えば、必ずしもそうではない。本気でやるなら、タレント活動を一時休止して、協会や選手と向き合う必要があると思います」

と話す。武井の“実行力”が試されている――。