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Google は、 YouTube で高い効果を獲得した動画広告を表彰する「 YouTube Works Awards 2021 」を日本で初めて開催した。「 YouTube Works Awards 」は、イギリスで始まり、アメリカなど世界各国で開催しており、広告界・ YouTube を代表するクリエイターが審査を行ってきた。

日本では、4 月に審査員長に澤本嘉光氏(株式会社電通)、HIKAKIN 氏( YouTuber Creator )をはじめ、各部門の代表審査員 7 名を含む、合計 19 名の審査員によってオンライン審査会を実施し、ファイナリスト40 作品から、2021年5月27日に全7部門「Creative Effectiveness 部門」「Media Orchestration 部門」「Performancefor Action 部門」「Small Budget, Big Results 部門」「Force for Good 部門」「Breakthrough Advertiser部門」「YouTube Creator / Partner Collaboration 部門」の部門賞と、Grand Prix (グランプリ作品)を発表しました。また Grand Prix (グランプリ作品)は、「Nike Japan - 動かしつづける。自分を。未来を。 The FutureIsn't Waiting 」が受賞した。
この審査会の様子及びインサイトをまとめたレポートをThink with Google で随時公開する。第 1 弾のレポートは5月27日より公開された。

■Grand Prix
各部門の中でもっとも YouTube 広告の未来を指し示すものであると審査員が決定したもの
作 品 名:Nike Japan - 動かしつづける。自分を。未来を。
   The Future Isn't Waiting
企 業 名:ナイキジャパン
企画・制作:Wieden+Kennedy Tokyo
作 品 U R L:https://www.youtube.com/watch?v=G02u6sN_sRc
<全 7 部門の部門賞作品>

■「Creative Effectiveness 部門」
もっともビジネスに貢献したクリエイティブ
作 品 名:「2020年、夏、部活。」
企 業 名:大塚製薬
企画・制作:博報堂/ AOI Pro.
作 品 U R L:https://www.youtube.com/watch?v=Pg8JYPFFdWI

・代表審査員 橋田和明氏(株式会社 HASHI )
「今回、非常にレベルの高い作品が集まっておりまして、その中で「 2020 年、夏、部活。」が部門のグランプリに輝きました。もちろん広告として機能しているっていうところもありますが、YouTube が時代を記録し続けるっていうジャーナリズムだったり、アーカイブにもなりうる可能性を指し示してくれたんじゃないかなというふうにも思います。そして広がりだけではなくて、深さという部分もしっかりと YouTube の動画広告は作っていけるという点でYouTube の動画広告の未来というものを指し示してくれたんじゃないかなと思っております。」

・大塚製薬 ニュートラシューティカルズ事業部宣伝部 課長 上野隆信氏
「YouTube は、長尺の動画もしっかりと視聴いただける環境のため、深くブランドメッセージを伝えるために欠かすことができないプラットフォームです。また、ターゲットはもちろん、幅広い世代の方に視聴いただけるため、予想を超えて多くの反響をいただくことができ大変嬉しく思っております。この度の受賞を励みに、これからもよいクリエイティブの発信に努め、より一層 YouTube を活用していきたいと思います。」

■「Media Orchestration部門」
オフライン & オンライン メディアの組み合わせとして画期的であり効果のあったクリエイティブ
作 品 名:「トヨタイムズ(シリーズ)」
企 業 名:トヨタ自動車
企画・制作:トヨタ・コニック・プロ/電通
作 品 U R L:https://youtu.be/WgRyF7vT_YE

・代表審査員 鈴木あき子氏 (サントリースピリッツ 株式会社)
「YouTube はもちろんのこと、テレビやグラフィック広告、それから広報戦略といったことを全て有機的に結びつけて、 1 つのトヨタイムズというコンテンツをつくっているというところで、Media Orchestration という部門の賞にふさわしいなという議論になりました。自ら編集して発信できる 1 つのメディアをつくり上げたかったんだろうと想像していまして、覚悟も要るし、継続するための労力も非常に必要だと思うんですが、その点を何年間も実施されていて、本当に尊敬すべきコンテンツだなという議論をしました。」

・トヨタ・コニック・プロ株式会社 ブランドマーケティング本部 ブランディング部 
 トヨタイムズユニット ユニットリーダー 北澤重久氏
「トヨタイムズは、広告と広報を融合させた本気のオウンドメディアです。社内で実際にトヨタイムズ編集部を立ち上げ、リアルな取材をしています。CM は、 WEB への入り口。WEB や YouTube チャンネルには、 CM には収まりきらない取材の全貌やWEB 独自の記事も掲載しています。様々なメディアを横断したコミュニケーションへの挑戦をご評価いただけたのではないかと思っています。今後も、 YouTube をはじめとするプラットフォームを活用し、より「本物」のメディアになるべく挑戦を続けてまいります。」

■「Performance for Action 部門」
もっともコンバージョンに寄与したクリエイティブ
作品名:「この世界は、青春みたいだ。」
企業名:ゲームオン
企画・制作:博報堂/ SIX INC / AOI Pro.
作 品 U R L:https://www.youtube.com/watch?v=HbGlXYDjD6o

・代表審査員 河野奈保氏 (楽天グループ株式会社)
「 Performance for Action では、 YouTube の動画の力を利用して、どれだけオーディエンスの意思決定を動かして、実際の行動にまで持っていけたかという点をすごく評価しました。ゲームオンの CM 動画に関しては、このゲームをリリースする以前からおそらく YouTube の動画を使ってプロモーションすることを設計されていたと感じるほど、動画の力を信じて映像を豊かに作られてる特徴がありました。以前オンラインゲームをやってたユーザー層にとっても、映像を見るだけでな懐かしさと共に、世界にもう一度引き込まれるような共感を生む映像効果を使われていたのが、効果に繋がったんだろうなと思っています。」

・ 株式会社ゲームオン マーケティング部 部長 杉村知顕氏
「ゲームの広告は、良くも悪くもゲームの映像を用い、その特徴を謳う必要があります。しかし、今回の映像は、『LOST ARK 』がもつ、ゲームの魅力とその可能性を、ゲームそのものではなく、オンラインゲームが本来持つ「楽しさの本質」で伝えることを念頭に製作しました。多くの共感や反響、ご意見をいただき感謝しております。今後も YouTube を活用し、ゲームの良さを伝えていきたいと思います。」

■「Small Budget, Big Results 部門」
少ない予算で大きな効果を獲得したクリエイティブ
作 品 名:股間戦士エムズーン「アニメ動画×声優・Vtuber
      コラボによるブランド価値の最大化」
企 業 名:池田模範堂
企画・制作:電通/フィックス
作 品 U R L:https://www.youtube.com/watch?v=vx-DMPDP22g

・代表審査員 神田祐介氏 (株式会社博報堂)
「40 代イメージの強い商品に対して、 YouTube のメディア特性を効果的に使い、若年層にまでリーチさせたという点も良かったです。またバジェットが小さいウェブ動画広告っていうという点でも、企業や制作者が、果敢にチャレンジし、多くの熱量をそそいだことにより、幅広い層とのブランドリンケージをうまく高めて、ポジティブな態度変容につなげていて良かったと感じました。次々と見たくなる構成や、音の使い方の妙っていうのは、連続視聴をうまくうながしていたなと思います。うながしてコアファンを生んでいくっていう巧妙な作りが、とても素晴らしかったなと思ってます。」

・株式会社 池田模範堂 市場開発室 リーダー 浜松英一氏
「広告効果の最大化を掲げて、 WEBCM の制作、企画立案を行ってきました。このような賞を頂きまして、誠に嬉しい限りです。視聴者の反応が良ければ、効率にも反映されますので、効果検証がしやすく、毎年パワーアップすることを目標に取り組んできた結果だと思います。ターゲットをセグメントできるので、効率良くアプローチできるのも YouTube の魅力です。今後も YouTube を活用し、ブランディングを行ってまいります。」

■「Force for Good 部門」
社会に広く影響を及ぼしたクリエイティブ
作 品 名:Nike Japan - 動かしつづける。自分を。未来を。 
The Future Isn't Waiting
企 業 名:ナイキジャパン
企画・制作:Wieden+Kennedy Tokyo
作 品 U R L:https://youtu.be/G02u6sN_sRc

・代表審査員 川村真司氏 (株式会社 ワットエバー)
「日本であまり大きな声で話されてこなかった国、国籍による差別についてを NIKE のようなブランドが批判も恐れずに、ど真ん中、ど直球なメッセージとして映像作品に込めたというのをやはり高く評価をしています。社会問題として、差別が全くないわけではないという点の気づきがあり、国籍などによる差別が良い方向に変化するようにアクションを起こす人も出てくる可能性があり、とても力強いメッセージかなと思います。映像作品単体ではなく賛否含め、その後の議論でも作品全体を考え、この作品として評価すべきかなということを審査員の中では話してました。」

・ナイキジャパン PR Chung YoonSun ( サンユン・チャン )氏
「動かし続ける。自分を。未来を。」をご覧くださりありがとうございます。私たちは、スポーツにはより良い世界がどのようなものかを示し、前向きな変化を促す力があると信じています。」

■「Breakthrough Advertiser 部門」
該当期間中に本格的に YouTube に出稿して目標を達成した広告主
作 品 名:カネテツ
企 業 名:カネテツデリカフーズ
企画・制作:電通関西支社/高映企画
作 品 U R L:https://www.youtube.com/watch?v=A1vPe1jA-W4

・代表審査員 猪股可奈子氏 (ゼスプリ インターナショナル ジャパン株式会社)
「特に着目したポイントは、どれだけ効果的、効率的にメディアを使っていけるかという点です。地方から全国に進出していく中、企業ブランドをどのようにに認知させていくかについては、メディアの使い方が秀逸であり、良かったと思いました。そして6秒のバンパー(特に短い6秒の中で面白さと企業名という部分)が、非常にバランスよく表現できていた。まだ YouTube を使ったことのない企業の参考事例になるという点が、受賞の大きなポイントとなっています。」

・カネテツデリカフーズ株式会社 代表取締役 会長 村上健氏
「この度は受賞ありがとうございました。このコンテをいただいた時には、広告というよりもなんだかあまり深い意味のないメッセージが、妙に熱い語り口で語られて、「なんじゃこれ!」(すみません関西弁で)と思いましたが、そういうメッセージを流すのがカネテツらしいと思い、採用しました。これを見た方々が「ふっ」っと鼻で笑って社名を覚えていただければそれで成功です。まさか YouTube という最大のプラットフォームで賞までいただけるなんて望外の喜びです。これからもカネテツらしい広告を発信してまいります。今後とも引き続きよろしく見守ってください。」

■「YouTube Creator / Partner Collaboration 部門」
YouTube クリエイター・パートナーとのコラボレーションを行い、かつ高い効果を獲得したクリエイティブ
作 品 名:森の中のモビリティテーマパーク ツインリンクもてぎ
企 業 名:モビリティランド
企画・制作:UUUM
作 品 U R L:https://www.youtube.com/watch?v=nB_l4JxZsCE

・代表審査員 栗林和明氏 (株式会社チョコレイト)
「実は満場一致で、全員これだという形で決まりました。再生数も飛び抜けて高かったり、絶対に集客につながるだろうというぐらい事細かに企業と、テーマパークの魅力や場所を紹介していて、その上でコンテンツとしても面白くさせているという点が、非常に評価の高いポイントになっています。クリエーターの特徴や、これまでの文脈を理解した上で、どう企業が一緒に手を組めば、大きくできるか、もっと面白くできるかという点を非常に大事にしたのではないかと思いました。」

・株式会社モビリティランド ツインリンクもてぎ 総支配人 岡野和彦氏
「今回、このような賞をいただき大変光栄に思います。フィッシャーズの皆さんには、ツインリンクもてぎの広大なフィールドを自由に使っていただき、日本中の子ども達がワクワクするような YouTube コンテンツの制作を依頼しました。その結果、我々の想像を遥かに超えたアイデアとパフォーマンスに溢れる作品となり、かつてない大きな反響となりました。これからも YouTube のさらなる可能性に期待し、多くのクリエイターとともにツインリンクもてぎの魅力を発信していきたいと思います。」

<一部審査員のコメント>
今後の YouTube の未来について、下記のように語っています。
・猪股可奈子氏(ゼスプリ インターナショナル ジャパン株式会社)
「いわゆるマス広告からどんどんデジタルへシフトしており、様々なタイプの広告やプラットフォームができている世の中です。その中で YouTube は、アドバンストに新しい広告、フォーマットやメニューを提供していて、たくさんの学びがありました。これからも新しい消費者視点のメニュー開発、そしてイノベーティブなメニュー開発を通して、企業とのビジネスの成功につなげていただければなと思っています。」

・河野奈保氏 楽天グループ株式会社
「楽天グループは、現在 70 以上のサービスがあります。各サービスのプロモーションにとって YouTube がここ数年で欠かせないものになってるのは事実です。特に、他のプラットフォームと違うのは、ダイレクトにユーザーとコミュニケーションが取れる点です。コメントなどでダイレクトに反応を知ることができるのは、大事で 欠かせなくなってきています。視聴している媒体へそのままアクションが打てるのは、絶対的な価値であると考えています。もう 1 つ特徴的だなと思うのは、挑戦がしやすいことかなと思っています。コストの面でも YouTube であればセグメントでき、今までの以上にメッセージ性の強いマーケティングができますし、新商品、新サービスを発表した時ほど、使うべきだなと改めて感じさせられました。」

・佐久間宣行氏(プロデューサー)
「YouTube は、インフラに近い状態になってますね。YouTube を駆使しないキャンペーンっていうのはほぼないですし、テレビの中でも、YouTube にスピンオフをつくることも出てきているし、ほとんどの芸能人がYouTubeに参加するようになってきたという点が、 1 つのメディアがインフラに近い状態になってきたということだと思います。例えば、お笑い芸人のコントも価値が何倍も上がってきてて、昔は単独ライブやったら終わりだったけれども、今は単独ライブをやる、配信で数万人を動員する。かつ、 YouTube に格納すると、テレビのギャラよりも何倍もの収益に繋がるという話も出てくる。今後の芸能人、そしてテレビ界、バラエティー界をどんどん変えていくことになるんだろうなって思ってます。また今年に入って特に顕著になってるのは、リッチなコンテンツが増えたという点です。 YouTuber がつくるコンテンツだけでなく、メディアがちゃんと参入してきて、テレビの番組を超えるようなバジェットの作品も徐々に増えてきているので、ここからさらにコンテンツ競争というものは激しくなるんだろうなと思っています。」

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