三菱電機は19年内に業務用空調の開発と製造を担う冷熱システム製作所(和歌山市)で実証試験を順次始める。三菱電機の独自AI技術「マイサート」を使い、機器内で情報処理するエッジコンピューティングを実現する。
振動や温度などからAIが部品寿命を予測することで、適切な時期に部品交換し、人手不足の中で点検の頻度も抑えられる。また、熟練の管理者のようなエネルギー効率の高い空調の運転制御を、AIにより自動化する。
施設に空調を導入する際、通信の設定などをしなくても、こうしたAI機能が使える。既設物件や中小規模のビルの需要をにらむ。
AIで主流の深層学習(ディープラーニング)は情報処理負担が重く、一般的にはネット接続した上でサーバー側で情報処理する。マイサートは処理負担が軽く、機器内の半導体でもAI機能を担える。三菱電機はすでに工作機械や自動運転システムでマイサートの応用を進めている。
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