【この記事の他の写真を見る】バッキンガム宮殿の公式SNSが英時間25日に動画を公開し、エリザベス女王が英国で新型コロナワクチン接種の展開を主導する4人の保健当局者とビデオ通話の様子を伝えた。
この日、女王はサーモンピンクのワンピースを着てビデオ通話に登場。愛用するパールの3連ネックレスとイヤリングをつけ、胸元にはクレマチスの花を象ったダイヤモンドのブローチを着用していた。
実はこのブローチ、エリザベス女王が21歳の誕生日に受け取ったもので、1947年にフィリップ王配と婚約発表した際に公式写真で着用したという思い出深いアイテムである。ブローチは6枚の花びらにダイヤモンドが敷き詰められ、中央に1粒のダイヤモンドが配されたデザインだ。
フィリップ王配は英時間16日にロンドン市内のキング・エドワード7世病院(King Edward VII’s Hospital)に入院し、現在も病院で感染症治療を受けている。そのため女王は2人の思い出が詰まったブローチをつけて、入院が長引く王配への愛を伝えたとみられる。
入院当初バッキンガム宮殿はその理由を明らかにしていなかったが後日、王配が感染症の治療を受けており、快適に過ごしていることを公表した。『Daily Mail Online』は現地時間26日、エドワード王子が王配の現状について「以前より回復しており、退院を楽しみにしてます」と話したことを伝えている。
エリザベス女王は2013年のエプソム競馬場や2014年のスコットランド国立戦争博物館、2019年でのアスコット競馬場などを訪れた際に、このブローチを着用する姿が目撃されていた。
女王はジュエリーを慎重に選ぶことで知られており、このブローチには人々への応援メッセージも込められていると見られる。女王は今回のビデオ通話で「自分達のことよりも、他人のことを考えましょう」とこれまでにワクチン接種したことのない人々に向けて、励ましの言葉を伝えている。女王は今年1月9日に、夫のフィリップ王配と共に1度目のワクチンを接種した。
その経験について女王は「私が知る限りでは、無害でしたよ」と言い、接種したことについて「あっという間に終わりました。多くの方々から、こんなに簡単にワクチンが手に入ることに驚いたという手紙を頂きました。全く痛くなかったのですよ。守られていると実感しています」と感謝を述べた。
ビデオ通話を行ったローソン医師は、エリザベス女王がワクチン接種に満足していることを喜び、「人々が同じようなことを言ってくれるという素敵な例があります。私達が誇りに思えることなのですよ」と話している。
画像は『The Royal Family 2021年2月25日付Instagram「This week, The Queen joined a video call with the four health officials leading the deployment of the COVID-19 vaccine across England, Scotland, Wales and Northern Ireland.」、2020年7月22日付Instagram「Today, The Duke of Edinburgh has been succeeded as Colonel-in-Chief of @rifles_regiment by The Duchess of Cornwall, in a ceremony which took place at both Windsor Castle and Highgrove House.」、2019年6月27日付Instagram「Tomorrow, The Queen will arrive in Scotland for #HolyroodWeek2019!」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)