予約購入し発売当日から使っている者です。当時はまだEOS RシリーズがなくCanonのフルサイズは1DX,5D,6Dしかありませんでした。当時はまだ高校生でしたので23万強は間違いなく当時の人生でいちばん高い買い物でした。4年半の月日が流れ、未だに現役でバリバリ使っています。しかし使う内に悪い点も見えてくるものです。ここでは褒めちぎるだけでなく問題点や発売当初から言われている批判ポイントについても触れたいと思います。
【デザイン】
6Dはプラ製ボディですが全くそう感じさせないデザインです。さすがデジタル一眼全盛期、グリップやボタン配置、コントローラーなどの洗練されたデザインはまさに完成の域に達しています。さすがにマグネシウム合金製の5Dと比べるとチープ感は否めませんがあくまで比較した場合であり、十分に高級感はあります。
【画質】
これを書きたくてレビューを書いたと言っても過言ではありません。
まずなんと言っても画素数2620万画素、常用感度最高40000で23万という高コスパ。今のミラーレスは常用5万超えとか当たり前ですが当時は凄かったんです。でも実際は12800でも指で数えるほどしか使ったことがなく40000なんて購入した時の試し撮りでしか使ってないです。 しかしノイズの多さを考えると12800が限界かなと思います。この辺はやはり4年前だなと感じます。25600でもちゃんと撮れる今のミラーレス凄すぎます、R5欲しい。
そして問題点なのですが、当時からずっと言われてる「シャドーのダイナミックレンジが低い」ということ。たしかに夜景などで光の白飛びを防ぐためにあえて暗めに撮影し、後で明度を上げる編集だとそれがよく分かりました。久しぶりにタンスをどかしたらホコリがいっぱい出るように隠れていたノイズがググッと出てきます。
これは白飛びしないよう明るさを合わせたものと白飛びしまくりでもいいので全体の露出を合わせたものを2枚撮影し、後でハイライト部分のみをPhotoshopで合成することで解決します。暗所で撮る場合はだいたい夜景ですし、私自身写真の撮影比率は圧倒的に昼が多いので正直夜景以外は気になることはあまりないです。
【操作性】
これもずっと当時から言われてるのですがマルコンがないです。AFフレーム選択をする時にはSS調整ダイアルとf値調整ダイアルを使う必要があります。しかし当時マルコンのある個体を持ってなかった自分は特に不便も感じず使ってました。今だとマルコンの優秀さを分かってしまったのでとても不便に感じます。
致命的な欠点では無いので星3。
【バッテリー】
予備バッテリーをふたつ買いましたが1回も使ったことは無いです。フル充電で1日800枚ほど撮影しても20-30%は残ります。4年半使って外出先で切れてしまったってことは本当に1度もありません、優秀です。
【携帯性】
一眼レフなので携帯性は気にしないです。むしろでかくて重いのは写りがいい!という言われている通り(ミラーレスの登場で一概にもそうとは言えなくなってしまいましたが)軽量フルサイズでありながらもガッチリとした重さはあります。
【機能性】
またまたずっと言われている問題点なのですがスロットがSD1つなところ、動画撮影が29:59しか出来ないところ、4K撮影できないところがあります。
SD一つだけなのは正直不安ですが、最近のSDはデータ破損は少なくなっています。1度もデータ破損したことはありません。256GBというものも出ているので容量が足りなくなるという心配は無いです。
そして動画撮影が30分しかできないこと。これは30分以上にすると「ビデオカメラ」として扱われ関税が多くかかってしまうことへの対策らしいです。ビデオ撮影する人には非常に辛い点ですが動画制作を全くしない自分にとっては問題なしです。4K撮影不可も同様です。
・追記
重要な問題点を忘れていました。「AFフレームが狭い」というのも当時から叩かれまくっていました。23万という低コストの都合上80Dのフレームを使い回さざるを得なかったと思います…実際、縦持ち撮影の時に実感しやすく絶妙に届かないこともあります。しかしバリアングルを活かすためかライブビュー撮影にはかなり力が入っており全体の画面の80%までAFができる他サーボAF、秒間4コマなど徹底されているのでライブビューを積極的に使って対処しています。
そもそも6DはiPhone SEのように一世代前のスペックを最新技術でリメイクして手頃な価格で提供できるというコンセプトなのでそんな血眼になる必要もないんじゃないかって当時から思ってました、実際5D mark3と同等以上のスペックは獲得出来てるので…
【液晶】
6D mark2随一かつ最大の特徴であるフルサイズ一眼のバリアングル液晶です。それまでkiss X2だった自分がこれを手にした時世界が変わりました。圧倒的にローアングル、ハイアングルでの撮影がしやすくなり倍率1.0倍も相まって広角撮影がめちゃくちゃ楽しくなりました。また地面を這う小動物や植物を撮る時に大活躍し、他のフルサイズ機を使っていた当時の先輩からとても羨ましがられ、嬉しかったのを覚えています。しかし今となってはフルサイズミラーレスによりフルサイズ+バリアングルが当たり前の時代に…物珍しさは消えてしまいましたが利便性は変わりません。
【ホールド感】
これも操作性同様、洗練されたグリップで握りやすいです。20代男の手でもがっちりとホールドできます。
【総評】
バリアングルフルサイズ、常用感度40000、2620万画素と利便性を追求した本カメラ、Canonのフルサイズ一眼レフの中で使いやすさはダントツトップだと断言できます。ミラーレスの登場、RF非対応と言った点から今から新品で買うのはあまりお勧めできませんがデジタル一眼の良さを手軽に噛みしめられるいいカメラです。