約1ヶ月使用して、55Z8(2014年製)と比較した感想、評価。
【デザイン】
外枠にアルミが使われ硬質感があり、背面部分は直線で構成され端正な好みのデザイン。スタンドは金属製黒仕上げで高級感がある。
【操作性】
電源オンで画面の映り際に一瞬眩しくなる時がある。
ハード面では、スイーベル(首振り)スタンドは10kg近い重さがあり個人的には不要。今のTV台には両端のはめ込み脚の方が都合が良かった。
今回65型とした事で配線に問題が発覚。これまで背面下方にあった端子が本機は側面上部と離れたことでほとんどの配線を取替える事になった。
【画質】
総合的に地デジも綺麗に映す映像処理は、やはりREGZAは性能が良い。明るさもコントラストも申し分ない。
しかし、放送番組による色の違いには敏感で、ナチュラル美肌トーンが効きすぎる傾向にあり、また背景の色まで変えてしまうため不自然な色になる事が多い。まだ試行中だが「広色域設定」をオフ(BT.709)、「色の濃さ」を−5から−12にすれば好みの色に近づくが、単純にそうもいかない場面もあり悩ましい。
また、本機は節電モードにするより標準のままで明るさを落とした方が色のバランスが良い。
「映像設定」にあるナチュラル美肌トーンなどは「映像メニュー」にある各項目(AIおまかせ、あざやか、など)にメモリーされないが、同じ「映像設定」レイヤーにある明るさ詳細設定や明るさ検出はメモリーされる。また明るさ検出が明るさ詳細設定の中ではなく同じ「映像設定」レイヤー上にあるのも違和感があり、この辺のロジックがフロー上でチグハグなので最初は戸惑う事が多かった。(画質調整の流れとして操作性ではなくこちらに記載)
【音質】
薄型TVとしてはだいぶ良くなったが、未だ外付けスピーカーには敵わない。個人的には外部スピーカー端子があった方がありがたい。
【応答性能】
表示遅延については無評価。
【機能性】
これまでNAS保存の録画番組は、TVのメディアプレーヤーで視聴してきたが、本機では録画リスト画面にある「選択中の機器」をHDD→NASに切替える事で視聴可能である。これはこれで便利だが、曜日別などの絞込みが出来ないのは残念。
本機のタイムシフトマシンは衛星放送には対応しなくなったが、ダビング中でもTV録画や録画番組の再生が可能であり利便性が大きく向上している。
センシング機能や動画配信サービスは使わないので無評価。
【サイズ】
サウンドバー設置の参考として実寸を記す。(65型)
・底面からTV枠の最下部まで25mm
・底面からTV画面の最下部まで65mm
・スタンドベースのTV枠前への張出し116mm、厚み8mm
【総評】
有機ELはどうしてもいたわって輝度を落としがちにしてしまうが、液晶は気兼ねなく輝度を上げられるため直射日光のある部屋でも実用的に観れるようになった。
またコントラストは有機ELなみに無信号時は漆黒であり、暗い場所でもメリハリのある映像はミニLEDの効果もあってこれまでの液晶と違って随分進化したと感じた。
一方で色が鮮明になったせいか色付けがオーバー気味で自動補正が追いついてない(BT.2020が強調しすぎる)様に見える。しかし調整が上手くハマった時の画質はリアルでとても素晴らしい。
その他使い勝手の面ではスピーカーとイヤホンの音量が別々にメモリーされたり電源LED表示を設定できる事も好感がもてる。
総じて、ミニLEDで価格は上昇したが、明るい場所での使用に重点を置いた場合やパネル寿命・消費電力などを勘案すれば満足できるTVだと思う。