?同類感:価値観や経験が似ているか
(相手から好かれるための行動例)
・似ているところがないか自ら探す
・多くの経験/機会を共にする
?前のめり感:好意を持たれるとその人に好意を持つ
(相手から好かれるための行動例)
・相手に好意を示し関係構築する
?主人公感:外見が整っているか
(相手から好かれるための行動例)
・魅力的に見せるために自己プロデュースをする
この記事では、対人魅力の要因「?顔馴染み感」を会話術に駆使しながらどのようにすれば獲得できるのかを具体的にお伝えしていきます。
あなたの自己開示、気持ち悪いかも
では早速、「?顔馴染み感」について深掘りしていきましょう。
「顔馴染み感」では「その人のことをどれだけ知っているか」ということが重要になります。つまり、人間関係は、相互関係で成り立っているため、2つに分解して考える必要があります。
それは、1つ目は、「自分自身のことを相手に知ってもらう」必要があるということ、それと同時に2つ目の「相手のことを知る」必要があるということになります。
![](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/f/0/f06e2_1635_9329a5192f961bc62997691af7664aa9.jpg)
「人間関係で人はどのような他者を好きになるのか」を4つの要因にまとめました。加えて、4つの要因を獲得するために「相手から好かれるための行動」も解説しています(図:『神雑談力』より)
では、この2つに必要な即効性の高い技術を紹介していきます。
1つ目の「自分自身のことを相手に知ってもらう」ためには、方法は1つしかありません。それは「自己開示」です。自分のことを相手に話す必要があるということです。
ただ、自己開示で気をつけないといけないポイントがあります。それは、自己開示レベルを合わせるということです。
実は、自己開示にはレベルが存在しており、互いの自己開示レベルを合わせなければ相手から「え……? 何この人……」となってしまうことがしばしばあるわけです。
具体的に自己開示レベルが合っていない会話を紹介します。イメージが湧きやすいように職場での自己紹介を例として紹介していきます。
下記は、田中さんと鈴木さんが関係開始をするために会話を始めたところです。
田中さん:「初めまして、田中といいます。趣味は映画です」
鈴木さん:「初めまして、鈴木といいます。僕の浮気で昨日離婚したんですよ」
![](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/e/e/eec58_1635_887cc64f90e162c8c5cfd70231d363ce.jpg)
自己開示は重要ですが、相手の自己開示しているレベルに合わせる必要があります(図:『神雑談力』より)
田中さんは、自己紹介として「初めまして、田中といいます。趣味は映画です」と自分の趣味を自己開示して伝えました。
その自己紹介に対して鈴木さんは「初めまして、鈴木といいます。僕の浮気で昨日離婚したんですよ」とおおよそ一言目では口にしないであろう事柄を自己開示しました。
さて、ここで問題です。
田中さんは、鈴木さんに対してどう感じたでしょうか?
私が、田中さんの立場であれば「この人、少し気持ち悪いかもな……」と感じると思います。つまり、自己開示が重要だとしても相手の自己開示しているレベルに合わせる必要があるということです。
ちなみに、人見知りで話しかけるのが苦手な方向けにも自己紹介を1つご紹介しておきます。実は私も、完全な人見知りですのでお気持ち非常にわかります。
「普通の自己紹介」なら、やらないほうがマシ
余談ではありますが、「笑い」や「コミュニケーション」についての書籍を2冊ほど書いていることもあり、初めてお会いした方から「もっと笑顔が多く、気さくな方と思っていました」と余計なことを言われることもしばしばあります。やかましいわ!
そんな気さくではない私が自分でもかなり活用している実践的な事例になるので、安心してお使いください。
あなたは、今まで数多の自己紹介を学校や職場で聞いてきたと思います。しかし、記憶に残っている自己紹介はあるでしょうか……。うっすら覚えているものはあったとしても、完全に記憶しているものはないはずです。
自己紹介の本来の目的は、自己を覚えてもらうことにあるにもかかわらず、大半の自己紹介に意図がなく、もはや「ただの声が出ているだけの状態」になっているということです。
それであれば本当に「あ────」と声を出しただけのほうが印象にだけなら残ります。
そんな印象に残らない自己紹介が量産されている、競合他者がいない状況だからこそ、抜きん出るなど簡単極まりないのです。
そもそも人見知りで話しかけるのが苦手であれば、誰かが話しかけてくれるような自己紹介を作る必要があります。そのためにはターゲットを絞った自己紹介をするように心がけてください。すぐに使えるように自己紹介のフォーマットをお渡しします。
具体的に、先ほどの田中さんの自己紹介を例にあげて解説していきます。
田中さんは自己紹介として
「初めまして、田中といいます。趣味は映画です」
と自分の趣味を自己開示して伝えました。
一言加えて「話しかけられる自己紹介」に
この自己紹介は、ターゲットを絞っているとは言えません。
映画が趣味ということを聞いても、相手は「へぇ〜、そうなんだ」と聞き流してしまいます。なぜなら、「映画」を好きか嫌いかと言われれば、人口の過半数がまあ好きなほうだからです。
同様に、「読書」「音楽」「スポーツ」なども同じ状態になってしまいます。
相手から、あなたにわざわざ話しかけてくるためには「?同類感」を獲得していく必要があります。つまり、映画という汎用的な趣味から、さらに少し価値観を自己開示する必要があります。
例えば、「何の映画が好きなのか」や「何の書籍・作者が好きなのか」「どのアーティストが好きなのか」「どのスポーツが好きなのか・やっていたのか」など、自分の価値観を開示することでターゲットが明らかに絞られます。
具体的には、
私は、映画が好きです。とくに好きな映画は、ロビン・ウィリアムズ主演の『パッチ・アダムス』です。
私と好きな映画が完全に合致する人は、私に話しかけてくる可能性が高まります。もし、合致した人から話しかけられなかったとしても、関係開始の会話がスムーズに行えるはずです。
注意点としては、好きすぎるが故に「『パッチ・アダムス』の笑いが病気に効くことを証明して〇〇のシーンで、〇〇な……」などとしゃべりすぎないことです。自己開示レベルがずれて「怖い……」となってしまう恐れありです。
![](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/1/a/1a38e_1635_97656c5a2ec2f1d142c538440ad80a99.jpg)
「何の映画が好きなのか」や「何の書籍・作者が好きなのか」「どのアーティストが好きなのか」「どのスポーツが好きなのか・やっていたのか」など、自分の価値観を開示することでターゲットが明らかに絞られます(図:『神雑談力』より)
このように「自分自身のことを相手に知ってもらう」ために、汎用性が高いものではなくターゲットを絞った自己紹介を行ってみてください。
今までの「ただの声が出ているだけの状態」のような自己紹介とは違い、価値観の近い気の合う仲間にブッ刺さること間違いなしです。
ぜひ、活用してみてくださいね!
(中北 朋宏 : 俺 代表取締役社長)