約35年前。山形県の寺の池にいた鯉が「人間の顔のように見える」と話題になり、全国から見物人が殺到。社会現象ともいえる「人面魚ブーム」が巻き起こりました。
男性:
「当時9歳だったけど、記憶に残っている」
別の男性:
「当時見た時びっくりしました。気持ち悪いって」
強烈なインパクトを残した人面魚。実は同じ頃、岐阜県各務原市では、もう一つの“顔を持つ魚”が話題となっていたのです。猫の顔に見えるという「猫面魚」は、今もいるのか。さっそく街で聞き込みを開始しました。
女性:
「猫面魚?知らないです。初めて聞きました」
男性:
「猫の顔ってことですよね?魚が…」
反応は薄め。それでも粘り強く取材を続けると、ついに知っている人が現れました。
別の女性:
「各務原の“猫面魚”知っています。私が学生の頃、10年程前に見た。斜め上45度から見ると猫の顔に見える」
確かに存在していたという証言が得られました。向かったのは、岐阜・各務原市の蘇原自然公園。池の周辺でさらに聞き込みます。
男性:
「そこの池で猫面魚見たことあります。額に猫の顔の模様がある」
有力証言が続きます。しかし、1時間捜索するも、それらしき鯉の姿は確認できませんでした。
■猫面魚は一体どこへ
猫面魚は一体どこへ行ったのか。池を管理する市役所で話を聞くと、衝撃的な事実が明らかになります。
観光交流課の担当者:
「猫面魚は、よからぬ人が捕獲していきました」
なんと、約10年前に盗まれていたというのです。さらに、もう一つの事実も。
担当者:
「実は猫面魚は買ってきて、池に入れた。(山形の)人面魚ブームに乗っかった」
猫面魚は自然発生ではなく、人面魚のブームにあやかって、当時の市職員が市の予算で購入し、池に放したものだったのです。猫面魚は、ブームに乗った“仕掛けられた話題”だったのです。
■それでも見たい“顔を持つ鯉”
こうなれば、もう一度、何かに似た魚をこの目で見たい。再び街で聞き込みを続けると、「鯉の業者なら扱っているかも」という情報を入手。
向かったのは、愛知県小牧市にある鯉の専門業者「成田養魚園」。国内外に向けて錦鯉の飼育・販売をし、品評会でも数々の賞を受賞している名門です。
養魚園の担当者:
「人面魚のような鯉はいます」
生け簀に向かうと、とうとう、猫の顔に見える“猫面魚”を発見。さらにその後、まさかの人面魚までも発見しました。
ブームに翻弄された“猫面魚”の真相は、35年の時を経て静かに明らかになりました。
2026年2月10日放送