UltraVioletのサイト


インターネットを通じて映像を配信するサービスが普及しつつある。DVDやBlu-rayなどのパッケージを購入すること無く、いつでもどこでも映画やドラマなどの映像コンテンツを楽しめるようになっている。

しかし、DVDなどのパッケージを所有している場合でも、デジタル版を別途購入しなければスマートフォンなどで楽しむことができない。

これを解決するのがUltraViolet(ウルトラバイオレット)という仕組みだ。

従来、パッケージ型のコンテンツを購入した場合、物理的なそのパッケージに含まれるコンテンツしか見ることができなかった。

たとえば、スターウォーズのVHSテープ版コンテンツを購入した場合、そのVHSテープから再生できただけ。DVDが登場したら、DVD版のスターウォーズを別途購入する必要があった。

現在はBlu-rayを飛び越えてデジタル配信が普及しようとしているが、デジタル版も同じように購入しなければならないとしたら、またかとうんざりする方も多いだろう。

また、デジタル版の配信サービスが終了した場合はどうなるんだと不安になる方もいるかもしれない。

■UltraVioletとは
このあたりの問題を解決できるかもしれないのがUltraVioletで、DECE(Digital Entertainment Content Ecosystem)という映画会社や各種テクノロジー会社の団体が推進するシステムだ。

UltraVioletのサービスは2011年末に開始されたばかりで、サービス内容自体今後どうなるかはわからない。現時点では、DVDなどのパッケージ内にコードが書かれた物が入っており、そのコードを入力することでデジタル版をダウンロードしたり、ストリーミング試聴できるようになっている。

UltraViolet自体はその権利情報を管理するだけで、動画のダウンロードなど実際にサービスをするのは、各種動画配信サイトの仕事だ。

つまり、UltraVioletでは、誰がどの動画を試聴できる権利を持っているかの情報を管理しているだけで、動画配信サービスがその情報を元に、ダウンロードなどのサービスをユーザーに提供する。

今後このサービスがどうなっていくかは、権利者や利用者の動向などによっても変わってくるだろう。Rovi(ロビィ)がCESなどでデモしている内容は、DVDなどをこのサービスに対応したプレーヤーに入れることで、昔購入したDVDでもSDやHDのデジタル版を低価格で販売しダウンロードできるようにするという物だ。

これはテクノロジーのデモだが、昔のDVDも持っていればデジタル版が買いやすくなるなど、ユーザーにとって利便性の高いサービスになりそうではある。

従来はパッケージメディアを販売するだけで終了していたし、今でも多くのデジタル配信サービスではその動画を配信するだけで終わっている。

しかし、UltraVioletのようなサービスでは、パッケージ版に加えデジタル版なども販売できるとなると新たなビジネスの芽も見えてくる。

UltraViolet

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

digi2は「デジタル通」の略です。現在のデジタル機器は使いこなしが難しくなっています。
皆さんがデジタル機器の「通」に近づくための情報を、皆さんよりすこし通な執筆陣が提供します。


デジ通の記事をもっと見る
高価なダブル録画機を1台買うよりも、Blu-rayレコーダー2台を勧める理由
iPhoneが据え置きゲーム機も殺す?多機能化するスマートフォン
任天堂は赤字でアップルは黒字!スマホからゲーム機への施策は
PS VitaよりPSPが売れている!専用ゲーム機の未来はあるのか


キヤノン
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る

タグ :
#ウルトラバイオレット
#DRM
#UltraViolet
#コンテンツ
#DVD
#Blu-ray
#ブルーレイ
#メディア
#デジタル
#配信