携帯型ゲーム機のニンテンドー3DSには「すれちがい通信」という機能がある。スリープ状態の3DS本体同士が近づくと、それぞれの本体内にあるゲームのアイテムなどを自動的に交換する仕組みだ。

人口が比較的密集し、ユーザーも多い日本の都市部では数時間で10人以上と簡単にすれちがえるが、地方などではそうはいかないものの、それなりに人の集まるところに行けばすれちがえることも多く、この機能を楽しめる。

しかし、土地が広いアメリカなどでは、それなりにユーザーはいる物の、日常生活ではほとんどすれ違えないのが現状だということを「日本じゃ余裕だけれども・・・ すれちがい通信を使って3DSの北米での普及度合を調べてみた」で紹介したと思う。そんな状況も徐々に改善していくようだ。



■3DSはすれちがい通信をしてナンボ
すれちがい通信機能は、様々なゲームソフトが対応しており、むしろこの機能でないと体験できないゲーム内の要素も多い。このため、3DSを毎日のように持ち歩いてすれちがい通信をするという人も多い。3DSは無理なく携帯できるからこその機能であると言える。しかし、すれちがい自体が難しい地域ではこの機能を十分に楽しめないため、すれちがい通信機能の強化が必要となっていた。

任天堂の岩田社長は2013年1月31日に行われた経営方針説明会で『「すれちがい通信」、「いつの間に通信」を海外でも普及させる取り組みに、今年は、重点を置いていきます。』と発言していた。

その後、2013年6月12日に行われたNintendo E3 アナリストブリーフィングで「ニンテンドー3DSが自動接続するWi-Fiアクセスポイントを通じて、すれちがい通信の中継機能を新たに本体システムに実装することにより対応します。 」と発表した。

従来は時間と場所が同一であることが条件だったが、今後はニンテンドーゾーンがすれちがい通信の中継をすることで、同じ時間にいなくてもその場所にさえ行けば、すれちがいを楽しめるようになる。アメリカでのニンテンドーゾーンはファーストフード店やコーヒーショップ、ホテルなど様々な場所で対応しており、日常生活で立ち寄るかなりの場所で利用できる。

従来は、同じ時間に同じ場所にいることが必須だったが、これからは場所だけがすれちがい通信の必須条件となるため、すれちがい通信の機会が増加することが期待される。

これは秋以降に行われる本体のアップデートで対応する。主に海外での対応になるようだが、日本でも場所やソフトによってはこの機能があればより楽しめる機会も増えるため日本での展開も期待したいところだ。

■海外での今後の展開に期待
日本では順調な3DSも海外では同じように成功しているとは言えない。海外では「どうぶつの森」が発売され、ポケットモンスターの新作も予定されるなど、ソフトも充実してきている。ソフトの充実に加え、細かな機能の改善によって3DSがさらなる普及をすることに期待したい。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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