Long and weary was the journey,
Hard and dark the road we trod;
Deep enfolded in the stillness of the night
It seemed I heard the voice of God:
‘Fear not, Joseph, weep not Mary,
Travel onward through the darkness of night;
Bethlehem will see his glory:
Christ, Emmanuel, the Lord of light.’
旅路は長くくたびれるもので、
私たちがたどる道のりは険しく暗いものだった。
夜の静寂に深く包み込まれていると
神のみ声をが聞こえたような気がした。
「恐れることはない、ヨセフよ、嘆くことはない、マリアよ、
夜の暗闇を越えて旅してゆきなさい、
ベツレヘムは主の栄光を目の当たりにするであろう、*1
キリスト、インマヌエル、光の主を」*2
*Ecce miraculum, ecce miraculum
 Here in a stable lies your heav’nly King,
 Ecce miraculum, ecce miraculum,
 Alleluia, alleluia hear the angels sing.
*見よこの不可思議を、見よこの不可思議を、
 天の王がここなる飼い葉おけに横たわっておられるとは、
 見よこの不可思議を、見よこの不可思議を、
 アレルヤ、アレルヤと天使が歌うのをお聞きなさい。

Journey’s end was just a stable bare,
Cold and lonely for a birth;
Ox and ass were our companions there
When God revealed himself on earth.
Shepherds came in awe and wonder,
Kneeling low beside his manger stall;
Angels singing,
Wise men bringing
Gifts to lay before the Lord of all.
旅路の最果てはがらんとした馬小屋で
その誕生に添えられたのは寒さと孤独、
そのお供となったのは雄牛とロバだった、
神が地上におん自らを顕された時には。
羊飼いたちが畏れかしこみながらもやってきて、
その飼い葉おけのかたわらにひれ伏した。
天使たちが歌い、
賢者たちは携えてきた、
贈り物を万物の主の御前に献げたのだった。

*Refrain
*繰り返し

*1 ここでベツレヘムが擬人化されているのは、「エフラタのベツレヘムよ/お前はユダの氏族の中でいと小さき者。/お前の中から、わたしのために/イスラエルを治める者が出る。/彼の出生は古く、永遠の昔にさかのぼる。」(ミカ書5:1)に基づく。

*2 インマヌエルは旧約イザヤ書に由来するキリストの別称。


text & tune: John Rutter (1945- )

このすべてのことが起こったのは、主が預言者を通して言われていたことが実現するためであった。
「見よ、おとめが身ごもって男の子を産む。その名はインマヌエルと呼ばれる。」
この名は、「神は我々と共におられる」という意味である。
ヨセフは眠りから覚めると、主の天使が命じたとおり、妻を迎え入れ、
男の子が生まれるまでマリアと関係することはなかった。
そして、その子をイエスと名付けた。
(マタイによる福音書1:22-25)



男声のソロが印象的な、ラッター作詞作曲によるオリジナルのクリスマスキャロル。
ポストンによる《聖ヨセフのキャロル》との混同に注意。


聖母マリアの夫で、人間としてのイエスの父であるヨセフは、中世あたりまではいまいち扱いが雑だった。中世劇や民謡では、身に覚えなく妊娠した若妻をもてあます愚かな老人として描かれることもしばしばだった。






しかし次第にマリアとイエスを受け入れた優しさ、ヘロデから狙われたときに率先して家族を守った行動力(マタイによる福音書2:13-15)を見直され、独立した聖人として地位を確立した。大工を代表とする労働者、また父親の守護聖人である。


Cambridge Singers, ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団 & ジョン・ルッター
収録アルバム:I Sing of a Maiden: 5 New Carols by John Rutter
Joseph's Carol
Collegium
2021-11-12



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