デルが先日PC用のモニターとして4Kを超える、5Kの解像度に対応したモニター「UP2715K」を発売した。5K解像度を持つモニターとしては、本体と一体型になるアップルのiMac Retina 5Kディスプレイモデルが先行しているが、Windowsでも5K解像度を利用できるようになる。

ただし、すべての製品でこの5K解像度をフルに活用できるわけではない、ハイエンドの環境が必要になるので注意しよう。



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デルが12月12日に発売する「UP2715K」は27インチで、解像度が5120×2880ドットのPC用のディスプレイとなる。画面サイズと解像度はアップルのiMac Retina 5Kディスプレイモデルと同じだ。60Hz表示をサポートし、パネルはIPSを採用、Adobe RGBカバー率99%、sRGBカバー率100%の色域を実現している。

デルの「デジタルハイエンド」シリーズのモニターとなり、スピーカーやUSBハブ機能も内蔵し、一般的なPCモニターとしても使い勝手も高い。これに5Kの解像度を生かし、動画の制作で4K解像度をフルに表示した上で編集作業ができるようになる。

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■5Kの表示には専用のグラフィックスカードが必要
問題はPC側の環境で「UP2715K」で5K解像度を表示するにはDisplayPortを2本利用する。デルが発表日時点で動作確認をとっているのは、ワークステーション用のグラフィックスカードでNVIDIAのQuadro K2000/K2200/K2000D/K4000/K4200/K5000/K5200/K6000シリーズのみとなる。

デル製品でこのグラフィックスカードを選択できるのはワークステーションのPrecisionシリーズのみとなり、個人向けのXPSシリーズでは選択できない。

今後、使用可能なグラフィックスカードは増えていくだろうが、DisplayPortを1本しか使わない場合は4K解像度での表示となる。対応していないPCで利用すると、5K解像度を生かせないので注意が必要だ。

価格は199,980円で初期の4Kモニターよりはかなり安く設定されているが、それでも20万円近い金額なだけに利用できる環境であることをしっかりと確認しておかないと追加投資が必要になってしまう。

なおデルは、日本のPC用モニター市場で9年連続シェア1位を続けている。現在4K解像度のモニターの価格が急速に落ちてきており、コモディティ化が進んでいる。そこで5K解像度の製品を市場に先駆けて投入することで、差異化を図りモニタービジネスを成長させていくとしている。何にせよ、高解像度パネルの液晶ディスプレイの普及が進み、価格が安くなってくるれるのはユーザーとしては大歓迎だ。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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Dell Computers
2014-07-09

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