■委員の略歴(五十音順):
・江間有沙氏 :
東京大学未来ビジョン研究センター特任講師/国立研究開発法人理化学研究所革新知能統合研究センター客員研究員。日本ディープラーニング協会理事/公共政策委員会委員長、人工知能学会倫理委員会副委員長。人工知能の倫理やガバナンスが研究テーマ。近著に「AI社会の歩き方−人工知能とどう付き合うか」など。専門は科学技術社会論(STS)。
・三部裕幸氏 :
渥美坂井法律事務所・外国法共同事業パートナー、弁護士・ニューヨーク州弁護士。M&A・投資・証券発行、個人情報保護、IoT・AI・Fintech などの分野に携わる。総務省「AIネットワーク社会推進会議」AIガバナンス検討会等メンバー、文部科学省「Society5.0実現化研究拠点支援事業推進委員会」委員、内閣府SIP第2期「ビッグデータ・AIを活用したサイバー空間基盤技術」学習支援技術分科会委員。
・西村カリン氏:
フランス出身。テレビ局などの技術者を経て99年から日本在住。フリージャーナリストを経て通信社の東京特派員。2002年、移動通信技術・サービスの現状などをまとめた「La telephonie mobile」出版。2009年、自著「LES JAPONAIS 日本人」で渋沢・クローデル賞。2013年、フランス政府から国家功労勲章シュヴァリエ受賞。近著に 「不便でも気にしないフランス人、便利なのに不安な日本人」など。
・松原仁氏:
通商産業省工業技術院電子技術総合研究所(現産業技術総合研究所)を経て、2000年から公立はこだて未来大学教授。同大副理事長。元人工知能学会会長。ABEJA技術顧問。専門は、人工知能、 ゲーム情報学、公共交通、観光情報学。近著に「AIに心は宿るのか」。
・
山口周氏:
独立研究者、著作家、パブリックスピーカー。ライプニッツ代表。電通、ボストンコンサルティンググループ等で戦略策定、文化政策、組織開発などに従事。「世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?」でビジネス書大賞2018準大賞などを受賞。最新著に「ニュータイプの時代」。
第1回は、「ABEJAに関する現状の報告」「AIと倫理を巡る最新動向の共有」「今後の委員会の進め方について」の議論が行われた。。
●起業家精神を掲げ、リベラルアーツで問い続ける
社会課題の解決にAIが寄与する一方、差別や偏見から引き起こされる事象も指摘されるようになった。こうした現状を背景に日本をはじめ各国でAIに関する倫理的、法的、社会的な側面からの議論が活発になり、AIの開発、利用に関する指針づくりも相次いでいる。
同社は「ゆたかな世界を、実装する」を企業理念に、AIを始めとする最先端のテクノロジーを活用し、産業構造の変革を追求している。また「テクノプレナーシップ(テクノロジーを使ってビジネスにイノベーションをもたらす起業家精神のこと)」の精神を掲げ、テクノロジーによってイノベーションを実現し、インパクトのある社会貢献をするとともに、リベラルアーツでその行為を問い続け「ゆたかな世界を、実装する」という世界観につなげていく姿勢を大切にしてる。
リベラルアーツとは:
リベラルアーツは、 ギリシャ・ローマ時代に理念的な源流を持ち、「人が持つ必要がある技芸の基本」と見なされた自由七科の(文法、修辞、弁証、算術、幾何、天文、音楽)こと。専門的な知識だけを知っていても、それ以外が分からないのでは意味がない。本当に必要なのは自由に生きていける様々な知識だ。という考え方。
同社はこの精神を具現化するために、法曹、学術、文化、報道の分野で活躍する外部識者でつくるEAAを設立。同委員会で得た意見や知見を、経営や事業への反映に努めていくとしている。
(ロボスタ編集部)