やる夫が黒鴉の軍勢を率いるようです 第9話 「全忠」
798 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 19:59:15 ID:wIilI6x6
＼ /
＼ 丶 i. | / ./ ／
＼ ヽ i. .| / / ／
＼ ヽ i | / / ／
＼
-‐
ー
_＿ ﾃｲｼｮｳﾄｳ --
河東節度使・鄭従讜は“名臣”と呼ぶに相応しい男だ
￣ ￣
-‐ ‐-
／
/ ヽ ＼
／ 丶 ＼
／ / / | i, 丶 ＼
／ / / | i, 丶 ＼
799 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:00:00 ID:wIilI6x6
祖父・鄭余慶は４人の皇帝に仕えた名臣だった。
名門に生まれ、更に科挙に合格して進士となった彼は順調に出世していく。
,.. -ｲｨ'-――-z._
,.-′ .' . ' ｀'ｰ､
rｲ '. / ／ ..:::::::;;::-へ､.ｨ
_. -‐'''"´￣＼j|〃 _,,.. -‐‐ｧ'": : : :;; : :｀ｰイ
-‐ ''''""´￣ﾐﾞﾞ7￣``''"´´ ﾉ__,.-‐'"::::｀ﾞ'''ﾞ /
Ｖ-ｰ-､ _,._-_ー=､ヽ::::::::::::::::::::::::ﾑｨ
ﾚ'"￣`: __￣`':::ヽ:::::::::::::::::::::::ﾉ みのりさ～ん、オレは思うんですけどね
. } ｨ⌒uj: '´u ｀>::::::::}::::lへ;::::::::/. 出世ってのは運の要素も強いと思うんです
r| ￣/ .::. ￣ ::::|::/ﾍ::::l::::::了 オレは祖父がこれまた良いご身分だったもんで
l{ ヽ ::::::ﾚj^7:/:::::∠ 結構出世することが出来ました
l rｰ---‐―'''^l :::::::i､_,/:::::::r'"｀. でも爺さんがいなかったら？
l. 「￣,二二ﾆ´| ::::::::ﾄ､_;;;;;:く~ ふふ、考えたくもねえや
r.-ー‐l |::/ _,.l ..;;;:∠-┴`‐┐
|`i:::::::::l. `ニﾆニ-''´「: |l みもりです！＞
|. |::::::::::〉 ー‐ .::|: ||
-‐''ﾌ |::::::::::`iｰ--‐‐''"|: ‐''^''ｰ-
始めに河東節度使（太原府）、次に宣武節度使（汴州）、嶺南東道節度使（広州）といった
大藩を歴任し、やがて朝廷に戻って人臣最高位たる同平章事となった。
800 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:00:38 ID:wIilI6x6
沙陀が叛乱を起こし、河東藩鎮が内乱にまみれた際、
時の朝廷が頼ったのは鄭従讜の権威と手腕であった。
, -― ' ´ ｀ヽ ｉ」
ｌ／ ﾉ ノ |
N ,へ | ムｨィ＜ ﾄ､
|/ / ﾍｽﾄ/ ,ィニ＞〈 | ∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧
N ///⌒ Lﾉ〃‐-､ ヽｉﾚl ＜ うあﾞあﾞぁﾞぁぁぁ～～
ﾄ､Y /ァニテ､ ` ﾟ-‐' ヽﾄ、 ＜
ヽ/// / ・ｨ､ | }〉 ＜ オ～ブストラクショ～ン！！
//ハ y' ヽ ､ ノﾄ､ヽ.N ∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨
,',' ヽヽ -‐ﾆ .‐Jｌ ﾄト､＿_＿_
| 〈i＼ Ｋj´ | | ￣ ） |
ヽji＞､ ＼r‐'￣ｱ ' ／ ｌ
/￣￣￣＼ ＼ `ｰ ´ノ / / └┬--‐---､
|' ⌒ヽ l ヽ少ｰ-､＿,ノ / /
/ー--┘ / ヽ 〉､ l ／
, -ヽ､ ＿_.ノ V ＼ | ／
／ ＼ -‐ ＼ ノ´￣￣｀ヽ ／
.イ l ヽ ｀ヽy'´ l ／
.／ |-―-、 レ l ノ イ / ＼
／ l ﾉ | ノ ｀ ￣ __ﾉ | ／ ＼
/ ├'´￣ ﾉ -― '' / ヽ ／l ＼
彼は見事にその期待に応え、鮮やかな手際で河東を鎮めた。
軍人としての手腕を讃えないわけにはいかないだろう。
801 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:01:02 ID:wIilI6x6
にも関わらず彼は生涯儒臣として生きる事を望んでいた。
河東節度使となる際には文人として評判の高かった者たちを幕僚として連れて行き、
そのため晋陽は時の人から“小朝廷”と評されたという。
￣｀`ｰ-- ､＿::::￣`'''ｰ-､ , ,.-――――--､_
‐-､__::::::::.... ::... ヽ､:::::::::｀'‐ ／/__,／::::::::::::::::::＿__,,,,,,....二ﾆ
く￣､￣｀`''ヽ､..__:::::...::::l:::/:／:,.､-‐''"´￣
‐‐-yゝ､l:`ｰ―---､,,,二ヽ_」」/／::ヽ、
::／ ｀'''ｰ---―‐''''''''''`ヽ ￣ヽ、::::l
ﾐ` /´⌒ヽ、 -､ l_,ノ
ﾞ､＝＝==-'､0＿ ! ヽ＼
:::ﾞ､ |￣!＝=‐､ r‐､ ヾ:::|
::::::ﾞ､‐-､ _ | |! ｀＼0_j ├'
::::ミﾍ､,,＿｀ヽ、| |! ／⌒ﾉ＼／ みのりさん、この世で最も尊いのは文化ですよ！
/ヽ |'ｰ‐-ﾆ＝､｀`ヽ､／ '´| | |＼ 我々漢人は孔子大先生というお方のお陰で
｜::::::::::::::::::::￣｀''＝=､＿ l.__| | } 世界で一番の素晴らしい文化を手に入れました！
|:::::::::::::::::::::::::::::::::￣`‐７' ｀7ｰ‐'ﾞ オレはそれを誇りに思ってます！
j‐-､＿:::::::::::::::::::::::::::／ ／:/ 文化があるからこそオレたちは理性的で理知的で
l ヽ ＼::::::::::::::::/ ／Ｗ 秩序ある社会を築き上げてることが出来たんです
| ヽ:::::::::/ ／ どうです？素晴らしいでしょう、文化ってやつは！
| |:::::/ / ふぅ～、さーいこーう！
l ﾉ:::/ /
-､ ｀ヽ､＿,,／:::/ / みもりです…＞
:::::＼ヽ､｀'''ｰ‐''" .ﾉ
彼は愛していたのだ。長い歴史を誇る中国の文化を。
河東の大地に生きる民たちを。そして中国全土に君臨する唐王朝を。
それらを守るためならば命を投げ出してでも悔いは無いと思っていた。
802 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:01:22 ID:wIilI6x6
長安が黄巣に落とされたと聞き、彼は涙を流して黄巣討伐を誓った。
しかし彼が派遣した軍は途中で引き返してきたため望みは果たされなかった。
､＼:::::::::::::::＼＼:::::::＼
`ミﾍ､ヽ::::::::::＼＼:::::::＼
ｨく､:｀ヽ､:､:::ミヽ＼＼:ﾞ､::＼
フ､::::::::r‐､_;;:r-‐‐┴-､',:｀l!
-‐‐‐‐- ､／ ﾞ､_.r|{´/:,:'/｀`ヽ､ ＼j
＼ | ﾞ､ .〉 '|::/ ヽr‐､＼/´ヽ
::::::＼ l ヾ '´ ｀ﾟ､'_ﾉ"ヽ::ﾞ:、 どうして勝手に帰ってきやがるんだ
￣｀`ヽ. 〉. r‐､__､ | ﾞ,::|
ヽ ,.イ‐| `ｧ l｀`' l::! オレが遅い？オレがスローリィ！？
／ /､ﾉ ヽ.__/ |.ヽ、 l:|
. ／ ヽ. |‐'ﾞ＿＿___ /l::::| ﾘ r‐､_ ： 早く黄巣を討伐したいってのによ！
／ l | ´! ,｀´ﾉ::/ ： rr‐-､`､
ヽ､ ,' ! ﾞ､ / /／ _ ｀'r‐､ヽ|
｀''ｰ‐--/ |＿_'､ / |〈 r'´ﾉ､__ﾉ ) ﾞ, ：
/ | Ｏ｀〉/ |:::| ： l ´ rヽ /
〈 | ／/ ﾞl:| | / |
＼ |'´／ | l| ヽ､（ /
／/ ´| ヽ | /´{ ｀ヾ. /
‐-､ Ｏ/::/ | ヽ|､ ／ ﾞ､ /､
_Ｏ /::/ | `､ ／ ＼/ ﾞ､
''"´ 〈::〈 ｜ /-‐'´ ｀ _,〉
Ｏ |::| ｜ ／ /´
!:l ヽ、 ／ ／
,,. -‐'' ´ ﾞ､ﾞ､ | ./ ／
803 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:01:58 ID:wIilI6x6
彼は鬱々とした日々を送っていた。
突如飛び込んできた伝令からの報告を聞いたのはそんな時期だった。
｀ヽﾄ,
｀'ｰ-､..::::...:':､..､. ﾚ1 ______
^''ｰ-､ ｀'ｰ|`''ｰ-､;_`ヽ:.. -‐''",. -‐''"｀
｀'''ｰ-､,_:::::{ ｀ﾞ''ーr､￣＼
i :::::::;;;＞′_,.へ. { ＼ ｀､
r'⌒'| ::i"´ ￣｀''ｰヽ､j ﾚ'′ ＼ ｀､
| i´ヽ| ::| `､￣ﾟ` (ｿ .＼. `､ 沙陀が…李やる夫が戻ってきた？
ヽヽ^'l. ::| ￣ ｀i ＼ ',
ｰ-＜｀ﾌ''ヽ. :| l ヽi 長安奪回を目指してるって？
￣｀''''ヽ､:;| ｰ-′ l
￣｀7 ,.. ‐''"j＼ ふーん
/､ {: ヽ
/ ｀＞､ { ／
/ ／l ｀''ｰ‐'／
|:::::',／〃,.､---――''''''''ｰ‐‐-‐ｧ‐'''" ,
|:／.::／ / _,,. -''":::
／.:／ｰ- ､＿ _,,,..-ﾆﾐ､ 〈ｰ‐'''"::::::::::;;〃
／.:／| r-､ ￣`''ｰ┬r-,- ､,_ヾ::::｀ヽ:::彡´::::
/.:／ l＼./ ', | | ll ￣二r‐-､::､ヽ::
/.:/ ＿_j / l＿＿＿_|_l-┴‐''7´::i r ､ ｀|::ミ､:: 李やる夫といやあ朝廷に反逆した奴じゃねえか
__,,. -/:/ ￣／ V /〃/ ) /, /::;:'"､
r'"´:::::::://:::::／ __／',`ｰ''''‐ '´l/'ヽ‐'／!､:::／! そんな奴が今更朝廷のために軍を出すねえ…
|::::::::::::::/'::::::/ 〈 l`ｰ‐-､,＿ ,､ r‐''´ ﾉ／ ,'`
|::::::::::::/:::::::::| l＿_,j ｀ヽ､ ￣´ / ／ | どこまで本気なんだかな
l::::::::::::::::::::::::;l /￣ ｀ヽ、 _,,.‐''ﾞ,,. '´ !
ﾉ:::::::::r―'''"´／ ,-‐'''7‐-‐' _,,.ィ-‐''"￣ /
／:::::::::::| ／ ／'"´＼`''--r-‐＜ l ／
!::::::::::::ノ .| r''"´ ,､ 入.フ｜ ､/ ／
804 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:02:18 ID:wIilI6x6
￣｀`ｰ-- ､＿::::￣`'''ｰ-､ , ,.-――――--､_
‐-､__::::::::.... ::... ヽ､:::::::::｀'‐ ／/__,／::::::::::::::::::＿__,,,,,,....二ﾆ
く￣､￣｀`''ヽ､..__:::::...::::l:::/:／:,.､-‐''"´￣
‐‐-yゝ､l:`ｰ―---､,,,二ヽ_」」/／::ヽ、
::／ ｀'''ｰ---―‐''''''''''`ヽ ￣ヽ、::::l
ﾐ` /´⌒ヽ、 -､ l_,ノ
ﾞ､＝＝==-'､0＿ ! ヽ＼
:::ﾞ､ |￣!＝=‐､ r‐､ ヾ:::|
::::::ﾞ､‐-､ _ | |! ｀＼0_j ├'
::::ミﾍ､,,＿｀ヽ、| |! ／⌒ﾉ＼／ だがウダウダ悩んでるのは時間の無駄！
/ヽ |'ｰ‐-ﾆ＝､｀`ヽ､／ '´| | |＼
｜::::::::::::::::::::￣｀''＝=､＿ l.__| | } まずは会う！話す！そして見極める！
|:::::::::::::::::::::::::::::::::￣`‐７' ｀7ｰ‐'ﾞ
j‐-､＿:::::::::::::::::::::::::::／ ／:/ 即断即決！それがオレのやり方よ！
l ヽ ＼::::::::::::::::/ ／Ｗ
| ヽ:::::::::/ ／ 待ってろよ、李やる夫～
| |:::::/ /
l ﾉ:::/ /
-､ ｀ヽ､＿,,／:::/ /
:::::＼ヽ､｀'''ｰ‐''" .ﾉ
805 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:02:33 ID:wIilI6x6
【唐末】やる夫が黒鴉の軍勢を率いるようです【五代十国】
第９話 「 全忠 」
.
806 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:03:07 ID:wIilI6x6
前回までのあらすじ
草原から戻ってきたやる夫。
沙陀と達靼の兵を率いて南下し、関中を目指すのであった。
［ 代北付近地図 ］
┏━━┓
単于都護府 ┏━━┛ ┗━┓
黄河 ○ ┏━━┛ ┗┓
i!i!i!i!i!i!i!i!i!i! ┏━━━━━━━━┛ ┗━━┛
. i!i!i!i!i!i!i!i!i! ┏凵┛ 嬀州○ ┏━━━
i!i!i!┛ 雲州 ┏━凵┛
i!i!i! ★ 蔚州 ┏━┛ 居庸関
i!i!i! ○ .┏━┛
i!i!i! （ 代 北 ） ┏┫ ★幽州
i!i!i! ┏━━━凵━┛┃
i!i!i! 朔州 ┏━┛ 飛狐 ┃ 易州
i!i!i! ○ 鴈門関┏━━┛ ○ 凵 ○
i!i!i! ┏凵━┛ ∧∧ ┏━┛
i!i!i! ┏━┛ ∧∧∧ ━━┛ （ 河 北 ）
i!i!i! ┏━凵┛∧∧ ★代州 ∧∧∧∧
. i!i!i! ┏━┛ ∧∧ ┌─────────┐
. i!i!i!━━━┛ ∧∧ 忻州 ∧∧∧∧∧ 定州 │━ 長城 .│
. i!i!i! 嵐州 ∧∧ ○ ∧∧∧∧∧∧∧ ★ │凵 関所 .│
. i!i!i! ○ ∧∧ ∧∧∧∧∧∧∧∧ │★ 重要拠点 │
. i!i!i! ∧∧ ↓ ∧∧∧∧∧∧∧∧ │∧ 山岳（通行不可）│
至晋陽 └─────────┘
807 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:03:25 ID:wIilI6x6
／￣￣￣＼
／ ─ ─ ＼
／ （ー） （●） ＼
| （__人__） | 石嶺関の守備が固められてる？
＼ ｀ ⌒´ ／
／ |
（＿ ) ・ ・ |｜
ｌ⌒ヽ ＿ﾉ |
| r ` (;;;U;;) ）__）
（＿ノ ￣ ／ ／
（ ＿）
,. -─＝≦=-､
／:::::::::::::::::::::::::::::::＼
. ∠イ::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::ヽ
/ i:::i::::::/::|:::i::::|::::|::|::::::::::}
{:::|:::/‐-ﾚ'|:::j -j┼ |:::/
Y Ｖ下于 ∨ 下于 ﾚﾍ おかしいな、俺たちが通過するって事は
ヾ| |ソ 事前に通達してあったはずなんだけどな
ヽ j /
ヽ､ ‐- ／
＿,. ｰ＞ - ＜-､＿
,. '´ ／ / ,ﾊ ＼｀ヽ､
／ ／ { } ＼ >､
'´ ￣￣＼j /j /´￣ / ヽ
｛ヽ二二ノl｛ /
｝.:.:.:.:.:.:/ノ
808 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:03:56 ID:wIilI6x6
石嶺関は代北から南下する主要幹線上に位置する関所である。
ここはやるおの南下を聞いた鄭従讜の指示によって
堅固な防衛体制が築かれてしまっていた。
＼＼_＿二二ヽ. .┣━ ┃┃ ＼＼_.
~＼＼ ＼＼ ┗━ ~＼＼
. ＼＼_ ~ヽ＼ ╋┓ ~＼＼ヽ＼__
丶 ~＼＼ ＼＼ ┃┃ ~＼＼ ＼＼
~| | ヽ ~| | ヽ
|| ヽ＼ || ヽ＼
,;-、 ,;-、 ,;-、 , ー､ ;-、 ,;-、 ￣丶＼
l'i;;l l'i;;ｌ l'i;;l i!;l⌒i| l'i;;l l'i;;l __ ヽ＼
/l三三三三三三三三三三三三l`ー'";:;;| ━┓┃┃
//i;:'';':;'';:;:'';':;'';:;:'';'i/:;'';;i/';:;''i/:':;;''i/ ;:;:;: :; "| ┃
//;:!'';':;'' ';':;'';:;iコ';':;'';: ;:'';[l] ;:' : ;';' ;' :;'';'| ━┛
//'' |;':;' ;':;'';:;:;':;'';:;:;':;'';:;: ';:;;':;'';:; ;':;'';: :i! | ,,;=‐=,,.. ┏┓ と～お～さ～ぬ～
`i'' | ;':;''; :;: ';:;;':;'';:; ;':;'';: ;;:;;' i!;:;;| |∩;:;:;| ┗┛
|;':; |;':;'';:;: ';:;;':;'';:; [l];':;'';: ;';:;;':;'';:; ;':; '';;;;: | ,|:! i ':;:;|_
|;':; | ;':; '';:;: ';:;;':;'';:; ;':;'';: ;:i!i ,;':; '';i!;: | i'''"￣~`'i . ━┓┃┃
|;':; |;':;'';:;: ';:;;':;';':;'';:; ;':;'';:; ';:; ;':;'';: ;' | |':;'[];:;[]' ;|.. ┃
,＿,|;:_,,|:__: ＿＿; '';':;'';:; [l];':;';':;'';:; ';:;:i! ';:;;: ;| !':;'';:': ;'';:|.. . . ━┛
|:;'';:;: '';;／| ;:;: ;:;| ; '';:;: ';:;;';'::;'';:; ;':;'';: ;:i!;:;'l !':;'[];:;[]';::| ┏┓
|:;'';:;:;'／:;'' | ;:;': | ;':; '';:;: ';:;;':;'';:; ;':;'';: ;:i!i | ._!':;'';:': ;'';:| ┗┛
|:;'':／:;'';:; .'|:;'';:;:;:'i,__;:;__;:;:'';:';:; ;:;:'';:' ;:;:'';:;:'';:';:':'' :'| _|;:|; ;[];:;[]';::|
,.,;:;､, |／:;'';:; ;:;;;.'|:;'';:;:'';:';:;:'';:'|;:;:'';:';:; ;:;:'';:' ;:;:'';:;:'';:';:':'' :'||;:|;`i,;:';:'';:'';; | ━┓┃┃
；;:;: ；'''``､;"'"''､; :`;';___,.,._., ;:;:'';:' ;:;:'';:;:'';:';: ': ',.,;:;､ ;:';:'';:'';;| ┃
｡:;；.: ;:;:; ;;；'`､;::;；､;｡; ；.:`､, :. ;'';:;:'';:';|__ ;:;:'';:' ;:;:'';:;:'' ,,；；､;｡; ;: ━┛┏┓
';: i!|''"ii''".;:|i'';:；:;:; ;;；'``､;::;； ;'';:;:'';:' ;`i, "'` Y;:;: . ┗┛
,i!| ;ii''".;:|i|''" i!
【 要塞 石嶺関 】
＿＿＿_
／ ＼
／ _,ﾉ ＼ ＼ 我々が河東で乱暴を働かぬよう警戒しているのでしょうね
／ （●） （●） ＼
| ´ | 前科を考えれば無理ないことかもしれませんが
＼ ⌒ ／
809 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:04:16 ID:wIilI6x6
,_ /｀ｰ-､_
,! .］ ,-､ ｀ｰ-､/
| .l ヽ ヽ Γ!
| | ヽ ﾞ､ | │ ＿_
｜ | │ l .| .レ‐ 二-､ `､
.l l /┐ l,,丿 | ノ´ │ l
l ヽ' 丿 ￣ __/ l ┌─‐､
`ｰ-′ |￣￣＿／ ￣) ）
￣￣ ￣
::::::::::::::::::: ＿＿＿_ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::: ／ ＼ :::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::: ／ ） （ ＼ ::::::::::::::::::::::::::::::: つまりやるおのことが信用できないってことかお？
:::::::::::::::::::::: ／ ‐=-=- ‐=・=- ＼ ::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::: | （__人__） | :::::::::::::::::
:::::::::::::::::: ＼ ｀ ⌒´ ／ :::::::::::::::::::::::::::
ＮVVVVVVV＼
＼ ＼
＜ ｀ヽ､
＜／ ／"" ＼ .ノヽ. ＼
//, '田 ） ＼ ヽ
〃 {_{ ノ ヽ_│i| 沙陀をコケにするなんて良い度胸ッス
ﾚ!小§ （ ○） 三（()） | ｲ
ﾚ § （__人_） |ﾉ そんなら望み通り大暴れしてやるッスよ
/ ゜。 `⌒ 。゜ ∩
(愛＼ ∞ ∞ ｆ＾ ' ｿ
.＼ “ ＿∞∞ ／ ／
＼。＿＼＼＼＼／
／_ , ＼
,. ′_＿ 二 ７ニ＝- i ヽ
/￣／ . /' .i: :i. ﾄ､: . ﾊ
. / . :/ . :/ | . ﾊ: . :l: . .ィ ､: . ＝; }
/:／' :i . / .!:/ ﾊ: : . :|,X: |'´＼: : .| : . !
l/ .,' :|: ７＝≠ ､ ヽ＼|／｀ ヽﾉ: : :i:{. ,
|: .i: : :l / ，＼`'､ ’ _ノ }: : : :|､:'､ ／ ∟＿ んなことしたら余計こじれちまうだろうが
|: : i:､: : { ヽ､＿＿ノ ＿ ＞r'"´ ﾉ: : : :l ＼' ／
、 ﾍ: :|_ム､:' 、 </∨∨∨! /／j,ヽ| } _> 少しは後先考えろよ
_j ＼ Ｖ ヽ {.ト`- V ￣￣:1 ´ .ｲ´ （ r'′
ｒ‐ ´ }'′ ゝﾍ '.: : : : : :! ／ i ノﾍ`¨ 〈
¨７ `､ ﾊ ｀＞ - ﾊ: : : :_:j ＜j ﾄ- ‐＜ ヽ '.
. ゝァ , ／ﾊ '、 |／´|_ゝ＜7__j / ｀ ､ }
ゝiィ ヽ＼＿_ ヘ ￣¨´ ﾍ ｀¨´
＼ ／ {｀ ヽ
810 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:04:47 ID:wIilI6x6
＿＿__
／ ＼
. ／ ノ ' ヽ＼ それにしても困りましたね
. ／ ／）（ー） （ー）u＼
| ／ .ｲ ' | 我が軍の糧食も残り少ないというのに
. /,'才.ﾐ). ⊂つ ／ こんな所で足留めを食うわけにはいきません
. | ≧ｼ' ＼
／＼ ヽ ヽ
＿＿＿_
／ ＼ （ ;;;;(
／ ＿ノ ヽ__＼) ;;;;)
／ （─） （─ /;;／ ( 中国に戻ってきた早々このザマかお )
| （__人__） l;;,´|
./ ∩ ノ)━・'／ ( 早く関中に行って戦いたいんだから邪魔してんじゃねーお )
( ＼ ／ ＿ノ´.| |
.＼ " ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
＿＿＿_
／ ＼ （ ;;;;(
／ ＿ノ ヽ__＼) ;;;;)
／ （─） （● /;;／ …しかたねーお石嶺関はうっちゃって
| （__人__） l;;,´| 別の道から南下するお
./ ∩ ノ)━・'／
( ＼ ／ ＿ノ´.| | 途中で晋陽に寄って食い物を分けてもらうんだお
.＼ " ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
関所の防備が固められている以上、通過するには強行突破しかない。
やむをえずやる夫たちは別の道から晋陽へ向かったのだった。
811 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:05:19 ID:wIilI6x6
やがてやる夫は晋陽に到着し、鄭従讜に物資援助を要請。
しかし折悪しく長雨が続いて物資の供給が出来ないでいた。
｀ヽﾄ,
｀'ｰ-､..::::...:':､..､. ﾚ1 ______
^''ｰ-､ ｀'ｰ|`''ｰ-､;_`ヽ:.. -‐''",. -‐''"｀
｀'''ｰ-､,_:::::{ ｀ﾞ''ーr､￣＼
i :::::::;;;＞′_,.へ. { ＼ ｀､
r'⌒'| ::i"´ ￣｀''ｰヽ､j ﾚ'′ ＼ ｀､
| i´ヽ| ::| `､￣ﾟ` (ｿ .＼. `､ 随分長く続く雨だねえ
ヽヽ^'l. ::| ￣ ｀i ＼ ',
ｰ-＜｀ﾌ''ヽ. :| l ヽi
￣｀''''ヽ､:;| ｰ-′ l
￣｀7 ,.. ‐''"j＼
/､ {: ヽ
/ ｀＞､ { ／
/ ／l ｀''ｰ‐'／
,_ /｀ｰ-､_
,! .］ ,-､ ｀ｰ-､/
| .l ヽ ヽ Γ!
| | ヽ ﾞ､ | │ ＿_
｜ | │ l .| .レ‐ 二-､ `､
.l l /┐ l,,丿 | ノ´ │ l
l ヽ' 丿 ￣ __/ l ┌─‐､
`ｰ-′ |￣￣＿／ ￣) ）
￣￣ ￣
::::::::::::::::::: ＿＿＿_ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::: ／ ＼ :::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::: ／ ） （ ＼ ::::::::::::::::::::::::::::::: どうして鄭従讜は食い物を寄こさねえんだお
:::::::::::::::::::::: ／ ‐=-=- ‐=・=- ＼ ::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::: | （__人__） | ::::::::::::::::: そんなにやる夫を目の敵にしたいのかお
:::::::::::::::::: ＼ ｀ ⌒´ ／ :::::::::::::::::::::::::::
812 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:05:53 ID:wIilI6x6
業を煮やしたやる夫は晋陽城下に赴き、場外から鄭従讜を呼びつけた。
／￣￣＼ γ⌒)）⌒) ))
／ﾉ( :::＼:::／::::i / ⊃ ゞ 鄭従讜！いるんだお！？
／ ⌒( ー)::::( ●)＼ ∩⌒)彡⌒)
| （__人__） 〃/ ノ やる夫は唐王朝のために関中に行こうとしてるってのに
| |r┬-| / / ）） γ⌒)）⌒) )) どうして物資供給に応じてくれないんだお！？
＼::::::;:::.... `ー'´ _／（ ⌒）ﾐ⌒） ＿/ ⊃
/ ＿￣"" / ＼/ / ＿＿ノノ ）） やる夫が手柄を立てるのが妬ましくて邪魔してんのかお！？
(＿＿＿） / ））
鄭従讜は城壁に登ってやる夫に答える。
_,. -‐'´:::::::::::::::::::::::ヽ、
ヽ、/l'__,.．‐‐-v<ﾆ二ﾆﾆ､'~`ｰ-ｧ
_,. -‐‐`ｰ'_,.．‐ﾆﾆヽ､`､::::::::::::`ｰ､＜＿
／_,.．‐:r-v' V／ ___ ヽヽヽ:::::::::::::::::::`‐:／
r-_',‐'´‐､/|/_,.ｒ' ´ｨ_''o／ 〉::`;ｨﾒ＾l:::::::::::::::>
ﾍ ヽ ヽ }ヽ>,.ｒ' .l/〉/ i) /|:::::::::::（ 物資供給が遅れたのは長雨のせいだよ
Y .} ,ｨi _l／ノヽ _,.-‐ｒ'ヽ '´ ｒ' <,v‐､,ｒ'ヽ
`'lﾌ ,lフ`/ ＼‐,='-‐'´ __,.⊥‐'´￣￣l 雨が上がりゃすぐに届けるから心配しなさんな
ノ ___ノ ヽ"~￣ ,.-‐'´ |
ヽ ' ／ 〉 | |
`'＝'| `'ｰ-<´| _,．‐'´`‐､
_／ ＿_〈￣"~lヽ| _,.．‐'´;;;;;;;;;;;;;;;;;;
_／ _,.．‐'´;;;;;;;;;>｀＼_/| ／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
813 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:06:16 ID:wIilI6x6
ｨ i
_. -ｲノﾚ' ﾚﾙﾍ､)､
_.-' ヽ
／ ﾚi
r′ .ｲ
} ､ ､ ､ i / / ／ __.r‐〈
トへ､ .-､ヽ∠-‐''´`ヽy‐'´ __.rく^ それにオレはお前さんには期待してるんだぜ？
ﾄﾍ､／ ／`´ i___／ ﾉ
ヽy´ ∠-､ ､_. -_二ミ ヽ / なんたってオレは河東を守らにゃならんから
／ イニﾆヽ _二 --r } ﾚﾍく 関中に行けやしない
/／ } `ｰﾟ^i ｰﾟ--' ﾙ「` |⌒
／ { ﾉ j-ｰイ 派遣した部下も勝手に帰ってきちまうしな
>､ ヽ ｲ､_f⌒
i´i ﾄ､`､ｰ-―ｦ ノ.⊥-} 唐のために戦いたくても出来ないんだよ
_. -―ｯ''''} |::| ヽ ￣￣ ／「 |'''ー､ｰ-- ､__
_. -''¨´::::::／ ヽヽ.| l.＿_..／ ﾉ ノ ＼::::::::::::｀ヽ､
/:::::::::::::::く ヽ.ト -‐ｲ ′ 〉:::::::::::::::::::〉
y､-'"ﾞ"ﾞ-､ l'ﾞ､
,r":::::::::::::::::::::`'::::':vi
lV::::::::":::::::::::::::::::ﾞ,::::〉/ その点お前さんは過去の罪を償うために
ﾞiﾞ､ﾞ､:::r‐‐-------､//:l 兵を出してくれた
j ヽv" /~'i l/:::l"
ﾞ!:::/,.-‐‐//ﾞ''‐--､_j::::::l 黄巣討伐を実現させれば褒美もたんまりもらえるはずだぜ
ﾞri:{ ",ﾆ/､ -''ﾆ､'' },､/
,i､':ﾞ, / i ´ ｀ ｌ）l 頑張りな！
,.,r､ r､ {（ヽv /､ ､l, _, l_/)、 ,.,
ﾞ､ヽヽ, ﾞi ﾞi l ｀ヽ!,/ .i｀ﾞ''''' i" /／/ r"/ ,.-､,..,
ﾞ､ヽ '､ ﾞi ﾞi-‐'''ﾌ"~ヽ ヽ,ﾞ､;;;;;;/ ,.'" / `ヽ-､.,_/ / ／,r"／
r-､ ヽ, ﾞ､'､_i ﾞl ,-" ` ﾞ､ヽ.,_,.r'i ﾞ､:::/ / / ,/ /
｀ヽヽ､_l ヽ, ,.-''") ﾞi...,,___j (~ヽ ﾞ/ ﾞ‐",." /ヽ
lヽ, Ｖ ,r'" ﾞ'､,.ノ ﾞ､ ヽ／ (,.､-''"´)
{;;;;ﾞ､ ヽ､ i"‐､ ／/ __,,,..} _,. ,.r‐i"´
j;;;;;;} ヽ j::::/￣｀｀ﾞﾞ`>' { ＜:::::::::ﾞi r" /:::::/
/;;/i{ ,-"／ ／ ﾞ､ ヽ,::::::ヽ､ /｀)/
／;丿 `ヽ､ / / ／ __,,.> ＼:::/ﾞ､ ,j,r"l`i
/ ／ ..:ﾞ'‐''"ｱ. ○ ／ ,,.､-="--､,,､-‐''''‐-;}`''‐--‐" ﾞi::ﾞi
r" ..::::::::::::／::ﾞi ／,.､‐''" ○ |ヽ､ ﾞ,::ヽ,
814 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:06:42 ID:wIilI6x6
鄭従讜の励ましにすっかり気分を良くしたやる夫は
そのまま陣営に帰還する。
.:.:... :.:.: :: :.:.:.:.
:.:. .:.:.:.. ..::.:
: ..: ::.. :. :::: :.::. -──―-､ :.::
／ .:.:
/､_ ｰ' ､､_, .:.:.: ::.:
//(_,|' /´)｀ヽ、 .| （ やだ… この人かっこいいお… ）
l ｰ' / / / /lｰ cﾉ l
>-─-､人__） ￣ '"' / （ 濡れてしまうお… ）
.:.:.::::. / .ｌｰ' ／ .:.::.:.:
::.:. :.:.. ／ `'' / く .::::
:.:.:.:: .／ /
まもなく雨も上がり、鄭従讜から物資が届けられた。
815 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:07:00 ID:wIilI6x6
,,,,,,,、
y-､,,， ,r-､,,_ ｀'，`i､
,lﾞ ,i´ .＿,,,,,,〟 .,i´ .,「 lﾞ し―-．
: l┴'''''''" ‘ﾞ￣ 〕 ,lﾞ .,i´ y--ﾆ二、 r‐￢''''′ ｀,!`'''， ,,―-､
: l 、 .,,,,,,,,,,---一'° ,i´ .,i´ ￣｀ | | | ./／,-'''i､ .ヽ
: ￣"У /._,,,,---i､,_ ,lﾞ .ｲxr､,, .＿,,,,,,,ﾉ .ﾞ‐'ﾞ,＞ lﾞ lﾞ/,i´ .ﾞl |
,lﾞ .'"゛ ﾞ"i､ .,lﾞ .ﾞ| .｀'―ｰ'i､ 广 | .|lﾞ,lﾞ .| .|
.,,i´ _,,―''''''''┐ ﾞl ,lﾞ .,r‐， .| ,r'i､ .| .| .| `.lﾞ | .l
.~'ヽr'"｀ .,lﾞ ｝ ,i´ .,!° ,| | .,,/′ ﾟ'i .| .| ﾞl ,l.ﾞ │ /
,-,,,,,,,,,,,,,,,―'" ,/ .,lﾞ ,lﾞ | ‘'″ ,r" .,,-,,,,,ﾆ'ｰ" ﾍ､,,,_ .｀''''゜ 丿 /
｝ ._,,r'" ﾞl,,_ .,″ |, .,,r･゜ .lﾞi'" ﾞ,ｱ .,-､,,_｀ﾞ''-, ,,,i´.,／
.ﾞ‐'――冖''"゜ ~''" ｀''''''''''″ `'ﾆﾆ二,-‐′ ｀ヘノ ｉｼ‐'"
r―-､＿_r―-､
|―‐z＿＿,r:､__）
| | / /＿__r-､
>―-､＿＿ノr―‐┴'′ ＿＿ ＿＿
,. -‐'''"￣￣`―〇ﾆニニヽ ,ｨミ川彡三ヾ三＼
. ／ ＼ `〇 ｛三{※}三｝三ｌｌ三 }
| ヽ ＿ヽ彡川ミﾉ三ﾚ勿/__
| | ,ｨミ川彡三ｨミ川彡三ヾ三＼
ヽ / ｛三{※}三｛三{※}三｝三ｌｌ 三}
＼＿＿＿＿＿＿_／ ヽ彡川ミﾉヽ彡川ミﾉ三ﾚ勿/
816 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:07:29 ID:wIilI6x6
しかし鄭従讜から届けられた物資は到底沙陀の要求を満たすものではなかった。
たまらずやる夫は晋陽へ行って抗議する。
.＿＿＿_
；／ ノ（ ＼； これっぽっちかお？
；／ _ノ 三ヽ､_ ＼； こんなんじゃ関中までもたないお
；／ノ（（ ｡ ）三（ ﾟ ）∪＼；
；.| ⌒ （__人__） ノ（ |.； お前ホントにやる夫のためを思ってんのかお
..；＼ u. . |++++| ⌒ ／；
_,,∠-‐'''´￣-一::::::::::::｀`ヽ、
‐-､/￣￣￣｀`'''ー-､＝二:::::::::::::::::｀ヽ､
,.‐''"￣`ヽ / // ｀ヽ､／￣｀` ｰ- ､_ヽ､
／:::::::::::::::_,r' ＿,∠-――-､＿ ＼￣￣｀`ｰ--､二ニ=一
/:::::::::,. ‐''" ￣lj ,,z''"￣｀` ＼｀ヽ､＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::
/::::::::／ 〈､L〃r・ア /::::::::/⌒ヽ:::::::::::::::::::::::::::::: こっちだって火の車なんだよ…
/:::::／ 7 ´ /::::::::/ヽ､ﾊj:::::::::::::::::::::::::::／ それが精一杯だ
/:::::/ / /!:::::::/ /ノ/:::::::::::::::::::::r､ｲ
l:::/ `'┬- ﾚ/'´ lｰ〈::::::::::､__;r､/ ヾ これ以上は自分でなんとかしてくれ
|::l `=ｧ､ ､ V ｀ーﾚヾl _,. -‐､
|:| /￣｀`ヽ ノ/ _,,. -‐''´ | （つーかそれが当たり前だろうがよ…）
|:! ｀〉ｰ､ _,,. -‐''"´ |
|| / r‐''"´￣
|! _＿＿ヽ--‐‐'､
l ＼ ＼
＼ ヽ
しかし鄭従讜は抗議を撥ねつけた。
817 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:07:52 ID:wIilI6x6
／￣￣￣ ＼
／ :::::＼:::／＼
／ ｡<一>:::::<ー>。 鄭従讜の奴…
| .:::｡ﾟ~（__人__）~ﾟj 前に言ったのはお世辞だったって事かお…
＼、 ゜i⌒i.⌒´,;／゜
／ ⌒ヽ.ﾉ ﾉ'"´(;ﾟ ｡ どこまでやる夫をコケにすれば気が済むんだお
/ ,＿ ＼ l||l 从＼ ＼
と_＿＿）_ヽ＿つ_;_ヾ_つ.;.
ﾍﾞｼﾍﾞｼﾍﾞｼ
＿＿＿_
／::: ＼
／:::::::::: ＼ 「自分でなんとかしてくれ」？
／:::::::::: ＼
|::::::::::::::: | いいお、そっちがその気ならやる夫にだって考えがあるお
／⌒::::::::: ⌒ヽ／
；/:::::::::::: ＼；
；/:::::::::::::: ＼ ヽ；
,. -─────────‐- .、
／／￣￣＼ ／￣￣＼＼
／ ＼ 略奪だお！
／ :::::::::::::::::::::::::::::::: ＼
／ ／ ／￣＼＼::::;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::／／￣＼＼ ＼ 必要なものは自分で調達してやるお！
／ | |. ― .| | ::::;;;;;;;;;;;;;::::｜ |. ┃ .| | ＼
／ ＼ ＼＿／／ :::::::::::::::::: ＼＼＿／／ ＼
／ ..／￣￣＼ ／ ::｜:: ＼ ／￣￣＼.. ＼
/ ::::: | | | ::::: ヽ
| | | | |
| ＼＿＿／＼＿＿／ |
| ｜ ｜ |
| ｜r─‐┬──､| |
ヽ |/ | ｜ /
＼ ＼ ／ ／
＼ ￣￣￣￣ ／
818 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:08:25 ID:wIilI6x6
＿＿＿_
／ .＼
／ ─ ─ ＼ くけけけけけけ
／ ((;ー;) ((.,;･) ＼ ／⌒ヽ_ノ） ) ）
| ⌒（___人___）⌒ │ ,' ;'⌒'ー'' やる夫をコケにした報いだお
. ＼ ﾄｪｪｪｪｪｲ ／ │ :ｉ (⌒)
／ ＼＿ ｀ヽ. ＼ ﾉ ,';' ﾉ ~.ﾚ-r┐､
/ ｀＼ ＼ `‐／ //ｰ一ノ__ | .| | |
./ ＼､_＞'´ ノ'´;〈￣ ｀-Lλ_ﾚﾚ
| `ｰ一''´ー─‐ ￣｀ー‐---‐‐´
鄭従讜の対応に怒りを覚えたやる夫は晋陽郊外の村々を襲って食料を奪い取った。
当然、鄭従讜はやる夫の行動に猛抗議する。
lヽ ＼: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ､ヽ
|::::＼ ＼: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
ヽ::::::＼ ＼、: : : : : ミ､ゞヽ＼: : : : :Ｎ Ｍ/）: }
＼ﾊ:::::::＼ ｀ー-、: : : : : : : : :ヽ: : : : ＿,-,-{ﾉ
:.:.:＼i::::::::::::｀-、 ミ ￣ﾄー-----､...ヽー､ ⌒ヽ、
:.:.:.:.:ヽ:::::::::::::::::::ー､__ヾ、 7'ー-､ ｀ﾆヽ; :｀ヽ、
:.:.:.:.:.:.:ヽ::::::::::::::::::::::::.:.｀,ﾌ /／´＼＼_/ﾉ ､ｙ'ｒ） ＼: :.ヽ
:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:::::::::::::::::::.:.:ｲ /´ ｡y´ 〈ﾉ,j ＼:.ヽ
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ;;;（￣｀}:::..:l ｀ー' .:: ヽヽ ＼i ちょっと待てー！！
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ }ヽ ｌヽ:.:{ .:::::::: |/
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|;;＼ヽ__>-ヽー､ _ ､_ _|ｰ-, どうしてオレの晋陽を荒らしている！？
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|;;;;;;;;;ヽ::::::::::: ｌ ／(二ヽ,-' /
、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|;;;;;;;;;;;|::::::::::: | {;;;;;;;;;;;;;;;;;;| /｀ー---､＿
;;;＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ;;;;;;;;;|:::::::::: } |;;;;;;;;;;;;;;;;;;| {;;;;;;;;;;;;;;;;;,ｌ;;;;;;｀ー-,＿
;;;;;;;;;＼:.:.:.:.:.:.:.:.:＼;;;;＼:::::: | l;;;;:,r'^ヽ;;;ｌ |;;;;;;;／:.:.:.|::;;;;;/ _,r-';;;
;;;;;;;;;;;;;;;{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼;;;;;＼ !、ヽ､,===ノﾘl ハく:.:.:.:.:.:.:.:.V／;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼;;;;;＼ ト、 ￣ -ｲ´:.:.:.:!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:};;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼;;;;;＼ l ヽ､_.ｨ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｊ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
＼;;;;;;;;;;;;;|:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／＼;;;;;＼//ｲ l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:};;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
819 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:08:45 ID:wIilI6x6
＿＿
-´ ｀｀ヽ
／::::::::::|:::::: ｀ヽ
／:::＼::::::::<● > ｀ヽ なに言ってんだお？
（（ / <ー>::::::::::⌒ ）
| ⌒（_人__） ﾉ | | お前が自分でなんとかしてくれって言ったから
ヽ ）vvﾉ: / ノﾉ そうしてるだけじゃねーかお
ヽ （__ン 人
ヽ ＼
V ` ー-ﾉ _＿ ヽ. | /..-…イﾚ'
| /∠.._ ヽ ヽ. | | ,. -─ ､ヽ /
ﾄ､ | , 二ヽ＼_ ,! | ﾚ ,.-_―_¨ | /､
/ﾊ. | l o`ヽ_ノ. | ﾚ' ´｡ 〉 | ,ﾑ.|
{ rﾊ | `ー─_ .'イ' | ﾄ_ー─ ' , /7/
＼ ! | !::::! | / i / ﾝ
∧ﾊ|. ` j/ ,..ｲイ
ﾊ:::`| ` ´ ｲ::::ﾉ| だからといって略奪を許可した覚えはない！
| Vハ /_二二二二ヽ /／ 7
ハ ＼ ＼. |::::::＿ ＿::::`| ,. ' /!
／ ヽ ＼.ﾊ |V V ／ / ＼
／ ! ＼ | ! '/ / /' ＼
. ／ 'i ヾ. -----'/ / , ` .
| ｀ 二二´ ' ヽ
| ゝ───'7 ＼
| / ＼
820 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:09:02 ID:wIilI6x6
／ ヽ
/レ′ ヽﾊ
|V i /|
ﾐヾヽ ﾉノ ／ ,'
ﾄ､ヽヽ i!〃 ｨ′ /し!
ﾄ､l|＼ __∧」Ｌ '´ | / /
rV/ / 7´ レ' //
ﾚﾍー-､l / _,,. -一メｲlj …やる夫よ、この河東は山が多く平地が少ない
{ﾋゝ￣`| |ー=＝ｒ ィ'´ /ｌﾝ
ﾍl＼. | |_ハ___」斗イﾚ′ 自然と農作物の収穫も少なく民たちは貧しい思いをしている
| ｀ll| |, lﾊ
〈ﾄ ﾘヽ‐' ,'ﾚ|
. ｲ ＼ ￣￣` / ト､
＿ , ｨ' ´ | ヽ ／ / ｀ヾ ｰ- ､_
:::::::::::::/ ト--ィ′ ヽ::::::::::::￣
:::::::::::::＼ | / /:::::::::::::::::::
:::::::::::::／＼ 〉y/ ／::::::::::::::::::::::
＿＿
_,､-‐'''"::::::::::::｀ﾞ`'''‐-､
_,.-''ﾞ ::__,,....,,_ ::ﾞ､:':;:;:::::::ﾞ`ヽ､ ＿＿
ヾ`'''‐‐--''",,.-''''"ﾞ7 ､., ｀`ヽ､:ﾞ::::::::://‐''"´::::::::::｀ﾞ`'''‐- ､
ヾ‐､''''""ﾞ´,.､-‐‐/ ‐-ﾞヾ､ ｀''‐､/,.､-―‐‐┬―--- ､., `ヽ､
ﾞ;:::｀ﾞ~~"´::::::／,r''ﾞ´￣￣｀`''ヽ､._ ´｀ﾞヽ､::::::::!" ￣｀ﾞﾞ'‐
i::::::::::::::::::::;rﾞ''ﾞ,.-‐‐- ､ ,r‐-,`ヽ､__ /::::/´
|:::::::::::,.,／::'ﾞlﾞ ｀`'''ﾞ jl `ヽ､;'ﾞ
ﾞ､::::::/r'iﾞl´::::l ‐'' / '‐-､._ /
ヽ::{ !､ ﾞ,:::::! ,.-‐‐-､.__ l}ﾞ それでも日々を必死に生きているんだ
｀ヾ､ヽ.‐,!`ﾞﾞ /'‐'"￣｀'‐,'ヽ. ／
〃ﾞ:::｀! l. '､,__::::::::::::::::ﾞ'/ / 何の罪もない民たちが虐げられる謂れなどない
r‐-"､:j` '､ ｀`'''‐=､_/ /
l ｀`‐ヽ､. ／ すぐに略奪をやめるんだ！
! ｀ヽ. ／
-----l ﾄ､ ./ヽ､_
! `''‐-''/"´／
､ | ／ /
821 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:09:21 ID:wIilI6x6
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:＿＿;:;:;:;:────ー;:;:､､ _;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:,- ＼;:;:;:;:;:;:;:;:
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:､ー´ : : ヾ;:;:;:;:;:;:;:
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:／ : : : : ヽ;:;:;:;:;:;:;:
;:;:;:;:;:;:／ , : : : ゝ;::;:;:;:;:;:;:;: それがどうしたってんだお
;:;:;:;:;:/ ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:,;::;::;::;::;:;:;:;:;:;:;:ヾ＿＿__ ヾ;:;:;:;:;:;:;:
;:;:;:;:/ ﾉ彡;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;::;::;::;::;::;::;::;:;:;:;:;:;:｀￣￣￣"ｰ ､,, ヾ;:;:;:;:;:;:;:;: やる夫は騎馬の民だお
;:;:;:川 ﾉ彡 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: : ノ≡二ゝ ヾ､ ヾ;:;:;:;:;:;:;:
;:;:|, ｨ=ｲ彡´; :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∥ ∥彡三三ミ､lil ヾ;:;:;:;:;:;:;: 欲しいものは奪う、それがやる夫たちの掟だお
;:;:l' ￣ ,-=ゝ､_ ゞi､:::::::::::::::::::::::::::::::::::: ll ｌ/ソ 〟｀ﾞ川 lil ヾ;:;:;:;:;:;:
;:.l' ∥ ｿﾉ´三三ミ､ ｀ll :::::::::::::':::::::::::::::::: 'll､ 'l;; ヽ〝 ,ﾉ;ｿ ll ,,;;ヽ;:;:;:;:;: 漢人の都合なんて知ったことじゃねーお
:;:l, || i::i ;;;/ ヾ;ﾐ ll::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾヾ､ ヾ三ﾆ;ソ' il' iiｌ;:;:;:;:;:
:;:li, || ﾘ ;;;ヽ ￣ ﾉｿ ll:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ヾ, : : : : : : : : ::ii|;:;:;:;:;:
:;:l| ヾi ヾ三二ｿ" ; ;ﾞ ii: : :::::::'::'::':::::::::: : |;:;:;:;:;:
;:ﾘ ::::::::::::::::::: : : : :: : ll: : ),::::::::::::: : l;:;:;:;:;:;:;:
;:ｿ :::::::::::: ll ll: : ;:;:;:ノ'' : :ｌ;:;:;:;:;:
,ﾘ ::::::::ヽ､;:;:;:;: lil ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:,ソ _ : :ｌ;:;:;:;:;:;:;:
;:|, ﾞ､;｀,:ヽ､,;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ノ ＼,, -── ｸ´ ｿ;:;:;:;:;:;:;:
;:ヾ ヾ::::::;; ;;ヾー､=＝二'''''￣;:￣￣mﾘ´::::::: . . :ﾉ;:;:;:;:;:;:;:
;:;:ヾ ヽ:::::::;;ヽ;;ヾ￣´;;;:,;:;:'';;:､;:;:;:;:,/,ﾜ::::::::: . . : :/;:;:;:;:;:;:;:;:
;:;:;:;:;:;:ヾ,. ヽ:::;; ヽ;;ヾl ;:,,＿;:＿;:,_/,ﾜ´::::::: ; ;/;:;:;:;:;:;:;:;:
;:;:;:;:;:;:;:;:ヾ;;; ヽ ::;;; ｀ ミ三三三彡"";; ;
822 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:09:37 ID:wIilI6x6
| ヽ ヽ ＼ヽ､ ヽ ヽ l ｀ヽ、
l ヽ ヽ ＼｀ヽ､ ヽ l / | V|
ヽ ヽ ＼ ｀ヽ､｀ヽ､ ﾉ ノ／´ ﾉイ j /
ヽ､_ ヽ ＼ ＼ ミ´￣￣｀`ヽ､ ヽ､ ﾊ从〃ノ∠
＼＼､ ミ ヾ ヽ､ ｀ヽ､ ＼彡ノ´
〉､ハ＼三ミ ﾐ／ ヽ､ ＼
/〃 ゝr‐､＼ ミ ,.zrニ≡ー--‐' ,z-‐＼ヽ
/／ｲYl|しjﾄ､ヽ､l ,.rｯ-､ r ｨ｡‐､ /＼ヽ
'´＿ﾉミﾍ! l ヽヽヾ. `ー-' l ｰ ' | ヽﾞ､ …文化を知らん蛮人には何を言っても無駄か
｀ヽ､__ゝ＼ｰゝ､ヽ l .l ＼
７／ﾆ`r‐,｀＼ ﾉ , '
／l l'⌒| ､ ､ _ ｨ/
| ＼ ! ヽ､ ｀ヾニﾆ二ｿ/､
l ＼_ ｀ヽ､ / ｀ヽ､
／ ｀`ヽ､_ ＼ ,' ヽ､
_,,..､-‐''´ 〉 ＼_ _ﾉ ｀ヽ、
｀ヽ､ / /￣ヽ、 /ー‐-､
/ ' lヽ /
ｨ彡三ﾐヽ
彡'⌒ヾﾐヽ
ヾ､ ＿＿＿＿＿
＿ ｀ー―、 ／ ＼
彡三ミﾐヽ ヽ .／ ＼
彡' ヾ､ ＿ ／ ＿＿＿ヾ ＼
｀ー ' ｀ヽ .|;;;;;l i::ij::::) i ＼ 蛮人？ 今たしかにそう言ったお？
,ｨ彡三ﾆﾐヽ ＿_ _ |;;;;;ヽ｀ー´ノ ＼
彡' ｀￣ ....ﾉ ￣ |
＿ ＿＿..(,,＿,, .|
,ｨ彡' ￣ .{＿ノ´ ／
ﾐ三彡' ／..＼ ,, -===ﾆﾆﾆﾆ====-、＿／
ｨﾆﾆ=- ' ソ´:::;;;;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼
,ｨ彡' ＿＿＿〉:／ |i ＼/＿__
// ／| ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|::: |｀ヽ,
彡' / .| ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|::: |:::::::|
823 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:10:01 ID:wIilI6x6
２人の間には決定的な亀裂が生まれてしまった。
まもなく両軍は戦闘を開始し
／ ￣￣￣￣￣￣ ￣ ｀ 、
／ ＼
./ ,==ﾆ_-､ 丶
/ 〃 __ ｀ヽ ＼
./ メ≧､_ノ ｲ {・} |} 丶
/ ｨ彡´三ヽ＼ /. 丶 ＿＿ ／ '
/ 〃￣￣ {-}| ￣ ￣ V やる夫をバカにするのは許さねーお！
./ 廴 ＿ 二´ l 、 '
,' ￣ ￣, 人、 } ' 目に物を見せてやるお！
| ﾍ、 _イ __｀ｰ-ｪ' |
| |i Ｔｨ'"´:::::::::｀ﾞヾｲ ∧
| ! |{::::::::::::::::::........}| ／ /
丶 V:::::::::::::::::::::::/ ／/ ／
｀ ＼_:::::::::::::::ﾉ ∠
｀ ￣￣ ／
｀ﾉ｀ ‐ - ＿｀`ｰ- -‐'"´_ ＿ , ´
ヽ|,, / ヾ;; ,ｒ=''""ﾆ｀゛ll| |＿__／ ＿.、 /
| { ;;;;/｀"''´ //三ｿ / /(' ｀} }
-､__/ | ;;/ヾ川,.,..,.,.,=ｲ' ／ヽ､ﾐ= /ヾ / へ | 〉
___ 〉 l ;;/＿|l l./ｌ, _,..-'´／￣ // |ｌ | ､） } /
,__｀ ﾄ | /;;;;;;;;ヾ ''7ニｒ‐-ｒ｡ｆｰ'f´ ,// j } / {
｀lヾ|i/ニ===-====｀ﾆニニ´-ｒjl'彡/ /｀´ |
出て行け！貴様ごときの助けなどいらん！ .| |.;|:::..:.:::::::l＾ｌ:::::::::::::.::::.:::.:.:.:/ /／ | |;;;;ヽ }
l、|ｌ'| |'ー､_| ｌヽ::::::::_,,,.-―‐' / l l /|;;;;;;;〉｀゛‐､
黄巣はオレだけで討伐してやるよ！ .ヽ / | | |、 j ﾐ ,li￣´ -,ｒ､ ／ {;;;/:::ﾐ: ::::|l
） } | 〈 ヽヽノﾉ＿＿＿/l ／/ | .:ﾐ: :::::::::ヽ、
／ | l / ::: ヽ ｀ﾞー‐---''´ /;;;;/ } ::ﾐ:::::::::::::::::｀＼
｀|{ ::::: ヽ ﾞ====' ／;;;;;/ /::ﾄ::::::::::::::::::::::::::::
ｙ-'ヾ、:::: ヽ ）;;, /´;;;;;;/ / ::ﾐ:::::::::::::::::::::::::::::
ﾉ....::::::::ヽ、::::::｀l＿__／;;;;;;;;;/ ノ ／/ ::ﾐ:::::::::::::::::.:.:.:::::::::
緒戦は兵の質で勝る沙陀が勝利する。
824 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:10:49 ID:wIilI6x6
しかしすぐに契苾が河東側に立って参戦。
..,,､;:::''::"::￣￣`-.､
／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、
〃:::::::::::::::::::::::::::::::: ::::::::::::::::',
｛/:::i:::i､::::i､:::ヽヾ＼ ::::::::::::::::i
｛!i::|ﾍ:!＼!＼!≧三ミ:::::::::::::::i
{｛,,,,ヾ､ ´"'¨せ ∨Cヽ:::!
{ﾍ´f;ｊ｝ ´¨ るﾉ:::!
沙陀の暴虐を見過ごすわけにはいきません ヾ', i _ しﾍ:::l
', `" __, / ヾ
僕たちはあなたにお味方しますよ ヽ ￣ ., / : /;;〉ヽｰ＝￢
＼ ／ ; ／;;/タ://;;;;;;;;;
ヽ-ﾍ::: ／;;∠ク //;;;;;;;;;;;;
∨/;;;;∠ク i i;;;;;;;;;;;;;;
{ココ少′ ｌ ｌ;;;;;;;;;;;;;;
/￣ ! !;;;;;;;;;;;;;
ｹｲﾋﾂ
【 契苾部族長・振武節度使 契苾璋 】
トルコ系遊牧騎馬民族の一部族。
１話以来の登場。
;:::＼. l ／::::;:へﾍｿ'" |／::::::::::::::::,::
ﾞ､:::::::ヽ､,〉 ／:::::／ _,,. ＼::::::::::::,:'::::
ヾ､::::::::::/./::::::;:'ﾞ _,,.=＝ヽ､ l:::::::;r‐､::
＼::::::;ﾞ/:::::,:'ﾞ,,_ / ,,.z''"´_,,,,.´￣ |::::::|'"ヽl:
'yヾ/::::;/''‐-ヽ､.,__ヽ l､_,,. ‐',.-'''"´ ﾟ / !::::l! 〉 /:
l !/:::;/ヽ￣｀`・‐｀" ヽ. ´`'‐--‐‐'ﾞ |:::/!/,/::: ふぅ～ありがたいねぇ
. Y::::/l ｀'‐-‐''" | |/' /ﾞ::::::
,'::::/､ﾞ、 ｜ !‐'ﾞヽ:-､ これでやる夫に一泡ふかせてやれる
. l:::/ k,ヽ, l l ノ,.､‐
|::;' 〈ヽ, ヽ ! | ／
|:l. ﾞ､ ＼.|'､ ヽ､,__,／ ,,./ _,'.-'"
|! ／! ヽ,､ ‐----‐‐''''''''''"´ r''"
!-‐''ﾞ ', l｀ヽ. ｀''''''''"" | /
'"´ ﾞ､ .|. ﾞ､ ／! /
契苾も沙陀と同じ騎馬の民であり、当然兵の質では劣らない。
契苾の助力を得た河東軍は勢いづいた。
２度目の戦いでやる夫は敗北を喫してしまう。
825 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:11:07 ID:wIilI6x6
＿＿＿_
／::::::::: u＼
／ﾉ└ ＼,三_ノ＼ ,∩__
／:::::⌒（ ー）三（●）＼ fつuu すぐに軍勢を整えるんだお！
|::::::::::::::::⌒（__人__）⌒ | | |
＼::::::::: ｀ ⌒´ ,／_ | | 次こそはあいつらを膝まづかせてやるお！
ヽ i 丿
/(⌒) /￣￣´
/ ／ /
やる夫は一度の敗北では懲りずに再戦を目論む。
…その時だった。
..::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::l:::::::::.......................... | .......:::::::::::::::|::::::::::::::................
......:::::::i::::::::l:::::::::................ l ...........................
..:::::::::::::::::::::::::::::::::i:::::::::::.......................!..|......::::::...... ..
......ｻﾞ ｱ ｱ ｱ ｧ ｧ ｧ ｧ .....l................::::..... | .................:::::::::::::::...
.....................|...........::::::|::::::::::::::::: l::::::..........................:::...... ....:::::|::
..:::::...l..... | !...::::........ |... ! .....:::l::::::::::::::::::::::::::...
................|....::::::::::::::::::::::::::: !::::::::|::::::::::::::::::... i.........................................:::...
:::::::::::::|:::::::::::::.................... |......................l...................|........ | .......::::..
...::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::l:.................................. l .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::....
.::::ﾟ:::::::::::::::::::::::......................:::::::::::::!:::::::::::::::::::::::::::.............
.:::::::::::::::::::..................::::::::::::::::::::::::::::::i:::::::::::::::::::::::.................... |
| ...............................:::i::::::::::::::::::
826 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:11:24 ID:wIilI6x6
再び河東に大雨が降りしきる。
/ /' / / ,:'/,:
,:' / ,: ' / ' / / ,:'/, / / ,:'/,:
' ,: /' ／￣￣∪＼ /' /
' / ,'/,: ／（ー） （●）.＼ ' / ' /
/,: ／ （__人__） ＼ ,:'/,: /' 雨かお…
/ ,:'/, | ｀ ⌒´ ∪ | ' / / ,:'/,:
/ ＼ ｀ ,／' /
/ /' ／ ∪ ＼'/ /'
/ ,:'/,: ｜ Ｙ ∪ | ｜/ ,:'/,:
｜｜∪ | ｜
冷たい雨に打たれ、熱を帯びていたやる夫の頭は
冷静さを取り戻していく。
やる夫は落ち着いた頭で陣営を見渡した。
＿＿＿_
／ ＼ ﾁﾗｯ
‐ ─ ＼
（ （ ●） ＼
（人__） |
｀⌒´ ／
｀ｌ ＼
ｌ ＼
827 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:11:47 ID:wIilI6x6
やる夫の目に写ったのは…
┌─────────────┐
│ 戦う意義を見出せない兵 ...│
└─────────────┘
∧ ∧
/ ヽ‐‐ ヽ
彡 ノ U ヽ
彡 |||||● ●
彡 ( l なんで河東と戦ってるウマー？
彡 ヽ |
彡 ヽ l 関中に行くんじゃなかったのかウマ…
/ ` （ o o)＼
/ ＿＿ ＿＿> )
(＿＿|_（ (_|＿＿／
|. / ヽ / ヽ
|. | ｜ ｜ │
ヽ..| ｜ ｜ ｜
┌─────────────┐
│ 本来の目的を見失った兵 │
└─────────────┘
∧ ∧
/ ヽ‐‐ ヽ
彡 ヽ
彡 ＄ ＄
彡 ( l 略奪おいしいウマー
彡 ヽ |
彡 ヽ l もっとやれやれだウマー
/ ` （ o o)＼
/ ＿＿ /´> )
(＿＿_|_（ /<ヽ／
| / ´
| ／＼ ＼
| / ) )
ﾋl （ ＼
＼二)
全く統率のとれていない軍団の姿であった。
828 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:12:08 ID:wIilI6x6
__,‐⌒ヽ､
/ '─ ＼ やる夫は…なにやってんだお？
ノ ノ-､ （○） ＼
| ｡（ー） ､ﾟ ヽ, ヽ なにしに中国に戻ってきたんだお？
ヽ ヽ__,,,ﾄｰ'i ）
ﾉ ｀ ⌒'' ﾉ こんな所で鄭従讜と内ゲバするためじゃ
（ } 無かったはずだお
ヽ ／
ヽ ／
.／ｰ-.l`‐-‐＜￣｀`ヽ
（ ⌒⌒￣￣`r:ｭ〈
´`´ｰ-､_,. -‐'´／l .ﾄ''ヽ
829 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:12:26 ID:wIilI6x6
_z=- ､,. -=z＿
,. '´:::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ､
-=ヲ::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼:::::::::＼
-=7 :::::::::::／::::::::::::ヽ:ヽ:::::::ヽ:::::ヽ:＼_
. /::::::::::::/::::/:::: - ､::|:::|:::|::::::|::::::::ﾄ､「
/::::::::::::/::::/:::::/,ｲ/｀ﾄ､!:::|::::::|:::i::::}:::ﾄ､
=ｲ::::::::::::::{:::/:::::/卞ﾏﾊﾚ'|::::i,≠|:::|:::|i:::|
|::::::::::::/ﾚ'i::::: ﾚ' 込ソ |: /rぇ|:::|::{ ﾚ'
ﾚi:::::::〈 （ |ﾄ､:: j ﾚ!弋ﾀﾚ'|:/ 再出撃の準備は出来たけど…
}::::::::｀ﾄﾉ V 〉 |:::!′
. ﾚ个､j -‐ /ﾚ' どうする？雨が止むまで待つしかないか
,. --┴--- ､＼ ／
/ --─一'´￣｀ヽ‐ '
＼
}
/
/ /i
／￣￣￣ ＼
／ . ＼
／ _ ノ ヽ、_ ＼ いや…すぐ出発するお
.| （ー） （ー） . |
＼ （__人__） . ／
/ ｀⌒´ ヽ
ヽ、二⌒) (⌒ニノ
830 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:12:44 ID:wIilI6x6
こうしてやる夫は晋陽を離れ代州へと引き篭もってしまう。
…なんの実りもない南下であった。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::。:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::。:::::::::::::::::::::::::::。::::::::::::::::: :::::::::::::::::::: ..::::: . ..::::::::
:::::::::::::::::...... ....:::::::゜::::::::::::::::::::::::::::。:::::::::::::::::::::。::::::::::::::::: ゜.::::::::::::
:. .:::::。:::.. ::::::::::::: ::::。::::::::::::::::::::::::::::::。::::::::::: . . . ..::::
:::: :::::::::.....:☆彡:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::。::::::::::::::::::::::::::゜:::::::::: ...:: :::::
:::::::::::::::::: . . . ..: :::::::::::::::::::::::::::::。::::::::::::::::: :::::::::::.... .... .. .::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::: :::: ::::::::::::::::。:::::: :::::::::::..... . .::::::::::::........ ..::::
:.... .... .. .::::::::::::: :::::::::::::::::::::::: ::::::::。::::::::::::::::::.... .... .. .:.... .... ..
:.... .... ..:.... .... ..... .... .. .:.... .... .. ..... .... .. ..... ............. .. . ........ ......
:::::::::::::::::::: ..::::: ...＿＿＿:::::::::::::::::::: ..::::: . ..:::::::::::::::::::::::::::: ..::::: . ..::::
:::::: ..::::: . ..::::: ／::::::::: . ＼:::::::::::::::::::: ..::::: . ..::::::::::::::::::: ..::::: . ..::::::::
... ..........／:::::::::::: ｀ﾟ o:。.. .... .. ..... .... .......... .. . ........ ...... 一度代州に帰って
... .....／:::::::::::::::: ＼.... .. .:.... .... .............. .. . ........ ...... 頭を冷やしてくるんだお
..... ..........|:::::::::::::::::: |.... .. ... .... .. ..... .... .. ..... ............. .
..... .......＼::::::: ／.... .. ........ .... ............. .. . ........ .....
... ..........>:::: < .... .. .:.. .... ..... ............. .. . ........ ......
... ........（ |:: / ）.... .. .:.... .... .. ......... .. . ........ ......
... ... .......`|::::::: /'.... .. ...... . .. ..... ............. .. . ........ ......
... ...... ....|:::::::::人 /::.. .... ....... .... .. ..... .... ......... .. . ........ ......
... ..........ヽ::::::ヽ,.Ｌ＿).... .. .:.... .... .. ..... .... .. ..... ............. .. . ........ ......
... ...... .... >__ノ三三.... .. .:.... .... .. ..... .... .. ..... ............. .. . ........ ......
.. ........ ..........三三三三.... .. .:.... .... .. ..... .... .. ..... ............. .. . ........ ......
. .. ... 三三三三三.... .. .:.... .... .. ..... .... .. ..... ............. .. . ........ ......
┌────────────┐
│ 李やる夫 迷走中… │
└────────────┘
831 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:13:03 ID:wIilI6x6
:::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::::
:::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::::
:::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::::
:::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::::
:::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::::
:::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::::
:::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::::
:::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::::
┃
┏━・・・・・・━┛
┃
:::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::::
:::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::::
:::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::::
:::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::::
:::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::::
:::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::::
:::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::::
:::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::::
832 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:13:21 ID:wIilI6x6
┌────────────┐
│オレが生まれてから… ...│
└────────────┘
.／￣￣＼
.／ _ノ ⊂_ ‐-' ＜
| （ ―） λ ヽ
,ﾍ__| （__人） ヽ ',
__,/ ｀ ＜ ⌒ﾉ . ｒ'-‐￢
／---‐――--.､ゝ＼ ノ 」-‐＞ヽ
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／⌒ヽ. ´_ノ / ´ l
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／ ／´ ｀ヽ ヽ. , , .!
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／ ／ ヽ l｀ / / /!
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／ ./ ＿ __ヽ-､ !/. ,' l !
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l ＿十''''''''"" ＼ ＜ ' l
【 黄巣軍 軍団長 朱やらない夫 】
┌────────────┐
│ええっと、何年だっけ？ .....│
└────────────┘
833 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:13:38 ID:wIilI6x6
┌────────────┐
│ああそうだ、３２年だろ │
└────────────┘
／￣￣＼
／ ＼
|:::::: ｜ “人生幾何ぞ”ってか？ 早いもんだろ常考…
. |::::::::::: ｜
|:::::::::::::: ｜ ....,:::´, .
. |:::::::::::::: } ....:::,, ..
. ヽ:::::::::::::: } ,）:::::::ノ .
ヽ:::::::::: ノ （:::::ソ: .
/:::::::::::: く ,ふ´..
-―――――|:::::::::::::::: ＼ -―,――ノ::ノ――
|:::::::::::::::|ヽ、二⌒)━~~'´
834 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:14:03 ID:wIilI6x6
┌───────────────────┐
│ガキの頃の事なんて思い出したくもない ...│
└───────────────────┘
／￣￣＼
／ _ノ ＼ 頭の硬い親父、乱暴な主人…
|:::::: （○ ） ）
. |::::::::::: （__人) クソみたいな毎日だった
|:::::::::::::: ｀⌒´ﾉ ....,:::´, .
. |:::::::::::::: } ....:::,, ..
. ヽ:::::::::::::: } ,）:::::::ノ .
ヽ:::::::::: ノ （:::::ソ: .
/:::::::::::: く ,ふ´..
|:::::::::::::::: ＼ ノ::ノ
|:::::::::::::::|ヽ、二⌒)━~~'´
┌────────────────────────┐
│逃げるようにして龐の反乱に参加したのが１４年前 │
└────────────────────────┘
┌────────────────────┐
│黄巣の旦那が決起したのがもう６年も前か .....│
└────────────────────┘
／￣￣￣＼
／ :::::::::.ヽ
/ :::::::::::::::::::: 〉
| ::::::::::::::::::/
随分とまぁ、いろんな事があっただろ | ::::::::::::::::::::l
| ::::::::::::::::::/
＼__ :::::::::く
. ,ｲ :::::::::ヽ
/ ｀ :::::::::::}
,' :::j .:::::::::/
,－´ :::ﾉ .:::::::::{
(,. - ―.i_ ::::::::::i
/ ::::::::::: }
. l,. ----ゝ.ー―一´ー--.._
_ ＿｣. ｀l￣￣￣￣￣￣￣!
{._ | | 厂￣￣ｌ￣￣| |
. ｀¨ﾞl__＿＿｣__j ∟..___|__j
835 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:14:22 ID:wIilI6x6
―― ､
／ 〉 ´ ＼
／ ／' __ ノ ゝ.__ ヽ 何度も何度も窮地に立たされたっけなぁ
/ /／〉 ( ー) (ー ) ｌ
ｌ ´ イｌ (___人___) ｌ 旦那を見捨てて逃げ出してやろうって
. ｌ ｉYｌ ｀ ⌒ ´ ｌ 何回考えたかわからないくらいだってのに、
. / ﾊ !.! ! 結局ここまできちまっただろ
. / / ' ヽ /
ｌ ／/ ､ゝ ／ ヽ_ ホントに悪運の強い御仁だよ
´｀ ー‐ '｀./ ｀ー､ ,－´ / ＼
. ｉ ｉｉ / ｀:.ｉ ｉ´ヽ. / ｀ ､
. , 'ｌ ｌ.! / ｌ ! ﾊ / ＼
/ ,:| | ヽ/ !＿' V , , ヽ
. / / ｌ | /:.:.:.:ヽ / / ／ ｉ
. !/ ! ｌ＼. ｉ:.:.:.:.:.:.ｉ ／ / / ｌ
/ ! ヽ. !:.:.:.:.:. ! ´ ! / !
┌─────────────────┐
│でも、それももう終わりかもしれない .│
└─────────────────┘
836 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:14:43 ID:wIilI6x6
／´.:':.:.:.:./:.:.:.:!:.:.:.: /:ﾊ:.:.:.:.ﾄ､:.:.:.: |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.丶
.:': / /:.:|:.:.: ハ:.:.:ハ! ＼:.:| ｉ:.:.:.:ｌ:.:.:.:.:.ｉ､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
. /: ィ:.: ｉ:.:.:!:.:./ :.:.| ヽ! |:.: /:.:.ｉ:.:. ｌ:.ヽ:.:ﾊ:.:.:ｉ:.:.: ｌ
/´ /:.:.:.!:.: ﾊ:.:! ﾍ{ イ´￣ ｌ:./ｉ:.:.:.ｌ:.:.:|:.:.:ヾ:.:|:.ハ:.:.:|
|:.:.ﾊﾍ:.L_ヾ ´ ｨﾔ::)フ }:' !: ﾊ!:.:.ｌ‐､:.:.:.:.!':.:.:|:.:.ｌ
|:/ :ハ ,ミ ゞ ´ !':.:.:.:.:'´｀ヽ:.:.:.:.:. ' ｉ:ｌ
!' ヽﾊﾋ} !:.:. /｀) 丿:.:.:. /:/!' やらない夫か？
ヾノ !:/‐' /:.:.:.:.:.:.:Ⅳ
ゝ､ !ーｉ:.:.:.:.:.:.:.:ｉ { こんな夜中に何をしてるんだ？
＼ ､ _＿ /:. |:.ﾊ:.:.:.:.:.!
ヽ ー ｀ . : : ｉ }:' ＼Ⅳ
. ､ イ: : : :. ｌ ｀ヾ
ー‐ ´ﾍ: : : : : : ｌ ＞‐-､
ゝ: : : : ｌ ...:.:´:.:.:.:.:.:.:.＞‐
_..ィヽ: : ! ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:´:.:.:.:.:
_..:.:´{:.:./: :.} .イ:.:.:.:.:.:.:.イ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
,....－:.:.:.:.:.:.:.:.ｉ:.:.ゞ __ .才´:.:.:.:.:.:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＜:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ゝ:.:.:.:.:.:／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
【 やらない夫の副官 朱珍 】
／￣￣＼
／ _ノ .＼ _,,
| （ ●） （●） |. ｌ;ｌ
. | （__人__） | ＿,_,|,|_, ちょっと考え事してただろ
| ｀ ⌒´ |, ト-=y 丶
. | } ヽ `ｉ,￣‐^ｌ 朱珍こそ何をしていた？
. ヽ } ヾ~ ` ｉ,
ヽ ノ _ ヽ、 ;ｉ,
,,＿,ｉ y,ｿﾄ,,__ ヽ、 ;ｉ,
,/r-'"j ／ ／ ｉｉ, `ヽ､-x,,゜r ;ｉ
,,／'/__.L、 ／ヾ、"ｉ `ヽ `;ｉ ｉ,
,／ /_ｉｰﾍ,ヽ､ , ／ｉ" ヽ、 ｉ `、'ｉ ｉヽ、
_,） ヽ " ﾈﾒ、_ｉｉ"~ ＿Yrｉ ｌ, ヽ、
_,,,>t 、ヾ、 ゞ;;/ ／ ,￢ V⌒ｌ
,y`;,,__ ,ｉ /ｉｉ' ／ r-／| ｌ ｌ
_／^,,, ヘ ｌ /ｉｉｌ ／ ｌ"v' ｙ } ｌ
v=4⌒ヽ、 j --,,,ｉf /ｉｉｉ| ,, 〈-ﾍ_,、 <、 / ｉ|
837 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:15:00 ID:wIilI6x6
_,..-－-､,..-‐.､_
,..‐:':.:.:.:.:.:.:.:,:.':.:.:.:.:.:.:.:.:.｀:ー...､
／:.:.:.:.:.:.:./:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.:.､:.ヽ
／:.:.:.:.:.:.,:.:./:.:.:l:.:,ｉ:.:.: ｉ: ',:.:.:',:.:.:.:.:.:.',:.:.:ヽ
. /:;:':.:.,:': :/: :.l:.:./l:.ハ:.:.:ﾄ､:',:.:.:',:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.ヽ
/ｲ:.:.:/:.: :ｉ:.:./l:/ !' ヾ:! ヾ!ヽ:.!ヽ:.:.: ::',:.:.:.:.:',
/'/:.:.:.':.:.:.:ﾊ/. !'_＿,,..-' ヾ ゝ､__ﾞ:! ヽ:.: :l:.:.:.:.:.l
l:.:.:.:.ｉ:.:.:.:ｉ'´￣ ￣｀ｉ: :l:.:.:.:.:.l
l:.:.:.:.:ヽ: :l ＿_ ＿ l:.:.!: :ｉ:.:.:l 軍の編成を改良しようと思って
l:.ﾊ:',:.:.ヽ! -――- -――- }ｲ:.:.:l:.:ﾊ! あれこれ考えてたよ
!' Ⅵ: :',｀ ｉ ｉ:.:.:ﾊ,' !
{ ﾐ,:.:', .:| ,':.:/ .} 今のままじゃ王重栄には勝てん
､ヽ,:.', :! ,':./ , ′
＼ゝ', ,':/メ 練度の向上から軍規の引き締めまで
ヾ:.､ ー ―― ｲｲ/ やらなくちゃいけないことは山積みだな
ヾ:ｉ ､ ￣ ｲ:/ .'
:l ヽ ／ l:'
,-┤ ｀ー－' ├-､
/ ゝ､ 才 ヽ
_,-'´ｉ ｀ヽ ,-‐' ｉヽ､_
_,..-'´ .l /｀ｰヽ / -‐ﾍ l ｀ー､_
_,...-‐'"´ l ハ Ｏ | | 〃 ハ l ｀ー-､_
838 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:15:22 ID:wIilI6x6
／￣￣＼
／ ヽ､_ ＼
（●）（● ） | お前はホントに頭の下がるやつだろ
_ /.i, （__人__） |
,.-r‐r',ﾉ'っ' （ | オレなんかのためにどうしてそこまでしてくれる？
,1,.!..iﾝ' . | |
. / 7´ ノ ヽｒ‐- -,. ‐`-,..,,_
,iｰ' ,ｨ' '"i´ ,ゝ、／'./.,.'.,.'´r',｀'"''''ー.､
io'iー‐ 'i ,ｨ7/.｀! ,ｲ /././ /./, ' .',
l l .l ,.//〃 .,' ,.'/././././././ i
/｀7 '''' ヽ ノ//// !/.,'./././././ ,' !
! .i r'´ /i,'.,'/ ./ /.,' ,' ,' ,' ,'./ ,'
', iﾉ-.､i.i.i.i.i ./,'.,' ,' ,' ,' ,' ,!' , '
i i'; l !l.l ! ,'.,'.,' ,' ,' ,' ,'.,ﾍ,_ ,.'
／: : : : : : /: : : :／: : : : : : : ヽ: : : : :: : `､
/: : : : : : : :/: : : /: : ,ｨ: /l: : : l: : |: : : : : : ::ヽ
;´: : : : : : : /: : ／|／ .|/ .!: : /i: : !: l: : : : : :丶
.i: : : : :|: : : : |／ |／ | /|: :|: : i: : : :ﾞヽ
i: : : : ::i: : : ::/ ´￣￣￣`'''' ´ ヽ|: : | .|: :丶 今更何言ってるんだ？
|: : : :,-ﾘ: : : | "疋;:ｿ` '`'-､_.i: : |: |: ヽ
.|: : :/-､',: : | , f:ﾃﾘ` /: : |: i丶. ガキの頃からの付き合いじゃないか
.ｿ､::l,.( _ ﾘ､:| l .｀ /l: :/| i
,|::＼__ ヽ| , //|/ |/. 何があろうとお前と一緒だ
ﾘl: ::| | ′ //
l::|ﾘ ヽ ` ― - 、 // オレも、龐師古もな
,ﾘ `､ `" ／ﾘ
,----亠--- ､_`.､ ／ 彡
/／￣￣⌒`ヽ` ＼::`::-､,_, ´.
839 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:15:40 ID:wIilI6x6
i: : : : : : : : : : : : : : : ﾍ:: :l !/ l/ ヽ::l i: :i: : |ヽ!
l: : : : ﾍ; : : : : : : : : : l-',:l──--､_,,!/ ヾ!l: :,' ヽ
ﾉ: : : : : r､: : : : : : : : :l ゞ-t‐jヾ /'ｰ､l:i/
!ｲ: : : :/ ﾍ: ﾄ; : : : ﾄ; :l ー¨- 〈ftﾂﾞ/|
i: : : ,' ',:l ',: : : l ',:l ',￣,'ﾊ!
',: : :ヽヽ-､!: ',: : :l '! 丶､l それよりお前の考えてた事ってなんだ？
',ﾄ､: : :ヽ__,,i ヽ: :l ／j
:i: : : : : :i ', ヽ! ＿ _ ,ｲ 良ければ相談に乗るぞ
',!i: : : : l ヽ、 ヽ r'" ∨∧;!
',::ﾄ;::ﾄ! ヽ､ ｀￣二¨/
ﾚi ヾ!: /
__f´¨ｰ--､＿ ー,--"
／￣￣＼
／ _ノ ＼
｜ （ ●）（ ●）
| （__人__） …今はまだ言えないだろ
｜ ｀⌒ ´ｌ
｜ } 明日他の連中も交えて発表するつもりだ
ヽ }
ゝ 丿
__＿＿（￣￣ /￣￣/´￣/＿
i⌒ゝ、 ヽ ヽ. / / ⊂) i⌒ゝ、
i;;;;;;;;;;|＿＿ Ｌ人 ￣￣｀´￣ ノ_＿i;;;;;;;;;;|
__. --─-- 、
∠ ＼
. ／,r / / ヽ ﾍヽ ＼
/// , | ｜ | | ﾍ ヽ
. |/ ｌ / | ∧ | | :| |、:|｜ ',
. | l | ､ﾄ､.|. |ﾊ ﾊ |ヽ!ヽ'Ｖ ｜
. lｲ lヽ| _ム-- ｀ レﾆニT | N
∨| |´ 'ﾓｼ´ ﾞー' |｜ | そうか… お前がそう言うからには重大な事なんだろうな
|ハ！ |/／
ヽﾄ、 l / じゃあな、お休み
ヽl＼ -─ .ｲ
l｀ ._ ／ ﾉ、
/ | ,rく. ヽ
. / ,ヘ / ∧｜
| ハ ', / ／ ∧!
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ー）（ー）
. | （__人__） ああ、お休みだろ
| ｀ ⌒´ﾉ
. | ｎｌ^l^l
. ヽ | ﾉ
ヽ ヽ く
/ ヽ ＼
840 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:15:54 ID:wIilI6x6
／￣￣＼
／ ＼.........:::::::::::...
|::::::: : | .... .........::::::::::...r‐ ' ノ. スマンな、旦那
. |::::::::::::: | .... .........::::::::＿ ) (_
|::::::::::::: |.. ..... ......:::（⊂ﾆﾆ⊃) でもオレにはどうしてもやらなくちゃならない事があるんだ
. |::::::::::::::: } ..... ......: ::::｀二⊃ﾉ.
. ヽ＿＿__ } ..... ......: :::: （( ￣
r'ﾆﾆヽ._＼. ﾉ.. ..... ......: :::::: ;;.
r':ﾆニ:_`ｰ三`:く._ [l、.
／: : : : : : :｀,ニ､: :_:_;＞ ／,ｨつ
. /: : : : : : : : / : : : ヽ＼ ,∠∠Z'_つ
| : :.:.:.:.:.: . :/: : : : : : l : ヽ. / .r─-'-っ
. |:.:.:.:.:.:.:.:.:.,' ''"￣: : :l: : : :l / ）:::厂 ´
|:.:.:.:.::.:.:.:ｌ -─-: : /:_:_:_:_l /￣｀Y´
. |:.:.::.:.::.::l._＿: : : :/::: : : : :l/⌒ヽ: :〉
841 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:16:15 ID:wIilI6x6
翌日、朱やらない夫は軍団の主要メンバーを自らの幕舎に集めた。
''"'''''::----::'''''''''''"''"~~~''"''～"''"''"^^^^'"""'"''"'～～'"''"''"''"''"'~"''"''::---::''''''''''
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
ii ll|ii !!ii ||ii i!!l |llli ii ll|ii !!ii ||ii i!!l |llli ii llii !!ii ii i!!l llli ii ll|ii !!ii ||ii i!!l |llli ||||ii!!liii!lli ||ii i!!
wWiijiijwWWjwwjjiijijiwWjijjiijWWwjiijijijwwWWwjiiiijijiwwW ＿wwWWwjiiiijijiww
／|＼ ￣´~ ~" "''' ‐-
．,,.、,、,,,从仆ミ ／ │ ヾ
,,､,,､ ,,､,,､ ／,,_＿_l!__＿ ＼__,,＿__,,＿__,＿_
,,::::,,::::::::::::::::::;;;,,::::,,:::::::::::::......... / ∥ .! ＿∧
"ﾞﾞ~ ~ﾞﾞ"''''''"ﾞﾞ~ ~ﾞﾞ"''''''::;;､,,::::. / ∥; .! （＿・ |
ﾞ~ :: :: ﾞ~ ﾞ':;::::Wiiiw /. ∥. ! | ＼
:: ﾞ~ ,,;;":::: ,,､,,,､ / ∥ ! （ ￣￣￣）^)
ﾞ~ :: ﾞ~ ﾞ;;.,::::::::... '' ．.,,__ _,,..,_ ∥．.,,__ _,,..,_!_,.．-'''" ||｀ || ( | （
:: :: ~ﾞﾞ"''i;､:::: ~`"''~ Wiii'~ ~ '~ '
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●）
| （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ
| }
ヽ }
ヽ､.,＿＿ __ノ
_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_ l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||::::: /::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::
842 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:17:16 ID:wIilI6x6
古くから彼に付き従う朱珍と龐師古
__. --─-- 、 ／爻爻爻爻爻爻爻 :ヽ
∠ ＼ .'´爻爻爻爻爻爻爻爻: : |
. ／,r / / ヽ ﾍヽ ＼ 爻爻爻爻爻爻爻爻ｼ: : |
/// , | ｜ | | ﾍ ヽ 爻爻爻爻爻爻爻シ : : /,_ヽ
. |/ ｌ / | ∧ | | :| |、:|｜ ', .爻爻爻爻爻シ : : : : : ﾍl,b） ヽ、
. | l | ､ﾄ､.|. |ﾊ ﾊ |ヽ!ヽ'Ｖ ｜ 爻爻シ: : : : : : : : : :／ ﾞ＜,,__ ＼
. lｲ lヽ| _ム-- ｀ レﾆニT | N ミ＿ : : : : : : : :_;:-'ﾞ,..-ﾌ ＼（ ヽ ,.ヽ
∨| |´ 'ﾓｼ´ ﾞー' |｜ | ミミミミミﾐｰ'"´,.-彡//'r ｰ''ﾞﾉﾉi ヽ
|ハ！ |/／ ミミミミミミミ-､V _,ﾚシﾉ !ﾉ ﾉ ヽ
ヽﾄ、 l / ミミミミミミミミく ￣ ﾉ
ヽl＼ -─ .ｲ ｀''-ミミミ三三三 ,／
l｀ ._ ／ ﾉ、 ｀（ r'''ヽ､,.--r-､＿__,. -'',ﾞ､|、
/ | ,rく. ヽ ヽ-ﾆ二-‐'ー',.=､,＝r''ﾞ |: :ヽ
. / ,ヘ / ∧｜ ／: : : : : |: : : : : （⌒'⌒)）ヽﾉ: : :
【 やらない夫の副官 龐師古 】
副将格の胡真、参謀の謝瞳
/..ﾚi r ,.,i ., ,!, .,,ﾄ, .,_i .,_ .,＼ ..,＼ _,. -―=＝=―- ､_ ＼ ＼
. // ' ﾚ' '`N`/ﾉ !:.ヽ`ヽ ` ヽ !＼! '! ／ ／ , / ｀ヽ, ＼ ＼
f:::::::::::::::::..:::::::::Y.,.＼!＼i.,ﾄ,:!ヽ, `::: .::/.! ／ / .::/／ _〉、_＼ | r’
.|::::::::::::::::::::,..--" ＼ ＼`!`'ヽ|, ｨ／!/ ./_ _-_‐/_‐_‐:ｙ'´-_-/‐／ ＼__ﾊ |⌒|
!::r-..,_:::::/" / ` ＼ '!／ |.! Y /:::l /￣.:／l≠‐-､ ヽ ヽ | |
ﾚ' `ヽ'!::ﾉ r'-.,,,_ ヽ .! | | ﾉ ,ﾉ _:l i _;ッrr=ｔぅ、 ,.-､| ､| |⌒|
/ !``）|::! ,rr'''T‐-.,_ ! / ＿,,.! ./ ,ｲ::::/r'| 〈 ヽ!.ゞﾟノ` ,/=ｖ'´ .,ﾊ | |
＼'._ (_ " ``-'..,..'..,`' r'",r'" ／ ! ｌ |::〈 く（: : , l ￣ （ﾟｿｙ` （ ,ﾉ |⌒|
|ヽ`-! _ `' |`'".! | | ｌ:::::＼_|: : | .:ゝ 冫|、､} ） | |
/ `'-| _,,...-＜.,_ .! | / .ヾ ＼_:::ﾉ人l .:､） ー_- ﾉ ）ﾉ' |⌒|
! .'く, ., | | / 〉く:ﾉ::ﾄ､.:{ .イ | '´ r‐y'⌒ヽ
/ ! ＼ ,.-'' `'-.J／ .v'(____,ﾉ＼):/ ヾゝ ,ゝ､_／ ヽ!（ 人_j/⌒'､）
//,. | / ヽ .＼ '"￣二''"／ , '´: :／: : ﾉノ. / 、 ｀ヽ ｌ ,そ⌒ヽ.）
. /::'//i .!.! '! ＼ / （ _,. -‐'´￣￣`ｰ-､（_ ＼ { ノ⌒ヽﾉ
,r'''''/:/.ﾚ | /| ,|! |! i `'--r--'" .厂 ...::::::::::::::..... ＼）ヽ ＼ 〉 ｀ｌ⌒ｌﾉ
,.-'"::::／::::':::ﾚ|///.|!.|:!::| / ///|＼-.,. -‐=ﾆニ二ニﾆ=‐-､ ＼_） /へ / ,|⌒|
【 胡真 】 【 謝瞳 】
843 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:17:39 ID:wIilI6x6
恐らくは後にやらない夫の下で名を挙げる将帥たちも
臨席していたに違いない
今はまだ一介のクマーだクマ そのうち出世してやるクマ
∩＿＿＿∩ ∩＿＿＿∩ ∩＿＿＿∩
| ノ ヽ | ノ ヽ | ノ ヽ
/⌒) ● ● | /⌒) ● ● | /⌒) ● ● |
/ / ( _●_) ミ / / ( _●_) ミ / / ( _●_) ミ
.（ ヽ |∪| ､＼ .（ ヽ |∪| ､＼ .（ ヽ |∪| ､＼
＼ ヽノ /´> ) ＼ ヽノ /´> ) ＼ ヽノ /´> )
/ / (_／ / / (_／ / / (_／
/ ／⌒ヽ ⌒ヽ / ／⌒ヽ ⌒ヽ / ／⌒ヽ ⌒ヽ
（ ） ） （ ） ） （ ） ）
彼らの前でやらない夫は重々しく口を開いた。
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●）
| （__人__） 単刀直入に言うだろ
| ｀ ⌒´ﾉ
| } オレは黄巣を見限って朝廷に降伏しようと思っている
ヽ }
ヽ､.,＿＿ __ノ
_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_ l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||::::: /::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::
844 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:17:55 ID:wIilI6x6
その言葉はあまりにも重い衝撃を伴って並み居る諸将に叩きつけられていった。
ナ ゝ ナ ゝ / 十＿" ー;=‐ |! |!
cト cト /＾､_ﾉ | ､.__ つ （.__ ￣￣￣￣ ・ ・
.
ミﾐ:::;,! u ｀ﾞ"~´ ヾ彡::l／VvVw、 ,yvヾNヽ ゞヾ ,. ,. ,. 、､ヾゝヽr＝ヾ
ﾐ::::;/ ￣ﾞ`ｰ-.､ u ;,,; j ヾk'! ' l / 'ﾚ ^ヽﾍ＼ ,rﾞゞﾞ-"､ノ / l! !ヽ ､､ |
ミ/ J ﾞ`ｰ､ " ;, ;;; ,;; ﾞ u ヾi ,,./ , ,､ヾヾ | '-- ､..,,ヽ j ! | Nヾ|
'" _,,.. -─ゝ.､ ;, " ;; _,,..._ゞｲ__／/〃 i.! ilヾゞヽ | ､ .r． ヾ-､;;ﾉ,.:-一'"i
j ／ ,.- ､ ヾヽ、 ;; ;; _,-＜ /／_,,＼' "' !| :l ﾞi !_,,ヽ.l `ー─-- ｴｨ' (． 7 /
: ' ・丿 ￣≠Ξｲ´,-､ ヽ /ｲ´ r． `ー-'ﾒ ,.-´､ i u ヾ｀`ー' ｲ
＼_ _,,......:: ´ﾞi､ `¨ / i ヽ.__,,... ' u ﾞl´.i･j.冫,ｲﾞl ／ ｀`-､..- ノ :u l
u ￣￣ 彡" 、ヾ￣｀`ﾐ::.l u j i､｀ー' .i / /､._ ｀'y /
u ｀ヽ ﾞ:l ,.::- ､,, ,. ノ ﾞ u ! /_ ￣ ー/ u /
_,,..,,_ ,.ｨ､ ／ | /__ ｀`- ､_ l l ｀`ｰt､_ / ／
ﾞ u ,.／´ " ｀`- ､_Ｊ r'´ u 丿 .l,... ｀ー一''/ ノ ﾄ ､,,_____ ﾞ/ ／
./＿_ ｰ７ /、 l 'ﾞ ヽ/ ,. '" ＼｀ｰ--- ",.::く､
/;;;''" ￣￣ ───/ ﾞ ,::' ＼ヾﾆ==＝'"／ ｀- ､ ﾞー┬ '´ / ＼..,,__
、 .i:⌒`─-､_,.... l ／ ｀ー┬一' ヽ :l ／ , ' ｀ソヽ
ヾヽ l ` ｀ヽ、 l .／ ヽ l ） ,; ／ ,' '^i
845 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:18:16 ID:wIilI6x6
,..:':::::::::::::::::::::::::::::::::／ﾚi: : :=三ヽｧｭ、
／:::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::i: : : :彡爻爻爻ﾄ､
,.:'::::::::::::::::::::::::::::::::::／:::::_:::::::i: : : :.彡ミﾉ爻乂ﾊ＞､
. ,:'::::::::::::::::::::::::::::::::::Ｙ::::／ V:::::'; : : : :Vﾌ爻Nﾄ､乂ﾉﾊ＼
. /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::l ,.ィ::ヽ::::'; : : //ﾀ天乂Vlヾﾊ爻ハ
/::::::／¨ヽ::::::::::::::::::::__／／''"¨ヽ:＼:ヽ//: :;斥爻lﾊl∨Ｘ<乂ﾊ.
/::::/／ﾆ! Ｖ::::::::::／ '" _, ,_ ';:::::ﾄ、､: : : 元爻爻乂ノﾊ乂!
/:::/ （/ l ヽ::__ﾉ くｨｪｭ｀ヽヽ:::i ＼::／ ﾚﾊ乂乂夂ﾘ
,':::::i ヽｒ‐､! ヾ-'..,,ﾉ ヽ! i 丶;.: : : : :／: :.::::::ﾉ
. ,'::::::::!ヽ ヽ ､ /¨ ‐-,=< ｀T彡,.ｨ-‐ﾞ::::､::::::::::::::／
/ヽ;::::::::::l. ＼. / / / / u i ,. iｭヽ'´i::／ ｀¨ﾞ "´
::::::i:::::::::::ヽ ｏ ) し' ｒ'_,ノ ｌ,／ !'-' ／
::￣￣￣::¨｀ｰ':‐-..､ u _ V ,ﾉ ／ どういうことだやらない夫ー！！
::::::::::::＿＿＿::::::::::::｀丶 ｕ ,.ィ´-ﾐ､.__｀¨ ´ / 今まで何年黄巣と一緒に戦ってきたと思ってんだー！
￣￣::::::::::::::::::::｀ﾞ:丶::::::::::＼ { ヽ:::::ヽ ) u /
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼:::::::ヽ i＼ ﾄ､:／ .／ どうして今になって寝返る！？
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 丶::::ﾊヽ.｀¨ ﾉ ／ きちんと理由を説明しろー！！
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼:i、｀¨, ／
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼ｲ
846 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:18:35 ID:wIilI6x6
／￣￣＼
／ _ノ ＼ いいだろう、説明してやるだろ
| （ ●）（●）
. | （__人__） 黄巣が長安を落としてから１年半
| ｀ ⌒´ﾉ
. | . } だが一向に関中一つ制圧できず
. ヽ } ( 唐の節度使たちに苦戦を強いられてるだろ
_ヽ ノ｀ヽ､_ ）
_/｜＼ ` ､,__ ､小 L ￣ ヽ （ オレの軍も王重栄の軍には手を焼かされっぱなしだ
_, ハ ＼ ｀ ァ､ /ﾍ,レ―‐‐､__i__,） この状況は非常にマズイだろ
, -‐ ´ ,ゝ ＼/ _ 又／ ,ヽ＼丁
/ ヾ. ＼ , ｲ{｀< ＿ ,ィ 〉〉〉|
/ ｀ﾞヾ＼ ヽ／ ヽ＼｀く´ / ｀ｰ(/ |
! ´⌒｀ ヽ ／ ｀ーヲ｀〈 i !
847 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:18:55 ID:wIilI6x6
/ / .| /j ./ ∧ ﾊ.....:.:.:|:.:ヽ.:.:ヽ.:.:.:.:ｽゝ
/ / ,| / |.:.:.:/|.:.:.:.:./ |.:.:| `､.:.:::|､:.:|.:.::.:.:|.:.:.:.:`､
j | .:.:/|.::/ |.:./ |.:.:.:/ |,.:| `､:.:|ヽ:ﾊ.:.:.:.:|:.:.:.:::.:i
ｿ| .|.:::/| |;/ .|/ |.:/ |.:| `;;| ﾘ `､::.:|::::ﾍ:.:|
| ..:|.:|/|.:|"ﾅ'''^-､,,,__ .|ｿ ,ﾘ__,_,,,,､--''''ヽj:..:|::..:ﾊ:.|
|...:.:.|.::::|.:.| ,_________ `'''' y ''"___________ /.:,j.:.:.:| ﾂ
. |..::ri..:::ヽ;,| 弋ﾂﾇｦ` ､ 代ﾔｵｿ j.:.:.:/y.:|
ﾘ |ｨ､.:.:.:|ﾂ `￣ ￣ , ￣ ￣´ |:.::/| ;ｿ
| f.`､::,|. | j.:.:/ｿ それが理由か？
＼ `､|. .i,､ ,i.:.:/´
ヽ-ﾘﾄ. j ,ﾞ ,/.:/ だがまだ黄巣が長安を占拠している事実には
`ｯ､ヽ. ´ //ﾘ 変わりないと思うがな
,ﾘ｀､`l､. ,....,_____ /;/
ﾂ,|` ､ `'''''''''''´ ,／ﾘﾂ “今”、“ここで” 裏切ろうという説明にはなっちゃいない
r''j ` ､ " ,／|-,
,| i, ` ､___ ,／ .| |､
/::| `､ .j h`::､
／::::::.| `､_ ./ i::::｀､
,,,_ｰ/:::::::::::::| ∧___ /､ |:::::::` ､__
,,,ｰｰ"´:::::/::::::::::::::::| / ヽ ￣'i ノ | ヽ |:::::::::::::`､｀ヽ､,,,
. ／ .,_ ､ ヽ､
／ ／ l / ＼ ヽ
/ / / ./ ヽ ｀i l
. ﾊ / / / / ＼ ヽ ヽ!人
ﾉ ｌ / /／ _ﾑ ', 人 ヽ
/ ', / .//_,. -‐ /_,....､!､ Y､|
/ｲ ',. / /ｿ _,.=､ 〈:;;｡:ｌ〉 | ﾊ ﾘ
∥| ', ; |､ .| ｒi´;;;;｡:l `-'' l.lﾉ
ｌ i ', l ヽ.ｉ人ヽ:::_ｿ ｀ ; ',.| 恐れながらその問いには私がお答えいたしますわ
ヾヽ ｒ'´l ヽ ヾ ´ ' ,'ｌｌi
ヽl ∥ 人ヽ _, /.l∥
_,. ﾉヽll､ l ｌヾ -=ﾆｿ / ﾉ .!
ゞ=＝'´ー- |ﾉヽ |i __ /从
／ ／ ／ | |ノ ヾ ￣ ｉ ―'
848 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:19:32 ID:wIilI6x6
〃 / 〃 '´ ':. ﾍ ヽ }
〈(. / 〃 / ／ ':. } } } }
､{ ﾚい ｛{ / ／ ＿,. ‐' ,.、V / }ノ
八 ,r { {V/ ／￣＿ /__ ｀∨ ｝jﾉ
（ V {从 |7¨fて「乏` fﾗてﾊ>从jノ丿
.､ゝj| | `弋::::::ﾉ ﾋ::ﾉ / |/
):| ', 、 ﾊ |
rく:::| {＼ / ﾉ ﾘ 黄巣は数十万の民衆を兵に駆り立てて
` ー--=彡 `| { { ﾄ､ -‐ｧ .ィ ′ 洛陽と長安を落としました
≠´￣ j/,ハ ﾘ ､ ｀¨´ , イ /l 人
／ / . -‐彡ノ 八{ ` . _, '′ l/ | / ） しかも恐れ多くも皇帝を僭称し、
/ ／ , -‐'⌒ﾝ {=ﾐ 、 j/ 百官の任用もメチャクチャですわ
〃 / r＜::.::.::.::.:.:..＼ {＼::.:`'ｰ- ､
.{{. '" ∧::.::..｀ヽ::.::.::.:.:..＼ ,. -‐- 、 j ＿___::.:..＼
.// ノ '::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::/ ニ二.ミ(,. -─-ヽ::/＼
../ '::.::.::.::.::.::.::.::.::./ -─ ｀ヽr‐…￢{ / ヽ
_,. -―=＝=―- ､_ ＼ ＼
／ ／ , / ｀ヽ, ＼ ＼
／ / .::/／ _〉、_＼ | r’
/_ _-_‐/_‐_‐:ｙ'´-_-/‐／ ＼__ﾊ |⌒|
Y /:::l /￣.:／l≠‐-､ ヽ ヽ | |
ﾉ ,ﾉ _:l i _;ッrr=ｔぅ、 ,.-､| ､| |⌒|
/ ,ｲ::::/r'| 〈 ヽ!.ゞﾟノ` ,/=ｖ'´ .,ﾊ | | 今、やらない夫様の武勇は全軍に鳴り響き、
! ｌ |::〈 く（: : , l ￣ （ﾟｿｙ` （ ,ﾉ |⌒| 関中各地で戦いを繰り広げてきました
| | ｌ:::::＼_|: : | .:ゝ 冫|、､} ） | |
ヾ ＼_:::ﾉ人l .:､） ー_- ﾉ ）ﾉ' |⌒| しかし孟楷ごときが兵事を壟断し
〉く:ﾉ::ﾄ､.:{ .イ | '´ r‐y'⌒ヽ 援軍要請も握り潰される始末です
v'(____,ﾉ＼):/ ヾゝ ,ゝ､_／ ヽ!（ 人_j/⌒'､）
, '´: :／: : ﾉノ. / 、 ｀ヽ ｌ ,そ⌒ヽ.）
（ _,. -‐'´￣￣`ｰ-､（_ ＼ { ノ⌒ヽﾉ
厂 ...::::::::::::::..... ＼）ヽ ＼ 〉 ｀ｌ⌒ｌﾉ
…話が横道にそれるのを許してもらいたい
849 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:20:00 ID:wIilI6x6
後に“立身出世の階梯”とまで呼ばれることになる科挙であるが、
唐代においてはそこまで重要視されていたわけではなかった。
／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| もっとちゃんとした字を書いてこい！ 落第だゴルァ！！
＼＿＿ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
━━━∨━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
,＿＿
iii■∧ /
━ (,, ﾟДﾟ) / ━━━━━ ∧∧━━━━ ∧∧━━━━━━
| つ ∇ (ﾟДﾟ；) (ﾟДﾟ,,)
| ｜┌─┐ /⊂ ヽ /⊂ ヽ
～| ｜｜□｜ √￣ (_＿_ﾉ～ √￣ (_＿_ﾉ～
∪∪ ｜ | || ━┳┛ || ━┳┛
￣￣￣￣｜ | ＝＝＝＝∧＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
／￣￣￣￣￣￣￣ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
｜ うわぁ、また落第だよ……
＼＿＿＿_ ∧
／￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| また３年間も浪人生活か…
＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
なにせ唐代の科挙の合格者はわずか 約３０人／３年（進士科のみ）である。
これでは広大な中国を支配するために必要な人員をまかないきれるはずがない。
では唐王朝の人材はどこから供給されていたのか？
850 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:20:26 ID:wIilI6x6
唐王朝の官僚体制の中で最も有力だったのは魏晋南北朝以来
勢力を握り続ける門閥貴族たちである。
唐後半期に宰相となった者は父・祖父も高官だったケースが多い。
,,､r''''"￣ﾞﾞ`''ｰ .、
,rﾆ,_ ミ| ヽ.／~~`ヽヽ.
,;" `-､,／ ﾞ!,ﾞ'i,
,:i' _ ----､`i, ﾞi,
,l 'l ､ | ,r-ｯ---rﾞi, ﾞi,
l, i' ､_,,,.-ｯ'ﾌ,）tr'"===='" ﾞi ,ﾄ.､
ﾞt,'i `'フ",:"!, ` |' i l
r' i, ''" : ! _ ﾞir'r l,
私は門閥といえるほどの名門ではないぞ |ヽﾞi ﾞ' i;:. ヽ ﾞ'| ,!
科挙にも合格した優秀な男だ ﾞi, ! ! ~;; ＿__， ,､ノ
ﾞi, ,,; -''"~,､ ,/ |
`" ﾄ、 " ` / |
| 'ヽ. .| / .|
| ﾞi,ヽ._ l __,,./ .|
! _,,,二ﾞ~r-:'::::::::::::::::┴┐
,rﾞ‐'"---i | |~~.........---r ﾞi |
| ｒ''''''''i i,ﾞl | ,,! ''''''''7i_,,,! |
｀ヽﾄ,
｀'ｰ-､..::::...:':､..､. ﾚ1 ______ 【 同平章事 王鐸 】
^''ｰ-､ ｀'ｰ|`''ｰ-､;_`ヽ:.. -‐''",. -‐''"｀
｀'''ｰ-､,_:::::{ ｀ﾞ''ーr､￣＼
i :::::::;;;＞′_,.へ. { ＼ ｀､
r'⌒'| ::i"´ ￣｀''ｰヽ､j ﾚ'′ ＼ ｀､
| i´ヽ| ::| `､￣ﾟ` (ｿ .＼. `､ 親父が宰相だろうが
ヽヽ^'l. ::| ￣ ｀i ＼ ',
ｰ-＜｀ﾌ''ヽ. :| l ヽi 出世できたのはそのお陰もあるだろうに
￣｀''''ヽ､:;| ｰ-′ l
￣｀7 ,.. ‐''"j＼
/､ {: ヽ
/ ｀＞､ { ／
/ ／l ｀''ｰ‐'／
851 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:20:51 ID:wIilI6x6
しかも皇帝の側近くに仕える宦官の存在もある。
唐の宦官は自分たちの意思で皇帝の廃立を左右するほどに力をつけており、
朝廷内部で官僚たちを抑えつけることも多かった。
_,,.. - ..,,,_ .!
.,..-,⌒ ｀`'ｰ ,,. |
.／_,,,☆.........＿,,_ ＼ !
./｀´' , ｔｲ ／゛ ｀ﾞﾞ',‐_,, .ﾞ┤
,',i'''､ | iﾞ"/ .,..- 、 ﾞｉ| !
│l!!!!! .lﾞ .! .| .!!!!!!! ﾞl l |
.l ｀" ｌ ゛ .ヽ ﾞ'---'" /| .,!
:l!..,, ‐" `-､＿__,.／ ! l ゲロゲーロであります！
.', .__, ,_ ! .!
ｌヽ .,ｨ'ﾞ', !`'x、 ,lﾞﾞ │ .! 真の実力者は我が輩たち宦官なのであります！
|ｘ‐ﾞ''^｀ﾞ厂アﾞﾞ｀''r‐ ...'､、 .',. ! 皇帝なんて我が輩の弟子に過ぎないでありますよ！
', ｀', ''''il ゛ ._ｉl≒ﾆ―--ﾆ',....,,,,,,,!
、 ゝ..',',ﾞｲ .,,!ﾘ.,i'___,,コﾚ-..,,、
i!!! ! ',,ﾞ;;;;ｯl'!/〃 ｀ｯ′｀`'ｰ､
'ﾞll|、 ｌ'lH H-,'ﾘ ,,'｀' ,..,,,、/ ,i !
! !Ｌ,,_ ｀'.ｌ二／l'､ ..＿,,,iｒ'" ,i', |
,'ﾘ-〟｀ﾞ'!ﾐ--i'`） / ﾞl .,!
ﾞゞｽﾞｙ--‐'´ .',_. ,,.... -‐'" ./ .|
`-,,＿_,,／゛.,_,, .|
'''i ..,,,,,,,,r', |
!r､ / " |
. ' ,、 .＼ ,, ｜
【 観軍容使 田令孜 】
852 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:21:15 ID:wIilI6x6
唐代における科挙合格者はそんな門閥貴族と宦官の間に挟まれて
出世も覚束ない状態だった。
∧＿∧ やあ
（´・ω・｀) / ようこそ、科挙合格者のたまり場へ。
／∇y:::::::＼ [￣￣] この葡萄酒はサービスだから、まず飲んで落ち着いて欲しい。
|:::⊃:|:::::::::::::| |──|
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣| うん、「受かっても大して意味無い」んだ。済まない。
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|￣￣ ろくに就職も出来ないしね、謝って許してもらおうとも思っていない。
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣／|
∇ ∇ ∇ ∇ ／.／| でも、合格を知らされたとき、君は、きっと言葉では言い表せない
┴ ┴ ┴ ┴ ／ ／ .| 「ときめき」みたいなものを感じてくれたと思う。
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|／ | 就職難な世の中で、そういう気持ちを忘れないで欲しい
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ | そう思って、この酒屋を開いたんだ。
(⊆⊇) (⊆⊇) (⊆⊇) |
|| || .|| | 運が良ければ藩鎮の幕僚になれるから、まずはそこから頑張りな
.／|＼ ／|＼ ／|＼
科挙に合格するためには人生を棒に振るほどの勉強が必要であり、
合格したとしても立身出世が約束されたわけではない…
合格すら出来なかった者はどういう気持ちを抱くだろう？
853 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:21:42 ID:wIilI6x6
野心と才覚に恵まれながらも科挙に合格出来なかった者たちには
当然不満が生まれていく。彼らはなんとしても名を挙げたいと思っていた。
そんな科挙落第生の代表がこの男であり
/: : /:: : : / : : :.!:: : : : !: : !: : : ヽ:: : : : : ',
/: : /: : : 斗--､ :|: : : : :|: : | ,ィＴ: ',: : :ヽ : !
|: : |: : : : : |: / ＼: : /|:.ィ: :ヽ: : :.|.: : : ﾄ､:|
|: : |: : : : /!/ ⌒ヽ| :/ |:./⌒ヽＶ: |.: : : | V
＜ : _: : : / 〈 {} |/ .ﾚ {} } |:./ヽ: : |
＜:: |. 小{ _,,.. - ､-.,_ ﾚ{: :.|ヽ:|
厶ﾍ ﾊ ､ {ﾊ/ V 官僚として出世できないなら
＼_! ＿ ' ! 塩の密売で一山当ててやるぜ！
ヽ Tﾆｰ‐‐‐,‐'' ／
___,ｒ| ＼ ｀二二´ ／
／:/::::| ＼ ヽ ｀_⌒ ィ´
／::::::/::::::| ＼ ´ ∧＞､
／:::::::::::/::::::::| ＼ / !＼::`ｰ- ､
【 黄巣軍指導者・自称皇帝 黄巣 】
謝瞳もその一人である。
// / / / ／ ＼ ＼ ＼:::＼
ﾉﾉーﾉﾉ＝=ﾉ==ﾉ=-ノ ＼-==ヾ==ヽヽ==:::i
丿ﾉﾉﾉ i / /i ／ ＼:::＼ﾍ:::ヽ ヽ:::|
丿| ｿ /:::ﾉ |/ ヽヾ ﾊ i |
ﾊ | | ﾉ:::ﾘ=ヾ￣￣｀、 ´￣￣ﾘハﾊ:::|:::| |
ハ ﾘ:::ﾉ |,-===、 夕三卞 | リ丿:i |
| |:::::| / ! とヽ i . ,,,,と.iヽ ｿ:::|:::ﾊ 下は無能（孟楷）によって専断され
|ハ:::ﾊ ヽl. . .'''. .l ､. . . .ﾉ ´ |::丿i｜ 上は指導者（黄巣）に賢才が無い
丿i:::ハ 丶==´ i ￣´ 丿|:::| i
ﾉハ:::ﾊ 、 ハリ:::| これは国が滅びる兆しというものですわ
ｒ | i::::::ﾊ ＿＿, ノﾘ:::/ﾉﾉ:::＼
|＼ヾ、:::|;:;:＼ _ ／丿/丿ﾉ::::::::::）
へ｜;:;:＼＼|;:;:;:;:;丶 ／|;:;:/ﾉ／|/::::::::::ﾉハ
/::::::＼;:;:;: ＼＼＼;:;:::::丶、 ／::::::|i／::::::::::::::::／;:;:;:ハ
854 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:22:25 ID:wIilI6x6
『旧五代史』謝瞳伝に記されている謝瞳の言葉は
文辞美しく修飾的だが、どこか具体性を欠いて理念先行的である。
まさしく中国人士大夫の言と呼ぶに相応しい。
j/ // ／ ＼ ＼
/, j/ / 丿 ＼ ヽ ヽ
// ″ / ／ ＼ , ﾍ
/ 〃 // ／／ ＼ ﾍ ', 〉
∧ 〃 ' ／ ヽ j∧', ﾊ
| ｛{ { /( __｣ ﾄ､ }｝ }
八,ﾊ Ｖ/｢¨''_ｰ- ､ '´__ jﾉ__Vﾘ 〃j/
ヽｉ＼ﾊrく(.｢{て孔` 圷アﾘ )> jノ |
j )ﾍ 弋_,, り ゞ _,ﾉ / |
ｉ ' { ′ | まして唐王朝は未だ滅びず関中各地に唐の兵が雲集し、
八｛ ﾍ ′ / , ﾘ 長安奪回を大義名分に掲げて息巻いているのです
从 } ＼ -‐- ｲ / ∧
'. j ,r个 ､ , ィ ﾚ'い/ これがどういう状況かおわかりにならないはずは無いでしょう？
∨ 《 丿 } ｀ ._,. ' | }〉 jﾉ
,. :‐'´丿 ﾄ､｀丶、
. イ::.::.::.::.'. /.::.::.::.:`:...、
,. '′ |::.::.::.::.::.:、__ __/.::.::.::.::.::.::.:.｢` 、
／ |::.::.::.::.::.:..＼ ` /.::.::.::.::.::.::.:.: | ＼
855 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:22:50 ID:wIilI6x6
おそらく謝瞳がやらない夫の発議に賛同したのは
_,. -―=＝=―- ､_ ＼ ＼
／ ／ , / ｀ヽ, ＼ ＼
／ / .::/／ _〉、_＼ | r’
/_ _-_‐/_‐_‐:ｙ'´-_-/‐／ ＼__ﾊ |⌒|
Y /:::l /￣.:／l≠ ヽ ヽ | |
ﾉ ,ﾉ _:l i _;ッ .| ､| |⌒| このまま賊軍の中に居たってしゃーないしw
/ ,ｲ::::/r'| 〈 /＼ /＼ ｖ'´ .,ﾊ | |
! ｌ |::〈 く（: : , l ｙ` （ ,ﾉ |⌒| ここでこいつが朝廷に寝返ってもらえれば
| | ｌ:::::＼_|: : | .:ゝ （__人__） |、､} ） | | 私も出世できるに違いないww
ヾ ＼_:::ﾉ人l .:､） ﾉ ）ﾉ' |⌒|
〉く:ﾉ::ﾄ､.:{ .イ | '´ r‐y'⌒ヽ ナイスタイミングwww
v'(____,ﾉ＼):/ ヾゝ ,ゝ､_／ ヽ!（ 人_j/⌒'､）
, '´: :／: : ﾉノ. / 、 ｀ヽ ｌ ,そ⌒ヽ.）
（ _,. -‐'´￣￣`ｰ-､（_ ＼ { ノ⌒ヽﾉ
厂 ...::::::::::::::..... ＼）ヽ ＼ 〉 ｀ｌ⌒ｌﾉ
-‐=ﾆニ二ニﾆ=‐-､ ＼_） /へ / ,|⌒|
（(_）
この程度の思惑だったのだろう。
856 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:23:10 ID:wIilI6x6
. ／ .,_ ､ ヽ､
／ ／ l / ＼ ヽ
/ / / ./ ヽ ｀i l
. ﾊ / / / / ＼ ヽ ヽ!人
ﾉ ｌ / /／ _ﾑ ', 人 ヽ
/ ', / .//_,. -‐ /_,....､!､ Y､|
/ｲ ',. / /ｿ _,.=､ 〈:;;｡:ｌ〉 | ﾊ ﾘ という理由で私は朝廷に寝返る事に賛同します
∥| ', ; |､ .| ｒi´;;;;｡:l `-'' l.lﾉ
ｌ i ', l ヽ.ｉ人ヽ:::_ｿ ｀ ; ',.| 恐らくはやらない夫様がお考えになっていることも
ヾヽ ｒ'´l ヽ ヾ ´ ' ,'ｌｌi 同様ではありませんか？
ヽl ∥ 人ヽ _, /.l∥
_,. ﾉヽll､ l ｌヾ -=ﾆｿ / ﾉ .!
ゞ=＝'´ー- |ﾉヽ |i __ /从
／ ／ ／ | |ノ ヾ ￣ ｉ ―'
_, -‐
_, -‐ ￣ ‐=ﾆ=-
／￣￣￣＼ _, -‐ ￣‐=ﾆ二ﾆ=- _, -‐ ￣
/ ヽ ,～'_, -‐ ￣`ｰ-----― '
/ 丶 _,～'_ｯ'-
| _ノ （ ●） .厂
i （ ●） ! .⊃
| （__人_） /〉 大方はその通りだろ
／∧ ,.<))／´二//⊃
／ : | ヽ / ／ '‐､二ﾆ⊃` もう一つ付け加えると…
, -‐'´: : : : :l 丶ｌ ´ヽ〉: : : : ＼
／: : : : : : : : :| ／_/ __人〉｜: : : : :|
｢ヾ: : : : : : : : : :l_／:_/ヽ. /´ | : : : : :|
〈＼ : : : : : : : :,、: :/´∨/`ｰ'〉 |＿| ｜: : : : :|
!: : :ミヽ: : :／ `ｙ′.: ',ゝ､_/ l: : : : : :|
! ⌒ヽ: : : :.ヾ／: :／/: : : :| l: : : : : :|
857 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:23:27 ID:wIilI6x6
, --────-- ､
／ ＼
／ ＼
／ l ＼
／ ノ::::::::::::::::::::::.＼
. / _, -'´:::::::;;;;;;;;;;;;;;:::::: ＼ 『 今 な ら 高 く 売 れ る 』
｜ ／ ／￣＼ ＼:;;;;;;:／／￣＼＼
.｜ ｜ |. ○ .| ,|:;;;;:| |. ○ .| ｜ それが “今” 寝返る理由だ
| ＼ ＼＿／ ／::;;;;::＼＼＿／／
.| ,／ :::|:: ＼
| ｜ ｜ ｜
| ｜ ｜ | =二=二￣
.| ＼＿＿／＼＿＿／| ,. ,._ ,.-,.､ -=二＿ニニ
|. トエエエエエイ | // j / / ﾉ -=ニ_￣
.| '.{ :l }/ / ＿＿ﾉ ｀-/ﾉ `ﾂ ＿＿ﾆ＿二＝
| .{ :l }/ ） // // _,_{￣/￣￣￣￣/^/;;'´￣￣
丶 .{ } l ヾ､＿/ /＿i＿＿＿＿__i_ヾ:;'
＼ ､`ｰ一一 ' ) / -=j" ,_/
＼ u / ,.--､ / / ./
ヽ ／ }ヽ ＼ ノ _} / ＼
858 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:23:47 ID:wIilI6x6
/ . . . /. . . . . . . . . . . ./ ＼ . . . . . . . . ｌ ヽ. . .ヽ
/ . . ./ . . . . . . . . . . ／. ＼ ヽ. . . . . ｌ . ｌ. . . .ｌ
| . . 〈 . . . . / /l. .／ ヽ.l､ . . . . ｌ. .ｌ . . |
. |||. . . | . . . | /_|./--‐-- , ' ￣ ||''ﾘヽ . . ｌ. |. . |
ﾘヽ.. ..|. . . |/ .ﾘ＿ ,.-‐-- ､ Ｖノ . |. ｲ!
|.|| .| .ll .| / ! とヽ i . ,,,,と.iヽ |ﾉ. .| |
. ﾘ| .ヾ!|/ ヽl. . .'''. .l ､. . . .ﾉ ´ i´. . .|..|
|.| . . . ', ー '´ ￣ ./. . . .!lﾘ …は？
||| . . . .', | /. . . ..ﾄ､
／| . . . . '., /| . . . .! ..ヽ
|.. .| |､. . .|ｌ＼ ー――' ／ | . . ./. .. .. ..〉
ｒ'"|. ..ヽ! | . | ｌ ./ ､ ／l /／l./ .. .. ..ノ ヽ
/ ..＼ .. .. .ｿﾘ .ｿ. ｒl ｀ ､ イ ﾘｿ. .. .. ..ﾘ .. ..／ .. .. ..Ｙ
/ ､ .. ..＼ .. .. .. .. .. .へ ‐' ／ .. .. .. .. ..／ .. .. .. ..ｘ.l
／ .. .. ＼.. .. .＼. .. .. .. .. .. ..＼ ／ .. .. .. .. ..／ .. .. .. ..／ ..
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●）
. | （__人__） 長期的にみれば謝瞳の言った通りだろ
| ｀ ⌒´ﾉ
. | . } いまに黄巣軍は内部から瓦解して滅びるに違いないだろ
. ヽ } (
_ヽ ノ｀ヽ､_ ） だが今はまだそこまでヤバいってわけじゃない
_/｜＼ ` ､,__ ､小 L ￣ ヽ （
_, ハ ＼ ｀ ァ､ /ﾍ,レ―‐‐､__i__,） 傍目には朝廷軍も黄巣軍も拮抗して見えるだろ
, -‐ ´ ,ゝ ＼/ _ 又／ ,ヽ＼丁
/ ヾ. ＼ , ｲ{｀< ＿ ,ィ 〉〉〉|
/ ｀ﾞヾ＼ ヽ／ ヽ＼｀く´ / ｀ｰ(/ |
! ´⌒｀ ヽ ／ ｀ーヲ｀〈 i !
859 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:24:13 ID:wIilI6x6
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ○）三（○） だから今裏切る！
｜ （__人__）
| |r┬| .} オレの裏切りは朝廷軍と黄巣軍のバランスを崩す事になる！
| | | | }
,..-'ヽ ｀ﾆﾆ } 朝廷はどんな餌を与えてでもオレの裏切りを受け入れようとするだろ！
./::"::::`ヽ､.,＿＿ __ノ ﾞ
/::i::::::::::::"'弋'!ｰ',イ>|'_ノ´｀ｰ -,,＿ _ それがオレの狙いだ！
. }:::ﾞ|::::::::::::::::::::~ﾞ:_戈;f" 、 ｲ/ `i
/:::::::!;:::::::::::::::::::/',r.ﾃ ＼xｰ.ｫ､__ノ
::::::::::::ヾ!:::::::::::::l .l r' ` ､_冫y"
:::::::::::::::::＼o:::::l .ﾄ、 ヽ,＿ﾉ"ｰ'
:::::::::::::::::{::::{＼代 l>ｰ､,_ノ
, r ' ⌒ ヽ､
. ／ ヽ,
/ ,，ヽ､_ヽ
. | __,ノ 彡（○ ）
| （○ ） 彡 |
. | 入,__） 汴州の宣武節度使…
|. ﾞ'ｰ'´
. | ﾞヽ､__ﾉ これを降伏の見返りに要求する
ヽ､ ﾉ＼.
／::ヽ､＿ ／ﾉ:::::|
. /:::::::,::::＼ゝ､◇ノ::::i:::|
. |:::::::::|:::::::::＼¶/::::::::|:::|
. |:::::::::|::::::::::::::::|::::::::::|:::|
. |:::::::::|::::::::::::::::|::::::::::|:::|
860 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:25:16 ID:wIilI6x6
ﾍﾞﾝｼｭｳ
宣武節度使は汴州を治所として計４州を統括する節度使である。
支配領域はさほど大きくもないが、その価値は汴州１州によってお釣りがくるほどだった。
i!i! 太原府 （ 河 北 ） |
i!i! ○ ∧∧ || ＼_ 黄 河 ／￣＼＿＿／＼
i!i! ∧∧ ／ i!i!i!i!_ ／ ＼
i!i! （ 河 東 ） ∧∧ 邢州 ／ i!i!i!i!i!i!i!i! ＼＿＿／ ＿＿／
i!i! ∧∧ ○ ／ i!i!i!i! ＿／ ＿／
i!i! ∧∧ 魏州 ／ i!i!i!i! ／￣ ／
i!i! 潞州 ○／ i!i!i!i!i!i! ／ ／
i!i! ○ ∧∧ ／ i!i!i!i! ／ ／
i!i! ∧∧ ／ i!i!i!i! ＿／兗州 ／
i!i! ∧ ／ .i!i!i!i!i!i! ＿／￣ ○ ／
i!i! i!i!i!i!i!i! ＿／￣ ／
i!i!河中府 i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i! 汴州.／￣ （ 河 南 ） |
i!i! ○ i!i!i!i!i!i! 洛陽 ＼★／ ＼
長安 i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i! ○ ＼＿＿＿ 徐州 |
○ 許州 ￣￣￣＼＿＿ ○ ＼ 淮 河
○ ￣￣＼＿＿＿＿ i!i!i!i!i!i!i!
￣￣￣￣＼i!i!i!i!i!＼ ＼
蔡州 i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!!i! || ＼
○ i!i!i!i!i!i!i!i! 揚州.|| ＼＿
i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i! （ 淮 南 ） ○|| ＼ 長 江
（ 山 南 ） i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i! i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!
襄州 盧州 i!i!i!i!○ ＼ i!i!i!i!i!i!
○ ○ i!i!i!i! 金陵 ＼
861 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:26:15 ID:wIilI6x6
, ―- ＿,「` ー‐- _
/: : : : : : : : :! : : : : : : : : : :｀ '. 、
/: /: : : : : : : :!: : : : : : : : : : : : : : : ヽ
,': /: : : : : /: : | : : : i .:i : , : : : :, : i: : : ',
. l./ ./: : : | : : : |:/! : !: : : : ', :,l: : : :',
/. . : : : :/ : ,. ｧl : : : |:| l:` l､.: : : : ﾊl. . , ! ごちゃごちゃとした地図で大変恐縮ですが、
. / : : /: : ,'／: / l: : : :l:! 、:'､＼: : `' !: :!: :! 汴州の周囲で線が幾つも交差しているのが
/: : : ,': : .:ｌ: : :/＿_l: : : :l| _ヽ_lヽ、.: .: ヽ |: :| おわかりになるでしょうか？
,': : : :l:i : : |: :/, 〒.､! : : :! ,〒 ﾐ ヽ.: : : ヽ: :!
l: : : /!ｌ: .: ,L/トi':::Nヽ: : :l トi':::Nヽ_ヽ.: .: :',:l ①黄河と淮河を結ぶ汴河
ヽ: :l. ｌ|: :/ ﾑ弋二ﾉ !`-l 弋二ﾉ l. ｌl.:〉、: l:! ②汴河から分かれて山東方面に向かう五丈河
ヽ! ヾ {「 rｲヽ二 .ノ , 丶､ 二（ ヾ 〉 : l: /l ③黄河
,'.:〉! ヽ V ,/ ｏ ヽヽｩ 〉: : l/ l!
,':/.:,ヽ ）` tz---t '' 7'" } `ヽ : : ', ３本の河川が交わる汴州は交通・経済の
//.:/.{￣｀ ''くl:.:.:.| l,. ┴ ''' ´l / ヽ: : :',. 中継地点として大いに栄えていました
//.: :|,/ミミ､､、 ヽ:|´￣ { ,. ,., 彡!' !:ヽ :',
／.: .: / ` 、 ``ミ!:.l. ﾊ彡' , - ' ` ､ |: :丶ヽ ここを治所とする宣武節度使は経済的に
/: .: .: .: ! ヽ __}ヽ! ,!/‐'" l |: : : :＼ヽ 非常に恵まれていたのです
/: : .: .: .: :| lヾ.! l | { ! : : : : : ` ',
/´｀ ‐- ､ _＿ _/´｀＼_＿__
/ / ｀゛‐-.､_
jノ / :| ｉ ､. ｀ヽ、
／ ./ ./ ,| ｉ | | ＼ :::ｉﾍ
／ ::::/ .| / | ::| λ |､ ＼:ｉ }
／ :::::/ | | | ::| |. | | ∨ ＼ｊ
／ ﾉ ::::::/ γ⌒ | ::| | | :| '⌒ヽ ﾍ
/ ,.イ :::::::/ | :| ∨ ::|.| | | ∨ ｉ:: ∧
| / ｊ ::::: j /ヽ|___ ∨ :|| |ｊ ∨: |::: ﾊ 収入が良いという事は
| :{ | ::: ,ｨ || /,ｨｆﾁﾃｵ ヽ､:{ ｵ:ﾃ心､∨ |::.:ｉ､ | 、、、、、、、、、、
ヽ:| | ::: / | |:| ﾊ´ {ﾉtｨ:;ｊ }--{ {ｨ'ｔﾒ:;7`.ﾊ. |::;ｊ|｀ヽｊ 多くの兵を養えるという事とイコールです
| | | |ｉ| {:::} `-‐" ,ﾉ ヽ ゛‐- ' ´.ﾊ:∨,j;ﾉｉ|
｀ヽ| |ﾘｉ:|､ |::::j ｀‐--‐´ ' `‐--‐´,{:::ｉ:∨: || この後訪れる乱世で汴州の存在が
| | |::ヽ{::::ヽ、 ー' ,.ィ´:ｉ::|: | || 重きをなしてくるというわけですね
| | :| :::::::ｆ|`ｖ^ｉ‐,､‐-〟 -‐＜´::::ｉ:::|::|: | ||
| | :|::::::::|| .ｊ |::ｊ |:,ｨ':j {ｱ ｀ヽ､:|::ｊ: | !|
| :| :|::::::::{ ｀ ｀ ｊ | | |;/ ,ﾉ: |
| | ヽ::::::ヽ ﾉ |-‐‐-| /´ 人:__ |
| ,! ｀/´￣￣ ｀ヽ.| | / / / λ:: |
| / ｀ヽ./二二ﾆﾆ==ﾉ|. | ./ /／／ }::: |
862 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:26:35 ID:wIilI6x6
_,. -―=＝=―- ､_ ＼ ＼
／ ／ , / ｀ヽ, ＼ ＼
／ / .::/／ _〉、_＼ | r’
/_ _-_‐/_‐_‐:ｙ'´-_-/‐／ ＼__ﾊ |⌒|
Y /:::l /￣.:／l≠‐-､ ヽ ヽ | |
ﾉ ,ﾉ _:l i _;ッrr=ｔぅ、:::::::::,.-､| ､| |⌒| 宣武節度使！？
/ ,ｲ::::/r'| 〈 ヽ!.ゞﾟノ`:::::::,/=ｖ'´ .,ﾊ | |
! ｌ |::〈 く（: : , l:::::::￣:::::::::::（ﾟｿｙ` （ ,ﾉ |⌒| 河南随一の藩鎮を要求するなど不遜に過ぎます！
| | ｌ:::::＼_|: : | .:ゝU :::::::::::冫|、､} ） | |
ヾ ＼_:::ﾉ人l .:､） r‐‐ｧ ﾉ ）ﾉ' |⌒| せめてもう少し格の劣る藩鎮にしては…？
〉く:ﾉ::ﾄ､.:{ ｰ‐ イ | '´ r‐y'⌒ヽ
v'(____,ﾉ＼):/ ヾゝ ,ゝ､_／ ヽ!（ 人_j/⌒'､）
, '´: :／: : ﾉノ. / 、 ｀ヽ ｌ ,そ⌒ヽ.）
（ _,. -‐'´￣￣`ｰ-､（_ ＼ { ノ⌒ヽﾉ
厂 ...::::::::::::::..... ＼）ヽ ＼ 〉 ｀ｌ⌒ｌﾉ
-‐=ﾆニ二ニﾆ=‐-､ ＼_） /へ / ,|⌒|
（(_）
863 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:27:04 ID:wIilI6x6
／￣￣＼
／ _ノ .ヽ、＼
| （○）三（○）.| 黙れ謝瞳！
. | （__人__） | 少しばかり賢しいだけの新参者に口応えなど許さないだろ！
∧ .| ｀ ⌒´ ﾉ
／＼ヽヽ } 龐師古、お前はどう思う！？
,r―''''''ヽ, ヽ ﾉヾ、
,r‐' ,､;-‐''''""''ヾ､､, く l
/ .／ r''"ヽ, ＼, l｀ヽ､
j l ,. / ' l ヽ､ ﾄ, ヽ
,.Lj∠､'´ , i, / ｀ヾ､｀'ヽゝ
l, ／ 二'''" ,;､, ｀''ｰﾞ--､
/ﾞヽ-ｯ-‐'´ .／｀ト-:rイ｢´ ﾞl;:｀''ト-､,＿ ノ'i,
／ ／ ,;∠∠,ノ´ ｲ l l, ├''| |､,／ l |
..／ﾉ .／ ／､, ,､' ./ / .l |:::::l,. | ﾞヽ､!_,,､L,
ヽ---ﾂ ∧ ￣￣ / | |:::::::| | r'"/ l,
/ ./ .ト､,_ / | |:::::::|. ! l'´! / |
./､ ./ l, ｀￣ ./ |.|::::::::l |. !. l, l l
.l､,.ノ l, ;' .j |:::::::::!
,.r‐''"~￣￣￣￣~`^ー- ､__
/ .、 爻爻爻爻爻爻爻爻｀ヽ
i .i/::爻爻爻爻爻爻爻爻爻i
. | ﾍ i! :爻爻爻爻爻爻爻爻:| オレは…わかんねえよ…
| .ヽ:!!: :爻爻爻爻爻爻爻:|
ﾉ-、 ,、 .ヽ :{{ :爻爻爻爻爻爻:l 黄巣軍にはダチだっている…
. i r､i く ＼ .ヽ: : :ii~心爻爻爻 ! あいつらを見捨てるなんて気にはなれねえ…
| .iﾍ.| /;ｒ"_..､ ` {{､: : : : : }}:ノ/
ヽﾍ ヾ !_/ '",rー､ヽ ﾋ-^ﾆ 二,ri‐' でも…お前には付いて行きたい…
>=∧_) ij ヽ♀-` ﾍ! } 彷-,Y/ オレにはどっちかなんて決められねえよぉぉぉ…！
. 《 !| r―'"u ij !`￣ij !'
864 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:27:23 ID:wIilI6x6
, r ' ⌒ ヽ､
. ／ ヽ,
/ ,，ヽ､_ヽ
. | __,ノ 彡（○ ）
| （○ ） 彡 |
. | 入,__） 朱珍！ お前はどうだ！？
|. ﾞ'ｰ'´
. | ﾞヽ､__ﾉ
ヽ､ ﾉ＼.
／::ヽ､＿ ／ﾉ:::::|
. /:::::::,::::＼ゝ､◇ノ::::i:::|
. |:::::::::|:::::::::＼¶/::::::::|:::|
. |:::::::::|::::::::::::::::|::::::::::|:::|
. |:::::::::|::::::::::::::::|::::::::::|:::|
__ ... -‐ ､
, -.::''.:::::::::::::::::::::..`ｰ-.､
／::::::/:::::::;::::::,:::::::::::::::::::::..ヽ.
イ/::/:::::::;ｨ::::/::::::::::::::::::::::::::::.ヽ,
/::::i::::／.l::/l::ﾊ:::::,i::::ヽ:::::::i:::::::l
/;ｨ::{:/ｰ､ｌ/_.!' |:::ハ:;∧:::::ｌ:::::::l
／ |::| ﾃ''ｯ､｀ 丶ｰ- ､ i;:::|::::::/
.|::l , 'ﾃ''ｚ､ l:::ﾘ::::::i オレは…
.|/| / ｒ.Kヽf''i/'ｌﾉﾘ
ﾊ ｀ | .| l .| |ノ
,小. - ､ .| .l/././､
_,,ィ'´.H. ﾞ.. ,, -'" ,/ ￣ﾞ'ｰ､
''´ / { ' ｀''r'´ ／ / ヽ
/ ヽ､ ,ｨl イ / / ヽ
./ .,ィ＾i }_/_/l |/ , i
'.‐'" ヾ{;:::;}::;;/|. l. / |
865 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:27:44 ID:wIilI6x6
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; _.r‐'^￣｀¨''‐v :::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;; ／ .＼ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; / .〕 ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; | ｝ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ｝ .,i′ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; .ﾞ< .丿 ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;／￣￣￣＼;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; .^-,._ ._,.／ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;／ :::::::::.ヽ;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ｀^^^^″ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ :::::::::::::::::::: 〉
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ::::::::::::::::::/
i rI,r!/|/|,ﾉ i rI,r!/|/|,ﾉi rI,r!/|/|,ﾉi rI,r!/|/|,ﾉi rI,r!/|/|,ﾉi rI,r!/|/|,ﾉi | ::::::::::::::::::::l
/ﾚﾚ」》ﾞiﾚ巛/ﾚﾚ」》ﾞiﾚ巛/ﾚﾚ」》ﾞiﾚ巛/ﾚﾚ」》ﾞiﾚ巛/ﾚﾚ」》ﾞiﾚ巛/ﾚﾚ」》| ::::::::::::::::::/
i rI,r!/|/|,ﾉ i rI,r!/|/|,ﾉi rI,r!/|/|,ﾉi rI,r!/|/|,ﾉi rI,r!/|/|,ﾉi rI,r!/|/|,ﾉi r＼__ :::::::::く
/ﾚﾚ」》ﾞiﾚ巛/ﾚﾚ」》ﾞiﾚ巛/ﾚﾚ」》ﾞiﾚ巛/ﾚﾚ」》ﾞiﾚ巛/ﾚﾚ」》ﾞiﾚ巛/ﾚﾚ」》ﾞiﾚ,ｲ :::::::::ヽ
ﾞ ´ﾞ´′ﾞ ″ﾞ ´ﾞ´′ﾞ ″ﾞ ´ﾞ´′ﾞ ″ﾞ ´ﾞ´′ﾞ ″ﾞ ´ﾞ´′ﾞ ″ﾞ ´ﾞ´′ﾞ ″/ ｀ :::::::::::}ﾞ´′ﾞ ″
,' :::j .:::::::::/
,－´ :::ﾉ .:::::::::{
(,. - ―.i_ ::::::::::i
/ ::::::::::: }
. l,. ----ゝ.ー―一´ー--.._
_ ＿｣. ｀l￣￣￣￣￣￣￣!
{._ | | 厂￣￣ｌ￣￣| |
. ｀¨ﾞl__＿＿｣__j ∟..___|__j
,. ' ´｀`'ｰ‐ ､
／ , /, 、 ＼
/// l l ｌ , ! l 、 ヽ
!' ｉ i l∧ lヽ l､ｌ、| i|
l,.ﾊ/‐-､ﾚ ,.= -lﾉ ,. |!
l/!l､'５ェ '５ｴﾚ/ヽ!
ヽl ﾉ .ﾚｨ''´
!'ヽ、-_- , ｲN
,.,ゝ- ' ,}lヽ、
,／! >、,.､'´ | lヽ､
,. - ' ﾌ l/>‐'､ﾆヽﾉ､ 〉 ｀`'ｰ ､
/ l , >'´l. L､/ ﾉ ヽ､ ｒ'´ ｀ヽ
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
866 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:28:02 ID:wIilI6x6
/ / .| /j ./ ∧ ﾊ.....:.:.:|:.:ヽ.:.:ヽ.:.:.:.:ｽゝ
/ / ,| / |.:.:.:/|.:.:.:.:./ |.:.:| `､.:.:::|､:.:|.:.::.:.:|.:.:.:.:`､
j | .:.:/|.::/ |.:./ |.:.:.:/ |,.:| `､:.:|ヽ:ﾊ.:.:.:.:|:.:.:.:::.:i
ｿ| .|.:::/| |;/ .|/ |.:/ |.:| `;;| ﾘ `､::.:|::::ﾍ:.:|
| ..:|.:|/|.:|"ﾅ'''^-､,,,__ .|ｿ ,ﾘ__,_,,,,､--''''ヽj:..:|::..:ﾊ:.|
|...:.:.|.::::|.:.| ,_________ `'''' y ''"___________ /.:,j.:.:.:| ﾂ
. |..::ri..:::ヽ;,| 弋ﾂﾇｦ` ､ 代ﾔｵｿ j.:.:.:/y.:|
ﾘ |ｨ､.:.:.:|ﾂ `￣ ￣ , ￣ ￣´ |:.::/| ;ｿ
| f.`､::,|. | j.:.:/ｿ
＼ `､|. .i,､ ,i.:.:/´ オレはお前の征く道に従う
ヽ-ﾘﾄ. j ,ﾞ ,/.:/
`ｯ､ヽ. ´ //ﾘ それだけだ
,ﾘ｀､`l､. ,....,_____ /;/
ﾂ,|` ､ `'''''''''''´ ,／ﾘﾂ
r''j ` ､ " ,／|-,
,| i, ` ､___ ,／ .| |､
/::| `､ .j h`::､
／::::::.| `､_ ./ i::::｀､
,,,_ｰ/:::::::::::::| ∧___ /､ |:::::::` ､__
,,,ｰｰ"´:::::/::::::::::::::::| / ヽ ￣'i ノ | ヽ |:::::::::::::`､｀ヽ､,,,
-"''￣::"::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::.| /,,ヽ C | |´ j /`､ |::::::::::::::::＼:::::::｀￣:゛゛```ｰｰ､___
::::|::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::.:|/､;,;;;;;;;;ヽ | j /;;;;ﾂヽ|:::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::i:::＼
867 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:28:20 ID:wIilI6x6
＿＿
／ . ＼
／._ノ三ﾆヽ、＼
| （⑪）（⑪） .｜ 決まりだな
. | （__人__）.. |「ｒｰ＿＿ヽヽ
| ｀ ⌒ | .＼ ＼┌ｰｚ＿_ ┐７ 謝瞳！宣武節度使の座を見返りに朝廷と交渉してこい！
. ヽ , ィ==‐､/ /￣￣乙/ ／
ヽ ﾉ⌒) ∨/ ／￣￣／|
/ (_￣__／￣`く.＿ __∠ -┘｣
| /〃 ＼ '" ＼ -┘
| ./¨＼ ＼,_ ｀`ヾ}
. 人''" ＼ ､__ ｀ ､_/ ﾉﾉ
〈 " ＼ __.ヽ ヾ､._,)'´
／,ﾊ. ヽ. ､__｀ン{ 〃
く / ∧ !､_ ｀'_,／
_,. -―=＝=―- ､_ ＼ ＼
／ ／ , / ｀ヽ, ＼ ＼
／ / .::/／ _〉、_＼ | r’
/_ _-_‐/_‐_‐:ｙ'´-_-/‐／ ＼__ﾊ |⌒|
Y /:::l /￣.:／l≠‐-､ ヽ ヽ | |
ﾉ ,ﾉ _:l i _;ッrr=ｔぅ、:::::::::,.-､| ､| |⌒|
/ ,ｲ::::/r'| 〈 ヽ!.ゞﾟノ`:::::::,/=ｖ'´ .,ﾊ | |
! ｌ |::〈 く（: : , l:::::::￣:::::::::::（ﾟｿｙ` （ ,ﾉ |⌒| （ こんな… こんなはずでは… ）
| | ｌ:::::＼_|: : | .:ゝU :::::::::::冫|、､} ） | |
ヾ ＼_:::ﾉ人l .:､） r‐‐ｧ ﾉ ）ﾉ' |⌒|
〉く:ﾉ::ﾄ､.:{ ｰ‐ イ | '´ r‐y'⌒ヽ
v'(____,ﾉ＼):/ ヾゝ ,ゝ､_／ ヽ!（ 人_j/⌒'､）
, '´: :／: : ﾉノ. / 、 ｀ヽ ｌ ,そ⌒ヽ.）
（ _,. -‐'´￣￣`ｰ-､（_ ＼ { ノ⌒ヽﾉ
厂 ...::::::::::::::..... ＼）ヽ ＼ 〉 ｀ｌ⌒ｌﾉ
-‐=ﾆニ二ニﾆ=‐-､ ＼_） /へ / ,|⌒|
（(_）
868 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:28:41 ID:wIilI6x6
翌日、やらない夫はお目付役の厳実を殺害。
その足で王重栄へと降伏を申し出た。
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ⌒）（⌒）
| （__人__） ちいーっす
| ｀ ⌒´ﾉ
,| } これからは心を入れ替えるんで
／ ヽ } よろしくお願いしまーっす
く く ヽ ノ
＼ `' く
ヽ、 |
| | ﾌ:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:}
.,{:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ノ{:;:;:;:;:;:;:;:;:; 人:;:;:;:;ﾊ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;/
{;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ﾍ;:;:;:;:ﾉ {;:;:;:;:;:;:;:;ノ ）:;ﾉ ）;:;:ノﾉ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:,ﾚ,
{;:;:;:;:;:;:;:;:;:从仆 ＼_ﾙ ｛;:;:;:;(,´ ん´ /／＿ ヽ;:;:;:;:;:;:;:;:}'
ﾍ;:;:;:;:;:;:;:ﾔ ﾚ__＿ ＼ヽ,. ／/￣ ﾉノ）;:;:;:;:;:〈
ｵ;:;:;:;:;:;:;､! ￣＼＼,,_ ,, ﾚ' / ,,／／_,,〃 ）;;へ;て
＾ｶ⌒ヽｷ ､/´で叨ﾍ＾､ /で叨 〉 U ｷ/ }
{ y^Y{ ＼＿_,,/ ｀ ｀ー-‐´,, }Y＾y/
こちらこそよろしく頼むよ ヽ {{, ,,〃 /// }}/ /
ヽ i, /;| 〃 ,i' /
（本当に信用できるのか？） ヽ､. i, く;;;L _ ,i' ／
};:;:i, ,i;;;}
};:;:ｉ, ｒ;;:ｰ-‐―､､ /;:;:}
~{;:ﾞi､ !ﾍ､ ﾉﾉ ／ |
| ＼ ゝ二ﾆﾆソ ／ ｜
| ＼ ⌒ ／ ｜
【 河中節度使 王重栄 】
869 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:29:03 ID:wIilI6x6
さらに王重栄に同道していた王鐸が自身の権限で同華節度使に任命する。
...........................,..:--――‐--.､_
::::::::::::::::::,.:r'"／ ﾞヽ､_
:::::::::::::／ iill ／ ＼
::::::::::/,∧ N / " _,.r―ヽ､ ‐:､ ＼
::::::::,i!" i! ilﾞ _,.;r'" ヽ ミ､ ﾞi.
::::::,i V;／ i! ヾ､ !
:::::i " ヽ ,ゝ ヾi l
::::ﾉ ､ i ノ ﾞ､ ヾ､ iﾞ .!
:（､＿ .ソ " ＿＿ 〕 .,r‐､ !
::::l ﾞヽ-ﾂｰヽ=＜＿__｡＞‐' ＼r",:タ.! /
::::l .:! ＼_ l ﾚへ !./
::::ヽ .::j ::. ﾞｰ:. l ﾚ'／// 同平章事ともなれば朝廷の許可無くして
::::::ﾞ:. Y__..._. ::. ,り/／Y 任命することも出来るのだよ
:::::::::ﾞ:. ヽ‐" ﾄ､ノ i l!
::::::::::::ﾞ:. ヽ二ﾆ＝’ / i .l
:::::::::::::::i! ゞ::: ノ i! l
:::::::::::::::::i! / _／〃 ;! .l.
::::::::::::::::rﾞ､＿＿＿,.∠／.:/ __,.-‐ﾄ､
:::::::::::::::l.｢ , ┌-===―‐‐tTr-―‐ﾆ┐!
:::::::::::::::lﾞｰj ﾄ-- ﾞl l l l ｢￣ .｣ l
同時に謝瞳に降伏文書を持たせて僖宗の待つ成都に走らせた。
, r ' ⌒ ヽ､
. ／ ヽ,
/ ,，ヽ､_ヽ
. | __,ノ 彡（○ ）
| （○ ） 彡 |
. | 入,__） 行ってこい謝瞳！
|. ﾞ'ｰ'´
. | ﾞヽ､__ﾉ 例の要求を忘れるなよ！
ヽ､ ﾉ＼.
／::ヽ､＿ ／ﾉ:::::|
. /:::::::,::::＼ゝ､◇ノ::::i:::|
. |:::::::::|:::::::::＼¶/::::::::|:::|
. |:::::::::|::::::::::::::::|::::::::::|:::|
. |:::::::::|::::::::::::::::|::::::::::|:::|
870 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:29:52 ID:wIilI6x6
［ 成都 僖宗の仮宮殿 ］
/ ::::::::::::::::::::: ヽ
| ::::::::::::::::::::::::| |
| ::::::::::::::::::::::::| |
| ::::::::::::::::::::::::| |
| ::::::::::::::::::::::::| |
___|_:::::::::::::::::::::::::|___|___
＿ ―￣ _＿￣￣| |￣￣____ ￣ ― ＿
― :::::::::::: (|||||||ii:;;;ノ´ヽ;;ii||||||||）_:::::::::::::::::::::::: ― ､
￣:::::::::::::::::::::／ ￣ ￣ ヽ:::::::::::::::::::::::::::::ヽ
／:::::::::::::::;;;;;;::::::/ ,, ―,,,, ,,―,,,, ヽ _ - 、:::::::::::::::ヽ
＿、:::::::::: r Y /l !!!!|||||li; / !!||||li|ヽ Y ヽ:::::::::::::::::::ヽ
`――| ＼| l ヽ;!!!|||l!| ;!!!|||||! l |／ |―― ￣￣
ヽ | ヽ ￣ノ ･ ･ ヽ ￣ ノ |､ ノ
￣ !, __ l-.-l __ ! ￣ めでたいでおじゃる！めでたいでおじゃる！
ヽ, (:::::::) |:::::| (:::::::) ./
'― ,＿______ V ＿______, ―' これで朕が長安に帰る日も近づくでおじゃるよ
ヽ ノ
【 唐 皇帝 僖宗 】
やらない夫降伏を聞いた僖宗は喜びに沸き立っていた。
なにせこれで両陣営のパワーバランスが大きく傾くのである。
〃 / 〃 '´ ':. ﾍ ヽ }
〈(. / 〃 / ／ ':. } } } }
､{ ﾚい ｛{ / ／ ＿,. ‐' ,.、V / }ノ
八 ,r { {V/ ／￣＿ /__ ｀∨ ｝jﾉ
（ V {从 |7¨fて「乏` fﾗてﾊ>从jノ丿
.､ゝj| | `弋::::::ﾉ ﾋ::ﾉ / |/
):| ', 、 ﾊ |
rく:::| {＼ / ﾉ ﾘ つきましては陛下、朱やらない夫は宣武節度使就任を
` ー--=彡 `| { { ﾄ､ -‐ｧ .ィ ′ 望んでおります
≠´￣ j/,ハ ﾘ ､ ｀¨´ , イ /l 人
／ / . -‐彡ノ 八{ ` . _, '′ l/ | / ） なにとぞ宜しく取り計らいの程お願い致しますわ
/ ／ , -‐'⌒ﾝ {=ﾐ 、 j/
〃 / r＜::.::.::.::.:.:..＼ {＼::.:`'ｰ- ､
.{{. '" ∧::.::..｀ヽ::.::.::.:.:..＼ ,. -‐- 、 j ＿___::.:..＼
.// ノ '::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::/ ニ二.ミ(,. -─-ヽ::/＼
../ '::.::.::.::.::.::.::.::.::./ -─ ｀ヽr‐…￢{ / ヽ
｛{ | ﾍ::.::.::.::.::.::.::./ -‐-､＼ニ二 ∨ }}
厶 │ ヽ::.::.::.::.:./ /.::.∨ﾊ＼) ` } ﾉﾊ
871 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:30:17 ID:wIilI6x6
しかしいくらボンクラな僖宗といえ、これには即答しなかった。
後日正式通知を出すということでお茶を濁す。
/⌒ヽ
| ∩ |
!, U ,!
ｏｏｏ
,､-''^￣￣￣￣^''-､, 宣武節度使でおじゃるか…
/ _ ∧ _ ヽ
/ ./ ￣-￣ ￣-￣ヽ ヽ 藩鎮の中でも特に重要なところでおじゃるから
／ i (__￣'_) (_'￣_) i ＼ すぐには決められぬ
＜. ＿__ ! ￣ ￣U !＿___ ＞
ヽ､.＿_ ∇ ＿__ ノ 検討するゆえしばし待てと伝えるでおじゃるよ
/ ￣ ヽ
872 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:30:35 ID:wIilI6x6
_,,.. ― ,,
,..-''″ ★ ﾞヘ､
,,-,ﾞ -;;;;;;￢''''''''''￢―-..,,,,＼
//ﾝ'シ'‐､.`'i:::::::::::::::./ 二ﾐ' ｌ'Λ
/i./ /illllllllllll |::::::::::::/ .lllllllllll!ﾞl, ｌ.ｌ
/ ! ! .ｌlllllllllll/ / :::::::::.ｌヽ!llllll!!丿,!.| l
!│ ヽ,.゛＿／::::::::::::::: .＼_｀゛._./ .| .|
ｌ ｌ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ! | でも朱やらない夫の忠義には報いなければならないであります
.| ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: / .ｌ
.! ヽ .＿_,,.../ ''''''‐､ :::::::::::/ ﾞl 手っ取り早い褒美を考えるでありますよ
.|. ｀'-,,. `ｰｰ'''" ｀''ｰ-.／ |
ﾞ''ｰ- -ｰ'ﾞ.ﾞ＞ｯ､､､､､､ -イ″ﾞ'ｰ---ｰ'"
＿、 .,／ﾞ., / ,,, ヽ...＼
/ ´ﾞ"''゛ .,／./ ＿ノヽ_.. ||＼.＼
.￣"''''―‐" / `､ ゝ.|.|...＼ !
/ /__ .「 .|.|／ ﾉ
｛ '´ ｀V .|..|／
/ ::::::::::::::::::::: ヽ
| ::::::::::::::::::::::::| |
| ::::::::::::::::::::::::| |
| ::::::::::::::::::::::::| |
| ::::::::::::::::::::::::| |
___|_:::::::::::::::::::::::::|___|___
＿ ―￣ _＿￣￣| |￣￣____ ￣ ― ＿
― :::::::::::: (|||||||ii:;;;ノ´ヽ;;ii||||||||）_:::::::::::::::::::::::: ― ､
￣:::::::::::::::::::::／ ￣ ￣ ヽ:::::::::::::::::::::::::::::ヽ
／:::::::::::::::;;;;;;::::::/ ,, ―,,,, ,,―,,,, ヽ _ - 、:::::::::::::::ヽ
＿、:::::::::: r Y /l !!!!|||||li; / !!||||li|ヽ Y ヽ:::::::::::::::::::ヽ
`――| ＼| l ヽ;!!!|||l!| ;!!!|||||! l |／ |―― ￣￣
ヽ | ヽ ￣ノ ･ ･ ヽ ￣ ノ |､ ノ
￣ !, __ l-.-l __ ! ￣ ならば朕自ら名誉ある名を授けるでおじゃるよ！
ヽ, (:::::::) |:::::| (:::::::) ./
'― ,＿______ V ＿______, ―'
ヽ ノ
873 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:30:54 ID:wIilI6x6
|l! ,/ i|! l| i| ,/
!|! ,/ l| i! l! ,/
. |! ,!' l| l／l! ,i'
. !l i! .l! l! l! i!
|! l!／l| | l! i! _,,,､ -=''"/
.l! l'" l! ／／l_,,／ / _,,.､./
l|! l／／ ´ '"ニ-─ッ ,,.
l! ／ /´ _,,./ ,.､=''"´/
! ／ ／'7 ヽ_‐ﾆ"‐'"´ ./
|! |! ／ ./ 丶 _,..､‐'"
.!l |., ／ / ヽ､-‐"
.ll! l／ ,../
l! ,.／
.l! ,.､- '"
!l _,､-'"
｀''´ ／⌒ヽ
ノ_: :-- ､＼
__/人〉＝=入: ヽ
,.-､＿ __／.､ヽYﾌ┬役ｧﾄ､:ﾉ 『完全なる忠誠！』という意味の
_ノ : ∧ ',￣ _,X_,ノ| ,._-_､、|ﾉ´
,.ィ´: : : : : ∧ ',__／-､ {! ｀⌒´ ﾉ!〉 「 全 忠 」 というのはどうかな！
. , :´ : : : : : : : : : : 〉'＼ﾟ ･ ｡＼| ｀ ｰ‐:' l_lヽ
. ,:': : : : : : : : : : ,.ィ´／: : ＼ l´_/____,. ＜ __ﾄ､
/: : : : : : : :,: :'": : /: : : : : : :｀ﾚo: :! 〔__／ | 。＼
＼: : : : : :/: : : : /¨＼: : : : :/: ヽ: |__／: : : :＼ ･ ｀｡ｰ-､
＼: :／､: :/://＼ : 〉: :ノo: : : ,へ : : : : : ／＞--. ._／、
´￣｀¨´￣|: :/｀:|: / : : : : /＼ ｀): : : : /: : : : : : : : ﾊ
lＶ__:/:ｼo: : : : :ﾄ､:o:＼: : : : :i: : : : : : : : : : |
ヽ: : : i: : : : : : :l :｀¨:丁 : : : :l: : : : : ,:-:─:､|
ﾞ､: :{＼ : : : : ＼:_:_ｊ : : :-‐ﾍ: : : : : : : : :- ＼
ﾊ: i: : : : :＼ : : : : : : : :／ :ヽ : : : : ;. -─ : :＼
〈: : :ヽ : :_: : :｀ヽ: : : : : : : : : : ＼: :_: : : : : : : : : :ヽ
｀¨「::::/バ¨Tヽ／＿: : : _;＞'"¨´_}ﾆ二￣｀丶: : :ﾊ
＿／ヽ:L__ﾉ:l｣:::::::::::::::::::::::人 _/: : : : : :｀ヽ ＼: 〉
／: : : : : /: : : |: :＼::::::＿＿/:´:￣ : : : : : : : : : : ＼ ﾉ
/: : : : : : /:ヽ/ :l : : : ￣:,.‐--く¨ヽ: : : : : : : : : : : : : : >'
∠＝'⌒¨´＼:/ : :l : : : : / ', V: : : : : : : : _;＞'"
/: : : : : : : : : : :ﾉニﾆi : : : :ヽ ／',__V_,: -‐ ¨
／: : : : : : : : : : : :| : : : :＼＿ : :｀ｰ ' : : : : : :i
※僖宗です
874 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:31:13 ID:wIilI6x6
,. - ★ー‐- .､
, '', -‐'''''''''':;-ｰ- ､ヽ
, '／,ニ､i:::::::::l'⌒ヽ､::ヾ:＼
,r､ //::/::::::::/:::::::::ヽ、::::::`ｰ}::i''＼
{:::::＼ ./l!ノ:::::::／::::::::::::::::`ｰｒ‐イ::::i ＼
ヽ::::::＼ _j l::て~ｱ:::::::::::::::::::::::::::::） ）::l ＼ 流石陛下でありますよ！
＼:::::＼ l::} }:::::::::::／￣＼:::::（ (::/ ﾉ
,/`丶、`ヾ､ {:::::／ﾄ⌒⌒il `ｰ-ィ､ _,,.-'' イカスであります！
ヽ､＿,,`ゝ､::`ヾ、 ､li＿jl , _,／ `''''" かっこいいであります！
`丶､`ｰゝニノl`丶､
`i l _ﾊ__ il`ヽ､`ヽ、
.l::i ゝ ﾏ ｉl,,／::::/
l::! ' へ! lく＿r'
〈:::ヽ----''::ノ
/:::;;ゝ--:ィ;::::ヽ
/::／ ＼:::ヽ
/ ::::::::::::::::::::: ヽ
| ::::::::::::::::::::::::| |
| ::::::::::::::::::::::::| |
| ::::::::::::::::::::::::| |
| ::::::::::::::::::::::::| |
___|_:::::::::::::::::::::::::|___|___
＿ ―￣ _＿￣￣| |￣￣____ ￣ ― ＿
― :::::::::::: (|||||||ii:;;;ノ´ヽ;;ii||||||||）_:::::::::::::::::::::::: ― ､
￣:::::::::::::::::::::／ ￣ ￣ ヽ:::::::::::::::::::::::::::::ヽ
／:::::::::::::::;;;;;;::::::/ ,, ―,,,, ,,―,,,, ヽ _ - 、:::::::::::::::ヽ
＿、:::::::::: r Y /l !!!!|||||li; / !!||||li|ヽ Y ヽ:::::::::::::::::::ヽ
`――| ＼| l ヽ;!!!|||l!| ;!!!|||||! l |／ |―― ￣￣
ヽ | ヽ ￣ノ ･ ･ ヽ ￣ ノ |､ ノ
￣ !, __ l-.-l __ ! ￣ そうでおじゃろう！
ヽ, (:::::::) |:::::| (:::::::) ./ もっと褒めてくり～
'― ,＿______ V ＿______, ―'
ヽ ノ
875 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:31:33 ID:wIilI6x6
_,. -―=＝=―- ､_ ＼ ＼
／ ／ , / ｀ヽ, ＼ ＼
／ / .::/／ _〉、_＼ | r’
/_ _-_‐/_‐_‐:ｙ'´-_-/‐／ ＼__ﾊ |⌒|
Y /:::l /￣.:／l≠‐-､ ヽ ヽ | |
ﾉ ,ﾉ _:l i _;ッrr=ｔぅ、:::::::::,.-､| ､| |⌒|
/ ,ｲ::::/r'| 〈 ヽ!.ゞﾟノ`:::::::,/=ｖ'´ .,ﾊ | | 全忠ですって？
! ｌ |::〈 く（: : , l ::::￣:::::::::::（ﾟｿｙ` （ ,ﾉ |⌒| あの男がそんなタマなものですか…
| | ｌ:::::＼_|: : | .:ゝ U :::::::冫|、､} ） | |
ヾ ＼_:::ﾉ人l .:､） ー_- ﾉ ）ﾉ' |⌒| 朱やらない夫の内にあるのは虎狼の心
〉く:ﾉ::ﾄ､.:{ .イ | '´ r‐y'⌒ヽ
v'(____,ﾉ＼):/ ヾゝ ,ゝ､_／ ヽ!（ 人_j/⌒'､） いつかきっと唐王朝の災いとなるでしょう
, '´: :／: : ﾉノ. / 、 ｀ヽ ｌ ,そ⌒ヽ.）
（ _,. -‐'´￣￣`ｰ-､（_ ＼ { ノ⌒ヽﾉ
厂 ...::::::::::::::..... ＼）ヽ ＼ 〉 ｀ｌ⌒ｌﾉ
-‐=ﾆニ二ニﾆ=‐-､ ＼_） /へ / ,|⌒|
（(_）
| | ｌ:::::＼_|: : | .:ゝ U :::::::冫|、､} ） | |
ヾ ＼_:::ﾉ人l .:､） ー_- ﾉ ）ﾉ' |⌒| 逃げましょう
〉く:ﾉ::ﾄ､.:{ .イ | '´ r‐y'⌒ヽ
v'(____,ﾉ＼):/ ヾゝ ,ゝ､_／ ヽ!（ 人_j/⌒'､） もうあの男の傍にはいられない
, '´: :／: : ﾉノ. / 、 ｀ヽ ｌ ,そ⌒ヽ.）
（ _,. -‐'´￣￣`ｰ-､（_ ＼ { ノ⌒ヽﾉ
厂 ...::::::::::::::..... ＼）ヽ ＼ 〉 ｀ｌ⌒ｌﾉ
-‐=ﾆニ二ニﾆ=‐-､ ＼_） /へ / ,|⌒|
（(_）
謝瞳はやらない夫の下に戻らず朝廷で出世していく事になる。
しばらく後に再び仕える事になるのだが、その時やらない夫の隣には
股肱の謀臣が控えており、謝瞳が歴史の表舞台に立つ事は二度と無かった。
876 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:31:51 ID:wIilI6x6
:::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::::
:::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::::
:::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::::
:::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::::
:::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::::
:::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::::
:::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::::
:::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::::
┃
┏━・・・・・・━┛
┃
:::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::::
:::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::::
:::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::::
:::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::::
:::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::::
:::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::::
:::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::::
:::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: ::::
877 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:32:21 ID:wIilI6x6
やらない夫の裏切りによって急速に勢力を削がれた黄巣であったが、
長安に駐屯している直属の軍隊は当然無傷である。
彼は精兵数万を率いて梁田陂へと出撃していった。
. ／: : : :u: : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼
/: : : : : : : : : : : : : : : : :.、: : : : :u: : : ヽ
. /: : /:: : : / : : : !:: : : : !: : !: : : ヽ:: : : : : ',
/: : /: : : 斗--､ :|: : : : :|: : | ,ィＴ: ',: : :ヽ : !
|: : |: : : : : |: / ＼: : /|:.ィ: :ヽ: : :.|.: : : ﾄ､:|
|: : |: : : : /!/ ⌒ヽ| :/ |:./⌒ヽＶ: |.: : : | V
＜ : ｣_: : / 〈 （・） |/:::::::ﾚ（・） }|:./ヽ : |
＜:: |. 小{ _,,.. - :::::::::::､-.,_ ﾚ{: :.|ヽ:|
厶ﾍ ﾊ ::::::::::::::::::::､::::::::::::::: {ﾊ/ V やらない夫の野郎、よくも裏切りやがったな
＼_! u ＿ ' !
ヽ ／ ｀t u ／ オレが直々にぶちのめしてやるぜ
___,ｒ| ＼ { / ／
／:/::::| ＼ ヽ ｀_⌒ ィ ´
／::::::/::::::| ＼u ´ ∧＞､
／:::::::::::/::::::::| ＼ / !＼::`ｰ- ､
::::::::::::::/:::::::::∧ /二＼ |::::::ヽ::::::::::::＼
::::::::::::/::::::::::::::∧ヽ /: : : : :}ヽ!::::::::::〉:::::::::::::::!
┌────────────────────────────────────────┐
│ 邠州 │
│ ○ │
│ │
│ │
│ 梨園 富平 同州○ │
│ o o │
│ .沙苑o. │
│ 檪陽o i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i │
│ 鳳翔 i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i! │
│ ○ 東渭橋 !i!i!i!i!i!i!i!. ○ │
│ o i!i!i!i!i!┃┃i!i!i!i! ★ 華州 │
│ 龍尾陂 武功 興平 i!i!i!i!i!i! 梁田陂 │
│i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i! o o i!i!i!i!i!i!i!i! 長安 │
│ i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i! ☆ │
│ 渭 水 覇上o │
│ o藍田 │
└────────────────────────────────────────┘
878 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:32:39 ID:wIilI6x6
しかしこれは王重栄と楊復光の軍に撃退されてしまう。
配下の将が捕らえられ黄巣自身も矢傷を負うという惨敗だった。
∩＿＿＿∩
／￣￣￣￣￣￣ヽノ ヽ
Ｃ.| Y / |||||,,.ノ ヽ､,, |
| y | | ◎ ◎ ミ
＿| |,,,,,,,,,,,,,,,, | 彡 ( _●_) /｀ 痛いクマー…
§＿＿_丿 .|＿))) ゝ,､､|∪|,,,ノ
ヽノ
しかし王重栄とて楽勝だったわけではなく、少なからぬ損害を被る。
この期に及んでも黄巣は手強い存在であったのだ。
/ ヽ ヽ、 ヽ
lｲ / ／Jヽ /u｀ヽ 人
/ { /{ （ / ／ _ﾉ-, ﾆヽ､}
| ! 〉、 {ｰヽ､＿ ィ { イヽ＝_´∠三ﾆ_チイ
lｲ {/'ヽ!≧ｰ_-く{ ,三/ f:r_jヽ ヽｰ' !
{ ヽヽ｀ﾆ! {｡O:} }ﾆヽ {､､, ヽ-ﾟ' /-l} ヽ
ヽ ､ 了 'ゝ,二 ノ三} ｀ ￣ 三=､lj ノ l/⌒ヽ ちぃっ…
ノ! ﾄv｜ ﾆ‐´ 三rｰ ｀ { !ノヽ
l ﾊヽ| ´ {! 三{ ___ l! ﾘ / ） / あと少しだってのにしぶとい奴！
ヽﾄ }! !j Vﾊ ﾍヽ {j ノ_ノ/- ' /
／ヽﾊ ｀二 _ /´ ／
-―_ ´ jﾊ i´, -－｀ヽl （_ ／
´--ｧ-! ｰヽ ｰ ´￣￣ /,､｀ーヽ- '-‐ ´
/ | /＼ ｰ 三ヽ | ヽ
879 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:33:39 ID:wIilI6x6
,.ｯ-''"~￣¨`￣￣`¨'''ｰｭ,_
_ｯ‐'´ ､''''~ ｀ヽ.
ｧ'´ ;` ヽ
ﾌﾞ ;､ }
7′ ; ; i ､ ; {
了 l ﾄ| ,ｲ ﾄ､(ヽﾄ､ ﾄ､}､ }
´} ﾄ､{_ )ﾉ ヽ､{ ` }ﾉ __`ｰ､ (
^'ｰ､i ﾄ､_.ﾆミ‐､ ｰ'ﾗﾆ二,,_｀ > } 朱やらない夫…いや、朱全忠がこちらに附いてくれたお陰で
^'{| ´､__[ﾟ} i} ´､ [ﾟ] ,` } ﾚﾍ. {. 黄巣もジリ貧になっているハズですが、
| ﾉ ￣ﾞﾞ = ﾙ'´ﾍ ﾚ′ どうにも勝ちきれないんです
| ({__ i r‐',.ｲ
λ ,,_ ; ｲ￣r'′ 貴方はどうすれば良いと思います？
ヽ. ｰ￣ ／ ﾙ''′
`'r､ _,. '′___,⊥_
__,,.. -―ｯ''¨￣}`‐`ニ¨-ｯ―'"_,.-‐'"´>=ｮ､,,_
/ﾉ￣＿＿__ﾉへ､ iﾍ､ ,.へ" ,-'´ ￣｀'''ｰｯ--､
／, ーﾐ、 , ＼
/／ lﾊ｛ , / ,ｒ .ｨ从ハ ﾞi
〃 八{ル'ｊ/ ´ ! !
/ﾉ ,{_,／ ｀ ｕ } {
//ｒ'ｊｒ'ﾞ 、 , Ｖ !
!7´ {､ ﾞﾒ-+､( ﾐ ！
ｒぃ{ --､_ ヽｰｧ'^ _ i'⌒ヽ} ,ﾞ 我々だけでは戦力が足りん
ぃ ﾞL ､＿'､ 、` ／,ｒ _ =-ｖ { 〈、
ｒ ､__ノ}ｒｿ７ ヽ'='ﾞﾐ､〉（ ノ_ｒ=ｩ≪, _ /〃ﾞヽ 更に援軍を呼び寄せるしかないであろうな
{廴＿__ｱ { {,〈 `ー'ﾞ 「` ｒ_（`ー'´ ミ 〉{ ｲ ハ
-‐ミ‐ _ ｀ｊ ハ } ﾉ ￣ ,/ ﾘ / ミｔ_
__ ´ ´ﾌ´ イ///ﾊ{ 〉 └《__ ,.」 ｒ‐'{{！ 'ﾞ ≪__,,
⌒i '´ ノﾍ小l丿/ __ （￣ Lｙ ,ツ7 いｰ≦ｘ､_
ｌ ｊ ハ！ { '⌒こー---―ｘ､ ､ﾒ ´ｊハ !、ｖﾞ ｰ
_ﾝ {{ F ‘､ ､＿_￣￣￣ /｀ / /ﾘ 小｀}
|| lハ 丶 ￣｀ ｲ トV７
こ二二 ヽ || ＼ヽ{ __ｊ､_,ｒ ﾐ, 彡ｿｺﾉ //
＼＼ ぃ 〈＼ ､ヽ ＿＿____ノ´彡'´ ,__//
丶 ー `､､ ﾄ､ ヽ＼`ァ,二 ,. ィ ノ ／／
､ ￣＼ 、 ヾ､＼ └┘| {＿/ ﾆﾉ ／／／ ／ ,
【 忠武都監 楊復光 】
880 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:34:04 ID:wIilI6x6
__
＿__,．'´ ￣ヽ`ｰ ､
＞‐ ヽ_
_r‐'´ ヽ
/ ',
ｉ r ﾉ ｊ } } 丶 ｿ ゝ
ｲｨ ﾊﾄｲ .rイ/ ﾉｊ _ノリﾙ ﾉ ｉ
! } ﾍ八,__ゝ′ ヽ( ´__,∠_ヽく,_ }
〈 ゝ ,＞ﾆ､ ｨヾり ヽ {. /
,ゝ { 〈 ヾり ` ‐‐′ .ﾚﾍ.｝ 援軍？はるばる関中まで兵を出してくる
＼ } ｀¨´ } !^ｊ 〉 節度使などもういないだろうに
f^ヾ ヽ ' ﾚ /
ヾい、 ,. -一 j'f´ 誰を呼び寄せるっていうんです？
ヽ-ｉ､ " ,ｲ ﾉ
ヽ }､ ,∠ ｣ｉ､__
｀ｌ _＞､ ＿ ／＿＿｣r‐ ＼
__／｢ ／ ヽ
／ ｌ ,／ _,． -‐‐ ヘ __
／ ヾ
i ヾ
./ ...,, iヾ, i
/ ゞ,i 《 __;:"~ﾉ,ﾉ ""'`＼:: ,,. i
| ,∧(" 《 ( ヽi" " ~ヾ, i
ヽ,( ヾ ヾヾ , "`; |
| i ／ `i ）: ,|
| | ／ ﾐ ,/::::: |
,丿,., v:" ,,ゝ~”"`＼ ,i ヽ:::: i
,/,,-"'ヾ ゞ; ",,,,, ` / ,）: ,i
,i ,";"`_ヾi ヾ,"ノ" o "`) /::: , へ i
i "< ~o_/" ; `=~"''''~" ,/:::: ／ " `i 李やる夫よ
.ヾ ~ "丿 `ヾ,,__,,.. ヾ, i ,ヘ , i
/ ,,／/ i i:: i / / 沙陀の兵は強く、李やる夫も国難を救う志があると聞いている
.| ,, i"" ヾ ,／ |::: i <~ i
i (（,, ,ゝ;._,,ノ ヾ /:: i ヾ/, 奴ならばきっと関中に駆けつけて賊を打ち破ってくれよう
,i " "~丿 " ヾ ,,,／:: ,i / ヾ
ﾍ < ,,,,,..........,,,,,,,,,.,,ゞ.---- "ﾍヾ`iζ: ｿ__ソ ヾ
i ,`i""___;:._______,,,,ゝ------=,/ ,iξ ,,i::::: ,, ﾉ
i ("ゝ--------:::::....______,....／ 丿ξ"" /i i i:::: .,ヾ
i ヽ,,;;;;;;:::,.........,, ξ,,,,／丿" i:::::: ＼
丿 `;:::::=-'" ｿ, i ~ i:::::::: ＼
ﾍ,/ ＼ / ~ i 丿ﾉi::::: ,）
/ ヾ,,／ヾ ,,.___ソ " 丿_ﾉi:: /
,i ／`; ／:: .,／ "~~ j::,ii::: ,,/
,i.,,_ ,,/::""／ _ノノ/::: ,ﾉi i
／ ``i"'`;::::::::;;;;;:===＝``` ／ __,;;;;;;""~~ ／,,,ノ ,i i
881 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:34:25 ID:wIilI6x6
,.r‐'" ヽ.
／ ~＼
/ ヽ
､ﾉ )
j （
l ﾄi (ヽ_ n ,j_,,i ノ
ヽ. __ ,-'!_ヽ-ゞｰﾞ '-',＞'',/ (
i /r:j く _,.＞ir't='" i'(Tｱjﾚ'~
!._ !i ,ｨ! .ﾉ ﾞｰ`‐'‐' ヽ￣ i' しかし李やる夫は鄭従讜と仲違いして
'ヽ＼ヽ ﾞi､" r_.) ! 引き籠もっていると聞いている
,入 ~>て _＿,r /
_,..-i ヽヽ =:' /ﾞ＼_ 説得には骨が折れるんじゃないか？
i. ＼~ヽ､＞-､_＿,..ｨ' ｀ト--､＿
i ヽ ￣ﾞー‐' ∧ ヽ ﾞー､
i. ＼ ! ヽ i ＼
i ,ヽ=-､_,=j' ir―-､ i i
l ／~ ＼ l! V i
_,.. .... 、
,.‐'" , ､ ｀ヽ、
,.'／｀:'-､ｊﾉ￣j＼＼
// ｀、ヽ
i i' ｀i |
| |,:'" ＼,. '" i |
j. |. _,.. ､,i | _,..., .| ,!、
.i ｊ.|. ´,-，ﾃ,L,.- ．, | i i
l !, | ￣ﾌl_,.,!｀＝ ｊ .ｌ); | ワシの部下に適役がおる
ヽ; !､_ j !、 _,! ､,./.
ﾉ!ｊ ! ＾. ＾ ｢.〈 ,,ゝ.i そいつに説得を任せよう
j,:' i --=＝‐- └l. l
j !. ‐'"~｀ '" メ j ､ゝ
ヽ, ｀;-!､_＿＿,メ_,!-‐';^i ﾉ‐'
'ｰ-..! ! ｀＝=.l.,=＝'' !! .|
!､゛'!三:､l _,:'三ｊ " _｣
｀＝==l==＝''""
882 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:34:41 ID:wIilI6x6
|."しｌ| ￣ ,._ ∨ ｀二⊃ﾉ
| " ﾞハ ー--7′ （( ￣
r'ﾆﾆヽ._＼. ¨/ ;; くくく…
r':ﾆニ:_`ｰ三`:く._ [l、
／: : : : : : :｀,ニ､: :_:_;＞ ／,ｨつ 呼んだかい…？楊復光の旦那
. /: : : : : : : : / : : : ヽ＼ ,∠∠Z'_つ
| : :.:.:.:.:.: . :/: : : : : : l : ヽ. / .r─-'-っ
. |:.:.:.:.:.:.:.:.:.,' ''"￣: : :l: : : :l / ）:::厂 ´
|:.:.:.:.::.:.:.:ｌ -─-: : /:_:_:_:_l /￣｀Y´
. |:.:.::.:.::.::l._＿: : : :/::: : : : :l/⌒ヽ: :〉
|::.:::.::.::l: : : : : : /:::: : : : : |: : : : ﾞ/
883 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:34:59 ID:wIilI6x6
／, ーﾐ、 , ＼
/／ lﾊ｛ , / ,ｒ .ｨ从ハ ﾞi
〃 八{ル'ｊ/ ´ ! !
/ﾉ ,{_,／ ｀ ｕ } {
//ｒ'ｊｒ'ﾞ 、 , Ｖ ! …いつの間に！？
!7´ {､ ﾞﾒ-+､( ﾐ ！ 相変わらず不気味な奴よ
ｒぃ{ --､_ ヽｰｧ'^ _ i'⌒ヽ} ,ﾞ
ぃ ﾞL ､＿'､ 、` ／,ｒ _ =-ｖ { 〈、 まあいい、お前に博打を任せたい
ｒ ､__ノ}ｒｿ７ ヽ'='ﾞﾐ､〉（ ノ_ｒ=ｩ≪, _ /〃ﾞヽ
{廴＿__ｱ { {,〈 `ー'ﾞ 「` ｒ_（`ー'´ ミ 〉{ ｲ ハ 唐王朝の命運を賭けた一世一代の大博打をな
-‐ミ‐ _ ｀ｊ ハ } ﾉ ￣ ,/ ﾘ / ミｔ_
__ ´ ´ﾌ´ イ///ﾊ{ 〉 └《__ ,.」 ｒ‐'{{！ 'ﾞ ≪__,,
⌒i '´ ノﾍ小l丿/ __ （￣ Lｙ ,ツ7 いｰ≦ｘ､_
ｌ ｊ ハ！ { '⌒こー---―ｘ､ ､ﾒ ´ｊハ !、ｖﾞ ｰ
_ﾝ {{ F ‘､ ､＿_￣￣￣ /｀ / /ﾘ 小｀}
|| lハ 丶 ￣｀ ｲ トV７
こ二二 ヽ || ＼ヽ{ __ｊ､_,ｒ ﾐ, 彡ｿｺﾉ //
＼＼ ぃ 〈＼ ､ヽ ＿＿____ノ´彡'´ ,__//
丶 ー `､､ ﾄ､ ヽ＼`ァ,二 ,. ィ ノ ／／
､ ￣＼ 、 ヾ､＼ └┘| {＿/ ﾆﾉ ／／／ ／ ,
ヽ ､ ヽ ＼＼ | ＿_彡 ﾞ´／／ , ､ ／
884 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:35:22 ID:wIilI6x6
ｊ/ j/ i::｀:‐:/:::::::: ｰ一.:´:|ir, }.|
i:::::/.::::::、 .::::::|Lﾝii|
i: ｀r_'ﾆ´‐'ヽ .;.::::ハ / そりゃあいい…！最高だな…！
､ 'i'-‐_'ノ::: ,_',.-‐;´-ヽ,
ヽ ⌒ .イr‐.く´, -‐ ''｀' ､ アンタはオレの使いどころがよくわかっていやがるよ…
＼／,'./ ::: ! _ヽ＿__｀'_ ､
/´.,!' / .:::/-､'´ .＼
／.>iﾞ_./ .:::/ ; ｀ｰ, '､
,.' .,.' ,..,V､ ::::::! l .l ｀!,. ',
,.' / !ン i ヽrﾉ, ! .! l.i !
/ ./ ! ヽ !..::::: /..､ ,' !'i i
. / / ,.' ヽ ....｀"ｰく::.／.:ｰﾉ.,' !
,' / , ' ｀-､-'､_｀ﾉ'ー '７ / ,.'i
ヽ＼ヽ-,. - '´.,.' .:::::::::::::::::, ' /
＿__
,r'::::::::::::｀:ヽ、
x彡イ´ ｀ヽ::ヽ
r'´ __ {::::ﾊ
ﾘ ィtｭ, }:::::ﾍ
〈r｡〉 〉〈 ヽ ､ 減らず口はよいわ！
l ｀＿_ 彡:::: ﾉ:::::ヽ
| ├ｰｰヽ ｀¨'i:::::::::ﾉ 行け！李やる夫を関中に呼び寄せてこい…！
| }_____丿 ,ﾒ ,八::::::ヽ
} -‐ ､メ .／-‐ヽ从ﾉ
ﾍ .∧ 人＿＿＿,ノ:::::::::ｿ::::〉
| ﾍ / 〉__,､＿__}::::::||:::r彡::::::::_,ｨ≪ r'⌒ヽ
| 〉'´ ＼:||‐':ノ＞'´ | ＼__
､─-＜_ﾉ .´ /ミ ヽ'´ -‐ﾍ、 ｀⌒ヽ
＼ ヽ / /三≧x､ _,ｨ≦ミx __ヽ､＿_ ｀￣｀ヽ
>､__,ノ./ヽ、 /三三三/ /三三三ム ´ ﾉ___,ノ: :/ 人
/ ｲ i i三三三/ . /三三三ニ=---､_____,ｨ´ : : : : : } /
| i |ー- 寸三三ｉ i三三/ ヽ : : : : | ヽ i
二￣￣） ,ﾑ 寸三:ﾉ |三=人 : : :ﾍ、 }
三三ﾑ ｉﾐﾑー ｀¨´ ｀ﾞ寸三'ー──--､ : : : : ｀ｰr'
三三_ﾑ |三ﾊ､ ﾊ r≦三ミx ___ ,/三=≧= ､___,r‐､__: : : :.:|
三三三i .|三三三ﾐ |三三三ﾘ |三ｿ ,ｲ三三| ＼: : |
885 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:35:44 ID:wIilI6x6
第9話 了
────────────────────────────────────────────
張 承 業 ！
────────────────────────────────────────────
/ , _ ヽ
l. / ｀/. ,y-ｰ.'ｱ´ / ／ヽ l
l. l /´/ /_,.ィ´ _. -'/ ,／ ::ヽ ､ l,
l. l i，/ /ｰ ' ´ ＾／ ,／ ::::'､ l::i |, i! iヽ ヽ、 l,
l │ | / / ヽ｀`く '"´､ ､ ::::! .i::'、 !i ,l ! . l'､ l ヽ ! ヽ l
l | ヾ / `＜う＼ヽゝ ::::! l ::l ,| ! | l l l l '､. | l l
. l ヽ┤/ ｀ー ',..::: ,..-lﾉ-:;l,|-:l,l .l l l ! i, l l i
l ／ ''| ''''''" :::: ,∠ｯｧ-ｰ一, /i! l l ! ,! l ! !
ヽl ／ .:l ::: l::｀ｰﾞ'''''"´´/ l,! l,' | |
Ｖ .:::| :: l:: ::/ ' ´ !i
ヽ ::::l :: l::. ..:/ '
... ヽ .::::| , ､ : !:::. ..::/
::::...ヽ .::::::| ヽ、 rヽ i:::::::::, ' くくく…
.. .:::::::.. ヽ:::.:| ｀ ー- ..._ __`､. l:::／
:.:::::::... ヽi ヽ !' 任せておいてもらおうか…！
::::::::::::.... ヽ ｰ- ､...... ／
::::::::::::::::.. ＼ :::::::: ／ヽ
: ::::::::::::::::: ,.イ>. ／:::::::.. ヽ
:.. ::::::::::.: ./ l ／:::::::::::::::.... ヽ
::..:. :::::.::. / ,' ／::::::::::::::::::::::::::. . ヽ
| ::::.:. :::: / ,' ｰ 'ヽ::::::::::::::::::::::::: : : : ヽ
｜ :::::::.. ノ ,i 入:::::::::::::::: : : ヽ
! ／ < '､::::::::::: : /:|
｜／ ＼、 i､:::::: ／::::.l
｀´ ::: ::::::::l
【 宦官 張承業 】
第10話に続く
886 名前： ◆L4aLKGihrM[sage] 投稿日：2010/07/13(火) 20:38:48 ID:wIilI6x6
以上で第9話終了です。
あと、最近疲れ気味だったり他にも調べてみたい事が出来たりで
しばらくスレから離れたいと思います。中途半端な所で止めて申しわけないです。
スポンサーサイト
コメント
以上の内容はhttp://yromtm1059.blog117.fc2.com/blog-entry-101.htmlより取得しました。
このページはhttp://font.textar.tv/のウェブフォントを使用してます
モバイルやる夫Viewer Ver0.14
