やらない夫は弱虫のようです 第四十四話 ピエールの昔話・2
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Ⅵ:l: :| :Ⅵ:|: : l ト、 | レ| 乂 / /. : : / .: l . :/l′
`l: :| : :Ⅵ:l: l l \ ' l / /. : / .:/:|/.:l
l :|\|: ト|: l ト、_ ` /l _/. _;// .:/ /,イ .:l 「ピエール…。そうね、
l:| Ⅵ:|:∨\≧=ー ヽl -=彳´: /./ .:/ // | /
′ l:l:| : .\ \`ヽ、_ __ ___, /.:/./ .:/ /// l/ あなたの名前はピエールにしましょう。」
';:l\|: lへ :>‐- -‐< / .:/ .:/ //l′
'| Ⅵ:丶: : . > 、 // . :/| ///
', \:ヽ:〈、 \ , ' /. :/、Ⅵ/ 「よろしくね。あたしの名前は、
\〈\:,〉\卜,\ , ' -=彳/ \_
∧ \\` 、 イ _ =彡' ̄〉 |、_ マーサ、というのよ。 」
┏
常に、他者を気遣っている人でした。
┛
ヽ i,| | i |::::| |::',. l, | l ', :::::::... 〈:: | '" '゛
ヽ i 、 |i l、 i::::l |::::i |::|::.. |l:| ::::.. ヽ:l
ヽ', :〉 |:'.,l::ヽ|::::l |::::i |::|::::.| ! ..ゝ 「今日は何のお話をしましょうか…
ヽ',ヽ::|\:|l|、:::',. l::::l:i::|i::::| =:ィi´::| ブオーンの話はもうしたかな? 」
/ ヽ ヽ ! ヽヾ:;l:|';::::||:::l /´/イ::/
/ ヽ>ヽ.i:::l、!:l_,/::::i//:ll/
../` `<_ / |:;' !|/|:::イ'゛ / 「あら、シリン。人形がぼろぼろじゃない。
/ `ヽ.、 i / ゛ '゛ ´ あたしが縫っておいてあげるわ。 」
`ヽ、! l
` '、
\
.
162 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/30(日) 07:06:29 ID:egOnYakf [27/51]
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┏
そしてそれを、何の負担にも、思っていない人でした。
┛
.| " i ″ .、 ! ヽ ゛ ヽ .~- ./ ".| ./ .! /
. l ,,.! l、 : |.l .l ゙ッ ./ : .l / .レ゙ 「ありがとう、ピエール。
ll゙.l, .l .|ヽ. ,! ヽ │ ,. ..-ー'゛ ./ .i゙゛ そんなこと言ってくれて。」
" . l .lU'、 l .ヽ ! .ヽ! `'ー . . / ,i′}
!!.T |\ l `'x ! .゛ ,..‐゛ / / 「待ってるわ。…ピエールが、
.′│ `、ヽ .\,.l _..-'" ,iリ あたしの騎士になってくれるのを。」
│ .`ゝ ″ .\ ,..-'" , ./ .
l `'-、、 _..-'"゛ , '// /
. !`''''''''″
┏
普通の人間なら、無理をしている、無茶をしているといわれるでしょうね。
でも、マーサはそんなことを思わせもしなかった。本当に、不思議な人だったのです。
┛
.
163 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/30(日) 07:07:22 ID:egOnYakf [28/51]
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ぷくっ。
人 / ̄\ ┏
_ノ :;:;:;:;:;:;:;| _ 私は騎士の芽が大きくなり始めたころから、
.,r' /
,r'~ ノ ~;, 村から離れ、小さな洞窟の中で生活するようになりました。
〈 × ー 〉 ┛
゙i、 ___ /
丶---------r'´
┏
幼かった私は知らなかったのですが、そもそも騎士とスライムは別個の生き物。
生み出すには、相当の苦痛と、時間が必要だったのです。
┛
人 / ̄\
_ノ :;:;:;:;:;:;:;|
.,r' / 「いたい…いたい…いたいよぉ…」
,r'~ ノ ~;,
〈 :;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:; 〉
゙i、 ___ /
丶---------r'´
┏
オデキと言われた「騎士の芽」の腫れはどんどんひどくなり、
それこそ間断なく私を襲うようになったのです。
本当に、辛い毎日でした。
┛
.
164 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/30(日) 07:08:01 ID:egOnYakf [29/51]
1140
┏
そんな状態で、村やマーサの近くにいるわけにはいきませんでした。
┛
\ \\:> -‐ ‐='´イ :://〃´
` \ヾ\ ,.イイ/'/
` |` 、__ ,. ´ | ´
__ ノ ', __ 「大丈夫? 回復呪文が効かないなんて…」
,. '´ / \ヽ.`ヽ、
. / 〈 / \〉 \ 「成長による苦痛だからかしら…」
/ \ / \
/ \ / \
┏
マーサは私を心配してくれましたが、私は一人で思い切り叫びたかった。
苦痛と戦うために。誰にも、意識されずに。
┛
.
165 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/30(日) 07:08:58 ID:egOnYakf [30/51]
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┏
スライム族は長寿のせいか、はたまたそんな気質なのか、
けっこうのんびりとした、のんきな性格なものが多いんですが、
┛
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
\_WWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWW/
≫ ≪
≫ ああああああああああああああ!!! ≪
≫ ≪
/MMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMM、\
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏
あの苦痛には正直困りました。一刻も早く消えさってほしかったですね。
┛
┏
後で聞いたところによると、スライムからスライムナイトに
進化を遂げられた者というのはかなりごく僅かなんだとか。…まあ、確かにと思いました。
┛
.
166 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/30(日) 07:09:34 ID:egOnYakf [31/51]
1142
┏
痛みが襲ってくるときは叫びながら耐え、
痛みが治まると泥のように眠る。―――そんな毎日。
┛
...i !.! |i|i!|i|i!三三三三三三三!|i|i! ,i',i ノ ヾ
| ! |i|i! ! _三三三三三三三三三|i|i! ./
" ||ii|三三三三三三三三三三三三|i|i! .´ /゛゙'‐
l||||三三三三三三三三三三三三三三|i|i! _,, ー-、
||||三三三三三三三三三三三三三三三|i _,, ー-、
.三三三三三三三三三三三三三三三|i ,i',i ノ ヾ
三三三三三三三三三三三三三三;;/" ! i l | ̄
三三三三; il 三三三三三三三三;;/ . / ゙ .! ヽ
三三三三|.!三三三三三三三三 i| / ...゙ i
三三三三! !三三三三三三三三! ! ,i',i ノ ヾ
三三三三 ノ !三三三三三三三;/ / .,i
二二二二二二二二二二 ∩二″ l .'" /
┏
新しい年を迎え、過ぎ去り、気づくと私は、一切の時間間隔を
失っていました。洞窟の中にいたせいで、昼か夜かすら。
┛
┏
本当に…長く、長い…時間を、あの洞窟の中で一人、いたのです。
┛
.
167 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/30(日) 07:10:10 ID:egOnYakf [32/51]
1143
/\
/ /
\/ />
</ ((あれ…体が、楽だ?))
┌─┐
└─┘
┏
私はある時、気づきました。
ずっとモヤがかかったかのような頭の重みが消え、
痛みも消えていること。
┛
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
_
/''''~ヽ. / ヾ
/,___, r`i、 {'ー-' /.|
/~' - ._ ヽ,__,,/ 'i >tー' |
(( } ,i \. | 'i | | ))
(( 手だ!! /ー' /、 丶'ノ ~ |
`- ' >, 'i
ぼくの…「騎士」の手!!)) / ̄~''-ー' |
.{ i __,, - '!、
ヽJ_ノ`-, / `'''' -ー,
) , .}
!、 _,,.. -!、 .{
/ヽ、 ー--― ..,,,....-=ニ', >ー'
/ /'
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┏
長いこと、苦しみに苦しんで…やっと、私は騎士の体を手に入れたのです。
┛
.
168 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/30(日) 07:10:49 ID:egOnYakf [33/51]
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┏
私は喜び勇んで、やっと楽になった体を引きずって、
村に戻りました。
┛
┏
マーサに一刻も早く会いたくて。
そして、自慢したかったんです、立派な、騎士が生えたよ!…と。
┛
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
トvvイ 「なんか、さがしてるの?」
ζ`ヮ´ζ
'v--v' 「…あえ? きみ、たしか、まあさちゃんのおともだちだよね。」
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┏
しかしマーサは、何処にもいなかった。探しても、探しても。
そんなとき、村にいた爆弾ベビーが、私にそう言ってきたのです。
┛
.
169 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/30(日) 07:13:25 ID:egOnYakf [34/51]
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┏
爆弾ベビーに話を聞くと、マーサはもうかなりの前に、
姿を消したらしい、とのことでした。
┛
トvvイ 「まあさちゃんはね、ずうっといないの。 このいえにはね、だあれもいないの。」
ζ`ヮ´ζ
'v--v' 「みんな、まあさちゃんをさがしたよ。だけど、みつからなかったみたいだよ。」
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.∥|:l\
.┌―――┐ i| i:! | |\
_________ | ̄ ̄ ̄ ̄| i| i:l::| |! l!::|||i
[. ] l ̄ ̄ ̄ ̄|. i|::l:i | |i!:: !|||i
/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .l .l ̄ ̄ ̄ ̄| i|::i!!:| |li l l||||
______ r~~~~ _ _ _~~ヽ ._l ̄ ̄ ̄ ̄|__l "'''ヾ !i!: il||||
/ /;;;;;;;;;;;;ヽ :}  ̄ ̄ ̄ ̄ \ ゙'ヾ、|li:l
,/ '''"ー"`` l \ '!リ
/ __ _ . _ _ _ _,} ´,.:':,:.; \
レ'´ `´ `´ `´ ´ ヽ! '"´
'| |'
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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┏
確かに、マーサの部屋にも誰もおらず……。何かを書き残すとかそういうのも、なく。
村にいる理由をなくした私は、一人、さまようことになったのです。
┛
.
170 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/30(日) 07:14:04 ID:egOnYakf [35/51]
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「ありがとう、ピエール。そんなことを言ってくれて。」
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.| " i ″ .、 ! ヽ ゛ ヽ .~- ./ ".| ./ .! /
. l ,,.! l、 : |.l .l ゙ッ ./ : .l / .レ゙
ll゙.l, .l .|ヽ. ,! ヽ │ ,. ..-ー'゛ ./ .i゙゛ 「待ってるわ。…ピエールが、
" . l .lU'、 l .ヽ ! .ヽ! `'ー . . / ,i′} あたしの騎士になってくれるのを。」
!!.T |\ l `'x ! .゛ ,..‐゛ / /
.′│ `、ヽ .\,.l _..-'" ,iリ
│ .`ゝ ″ .\ ,..-'" , ./ .
l `'-、、 _..-'"゛ , '// /
. !`''''''''″
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┏
マーサは確かにそう言ってくれました。
なのに、どうして姿を消したのか…何も判らず、一人さまよい、
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┏
たまたまあるところで出会ったソルジャーブルという魔物に拾われ、
色々と……紆余曲折がありました。それは今は省きますが…。
┛
.
171 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/30(日) 07:15:00 ID:egOnYakf [36/51]
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┏
私は結構、絶望していたのですよ。
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. ! ! l l l l l ! ! ヽヽ > ヽ / !
l l !.! ! .! ! ! ! `ー- ´ / !
! l l l l l l l ! _,, -,‐'’ !
. ! l _,rl l l l l. l _, -i" l i !
! ! ヽ__ ̄¨''''''i l-! l !ニー-< ! ! ! l--.,,__ 名を上げようなどとは一度も
l l l:.:.:.! i¨'''''l !-! ! l ┌‐i'’ l _,l l i !:.:.:.:.:¨''‐-、 思ってはいませんでしたし、
! l !:.:.:! l:.:.:.:.:l !:.:! ll,!! !:.:.l_,r.、_,l,,,r'´:.:_! ! l l-.,,_:.:.:.:.:.:.:.`ヽ
. ! ! ,r‐‐/:.:.:.l .!.:.:.:.:.l,!:.:.l / ! !:.:.l__:.:.;r->''´ `、. l l l.、 `ヽ、.:.:.:.:.:
 ̄¨'’:.:.:.:.:-.;_l,__!:.:.:.:__ l /:.:.:.:!_,,l;,:.-‐'''''´ ,;ヽ ! !l:.:.`ヽ、 `ヽ、
:、:.:.:.:.`:、__;r' ,r'''''‐-|  ̄¨l,!¨ ̄ ,,;;;;;;;,, ;; ,ヽ! !l!:.:.:.:.:.:.`ヽ、 単に、私はマーサのいない
.:.:ヽ;,;r'´,r‐、l:.`:、:.:.:.l ,,;;;;;;;;;,,,, ,;;;;;; ; ,; rl、 .l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.` この世界に八つ当たりしていた
-‐'",r‐'ヽ、:.:`ヽ、`:、l ,,;;;;;,,,,,,, '';;,, ';;;;;;,,,,, ,;;;;;, ; ' ヽ `、l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: だけでした。
-‐'´:.:.:.:.:.:.:`ヽ、:.:`:、l___ ''''''';;;,,,, ''';;,, ''''' ,,,;;;;; ,,/`ー`ヽ、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..
:.:.:.:¨''‐‐-:、:.:.:.:ヽ,f´ ヽ ''' '';, ''_,,/ ` 、.:.:.:.:.:.:.:
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.! !_________,,,,,,,...---‐‐''''´ ヽ,,..---..,,,,,__ `ヽ、:.:
ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ ,ノ ,r''´ ,,;'' ¨'''ヽ、 ヽ.:
:.:.:`:、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.;r'´ ̄ ,r'’ ';;;,, ';;,, `ヽ 、
.:.:.:.:.:.`:、:.:.:.:.:.:.:/ ,r' ,; '''' ,;;,, '';,, `
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏
この世界に。―――マーサのいない、この世界に。
┛
.
172 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/30(日) 07:15:34 ID:egOnYakf [37/51]
1148
┏
魔物の私が、こんなことを言うのはおかしいのかもしれません。
でも、私はマーサを慕っていました。友のように、姉のように、母のように。
┛
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
〃 i::|∧ :. / / ハ! ,ハ. i::| 八つ当たりといえども、
/ | i::|〈`ト、 :i / / // |i | V| それでもそれなりの力を得られ…。
〈 | i:::| |:::::|\ ,.. ..、 / /,.1/ ハト. ||
Ⅵ !::| |:::::| ヽ ' / /' ,}! /イ|| |.|| 欲しくも無かったですが、武勲も色々
|| i:;ハ.|:::::| _,|::> __. イ,.イ、. 〃 /} ||. || | 得ることができました。
|| !' |ハ:::ヽ「`_`ー―---一''´_'フ/ /_ノ || ハ.|
___ | .|/||::ヽ__〉|:::: ̄ ̄| } ̄ ̄:::::/./二`=-―、.|| 数百の子分と、その親分という地位。
,...:::'::´::::::::::::: ̄V:::::_ノ_r―'::ト、:::::::::::| |::::::::__,,ノ /:::::::::ヽ二ヽ_:: ̄ 楽しくはありませんでしたが、「上」の命令
/:::::::::::::::::::::::::::___ノノ::::::::::/ \ ̄⌒  ̄ ,/ l,ハ::__/:::::::::ヽ.二 でしたからね。
/:::::::::::::::/,二..:--―:':::::::::::∧ -、 \ ソ / , -‐ ,人:::::::::::::::::::::::::;
/::::::::::::::::::/ /:::::::::::::::::::::::::::::::;イ___}ト .._____,..-〈_ハ:::::::::::::::::/:: ―――今日も、本当は嫌々出陣した
/:::::::::::::::::::/ /:::::::::::::::::::::::::::::::/ || ヽ::::::/::::::: のですが。
.〈:::::::::::::::::::/ /:::::::::::::::::::::::::::::::/ ,、 - ― :┴: ‐ 、 ∨:::::::::::::
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏
魔物にも、神の恵みというものがあるのでしょうか。
┛
.
173 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/30(日) 07:16:42 ID:egOnYakf [38/51]
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. | (__人__)
| ` ⌒´ノ ………。
. | nl^l^l
. ヽ | ノ
ヽ ヽ く
/ ヽ \
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏
―――私は、あなたに出会うことができた。
┛
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
____ ジィイイイ
/ \
/ ─ ─ \
俺たちゃひょっとして、 /( ●) ( ●) \
お尋ねものにでもなっているのかお? | (__人__) |
\ ` ⌒´ /
賞金とかかけられて。 / ー‐ ヽ
/ `
それにしても、痛かったお―。
バシッとやられたんだお、ここ。
.
174 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/30(日) 07:17:38 ID:egOnYakf [39/51]
1150
\lイ ,ハ |リ ‐- 、 _/ ヽ っ
/_r</|/ナ≧-‐,二 | ハ|
,/// ヽ,>‐=ニく.Y´ ̄`!} ノ ノ すいません。私に、ベホイミをかけさせてください。
/' | 〈 ,.イ「!ヾニ.」ノ′
ヽl. | `T゙了/Y77YiT「|_
| Y'| ̄l/`Y'^l | |_
| ,.ィ' 刄 く. 廾' |
\ / / ,.イ |
ヽ. / { |
/\ / ハ\_ /
/ー- 二 _j L_
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏
こんなとき、誰に対して礼を言えばよいのだろう。
┛
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
____
/^ ⌒ \
え、いや別にベホイミをかけてもらう程じゃ… (●) (ー ) \
…ってはや! もうかけてるっ! /⌒(__人_)⌒:::::: \
| |-┬r| |
おおー…なんか気持ちいいお―。 \ `'ー` /
. | (__人__)
| ` ⌒´ノ ……ホイミ系の呪文は、術者の精神状態に
. | nl^l^l 影響されることが多いからな。
. ヽ | ノ
ヽ ヽ く
/ ヽ \
,
175 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/30(日) 07:19:02 ID:egOnYakf [40/51]
1151
____
/ \ はっはっはっは、リュカくん。
/ ─ ─\
/ ⌒ ⌒ \ 君にも何度も回復呪文をかけてもらったことが
| ,ノ(、_, )ヽ | あるけど、一度もこんな気持ちよくはなかったお?
\ トェェェイ /
/ _ ヽニソ, く テメェ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏
礼の言葉なんて、マーサ以外に言ったこともない。
だけど、今は。神にでもなんでも、言いたい気分なのだ。
┛
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
./ ̄ ̄\ キメェ
/ ヽ、_ .\
. ( (● ) . |
当たり前だろ。 . (人__) |
r‐-、 . |
俺がお前にどんな感情を持てば (三)) . |
いいのかって話じゃねーか。 > ノ /
/ / ヽ、 . /
直してやっただけありがたいと / / ⌒ヾ .〈
思っとけ。 (___ゝ、 \/. )
. |\ ,.1
えーと…ごめん、もう一度、 . | \_/...|
名前を聞いていいかな?
.
176 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/30(日) 07:20:13 ID:egOnYakf [41/51]
1152
/ ヾト、
/ __,. -¬ベY弋¬=- 、.__
厂/ , -- ヽ}} \}_
fブ ̄/ \ ヽ
/ィ' / ヽ. :ヽ|
,/イ゙/// / ヽ ヽ :::ト、
// 」1' / .// , /i |:i ヽ i. ト、 ::∨
〃 〈_/ / /イ', / , / | | | :::l ヽ!! i:::::ト、
/ ∧.イ / / / / / | | ト、.:::| リ i:::::iV はい。改めて名乗らせていただきます。
/ / ,.! .〃 / / /:l / | | |. |::::|:..} .!:::::トト
,' 〃/ V/' / 下lメ、l ./ | ,|, ィ'|::.Ⅳ i. トi::::|ハ! 私はピエールと申すスライムナイトです。
{ // /ハ./ 厶==ミ_メ、 イ,.|==tド/ ,ハ | ト、| |
l/ 〈/ .i:::liく ら!::::j:i` う!:::j::!/ ,ハ ハ:::::|
j! i:::ハ. ヽ辷ゾ .ヾ二ソ' /./ |. i:::| 騎士の芽をはやし、本来はあり得ない
〃 i::|∧ :. / / ハ! ,ハ. i::| 手足を手に入れてから、これまで人間を
/ | i::|〈`ト、 :i / / // |i | V| かたきと狙ってまいりました。
〈 | i:::| |:::::|\ ‐- / /,.1/ ハト. ||
Ⅵ !::| |:::::| ヽ ' / /' ,}! /イ|| |.||
|| i:;ハ.|:::::| _,|::> __. イ,.イ、. 〃 /} ||. || |
|| !' |ハ:::ヽ「`_`ー―---一''´_'フ/ /_ノ || ハ.|
___ | .|/||::ヽ__〉|:::: ̄ ̄| } ̄ ̄:::::/./二`=-―、.|| ┏ ┓
,...:::'::´::::::::::::: ̄V:::::_ノ_r―'::ト、:::::::::::| |::::::::__,,ノ /:::::::::ヽ二ヽ_:: ̄ スライムナイト・
/:::::::::::::::::::::::::::___ノノ::::::::::/ \ ̄⌒  ̄ ,/ l,ハ::__/:::::::::ヽ.二 ピエール
/:::::::::::::::/,二..:--―:':::::::::::∧ -、 \ ソ / , -‐ ,人:::::::::::::::::::::::::; ┗ ┛
/::::::::::::::::::/ /:::::::::::::::::::::::::::::::;イ___}ト .._____,..-〈_ハ:::::::::::::::::/::
/:::::::::::::::::::/ /:::::::::::::::::::::::::::::::/ || ヽ::::::/:::::::
.〈:::::::::::::::::::/ /:::::::::::::::::::::::::::::::/ ,、 - ― :┴: ‐ 、 ∨:::::::::::::
.
177 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/30(日) 07:21:15 ID:egOnYakf [42/51]
1153
/ヽ、
_;' `、 すげーなぁ! なぁ リュカ!
_,.‐'" `‐、.
γ ● ●* ~ヽ 知ってるか!? スライムナイトって、
ヽ ヽ_‐----‐_ク ノ 凄い強いスライムじゃないと なれないんだぜ!
`‐、., __________,,.‐'´
┏ ┓
スライム・
スラリン
┗ ┛
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏
やはり血筋なのだろうか、
あなたの周りには、マーサと同じようにいろんな連中がいる。
┛
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
,, - ―- 、
,. '" _,,. -…; ヽ
(i'"((´ __ 〈 }
|__ r=_ニニ`ヽfハ }
ヾ|! ┴' }|トi }
そりゃそうだろうな。 |! ,,_ {' }
「´r__ァ ./ 彡ハ、
もう全身から、強い、って雰囲気 ヽ ‐' / "'ヽ
漂わせてるぜ。 ヽ__,.. ' / ヽ
/⌒`  ̄ ` ヽ\_
女じゃなかったら襲ってるところだ。 / i ヽ \
,' } i ヽ
{ j l }
i ヽ j ノ | } l
┏ ┓ ト、 } / / l | .|
腐った死体・ ! ヽ | ノ j ' |
スミス { | } | l |
┗ ┛ ヽ | i | \ l /|
{ | l | | / |
.
178 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/30(日) 07:21:56 ID:egOnYakf [43/51]
1154
, '´ / / / へ. \ ` .
/,/ ′/ / / /' \ ! \
// / /i!/ ,イ | `i '.
// _/!__/ L___ //|!!
/イ `^′ヽ!! / ’
' .::i  ̄ ` . \ | V | !
| ::::| __、_- 、  ̄ ヽ ヽ.! ′ | ! これ、スミス。何を言うておるんじゃ。
| ::::| rぅハ .-___ | / , | / ,′
| ::::| 込ン ' て:rヾ V′ ,レ /___ノ| そもそも女じゃなかったら、とは
从.イ :::::::. r' 少 / / ::i:i / ..:/ | どういう意味かの?
! ' :::::::::: / / :!从ハ .:::/ _.ノ
'ー'7^ク/ .::::::/  ̄
人 ` _ ー .イ :::::/
. .::::\ イ:了 | .::/
!::::/:::::\ _ .. ´ イ ! ! ::イ ┏ ┓
i ::i!:::::::::i:::丁 ¨\ / `ー! ! !::! 修道女・
|:i!:::::::::i:ノ イレ'´ イ ! !::| マリア
. !:ハ:/_ ..イ´ ̄ / | !::ハ ┗ ┛
!::|/'´ _j、__....-<:..:ヽ. | ! |
レ' <: : : : : : : : : : : : | | !
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏
人間も、魔物も、お互いを意識することなく一緒にいる。
┛
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
__ \ / __
/ \>-―-</ ヽ
あきらめにゃーよ。 | (・)(・) |
⌒ ⌒ l |`v―v´| l ⌒ ⌒
スミスは頭…いや、下半身が _ヽ`――´ノ _
腐ってんだからにゃー。 \Y  ̄|| ̄ Y/
゙====
問い詰めたって無駄無駄。
┏ ┓
ドラキー・
ドラきち
┗ ┛
.
179 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/30(日) 07:23:28 ID:egOnYakf [44/51]
1155
____
/ \
/─ ─ \
えっ、女? / (●) (●) \
| (__人__) |
魔物でスライムナイトで、 \ ⊂ ヽ∩ <
女? | | '、_ \ / )
| |__\ “ /
\ ___\_/
〃 i,
r' ィ=ゝー-、-、、r=‐ヮォ.〈
! :l ,リ|} |. } 知らないのか?
. {. | ′ | }
レ-、{∠ニ'==ァ 、==ニゞ< 魔物にだって男女の区別はあるんだぜ?
!∩|.}. '"旬゙` ./''旬 ` f^|
l(( ゙′` ̄'" f::` ̄ |l.|
. ヽ.ヽ {:. lリ
. }.iーi ^ r' ,'
!| ヽ. ー===- /
. /} \ ー‐ ,イ
__/ ∥ . ヽ、_!__/:::|\
いや、それは知ってるけど>
.
180 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/30(日) 07:24:26 ID:egOnYakf [45/51]
1156
/ ̄ ̄\
/ _ノ \ ピエールって呼んでいいよな。
| ( ●)(●)
. | // (__人__) …申し訳ないんだが、もう少し、母の話を聞かせてくれるだろうか。
| ` ⌒´ノ 確かにマーサは、俺の母親だ。
. | }
. ヽ } だけど正直なところ、俺は殆ど知らないんだ。か…、母のことを。
ヽ ノ
.> < どうせ、まだお互いに動けないんだ。
| | 話せる範囲でいい。教えてくれないか。
| |
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏
マーサは俺の母親の名だ、といった青年は、照れくさそうに私に言う。
┛
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
__!:l__,,,,,,,_`、ヽ
_,,r<´: ヾ! : : :  ̄i ,!、
,r': : : : : : : :`: : : : : l/: :`ヽ、_,,
/: i : ; : ,f ;/l: : i: : : : : : : : : : `、:`、
/ ;i !: ;i :/ / l : :i,: : i: :i; : : `、: : :i;ヽ!,
ええ。構いませんよ。 /: ;!:i;,;il-i,_,! !_,;,il;,;,_!: :!: : : : ! ミ !: :,!
i /l: i irl'iヾ! ヽ;,;!l : :l'''iヽ: : :i : ヽ!: l
といっても、私も大して話せる レ lVi,:! l::.゚i ´ i::`ヽi !: : : :,ト、ヽ;! :,!
わけではないのですが…。 l: :N _,!_,! lっ::゜iヽ : : !.ヽV i'´
l⊂⊃ ゝ __,i,!: : : ;!_,,ム‐'ト、
お話しましょう。 l : lヽ、 ー - i : : :.i'i´l:ヾ.:.:i.:l,
! :N ` 、 _____,,.. ,! : : :,!;! !:.:i;.:.:'.,!
V r‐┴‐‐‐,! ;i : /i''i !.:.ヾ''´
しかし、なぜあなたはマーサのことを ,r‐'''''''´ヾ._;! i''レ7:,レヽl_.ヽ`ー、`ヽ
知らないのですか? ,r';ヽヽ:.:.:.:.:.:.`、':.:.:.レ';.:'.:.:.:.lヾ,`.、 `).:
,/;,;,;,;,,r' >:.:.:.:.:.:.:.:`ヾ.:.:.:.:.:.:.:.:l `''’ `ー
181 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/30(日) 07:25:37 ID:egOnYakf [46/51]
1157
____
/ \
/ ─ ─\ それは、パパスが…パパスってのはリュカの親父の名前だけど、
/ (●) (●) \ パパスがおそらく何らかの意図で隠していたんだお。
| (__人__) |
\ ` ⌒´ ,/ そして、死ぬ直前に言ったんだお。母は生きている、と。
ノ ー‐ \
/ ̄ ̄ ̄\
/ \ パパスの最期の言葉を考えるに…、きっと、パパスは
/ ─ ─ ヽ 母を探せと。そう言おうとしてたんだお。
| (●) (●) |
\ ∩(__人/777/ ああ、いや。話が混乱する。
/ (丶_//// \ ともかくの最初から、話し始めようかお。 ん?
いや、ちょっと待ってください>
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏
ともかく、神か誰かは知らない。
だが、私は礼を。心からの礼を、言おうと思う。
┛
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
.
182 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/30(日) 07:26:17 ID:egOnYakf [47/51]
1158
, -=== 、、
/ \、
_ ヾ!へ/^ヽ__
, . ‐' リ  ̄  ̄`"'ー、`ヽ、
/‐ " ̄ `ヽl! _,.. 、_ \!^ヽ
/ / `ヽ `ヽ、 ヽ ヽ.}^ヽ
//.: ヽ ヽ. }
/:/ /:/ / / Y彡Y^i
//: /:.:/:. / / ,イ i ヽ. Y彡l人 どうやらあなた方は、
/イ: /: /:. /. l: /./ :/ | :l ヽ i:. i Yント..ノ 魔物を供にされておられるようです。
{ ,/イ:. i:. l:. l: ;イ:;{:. :! !:. :ト、 .l:. l:. l lソリハ
( | /!:../!:ム_l_!:ハ. :| ';.:.| ', :ト、 ト、. :| : ;. :lソソノ 私はマーサのために騎士を生やし、
{,{リV::V ,ィt疋ト、| ヽ!_,イ戈艾云!: i :|ソ::} 現在こうして若干ながらも力をつけました。
___V./.ハ ` {ミ尨!` ' .ィ'モ;添ミ!'オ: .i ト/ソ
`ヽ::::::::::// !ハ ゞ=' ゞ乏ソ 〃. .i |,イ 宜しければ、私もあなたの力になりたい。
_  ̄`// ::} /: :.,': :!:ハ;;\
/: : : `ーl:i: , :::ハ. 〈 /: :./.://;;ハ;;ヾ;ヽ
/.:: : : : : : : :l|: i: ::/ニ、\ ー ‐ ,.イ: ../:.//:/ };;;;;};;;;) ―――許して、いただけますか?
/:::::: : : : : : : :!l: i /:::::::\ \ /./: ./:.//シ じ';;ノ
./:::::::: : : : : : : :リレ! {:::::::::: ::`ー兮ー-‐ '__ノイ/ //ン'
/:::::::::: : : : : : ::: : :::V::: : : :::::::::::/::ヽ ̄二-‐':::リ!./`ヽ_ ___
/::::::::::: : : : : : ::::: : ::::::: ::: : : : : i: : :::/ / : : : ノ レ': : : : ::::`ー^ー' ̄: : : : : : : :`ヽ、
{:::::::::::: : : : : : ::i::::::::/:/: : : : _ - '"ニニ、: : : : : : : : : : : :/: : /:: : : : : : : : : : : : : : :\
!::::::::::: : : : : : :ヽ:::::::/,. - '" ヽ \: : : : : : : : : : :: :::i:::: : : : : : : : : : : : : : : : : \
ト、:::::::: : : : : : :::ヽ:::K ` ー-\: : : : : : : : ::: ::i:::: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\
<::.:\::::::: : : : :::::::V `ー- .. _ \: : : : : : ::: : ::: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 〉
.
183 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/30(日) 07:26:57 ID:egOnYakf [48/51]
1159
┏
彼は、考えるそぶりすら見せず、言った。
┛
/ ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ⌒)(⌒) もちろんだろ。
| (__人__)
| ` ⌒´ノ
,| }
/ ヽ }
く く ヽ ノ
\ `' く
ヽ、 |
| |
┏
私は、心の中で誰ともつかないものに、何度も何度も繰り返した。
┛
.
184 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/30(日) 07:27:18 ID:egOnYakf [49/51]
1160
┏
ありがとう―――、と、その一言だけを。
┛
.
185 名前: ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/30(日) 07:28:58 ID:egOnYakf [50/51]
以上です。「ピエールの昔話・2」及びピエール編終了。ほんとに短編だなやこれ。
次からは本編。
再びの青年編でのラインハット編となります。
187 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/05/30(日) 08:25:55 ID:wKaQE/gS
乙!
腐った死体が阿部さんなのは予想外w
てっきりキモオタだと思ってたんだけどw
189 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/05/30(日) 09:17:04 ID:Uhx2Fm5m
乙。キモオタだと被るからねぇ。
190 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/05/30(日) 11:51:54 ID:5dynkJJl [1/2]
魔物に男女があるということは、腐った死体にも女性がいるということ!
人間の死体からできるモンスターなら、女性がいてもおかしくないはずだけど、やっぱり絵面がまずいんだろうか。
191 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/05/30(日) 12:41:37 ID:5dynkJJl [2/2]
女性の腐った死体とか書いててふと思った。
なるほど腐男子で阿部さんなんですねw
192 名前: ◆VeXhfoQdhw [sage] 投稿日:10/05/30(日) 14:03:12 ID:egOnYakf [51/51]
夜~昼は常時ザメハ、昼~夜はラリホーマ状態から抜け出せません。
徹夜仕事で寝てる家族の影響でもうけてるのだろーか。
_,,. -─- .== -,..-‐、
. _,厶-ク \v`ヽ\´- ヽ
/ / ,ハ ハ ハ } こんちはです、作者です。
. / /イ /ヽヘ/r、_},ハ // ヽ
{イ /!仏ムヘ/ `ソイ リi // | 判りにくい構成となっていますがピエール編、いかがでしたでしょうか。
Vi ハ ○ ○.^ヾイ}.リ| | (といってもたった2話の超短編ですけど)
ハ/||ミ彡》、_,、_, ⊂⊃/ |ノ| | |
\トゞミゞ ヽ._) / | }.| | 奴隷の状態から抜け出して少し経った状態で主人公とピエールは
| |> ァr‐七⌒ | |リ | | 出会っています。だから他の仲間も既にいたりする状態です。
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
| ト /:∧∨ 〉.| ト | | ここら辺は、後ほどの本編で補完します。
_,,. -─- .== -,..-‐、
. _,厶-ク \v`ヽ\´- ヽ 小説でももう一人の主人公扱いされているピエール、
/ / ,ハ ハ ハ } 「こっち」側の魔物として、頑張らせていきたいと思っています。
. / /イ /ヽヘ/r、_},ハ // ヽ 女だったのには意図はありません。セイバーが使いたかったのです。
{イ /!仏ムヘ/ `ソイ リi // |
Vi ハ ○ ○.^ヾイ}.リ| | >>阿部さん
ハ/||ミ彡》、_,、_, ⊂⊃/ |ノ| | | 作者も最初はキモオタを探してました、実はw 途中で
\トゞミゞ / | }.| | 「思い切りかぶっとる!なんと!」って気づいてずーっと誰にしようか
| |> ァr‐七⌒ | |リ | | 考えてたんです。多少のキモさと、カッコよさを同時に持つキャラは…と。
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
| ト /:∧∨ 〉.| ト | | 阿部さんにはニフラムきくかなぁ。性癖はともかく、性格は原作に準拠
していかせるつもりです。
あ、もちろん腐った死体は元が殺された人間なので、【女】もいますよ。
出すかどうかは、ちょっとわかりませんが。
193 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/05/30(日) 20:03:01 ID:Y7b7t0+F
乙だぜ。
まさかセイバーが出てくるとは。
期待が高まっていく一方だぜ。
>腐った死体(女)
真っ先にメガテンのボディコニアンが浮かんだ。
194 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/05/30(日) 20:59:26 ID:WNfbhyP/
>腐った死体(女)
某打ち切りゾンビ漫画を思い出した。(復活するらしいですが)
195 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/05/30(日) 21:19:21 ID:ffT30snp [2/2]
>腐った死体(女)
文字の順番を変えると大変なことになるなw
例:腐った女(死体)
196 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/05/30(日) 21:21:43 ID:kXKQkAcs
>>195
腐女子wwwwwwwwwwwwwww
不覚にも吹いたwww
197 名前:名前なんて無いだろ常識的に考えて[sage] 投稿日:10/05/30(日) 21:22:20 ID:oUAi8UqK
FFだとラミアとか女性のモンスターっているけど、ドラクエで女性型のモンスターってあんまりいないよね
せいぜいDQ3の魔女とか魔法おばば系か
198 名前: ◆VeXhfoQdhw [sage] 投稿日:10/05/31(月) 05:48:50 ID:7EOpHumL [1/32]
これから寝る作者です。話が進まない。
書いては消し、書いては消しの繰り返し。むー。
>>腐女子
阿部さんと男キャラのカップリングでハァハァするんですね!わかります!
>>腐った死体(女)
へたすりゃ男より…色々グロいような…あう。
たしかに、ドラクエってほとんど女性型モンスターいませんね。
ムチムチなちちしりふとももーっていうのがいてもいいのに。サキュバス的な…
って言おうとして、それこそドラクエらしくないかな?と少し反省。
管理人※DQ8にはセクシー系モンスターいましたね。
しかし、まさかセイバーがピエールとは、作者様の配役センスに感服致します。
スライムナイト二匹目の名前的にある意味正統派でもありますが。
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