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│　　１８８６年、シュトラウスは 「 イタリアより 」 と平行して、交響詩 「 マクベス 」 の作曲にも着手していたが、　　 │
│　　こちらは難航していた　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
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│　　正式には 「 マクベス、シェイクスピアのドラマに基づく交響詩 」 と題されているように、この交響詩は　　│
│　　シェイクスピアの悲劇 『 マクベス 』 にインスパイアされて作られた曲である　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 r'::i'　　　　　　　　　::i::::::::ヽ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .l::::::::::!._二_:,　.:r'二ヾ::;:'　.::l::::::::::::::::::::::ヽ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ:::::::!　　; .::::、　　　 　 .:::l''_,r'::::::::::::::::::::i!
　　　　　.　　　　　　　　　　　　　　ヽ::::::i:.　ヽ,,-,.'　　　 　 :::::`'1､::::::::::::::::::r'
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【 ウィリアム･シェイクスピア 】


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　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　 │　　その、悲劇 『 マクベス 』 の筋書きだが･･･　  │
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│　　舞台の背景となる場所はスコットランド。三人の魔女の集会で、幕が開く　　  │
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　゜　　　｡　　　。　　　゜　　｡　　　。　　　　　　　゜　　　　　゜
　　　　ﾍ　l ﾉ　r　　ゝＹイｿ。　　　　　　　゜　　ﾟ　　　。
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..:.:. .　｡　　　。　　　　　　　゜　　　　゜　　　　ﾟ　゜　　｡｀ﾞ''ｰ-、　　　。　`'‐.､,,
　゜　　｡　　　。　　　　゜　　゜　 ..: . ..　.:.o:.. . ..　. ..:.:. .　,,,,-‐'゛　　　　　.　,,''　゜　　ﾟ
　　:..｡.　. .. . :. 　.ﾟ.Ｏ　　　　　　　.:.:..｡.. .. ._,,.--ｰ''''''"ﾞﾞ　　　　　　　　　,,-‐'゛
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　　｡　　　。　.　.:.o:.. . ..　. ..:.:. .。　　 【 魔女 】
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　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／;:;:;:;:;/;;:;:;:;:;:;:;:;:;＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　 V;:;:;:;:;:;{;:;ﾊ;:,,:;:;:;:;:;:;/
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 {;:;:;:;:;マ ＿ ア;:;:;:;}
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 |;:;:;:;/; ;|―|; ;V;:;:∧　　　　　　 「いいは悪い、悪いはいい
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 / ＞il＼＿_／li＜∧
　　　　　　　　　　　　　　　 　 /;:;:/＼! 　 l　　ｉ／V∧　　　　　　濁った霧空、飛んでいこう」
　　　　　　　　　　　　　　　　 〈;:;:;:;ヽ! iヽ.ニ .ｲ l;:;/;:;:;:〉
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 入;:;:;∧ ￣￣ i . /;:;:;:人
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,...＜ : : ＼;∧ {示} ｉ /; ;／: :＞.､
　　　　　　　　　　 　 ／:.:. :: :: :: :: :: :￣! 比l i/￣: :: :: :: :: : ＼
　　　　 　 　 　 　 ／: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :ヽV /'´.: :: :: :: :: :: :: :: :＼
　 　 　 　 　 　 　 V: :: :: :: :: :: :: :: :: :: : ,zﾃミx : : :: :: :: :: :: :: :: :: :/
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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│ 　 反乱軍を討ち果たした後、荒野に通りかかった名将マクベスに対し･･･　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【 マクベス 】
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__＿
　　　　　　　　　　　　　　　　 _＿／￣｀´:.:.:.:.:.i_＿_
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /:.:／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:.: i
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ノ:.:.:.:.:.:.:.／/ /::/::/:ﾊﾍ:.八
　　 　 　 　 　 　 　 　 .:´:.:.:.:.:.:.:.イ:.:/:へ/::/:/"｀Ｖ .:.:｀ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 /:.:.:.:.:./／!/ｉ:.从ィ芝ﾄ㍉ 　 Ⅵ:.:.:.ﾘ
　 　 　 　 　 　 　 　 ﾘ:.:.:. /ｲ⌒ﾚ' ハﾘ┴┴　　ｘｲハﾊﾉ
　　　　　　　　　　　　ヽ:.:.:〈て（　ヾ:　　　 　 　 ヾｿﾉﾘ
　　　　　　　　　　　　 八:.:!ヽつ 　 :.U、＿　　　ｲ　　　　　「なんだ、あれは･･･
　　　　　　　　　　-=彡:.:.ｲj:.:ハ:　　　 　 　 ｀ ｰ/
　 　 　 　 　 　 　 イノ:.:.:イ八:.:.ﾍ　､　　　　｀"/i　　　　　　 この世のものとも思われぬ」
　　　　　　　　　　 ｲ:.ｲ:.:.:.i:.:.:.: ﾐ彡　｀ ー　- 〈:::ト､
　　　　　　　　　　 从ﾘ:.:ﾊ!:.:.:ヽ＼ー―ｖ「￣｀ヾミ
　　　　　　　　　　　　Ⅵ￣￣￣￣|:i:i:i:i|:i:__rﾍミ=ｰ



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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,／;;::::::::::::::::::;;;;;;;;;;`､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i;;;;:::::;;;;;:::::::::::::::::::;;;;;;;;;;`,､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　　　　　　　i;;;::::;;''!i:::;r'::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i,_Y'ﾑ'';';;r‐''''´;;;;;;;;;;;;／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,i,>-/:;;::`､`:､::::::;;::'';;;;`､　　　　 「万歳、マクベス。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　　　　　　　i,/;;:::::::;;;:::;;';;;`､':;;;;:::::::;;;;`,､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i;;;;r┬‐''i i;/;;!::::;;;:::::::;;;;;;;;`;　　　将来の王」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i;;;;ヽ_, i,'＞i::::::::;;;;;;;;;;;;;;;/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　　　　　　 ,r‐‐‐--､>'´;;;;;;;::'';;;;;;;;;;:;／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /,;.:.:.:,'.:.:.;,;,;`''''''';,'''',;'''''''''''''7

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　魔女は口々に予言を下す　 │
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│　　最初は魔女の予言を信じなかったマクベスも･･･　　  │
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ﾍ{:::|: ::ﾄ:辻ｘﾄ､::| |::ﾄ. |　　　　 　 　 }:::| |: :| .| :/イ .ﾊ /⌒V/ 　 }ﾉ
‐-ﾐﾄ､T 寸士_┴ﾄ.{ ﾐi　 　 　 　 　 |:/斗ﾁ≦二ﾅﾒﾘ/-‐､　',
　.:∧`{　　　　　　　 `ヽ ､　　　　,イ'　　　　　　　　.| 　　ﾘ./
､厶∧　　``―＝＝''" ":;:;:;:;:;:;:;:;゛ ゛ー＝===＝彳　.厂l /人
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ﾍ{:::|: ::ﾄ:辻ｘﾄ､::| |::ﾄ. |　　　　 　 　 }:::| |: :| .| :/イ .ﾊ /⌒V/ 　 }ﾉ
‐-ﾐﾄ､T 寸士_┴ﾄ.{ ﾐi　 　 　 　 　 |:/斗ﾁ≦二ﾅﾒﾘ/-‐､　',
　.:∧`{　r─┬─ミ_`ヽ ､　　　　,イ' 彡ｰ┬‐┬ｧ´.| 　　ﾘ./
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. : ＼_ﾊ　 　 　 　 　 　 .:::::|　　　 　 　 　 　 　 　 ﾑ-´: :. : ＼__三=‐'
.:.:.:.:.::::.ﾊ 　 　 　 　 　 .:::::::|　　　　　　　　　　 　 爪: : : : : : : .＼　　　　　 早くやってしまうに限る」
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:从. :::N＼＼＼　　､_　　 `ｰ‐'´ 　　_ 　 　 ／.:　}: :i: : i: :i: :|　　ﾘ
{:爪.:::| ＼ ｀ﾐ_　＼ 　 ￣￣￣ ￣￣ 　 .／　　　ﾘ ﾉi :ﾘИ A
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　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　次々に当たる予言と、妻のそそのかす言葉に、次第に心が揺らぎだし･･･　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　 └─────────────────────────────────┘

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┌───────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│ 　 栄誉を与えるため、マクベスの城へ訪れたダンカン王を･･･ 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
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　　 　 　 ,iｸ゛　　　　l";!I　., ―--ｸﾞ　　.n /゛ 　　　`'ﾞ　.!;;.!　 .ﾞ‐'"　　　　　.ｌ;;;;;.ｌ　.ﾞ'ｆ、　　　ﾞ.ｌx　
　　　.,ﾝｸﾞ　 ,．　　/ ;;;;ﾞ‐',,､;;;;.;i′　　 :!┤　.lL　 .`　　　l;;;;　　　　 　　　 　 ｌ;;;;;.ｌ　　ﾞ|''､　　 . ｌ

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　夜闇に乗じて弑逆し、王位を簒奪するのだが･･･ 　　│
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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　だが魔女の予言に不安を覚えるマクベスは、予言を知る友人のバンクォーを暗殺。　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　マルカム王子の暗殺（失敗）、有力な貴族マクダフの家族の殺害など、不安に苛まれ暴虐の限りを　  │
│　　尽くすと同時に、罪悪感から亡霊を見るようになり、奇行に走り出す　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ,ィ⌒ー,､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ノ . : :: ::::::.ヽ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ｀ｿ.: :.:::.:::::::.. ,ゝ　　　　 「血の流れにここまで踏み込めば、渡りきることだ
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾘ:::.::::::::::::::::::､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾝﾍ::::!:::i::;ﾊﾒゝ　　　　　行くも帰るも困難なら、戻ることは思い切るのだ」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _..厂Vヾﾊ八ﾄ゛
　　 　 　 　 　　　　　　　　　　　　　　　,．´.:.:.:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;;;;｀`ヽ.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｉ:.:.｀ヽ:.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i;;;;;;;;:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:.:.:.;;;ﾍ;;;;ﾉ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:.:.:.;;;;;;Y;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;;;;;;i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:.:.:.;;;;;;;|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/|;;;;;;;;;|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{:.:.;;;;;;;;;|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,';;;;;;;;;;|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:.;;;;;;;;;;;!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,';;;;;;;;;;;;!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:;;;;;;;;;｀};;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　>､;;;;;;;;;ヽ;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;/
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /.:.;;ヽ;;;;;;;;;;;ヽ;;;;;;/;;;;;;;;;;;/
　　　　　　　　 　 ＿_　　 　 　 　 ／.:.:;;;;;;;;＼;;;;;;;;;ヽ/;;;;;;;;;;;/
　　　 　 　 　.／.:.:.:.:.:.:＼＿____／.:.:.:;;;;;;;;;;;;;;;;;,＼;;;;;;;{;;;;;;;;;;/;．
　　　　　　／ .:.:.:.:.:.:,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾍ;;f‐!/＾ヽ;;;;，
＿_／＼／.:.:.:.:.:.:.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ! i| }_,､};;;;l
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;｀ﾍ_〉〉》;;i
:.:.:.:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;｀´;;;;;!
-､:.:.:.:.:.:.:.:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i

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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　暴政と奇行は民心の乖離を招き、やがては貴族の反乱を招くに至った　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 【 マクダフ 】

　　　　 　 　 　 　 　 　 　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　 　 　 　 / 7　　　　　　　　　　　､＼　 、 }、　　　　､
　　　　　　　　　　　　　　 /イ　　　　　 ｨ　　 ｲ　人　ト､}､( ＼∧ }　i＿　＼
　　　　　　 　 　 　 　 　 /　{　/ /}人ﾄ{ハﾍ / )/ 　Y　　／￣　 }ﾊ 〃　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　 ﾚﾊ∧'｀丶、 　 (　/ .;　u;／x=＝=ｧ　 ﾚ'(　　 }　l
　　　　　　　　　　　　　　　 / 　 ﾊ {{下㍉　　　　　 ィﾁ万}}　}}　　　 　 //　j
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 '.　弋tﾘ　　　　 　 弋:少　 ;:::;,　　　 ノ　/　　　「天よ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',　｀￣;,　　　　 　￣￣　:;:#::,;　r‐ﾍ　 {　　　　 一切の邪魔者を取り除き、直ちに俺を
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ､;;.　　 /::::.　　　　　　 　 　 　 l　　ﾊ从_　　　スコットランドの悪魔の面前に突き出してくれ！」
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 _,. ＼　 ｀'　＿＿, --､　　　　 . '
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,.....::::´::::::::::＼ 　 ヾ＿＿二}　　　／　 |
　　　　　　　　　　　　 ,....::´::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ、 　 　 　 　 ／　 　 j
　　　　　　　　　 　 ／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::､＿＿ ／　　　　/
　　　　　　　　　　/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l　　　｀ヽ、　　　 /

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│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│ 　 戦場で対面する二人 ――　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
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　　　　　　　　　　 ,､_,ｖz_,
　　　　　　　　　／　 ヽ　ﾐﾏ
　　　　　　　　　〉ﾘ从{ﾞ"}从}　　　 「俺の命はまじないが掛かってる
　　　ﾄﾞﾔｧ!　 　 .ゞﾘ笠`"竍i
　　　　　 　 　 .彡心 ｰ‐ｿﾐ′　　　不死身なのだ、女から生まれた奴に対しては」
　　　 　 　 　 ｒｰ─┴汀|マ､__
　　　　　　 　 〉 　Y　|| ∨ | i　ｉ
.　　 　 _ri､　/　　 ｌ.　|| 十 | ｌ　|
.　　　〈仔ｸｧi-､　/.:　||　 |│ｌ　|
　　　　｀ｔ‐-ﾉ　 ∧:　 l|　 |│|／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,_,.ｨ_,._
　 　 　 　 ￣￣　 〉　||　 | .| |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 _ｿ:::::::::::::´<,
.　　　　　 　 　 ／ 　 l|　│.| ＼.　　　　　　　「このマクダフは女から生まれる前に　　 　 ｲ;;:::::::::::::::::〉
　　　　　　　／　　　 |ﾄ､/|__| 　 ＼.　　　　　　月足らずで母の腹を裂いて出たのだ」 　 .,_'ﾘヽ;;;::::;;;/
　　　　　 ／　　　　　ﾘ　/|　| 　 　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /´￣ヾ:::フ'ヽ、
　　 　 ／　　　　 　 /　/ .|　| 　 　 　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{ 　 　 ,}::/ 　l::`‐.、
　　　/　　 　 　 　 /　/ 　|　|　　 　 　 　',　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ, ノ　{'′/ ヽ::::::l,
.　　/　 　 　 　 　 l　/.　　|　|　 　 　 　 　',　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 } !　 　,! 　,/ 　〉::::l,　　　　　　,..‐'´::`ー
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 〈 ヽ,　　| / 　 /::::::::ヽ、 　,..-''´;::-ｰ''::´:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 〉 ,.!ｨ　 l／ ,:へ::::::_;:::-:''´-ｰ'´::::::::::::__;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 / ,/　　,;.ゝ'´::::｀`ﾆ´_;:::::-‐‐''´::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /-/:''´￣'':´::::;;:: --‐､──t-､;:: -── ''
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 /イ_;::::ィ‐''´￣l,　　 　 {::::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ,／''::::::〉'´;;;;;;!;;;;;;;;:l　　　 !::::::::::l

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.　　 　　　　　 ＿　　 ＿_
　　 　　 ／￣ : : ｀Y´: : : ￣＼
　　 　 ﾉ: : ／: : : : : : : : ｀ヽ : : ﾐ､
　　　/: : /.: : :/: : : : : : : ヽ: ＼: ﾐ､
.　　/: : / / :/ i　{ﾐＶｉ}:ｉ:ｉ ヽ＼ }: :ﾐ､
　 // /{ / :/ 人│u .|:|:ﾄ､ :l_刈 : .::|
　И/l И≠ナ-ﾐ|　　|从∠|L」: .::Ｎ
　　′} ,ﾊV< 何ｶヽ / <何｀>.:ﾄ､/　　　　　　　「あの魔女め、もう信用しないぞ
　　　ﾉ,ゞﾑ　｀¨´" 　|:.　｀¨´illﾑ八　　,
`ｰ彡'／,:∧.　u　 ､ j:::.　　.::/个ｰミ彡　　　　　二枚舌を操りおって！」
ｰ彳/ .//爪＼　 z==ｭ u.／ﾉl li:lヽﾐ=‐'
.　И /.从ｌﾄﾐ､ ＼ 　　／_彡ﾉﾉl:l:l:Ｎ｀
.　　Ⅵ刈川込_ 　｀¨´　`-彡川Ⅳ
　　　┌|￣¨|三三王三三|¨￣h_
一¨￣＼:i:i:i:|┐三王三┌|:i:ｉ:/:i:ｉ:￣¨ｰ--､_
:i::i:i:i:i:i:i:ｉ:ヽ:ｉ:|:i|.三.王.三.|:i|:ｉ/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i

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　　　　／!／!__,,, --,
/!　／: : : : : : : : : <--,
:/'": : : : : : : : : : : : :~ﾐ 、
: : : : : : : !, 、:, : : : : : </
: : : : : : /!:ヽヽヾ!＼:､/:::
: : : !=!/""二､`'　 -_/:/!
: :!: :!､!。<　!;;;;!　　',! !/ !
: ,-ヽ!　 / / / / 　 ゝ!　,　　　　　　　　「いまこそ国王になられましたぞ
::ヽ~ `_　。 　 , - ‐　/　`.
.丶`'ヽ　　、_　　　 /　　　`　　　　　　　スコットランド王、万歳！」
　　＼ヽ　　　'''‐--、_,、__
　　　　.>、　　　 !　`~!::::::
　　　ノ::! ヽ　　　!　_　!::::::
　／:::::::::!　 _　　 /　 /:::::
":::::::::::::::::::＼、　　／　,^
::::::::::::::::／＼ ::'''-':::::／
:::::::::::／　　　~''‐,,／
::::::::/　　　　　　　　　　　　ヽ
::::::ヽ　　　　　　　　　　　　　<
::::::::ヽ　　　　　　 ヽ
::::::::;':丶　　　　　　 ヽ
:::::;'::::/ヽ　　　　　　　ヽ
:;:':::::::!　ヽ　　　　　　　 ヽ､
::::::::::!　　ヽ、
:::::::::!　　　 !ヽ、
;:::::::!　　　　!　ヽ

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　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
　　　　　　│ 　 マクダフが勝利し、マルカム王子の王位奪還を告げる凱歌で幕を閉じる ――　　 │
　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
　　　　　　└───────────────────────────────────┘


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　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│ 　 ･･･といった内容の戯曲だが、これに基づいて作った最初の曲は、師匠のハンス･フォン･ビューローから　 　 │
│　　批判を受けたのだ。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　 ビューローは･･･　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
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　 　 　 　 　　　　　　/
　 　 　 　 　 　＿／/
　　　　　 ／￣　／ｰ─-､＿＿,ノ
　 　 ＿/ 　 　／ ノ´ r-‐─＜´＿＿,ノ
. ／￣ 　　　　　　　　　　　　　＿＿ノ´
´　　　　　　　／　　　　　 ー-、 　　＼
　ノ　　　　／　／´￣　　　ヽ　＼　＼ ＼
/ 　　　／　／ 　／　／ 　ｨ ｝ ｝　＼　ヽ ゝ
　 ーノ　 ／ 　イ　／/ 　/ﾉ /イ 　 　ﾊﾘ
　／　 ／ 彡´/／　/ ／/〃ノ ∨ヽ/
　 -‐=ﾆ彡 　'´　‐'ﾒ∠ノ_/／ ＿} ﾉﾘ
r- ､彡ノ 　 　 　　ｰ‐=r:;ﾐ､　/r=「/
{｛ `ｰﾉ/ 　 　　　　　｀ ´ 　　 ｀ゞ|　　　　　　　　これ･･･
ヽヽ　{l! 　 　 　 　　　　　　　＼ ;
　ゝ_くﾍ　　 　 　　　　　　　　 ノ !　　　　　　　　“マクベス”の主題で始まってるのに、
ヾ､ヽtｰﾍ　　 u 　 　 　 　　　´　,　　　　　　　　 終結は“マクダフ”の勝利の行進曲になってるじゃない
　 ｀ﾘ|!　∧ 　 　 　 　 -──- /
　 　,,r|　　＼　　　　　　 ─- /
　　/　| 　 　　＞ 、 　 　 　 /、
　/ |　l| 　 　 　　　｀　- _,／ ∧ｰ--､＿＿＿
/　 |　 | 　 　 　　　　　　/　　 |　　∧ 　 　￣￣￣￣￣￣ヽ
.　　| 　＼ 　 　 　 　　／　　　} 　 　 } 　 　 　 　 　 　　　　 ∧
　 　| 　r ､ゝ 　 　　／ﾍ 　 　/ 　 　　|　　　　　　　　　　 ｌ 　 ∧
　 　{　/ ,/∧　　　|　 |　ヽ　/| 　 　 　| 　 　 　 　 　 　 　| 　　∧

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ゝｰ--
　　　　　　　　　　　 　 　 　　　　　/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:.:.イ:.:.:.:.:ハ:.:ﾊ:.:.:.ﾊ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧｀ｰ-　　　音楽というのは、最初の主題が
　　　　　　　　　　　　　　　　 _ノノ´　{:.:.:.:.:/ 　!:.| ヽ:.:| ＼:.:.:.:.:.:.:.:.:ゝ　　　　　後に出てくる主題と相克しながらも止揚され
　　　　　　　　　　　　　　　　　´ 　 　 l:.|r_{ 　　l:|　 ヽ!　 ヽ:.:.:.:.∨´ ＼　　　 最初の次元より高揚した終結に至って
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉﾊﾉ｀'ｰ- ''、ｰｒ}'"￣｀ｌr'^}　　　　　　　 最後、締めくくられるもの。
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ゞ !`ｰ'"　|　`'''"´　r　丿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ',　　　　　　　　./jlく　　　　　　　　 こんなのナンセンス
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,-‐'"＼　＿＿　　, '　ヽ＼＿
　　　　　　　　　　　　　　　　, -‐'"￣ 　 　 　 ＼ 　　／ 　 ／´　　 ｀ｰ＜
　　　　　　　　　　　　 　 　 /ﾍ　　　　　　 　 　 ゝ二,, -‐''´　　　　　　 　 ｀ｰ--､
　　　　　　　　　　 　　　　 / 　!　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_／　ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 / 　　}　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 / 　 　　|
　　　　　　　　　　　　 　 ﾉ　 ヽ l　　　　　　　　　　　　　　＼　 　　　　　/ 　 　　　|
　　　　　　　　 　　　　 /　　　∧ 　 　 　　　　　　　　　　　　＼ 　 　　　} 　　　　　|



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　「文学的なものになってる」として、音楽としての構造的欠陥を指摘。　　　　　　 　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　シュトラウスも「もっともだ」と考え、終結部分を中心に大幅に改訂したのである 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
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　　　　　　　　 　　　　　　 　 　 　 　 　　　 　 　 ：




　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　　　　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　__／　　　　　　　　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　 ／.　　　　　　　　　　　 、 　　　|
　　　　　　　　　　　　 |.　　 　　　　　　,(⌒(○)ヽ 　 　|
　　　　　　　　　　　　 l　　ｌヽ　　　　　 )＞ 　 　 　　／　　　　といっても、ストーリーがストーリーだろ･･･
　　　　　　　　　　　 /　　　 ヽ＼　　　`(__,(○) / ／
　　　　　　　　　　　 |　　　 　 ＼ ￣￣￣￣￣￣　　＼
　　　　　　　　　　　 |　　　 　|ヽ、二⌒)､

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　 _ノ 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　（ ●）（●）
. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| 　　　　（__人__）　　　　　　 序奏が悲壮な感じで始められるが、最後に
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| 　 　　　｀ ⌒´）　　　　　　 勇壮な行進曲で締めくくられる、というのは
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　 　 }　　　　　　　「エグモント序曲」にも見られるだろ。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　 　 　 　　　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　> 　　　　　 ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　 　　　 ＼　　／て⊃　　　　　･･･で、「マクベス」を作曲する際、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　ｨ　　　　　|＼　 `´　ゞ ＿三}　　　 エグモント序曲も研究してただろ
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　|　 　 　　| 　 ＼__／　　　　　　　 作曲家の卵的に考えて


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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　「エグモント序曲」とは、ウィーンの宮廷劇場で、ゲーテの悲劇 『エグモント』 に「音楽を付けて上演しよう」　　 │
│　　という話が決まった際、作曲家として白羽の矢が立てられたベートーヴェンが、その戯曲のため　　　 　 　 　 │
│　　１８０９年に作った音楽だ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
└──────────────────────────────────────────────┘

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,,　...､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　,r'"／／::｀ヽ-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゞiｙ"（　/ｉイ'ミ￣ﾞ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ィﾊﾐヽ､､／r‐､ヽ::ﾊ:::ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /彡ﾌﾚ,,ソ`｀´　lﾐヽﾐ::::::ミ::ヽ_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　lﾐﾄ彡"　　　　 lミヽヽ､=､ョ彡、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､＿ﾞﾘ;|. _,,_　　 ,,,-､_l,>＞}::ヽ7:::v:}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゞ三ソ ',ｨｪｯ r"ｨｪｧﾞ.丿ヽ'´､:":::丿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　` ='彡"{　 l::. ヽ　　,'::::/: : :',／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,r',. ''-="_　,!:::/ 　 　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　 ヽ￣´ 　 / ＿＿_ヽ＼_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,￣/￣ヽ`ー''"''´ィ"／;;;;;;;;;;;;;;;｀丶、
　　　　　　　　　　　　　　 ヽ.　　　　　/;;;;;;};;;l:.:.:.:.:.:.:／彡／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;／;;;;
　　　　　　　　　　　　　　　,r＼,､__　/;;;;;;;;;;,:.:.:.:.:.:.:/`ー;";;;;;;;;;;;;;;;;;;;／;;;;;;;;;;;
　　　　　　　　　　　　　　/　ヽ､ ､tヽ,l;;;;;;;;;{:.:.:.:.:.:/ﾐヾ:/;;;;;;;;;;;;;;;;;／;;;;;;;;;;;;;;;;;
　　　　　　　　　　　　-､ l ミ 三ゞ}） {ｉ',;;;;;;;;',:.:.:.',{ヾ､/;;;;;;;;;;;;;;;／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
　　　　　　　　　　　　　　｀‐- ､__　　_,,,,,..__ ',:.:.:.ヽ /;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　＿ヽ/,-‐　 ﾞ7` - /;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【 Ｌ．ｖ．ベートーヴェン 】


　　　　　　　　　　　　http://www.youtube.com/watch?v=XoCp3QTYimA#t=30s

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【 「エグモント」序曲 Ｏｐ．８４ 】

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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│ 　 前述したように、すでにある戯曲に合わせる形で作られた曲なのだが、その元となった悲劇、 　 　 　 　 　 　 │
│　　ゲーテの 『エグモント』 は、１６世紀に実在したオランダ独立運動の英雄をモデルにして書かれた作品だ。　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　その内容は･･･　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　　　 　 　 ：
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　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
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　　　　　　┌─────────────────────────────┐
　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　│　　舞台背景は、フェリペ二世の圧政下にあるネーデルランド ――　　 │
　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　└─────────────────────────────┘


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　　　　　　　　　　　　　　　「俺たちには、エグモント伯がいる･･･」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「エグモント伯、万歳･･･」
　　　　　　　　　　　　　　　＿_
　　　　　　　　　　　　／｀´: : : :＼　　＿ ........._　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r- '⌒ヽ
　　　　　　　　　 , -ｲ:.:.:/{{｀ヽ-: : :ヽ .ア:__,.へ:::｀ヾ　　　　　　　　　　　　　　　 _ノﾞヾ、　　　.j　,___ぅ^′
＿＿　　　　　／:.:.:.:ゞ/rx__r廾>ヽ: }ｱ::ﾉ,zz　 __ヽ<, -へ__　　　　　,　---　、-{:.:.:; -'ー ､　/　l
: : : : :＞-- '´_:.:.:.:.:.:.:.:.L..」└‐┘!／}:_/　ﾟ-　 ﾟ ' ﾊ:.:.:.:.:.:.:.:ゞ´￣>´::::::::::::::::::::ヽ／:.:.:.:.:.:.:.:.:＼__l　　　＿＿
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^~｀ヽレ′: : : : : : :厂｀Lア二,イ:V ヾ__ヽ　 .._ ｲlr．ヽ＞｀. . . . . . .く/V　xz-↑L:.:.:ﾄ，__/二_/　　　/
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Aﾍ::::j__Lヽ_r-ァ'　　　　　　　 ./　j　　　i　　　　　 ヽVr┘・｀　_ｰ ﾚﾍ V⌒′'.　ﾄ､!:.:.:ト¨´:.:.:.:.:.ヾ:.:.｀ｌ
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　　　　　　　　　　┌───────────────────────────────────────┐
　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　│　　ブリュッセル市民は、スペインの王フェリペ二世よりエグモント伯に期待を寄せている･･･　　 │
　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　└───────────────────────────────────────┘

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┌───────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　エグモントは、フェリペ二世から派遣されたアルバ公を前にして直言するが･･･　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【 エグモント伯 】

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ⌒ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 _..　-:－: ､},　-－ 、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , . :' ´: : : : : : : : ` ー: ､　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／: : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／: : : : : , : : : : : : : : : : : : : : : : 丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ー=ﾆ:´: : : : : : :/: : : : : : : : : : : : : : : : ヽ :｀、
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /: : : : : : ,{: : : : : : : : : : :!: : : : : : : :l: : }
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 / : : :！: :ﾑ!: {: : : : |: : : : |: : {: : : : : | :！
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 |∧: : :|: 厶」く｀､ : : |: ハ: lﾍ: l: : : : : ｀､:{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ､: :Ｋ 厂斥トヽ: :l/イfうＴlﾊ : : : : :_:_:丶、　　　　　「ネーデルラント人は
　　　　　　　 ｛＼　　　　　　　　　　　　　　　　Ｖlﾊ 　 Vﾘ 　 ｀{ 　 Vり 　ヽ: ｌ: :|:､: f⌒　　　　　 二重のくびきを恐れている！
　　　　　　 　 丶 ヽ　　　　　　　　　　　　　　 　 ｀{　　　　 }　　　　｀　　　}/ヽハト|
　　　　　　　　　 ヽ 丶、　　　　　　　 　 　 　 　 　 、　　　｀ 　 　 　 　 ＿ ／　　　　　　　　　 人々の自由を
　　　　　 　 　 , -‐ﾍ　 ＼　　 　 　 　 　 　 　 　 　 丶、　ﾏ⌒ヽ 　　 ｲ: :「　　　　　　　　　　　 誰が保証してくれようか！！」
　　　　　　　ノ{　 ヽ__,　　 ヽ　　　　　　　　　　 _＿　／＞ ､￣　　イﾊl＼|
　　 　 　 　 {　}　 ｛__　 j　　}─- ､_,　￢─＜´　　 ｀ヽ　 ＼｀ ´　　{^ヽ、
　　　　　　 ∧ 丶_r'´￣　　{ 　 　 ヽ⌒ヽ　　　　　{　　｀､ 　 ヽ　　 「|　い､
　　　 　 　 丶｀￣ﾌ´工ニｱ　　　　　　　｀､　 　 　 ｀､ 　 丶, ﾍハ＿｣ _ ヽ　丶､
　　　　　 　 　 ｀￣´　 ＼　　　 　 　 　 　 '.　　　　　l　　　　ノ　､　 ハ｀ヽ|　 　 ＼
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 丶､ _＿ 　 　 　 } 　 　 　 |　　 　 ＼　∨ 　〉　　　　　　ヽ
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ！｀ 丶､　_/　　　　　　 　 　 　 ＼} ／　 　 　 {　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 、 　　 ／　　　　　　　　　　　　　{′ 　 　 　！ /　{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀、 , '′　　　　　　/　　　　　　　|　　　　　　 |/ 　 }
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ∨　 　 　 , '′／　　　 　 　 　 }　　　　　　｛　　 {
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ｀ ￢ ‐＜ _／　　　 　 　 　 　 {　 「　 ｀丶､j　 　 '、
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 }　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 |　　　　 {　　 　 ､

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│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　逆に捕らえられ、死刑を宣告されてしまう　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　 r-､　　　　　　　　　　　　　, -──‐‐-､　　　　　　 　 r､＿＿＿＿＿＿__,.へ
　　　　　　 _ﾉ ﾉ　　　　　,.へ　　　 　 ／ ,-─==-‐‐､＼　　 　 　 　 |　r--､　r--､　r--､　r'′
　lニニニ'''　ムニニニﾆ---ゝ　 　 /　,,---､　　,,,---､ヽ　　　　 　 |　|＿_|　|＿_|　|＿_|　|
　　　 　 フ ∠＿＿__,へ､　　　　　 i　''"フ-ｧ'ハ ,ｒ‐＜　i　　　 　 　 し'─　r-z　r-z ─‐-'
　　　　ノ　┌───l　 |　　　　 　| 　 '`ｰﾟ 」　 L`ﾟ‐'＾　| 　　　 　lﾆﾆﾆﾆニ　|　 |　ﾆﾆﾆﾆ'^ゝ
　 　 ノノ|　L＿＿＿.| 　|　　　　 __|　,,､--└Ｌi┘---､　|___ 　　　 　 　 　 |　|　 |　|
　_ノ-"　|　|ｰ──‐-､　|　　　 　{ ｔi／　　　／＼　　　＼iｧ }　　　.lﾆﾆﾆニ　 |　 |　ニニ'^ゝ
　　　　　|　Lﾆニニニ.　|　　　 　 Ｙ 　 　.／´￣｀＼　　　Ｙ´ 　　r-､__,. -''~　j.　 |　|
　　　　　|　|　　 　 　|　 |　 　　　ノ　　∠＿_／＼＿ヾ､　 ヽ 　　 ゝ､,. -''~ﾌノ　　|　ニニニ'^ゝ
　　　　　|　|　　　　 _|　 |　　　／　／　 ／　　i　　ヽ　ヽ　　 ＼ 　　　　ノ "　　　|　|
　　　　　 ｰ´　 　 `ゝ､.ノ　　　i　 /　　 ,'　　　　i　　　ヽ　ヽ　　　! 　-''~ 　　　　　ー
　　　　　　　　　　　　　　　 　|　i　　　i　　　　 i　　　　i　　}　 　 }
　　　　　　　　　　　　　 　,.､-‐‐┤ :　　　!　　　　 !　　　　}　　!　ﾉ ﾉ‐--､,_
　　　　　　　　　　 　,､-''"　　　　ヽ ヽ　　ヽ丶　　 !　　　ノ　ノ　 ／　　　　`‐-､,_
　　　　　　　 　,､-'"　　　　　　　　 ＼ ＼　ヽヽ　　!　 ／ 　　 ／/　　　　　　　　 `'‐､,_
　　　　　 　 ／　　　　　　　　　　　 ＼ヽ､,,__　ヽ､,, i／　／／　 /　　　　　　　　　　　　＼
　　　　 　 / ＼　　　　　　　　　　　　　ヽ　　`r-､,　 _／ /　　 /　　　　　　　　　　　　／　i
┌‐────┐　　　　　　　　　　 ヽ　 ＼ﾉ二ヽ /　　 /　　　　　　　　　　　　/　 　 |
│ ｻｲﾊﾞﾝﾁｮ　.!　　　　　　　　　　　 ヽ　　 i　　　i　　 /　　　　　　　　　　　　/,､-　　 |
├───‐─┴────────────────────────
│
｜死刑ｹﾃｰｲ （ ﾟ∀ﾟ ）
｜
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│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│ 　 愛人のクララは彼を救おうと奔走するが･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　 【 クララ（クレールヒェン） 】

. ﾍ　　|　|　　|　　|　　　 | |　　 |　　＼　ヽ' ／　　　|　　　| |　　 |　 |　　| |　 _
. |　￣|　|　　|　　|＿＿_| |　-‐l--‐／／＼＼ 　 ＿!‐-　_| |＿ |　 |　　| |｀´　|
. ＼＿|　|　　 ヽ　|　=-､_　　　 ＼/V　　　　Vﾍ/　　 _,.ｘ-='　　/　/ 　 | |　　/
　　　　|　|　　　 | |　　　/,.ホミ::､_　　　　　　　 _,彡ホミ:ﾊ　　 /　　　　　ト- '
.　　　　|　＼.　　|､ヽ. 　i::{:::::::ｕ}::i ｀　　　　 　 ´ i::{::::::::ｕ}::i　 /　　　　l　ﾉ
.　 　 　 |　　 ＼ |ll ヾ.　ヽヽ辷:ソ　　　　　　　　 ヽヽ辷:ソ　 /　　 , -､ ' |　　　　　　　　「エグモント伯の自由を！
　　　　　|　＼　｀　l　　｀､　＿_ ,ノ　　　　, 　 　 ｀ ､　＿ ,ノ/／￣ ／　 |
　　　　　|　　 ＼.　 !　 　 　 　 ,＿＿＿＿＿＿＿　　　　　　/ ／　　　 |　　　　　　　　 然らずんば、死 あるのみ！！」
　　　　　|　　 /　｀ー､　　　 Yヽ　/＼／ヽ /ヽ /､/i　　　　 /´　　　　　 |
　　　　 _|＿__|　ｆ´ ｀Y､　　　|　　　　　　　　　 　 　 !　　　 / Y⌒Y＿　　|
　　／　　　　 ヽ|　　 |　＼　 l　　　　　　　　　　　　|　　／　l　　　|　 ｀　､
　/　|　　　　　　）　　|　 　 ＼　　　　　　　　　　　 ﾉ　'´　　 l　　　|　　　　 ヽ
　|.　 |　　　　　/-=-/　　　 ヽ ｀　 ,　　　　　　,　 '　l 　 　 　 l　 　 !　　　　 |丶
　|　　|.　　　　 |.　　 |　　　　 l　　　 ｀　‐- ' ´　　　l　　　　　ﾊ‐' ｀ |　　　　/　|
　|　　 |　　　　|　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　l　　　　　l　l　 　 !　 　 /　 |
　|　 　 |　　　 |　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　|　　　l　　/　　|

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　　　　　　 ,－.
　　　　　　 |--|
　　　　　　 |〆|
　　　　　　 |--|
　　　　　　/　.｀、　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿_　　　　　 _,. -‐' ¨´
　　　　　,:. ., - ､ ｀:,　　　　　　　　　　　　　　　　(＿,＿｀　`ー<^ヽ
　　　　 ｉ　( 。。.)　ｉ　　　　　　　　　　　　　　　　(⌒ー "　,．(　　　 ヽ ヽ
　　　　 .ｉ.　 Ж 　 ｉ　　　　　　　　　　　　　　　　 (⌒r-ー ｿ　　　　　_Lj
　　　　　ｉ..　毒　 .ｉ　　　　　　　　　　　　　　　　　　(⌒r--,,　　　　　／ヽ
　　　　　:､_._._._._.;;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ⌒＿-ー´"　　　　｀¨´

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│ 　 力及ばず、服毒自殺する。　しかし、･･････　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└────────────────────┘

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┌───────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　処刑の前夜、自由の女神 の姿となって、獄中にいるエグモントの前に現れる！　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
└───────────────────────────────────┘


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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,　-‐ﾆ二_￣ ｀　　、
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／⌒'ｰ----'-‐┐＿_　 ￣`￢､　＼
　　　　　　　　　　　 　 　 　 /　　　　　 ｆ二二ユ、　 丁　ト ､_j　　 ヽ
　＿ｊ|＿　　　　　　　　　　 /　 ､　ヽ 　 j-ｰ‐─ｒ'｜　 |　 |i 　 |　 l 　 '.
　￣|!￣　　　　　 　 　 　 ,'　　　ト､ 寸Ｔ丁丁「　 |　　|　 |l 　 |　 |　　|ヽ
　　 　　　 　　 |　　　　　/　　　｜ 〉,_ＹLL斗└‐'^ｰ-ﾍ__儿___|　 |　　ﾄ､ ＼＿___　　　　 　 |
　　　　　＿＿ｊ|＿＿　 /　　 　 ﾉ ﾍ,ﾊ从| __｀丶　　　-－　　 从八　｜ ＼＿_／　　 ＿＿ｊ|＿＿
　　　 　　　￣|｢￣ 　 〈　　　　 ＼　　　 |　じﾍ.　　　 ｒｆｚ┬､｜ 乂,　 |　　　　　　　　　 .￣|｢￣
　　　　　　 　 |!　　　　 ＼　　　　 ＼ 　 l　i匕ﾘ　　 　 ｔしｸ　 ﾚ⌒} 　 |　　　　　　　　　 　 .|!
　　十　 　　　|　　　　　　 ヽ.　　　　 ＼ !　 　 i　 　 　 ￣`　　　人　 '、 　 　 　 　 　　　　|
＿＿ｊ!＿_　　　　 　 　 　 　 .ヽ　　　　　ヽ. 　 T＝┐　　　　,rイ　　＼ ＼
　 ￣|!￣　　　　　　　　　 　 　 丶　　　　　>､ ∨_,ﾉ　 　 イﾉ ﾉ!　　 　 ＼ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＼　　／／ >‐ｒ一 '´,∠ -'く＼　　　　 ＼ ＼
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 >ﾍ∠、/　　〉　／　 　 　 ヽ丶　　　　 ＼ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ ／{汀}　　　／　　　　　　　| l ＼　　　　 ＼ ＼
　　 .x､　 　 _　　 -‐=＝＝ニ 二´ ／ f句斗-‐ｧ'　　　　 　 　 　 j j　　＼　　　　 ＼ ＼
　　　 .≫≠＝=============,≠＝彡〃　／ 　 　 　 ／　 　 //　　 　 ヽ 　 　 　 ＼ ＼
　...／ ,. '　　　　　__二ﾆ=-‐ ' ´ 　 /　／ ／　　　　　 く　　 　 //＼　　　　 ヽ. 　 　 　 ＼ ＼
　...｀Z二ﾆ=＝-'´　 　 _　　-‐=＝キ´ ／　　　 　 ／ 　 ＼＿//　　 ＼　　　　　　　　　　 ＼ ＼
　　　 　 　 .==＝ 　 ￣ 　 　 　 　 |／　　　 ,、イ {　　　　　　/　　　　　＼ヽ 　 　 　 　 　 　 ＼ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ 　 　 ／'||　|　ﾏﾆ≠　　/　　　　　　　 ヽ.＼　　　　 　 　 　 ＼ ＼
　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／ 　 　 ／ 　 ||　|　 ',　　　 /　　　　　　　　 　 ヽ.＼　　ヽ.　　 　 　 ＼ ＼
　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／　　　 ／　　　 ||　|　　ﾏ=ﾆﾏ｀.　　 　 　 　 　 　 　 　 ＼　　＼ 　 ヽ. 　 ヽ　}
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　　　 1 　 　 　 ||　|　 　 ',　〈　｀　　　　 ＼　　　 　 　 ヽ ＼ 　 ＼　　ヽ.　 V

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　┌──────────────────────────────────────┐
　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
　│　　そしてエグモントは、ネーデルラントの自由と勝利を確信し、従容として刑に臨む ――　　│
　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
　└──────────────────────────────────────┘

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　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　　　　 ┌─┐
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　　　　 └─┘
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　　　　　　□
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　　　 　 　 ：




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　 （ 一）（●）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　 （__人__）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　｀⌒´ﾉ　　　　　　　･･･といった内容。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　,.<))／´二⊃
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃　　　　　　エグモント伯は、処刑はされるものの
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉　　　　　　　精神的には勝利してるだろ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,-/　　　 __人〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ ./. 　 /　 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| / 　 /　 　 　i　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|"　 / 　 　 　 | >　 )
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ／　　　　　 とヽ /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　 　そ ﾉ






　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ _ノ　 .ヽ、＼　　　　　　　　　　そしてこれは、エグモント伯で始まり
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 （●）（●）　|　　　　　　　　　　エグモント伯で終わる、と言えるだろ。
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　（__人__）　.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　 ｀ ⌒´ 　ﾉ　　　　　　　　　　だから、ヘ短調の主題が、コーダで
.　　　　　　　　　　 　 　　 　 　 r─一'´￣`＜ヽ　　　　　　}　　　　　　　　　　　ヘ長調の行進曲となって終わっても、問題ない。
.　　　　　　　　　　　　　 　　 　 `ー‐ｧ　　 ,　 　 )　　　 　, -'~⌒ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ノ　　　{. 　 ,ﾍ　　　　,l.　ゝ、_ .'ヽ).　　　　　 文学的な展開と音楽の構造に
.　　　　　　　　　 　 　 　 　 　　 ／, ､　_　　　/. |　　 　.　',　　.　..　 .ヽ、　　　　矛盾はないだろ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 （／ / // / /　...|　 　 　 ...|＼..＼＼ ＼_)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / // / /　　　　　　 　 . .　＼_＼_)､_）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｰ' {_/ノ　　　　　　　　　 　 　　."´

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　 _,.ノ　 ヽ､_
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜　 　 ( ○) (○）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｜ U　　（___人__）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.|　　　　　　　__ﾉ__　　　　　　だが、「マクベス」では･･･
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　 　_／ ___＼ヽ_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､　　　 '-／____ヽ　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ ､　.＿'-〈 　、ヽ　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,´ 　 　 　 　 ヽﾉ}　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　{　 　/　　　　　｡
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　./　　/　　　　　 　/　　 {　　　　　　 о

.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　○

⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ




. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　マクベスで始まったのが･･･　 │
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＿....:.:´＼／｀:.:.ｰ:..、_　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 「:.:.:.:__:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.__:.:.:.:ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,':.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾍ:.:.:.:.',
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:/Vﾍ:.:.:.:.:.:.:ﾍ:.:.:.:',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:.:.:./:.:./i:.:.:i:. トｖﾍ:. i:.:.:!:.|:.ﾍ:.:.:.',
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /:.:.:.//:/:.:l:.:.!!:.:|　　|:.:|:.:.:i:.|:.:.ﾍ:.:.:ヽ.
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |/:/:.i:i:.:l:.:小八:.|　　|:.ﾊィﾑﾄ;.:}:｝:.:.:.ﾄゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |从:.:l从!/千ｭヾ:!　 ﾑｨﾋュリ ﾉｿ:.:/ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヾ{ﾊ　￣ ´　 　 ｀ ￣ 　 ﾊ}:.:{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ｰ彡ﾍﾍ　　　　 :　　　　　ﾊﾉ:.:.ヽｰ
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ミ:.ノ:.:.:ハ　　＿｀´＿　　/:!.:.:.:.:.:彡
　　　　　　　　　　　　　　　　　　彡:.:.:.:i（:.:.:＼ 　 ー 　 ／:.:.}:.:.:.:ミヾ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 イﾊソﾊ!ヽト ヽ ___ ／彡ﾊﾘﾍ;.:.j｀ヽ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿|:　 :|＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　 　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼／

　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＜￣:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ.　　　 　 　 　 　 .,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ゝ　　　　　　　　│　マクダフで終わる･･･　　.│
　　　　　　　　　　　　　　 　／:.:／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾゝ　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ
　　　　　　　　　　　　　　 　￣/:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|′
　　　　　　　　　　　　　　 　 　!/!:.:!:.:/ﾊ:.|:.ﾄ、:.ト､:.|ヾ|ﾍ!ヽ!:.:.:.:ヾ!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　∨ﾚﾍL_」ﾍ!ヾ}､,りrt≦二ﾘr‐:.!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 rﾗにﾃ!　　　 　ヒ少　ﾚゝ ｝
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 !ﾍ ゞ=′　　　 ｀￣´　ソノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾﾍ　　′　　　　　　/ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＼　´ ￣　　／　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼_＿ ／ /　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「::::||::|　 「|￣￣￣￣|

⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ
.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣ ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| 　　 　_,.ノ '(ゞ､_|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.|　　　 （ ー）ヽ ヽ　　　　　　　　　　 音楽の構造論理に
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .ﾉ| U 　　（___人_＼＼__　　　　　　　　合わないんだよなあ･･･
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 | 　　　 ｀⌒（⌒_　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{　　 .ヽ.　　 　 　 し「、　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{　　 ﾄ　｀ヽ.　___´ノ　　ヽ、　 　 i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.|　　 |　　　　　　　|　　／　　 /






　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　 （ ー）（ー）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.|　　　　 （__人__）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　　 ま、何か方法があるはずだろ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　ヽ　⊂二二￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　＼　 ⊂、'　 　 ヽ　　　　　常識的に考えて･･･
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　＼＿, ｀7　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　へ　　　　 ＼　!/　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　＼　　　　Υ　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　 ＼　　　　　/＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　/ ＼＿_／.,,_r ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　 　 _,,＿_|'"´　　　　　 ﾚi　 }
　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　｀'"´　　　｀¨ー､　　　 　/ﾉﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　　　　}ィ 　 　´/
　　　　　　　　　　　　　　　 ／＼＿＿＿,,.._7 　　　/::/　　 , '
　


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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│　　改訂の結果、第一稿は１８８９年。最終稿に至っては１８９１年と、実に三年以上かけることになる･･･　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┌─┐
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 □
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　：

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　：
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. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　別の曲に取り掛かるか･･･　...│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ




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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／ 　　　　　 ＼　　　　　　　　［二二二二二二
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│　　１８８７年には、新たな交響詩の作曲に着手した。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│　　その曲は、先の「 マクベス 」より早く ’８８年に完成され、作品番号２０番が与えられた。　　 │
│　　交響詩 「 ドン･ファン 」、彼の手では初となる、単一楽章の交響詩である　　　　　　　　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　こちらは、スペインの伝説の放蕩貴族『 ドン･ファン 』 から生まれた物語にインスパイアされて作られた曲だ。　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　〝ドン･ファン伝説〟を最初に戯曲化したのは、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│ 　 スペインの十七世紀の修道士ガブリエル･テリュス（ペンネーム：ティルソ･デ･モリーナ）で･･･　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　､::::／ ￣｀＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::____,,.ィ''"´　　/ .私 |
　　　　　　　　　　　　　　　/.す遂 神ヽｧ‐┬--,.=====､‐ ニ ''ﾞr‐‐''"｀:::|　|ヽ､　＜.　は |
　　　　　　　　　　　　　　　| ぎ 行 の |:{　,}　'" -─-, i::::i:::　　i:l'"￣　 ::|,　}::::ﾞi. 　 |　た |
　　　　　　　　　　　　　　　| ま し .御 |:}　{:::::::　　　　 ::::::i　 　 i:l 　 　 :::|;;, }:::::l|`i　|　だ |
　　　　　　　　　　　　　　　| せ.た 胸 |:, ,.j!::::::::　　　　 i:::ﾞ===='ﾉ　　　:::|`‐^iノx,ﾊ　ヽ_,ノ
　　　　　　　　　　　　　　　ヽんに を/,ﾞ'ヽ!::::::::::..　＿＿ﾞ___,,,,,,,,,. -‐ '　:ﾉﾉ　/,x/　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　/￣￣ ヾxﾞヽ `‐-､::.　　 ------─'''''　 ／／x／　　 ﾉ7-､
　　　　　　　　　　　　　　　/ヽ　　　　 ﾞヽ､xﾞヽ､ ＼　　　　　　　　　 / ./,x,/　　 ／x/

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【 ガブリエル･テリュス 】
.

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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　その戯曲 『セビリヤの色事師と石の招客』 は、　　　　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　当初は “ 淫蕩の罪 ” を戒める目論見で書かれたらしいのだが･･･　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 皆さん！
=ﾆ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ﾆ=‐
　　　　‐=ﾆ二＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿二ﾆ=‐　　　　　　　　　　ドン･ファンのような淫蕩に耽る輩は
.　　 　 　 　 　 　 三二ニ=======================ﾆ二三/:.:/　　　 ＼ーﾍ、　　　　　この戯曲のように、地獄へ落ちますよ！
.　　　　　　 　 　 　 {　{ﾐゞ（・)）ヽﾐ}川ﾚ{ﾐﾉﾊ{ （( (・)）彡ﾍ}　 } :/:.:/　　　　..,/: 〉 .::ｰﾍ、
.　　　／|＼　　　　 {　.:{ノ'"´｀ヽﾉ}ヽ r'rﾍノ´ゞ===彡ﾍ:.: } 　}/:.:/　　　　..,/: /　.:::.　.:::＼
.　 ／:.:. |ｌllｌ| 　 　 /{　 {トミ;,:...:ﾊノ丶ノ　;:.ﾍ;,.:...:.....::::.,;,;ヽﾉ....::}:./ 　 　 　 /: /　 .:.:　.:::: 　 ＼
／:.:.:.:.:.:.|ｌllｌ|　 　/　{トﾐﾊ:.:.トミ,,;.ゝ__,_,_,_,;.ノ :.:ゞミゝﾍﾉ:.ﾉ)}:. //　　 　 ／／　 .:.:　.:.:..　　　　 ー-､
|:.:. ▽ .:r‐'´｀ヽ/　.:.:{lﾊ:.:', :}:.:l_l┬┬┬┬┬┬ﾊノ}:.:} :.:.:.ﾉ//　 　 ,／／ 　 　 　＿　　 　 　 　 　 　 悔　い　改　め　な　さ　い！！
|:.:.:.:.:.:.:.:.`ｰﾍ　{ 　 : :Vﾊ:.:',:ゞ Y 二二二二二 ノ У:ﾉ:.:.:///　　,／／　　　　 Y´￣｀ヽ, -―- ､
|:.:.:.:.:.:.:.《三八 }　　.:.:.Vﾊ:.:',:ﾐ┴┴┴┴┴┴┴彡ｲ:.: /// 　／／　　 ／⌒ヽ|{＿＿,}}/￣｀ヽ ;　　　　 ヽ
|:.:.:.:.:.:.:.:.|ｌllｌ|　｀} 　 .:.:.:.Vﾊ:.ヽ｀ﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ´:.ノ／／ ,／／　　　 '　/⌒ヽ}　　　　|{＿＿_} }
|:.:.:.:.:.:.:.:.|ｌllｌ|　 .'　　.:.:.:.:.:ヽヽ ＼,....;:;:;:;:;:;:;:;......,／／／ ,／／　／⌒ヽl　{＿＿}|　　 　 |　 　 　 :|
|:.:.:.:.:.:.:.:.|ｌllｌ| /　　　　　　/￣￣￣￣￣￣￣｀ヽィ ,／／ 　 /／⌒ヽ}:.　　:.　.:|　,......　|　 　 　 :|
|:.:.:.:.:.:.:.:.|ｌllｌ|{　　　　　　/　　　　　　　　　　　　 |//／ 　 　 ' {＿＿_||:.　　 　 :| """".:|　 """　|　／⌒Y
|:.:.:.:.:.:／l／|　 　　　　 {　 　 　 　 　 　 　 　 　 |// 　 　 　 |　　　　 |　 .. :..　 |　　 　 |　 　 　 :|/　 　 {:|
|:.:.:／l／ 　 ヽ 　　　　 |　 　 　 　 　 　 　 　 　 |/　 　　　　{　 ..,.,.　 |　　　　 :|　　 　 |　 　 　 :|　　 　 ｉ}

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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　案に相違して、主人公のドン･ファンは大衆的な人気を博してしまい、十八世紀には　　　 　 　 　 │
│　　モリエールの『 ドン･ジュアン 』やモーツァルトの『 ドン･ジョヴァンニ 』のような二次創作（？）が　 │
│　　生み出されるにまで至ったのだ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　 "ﾄﾞﾝ･ﾌｧﾝ"ｯﾃ､ｶｯｺｲｲﾖﾈ!　　　　 ﾟ･　*:　 :　*･
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 *･　゜ﾟ･　*　:　　.｡.　.｡.:　　*゜
　　　　　　　　　　　　　　　　　 *　･゜　ﾟ･　*:　.　.｡.:　*･　゜ﾟ　　･　*　　:..
　　　　　　　　　　　　　　　 ｡.　･　･*:.｡ ∧,,∧ 　.∧,,∧　　　.:*　･゜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧∧(´・ω・｀)(´・ω・｀)∧∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　 (´・ω・｀).∧∧) (∧∧(´・ω・｀)　　　 俺ﾓ､ｱｱｲｳ生ｷ方ｼﾀｲ!!
　　　　　　　　　俺ﾓ､俺ﾓ!!　　 ｜　Ｕ (´・ω・｀)(´・ω・｀) と ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｕ-ｕ　（l 　　 ) ( 　　　ﾉ u-ｕ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`ｕ-ｕ'　`ｕ-u'






　　　　 ／::::::::;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:､-一'''";:;:;:;:;:;:;:;:｀`''ｰ ､::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　／:::::::::::::::::;:;:;:;:;:／::::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ ﾄ､:::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　::::::::::::::::::::::::::／ ___,,,,,,,,,,j　　 ヾ-‐''二二｀ヾ;::::i::} };:;＼;:;:;:;:;:::::::::::::::::'､　　...∠...___／ヽ､_,
　　　:::::::::::::::::::::／|::/:::; --､:!　　　 |::`i::{　ロ　} :::}::::{　}::;:;:;ヽ;:;:;:;::::::::::::::::::..|ヽ／　 o　　　　　|
　　　:::::::::::::::／:|　|:i　{. ロ　j　　　　|:::::l ´￣￣ :::::::::} .{:::::::::::ﾞ､;:;:;::::::::::::::::::.|　　 　 o　　　　　ヽ
　　　:::::::::::::/;:;:;|　|::-┴''"´/-──ヽ;:::l　　　 　 :::::::{　{:::::::::::::|:/::::::::::::::.／　　 　 .o　　　　 　 ＼
　　　:::::::::::::;:;:;:;|　|::::　　　 |:「:l:::::::;「:Lヽ!　　　　　::::::{　 }::::::::::::/::::::::::.::::::ヽ　　　 ナ ヽ　　　　　/
　　　::::::::::::::;:;:;{　 |:::　　　　　　　　　　　　　　　　i:::::{　 |:::::::::/; ===､:::::::/　　　/　__|_　　　 　 |
　　､::::::::::::;､-‐|:.　|:::　　; -r┬''エエｴ`ヽ:ヽ､　　 l::::::`i　ヾ／:::::::::::::::.::::;′　　　　 ｰ'｀　　　　　〉
　　 `ヽ､（(:::::::::|::...|　∠ -┴┴''"二二二　　　,.:::::::::::::ﾚ'´::::::／￣｀`.:/　　　　　 /　　　　　　/
　　 ,二ヽ|:::｀`ヽ､:::|:::ヽ　　　　　　　　　　 ,.::::':::::::::::／::::::::／　　　　 .:`i　　　　 /⌒し　　　　|
　　/'´　 |｀ｰ ､::::ヾ|:::::::::､... -───‐r'´:::::::::::::;／::::::／　　　　　　.:.:/　　　　　　　　　　　　ヽ
　 _{　, --ヽ　　ヽ::::ヽ::::::|::::::::::::::::::::::::::::',::;､-'"/::::::／　 　 　 　 　 　 ::ﾄ､　　　　＼／　　　　/
　　 ヽ, -- ､!　　ヽ:::::ト ､|:::::::::;;;;;;;:::;､-'´　 ／::::∠...___／ヽ､_,==＝＝　/　　　　／　　　　　 |
　　　 |, --､|　　　＼:ヽ　 ￣￣￣　____／|ヽ／　 o　　　　　|＿＿＿__.＼　　　 `ー‐　　 ＿ヽ
　　___|ニニヽ`ー----/ー─‐‐''"´::::::/　|　　 　 o　　　　　ヽ::::;､-'´　彡.ヽ／￣￣ヽ／
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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　そして十九世紀になると、モーツァルトの『 ドン･ジョヴァンニ 』から、　　　　　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　「理想の女性美を捜し求めてやまない、“美の探索者”」のイメージまで生まれ･･･　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
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:::♪ﾟ♭:::::::｡:::ﾟ:::: . : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 : :　...｀ヽ . :::::::♪:::::ﾟ::::゜♪:::
:::::｡::::::::::♪::::::::::::::.: :　　 ... In Italia seicento e quaranta,　　　　　　　　　 : :　　　...ヽ:｡::::::::::♭::::::::::::::
　　　　　　_＿__,-.: :　　　in Almagna duecento e trentuna,　　　　　　 　 : :...ヽ　　　ヽ
　 ,イ￣´´　　　　.: :　　　cento in Francia, in Turchia novantuna,　　 　 : :.:.:.:..ヽ　　　ヽ
／ｉ:l 　 　 　 　 　 : :　　　ma in Ispagna son già mille e tre!　　　　　　 　 : :.:.:.:.;　ヽ　　　ヽ
:ｉ:ｉ:ｉ:l　　　　 　 　 .: :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 : :..:.:.:.:..:　ヽ　　　ヽ
:ｉ:ｉ:ｉ:l　　　　 　 　 .: :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 : :.:.:.:.:.:.:.:　 ヽ　　　ヽ
l:ｉ:ｉ:ｉl　　　　 　 　 .: :　　（･･･イタリアで６４０人、ドイツじゃ２３１人　　　　 : ::.:.　　:.:.:.:　 ヽ　　　ヽ
lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　 　 　 　 　 : :　　　フランスじゃ１００人、トルコで９１人　　　　　 　 : ::.:.:　　:.:.:.:.:.　 ヽ　　　ヽ
.lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　　　　: :　　　ところがスペインじゃすでに１００３人！）　　 　 : :.:.:.:.:.　 :.:.:.:.:..　　ヽ　　　ヽ
..lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　　　 .: : 　 　 　 　 　 　 　 　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　,-‐－-､_ :.:.:.:.:.:.　　 ヽ　　　ヽ
. lｉ:ｉ:ｉ:ｉl 　 　 　 　 .: :　　 　 　 　 　 　 　 ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:　　　　　　 ／;,;,;,;,;,;,;,;,;,;｀－‐--､_＿_ヽ　　　ヽ
　lｉ:ｉ:ｉ:ｉl 　 　 　 　 .: : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: .／;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,__,-－'´三三=ゝ
　.lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:　　 ./;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;__,-－'´三三‐'´
　 lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ..　/;,;,;,;,;,;,;,;,;,__,-－'´三三 ‐－'´
　 .lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:._＿ヾ´_＿,-－'´三三-'´
　　lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ..:._＿,-‐－'´￣=_/￣ヽ､三三-'´
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::♪ﾟ.lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　　　　　　　　 _,-‐'´三三三三三三-‐'´￣　"´.::ﾟ:::::♪｡::::::::::::::::゜::::♭:::::::♪:::::ﾟ::::゜ ♪::｡
　　 .lｉ:ｉ:ｉ:ｉl　　　　　　　　_,-‐'´三三三三三-‐'´￣

　　　　　　　　　　　　 http://www.youtube.com/watch?v=OqeyElCHRM8#t=29s

　　　　　　　　　　　　【 Ｗ．Ａ．モーツァルト：『ドン･ジョヴァンニ』から「カタログの歌」 】

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│　　イギリスの詩人 バイロンの『ドン･ジュアン』のように、ドン･ファンが様々な人生上の冒険をする　　  │
│　　〝美の探求者〟としての作品まで生み出されたのだ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
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...　...　　　　..::　　　　　. .. .　..
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.. 　　.　　　　, -‐--‐-､
...　...　　　／　　　　　　 ｰ､. .. .
　.::　　::/´　　　　　　　　　 l_　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　...　　　　..　　::　　　　　　　　　　.
.. .　　.. }　　　　　　　　　　}　） 　　　..::　　　. .. .　.. .
　　.. .. {　　　　　　　　　 r１ﾉ　　　　　　　　　　...　　　　　. .. .　　　　　　　　　　　　.. :... ..
.. 　　. _}　　　　　　　　　{Jl
...　..　　レ,　　　　　　 r‐'　l　. .. .　..
　..　　　　レ､.、, ィノトゝ-〈
￣ﾞﾞ"''‐- ､ i´_　-―‐　_　.⊥-‐ ､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,,.-ｰ ''''"ﾞﾞ"´ﾞ''｀`'
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　　 l　　　　　　　　　　　　　|　　　　　 　 ＼ﾞﾞﾞﾞ''''''''''‐-- ､ ,,,,,__i;;ii:i;;i￣|rニユ　l　|l i:　i:二i,　.;';':;:';'::;:';'; ,. '':';;:::;:;;:爿|:::.:....;';':;:';'::;:';';
　　 l　　　　　　　　　 -‐＼へ、　　　　　　　＼　　　　　　　￣ﾞﾞ"'''''―--二.ll.| . 二|=,ｨ'⌒ﾆﾆｴﾆﾆil］1lｰ-il］|_三rーilil￣|─r‐┬
　　 |-‐　　￣￣　　　　　　＼ ＼　　　　　　　 ヽ.　　　　　　　　　　　　　　　　￣ﾞﾞ"'''''―--::;...;;.;;ii:i;;:|l|､_,|斤il］il］|_三rーilil}r‐┬r
　　 |　　　　　　　　　　　　　　 　 ＼　　　　　　　|ﾞﾞﾞﾞ''''''''''‐-- ､ ,,,,　　　　　　　　　　　　　　　~ﾞ"'ｰ-::... |巫|il］il］|_三‐┬ li ,.､t''T
　 ｰj　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 l＼　　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　''"'"~'''　　　ﾞ''､,,　　　　　｀ﾞ ''ｰ-、|l::;...;;.;.;ii:illl":;;;:　: ;
　　 |　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ｌ　＾＼　　　｜
　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　 V　　　　 ／
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│　　余談だが、ティルソ･デ･モリーナの『セビリヤの色事師と石の招客』で出てくるドン･ファンは･･･　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 【 ドン･ファン 】
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,..,　,...,＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　,...::-‐''"／　　　　　｀`ｰ ､
　　　　　　　　　　　　､_,;ｰ'"　　　 ／　　　　　　　　　 ｀"'-,
　　　　　　　　　`ー＝,　　／　　/　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　 ,／　　　　 　f　　　　　　　＼　　　　　　　｀l、
　　　　　　　　　　 ｌ/'i　/ /´rヾMFヾ ＼　　ヽ　　、　　　　 　 .1　　　　　　　　　　　 くっくっく･･･
　　　　　　　　　　 ! | l l ヾ（::::: 　　ヽ〉ヽ）ヽ　｀ｌ　　ミ　ー　 .、 |
　　　　　　　　　　　 | {ﾚヽ〈:::~｀`'' ´　　ｿ　|! l　} 　　ミ. ミ　 　 ﾄ　　　　　　　　　　　 俺の心に潜む無上の楽しみは
　　　　　　　　　　　 ﾚヽ,;:::''''`':;|;il~,. -‐'　 ル ）ﾉｌ / ミ ﾉr^,ヾ　!　　　　　　　　　　　　女をだましてポイと捨てることよ
　　　　　　　　　　　　 ゝ l;ｭ=≡{., (;;,（ﾆ＝=＝､-.ｌ!　li /ｿ ;;）|./
　　　　　　　　　　　　　　｀!;ｪ‐・ｵ　""'''< `・ｰｚ'ｰ'~　|/ フ;;i |!
　　　　　　　　　　　　　　　|:'""`')'　 ＾ヽ;｀￣,. -‐'^　　i|;;;;ﾉ/＼ー-､-.,＿
　　　　　　　　　　　　　　　!;:.. .:;i|　　 ;,　 ~､´　　　 ,/　|,..ノ;　　＼　ゝ　ヽ｀`)､.,_
　　　　　　　　　　　　　　　｀`ヽ（__,,,,...）　　＼_,,..-'　　 |;;;　　　　 |〉　　　ﾄli　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::::J..,,_　＾ヽ,　 :　1,　;!;:　　　　 /l､　　　　）　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ::r,―--一'　.　,　il／:::　　::　 /　!　　　　; 　/
　　　　　　　　　　　　　　　　.／/'i`ー-'´; '　;. ',／;;;:::::　　.:::::∧　 }　　　　ヽイ
　　　　　　　　　　　　　　／　 / 　L.;_';＿._,`.ノ;;;;;;:::::::...::::::::::/　ヽ ｌ　　　　 ´{
　　　　　　　　　　　　　/　　　|/::::::::::/;;;;／;;|;;;;;:::::::::::::::::::::::（　　 〉{　　　　　〈
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　･･･などと曰う、結構な外道だったりするのだが･･･　　　│
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│　　リヒャルト･シュトラウスが底本としたのは、ドイツの詩人ニコラウス･レーナウの詩 『ドン･ファン』。　 　 │
│ 　 これは、ロマン主義的な〝美的探索者〟としてのドン･ファン像で詠まれていて、ドン･ファンは･･･　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. : : 「 いとも魅惑的に美しき女性的なるものの　 : : .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. : :　 計り知れざる広大な魔の国よ 」　　　　　 　 : : .
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　　　　　 {　i ヽ///////////////////////＞ ¨　 /イ　　　 　 /
　　　`ゝ．ﾍ ＼＼///////////////＞　¨　　　　　　　　　　　　　ｉ
　　　　　　　　　　＼////＞　　／　¨ 「¨≧－‐y ．　＿＿__　　__人__
　　　⌒ヽ　　　ヽ、　　　　-=＜　　　　ゝ．// ソ 　 　 ／／^ゝ　 ｀Ｙ´
　　　　　i　　ヽ　　　　　　　　　ゝ　＿　　　¨　　　　／／　　　　　 .!
　　　　　j　　　　Ｙ　　ゝ、　　`ヽ．　　　¨　　-=ﾆ
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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　飽くことなく、情熱的に女性遍歴を繰り広げるのだが･･･　│
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　　　　　　＼　　　　　　　ヽ 　 　 　 　 　 |　　　　　　 　. : : 「 悦楽の嵐の中を過ぎ　　　　　　　　　　 : : .
　　　　　　　 ＼　　　　　　ヽ　　　　___ .,..-―-..､　　　.. . : :　 最後の女性に接吻して死してもよし 」　: : .
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　　　　　　　　　　　　　 i::/::::/:::iヽ::::::::し'´(.でｯ ヽ:i　i::::::::::::::ヽ
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　　　　　　　　　　　　　 ヾ:ヽ::l::::::::i. 　ﾉ　　　 ､;;';;;ノ:::::::::.i⌒ヽ 　 　 　 /⌒Y
　　　　　　　　　　　　 　 i:､):）:〉::::::lヽ. ｀ ‐'ﾞ　／　,. l::::::::::::　　　i　　　/　　,
　　　　　　 　 　 _,,－''　 .ゞ:／;:--ﾉ:::::｀i:::-‐'´ 　 {:::::::::::::::.ｉ　　　i
　 　 　 　 _,,－''　　　 　 ./:／.:.:/:::::,.-''ｰ-､　 , -‐ゝ;;;;;;;;;: .!　 　 ! 　 ;　　 i.　/⌒i
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ...l::!.:.:.､:.ゝ:;;､　　　　　　　　　 /.:.:.|　 　 乂 ﾉ　　 l /　　,
　　　　　　　　　　　　　　/.:.:.:,..-‐‐　　　　　　 　 　 /.:.:.:.:.ｉ　　　　　 　 　 ′　/
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　　　　　　　　　　　 　 //.:.:.|　　　　　 /　　 　 　 |.:.:.:.:.:/　　　 　 　 　 　 　 乂
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. 　　　　　　　　　　　/ l.:.:.:.:.|　　　 .i´￣￣¨　ｰ一　´　　　　　　　　　　　　　　　 r　´
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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　満足を得ることもないまま、一人寂しく死を迎える･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
└────────────────────────┘


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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 : : .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 : : .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . : :　「 我にとりて世は突如荒涼とした暗闇となれり　　　 : : .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . : :　　　　　　　　　　　　　･･････　　　　　　　　　　　　　 　 : : .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . : :　　薪は尽きたり、炉辺は寒く暗くなれり 」　　　　　 　 : : .
　　　　'''''　'''';;;;;;;,,,;;;;;;'''''';;;;,,,,　　　　　　　''';;;;,,,　　　　　　　. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 : : .
　　　　　　,,,;;;''''''　'''';;;;;;,,,,　'''';;;;,,,,　　　　　　''';;;,　　　　　　. : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 : : .
　　　　　'''''''''　　　　　''''''';;;;;;,,,,　''';;;;　　　　　;;''　　　　,,,,,;;;;;'': : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : :
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　　　　,,,;;;;'''　　　　''';;;''　　　　　　　　　　　 ,,　　　　　 ＿　 　 　 　 　 '　　　　'''''';;;;;,,,,;;;;''''''';;,,　　　　　　,,,;;''
,,,,;;;;;;'''''''　　　　　　　;'　　　　　　　　　,,,,;;;,;'''　　　,.r彡三ﾐ）　　　　　　　　　,,,,;;;''''　　'';;,,　　　''';;;;;;;,,,,,,,;;;'''''
　　　　　　　　　　　 '　　　　　　 ,,,;;;''''''　　　　　 ﾉ;;;;;;;´ノﾉ　 　 　 　 　 '';;'　　　　 　　';,　　　　'''';;;;;''
　　　　　''';;;,,,,,　　　　　　　　,,;;;;'''　　　　　　　　/;;;;;;;;;;{;;;|　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ;,　　　　　'';,,,;';,,;''
　　　　　　　　''';;, ,,,,,,,,,,;;;;;;;''''''''　　　　　　　　 （｀:;:;‐-};;;l､
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┌───────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　･･･といった内容になっている　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └───────────────┘

.

┌───────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　こちらの曲 「ドン･ファン」は、翌１８８８年に完成を見、ミュンヘンやワイマールの宮廷劇場と折衝した結果、　　 │
│　　１８８９年の１１月１１日に、作曲者自身の手によって初演されることになる･･･　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
└───────────────────────────────────────────────┘



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┌───────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　 　 ┌─────────┐ 　 　│
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │　 ┌─────┐　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 └─┼─────┼─┘
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　　　└───┘
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　　　　 ┌─┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　　　　 └─┘
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　　　　　　□
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　　　 　 　 ：





　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　 （ ー）（ー）　　　　　「ドン･ファン」は何だかんだ言って
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　 　|　　　　 （__人__）　　　　　〝ドン･ファン〟という主人公を中心にして
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　 展開される話だろ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.ｌ^l^lｎ　　　 　　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　 ヽ 　 L　　　 　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ 　ﾉ　　　ノ　　　　　　　つまり、〝ドン･ファン〟の主題を展開すれば
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ 　/　　　 ＼　　　　　　　筋が一本通った、音楽の構造論理にかなう曲になる
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 /　　 　 　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . /　　/　　　　　　|ヽ、二⌒)､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ＿＿ﾉ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ _ノ　 .ヽ、＼　　　　　　　　　主題の展開、発展といったものは、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 （●）（●）　|　　　　　　　　 ベートーヴェンが極めてるだろ。
　　　　　　　　.　　　　　　　　　　　　　　　　|　　（__人__）　.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　 ｀ ⌒´ 　ﾉ　　　　　　　　　だから、ベートーヴェンの序曲を研究すれば
　　　　　　　　.　 　 　　 　 　 r─一'´￣`＜ヽ　　　　　　}　　　　　　　　　 詩の流れに合わせた主題の展開方法を
　　　　　　　　.　　　　 　　 　 `ー‐ｧ　　 ,　 　 )　　　 　, -'~⌒ヽ、　　　　　思いつくことも可能だろ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ノ　　　{. 　 ,ﾍ　　　　,l.　ゝ、_ .'ヽ).
　　　　　　　　. 　 　 　 　 　　 ／, ､　_　　　/. |　　 　.　',　　.　..　 .ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　 （／ / // / /　...|　 　 　 ...|＼..＼＼ ＼_)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / // / /　　　　　　 　 . .　＼_＼_)､_）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｰ' {_/ノ　　　　　　　　　 　 　　."´




.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 　 　 　 ＼　　　　　　だが「マクベス」は、
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |　　_ノ　 ヽ､.　.|　　　　　〝マクベス〟の凱旋で始まるが、結末は敗北と死
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!.　（一）（ー） ｜　　　　　そして〝マクダフ〟の勝利の凱旋で終わる･･･
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, っ （__人__）　 |
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　ミ） ｀⌒´　　/
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　ノゝ　　　　　/　　　　　　 つまり、最初の主題が消えて
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　ﾚ'´　　　 　　ヽ　　　　　　 別の主題で締めくくられる、という
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　|／|　　　　 |　|　　　　　　 展開にならざるを得ないだろ

.

. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　一人だけなら、如何様にでも動かせる　　.│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ



:::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ::::o:::::::::::::o::::::::::::::::::ﾟ:::::::::::::::o::ﾟ:::::::::::::::::o::::::::::::ﾟ::::::::::｡::::｡:::::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ:::::::::o::::::::::::::
::::○ﾟo:::::::｡:::ﾟ::::o○:::゜:::｡:::oﾟ:::::::o:::ﾟ:::::｡::::ﾟ::::｡○｡ o゜::::::o゜::ﾟ:::::o｡::::::::::::::::゜::::o:::::::○:::::ﾟ::::゜ o::｡:::::::o::｡ ::::::::::::::::::::



. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　だが、複数の人間で展開される･･･　　 　 　 　 .│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　“ 社会 ” 的な状況となると、そうも行かない･･･│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ


　　　　　　　　　,ィ　　　 ,　　　　　　　　　　__ 〃 　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　､__
　＿＿｣ヽー- '　`ｰ（..-'/　　　　　　　　　　ノ'￣) 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 入ヽ
　＼　　　　　　　＿　　ゝ──ァ　　　　　　　 ´ 　　　　　　　　　　　,ｒ;ｧ 　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　 ヽ　　 ｢.l｢.l ｢ヮ |　　　　／　　　 　 ／　　,. -─- .､ 　　　　　　　ゝﾍ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼
　　　 ',　　ＬlＬl　Ｌl´ 　　／　　　　　／　　 /:::::::::::::::::::::::', 　　　　　　ヽ ヽ　　　　,,
　　　 ﾉ 　 ロロ　ロ　　（　　　　　　　　　　 |::::::::::::::::::::::::::}＿＿__ 　 　 ヽ:ﾍ　 　　.i! 　　､　　　　　　　　　　r,;､ 　 ﾊヽ
　　∠-ｧ 　　　　　　 ,--ヽ　　　　　　＿. -;二ニ＝''フ7コ´￣￣　　 　　ヽ::ﾍ　 　 l|　　　＼　　　　　　　　　＼＼し,コ'
　　　 /.-────┘, r──､ 　　　　 , z三ﾆミ､／Y,,, 'j 　　　　　 　 　 ヽ::ﾍ　　 | 　 　 　 ＼　　　__ 　　_　　,×ヽﾉ
　　　　　　　　　　　　j_｣ --ｧｚつ ,. イ´──::::ヽヽ,八ヾｴ 　　　　　　　　 　ハ:ﾍ .,r'─､　､ 　　 ゝｧ甘き＝''　 .| .! ゝ'ーｧ
　 　　　　　　　 　 ,__从ル'!j r,l／:::::/::::::::::::::::::::}:::::|　 ヽ' 　　　　　　　　 ／／ﾍ,>ファ7zっ｀ヽ､　　i::::T´　　旬ぅｺ｀ヽ ∠
　 ／￣￣ ─ヶ７三二三＞'´:::::::::/::::::::::::::::::::/:::::::! 　　　　　 ,イ/ヽ　,ｨ'／ ,r'三≧､く_r' 旬ﾉｚ今,-,';:;ュ来ｒ氷::| .|ｴ≧ ＝ヽ
　 　 ,＿_　　 l/ｒ┐ , r-､〈::::::::／::/:::::::::::::::::::/:::::::::jr-ｭ_　　 ふY三≧>il'　∠i r' ⌒Y',γ=<j､爿, z＝ﾄ､_ヾ/:/::::|-'} |　　 _-ﾍ
　 '´　　　￣７/1j／.ﾍ::j ﾄゝｲ::::::/::○:::::::::::/::::::::::/f7,r'´,r 7´￣´　 ヽ ﾄ､/} j /　　,ｲ ﾍ ｎ　|/ .r':::::::::::;-ﾆ}ｒ/ｊ:::::ゝ,; ヶ...＿ -|
　　　 　 　 //)''l/ｒっ 〃 ∨::::::/::;-､:::::::::::::l:::::::::/∩ｌ＞ l //ヽ/⌒l!　ﾍ!./ﾐ/ /　　/ |i-'彡l　', /;ｲ::::::::::::ヽい7:;-<ァ:::::;:::::; -┤'´
　　　　　 /ﾊUr;.,, ~,_/'　 /:::::/::::::''":::::::::::::l:::::::/-, -'　, ィ !' " ',,`　! 　У / .j　　 j ／ ,イヽゝ'ゝ'|::::::::::;;;入_/:j ヽﾍ＼::ヽ｀
.　 　 　 /　　 ''`／ｌ=　 /::::::r';: 二ニ＝､:::l:::::/ i ゝ─ｧｵ　i'ゝ'' ' ¨~　　ljiii　/＿,,,/　／ ヽﾍﾍく　.ｌ::::／::|　ﾍ:ヽ｀ ‐- ､ゝ:ﾍ

::::○ﾟo:::::::｡:::ﾟ::::o○:::゜:::｡:::oﾟ:::::::o:::ﾟ:::::｡::::ﾟ::::｡○｡ o゜::::::o゜::ﾟ:::::o｡::::::::::::::::゜::::o:::::::○:::::ﾟ::::゜ o::｡:::::::o::｡ ::::::::::::::::::::
:::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ::::o:::::::::::::o::::::::::::::::::ﾟ:::::::::::::::o::ﾟ:::::::::::::::::o::::::::::::ﾟ::::::::::｡::::｡:::::::｡::::::::::o:::::::::::::::::::::ﾟ:::::::::o::::::::::::::
.

. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　まったく･･･　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　乂＿＿＿＿＿_ノ







　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　　__ノ::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　（;;;;;;）::::）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .| 　　　　 ::（;;;人）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| 　　 　　:::::::::rつ　　　　　　　　実社会というものは･･････
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.| 　　　 　:::::::(（三）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　::::::::::(::::<
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　 ::::::::::／∧::::∨
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∠::::::::::::/⌒ ∧:::ヽ


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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　　この時期は、実生活の方でも色々な事態が進行していた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│ 　 ミュンヘン宮廷管弦楽団でのポストは〝第三指揮者〟、上に〝第一〟と〝第二〟がいるわけだが、前述の通り　　 │
│　　第一のヘルマン･レヴィは欠席気味、そして第二のフランツ･フォン･フィッシャーが独断的に振る舞っていた。　　　　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　　さらには･･････　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
└─────────────────────────────────────────────────┘



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　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　 　 　 　 │　 ┌─────┐　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　 　 　 　 　 　　　　　　□
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　 　 　 　 　 　　　 　 　 ：

.

　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　 　 　 　 　 　　　 　 　 ：
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　 　 　 　 　 　　　　　　□
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　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　 　 　 　 　 　　　└───┘
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　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　 │　 　 └─────────┘ 　 　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　 └───────────────┘





　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　～ １８８８年７月 ～





. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,´￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　やらない夫君　│
　　　　　　　　　　　　、 　　　 ／￣￣＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿__乂
　　　　　　　　　　　-　 　　⌒´ ヽ､,＿　 ＼
　　　　　　　　　　　　′ 　（●)（ ●.)　　　|
.　　　　　　　　　　　　　 　 （_人___）　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　'､　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　 }　　　　　　　{
.　　　　　　　　　　　　　　　　!､______　.ィ-ｰﾄ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　V／_:_ｭ:-:-: ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 {ｬ＜ : : : : : : : : :.
　　　　　　　　　　　　　　　　　／ｰ-、: : : : : : : : : :'.,
　　　　　　　　 「r'、　　　　 ／ : : : : :｀､ : : : : : : : : :'.,
　　　　　　　　　} r'、　ﾍ､ / : : : : : : : : : : : : : : : : : : i
　　　　　　　　　i/ ム､} .{ i : : : : : : : : : V : : : : : : : : |
　　　　　　　　　{　い､{　 Ｙ : : : : : .＼ : V: : : : : : : : |
　　　　　　　　　＼　　ヽ　{|V : : : : : : ＼V: : : : : : : :|
　　　　　　　　　　 ＼　　ノ|:.V: : : : : : : : :〉 : : : : : : :|

. 　　　　　　　　　　　　　　　　,´￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ　　　　　　　　　　　　　　　 .|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:＿;:;」
　　　　　　　　　　　　　　　　│　なんスか、　　　　.│　　　　　　　　　　　　　　 ├r―――┴――一 ''' ""三￣´::::::ヾ
　　　　　　　　　　　　　　　　│　 　 　 　 　 　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　./::{　 ｨ'三)　　　(三ヽ　　　,ｯミ::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　│　総支配人･･･　 　 │　　　　　　　　　　　　　　.{:::ｼ　~´　　　　　　　　　　 ｀ヾ､:::::::::::::::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿_.ノ　　　　　　　　　　　　　　　l:::l　,. ニ ､ :.　 .:　,r ニ 、　　　ﾐ:::::::::::::ム、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l:::! 'イでiﾝ､ :　:.　,ｲでiﾝゞ:.:.　　ﾐ::::::::::/^い
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l::l　:.｀^"´ﾉ.:　 :. ヽ｀~´ノ:.:.:.　　ﾐ:::::::ｲ　 ﾘl
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ!　｀ " ´ /　　::. ｀　´　　　　 ﾐ:::::/ﾑ_ノ/
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　のう。 　 　 　 　 　　　　　　　　　　'i,　 　　 ,'　　'^ヽ　　　　　　　ﾐ::::l 'ｰ' /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 'i　　　 ヾ'ｰ ''"く、　　　　　　j::::ｸーf′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　此度の“こんさあと”にて 　　　　　　l　　　　　　　　｀ヽ　　　　　{:::ﾘlﾐ:::ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　そちが演奏する曲･･･　　　　　　　　ヽヽ　,ィﾆﾆ丶､_　ﾞ:　　　 　 "´fミ≧ゞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　^ヾ二´ノ´ _,ｨ ,.ｯ　 ／/ｲぅ-､
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　何といったかのう･･･ 　　　　　　　　　 丶 ｀"　　 "´　 ,/ ,.ィ" , -‐'",ノヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀ト､ ＿＿_,, ィ"彡,r'´ , -'":.:.:.:.ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　　　　=ﾆ彡,ｧ'",-'":.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:L..､、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾊ ヾ　　　 ／ ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,, -''"　　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , ィ'l　l ヽ　 ／ ／:.:.:.:.:,, - '"´　　, - ''"丶、

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【 カール･フォン･ペルファル男爵 】

.

　　　　　　　　　　　　 ／￣￣ ＼　　　　　　　 ワーグナーの「妖精」でしょ？
　　　　　　　　　　　／　　 ⌒　'⌒
　　　　　　　　　　　|　　　( ⌒) (⌒）　　　　　　準備ならバッチシ、万端ですよ。
.　　　　　　　　　 　 | 　　　（___人__）　　　　　　完璧に練習つけましたから
　　　　　　　　 　 　 |　 　　　`ー '´ﾉ
　　　　　　　　　　　 |　　　　　￣　|　　　　　　 　　　　　, ｧァ┐
　　　　　　　　 　 　 i ヽ　　　　　　|　　 　 　 　 ┌､　　///./ ７
　　　　　　　　　　　 }､ `＞ ｰ-´-くヽ- 、___、　_ |　l ／//./' /
　　　　　　　　　　 _ﾉ >-ｰ＜￣／ :/ :: : : : : .７ ﾉ　/　ヽ_/' /. 　　　　　　　　　　　　　　　　　,´￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　__／ :}Λ:::√ У: : :/ : : : : : : / /／　 ／　丿　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　それそれ　...│
　　　　　,.-< : : : : :i /::::「 ／ :< : : : : : : : : / : |　　/　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ＿＿＿＿＿_.乂
　　　　r´ : : : : :「: i/::::::i / .: : : 〉 : : : : : : : : : ﾍ　 {　　ｲ
　　 　 } : :, : : : i :./:::::::i/ .: : :／ : : : : : : : : : :「ﾑ ＿_厶┐
　　　 f : :ｉ : : : :i ,':::::::/ : : ／ : : : : : : : : :i : : |｀ ー一一'|
　　　/ : :ｉ : : : :ｉ i::::;::,' : :./ : : : : : : : : : : :V : :| : : : : : : : |
　　/: : : :ｉ : : : :i i:::::,' : :/ : : : : : : : : : : : : :r : :|.: : : : : : : |


. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　 君は、指揮しなくて　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　 いいでおじゃる　　　　　.│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.乂
　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　 ／　　 _,.ノ　 ヽ､_
　　　　　　　　　 　 ｜　 　 ( ○) (○）
　　　　　　　　　　　｜ U　　（___人__）　　　　　　　えっ？？
　　　　　　　　　　　 .|　　　　　　　__ﾉ__
　　　　　　　　　　　　|　　　　 _／ ___＼ヽ_
　 　 　 　　 　　 　　 人､ 　　'-／____ ヽ　 |
　 　 　　 　 　　 _,／(　ヽ､　 __'-〈 、 ヽ　　|
　　　_, ､ -― ''" :l : :.＼　 ヽ,､.ﾞ,/ヽﾉ}　　　ﾄ､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　/. : : : : : : : : : :|＿: :.ヽ､ ∧:::〈ヽﾄ{　　　〈j)、　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │　他の人に指揮してもらうことに　　..│
　丿: : : : : : : : : : : : ／: : :.∨ |:::::', |: ゞニﾆ彡〉,　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　決めたでおじゃる　　　　　　　　　　│
. i : : : : : : : : |: : : : : ＼ : : : `､|::::::|,|:〈: : : : : : : ∧　　　　　　　　　　　　　　　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.乂
/. : : : : : : : : !: : : : : : : ＼ : : :.'､:::::| : 〈: : : : : : : ∧
: : : : : : : : : : |: : : : : : : : : ＼: : :'.,:::|: ;∧: : : : : : : ∧
: : : : : : : : : 丿: : : : : : : : : : :.＼: :V:./-∧: : : : : : : : v
: : : : : : : : :/: : : : : : : : : : : : : : : : ﾚ : : : ∧: : : : : : : :}

　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼　　　　　 ヽ＿,
　　　　　　　　　　　　　／　ノ　　＼ ＼　　　　　ヽ(_／
　　　　　　　　　　　　　|　 （◎）（◎）　|　　　　　 ) (
　　　　　　　　　　　　　|　　（__人__）　 |　　　　 ノ (｀　　　　　 ちょ･･･！？！？
　　　　　　　　　　　 　 .| 　　|!i!i!i!i|　　.}　　　　´⌒＼
　 　 　 　 　 　 　 　 　 .|　　 |i!i!i!i:|　　}　　　　　　　　　　　　　今まで歌手やオケに指導つけてきたの
　　　　　　　　　　　　　 ヽ 　｀ ⌒´ 　 }　　　　　　　　　　　　　俺なんスよ！？
　　　　　　 ＿__._,r､　　　iヽ　　　　　ノ
　　　　 ／｀ヽ_j'､_ノ￣l!'´ヾ-｀ ¨¨＿　{　..　　　　　　　　　　　 それを、土壇場で外す、なんて･･･
　　　　∧　,ﾉ　 Yヽ　　l　　ヽ　　 　 7ヽ~ﾍヽ.､
　　　/-'´｢　ヽ　ヽｊ＿. l　　　ﾄ､ 　/〃ﾊ　 | ヽ ｀ヾ ､_
　　r'´, イ ヽ､ ｀,__,ｨ､__)|　l　 ヾヽ∧'〃ﾉﾞヽl　 ヽ　 ヽj｀ヽ
　 / '´　 ﾄ､　 Yrイ　 ∧l　',　　ヽ 　Tﾍ', 　 l _..ノ 　　l j　',
　,′　 　.}､二ィ　}　/ 　 l　ヽ　 　',　|､､ﾍ.　| ＼　　／ }. ﾍ
　i 　　　　トz'_ノ,ｲ　　　　| 　 ',.　　', l､ヽﾍ　| 　 | 　　　 j/ l
　|　　　ノ ＼¨7/　　　　　l　　ﾄ､　 ヾ ､ヽ ',.l 　 lｰ- ／/　 |
　ゝ─'-- -r-`'　　　　　　ｌ　　',.ヽ　ヽ　ヽヽ!　 |￣　 /j 　 l

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .l..:￣'''' ー-''':::___i_i___,,...､､､'ｪ´''''---‐|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,L,,,_＿_　　　 ..':';i i'' ::.:..　　　　　:.:.::;:;:;|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{rミﾐ::l　 ｀'‐---　!_!,,,､ ----‐‐‐-i'￣;;:i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|ミﾐ:::l　　 r‐‐ｧ　　　　r‐‐ｩ　　 _」　 三|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　|ミﾐゝ'　　 .￣　　　　　 ￣　　　{,,,､　三|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　そちもケツの穴の小さい男よの　　　　i´lﾐ: ! 　 _,,.-_-　　　　　　 .-_､　　　:i　三|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:|ﾐ::ﾉ　 .,,ｨ'r｡ｧ`ｭ　　　　ｨ"r｡ｧヽ, 　 | :ﾆ/i｀l
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　何にせよ、総支配人である 　　　　　　.!ヽ:l　 　 ｛::::::. i~　/ ::.　弋''-‐.'｀　　 |. ﾉi !;ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　麻呂の決定、覆せぬわ 　 　　　　　　　 i 'ゞl:::.　　ヽ:: /; ./　::　　 .ﾞ‐-　　　　i::l,,i /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 l ..|:i:::.　／⌒iノγ　::　 i,　　　　　　 | |';.ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　家に帰って大人しく 　　　　　　　　　　　　 ~ゞ::／　／　''〈〟 _〟}::　　.......　　|├'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｚｉｐでも漁っておりゃれ　　　　　　　　　　　 ／　:／::::..　　　 ) (　　　　.::::::::.　ﾉ:ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　.（::::::::::...._,,...____　　　..:::.:::.　 ﾉ/_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　 　⌒＼.{〉ﾍ,__,ﾞiq　　　　　／!1l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　 　〈.:.!⌒!⌒!./ 　　　　/ ;;r' .i ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　/iヾ|. │ │ﾉ　　　/　/　 /　 ｀!_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |　 　　　　　;;'､　､ヽ___丿　'　 ／ .ﾉ　./　　　 -〒ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　/ヽ　.　ヽ..,,＿＿ ／ ／　./　　　　　ノ　 }

┌────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　７月１７日、突然の交代に激怒したシュトラウスは、師ビューローに手紙で訴えた　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.．''"　　　　　　　,.．イ"　　　　　　　　 =彡
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　} 　 　 ,.．''"　　 　 　 　 ,.．彡'　　　　　　　　　　　 ジ"
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　j.! ,．'"　　　　　　　,．イ"　　　　　　　　　　　 　 ／
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣,..ｲj/,:　　　　　　,.．彡"　　　　　　　　　　　　　,．'"
　　　ここは良い音楽文化が栄えるような土地ではない･･･ 　　　,．‐'" 　 j!　　 　 ,．イ"　　　　　　　　　　 　 　 ,.．'ﾞ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣,イ　　　　　{!　 ,．彡'　　　　　　　　　　　　_,.．彡"
　　　ここはあらゆるところが腐りきっていて、私一人の　　,ｨ"　　　　　　,.．彡"　　　　　　　　　 _,.．-''"´
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣/　　　　　 ,.．才　　　　　　　　　 ,.．彡´￣￣￣￣
　　 力では、元に戻すことなどできそうもありません 　.,:′　　　,.ィ,.イ　　　　　　　　 ,.．''"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ⌒V　　　,.ィ,.イ 　 　 　 ,ゞ、,.．:'ﾞ'"￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　･･････････････････････････････････････････　 　{　,.ィ,.イ　　　　 ,.ｨfチ｀ﾞ"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ _ミﾞヾ彡ｨ;",.イ　　_ ,.ィ彡ヘ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　･･･私の立場はもっと悪くなるでしょう　　 =彡ィ",.イミ≦チ=彡'
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣,.ｲ ,.ィ彡 ".:ﾞミ辷彡￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　ここを出て行きたいのですが、　　 _,.ィ".．イ彡ｨ''⌒ﾞミイ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ 　（ （ （　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　どこへ行ったらいいか助言を･･･　　　 　　.） ） ）　
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ . 　/￣￣￣＼ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　/ .__ノ 　 　　＼
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　 l, （◎ ）　 　 　 | 　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　i,!､＿）　　　 　 .|
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣...ｶﾘｶﾘ…　　　　　1⌒　　　　　　l　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　ヽ　 　 　 　 /
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ .(( 　 　ヽ,　　 　 / 　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ｶﾘｶﾘ…　　/))　 ／　　 　 　ヽ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣./⌒|￣　__,　 　 　　 i　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＿|　　|￣|￣|￣
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　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　（ （ （
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　） ） ）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿＿. 　 　 ┛┗
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .,／,-､　 ＼　　┓┏
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ ﾉ:/　ﾉfヽ.. ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　/:/　/...|　|　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　ﾚ　./..ノ .,''´}　i　　　　　　 今度という今度こそは我慢できないだろ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　　　' ´ .〃 /　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ.　 　 　.　〈　.ﾉ　　　　　　 芸術家的に考えて･･･
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼.,_　　._ﾉ /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　/　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./　　/　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　.／　　.　 |


　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ：
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　□
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　 　 　 　 　 　 │
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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　以前にも、シュトラウスは　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　「ミュンヘンの職を辞めて、音楽活動のための職を他の土地で得られないかどうか」　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　についてビューローに伺いを立て、推薦状を書いてもらえないかどうか依頼していたのだが･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
└─────────────────────────────────────────┘

.

　 　 　 　 　 ／￣￣￣ヽ
　　　　　　 /　　　　　　　ヽ
　　　 　 　 | 　 _,ノ　ヽ､_　 |　　　　　　 「ハノーファーに行きたいので
　　　 　 　 |　 （●）（●）　|　　　　　　　推薦状書いて下さい」
　　　　　　 |　　（__人__）　 |
　 　 　 　 　ヽ.　　 　 　 　ﾉ　　　　　　　 ･･･っと
　 　 　 　 　 .>　　　　　 く
　　　　　　／　　　　　　　 ヽ　ｶﾘｶﾘ
　　　　＿/((┃))＿＿_＿i　|
　..　／ /ヽ,,⌒) ￣￣（,＿,ノ ＼
　／　 /＿＿＿＿＿＿＿ヽ.. 　＼
　 .￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|.ヽ＿＿__／|
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |＿＿＿＿__|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　 　 　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／ ＿＿__, 　丿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　　　　　　　　　　　　　　　　//／　．-‐￣´｀ニフ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　　　　　 　 　 　 　 　 　 { {'　 '´　 ´＿_―＜｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　　　　　　　 　 , 'ﾆ二｀/／-―　､　｀ヽ,　＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 r ､＿_　　　　//／/ハヽ≧ミﾐヽ,＼ｰ-　＿ ＿ゝ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 __,.ゝ- ､　＼ 　 ﾚ i//l/　|ヽヽ ﾞミﾐゞゝ,＼｀ヽ　ヽ ハ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ,- ＼(ヾ)　＼　 从' ! 　|　i/　 ミミ､ゝヽ.＼ ＼ |ｉ从
　　　　　　　　　　　　　　「契約は ’８９年までなんだろ？ 　　<_ノ ,ﾍヽ ＼　ﾍ　ソ　'､_ー ､　　 ',ミﾐｼ､_＼ ￣ 川ﾄゝ
. 　 　　　　　　　　　　　　だったら、それまで我慢しろ」　　　 　 ヽ_)人_〉.　　/く 　 　 ￣｀　　 　i彡〉´ヽヽヽ 仆!lﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　 　 　 　 　 　 　 / 　, '　　/　 〉　　 　 　 　 　 |ﾐｿ_）ソ// },从八
.　　　　　　　　　　　　　　･･･っと　　　　　　　　　　　　　　　　　 　/ 　/　 　 !　　〉、　　　　　 　 ,ﾘ､_／Ⅵﾉﾉ从ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 　 　　　 　 〈 　 '　　　_ﾄ,　 ｀! ｀　　　　　／__＞'´￣￣´{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 〈>―‐‐ '´　|　　｀ー―‐r　／´j＞'´￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　　　　　 　 　 《　　　　 　 ト, 　 　 ＿__〉'./／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 /》､d　_＞'"´:ﾊ　 　 ＼　〉´／.￣￣.＼:.:.:.:.:.:.:.:. ハ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　 　 V》_／.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾊ 　 　 （/／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼:.:.:.:.:.:.:.ハ


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌──────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　･･･と、窘められていたのだ　　│
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 □
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .,／,-､　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ ﾉ:/　ﾉfヽ.. ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　/:/　/...|　|　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　ﾚ　./..ノ .,''´}　i　　　　　　　 俺は自分の力を試したい･･･
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　　　' ´ .〃 /　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ.　 　 　.　〈　.ﾉ　　　　　　　　もっと、広い、世界で･･････
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼.,_　　._ﾉ /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　/　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./　　/　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　.／　　.　 |


　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ：
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　□
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　 　 　 　 　 　 │
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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　リヒャルト･シュトラウスが初めて“自分の道”を見い出した曲、「イタリアより」。　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　初演の地、ミュンヘンでは反応がいま一つだったものの･･････　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
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:::::::::::::::::::::::::｀ヽ
:::::::::::::::::::::::ﾊ::::i　　 ., -―- 、 　 ___
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::/　　　　 /〈　 i::::::::r､::／=ﾐ ｀く.u J／:::::::::＼
:j　u　　 ､ ´_}ヽ.|::::::iｵ/u　ﾆi < iヽｧ/:::::r----J　 　.r:´二ﾆヽ
i　　 （二７´_.L.,　､ハ　〉 　_　_ﾏ/ﾝ::::r ' ;tr /;j　　　i::/r-､r-|　 r一ー､
|、　　 .r ' c ／､:.:.:ヽ ヽ　 ｰ」: : : : ii ヽu.___､/　 ＿ん' ｀´ム.'　 |:::r―┤
./￣ ´」ｰ／:.:.:.:.＼:.:.＼＼__j: : : : : ヽ　ヽフ｀ヽ´　 | | ヽ'ｰン､ _/ﾊu.'_' |
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　厶---　 、
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　tｆ´　/__,　≧t､ 　 ＼>-
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　　 　 　 ＿＿__｀¨{tﾃッ ｀ｰ,tﾃｯｖ┬v
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　　,ｨ==≦､　､　　　｀}｀¨f^ヽ ｀ー宀│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾄ((ｨｰ'^＜/ ／　 　 ＼ヽ、　 ｊ;;　＾__`_　　;;;u j Y
　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　 　 ,　--- ､　 ,r'　　　　　 ∨ __,tｯｰ￢fっ=r-ﾍ　r'===ﾍｨ 　　'^'__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .ｲ廴__　　 ｰ≦f(乂从儿　ヽ!てテ　 てﾃYヽ　ヽ｀￣￣´;;u , ' /
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　〃__,{　ヽ、　､（{ ≦ 　 ≧zヽ, } こ'⌒ヽ ¨´u |Y^ﾍヽ､___ _, イ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　､｣:ｆtｯ,ヽ、 ﾊ　ﾐﾆ! /⌒ヽ　;;ﾄ┘{ ;ヽ弋iつ７´,'└〉_ﾉ^ｆ^ヽ､´／
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ヾ_| 〈_、 |　 | 　 〈';;r===-ｲ 气,ハ　｀¨こ´u;;; _／ヽノ|　,ｧ=r- ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ｢! fﾆぇj　 j 　 入｀¨こ¨´ u　 ／ｆ≧ー一 '´　　,/ 厶八_ﾉ　　 ＼__
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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　フランクフルトで･･･　ケルンで･･･。　他の地では熱狂的に受け入れられていたのだ　　│
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　 / /　 　　　　　　　　　　　　/ 7
ﾆ　　ﾆ二7　　　　　　　　　　/ /　　　　 　 　　 　 　 　　　/ 7
/　/ 　　　　　/二二二 ﾆﾆ　　ﾆ二7　　　　　　　　　　　/ /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／
.../ 　　　　　　　　　　 ／／/ /　　　　　　/二二二 ﾆﾆ　　ﾆ二7　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＿／ ／
/ 　 　 　　　　　　　／／ ./ /　　　　　　　　　 　 ／／/ /　　　　　　, .　／ ￣ ￣￣ ￣ ￣￣￣
　　　　　　　　　 ／／　 / /　　　　　　　　　　／／　/ /　　　　　　　　　　￣ ￣ ￣￣ ￣￣ ￣／　／￣
　　　　　　　　／／　　/ /　　　　　　　　　／／　　/ /　　　　　　　　　　　　　　 　 　 .ﾆ 二二 ﾆ≡≡三
　　　　　　 ／／　　 ./ / ＿＿＿＿＿ _　／　　 ./ /　　　　　　　　　　　　　 ﾆ ≡ 二二 ≡三三三三三
　　　　　　　　　　　 / / .|.:.:に＿＿」」:::::::Y^^^`ヽ___　　　. :. :. :. :.: .: .:.|､　　＝ ﾆ 二三 ≡三 三三 三三
　　　　　　　　　　　　　　|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:_ノ　　　　 |┘. : .:. :. :. :. :. :. .p'ﾞ;;.:O . :ｑ .: ;:;ﾞ ,ﾞ,od .:'`;:; ,　ﾆ三三三
　　　　　　　　　　　　　　 ￣￣￣￣　く　　　 　 　| .: .:. :. :./」二」p'ﾞ;;.:O . :ｑ .: ;:;ﾞ ,ﾞ,o彡ﾐﾐヽ　＿＿.: ;: ;:; ;
. :. :. :. :.: .: .: .:. :. :. :. :.: .: .:. :. :. :. :. :.: .: .:.｀`ヽ　 ,､､ノヽo b .〔」ﾞ''' ''l〕.: :;:; p'ﾞ;;.:O ｑ .: .::.}-',ﾐﾐﾐ!「　-‐ ─ヽ; :;
.../ l. :. :. :. :.: .: .:. :. :. :. :. :. :.: .O od .:'`;:; ,.: ;oV"´　　 1　　..」ゝ‐/:`ｰ-､　　　「￣ |　 L_ノｼｼ　 , - ─ ミﾐヽ
/ 　| p'ﾞ;;.:O od .:'`;:; ,.: ;oQ r;;;;;;;;;､p o ..:.,,､､､､',　　 　 1 .::.:.:::〈瓜ﾉ:::::::::',〈⌒〕二二ﾆ‐.:::::::::ﾉ　 - ─ ミﾐ _
　　.|.　ム) p'ﾞ;;.:O od .:'`;:; ﾉｰ`ﾐﾐ!　　 彡',',',',',',;',　　　 l!.:.:::::::::::::::::.:...:: /ハ`ヽ-─-､.:::::::ノ.:.＼　　ﾉ　　　
ﾚ彡ﾐ　|:::::l　　,;彡ミﾐヽ　　 },_, ｲ:::::::::ハ;;';';';'';';'';;;!　　　il!.:::::.:.:.:.:,r ‐く　ﾉ　ﾉ__/｡:::.:.　 　/. :; :; :;: ;V . :. :ィｲ
l彡彡_ﾉ.::ﾉﾐyｲ彡ミミﾐﾐ;:y.:.::::.:.::::::::::.:}‐､i;;:r ,;:;:;:;:;!　　　ll!;:;:;;:;:;;/jjjjjijijﾚ;:;:;;!　 i!　　　　/.: ;: ;: ;: ;:;ニ三 三
ﾚ.:.:. ﾆ三三 〉彡ミﾐﾐﾐﾐﾉｨｲ彡 ミﾐヽ.〈　　ソ;:;;;;;:;:;|　　　llll!;:;;;:/jjlijiijijiﾘ;:;:;:;:;!　ﾘ　　,..イ. :; ; ;;;;; ﾆﾆ 三 三三
.:.:.:.:ﾆ三三ハ彡ミﾐﾐﾐ,'ｨｲ彡 ミﾐミﾐﾐ',ﾊ　　,r-─ﾉ　　　　ﾉ;:;:;ヾ州州ｼ;:;:;:;;ﾉ　 レ'´. :; :;:;;:;: ;;ﾆﾆ ニ 三 三三
.:.二三三/　 ヾ彡ﾐﾐﾐ{ｨｼﾞ jijijijijijijiiiji! ﾌ""´￣7　　　　/iijiijijijijjijijjijijijijiijｨイ; :; :; :;ﾆﾆ 二 三 三三 三三
　iﾆ,r'"´　　　　ゞ;:;:;:;:;{jijijijijijijiiijijijijijl!　　 　 /　　　 .:;1ij1iji1ji1ji1ii1i1l1lj1i1j; :; :ﾆﾆ ニ三 三三 三三三

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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　また、「交響曲ヘ短調」を彼自身が指揮して演奏して回った結果、各地で賞賛の声を浴びていたのだ。　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　 ミラノで、マンハイムで、ブレーメンで･･････　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└─────────────────────────────────────────────┘



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　　　　　　　　　　　　　Lr┐|　　＿＿　　Lr┐|　　＿＿　　　　　　　 r 、　i_i .L.ﾚ´/
　　　　　　　　　　　　　　.くノ　 └─┘　　.くノ　 └─┘　　　　　 　 'ヽ､Y　　r' γ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !､⌒ { 　 ﾄﾏ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿__　　　　　　　ヽ___‐‐ ｿ.: :ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　 ＼　　　　　　　〈ン´ : : : .＼
　　_,.-ｰ ､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ﾉ　 　 　 　　l　　　　　　　 ＼ : : : : : : :＼
　 〉 ＼＼＼ 　 .-,　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (_ﾉ､__）　　　 i　　　　　　　　　ヽ : : : : : : : ヽ
　 ＼＼ '´⌒∨ /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　} '--´　　　 .'　　　　　　　　　　 〉 : : : : : : : :ヽ.
　　　ヽ.　 ｨ　　丿　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 '､_、__　　 ,ｨ'　　　,.ｒ‐-､_,､__,,..-´‐' i＼ : : : : : : ｊ
　　　　 ヽ_　　rクヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 〕_____｀,.‐ｨ'｀ヽ‐ｲ : :/ :/ : : : : : : : :N:ヽ : : : ／
　　　　　　〉彡´. : : ＼　　　　　　　　　　　　_____,,.-‐ｨ'!´「ヽ／. : : :／ : :/ :/ : : : : : : : : : :＞-‐'"
　　　　　　 ヽ : : : : : : :＼　　　　　　　　　／i : : : : :/／ｿ　/. : : ／ : : :/／ : : : : : ,. -‐ '´
　　　　　　 　 ＼ : : : : : : ＼　　　　　　 ,ｨ' :/ : : :,.ｲ':::::/　/. : ／ : :l : : i/ : : : ＞`´
　　　　　 　 　 　＼ : : : :ﾆ= :ヽ､,ﾍ--ｲ´〃/ : : : /:::::/／ :／ : : : : ヽ : : :＞´
　　　　　　　　　　　ヽ : :／/ : : : : : :／ : / : : : /:::::／ : : : : : : : : : : :ヽ:/
　　　　　　　　　　　　ヽ.　 : : : : : : : : : : :,' : : : :ｉ::::,' : : : : : : : : : : : : : : i
　　　　　　　　　　　　　｀ﾞ--‐‐ー-- 　 ｲ : : : : :ｉ/ : : : : : : : : : : : : : : ｿ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｉ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ,' : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :!

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　　　　　　　　　　　＼　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　/｀ ﾞ ' '――――┬ 　　　　　|　　　　（ミラノ･･･
　　　　　　　　　　　　|　　、＿＿＿ 　　l 　　　　　 |　　　　 マンハイム･･･
　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　　　,丿　　　　　 |　　　　 ブレーメン･･･
　　　　　　　　　　　　　 ｀　　　　　　　　　　　　 　 |　　　　　ケルン･･･
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 |　　　　　皆、俺の音楽に熱狂してくれただろ･･････）
　　　　　　　　　　　　 　 ヽ　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　　 　 |
.人　　　　　 　 　 　 　 　 /　　　　　　　　　　 　 |
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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　翻って、ミュンヘンでの状況は･･･　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　才能豊かで且つ野心的な若者が不満を感じるのも、無理はなかろう 　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└───────────────────────────────┘


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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　　　　 |
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,,..イ 　 　 　 |
　　　　　　　l　　　　　　　　　　_,,,...イ´ 　 |　　　　　|
　　　　　　　ヽ、ヽ ＿_,,..-t''"´:::::::::::|　 　 l　　　　　|
　　　　　　　　　　　　|　　ヽ:::::::::::::ノ　　 /　　　 　 .|
　　　　　　　　　　　　ヽ、　　 ￣　　　／　 　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　　 ｀　　　　　　　　　　　　 　 |　　　　　 （こんな所にいたら、俺は腐ってしまうだろッ！）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　 　 ヽ　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　　 　 |
.人　　　　　 　 　 　 　 　 /　　　　　　　　　　 　 |
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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　　　　　　　　　　　　　 　_,.／　/r‐､　　　　　　　　　 　 　 　 '.
　　　　　　　　　　　　　／_／　／'´　/
　　　　　　　　　 　 　 / 〈/　 //　 /´　　　　　　　　　 　　 　 　　 !
　　　　　　　　　 　 　 !　 !　 ,ｲ　 /　　　　　　　 　　　__　(⌒ヽ ∨｀ヽ
　　　　　　　　　　 　 {l　/　　 　ｲ　　　　　　l　　　 　{　 ヽ＼　＼ﾊ､　＼
　　　　　　　　　　　 l ,　 ,　　 　 ! 　 　 　 　 !　　,　　丶　 ヽ ＼　 ヽ} 　 }　　　　　　　　　　･･････････････････
　　　　　　　　　　　 | i　i　　　　{　￣｀ヽ､　 ､　 '/　　 _∨ ∧　 }　　l|　　|
　　　　　　　　　　　 | l　l　　　　|　 （ て:::ム_ｊ.(⌒ヽ,ィ1::.∨ ∧ |i　　i! 　 {
　　　　　　　　　　　 | ;　;　　　　}　 　 ｀￣´イ　＼　＼｀¨ ∨　´　　　　　 ヽ､
　　　　　　　　,-､ ,､/　　　　　 ∧　 　 　 　 　 i 　＼　｀ｰ '　 ヽ　　｀　　　 ∨}
　　　　　　　´: : :＼ ＼.　　 　/　　　i 　 　 　 人　　｀ヽ､　　　　　　　li　 ｢! }/
　　　　　　　: : : : : :＼ ＼_,／　　　‘.ゝ-―　´　　ー - ∧ 　 　 l!　　 |!　 |l ;'　　　　　　　　（それに、俺はアイツを･･･）
　　　　　　　: : : : : : : :＼ >　　　　 ハ　 　 　 　 　 　 　 ∧　 　 !　　 |!　/' {
　　　　　　　: : : : : : : : : :〉≧=<三/　i､　　　 　 　 　 　 j　:!　　　|　　 !　　 ,'




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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└─┘
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　 　 　 　 　 　 │
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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　またシュトラウスは、これより一年ほどさかのぼった１８８７年の８月に、ミュンヘンから列車で　　 │
│　　一時間ほど離れたところにある村、フェルトアーフュングに訪れている　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
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＿＿＿＿＿＿＿/,//＼;;;;;;;:;:;:fjfjlｲ;;;;;:;:'"´ .: :;:;;:;:;:;;:;:;:;:;; :; :;:;:;:;:;:;;;:;:;;:;:;:;:;;:;:;:;;;;;:;:;;:;:;:;:;;:;:;:; ;;:;:;;:;:;:;:;;:;:;:;;;:;:;;: ;:;:;
‐‐‐‐‐‐ ‐ ‐ ‐ ‐ 〈:＼///＼;;;;:;:l」」:;;. 　 ：::[!::：三||三三三三三||三三三三三三||三三三三三||三三三三
　　　　　　　　　　 ＼＼ ///;;;;;;;/ﾆiﾆiﾆ.：＿_：　fi;　　　fi;;　fi　　fi　Y;:;:;;;;;;;;;;　fi;　 　 fi;;　fi　　fi　Y;:;:;;;;;;;;;;
.　　　　　　　 　 　 　 ＼＼l圭圭;;;;;;;;;;;;;;:;:;.:.:.:.:{三米三};;;{三米三};:;:;:;;;:;:;;;;;;;;;{三米三};;;{三米三};:;:;:;;;:;:;;;;;;;;{
＿＿＿＿＿＿＿＿＿_＼|￣`(◎)__ _ ＿＿ ヾﾉ爪シ¨¨ヾﾉ爪シ´¨¨ ¨¨ ¨¨ヾﾉ爪シ¨¨ヾﾉ爪シ´¨¨ ¨¨ ¨¨

┌────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│　　母方の伯父、ゲオルゲ･プショルに会うため、だったのだが･･･　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　 ／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　 |　　　 （⌒ ）（⌒）
　　　　　　　 |　　　　 （__人__）
　 　　　 　 　 |　 　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　　　|　　　　　　 　 }　　　　　　伯父さん達、お久しぶりだろ
　　　　　　　　ヽ　　　　　ﾍミ|
　　　　　　　　／,`　、` -`,--` ,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, ―-　、
　　＿＿,---/;;;;;`　　`-,-/ニﾆ |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　./､　　　　＼ ＿＿　　　　　　　 /´￣｀ 丶、
　/;;;;;::::、:::::::::|、_ ,＞、 /::l,_l･　,<、__　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＜＾＼丶-----〉　　　ヽ　　　 ＿,/＼　　　　　＼
ノ;;;;;;;;;;;;:::|::::::::::＜:::::::ヽ``l::::|　　|`l,::::ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 /,ﾆ丶._ ￣￣〈二二二.L_　　 ＼＼　＼＿＿＿/
|;;;;;;;;;;;;;;:::::|:::::::::::::ヽ:::::::＼|:::|`-‐'/::ヽ::::|　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 〉l 　　}/ﾆl￢-'ィ:ｧ:ｧt:tｧｲ　　 厶＼丶 ＿＿＿〈
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;:::::::::::::::::::-、:::`;:ヽ;-';;;;;:::ヽ::l　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　　　　く ,,,,_, l r-く::/1{ ,ﾆ、 ,ﾆ.{´　 　ﾉl　　}:/ﾍｰ――ｧ┘
;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;:::::::::::::::::::::`、;`l;;;;;8;;;;;::::`ヽ　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ‘T´ 　　_人ﾆ!_} 　 , )　|}　　く ,,,,,　　//:::::::::::/
;;;;;;;;;;;;/、;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::;`l;;;|;;;;;;;;;;;::::: `l|、　　　　　おー、やらない夫君。　　　 .￣)'´／∧ノl_ ｀ こ´人　　〈ｰ　　ﾉ´ ﾆﾆ 〈
;;;;;/'　 `,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::|;;;::l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::l　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　/}／ ／　ヽ ＼ 天 /､|｀ ー∟、／´￣￣＼_
;;;く　　　';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;/　　　　　　立派になったなあ･･･　　　/´l￣ ／⌒　〉/ﾍ〉〈l　 〉　　 l∠ -‐ '´￣￣｀ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 /／l　 l　　　 /　＼∨∠l∠／ ＼　　　　　　　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 / /l/| l |　　　'　　　 /'´　 〃　　　 ヽ　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　' 　￣　〈　　　|　　　　o　 /{　} 　 　　 !　　／　　　　ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　 　 }　 　 |　　　　　 /　V 　 　 　 | ／　　　　　/l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　 /|　　　|　　　　　,　 /　　　　　 |　　　　　　/　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　 　 /　 　 |　　　 o/　　|　　　　　,'　　　　 　 /　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 ,　-‐/　　　/　　　　/　　 |　 　 　 / 　 　 　 　 | 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|／　 /´　　／(　　 　 /　　ノ　　　　/　　　　　 　 | 　 |

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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　このとき、町の名士でもあるバイエルンの将軍、アドルフ･デ･アーナと知り合いになる機会を得た　　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　　,.　'"~￣￣￣`丶、
　 　 　 　 　 /　／¨~￣￣~¨＼. ヽ
　　　　　　 /　/,.ニﾆ、 　 ~,二､ヽ i
　　　　　　 |　| ﾚ'二´　 ′_`￢'〈　|
　　　　　　 |　|! ィユｭｿ　ｆィユｭ　l　!
　　　　　　_|　|　`ー_〈 　｝`ー 　 |_｣
　　　　　 {T|,ｲ　　　,ﾊ　 ﾊ、 　　 |´|　　　　　やあ、君が新進気鋭の音楽家
　　　　　 V1 l.　 /´¨`ー'¨´ ヽ　!| /
　　　　　　＼ l、{ ┬ｰ====┐}　l/　　　　　　やらない夫･シュトラウス君かね？
　　　　　　　 ヽ!！ ｀'ｰ＝‐'´　//
　　　　　　　_ノ＼!　｀'－‐'´　/ｲ.
　　　　　 ／ |　　 ＼ 　 　　ノ'´|＼
　　 _／´　　 | 　 　 {`ー‐ｧ′ /　　`┐　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣￣＼
　　|　 　 　　！　ｌ⌒ヽ／ヽ　/　 　 　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　 　 　 ＼
　 ,|　　　　　　ヽ｜　 /　　∨　　/　　／ >、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　 　　　　　U　 ヽ
　｜　　　 | 　 ＿_　 j 　 　　 　∧　 /　/　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　 　　　　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 | 　 U 　 　 　 　 　 |
　　　　　　 【 アドルフ･デ･アーナ 】　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| 　 　 　 　 　 　 　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 は･はあ･･････ 　 　　 |　　　　　　　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　 　 〃/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼、__　　　　 （
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _）_ =＝＝＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　 　 　 　 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　 　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　,　　　　　　　 i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　 　 |　　　　　 　 l.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　 　 l　　 　 　 　 | |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　 　 |.　　　 　 　 |. l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　　　　|　　　　　　 |.│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　 ﾉ　　　 　 　 |　|

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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│ 　 このアドルフ･デ･アーナという男、たいそう音楽に通じていて、また本人も見事に歌えるくらいの　　 │
│　　熱烈なワーグナー愛好家だったのだが･･･　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└──────────────────────────────────────────┘




　 　 　 　 　 　 　 ,.　'"~￣￣￣`丶、
　　　 　 　 　 　 /　／¨~￣￣~¨＼. ヽ
　　　　　　　　 /　/,.ニﾆ、 　 ~,二､ヽ i
　　　　　　　　 |　| ﾚ'二´　 ′_`￢'〈　|　　　　　　 私は君のファンなんだがね･･･
　　　　　　　　 |　|! ィユｭｿ　ｆィユｭ　l　!　　　　　　実は、お願いがあるんだ。
　　　　　　　　_|　|　`ー_〈 　｝`ー 　 |_｣
　　　　　　　 {T|,ｲ　　　,ﾊ　 ﾊ、 　　 |´|　　　　　　マックス･シュタイニッツァー（共通の知人）
　　　　　　　 V1 l.　 /´¨`ー'¨´ ヽ　!| /　　　　　　から、聞いてると思うが･･･
　　　　　　　　＼ l、{ ┬ｰ====┐}　l/
　　　　　　　　　 ヽ!！ ｀'ｰ＝‐'´　//
　　　　　　　　　_ノ＼!　｀'－‐'´　/ｲ
　　　　　　　 ／ |　　 ＼ 　 　　ノ'´|＼
　　　　 _／´　　 | 　 　 {`ー‐ｧ′ / 　 `┐　　　　　 　 ／⌒＼
　　 　 |　　　　　！　ｌ⌒ヽ／ヽ　/　　　　 ＼　　　　／ 　 r‐-､ ＼
.　　　 |　　　　　　ヽ｜　 /　　∨　　/　　／ ,>rriT〔　　　└くノ＼ ＼
　　　｜　　　｜　 ＿_　 j 　 　　 　∧　 /　/ 　ヽ`　,rー-へ.__)　 ｀¨´
　　　 |　　　　｜/┌'´／> 　　 　 / ＼　 　|　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣￣＼
　　　/-ー―-､/　 ￣∠-┐　 　/ 　　 ＼__＞‐'´　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　／　　　　 　 　 ＼
　　　|　／　／、　 　 -―/ 　/ /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　 　　　　　　　 ヽ
　　　|'´ ／ヾ＼｀　__,二フ_,∠イ　　　　　　　　　　　　　　　　 はあ･･･　　　　　　　　　　　　 |　　　 　　　　 　 　 |
　　　∨ヾ＼ヾ ／　　　 　 ｝　｜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 | 　 　 　 　 　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　娘さんの、歌のレッスン　　　.| 　 　 　 　 　 　 　l
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　でしたっけ？　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　 　 〃/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼、__　　　　 （
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _）_ =＝＝＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.／　 　 　 　 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　 　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　,　　　　　　　 i

　　　　 ＼_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_／
　　　　　 _）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（_
　　　　　 _）　　　　　　　そう！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （_
　　　　　 _）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（_
　　　　　 _）　この娘に、音楽家としての指導を、して頂きたい！！ （_
　　　　　 _）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（_.　　　　　　　　 .,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　 ／⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒ ＼　　　　　　 　 │　さあ！　　　　　　　　　　....│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　先生に挨拶しなさい　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ
　　　 l .: :.:. .＼　 　＼＞:.:.l　　　|///l　 j:.:.／:.: :.: :.: :.: :.: {　　　　　　　　　　__
　　　 | .: :.: :.: ::＼　　　ヽ:.∧　　j;///|. /:.: :｀ヽ:.: :.: :.: :.: :.:l　　　　　　　　 ／ /　　 ／）
　　　.j: :.: : :. rミy:ﾝ　　 /:.: ∧　ﾑ///|/:.: :.: :.: :〉:.: :.: :.: :.: :.　　　　　 -‐イ　ｲ　＞' ／
　　 〈 .:. :.: :.:/:.:弋｀ー-ﾑ:.: .:.∧ﾑ;///|:.: :.: :.:／:.: :.: :.: :.: :.:.:l　　　 /　　　 　 ¨´ /7′
　　　〉 .: :.:./.: :.: :.: :.: :.: 7＼:.: :ﾊ;////:.: :.:／:.¨:.:¨T:.: :.: :.: :.i　　 ｲ　　　＜_　 イ/7
　　 .: :.: :.:/.: :.: :.: :.: :.: /:.: :.:.＼:.ﾊ;/./:.: ／|:.: :.: :.: :|:.: :.: :.: :.:| ＞rj　　　　　 　-{ 7　　　　　　　　 _. -=≠弋ミ‐- ._
　 .ﾘ.: :.: /.: :.: :.: :.: :.: /:.: :.: :.: :.:＼∨:／:.: :|:.: :.: :.: :|:.: :.: :.: :.:ﾘ:.:.ﾉ ＼　 T ー一''´　　　　　　　 , '´ 　 /　　　 `弋ｘ ｀ヽ.
　 ﾊ:.: .ｲ.: :.: :.: :.: :.: /:.: :.: :.: :.: :.: /／:.: :.:.人_:_:_:_:_:|:.: :.: :.: :/:.: :.:ヽ.　｀¨¨7ﾊ　　　　　　　　　/　　　 ′ , 　 　 　 Vﾊ.ハ
　j : : : : .:. :.: :.: :.: :/:.: :.: :.: :.: :.: :.|:.○:.: :.: :.: :.: :.: :.:.|:.: :.: :.;ｲ:.: :.: :.: :.｀ミ=ー:.:〉　　　　　　　 / 　 lﾊ　|　/ // ﾉﾉ|　lヨL.　.
　|. : : :.: :.: :.: :.: :.:/:.: :.: :.: :.: :.: :.:.|:.: :.: :.: :.: :.: :.: :.: :.|:.: :.イ.:.: :.: :.: :.: :.: :.: :.:／　　　　　　　　′|　|从_|ノノノイ￢|　|´Ｔ|　|
　|. : :.: :.: :.: :.: :.:/:.: :.: :.: :.: :.: :.: :.|:.: :.: :.: :.: :.: :.: :.: .:ﾊ :.: :.: :.: :.: :.: :.: :.: .:.:ﾉ　　　　　　 .　　 { 从八弋_ﾅ´ 　 ﾞー'川|　|l|　|
　|: :.: :.: :.: :.: ／}:.: :.: :.: :.: :.: :.: :. |:.: :.: :.: :.: :.: :.: :.: :|　V:.: :.: :.: :.: :.: : :.／　　　　　　　　　　　　 ＼＼　 '　　　 ノﾉ人_ｊﾘ　|
.代: : : : : :／　 |:.: :.: :.: :.: :.: :.: :. |:.○:.: :.: :.: :.: :.: .:.| 　|:.: :.: :.: :.: :.:.／　　　　　　　　　　　　　　　| `ﾄ､　´￣　ノｲ　/ ,′ !
　　ヽ:_:／　 　 |:.: :.: :.: :.: :.: :.: :.:.|:.: :.: :.: :.: :.: :.: :.: :|　弋:.: :.: :.: :／　　　　　　　　　　　　　　　　 |八＼＞ｒ=≦ノイ /　　l|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ `ｰ-ﾉ（）＿ノイ　　.八

　　　　　　　　　　　　　　　 /￣　｀　"''"´￣ ｀''==s 、
　　　　　　　　　　　　 ,　-‐'　　　　　　　　　　　　　 ヾ＼
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　　　　　　　　　/　　.:　　 ＼ ヽ. ヽ ::::::.. :_:.,.r '´ヽ ｀ヽ:::　:::|　　|i,　　　　　　　　　　 ｎ
　　　　　　　　 ,'　　i::::.　 :: ::_:＼ヽ...ヽ_:::::..::::.i:::::::::ヽ､';:::. ::::l:i　 l i　　　　　　　　　 . /厶__
　　　　　　　　 l :: : |:::::..　:::'ヽ,, -＼:::::::ヽ:::::::':::::／ 　lヽ: ::::Li　|. ',　　　　　　　　　└'^ｰ┘
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　　　　　　　　　l:::::l/ヽ::::. :|i　 ヽ 弋_ﾉ 　　 `弋´ﾉ　/ i::::|'　. /ヽ |　|　　　　　　　　く／＼＼
　　　　　　　　　|';::|/ | |＼ lヽ　　　　　　,　　ｰ==‐ / /!　l　 l　 | l　 l　　　　　　　　 　__　`┘
　　　　　　　　 / ヾ!!//　 ヽ! l　⊂⊃　＿＿＿,⊂∩ ﾉi　 .!　ヽ.ﾉﾉ::　 |　　　　　　　　（（
　　　　　　　　/　　ヽ'_　 /、　':,　　　. i　　|　　i　 | |'､/　: ﾞーl ´ :|::　 .l　　　　　　　　 ））
　　　　　　　 /　 .::::　.l￣ ＼' --ヽ、　l　　　　ﾉ／　　 ＼　 :::::|　 :l::　:　|　　　　　　　（（
　　　　　　 ./　 .:::　 ::::| .l:.　 ｀'‐--'｀ ‐-ゝ､__ノ i . 　　　　|　:::::l　 ::l::　:.　l　　　　　　　 ））
　　　　　　/　　.:::　..:::::l　l::　 l::..＼,.. -'‐ ﾆ!ﾆ _入_ ヾヾヾ l､::::::|　 :l::　 ::　|　　　　　 　 O
　　　　　 /　　.:::　 ::::::::|.　l::.　l:::..<..- '' l　.| l;;;(-_' 　　　 　丶:l::.　::　　::　l　　　　 　 　 o
　　　　　/　　　,　-―- l　 l::.. l　/!;;;;;;;;r ﾆヽ;;;;;ヽ　　　 　　　ヽ::　　　＿　|.　　　　 　　o
　　　　 /　　／　　　　　|　 |ヽ ヽ;;!;;;;;;;| l　 l i;;;;;;;|　　　　　　　 ＼　´　　｀ヽ

　　　　　　　　　　　　　　　【 パウリーネ･デ･アーナ 】


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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　そのとき紹介された女性が、後に彼の妻となる、パウリーネ･デ･アーナである　　  │
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. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　すまんね、この娘は･･･　　.│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ


　　　　　　　　　　　￣ ｀ヽ、＿_
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ｀ヾ--､＿＿__　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ｀ヽ、＿＿)　　　　　　　　　　　　　　　　 │　親の私が言うのもなんだが　　　│
. 　 　 　 ―――弋ﾍ.　　　　　u　　ヽ、　｀ヽ―-、　　　　　　　　 　 　 　 │　音楽の才能、あるんだよ。　　　 │
.　　　　　　 　 　 　 ｀ヽ　　　　　　　　　｀ヽ、＿__)　　　　　　　　　　　 　 .│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
　　　　　　 　 　 　 　 ..ヽ　u　　　　　　　u 　　｀ヽ､_　　　　　　　　　　　　│　ちょっと問題あるんだが･･･　　....│
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ヽ、　　　 |ー――-- ､＿_　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.ノ
　　　　　　　　　　 　 ／＞ .｀ヽ、　 ヽ: : : : :＼∧＼: : ヽ
　　　　　　　　　　　〆: : : : : : : :ヽ　　', : : : : : ＼l二ヽ: : ヽ
　　　　　　 　 　 , ': : : : : : : : : : : .ヽ　　l: : : : : : : ヽ＜ﾊ: : :',
　　　　　　　　 /: : : : : : : : : : : : i: : :.ヽ_ﾉ.: : : : : : : : ＼ハ: : :',
.　　　　　　　 /: : : : : : : : : : : : : l: : : : : : : : : : : :i: : : : ヽ l: : :.i
　　　　　 　 /: : : : : : : : : : : : : : :!: : : : : : : :.i: : /l: : : : : ﾊl: : :.!
.　　　　 　 /: :./: : : : : : i: : : : : : l: : : : : : : /l: /　l ┛┗li::l : : l
　　　　　 /: :.,': : : : : : : l ＼: : : :li: : : : : : / l/　　l:┓┏:li::l: : :l
　　　　　,': : :!: : : : : : : :l　　 ＼:.l l: : :ｌ: :/／__.....__!: : : : li:::l: : l
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　 　 　 l: :/　l: : : : : : : ハ.＼::.:.:i. l:/　　　ヽ-- '　l: : : : li:::l: :.ﾊ
.　　 　 !:/ 　 l: : : : i: : l',.　　 `'"゛　　　　　　/// l: : : : l:l:::l: l: :.',
　　　　l/ 　　 ',: : : l:ヽl:ﾊ　////　 ' 　 　　　　　,': : :/l:ハイ:l: : :ヽ
.　　　　',　　　 ヽ: : ﾄ: : : :ヽ　　　 　 　 　 　 　 ,': : /: l': : : l: li: : : :',
　　　　　　　　　 ヽ:l: :＼: i: ヽ 　　 ─(　　　イ: ／l: : : : :./l: l ',: : : }
　　　　　　　　　　 }: : : : ):l: : : : ＞r -　'"　　l:/┐| : : : / l: :l: :',: :.,'
　　　　　　　　　　,': : : :/: i: : ／ ﾊ|　　　　　ノ／l l: : :./l: :l: :l: : : :i
　　　　　　 　 　 /: : : :(: : :',/: :/:::::ヽﾆaﾆ彳::::::::::l l: :/　!: l.: :l: : : :l
　　　　　　　 　 ,': : : : : : ＿,.イ::::::::::::Y⌒Y:::::::::::::l.i,ｲ‐-l: :.!: :l: : : : l
　　　　　　　　 ,': > ' "￣ 　　ｌ::::::::::::::l ﾟ_ﾟ l::::::::::::::l/::l　 l: : l: :l ‐-､:.l
　　　　　　 　 /:/　　　　　　 l:::::::::::::从__人::::::::::::::::::ｌ　l: : :l: :l　　 i:l

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　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　 　　人､ 　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,イ ﾄ､ ヽ 、 __ ,_ ノ
　　　　　　　　　　　　　,.　-─‐-´ 　｀, へ　 ＼__､_ﾊ　　　　　　　　　　 むしろそれくらい元気な方が
　　　　　　　　　　　 ／ 　　　　　　　 :i 　ハ､　イ;;ヽト、　　　　　　　　　成功しますよ
　　　　　　　　　　　ﾄ⌒　　　　　　　　:i　　 ｀<´.〉:.;〈ヽ ＼､
　　　　　　　　　　 /　, : . ＼ 　　　　　 :L_＿　｀v;;;;ﾍ ' ,＜ヽ
　　　　　　　　　　ﾉ　l : : : .　ヽ: .　　　　　 く　　　'';;;;;ﾍ l　｀l　｀-、
　　　　　　　　　　i　　!: :　　　 、: : : : 　　　 ヽ 　　'';;;;ﾍi 　 i　　r i

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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　　実際 シュトラウスは彼女の才能に惚れ込み、舞台に立てるよう、力を尽くすようになる　  │
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　　　　　　　　　　 ,. '´: : : : : : : : : :｀ヽ　　　♪
　　♪　　　　　 ／: : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
　　　 　 　 　 , ': : : : : : :/: : : : : : : :i : : : : ',
.　　　 　 ∥ / ; : : : : : :il : : : : : : : ｲ: : : : : :i
　　　　　　 /: :i: : : i: : :! l: : : : : : :;' i: :/i: : :ﾘ
　　　　　　,!: :/!: : : ! `ﾅ弋 : : : ﾅ弋ﾌΤ: :├┐　♪
　　　　　　{ /Π : : l. tｰ┐㌧ﾉ┬ｰ┬/ : :｜｜　　　　　　　あなたにあなたに
　　　　　　V　| | : : l八;;;ﾘ　,,,,　ヾ;;ソ/: : :,人,ﾉ
　　　　　　　 └! : : ', """　　　""",ｸ : :/:t┘　　　　　　　　　あなたにあなたに
　　　　　　　　 iﾚヽ: : ト 、　（）　 イ: : :ﾉ: : ',
　　　　　　　　ﾉ : : `ﾍ! : :_「 ∩￣ 'r '" L:_:＼　　　　　　　　　　だっかっれったい♪
　 　 　 　 　 / : ;'´￣i : : |＼∪∠ !: : : |　 `,:ヽ
　　　　　　 /: : ,'　　　!: : |οοοﾉ : : ﾉ 　 ﾉ : :',　))
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　　　r'　 l　し っ　　　!>　: :::ﾉγヽ､;/　　 / : :/
　((　(_uｕJ　／.ﾉ　　ｲ:⊂ﾆ´､ し～久　 / : : {
　　　 ヽ-r､'　　´ヽ ノ　: : ::::`ｰ- '　　` /i: : : :|
　　　　ﾉ : : ヽ_　 ノ　. : : ::::::::i: ::::＼_ ノ: :'; : : :|


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│　　また彼女もシュトラウスに惚れ込み、〝マイスター〟（師匠） と仰ぐようになる。　　│
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│ 　 やがては、もう一つの意味 （マイスター＝ご主人様） でも、だが･･･ 　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ ﾉ:/　ﾉfヽ:: ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　/:/　/:::|　|:::　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　ﾚ　./::ノ .,''´}:: i　　　　 ･･････････････････
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　　　' ´ .〃 /:: |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ.　 　 　.　〈　.ﾉ　ﾎﾟｯ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼.,_　　._ﾉ /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　/　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./　　/　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　.／　　.　 |

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　　　　　　　　　　　. : :　あの熱狂･･･ : : .
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. : :　あの歓声･･･ : : .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. : :　　　　　　　 　 : : .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : :

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 f¨ﾞ!
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　!　　　　　　　　　}”/　　　　　　　　　　　　　　,､　 <｀ヽ　　　　　　　 ./:::/.,､
⌒!ｨ　　　　　　　 f¨ﾟ{　　　　　　　　　　　　　<´ 'ヽ　Vハ 　 |ヽ　Y¨!　|::::}ｲ { , -ー ､　　_ /¨>　 r-‐,､ <⌒!
::〈人_r-ｰ- ､_r＜}|　＞::::￣:｀ヽ__, - ､__r ､r=¨>‐-!　/:::::}＿_Vﾍ　}:::|__}::::{.ィ1.|:.:.:.:.:.:.}_, くﾉ￣!　./;;;;;;;;;}_, ﾍ⌒',
/:.< /::::::::::::::::Y::/|i /::::::::::::::::::::::Y:.:.:.:.:.YVｲ!:::::}::::::::|/::::::/:ァ＜!　V_::|　',く/⌒!}:.:.:.:.:ノ/ /:/^V__〈ヽ;;;;;/_!__ノ::::::ヽ
:.:.:.:}|:::::::::::::::::::|:{:. }:!:::::::::::::::::::::::: l:.:.:.:.:.:.|ィ　ゝx}:::::: |::::::/:.:/　 /　> ¨⌒ヽ:'.　　V¨¨ヒ{_. V==<:::::｀ヾア´:f⌒!ヽ:::::}
＼f':!::::::::::::::::::lﾊ:.:ﾘ'.:::::::::::::::::::::::∧:.:.:.:./　＞ｲ::! :::: |:::::{Y/'　〈　/:::::::::::::::::}:' 　　V::::::::::{ .}　　.}::::::::::|:.:.:.:.|:.:.:|:.:.}-:'
　 ヾ!,､:::::::::__/_／　 ヽ::::::::::::::::/|ﾚVWハ/::::::::/:::::: |::::::|ﾊ　　 V!::::::::::::::::::!:/　　./:::::::;:::Y　　/^!:::::::{:ﾄ､: |:.:.:|:./:::::
　　　　｀Yﾟ￣　 　 ＿/VﾚvｲW:::::｀ー-::＿_／:::::::::/:::::::|　ヽ　 ｀!:::::i:::::::::::|'　　 /:::::::/L_|　　￣⌒¨}＞ﾍ}:.:.:|”::::::::
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　　　 . : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 : : .
　　　 . : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 : : .
　　　 . : :　　　　俺の実力を、キッチリ評価してくれる所でやりたいだろッ！！　　　 : : .
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│ 　 今度はビューローも動いてくれ･･･　　  │
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　 　 ＿/ 　 　／ ノ´ r-‐─＜´＿＿,ノ
. ／￣ 　　　　　　　　　　　　　＿＿ノ´
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　ノ　　　　／　／´￣　　　ヽ　＼　＼ ＼
/ 　　　／　／ 　／　／ 　ｨ ｝ ｝　＼　ヽ ゝ
　 ーノ　 ／ 　イ　／/ 　/ﾉ /イ 　 　ﾊﾘ
　／　 ／ 彡´/／　/ ／/〃ノ ∨ヽ/
　 -‐=ﾆ彡 　'´　‐'ﾒ∠ノ_/／ ＿} ﾉﾘ
r- ､彡ノ 　 　 　　ｰ‐=r:;ﾐ､　/r=「/
{｛ `ｰﾉ/ 　 　　　　　｀ ´ 　　 ｀ゞ|
ヽヽ　{l! 　 　 　 　　　　　　　＼ ;
　ゝ_くﾍ　　 　 　　　　　　　　 ノ !　　　　　　じゃ、俺の友人ブロンザルトに紹介するから･･･
ヾ､ヽtｰﾍ　　 u 　 　 　 　　　´　,
　 ｀ﾘ|!　∧ 　 　 　 　 -──- /
　 　,,r|　　＼　　　　　　 ─- /
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　 ヽ､_　　＼
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.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「よろしくお願いします」　　　　　　　　　 （__人__）　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （　　　　　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　･･･っと　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{　　　 　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ⊂ ヽ∩　　 　 く
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,──⊂てヽ　 　,,_ '､＿ ＼　／　 )
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│　　ビューローを通じてワイマール宮廷劇場の総支配人、ハンス･フォン･ブロンザルトが動いた結果　  │
│　　その地の宮廷劇場の第二指揮者として雇われることが決定した　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　　 　 　 　 r‐ .､　 　 　 │__　　　　 　 　 　 　 __ ｜
　　　 　 　 　 r‐...、 　 | 　 ｉ　　　 　 | 　＼　 　 　 　 　 ／　 ｜
　　　 　 　 　 } 　 i　　 ｉ 　 | 　 　Y⌒Y　　 ＼_j　　､_／ 　 　 :|
　　　　 　 　 /　　i　　/　　|: 　 　|　　|　 ー―‐　 　ー‐一　　|　　　　　　　（実生活は･･･
　　　　　　　{　　〈　　i　　 .|.　　　| 　 | 　 /⌒ i　 i　 　 ヽ　 　|
　　　　　　　|　 　 '.　.|　　 .!.　 ＿| 　 l 　 i　　 {_.人＿_.ノ 　　:|　　　　　　　 社会は、なかなか思うように
　　　　　　　i　　　 ｉ　|　 　 .　｢:::ｿ　　|＿_!　　 !　　 　 ｀ 　 　 |　　　　　　　 まっすぐには進まないだろ･･･）
　　　　 　 　 ､　　　Ⅵ 　 　 ,　∨　　 !:::::/　 　i｀ヽ　　　 　 　 |
　　　 　 　 　 ＼ 　 ヽ〉　 　 .､_/　 　 i:::/　 　 ;:::::|｀1　 　 「￣￣/
　　　　　　　　　 ヽ　　　　　　　 　 　 i/　　　/::::::|　|　　__|　　 /{＿_
　　　　　　　　　　 }　　　　　 　 　 　 　 　 　 }:::::::|　|￣ 　l 　 /:::::::/
　　　　　　　 　 ／:::. 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |:::::::|　　　　/　 {:::::::/---..
　　　　 　 　 ／::::::::::.　　　　 　 　 　 　 　 　 |:::::::|､　＼_/　／::::/:::::::::::::::..、
　　　　　　 /::::::::::::::::::,　　　　　　　　　　　　 ;::::::::|　＼〈 ／{:::::::::一ｧ::::::::::::∧
　　　 　 　 {::::::::::::::::::::::.　　　　　　　　 　 　 ,´ヽ:::|　　　}o　|::::::::::::::|::::::::::::/::::i
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　　　　　　　 ,'.　　　　 ＼　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　 　 ',
　　　　　　　 ,　　　　　　 ＼　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　　　　　,
　　　　　　　 |　　　　　　,r =＼　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／-　､　　　　　:|
　　　　 　 　 |　　　　 ／　　／ ｀＜　　　　　　　 　　　 ＞ ´　ヽ　　ヽ　　 　|　　　　だが、進む努力さえ怠らなければ･･･
　　　　 　 　 |　 　 　 {　　　{ 　●　ヾｰ={ | ili | {、ｰｪイ　{　●　 }　　i}　　　:|
　　　　 　 　 l 　 　 　 ゝ､　 弋＿_ノｲ　　　 i　　　　　ゝ､ヽ.＿.ノ　　 / 　 　 |　　　　道は切り拓かれるだろッ、ｊｋ！！
　　　　　　　 |.　　　　　　ー―'''７´ 　 　 　 i　　　　　　ヽー──'''"　´　 　:|
　　　　　　　 |　　　　　　　　　 / 　 　 　 　 |　　　　　　 .ﾊ　　 　 　 　 　 　 l
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　　　　　 . : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 : : .
　　　　　 . : :　「出でよ、そして絶えず新たな勝利を求めよ　: : .
　　　　　 . : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 : : .
　　　　　 . : :　　青春の燃える鼓動が躍動する限り！」　 　 : : .
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　　',:::',　　　'　,:::::;　　　　 ,':::; ',:::::::::::::;:::::::::::::::::::::; '　　　　　　　,...':::::; '　　　　　　,...::
　　 ',:::,　　　　 ,::::;　　　　 ,:'　,':::::;　' ,':::::::::::::::::;'　　　　　　 ,...':::;　'　,　　　　 |::'::::::::; '
',　　 ' ;'　　　　 ;:::;　　　　　,..':::::;' 　 ,:::::::::::::::::;'　　　　　,...',::　'　,,..イ　 　 　 .|:::::::::::::;
:::'.,　　　　 　 　 ,:::,　　 　 ,.':::::::;'　　,'l　　　　　　　　　　_,,,...イ´ 　 |　　　　　|::, '
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　　　　　　　　　　　　　.人　　　　　 　 　 　 　 　 / 　 　 　 　 　 　 　 　 |;'::,_,


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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　彼は新作 「ドン･ファン」 の総譜と共に、ワイマールに行くことが決まったのだ　 │
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│　　この「ドン･ファン」は、１８８９年１１月１１日にワイマールにて初演され ――　　  │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　　　 ヽ｀´　 ヽ ::::::::::丶
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　　　　 ｀'' - .,_　 ,..._　__　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ｌ.　/　　　:::::::::::::::::::;;::::l
　　　　　　　　 ｀r｀''､~　ヽ　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ヾ　　　　 :::::::::::::::;;;;:::::l
　 　 　 　 　　　 ﾞ{ ‐-′　丶,r､_　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ヽ　　　　　　 　 ／_,. ﾞｰ､
　　　　　　　　 　 }ニ´'!　　/　 ￣ヽ.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　 　 　 ／ '´ 　　　'.
　　　　　　　　　　 `ｰ^''´〉′　　　　ﾞ'' ｰ　..,_　　　　　　　　　　　　　　 　 ｀､ _／,′,,.. - 　 　 ﾞ､
　 　 　 　 　 　 　 　　　＇､　 　 　 　 　 　 　 ﾞ'' - .,_　　　　　　　_,.　-''"''´　, ´r'´ ヽ. 　　　　　ﾞ 、
　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞ'- ._　　　　　　´ 　 　　 ﾞ''iｰ-ｰ '"´　　　　 　　／　,. -ｰ　　　　　　 ｀.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀ - .,　　　　　　　　,'　;　 ;ヽ　　　　　　　 |,.　'´　　　ヽ　　　　　　ﾞ.
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　　　　　　　　　　　　 r-、　　　!"ヽ_　　　　　　　　｀ ｰ- ..,_,.. - '´｀￣´,/　　　　　　　/　 丿 　　　　l
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　　　　　　　　　　 　 {､ ヽ二> 　 　 　 }i`=､- .,_　　　_　　　　　r＝ﾞ　ー　　ﾐ　　 , ﾞ 　 　 　 　 　 　 　 i
　　　　　　　　　　　　{､`-‐-､_　　　　　!　 ｀、　 ﾞ'' '"､｀'ー─ '′ ″_　　　　　 / 　 　　　　　　　　　　!
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　　　　　　　　 　 　 　 ｀￣´　　　!‐''"ー- i'´　　　　　　　　　　　　　｀　　　 ,ﾞ { 　 　　　　　　　　　　 l
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i "´ ` .,_ 　 　　　　　　　　　 |


　　　　　　　　　　 http://www.youtube.com/watch?v=_um5yLJx-RM

　　　　　　　　　　 【 Ｒ．シュトラウス：交響詩「ドン･ファン」 Ｏｐ．２０ 】

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│　　文句なしの大成功を収めた　  │
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＼＼＼　　┏┛┏┛　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .┏┛┃ 　┣┫┣┫　／／／／／／／
＼＼＼　　┗━┛　　　ｷｬｰ､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┗━┛ 　┗┛┗┛　／／／／／／／
＼＼＼＼　　　　　　　 ﾔﾗﾅｲ夫ｻﾝ､ｽﾃｷｰ!　　　　　　　　 抱ｲﾃｰ!　　　　　　　　　　　　 ／／／／／／／／
＼＼＼　　∧ ∧　 　　　 ∧ ∧　　　 ∧ ∧　　　　 ∧ ∧　　　　 ∧ ∧　　　　 ∧ ∧　　　／／／／／／
＼＼　　ヽ(・∀ ・)ﾉ　　ヽ(・∀ ・)ﾉ　ヽ(・∀ ・)ﾉ　　ヽ(・∀ ・)ﾉ　ヽ(・∀ ・)ﾉ　　ヽ(・∀ ・)ﾉ　／／／／／／／
＼　∧ ∧　 　　　∧ ∧　　　　∧ ∧　　　　 ∧ ∧　　　　 ∧ ∧　　　　 ∧ ∧ 　　 　∧ ∧　　／／／／
　ヽ(・∀ ・)ﾉ　 ヽ(・∀ ・)ﾉ　 ヽ(・∀ ・)ﾉ　 ヽ(・∀ ・)ﾉ　　ヽ(・∀ ・)ﾉ　 ヽ(・∀ ・)ﾉ　 ヽ(・∀ ・)ﾉ　／／／／
(( ノ(　　)ヽ ))(( ノ(　　)ヽ ))(( ノ(　　)ヽ ))(( ノ(　　)ヽ ))(( ノ(　　)ヽ ))(( ノ(　　)ヽ ))(( ノ(　　)ヽ ))　／／／
　　　<　 >　　　 　<　 >　　 　　<　 >　　　　　<　 >　　　　　<　 >　　　 　<　 >　　　　　<　 > 　　　　／／


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, ――-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｾﾝｷｭｰ! 　 　 　 ／ 　 　 　 .:＼　　　　　ｵﾒｰﾗﾉ熱ｲ声援
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 /　＿＿ 　 　 .::|　　　　　ｼｶﾄ受ｹ取ｯﾀｾﾞ!! 　 　 　 　 ,.-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨ 　 　 ヽ ....:::/　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 _,.､／:∠＿
　　＿＿_, - ､　　　　　　　　　　　　 __,. -――＜二二二＞≦――-,､　　　　　　　　　　　,. ‐'´::::ヽ:.:.:.:.:二ﾆヽ
　ﾞーｧ:.:.:|::::::::｀` ―- ､、　　　　_r:'Ti::､:::::::::::::::::::::::::: |:::::::::::::::::::::::::::::::/:ﾊ、　　　　　　　,. ‐'´:::::::::::::::::|‐--―一'
　／:_,:.:.,|::::::::::::::::::::::::::::｀`ｰ-‐'´:::::::ヾ', '、::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::://:ｨ::｀＞―‐-- ‐'´::::::::::::::::::,. - '
　'-´一'´`ー- ､、:::::::::::::::::::::::::::::::｀丶:ヾ}｝:::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::/:'ｼ':／::::::::::::::::::::::::::::::::,. ‐ '´
　　　　　　　　　 ｀` ‐- ､_::::::::::_,. -‐`｀^ヾ::::::::::::::::::::〈:::::::::::::::::::::::::fr‐ '＜-_::::::::::::::::::::_,. ‐'´
　　　　　　　　　　　　　　 ｀￣　　　　　 /:::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::〈　　　　 `'-一''"´

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│　　なお、練習の時には文句も出ていたらしいがｗ　　│
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　ちょ･･･　 ι　　　　　　　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　難し過ぎるんですけど　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ

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　　　　　　ゝ.　　　　{　　　　!|: :::!:/ `ﾏ//:_:_ノ　 ヽ:_:_: : : : :／　 ﾞ､ﾐ　　　,{
　　　　　　ハ　　　　､　　　 ! !::::/　 i //　　　　ヽ　 | ￣ ´ __．ィ ｉﾄ､-‐　 }､
　　　　　 _!　ヽ　　　 ﾞ､　　 l　∨　　//　　　　　 ヽﾞ.|　　＜＿ノ　ゞ､￣`ｰ'､}
　　　　 ノ√二ヽ　　　ﾞ、　 | ,┴'⌒ー- ､_　　　　　ﾞ|　 ,'⌒　"　　　　＼　/l!
　　　 /　　ﾑ　ヽ!　　　 ﾞ､ r‐' ー‐⌒ー=､_）　　　　 |　/　　　　　　　　　＼j{
　　　'　ノ}　,ﾆ､　ﾑ　 　　r' `ｰ-=ﾆ二ｰ､__)　　､＿__L.′　　　　　　　　　,／
　　/'´≦-‐-､,ﾆヽﾑ､　 {ﾞ　 ヽ.＿＿__￣`)　　　　　　ヽ　　　　　　　　 ノ′
　ノ '´ ／　　　　　二＞j゛= ｰ､＿｀ヽ! ￣　　　ー――,}　　　　　　 ／
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「慣れろ」 　　　 r‐-;::::::. .　 　　　|
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　以上　　　　　 >::::ﾉ:::::::::.　　　 /
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│　　何にしてもこの日は、他の人と見紛うことのない〝リヒャルト･シュトラウス〟の個性を刻み込んだ曲が　　  │
│ 　 見事に奏でられ、そしてその曲を生み出した〝ドイツ音楽〟を背負う、押しも押されぬ大作曲家として　 　 │
│　　初めて立つ日となったのである　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　ヽ　　　　　＼　　 ＼　　ヽ　　　　　i. 　 .|　　　　　/ 　 　 /　　　　　／　　　　　／
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　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／
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　　 　 　 　 　 　 　 __　　　　　　　　　　 　 　 　　　 `-ｭ＜ｨ＜／ ,ｨ'"´ : : : : ∧　＼　 ∧　{
　　　　　　　 　 　 .(　｀､　　　　　　　　　　　　　　 _／イr;;;;;/У: :｀ヽ､ : : : :i {　' ､　　ヽ　 ｀ﾄ､.---
　　　 　 　 .r-、　　ヽ ∧､　　　　　　　　　　　　　{ : :ﾉ/〉-{／ : :／ : : : : : :i :〉、　ヽ　　　　',ﾊ
　　　 　 　 .} r-、　　〉、　ヽ　　　　　　　　　　　　｀､| :i,';;;;/ : : :/ : : : : : : : ｨ:(　＼　_ヽノ　　}:ﾊ
　　　 　 　 .} }　 {_／　{　　 {、　　　　　　　　　　　}λ:|;;;;/ : : /. : : : : : : : : : : ﾍ　 . : : : :　　r）､:
　　　 　 　 .} }　 {r-､　,'⌒　　',　　　　　　　　　　/:'〈:'|;/ :.／ : : : : : : : : : : :V: :.｀ヽ : : : : ._// : :
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　　　　　　　　～ 「ドン･ファン」初演から二日後の、１１月１３日 ～








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.ヽヽヽヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l }
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:l:.:.ｉ >メ:ｉ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: l
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':.:l　　!:ｉ:.:.:.:.l:.:.:.ｉ:.:.:.:.:.:.:!
.:.:!　　l:!ヽ:.:.:!､:.:!､:.:ｉ:.:.:.ヽ
:.:!　　 ! 　 ＼ ＼ヾヾ:.:.!｀ヽ　　　　　　　　　　　　　　　） ）
.:!　　　　. .　＜　 ∧ ｀ヽ _
∧ . . ´／　　　　_　.>._
／ : ／　　　才´　　　 ｀ヽ
ヽ／　　 ／　　　　匕´　　ヽ
ハ　　 / 　 ／　　　　　　　 ＼
　ヽ￣ 　 / 　 　 　 　 　 　 　 ヽ
　　 '　 才　　　　　　　　　　　 　 ｉ
／ ／　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 l
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ヽ:.:.:ヽ:.',ヾ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:._ヽ. ＿
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､:.'r‐､:.:.!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ﾄ:!
.ヽヽヽヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l }
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.ｉ:├ ':.:.l:.:.:.:.ｉ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l
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∧ . . ´／　　　　_　.>._
／ : ／　　　才´　　　 ｀ヽ
ヽ／　　 ／　　　　匕´　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
ハ　　 / 　 ／　　　　　　　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　ビューローさん　 .│
　ヽ￣ 　 / 　 　 　 　 　 　 　 ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ＿＿＿＿＿＿＿__乂
　　 '　 才　　　　　　　　　　　 　 ｉ
／ ／　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 l
　 l　/　　　　　　　　　　　　　　 ,'

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　　　　　 ／￣　／ｰ─-､＿＿,ノ
　 　 ＿/ 　 　／ ノ´ r-‐─＜´＿＿,ノ
. ／￣ 　　　　　　　　　　　　　＿＿ノ´
´　　　　　　　／　　　　　 ー-、 　　＼
　ノ　　　　／　／´￣　　　ヽ　＼　＼ ＼
/ 　　　／　／ 　／　／ 　ｨ ｝ ｝　＼　ヽ ゝ
　 ーノ　 ／ 　イ　／/ 　/ﾉ /イ 　 　ﾊﾘ
　／　 ／ 彡´/／　/ ／/〃ノ ∨ヽ/
　 -‐=ﾆ彡 　'´　‐'ﾒ∠ノ_/／ ＿} ﾉﾘ
r- ､彡ノ 　 　 　　ｰ‐=r:;ﾐ､　/r=「/
{｛ `ｰﾉ/ 　 　　　　　｀ ´ 　　 ｀ゞ|
ヽヽ　{l! 　 　 　 　　　　　　　＼ ;
　ゝ_くﾍ　　 　 　　　　　　　　 ノ !　　　　　　　　　なんだ、リヒャルト三世か･･･
ヾ､ヽtｰﾍ　　　　　　 　 　　　´　,
　 ｀ﾘ|!　∧ 　 　 　 　 -──- /　　　　　　　　　 「ドン･ファン」の成功、おめでとう
　 　,,r|　　＼　　　　　　 ─- /
　　/　| 　 　　＞ 、 　 　 　 /、
　/ |　l| 　 　 　　　｀　- _,／ ∧ｰ--､＿＿＿
/　 |　 | 　 　 　　　　　　/　　 |　　∧ 　 　￣￣￣￣￣￣ヽ
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　 　| 　r ､ゝ 　 　　／ﾍ 　 　/ 　 　　|　　　　　　　　　　 ｌ 　 ∧
　 　{　/ ,/∧　　　|　 |　ヽ　/| 　 　 　| 　 　 　 　 　 　 　| 　　∧


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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 ヽ､_　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（⌒）（⌒ ）　 　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ハハハ･･･　　　　　　　　　　（__人__）　　 　　|
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(,｀⌒ ´ 　　 　　|
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ありがとうございます　　　　{ 　　　　　 　　|,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{ 　　　　　　 / ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ 　　　　/　>　 〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾝ 　　　 ´　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　 　 　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　 　 　 |


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　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　 │　　「リヒャルト三世」とはビューローが、〝リヒャルト（･ワーグナー）の後継者〟の意で　　  │
　　　　　　　　　　　 │　　リヒャルト（･シュトラウス）に付けたあだ名である　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　ヽ､_ 　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （─）（─ ）　　　|
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　いきなりで何ですけど、今作ってる曲 　　　rｍ､.（__人__） 　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　聴いてもらえませんか？ 　 　 　 　 　　　　　||川n(,｀⌒ ´　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|| 　!. {　　 　 　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ピアノで、になりますけど･･･ 　　　　　　　　　ヽ. 〈　 {　 　 　 　 　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | |,　!.　ヽ　　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | |　 |＿_ ヽ　　　〈
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ゞゝ＿＿￣''⌒　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ￣￣　 トー､　　 }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:　　　　　|

　　 　 　 　 　 ＿／/
　　　　　 ／￣　／ｰ─-､＿＿,ノ
　 　 ＿/ 　 　／ ノ´ r-‐─＜´＿＿,ノ
. ／￣ 　　　　　　　　　　　　　＿＿ノ´
´　　　　　　　／　　　　　 ー-、 　　＼
　ノ　　　　／　／´￣　　　ヽ　＼　＼ ＼
/ 　　　／　／ 　／　／ 　ｨ ｝ ｝　＼　ヽ ゝ
　 ーノ　 ／ 　イ　／/ 　/ﾉ /イ 　 　ﾊﾘ
　／　 ／ 彡´/／　/ ／/〃ノ ∨ヽ/
　 -‐=ﾆ彡 　'´　‐'ﾒ∠ノ_/／ ＿} ﾉﾘ
r- ､彡ノ 　 　 　　ｰ‐=r:;ﾐ､　/r=「/
{｛ `ｰﾉ/ 　 　　　　　｀ ´ 　　 ｀ゞ|
ヽヽ　{l! 　 　 　 　　　　　　　＼ ;　　　　　 いいよ、聞かせてもらおうかな
　ゝ_くﾍ　　 　 　　　　　　　　 ノ !
ヾ､ヽtｰﾍ　　　　　　　　　　　´　,　　　　　 「ドン･ファン」の後、どんなのが続くか楽しみだ
　 ｀ﾘ|!　∧ 　 　 　 　 -──- /
　　 ,,r|　　＼　　　　　 ヽ二 ´/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　/　| 　 　　＞ 、 　 　 　 /、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　ありがとうございます　│
　/ |　l| 　 　 　　　｀　- _,／ ∧ｰ--､＿＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂
/　 |　 | 　 　 　　　　　　/　　 |　　∧ 　 　￣￣￣￣￣￣ヽ
.　　| 　＼ 　 　 　 　　／　　　} 　 　 } 　 　 　 　 　 　　　　 ∧
　　 | 　r ､ゝ 　 　　／ﾍ 　 　/ 　 　　|　　　　　　　　　　 ｌ 　 ∧

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　では、失礼をば･･･　　│
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　　　　　　　　　 ./::::::::::l::::::::::::::::::::::::::::|￣￣￣　ヽ　　　.......:::::/￣￣!::::::::::::::::::/.　　　＼
　　　　　　　　　/:::::::::::::l::::::::::::::::::::::::::::|　　　　　　ヽ.......:::::::::::/ 　 　 |::::::::::::::::/.　　 　 　 ＼
　　　　　　　　　|二二|二|二二二二|┴── ,. ‐'´ ..:::::::::::::::.丶､─┴─|二二|二二二|二二|
　　　　　　　　　 Y　　| 　|　 　 　 　 |　　 　 ﾉ .:::::::::::::::::::::::::::::::::.. ヽ　 　 |　 　 |　 　 　 |　 　 |　　　　　　　　 ♪
　　 　 　 　 　 　 l　　.| 　|　 　 　 　 |=i=i=i (::::::::/l::::::::::::::::::::::::l＼:::::)i=i=i=i=i= |　 　 　 |　 　 |
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 ヽ､_　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（⌒）（⌒ ）　 　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（__人__）　.//// |　　　　　　　お耳汚し、失礼しました。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(,｀⌒ ´ 　　 　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 { 　　　　　 　　|,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{ 　　　　　　 / ＼　　　　　　･･･いかがでしたでしょうか？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ 　　　　/　>　 〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾝ 　　　 ´　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　 　 　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　 　 　 |

　 　 　 　 　　　　　　/
　 　 　 　 　 　＿／/
　　　　　 ／￣　／ｰ─-､＿＿,ノ
　 　 ＿/ 　 　／ ノ´ r-‐─＜´＿＿,ノ
. ／￣ 　　　　　　　　　　　　　＿＿ノ´
´　　　　　　　／　　　　　 ー-、 　　＼
　ノ　　　　／　／´￣　　　ヽ　＼　＼ ＼
/ 　　　／　／ 　／　／ 　ｨ ｝ ｝　＼　ヽ ゝ
　 ーノ　 ／ 　イ　／/ 　/ﾉ /イ 　 　ﾊﾘ
　／　 ／ 彡´/／　/ ／/〃ノ ∨ヽ/
　 -‐=ﾆ彡 　'´　‐'ﾒ∠ノ_/／ ＿} ﾉﾘ
r- ､彡ノ 　 　 　　ｰ‐=r:;ﾐ､　/r=「/
{｛ `ｰﾉ/ 　 　　　　　｀ ´ 　　 ｀ゞ|
ヽヽ　{l! 　 　 　 　　　　　　　＼ ;　　　　　　　　　　　　 いや、これ･･･
　ゝ_くﾍ　　 　 　　　　　　　　 ノ !
ヾ､ヽtｰﾍ　　 u 　 　 　 　　　´　,　　　　　　　　　　　　 いいよ。
　 ｀ﾘ|!　∧ 　 　 　 　 -──- /
　 　,,r|　　＼　　　　　　 ─- /　　　　　　　　　　　　　 前よりもまた成長見せてるじゃない
　　/　| 　 　　＞ 、 　 　 　 /、
　/ |　l| 　 　 　　　｀　- _,／ ∧ｰ--､＿＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　ありがとうございます　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂

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´　　　　　　　／　　　　　 ー-、 　　＼
　ノ　　　　／　／´￣　　　ヽ　＼　＼ ＼
/ 　　　／　／ 　／　／ 　ｨ ｝ ｝　＼　ヽ ゝ
　 ーノ　 ／ 　イ　／/ 　/ﾉ /イ 　 　ﾊﾘ
　／　 ／ 彡´/／　/ ／/〃ノ ∨ヽ/
　 -‐=ﾆ彡 　'´　‐'ﾒ∠ノ_/／ ＿} ﾉﾘ
r- ､彡ノ 　 　 　　ｰ‐=r:;ﾐ､　/r=「/
{｛ `ｰﾉ/ 　 　　　　　｀ ´ 　　 ｀ゞ|
ヽヽ　{l! 　 　 　 　　　　　　　＼ ;
　ゝ_くﾍ　　 　 　　　　　　　　 ノ !
ヾ､ヽtｰﾍ　　　　　　　　　　　´　,　　　　　　どんなイメージ持って作ったか
　 ｀ﾘ|!　∧ 　 　 　 　 -──- /　　　　　　 聞かせてもらえないかな？
　　 ,,r|　　＼　　　　　 ヽ二 ´/
　　/　| 　 　　＞ 、 　 　 　 /、
　/ |　l| 　 　 　　　｀　- _,／ ∧ｰ--､＿＿＿. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
/　 |　 | 　 　 　　　　　　/　　 |　　∧ 　 　￣￣￣￣￣￣ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　│　えっと、ですね･･･　　　│
.　　| 　＼ 　 　 　 　　／　　　} 　 　 } 　 　 　 　 　 　　　　 ∧　　　　　　　　　　　　　　　　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂
　　 | 　r ､ゝ 　 　　／ﾍ 　 　/ 　 　　|　　　　　　　　　　 ｌ 　 ∧

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　芸術家の 死の瞬間を、交響詩で表現できないか
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　と、考えたんですよ。
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／　　　　ヽ　　　　　　　　　　高い理想に向かって努力していた
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 /　　　　　　　＼　　　　　　　　 一人の芸術家のを、ね･･･
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　 　 　　 i 　　　　　　　　　＼
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 l　 、__,ィ、　　　　　 ＼
　　　　　　　 　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 V　 ﾍ _ノ-､　　　　　　＼
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ゝ 、___ノ　　　　}　　　＞、＿　　　__
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 '､丿_ ,.　　 　 /}　 ／/ : :/. : 二ﾆ{　｀ﾏ:ヽ　,.- ､
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ｀ヽ 、　　/;:' ,.ｲ / : : :i : : : :.｛¨V　 ＼:Y　 /
　　　　　　　 　　　　　　__　　　　　　　　　　 　 　 　　　 `-ｭ＜ｨ＜／ ,ｨ'"´ : : : : ∧　＼　 ∧　{
　　　　　　　 　　　　　 (　｀､　　　　　　　　　　　　　　 _／イr;;;;;/У: :｀ヽ､ : : : :i {　' ､　　ヽ　 ｀ﾄ､
　　　　　　　 　 r-、　　ヽ ∧､　　　　　　　　　　　　　{ : :ﾉ/〉-{／ : :／ : : : : : :i :〉、　ヽ　　　　',ﾊ
　　　　　　　 　 } r-、　　〉、　ヽ　　　　　　　　　　　　｀､| :i,';;;;/ : : :/ : : : : : : : ｨ:(　＼　_ヽノ　　}:ﾊ
　　　　　　　 　 } }　 {_／　{　　 {、　　　　　　　　　　　}λ:|;;;;/ : : /. : : : : : : : : : : ﾍ　 . : : : :　　r）､:
　　　　　　　 　 } }　 {r-､　,'⌒　　',　　　　　　　　　　/:'〈:'|;/ :.／ : : : : : : : : : : :V: :.｀ヽ : : : : ._// : :
　　　　　　　 　 ヽ}､ .i　 { r-､　　 人ｭ､　　　　　　　 /:λ',:r :./ : : : : : : : : : : : : : :'､: : : : 〉二ﾆ／ : : :
　　　　　　　 　　　⌒}､└i　'ト ィ　ﾉﾉ:.｀ヽ､　　　　 /. :} : :i : ,' : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ : :{-´ : : : : : :
　　　　　　　 　　 　 　 ⌒--へ　 // : : : : ＼　　 r'´｀.i : : Y : : : : : : : : : : : : : : : : : : :V : V : : : : : : :
　　　　　　　 　　　　　　　　 ',ヽﾆノ : : : : : : : :ヽ人ミヾ', : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :V : } : : : : : : :



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. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　その男は死の床で横たわっている　.│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.乂

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　 　　　　 　 　＼ 　 r'´.￣￣ 　　　　　￣ ｀､::.　　　 ＿＿＿
　　　l} ､:: 　 　 　 ＼( ⌒ ､＿_＿　＿_＿＿_./::.＿＿|　　　　.|＿＿＿＿＿＿＿＿＿_＿
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　　　|l'-,､イ＼:　　　| |￣_r'"￣,´￣｀ヽ､__ 　( ⌒ ､　 ﾍ￣￣,/:::(_＿)::
　　　|l:::::::´ヽ,ノ: 　　| |　| .|　　/ ⌒ヽ.　|　 （　　　ﾉ　　￣￣::::::::::::::::
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　　　|l.,＼＼| :|　 　 | |　L.|　 j! ,r ‐､,!　.|_」　 ll::::　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　|l:::::::::::::| :|　 　 | |,r'",´￣`ヽﾆ/￣￣｀ヽ|l::::　　　　　　　　　　　　　　 　 │　ゼイゼイと苦しげに息をし、　　...│
　　　|l＿＿,,| :|　 　 | |　　 　 　　 　 ( ⌒ ､.:::|l::::　　　　　　　　　　　　　　　　│　ベッドでウトウトしながら･･･　 　 .│
　　　|l￣｀~~| :|　 　 | |　　　　　　　（　　　ﾉ　|l::::　　　　　　　　　　　　　　　　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂
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　　　　　　　　　　　　　(⌒'⌒)　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　 （　 ﾊｧ ｀)　　　　　　　　　　　　　　　│　死の発作が遠ざかり　│
　　　　　　　　　　　　　乂___,ノ　　　　　　　　　　　 　 　 　 │　苦痛が和らぐと　　　　.│
　　 ,r'⌒ヽ.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂
　　(´　ﾊｧ ｀)
.　　ゝ___ ,,乂　 　 　 　 　　　　／`ヽ　　　　　__,..--ｰｰ--,,,,..___
　　　　　　　　　　　　　 ,＿　 /: : : : ｀ヽ、／´,_,ｰ‐'"´￣::::::::::::::::::｀
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　 i　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ7//::/::::::::::::::::::::::　　　　　　　,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　 l　 ヽ　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 //:ﾚ:::::::::::::::::::::::　　　　　　 │　過ぎ去りし幼き日々に　　...│
　　 l　 ヽ　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　　　　　　ｲﾉ:ﾉ::::::::::::::::::::::: 　 　 　 　 │　思いを馳せるが　　　　　　 │
　　 j　　 ヽ　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　,／,r'::::::::::::::::::::::::::::::　　　　　　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.乂
　 /　　　 ヽ　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　,／,ノ::::::::::::::::::::::::::::::::::::
／　　　　　 ﾞ､　　　　　　　　　　　　　　／::ｨ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　 　 -'"￣ﾉ,､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

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. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　人生の終末に至ってしまったため　　　 　 　 　 │
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.............................................::::::::::::::::::::│　理念･理想を達成できなかったことを悟る･･･　 │
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::...:　　　　　　　　　　 　　　:..::::::::::::::: ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::....:　　　　　　　　　　　　　　　 　:..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　が、この世では満たすことのできなかったものを　....│
。::::::::::::::::。ﾟ::::ﾟ::::::::。:::::::::::::::::::::::.::::::::::::::│　永遠の宇宙の中で形として成す為･･･ 　　　　　　　　│
。::::o::::.。::::,::::ﾟ::::::::::::::::::::::::::::::ﾟ::::。:::::::::::::ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__乂
::::::::::::．*::::。:::::::::::oﾟ.::::．::::::::。:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:::::::::::。::::::::::::::::::::::::::
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::::::::+。ﾟ::::.。。::::::::::::::::o::::::::.。::::::::::::..ｊ|::,。::::*。::::::::::::::::::::::::::.ﾟ。:::::::::::。::::.::::::::::
::::::::。::::.。*::::。ﾟ,:::::::::::::::::::::::.＿＿, '" ﾞヽ.＿_＿.::::,。::::::::::::::::。ﾟ::::ﾟ::::::::。:::::::::::::
:::::::::::::::::::::::.ﾟ。::::+,::::,.ﾟ。::::::::::::::￣ﾞ､.,_ ,. '￣:::::::::::::::::。::::*::::。+::::.。::::+::::ﾟ。::::::
。ﾟ.::::°::::。::::.:::::::::::::::::::::::::::,:::::::::::::::.'i|!.::::::::::::::::::::::。::::::::ﾟ::::ﾟ。::::::::::::::::。,::::.。
::::::::::::.::::。::::°::::.ﾟ。。＋o::::::::::::::::::::.'i|i'.::。::::ﾟ.。::::::::::::::::::::ﾟ。*ﾟ.。。 o::::,`ﾟ::::::::::
::::::::+。ﾟ::::.。。::::::::::::::::o::::::::.。:::::::::::::i||i,,。::::*。::::::::::::::::::::::::::.ﾟ。:::::::::::。::::.::::::::,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
,:::::::::::ﾟ:::::::::::::::::.::::::::,.:::::::::::::::ﾟ:::::::::::::.i|,|i;.。::。 o:::::::::::.ﾟ,。o::::::::::::::::::::::+::::::::::: │　霊魂は肉体から去って行く･･････　...│
::::::。::::.+: :::ﾟ。:::::::::::::::::::::::,::::::::::::::::.::i| |i .::::::::::::::::::::::::ﾟ::::。+::::::::.::::::::ﾟ:::::::::::。::::ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_乂
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　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　････････････
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 /　　　　　　　＼
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　 　 　　 i 　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　 という感じですね
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 l　 、__,ィ、　　　　　 ＼
　　　　　　　 　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 V　 ﾍ _ノ-､　　　　　　＼
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ゝ 、___ノ　　　　}　　　＞、＿　　　__
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 '､丿_ ,.　　 　 /}　 ／/ : :/. : 二ﾆ{　｀ﾏ:ヽ　,.- ､
　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ｀ヽ 、　　/;:' ,.ｲ / : : :i : : : :.｛¨V　 ＼:Y　 /
　　　　　　　 　　　　　　__　　　　　　　　　　 　 　 　　　 `-ｭ＜ｨ＜／ ,ｨ'"´ : : : : ∧　＼　 ∧　{
　　　　　　　 　　　　　 (　｀､　　　　　　　　　　　　　　 _／イr;;;;;/У: :｀ヽ､ : : : :i {　' ､　　ヽ　 ｀ﾄ､
　　　　　　　 　 r-、　　ヽ ∧､　　　　　　　　　　　　　{ : :ﾉ/〉-{／ : :／ : : : : : :i :〉、　ヽ　　　　',ﾊ
　　　　　　　 　 } r-、　　〉、　ヽ　　　　　　　　　　　　｀､| :i,';;;;/ : : :/ : : : : : : : ｨ:(　＼　_ヽノ　　}:ﾊ
　　　　　　　 　 } }　 {_／　{　　 {、　　　　　　　　　　　}λ:|;;;;/ : : /. : : : : : : : : : : ﾍ　 . : : : :　　r）､:
　　　　　　　 　 } }　 {r-､　,'⌒　　',　　　　　　　　　　/:'〈:'|;/ :.／ : : : : : : : : : : :V: :.｀ヽ : : : : ._// : :
　　　　　　　 　 ヽ}､ .i　 { r-､　　 人ｭ､　　　　　　　 /:λ',:r :./ : : : : : : : : : : : : : :'､: : : : 〉二ﾆ／ : : :
　　　　　　　 　　　⌒}､└i　'ト ィ　ﾉﾉ:.｀ヽ､　　　　 /. :} : :i : ,' : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ : :{-´ : : : : : :
　　　　　　　 　　 　 　 ⌒--へ　 // : : : : ＼　　 r'´｀.i : : Y : : : : : : : : : : : : : : : : : : :V : V : : : : : : :
　　　　　　　 　　　　　　　　 ',ヽﾆノ : : : : : : : :ヽ人ミヾ', : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :V : } : : : : : : :



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　　このとき演奏した曲にオーケストラが施され、六日後の１１月１８日に完成されたのが、　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　　 交響詩「死と変容」 Ｏｐ．２４ である　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
└──────────────────────────────────────┘

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　 　 　 　 　　　　　　/
　 　 　 　 　 　＿／/
　　　　　 ／￣　／ｰ─-､＿＿,ノ
　 　 ＿/ 　 　／ ノ´ r-‐─＜´＿＿,ノ
. ／￣ 　　　　　　　　　　　　　＿＿ノ´
´　　　　　　　／　　　　　 ー-、 　　＼
　ノ　　　　／　／´￣　　　ヽ　＼　＼ ＼
/ 　　　／　／ 　／　／ 　ｨ ｝ ｝　＼　ヽ ゝ
　 ーノ　 ／ 　イ　／/ 　/ﾉ /イ 　 　ﾊﾘ
　／　 ／ 彡´/／　/ ／/〃ノ ∨ヽ/
　 -‐=ﾆ彡 　'´　‐'ﾒ∠ノ_/／ ＿} ﾉﾘ
r- ､彡ノ 　 　 　　ｰ‐=r:;ﾐ､　/r=「/
{｛ `ｰﾉ/ 　 　　　　　｀ ´ 　　 ｀ゞ|
ヽヽ　{l! 　 　 　 　　　　　　　＼ ;　　　　　　　　　　　　　　　　　　いいけど･･･
　ゝ_くﾍ　　 　 　　　　　　　　 ノ !
ヾ､ヽtｰﾍ　　 u 　 　 　 　　　´　,　　　　　　　　　　　　　　　　　　何かあったの？
　 ｀ﾘ|!　∧ 　 　 　 　 -──- /
　 　,,r|　　＼　　　　　　 ─- /
　　/　| 　 　　＞ 、 　 　 　 /、
　/ |　l| 　 　 　　　｀　- _,／ ∧ｰ--､＿＿＿
/　 |　 | 　 　 　　　　　　/　　 |　　∧ 　 　￣￣￣￣￣￣ヽ
.　　| 　＼ 　 　 　 　　／　　　} 　 　 } 　 　 　 　 　 　　　　 ∧
　 　| 　r ､ゝ 　 　　／ﾍ 　 　/ 　 　　|　　　　　　　　　　 ｌ 　 ∧


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 ヽ､_　　＼
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　何もありませんよ 　　　　　　　　　　　　　　　（⌒）（⌒ ）　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（__人__）　　　　 |
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ただ、芸術家の人生、というのを　　　　　　（｀⌒ ´　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　考えたくなっただけで･･･　　　　　　　　　　　　{ 　 　 　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r､　　　 　r､ヽ　　 　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽヾ　三　|:l1.ヽ　 　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼>ヽ　 |｀ ｝ >　 　　 <
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾍ　lノ `'ｿ 　　 　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/´　 /,1　　　 　 |　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ ノ .｜　　　　 |　|



　　　　┌─────────────────────────────────────────┐
　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　│　　シュトラウスは 友人のハウゼッガに宛てた手紙で、この曲の構想について述べているが、　　　  │
　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　│　　「自分の現実の体験や本を読んだ感想から思いついた訳ではない」 と、強調して書いている 　  │
　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　└─────────────────────────────────────────┘

.

　　 　 　 　 　 ＿／/
　　　　　 ／￣　／ｰ─-､＿＿,ノ
　 　 ＿/ 　 　／ ノ´ r-‐─＜´＿＿,ノ
. ／￣ 　　　　　　　　　　　　　＿＿ノ´
´　　　　　　　／　　　　　 ー-、 　　＼
　ノ　　　　／　／´￣　　　ヽ　＼　＼ ＼
/ 　　　／　／ 　／　／ 　ｨ ｝ ｝　＼　ヽ ゝ
　 ーノ　 ／ 　イ　／/ 　/ﾉ /イ 　 　ﾊﾘ
　／　 ／ 彡´/／　/ ／/〃ノ ∨ヽ/　　　　　　　　　 いいよ。
　 -‐=ﾆ彡 　'´　‐'ﾒ∠ノ_/／ ＿} ﾉﾘ
r- ､彡ノ 　 　 　　ｰ‐=r:;ﾐ､　/r=「/　　　　　　　　　　　ちょっと粗いところもあるけど、構想が良いし
{｛ `ｰﾉ/ 　 　　　　　｀ ´ 　　 ｀ゞ|　　　　　　　　　　　　前の曲より成長してる。
ヽヽ　{l! 　 　 　 　　　　　　　＼ ;
　ゝ_くﾍ　　 　 　　　　　　　　 ノ !　　　　　　　　　　　　何といっても楽しめるものだし、な･･･
ヾ､ヽtｰﾍ　　　　　　　　　　　´　,
　 ｀ﾘ|!　∧ 　 　 　 　 -──- /
　　 ,,r|　　＼　　　　　 ヽ二 ´/
　　/　| 　 　　＞ 、 　 　 　 /、　　　　　　　　　　　　　　　　　是非、聴かせてほしいな
　/ |　l| 　 　 　　　｀　- _,／ ∧ｰ--､＿＿＿
/　 |　 | 　 　 　　　　　　/　　 |　　∧ 　 　￣￣￣￣￣￣ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼_人_人_人_人_人人_／
.　　| 　＼ 　 　 　 　　／　　　} 　 　 } 　 　 　 　 　 　　　　 ∧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_）　　　　　　　　　　（_
　　 | 　r ､ゝ 　 　　／ﾍ 　 　/ 　 　　|　　　　　　　　　　 ｌ 　 ∧　　　　　　　　　　　　　　　　　　_）　　　はい！　　　（_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _）　　　　　　　　　　（_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒ ＼



┌─────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　前述した通り１８８９年１１月１８日に完成した後、翌１８９０年の６月２１日にアイゼナハで･･･　　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
└─────────────────────────────────────────┘

.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ～ 開演前 ～




∥　∥ ∥ΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩ∥ ∥　∥
∥＼／∥　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ∥＼／∥
∥　∥ ∥　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ∥ ∥　∥
∥＼／∥　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ∥＼／∥
∥　∥ ∥　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ∥　∥ ∥
∥＼／∥　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ∥＼／∥
∥　∥ ∥　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ∥ ∥　∥
∥＼／∥　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ∥＼／∥
∥　∥ ∥　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ∥　∥ ∥
∥＼／∥　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ∥＼／∥
∥　∥ ∥　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ∥ ∥　∥
∥＼／∥　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ∥＼／∥
∥　∥ ∥　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ∥ ∥　∥
∥＼／∥　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ∥＼／∥
∥　∥ ∥　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ∥ ∥　∥
∥＼／∥　　　　　　　　　　　　　　　ｻﾞﾜ…　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ∥＼／∥
∥　∥ ∥　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ∥ ∥　∥
∥＼／∥　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｻﾞﾜ…　　　　　　 　 　 　 　 　 ∥＼／∥
∥　∥ ∥　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ∥ ∥　∥
　＼＿／＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_＿_＼＿／
　　　　／|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |＼
　　 .／　.|　,,-,,、　 ,,-,,、　　　,_- 、　_ _　 　 ,,-,,、　,_- 、　 ＿　　,,-,,、　　　　,,-,,、　　,_- 、　_ _　 　 ,,-,,、　　.|　 ＼
　　　　　　　{;;;;;i!　　{;;;;;i!　　　 {, Yi}　{;;;;;i!　　{;;;;;i!　 {,　b!　 {;;;;;i!　 {;;;;;i!　　　　 {;;;;;i!　　 {, Yi}　{;;;;;i!　　{;;;;;i!












. 　　　　　,´￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　│　なあ、リッター　....│
　　　　　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿_.乂. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,´￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　なんだ、親友　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿_ノ


.

┌──────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　“ 聴衆に より理解を深めてもらえるよう ”に、この曲を表現するためアレクサンダー･リッターが 　  │
│　　書いた詩を印刷し、聴衆に配った上で･･･　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└──────────────────────────────────────────┘




　 　 　 　 　　　　　　/
　 　 　 　 　 　＿／/
　　　　　 ／￣　／ｰ─-､＿＿,ノ
　 　 ＿/ 　 　／ ノ´ r-‐─＜´＿＿,ノ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､ 　,､ｨノﾉ)ソヾrrゝ,,
. ／￣ 　　　　　　　　　　　　　＿＿ノ´　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ヽ´　　　　 　 　 　　ﾌ
´　　　　　　　／　　　　　 ー-、 　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,,_≧　　　　　 　　　　　 　 "‐、
　ノ　　　　／　／´￣　　　ヽ　＼　＼ ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゞ 　　　 ､､,,ン''"ノ ｰ''彡 　　　ゝ
/ 　　　／　／ 　／　／ 　ｨ ｝ ｝　＼　ヽ ゝ　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ 　-､ヽ ｀　　　　　　　　 ミ　　　7
　 ーノ　 ／ 　イ　／/ 　/ﾉ /イ 　 　ﾊﾘ　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀７　彡　　　　　　　　　　　　ミ 　≦
　／　 ／ 彡´/／　/ ／/〃ノ ∨ヽ/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　'ﾁ ｼ'　　　　　　　　　　　_ 　　三　ゞ
　 -‐=ﾆ彡 　'´　‐'ﾒ∠ノ_/／ ＿} ﾉﾘ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　"} ﾝ　,,=- ＿　　 ､-‐'"´ ｀ 　 ﾆ 　{
r- ､彡ノ 　 　 　　ｰ‐=r:;ﾐ､　/r=「/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 'ﾉ| ´　__＿__｀　　　zｒｧ‐- 　 ﾐ,/¨}
{｛ `ｰﾉ/ 　 　　　　　｀ ´ 　　 ｀ゞ|　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　　 ハ　　｀''´　　　　　　　　　　Ｙ　/
ヽヽ　{l! 　 　 　 　　　　　　　＼ ;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {ゝ !　　　　　　　　　　　　　 ﾊ〃
　ゝ_くﾍ　　 　 　　　　　　　　 ノ !　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ∧ 　　　　 ,.　,、 　　　u　!ノ
ヾ､ヽtｰﾍ　　 u 　 　 　 　　　´　,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ｀^',　 　 　 　　　　　　　 /　　　　　　＜ 書ｶﾈｰﾖ!!
　 ｀ﾘ|!　∧ 　 　 　 　 -──- / 　　＜ﾏﾀ､"東洋ﾉ紅ｲ ﾙﾋﾞｰ" 　　　　　　　　　∧ 　　-- ‐一 '' 　 　,'|
　 　,,r|　　＼　　　　　　 ─- /　　　　　ﾄｶ､書ｲﾃﾅｲﾀﾞﾛｳﾅ!? 　 　 　 　 　r-─一ｌヽ 　　''''''''" 　 　 / |￣｀ｰ-､
　　/　| 　 　　＞ 、 　 　 　 /、 　 　 　 　 　　　　　　　　　　　　　　　　　|｀＞､_　|　＼ 　 　 　　／　/| 　 　　　＼
　/ |　l| 　 　 　　　｀　- _,／ ∧ｰ--､＿＿＿　　　　　　　　　　　 　 　 　 | 　　　｀ｰ-､　｀ｰ--＜　 　/ | 　 / 　 　/
/　 |　 | 　 　 　　　　　　/　　 |　　∧ 　 　￣￣￣￣￣￣ヽ　　　　　　　|　　　　 　　｀ｰ､ 　 　 　 　!,rﾄ､/ 　／/
.　　| 　＼ 　 　 　 　　／　　　} 　 　 } 　 　 　 　 　 　　　　 ∧　　　　,／　　　　　 　 　　｀ヽ 　　 ,／ ／ |､/　/、
　 　| 　r ､ゝ 　 　　／ﾍ 　 　/ 　 　　|　　　　　　　　　　 ｌ 　 ∧　‐'" _／　　　　　　 　 　 　|ｰ‐'" _／　 ｲ∧ /　｀ｰ─、
　 　{　/ ,/∧　　　|　 |　ヽ　/| 　 　 　| 　 　 　 　 　 　 　| 　　∧　　　　　　　　　　　 　　　 |￣￣´　／ノ|　く 　 　|

┌────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　作曲者本人の指揮によって、初演され･･･　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r r┌,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　} l .l .l　r 7
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r 、　i_i .L.ﾚ´/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 'ヽ､Y　　r' γ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !､⌒ { 　 ﾄﾏ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿__　　　　　　　ヽ___‐‐ ｿ.: :ヽ
　　　　　　　　/ 　 　 　 　 　　　　　　　　　　　　　　　／　　　 ＼　　　　　　　〈ン´ : : : .＼
　　　　　　　./　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾉ　 　 　 　　l　　　　　　　 ＼ : : : : : : :＼
　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (_ﾉ､__）　　　 i　　　　　　　　　ヽ : : : : : : : ヽ
.　 　 ,__＿/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 } '--´　　　 .'　　　　　　　　　　 〉 : : : : : : : :ヽ.
.　　,f＼孑=ｧ),_　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 '､_、__　　 ,ｨ'　　　,.ｒ‐-､_,､__,,..-´‐' i＼ : : : : : : ｊ
　 .〈ヾ､ム,. 》 : クヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 〕_____｀,.‐ｨ'｀ヽ‐ｲ : :/ :/ : : : : : : : :N:ヽ : : : ／
　　 `ｰ'─(,.彡´. : : ＼　　　　　　　　　　　　_____,,.-‐ｨ'!´「ヽ／. : : :／ : :/ :/ : : : : : : : : : :＞-‐'"
　　　　　　 ヽ : : : : : : :＼　　　　　　　　　／i : : : : :/／ｿ　/. : : ／ : : :/／ : : : : : ,. -‐ '´
　　　　　　 　 ＼ : : : : : : ＼　　　　　　 ,ｨ' :/ : : :,.ｲ':::::/　/. : ／ : :l : : i/ : : : ＞`´
　　　　　 　 　 　＼ : : : :ﾆ= :ヽ､,ﾍ--ｲ´〃/ : : : /:::::/／ :／ : : : : ヽ : : :＞´
　　　　　　　　　　　ヽ : :／/ : : : : : :／ : / : : : /:::::／ : : : : : : : : : : :ヽ:/
　　　　　　　　　　　　ヽ.　 : : : : : : : : : : :,' : : : :ｉ::::,' : : : : : : : : : : : : : : i
　　　　　　　　　　　　　｀ﾞ--‐‐ー-- 　 ｲ : : : : :ｉ/ : : : : : : : : : : : : : : ｿ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ,' : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ｉ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :i
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｉ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｉ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :{


　　　　　　　　　　　　　　 http://www.youtube.com/watch?v=3D5Up1aYJJs

　　　　　　　　　　　　　　 【 Ｒ．シュトラウス：交響詩「死と変容」 Ｏｐ．２４ 】

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│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　見事、大成功を収めた　 　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　うお～～～～～！
　＼＼　　　　　　・　　　　　　　・　　　　 　 　 　 　 ・　　　　　　　　　　／／
　　　　＼　　　　や っ ぱ り 、や ら な い 夫 は すご い！！　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　,-‐-､
　　　,.　- ─-　、　　　 　 　　|_!_!ｭ }　　　　／
　　/　 ノノノノハヽ　　　　　　　`'}‐┴､　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ｙ Ｙ Ｓ！！
　 i　,-､_{＿＿＿ l'　　,. -─- ､　｛￣｀{　　　　　　　　　　／
　 } | r} ` / -' | |`i ／　　,ﾍr^､ |　}_,　 ,! -‐- ､　　　　／　　　　　　　　　 ／
　 { 'ｧ'　　`ー'/,_ ）!／ﾘノ二二jﾉノ`i, / 　 　 ＿i　　　　　　　　　　　　　／
　,-ｿ　､ 　 ノ/ﾆ| `i／/　 -　r {⌒ / |＿_∠＿_,へ　／￣￣ヽ　 ,-rrr､
/#＼　 ､ 　　`='ノ iﾆij　 　,ﾆﾞ | ｀i　/| r､/＿＿,|￣/ 　　ノノﾉij　iっ,!,!,!　　　　　　　Ｙ Ｙ Ｓ！！
＼＃i＼ 　 ￣,ﾉ`i ヽ　　　|r┼-､ i'　 v{_　（__ﾊ_! 　|　_ノ^i'_ﾌ'i,! 　`i 　{
　 ＼i＃|＼==|/`|＼＼`ｰ| ´|ﾆ､ヽ　　|　i ` ,.-ｉ{ 　 }､|- 　　,-'i　　 |＼_|>
　　　＼|ヽ ｝ ﾉ　　i　＼ |　〉' `ｰ'/　 ,<.j　　 二ﾉ 　/ｿ 　ヽ._`ﾌｧ-ｧr{`ｰ-1
　　　　　 Ｏ|/ 　　 |l/　i ﾉ´|　 / /_ノ＼＼　"{ヽ /ｉ｢|i､rr､/|ﾍ!　/ﾉ　　　|
　　　　　　 |　　　　ﾘ　/∧　 V_i/　　　ヽ_|＼ノ|ﾍ !| !|.| | |/　　|-── '
　　　　　　 |０` 　 　| /　 ヽ＿/|＼ 　 ､　　　`|　{| 　 |゛゛|　　 |
　　　　　　 | 　 　　 |　　　　/ﾉ |　　＼ ﾘ 　 　 | ﾉ　 ri　 ﾉ　　|


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 ヽ､_　　＼
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ハハハ･･･　　　　　　　　　　　　　（⌒）（⌒ ）　 　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ありがと。　　　　　　　　　　　　　　（__人__）　　 　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(,｀⌒ ´ 　　 　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　何か語感がヘンだけどさ･･･　　　 { 　　　　　 　　|,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{ 　　　　　　 / ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ 　　　　/　>　 〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾝ 　　　 ´　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　 　 　 ／
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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　事実、辛口で恐れられていたウィーンの音楽評論家エドゥアルト･ハンスリックも、評価の言葉を残している　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
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　 ,.　--── ､
／/／/ｲｌ!lヽ:ヽ.＼
:./:/.:.:/:l.:|:.|l.:.:lヽﾄl.:ヽ
.:/.:.:./.:./ﾊ:ト.:.|.:ヽ!l.:ii.:',
/ｌ|.:.:|.:ﾚﾊ.:ﾒ.ヽ|.:l/.|.:.i:l:.|
.:!ll.:.:|.:lｨZﾐヽ.:l|〉､!l.:ﾄN:|
.:.|lﾄl.:.|ゞ┴ l/ k::仆|:l/ﾘ
.:.|lハ:! 　 　 　 ,¨´/l./
.:|N　 　 ､＿_' ′/ﾚ′
小! ヽ 　 ` ｰ'`, '|/!　　　 　　 　 　 　 __ __ ＿ __
Nト!　 ヽ､___／ 　 　┌─────┤ ll　ll　lL」────┐
､｀`''‐- ､」　 　 　 　 | ─────‐しｌ|,. K_ｿｰ'────│
、｀ヽ、　│　　 　 　 |DEATH　NOTE　`‐' 　 　　　　　　　│
、＼　＼ |、　　 　 　|─────── ： ────── |
　＼＼　 | ＼　　　　| Ｒ．ワーグナー　.： ブルックナー　 |

【 エドゥアルト･ハンスリック 】






　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　} 　 　 ,.．''"　　 　 　 　 ,.．彡'　　　　　　　　　　　 ジ"
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　j.! ,．'"　　　　　　　,．イ"　　　　　　　　　　　 　 ／
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣,..ｲj/,:　　　　　　,.．彡"　　　　　　　　　　　　　,．'"
　このリアリスティックな具体的描写に欠けているものは･･･　　 ,．‐'" 　 j!　　 　 ,．イ"　　　　　　　　　　 　 　 ,.．'ﾞ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣,イ　　　　　{!　 ,．彡'　　　　　　　　　　　　_,.．彡"
　この病室を、現実の舞台に持ち出すことである。　　　　.,ｨ"　　　　　　,.．彡"　　　　　　　　　 _,.．-''"´
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣/　　　　　 ,.．才　　　　　　　　　 ,.．彡´￣￣￣￣
･･････････････････････････････････････････････････ .,:′　　　,.ィ,.イ　　　　　　　　 ,.．''"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ⌒V　　　,.ィ,.イ 　 　 　 ,ゞ、,.．:'ﾞ'"￣￣￣￣￣￣￣￣￣
････････････････････････････････････････････　　 　{　,.ィ,.イ　　　　 ,.ｨfチ｀ﾞ"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ _ミﾞヾ彡ｨ;",.イ　　_ ,.ィ彡ヘ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　･･･彼の才能のあり方は、作曲者に　　　　 =彡ィ",.イミ≦チ=彡'
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣,.ｲ ,.ィ彡 ".:ﾞミ辷彡￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　音楽劇への道を、指し示して　　　　 _,.ィ".．イ彡ｨ''⌒ﾞミイ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　いるからである。･･････
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ｨ /〃i､∨∧〃ヾ} ｌ| ﾐヽ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣〃/' ,''ｌ.ﾚ/ﾍ＼ヽV//ｨﾄl} |､　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 i ,''l| ,! |.|4凭kV''/∠|ｌ y'λｌ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　 l.'l |ｲl',lN　 ￣´イ|l戌l/,ｲｌ| |　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 lｌ.l !)!|ﾍ. 　 　 '"‐'　 イ〃|!
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣,,, _　　 |l.|!| |｀　 ‘ｰ ‐＝､j:) 从「ﾘ 　￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ｀' ヽ┴'┴'┐　　　,ﾆ>　 //'　′
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　,､　l　', 　 /'|＼ 　 '､_　.ｨl/
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 l　 !　l ,.ｲ　ｌ::「``´:::;;''/,|′
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ､　|　l|　ﾄヽ.> ヽ .:.::::;;″/----－､

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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│ 　 また、同年 １８９０年の９月に、パウリーネをワイマールの宮廷歌劇場に招き寄せている 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　 (ヽ三/)　））
　　　　　　　　　　　 ( i)))
　　　　　　　 ／￣￣＼　＼
　　　　　　／　　 _ノ　　＼　）
　　　　　　|　　　 （ ＞）（＜）
.　　　　　　|　　///（__人__）　　　　　 これから お前と共に
　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　（歌劇場で）生きて行きたいと考えてるだろ。
.　　　　　　 |　　　　　　 　 }
.　　　　　　 ヽ　　　　　 　 }　　　　　　ワイマールへ来いよ！
　　　　　　　 ヽ　　　　　ノ
　　　　　⊂ヽ γ　　　 く
　　　　　i !ｌ ノ　ﾉ　　　　|
　　　　　⊂ｃノ´| 　 　　｜

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /. : : : : : :i|＼{＼: : : : }: : : : : :Ⅵ《}: : : :!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./. :ｉ{: : : : : i|／￣　ヽ : |: : : : : : :Ⅵ|: : : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ′:八: : : : :i|／,ｘ===| : |: : : : : : : 以: : : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|ｉ :/ { :＼ : 八〃 {r炒| :/: : : /: : : i!ｎヽ: : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|: : : 乂:ｘ㍉､: ＼'＾´　j/: : ／: : : :/|Ｌ} } : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| : : : : { Vﾂ ｀ ｰ ///.彡イ : :／ /L! .ノ: : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:i : : : ｉト ヽ｀　　　　　/: : ／.: :/: : : : : : : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 圦 : : 八　　 '⌒　　 厶イ | : :/: : i : : : : : :|
.　　　　　　　　　　　　　　そ･そこまで言うのなら 　 　 　 　 　　　　　{　ヽ/: :个 　 　 　 　 　 }/| :/ !: : ! : : : : : |
　　　　　　　　　　　 　 　 ついて行ってあげてもいいわよッ！　 　　乂　|ｉ : ｉ|:{ : :〕ト　　 イ　　j/　|: : i : : : : : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　|ｉ : ｉ圦: 〃: : : : .:| 　 ′　|: : l : : : : : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .八:.:i|: :j/ : : : : : rtt=====}: : l : : : : : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ヽ{ : : : : : : : r㍉ﾆﾆニｱ. : l: : : :〃⌒ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ./. : :, -―-ミ: :rしﾘﾆ=／. : : : : : : i{　　 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 .／ : : /∠ニ＞ミ辷ｧ‐ｧ´ : : : : ∧: ::八　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . : : : : : :λ廴∠∠__／／. : : : : : /｝ Ⅵ : :＼　　　　　丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　./. : : : :_:_:厶ゝ‐ｧ==ｧ‐ァ'. : : : : : : :/ノ ﾉ 圦: : : ｀ ｰ――‐‐-ミ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 厶-=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆｱﾆﾆア´. : : : : : : : :/≦ |　|　｀ ｰ―---ヽ、: : : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〃　 -=ﾆﾆﾆﾆﾆ7⌒)７. : : : : : : : : : /ﾆﾆﾆ{　{　⌒ヽ　　　　　＼: : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　-ﾆﾆﾆﾆﾆﾆニ'ﾆﾆﾆ' :/ : : : : : : : :/ﾆﾆﾆﾆ＼ X´/: :＼　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　{-ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニ{ﾆﾆﾆ{:/ : : : : : : : :/ﾆﾆニア二＼_）: : : :.＼

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│　　ミュンヘン時代とは異なり･･･、　ここワイマールに来て、シュトラウスはまさに　  │
│　　破竹の勢いで出世街道を登り出した、といえるだろう　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
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　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /　　　／　　　　　　　　　　　　＼
-　 _　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　 |　　　　 　 　 　 　 　 　 　 |丶
　　 　 　 /⌒'ｙ"｀ヽ.　 ___＿__,,;,/ r''＼　 |　　　　　　　　　　　　　　 |. :::::＼
　　 　 　 /ﾞヽ(_,X.,　ﾞｒ､　 　 　　　|　＿)　|　　　　　　　　 　 　 　 　 |. : ::.:::.:.ヽ　　 　 　 　 　 .＿＿＿＿
　　 　 　 /ﾞ`‘,' _　　/､　 　 　. : ::| く　 　 | 　 "ｰ､_　　　､_,ノ'′　　,|. : : : ::::::,r'ヽ
＿＿. 　 .￣⌒ｿ`;、i : , ': : : : : : : :!　 ＼　|　　（ ●）　 （ ●） 　 　 ,|.: :: :: : ::::.::::ハ 　 　 　 .￣￣
　　 　 　 　 ,r''ﾞ,r"⌒ﾞヽ;_:_; : : : ::::|　 : ::;;＼}　　　　　 j、　 　 　 　 /.: :: :: .:::::::::::::.::i　　　 　 　 　 ＿＿＿＿
　　 　 　 ::;;" / 　　　　　　`・､_::::| 　: :;: : :,i:}　　ヽ _ ﾉヽ＿__ノ 　,/ : : :: ::: :::::::::::.:::'､　　 ￣￣￣￣
　　 　 　 _!_,r′　　　　　　　　:ヽｊ : : :;;::.／ ヽ　　　｀ ⌒ ´ 　 　/: :: :: :: :: .::／ .:::::::i　　　　　 ＿＿＿
＿＿....　　 {、　　　　　　　　 _,,..，`-､;;:/　　　l￣￣ﾞﾟﾞ￣￣￣￣￣”ﾞ`'''" .:'　..::::::::::|
　　　　￣　 `r::　　　　　　,;'"　''ﾞﾟﾞ￣⌒ヽ、.,,__＼　,; : ; : ; : : : : :`'':; ,　'　　　..::::::::::::j　　　 ＿＿
＿＿＿＿　..{: : : : 　　　　　　　　　　　　 ＼　￣￣.:'⌒゜￣　ﾞ`'': :: :/: : :　..::::::::::::::'|　　　　　 　 ￣￣￣
　　　 　 　 　 ＼::::::ﾞヽ.　　　　　　;、　、 　　＼ ﾞ'　、　　　　　　,r:: /: : : ..:::::::::::::::';;;|
　　　　　　 　 　 ＼::::ﾟ、 ﾞヽ.　　　,　ヽ.　ヽ　　　ﾞヽ　`・､,_　　　/: :/　　..::::::::::::::::::::::i
　　　　　　 　 　 　 ＼::::ﾞ,、　｀.､ ,　　　 . : : : ､　　 ＼　　 ヽ, /: : i　..:::::::::::::::::::::::::::::i,

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│ 　 ここでちょっと時間を巻き戻すが･･････　　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 ヽ､_　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　く　　　　 （ー）（ー ）　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　 （__人__）　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾚvv　 　 r-ヽ　-|　 　 　 |　　　　　　　さて･･･っと
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 （三） |'´　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　>　ノ　　 　 　 く　　　　　　　 新聞でも読むか･･･
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　/､＿　　／　 )
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　./ 　/─“　 ／　.／|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|＿__,,─￣ ＿.／　 |






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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ●

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .／　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　 　　ー　　‐ i　　　　　 ' _
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　（ ●） （ ●）　　　　 、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　（__人__）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　`⌒´i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ.　　　　　　　ﾉ　　　　　　　　　んっ？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ　 　　　　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _＿　　　　　 　>　　　 <　 　 　 　 　 ＿_＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ　￣｀"￢ｰ--､,,,_　　 _,,,､-ｰ"´￣´....,., ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨ ;:;:;;;;:;:;:;::;:;;;:;:;;:; ｀Y´ ;;::;;:::;:;:;:;:;;;:;:;:;::; /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ', ;:;:;::;::;:;;;:;;:;:;::;;:;;:;: i ;;:;:;:/￣￣/;;:;:;: /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　', ;:;::;;::;::;:;;::;;;;:;:;;:;: i ;;:;:/ijknw/;;:;::: /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｛⊃;;:;:;;:;::;:;;;:;::;:;;::: l ;;:;;:;;:;:;:;;;:::;:;;:;⊆｝
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ⊃)￣7;;:;:;:;::;;:;: l ;:;:;:;;:;::;:;::;;::; ⊂ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / /_＿7;;:;;;:;;::;;;; l ;;:;;:;:;:::;:;;::;;;:;: /

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　　　　　　　　,r'´￣　　　 .l 　 　 　 　 ,　- ､
　　　　　　　/　　　　 ､　　_l　 .........／ヽ、　,ﾘ. 　　　　 　 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　 /　　　　　　 ヽ .l..::::_,,イ、　　 V/　　　　　 　 　│　ビスマルクさん･･･　　 　 │
　　　　　 ./　　　　　＿,,,ノ-' '" 　 ヽヽ .／.::　　 　 　 　 　 │　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　 ／.::::::　　　　　　　　　│　辞任するんか･･････　　..│
　　　　./　　　　　　 　 　 　 　 　 ,ｲ.::::::　　　　 　 　 　　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.乂
　　　 ./　　　　　 　 　 　 　 　 ,ｲ.:::::::
　 　 /　　　　　　　　　　　　 /l.::::
　　　　　　　　　 　 　 　 　 /,ｒl
　　　　　　　　　　　　　 ／　　l
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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│　　１８９０年３月１８日、鉄血宰相として名を馳せた オットー･フォン･ビスマルク辞任す ―― 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.:.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/.:.:::::::<kｶ〕::::::::::::,,,．-──‐-r ､─-<′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!.:.:.:::::::::::,､-‐''"´,､ -─ - ､.. :.:i j. : . : .:ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ.:.:,r'"´,,,　　'",,．-─-､､ｨ. :.:.:| !. : .: . :. !
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　 ｿ､､､,,　j　r'´_,,,､-ー-､彡.: .:l/. :.: . :. :.:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {r─-ﾐ､,,､;:;'｀ﾞftァｭ. :.:. :.:. :.:.ﾄ､,r‐ ､.: .:i!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 'i ,.ｨﾓｼ' .:;;:. ｀''ｰ-‐''"｀`ヾ.:. :.:ﾐj ,イ !.: .!　　　　　私、ビスマルクは、
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 | `~7　.;.:;.:.:.　　　　　　 .: : .:.｀ﾞ./H ,!.:.:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!　 {　 ;.;;;.:.:ﾄ､　　　　 　 ,r'´.: .: じ,/:::/　　　　　生まれ変わってもドイツの宰相になりたいと
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　,＞‐''⌒ヾ､　　　　 ′.:.:.:.,､ ノ_ノ
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 _＿　　　　!,f!　　,､､､,,,, ﾞi,,　　　 ;!. :. :.::!.:.:.:.:.!　　　　　　 思ってマース！
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／´:.:.:.:.:.:ヽ 　 .l ゞ‐'´ 　 ｀`ヾ!ヽ　 　 !.:.:.:./.:.:.:.:.:.L_
　　　　　　　　　　　　 　 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾍ　 .ヽ　 '´￣ ｀¨　　　　　'.:.:./.:.:.:.:.:.:.:」:::.＼
　　　　 　 　 　 　 　 　 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i　 ,rﾊ　　　　　 　 　　 !.:.／:.:,､‐'´:::::::::::::.:.!
　 　 　 　 　 　 　 　 　 i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｝ . .::::::!　　　　　　　_ ノ´,､‐'".:::::::::::::::::::::::.:|
　 　 　 　 　 　 　 　 　 |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/..:.:.:::::::::｀ｺ''ー--‐''"´「:.:.::::::／ヽ::::::::::::::::::::,ﾊ＿
　 　 　 　 　 　 　 /⌒＼y二ニゝ:.／.:.:.::::::::::／⌒ゝy'´￣￣|:::::::::::ヾ／:::::::::::::::／::::::.:.:.:.''ｰ
　 　 　 　 　 　 　 i　r、　＼::::::７´⌒i.:::::::::::::〉　／ /　　　　 |::::::::::::::::::::::::::::,r'´::::::::::::::::::::.:.:.
　 　 　 　 　 　 　 ∨¨ゝ-､.ソ:::i　　 /::::::::::::/　　　/　　　　　|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:..
　　　　 　　　　　 /　　　＼:.:.:ﾉ　　 ｝



　　　　　　　　　　　　　　 ┌────────────────────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　 │　　この報を知ったとき、シュトラウスは 「大変残念に思う」 と語った、と言われている　  │
　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　 └────────────────────────────────────┘

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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　　ドイツは、ビスマルク失脚後も、若き皇帝ヴィルヘルム二世の下で工業化が進められ　　 │
│　　急速な勢いで発展し続けるが･･･　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
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　　 ┌┐+.:ﾟ.|=|iDｌｌｌｉｉｉ_| li￣==ｌ‐‐　|:≡≡l|___｡　::|￣三l　「⌒ｌ　|ﾋ三三ミ| 　 i :::　:　　　_,,. : ''"＾
　　「 三|-┐　i_　。i　ｒ‐┐ ==|　r──┐ｌ| ミr─┐ 三|:-|ヒ1!__ｌｌｉ三三　＋。 　 _,. : ''"＾　　　　゛
　｡｡ +..｡p 。+。..p「~ 。｡p|+..。 .p..｡+。 p。+..。.p.｡ | +p..｡. + p「。ﾟ。p　。　 _,. : ''"＾　　　　　゛　　　~
　ヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱ　 _,. : ''"＾　　　　　゛　　　~　_゛''
　~￣￣|「7￣￣￣￣￣￣|「7￣￣￣￣￣￣|「7￣￣￣￣_,,. : ''"＾ 　　　　　゛　_゛　"~" 　" .. 　 〟
　_,,.. -‐||[ｌ.~´ _-.=.._... =‐._.||[l.__.-.＝-.._--=-_||[l　.ー_,. : ''"＾　　゛　　...　 ""　　゛゛　゛　'''' 　〟 ”
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　：：：：：：：．．．．．．．．　　　．．．：．_,. : ''"＾ '　　""〝　,,,,,　"".....~~ 　　 〟 ，〝，’， ’；” ” 〟

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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　だが、内政では社会民主党との対立、国際面に目を向ければ ロシアとの再保証条約の更新破棄といった、　  │
│　　内部にも外部にも火種を抱えた中での、発展だったのだ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
└───────────────────────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　 ,,､､､､､､ 　 　　,,,､､､,,,
　　　　　　　　　　　　　 ,〃´　　　　　　　　´　　　 ｀`ヾヽ
　　　　　　　　　　　　 〃　　　　　ﾐヽ　 .:.:;,　　　　　. : .:.:.`ヽ
　　　　　　　　　　　 〃´　　　　`ミﾐV彡'´　　　　　　 .: .: .:.:`ヽ
　　　　　　　　　　 〃´　　　　 `ヽﾐV彡'´　　　　 .: .: .: .: .: .: .::.ヽ
　　　　　　　　　　j j　　　　　　`V//'"´　　　　　　　　`ヽミミミﾐヽ
　　　　　　　　　 ﾉﾉ　　　　　　`V/'´　　　　　`ヽヽ　　　`ヽミミﾐﾐヾ
　　　　　　　　,〃　　　.l:l:l. !.l:ﾐヽ ,.ｨ彡ﾉﾉ.:.!.:.:.i.:.:.!.:!　　　 .: .:.`ヽ.:.:.ﾐﾐ;､
　 　 　 　 　,〃　　.,:.!.l.:l.l:! l l:l ﾉﾞﾞﾘﾞﾞﾞﾞﾞ´j.:.::!..:.:i.:.:.!.:!　 .: .: .:. :. :. ｀ヽ.:!.:!
　　　　　　,〃　.l.:l!.l.:l.:l.:l.l:! l l:!′ ﾊ　　川j!.:.:.:i.:.:l.:lﾄﾄ､.:.: .: .: .: .: .:.:.kl.:i!　　　　　 余は、ロシアとの再保証条約など更新せぬぞ。
　　　　　　l/　..l.l.:l!.Nｲｲ_ﾘ j ﾘ　　　　　　ﾄﾄ､.:.:.:.:.ﾄﾄ､ﾐﾐヽ.:.:.ﾆ彡彡ﾉﾉ!l
　　　　　　l l.:.川.:.l!.l.::.｀`ミﾐ;:､　　 ﾄ､,,,__,,.ｨ彡公ﾐﾐヽ＼ミﾐﾐﾆﾆ彡!!.!Ⅳ　　　　　　辞めたいと言うのなら、辞めよ！
　　　　　　　VⅥ.:.l!.l.:ﾊ　,ﾆミﾐヽ　ヽミミﾐ∠二_　　　｀`ミj!ハヽ:j.:!!.:V
　　　　　 　 　　 Ⅵ:j:州｀ヽ(:･:ｼヽ　　.:.:. ､_(:･:) ヽ　　　lﾐj!j　i i.:j.j.!.:;′　　　　　　引き止めぬわ！！
　　 　 二ﾆ二二ﾆ`ヾ州!　　 ｀ﾞﾞ7　;: .　｀`　　　｀　　　 iﾐ!j　i i.:j:j:i ﾊ
　　　　　l　i 　 　 !.:.:.:.:.:.',　　　 ,′ ;.:..　　　　　　　　　　 ﾉ ﾉﾊ,:ji/　ﾄ､
　　　　　l　i　　　!.:.:.:.:.:.:.:',　 　 (　...;;;:'´　　　　　　　　　 / 　 ji!ｲ　/!.､｀丶､
　　　　　l　i　　 .!.:..:.:.:.:.:.:.:',　　　　r===== ､　　　 　 　 /　　ﾉﾉ　/ !:::::｀丶､
　　　　　l　i　　 !.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾞ.､　　　V/　　　 ',　　 　 　/　／　　/ /:::::::::::::;:;:;:
　　　　　!　!　　l.:.:.::::::::::::::::::.:.ﾞ､　　 !.ﾆﾆﾆﾆｿ 　 　 ／:／　　　/ /:::::::::;:;:;:;:;:;:;
　　　　　!　!　　l.:.:.:.::::::::::::::::::::::ﾄ､　 `二二´　　 ／:／　　　/7. /::::::;:;:;:;:;:;;;;;;;;;
　　　　　!　!　　l.:.::::::::::::::::::::::::::ヽﾄ､　　　 　 ,.ィ´／　`ヽ＼// /;:;:;:;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;
　　　　　l　l　　l.:.:.:.:::::::::::::::::::::::::::ヽにﾆﾆ〒〒｀`YY1　 l 1/ /;:;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
　　　　　l　l　　!.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ 州jj!ゝｨｲﾉﾉ　ノノ／;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【 ヴィルヘルム二世 】
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　どんなに力があっても･･･　　..│
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣ヽ　　　　　 追い落とされることはあるだろ、ｊｋ･･･
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／ 　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 　　　 　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 　　　 　　　 |　 　　　　　|:|　　　 　 | |；| .| |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 　　　 　　　 |　 　　　　　|:|　　　 　 | |；| .| |
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |　　　 　　 　　,'　 　　 　 　.|:|　　　 　 | |；| .| |
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 j　＿_＜　　　i　　　　 　 　 ／.二フ　 | |；| .| |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.ｲ::::::::::--.､ヽ _ﾉ　　　、（　 ／‐ ´- ､ 　 | |；| .| |
　　　　　　　　　　　　　　　　　／ .:::::::::::　:::::／￣｀ヽ. 　 　 /　　　　 二ヽ.| |；| .| |
　　　　　　　　　　　　 　 　 ／ ..::::::::: 　 .:::::/　:::::::::::::.｀,　　/　 　 　 /　｀-'| |；| .| |
　　　　　　　　　　　　　　／ ..:::::::　　:::::::::::::　:::::::::::::::: ﾉ ._ﾉ ＿ 　_.ノ　　　 | |；| .| |
　　　　　　　　　　 　 　 / v　::::　 　 ::::::::r :::::::::::__,.-､,'　j::::::::::::::::〈［二二二二二二





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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│ 　 前年１８８９年に完成した交響詩「マクベス」の第一稿が、この年 ’９０年の１０月１３日にワイマールで初演された 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　前述したように、このとき演奏された第一稿は、ビューローから欠点を指摘されてるのだが･･･　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ゝｰ--
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:.:.イ:.:.:.:.:ハ:.:ﾊ:.:.:.ﾊ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧｀ｰ-
　　　　　　　　　　　　　　　　 _ノノ´　{:.:.:.:.:/ 　!:.| ヽ:.:| ＼:.:.:.:.:.:.:.:.:ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　´ 　 　 l:.|r_{ 　　l:|　 ヽ!　 ヽ:.:.:.:.∨´ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉﾊﾉ｀'ｰ- ''、ｰｒ}'"￣｀ｌr'^}
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ゞ !`ｰ'"　|　`'''"´　r　丿　　　　　　　　　　　　ナーンセンス
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ',　　　　　　　　./jlく
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,-‐'"＼　＿＿　　, '　ヽ＼＿
　　　　　　　　　　　　　　　　, -‐'"￣ 　 　 　 ＼ 　　／ 　 ／´　　 ｀ｰ＜
　　　　　　　　　　　　 　 　 /ﾍ　　　　　　 　 　 ゝ二,, -‐''´　　　　　　 　 ｀ｰ--､
　　　　　　　　　　 　　　　 / 　!　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_／　ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 / 　　}　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 / 　 　　|
　　　　　　　　　　　　 　 ﾉ　 ヽ l　　　　　　　　　　　　　　＼　 　　　　　/ 　 　　　|
　　　　　　　　 　　　　 /　　　∧ 　 　 　　　　　　　　　　　　＼ 　 　　　} 　　　　　|






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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 __／　　　　　　　　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.　　　　　　　　　　　 、 　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|.　　 　　　　　　,(⌒(○)ヽ 　 　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　　ｌヽ　　　　　 )＞ 　 　 　　／　　　　　　　 ギャボン･･･
　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　 ヽ＼　　　`(__,(○) / ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　 　 ＼ ￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　 　|ヽ、二⌒)､
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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│ 　 この後も更に改稿を続け、１８９２年２月２９日に演奏された 最終稿では･･･　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. -':´: : : : : : : :`'ｰ ､
　　　　　　　　　　　　　　　 　シ: : : : : : : : : : : : : : : :ヽ,_
　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ: : : : : : : : : : : : : : : : ::::::く
　　　　　　　　　　　　　　　 ｼ: : : :;: : : : : : : : : : : :::::...:::::ヽ
　　　　　　　　　　　　 r-;､ ｲ;: ::::/v;/::;ｨ: : : : ::::..:::::::::::::::､ヾ
　　　　　　　　　　　　 ヾ1!、 'ﾍ/|ｨi､ヾ 'ノ'ヾﾍﾊﾄ、:::::::::::}ヾ､──────　　--- 　........　＿_
　　　　　　　　　_,r<Yヾﾆヾ;二三! ツ　､-=ｲﾆﾞ､` 〉;:::::::ﾉ:::::::＼─────────　　----`
　 __r '´￣ヽ';二::-ﾞ'=^(　八､ヾ､<ｌ ノ 　　 ゞソﾉ /fｸ）/:::|￣￣ ヽ
　ゝ:{　,.-‐‐ヾ　　 ヽr'⌒`ヽ.ヾ､ヾヽ`r=-､　　　　_ン"::ノ 　 　 　 l
　　 ∨:::::::::::::ヽ　　 l:::::::::::::::ヽ `ー'>ゝ- '--.ｰ':´:::::::::::|　　　　 　 |
　　　 ＼:::::::::::::`ｰ--ゝ──‐｀ｰ':´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| 　 　　、　|
　　　　 {:::ｉ;::::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::::::`丶､:::::::::::::::::::::::::::l 　 　 　| 　|
　　　　　＼::::::::::::::::::::`::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::┌────────────────────────────────┐
　　　　　　 ＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　￣￣￣￣￣｀`丶､:::::::;: -│ 　 再現部ではマクベスの主題が“苦悩”の旋律に彩られながら薄れゆき、 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣ 　 │　　代わってトランペットの“戦闘のファンファーレ”が、奏される　　　　　　　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.. -‐':´:::::::::::::｀ヽ､　　　　 　 　 　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼　　　　　　／::|



　　　　　　　　　　　 http://www.youtube.com/watch?v=QBtJW5pbauw

　　　　　　　　　　　 【 Ｒ．シュトラウス：交響詩「マクベス」 Ｏｐ．２３ 】


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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 　　.│　　マクダフの勝利を聞きながらマクベスは死に逝く　　  │
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.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ヽ|.　　　　　　|　　　　｀ |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　 /ヽ| 　　　　　　|　　　　　|
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　|＿　　　　　|＿,,, --‐'
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／/　　　／|　￣｀l'ー!.l　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ .／ ‐／　　.l　　　l　　 l　　　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／ .／ .／ 　　　 .l_　　_l　　 .|_　　_|
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／ .／ .／ 　　　　　不￣´ﾞ|　　|ﾞ 不´ |
　　　_,,.. =---ｧ‐‐一ー‐‐ﾐ.､ 　 .／ .／ .／. 　　　　　 ,,,_ﾉ､　　 |　　|　×　|
. ７´::::::::::::／　　　, へ._　　　ヽ _..／ ／ 　　　　　　l ´　　 ヽ__/ 〉　{.　×　.}
:´:::::::::::／　　　　　｀ヽ.. 丶. 　　',::｀ ｰ-=...､　　　 　 !､＿,,,,, -=='´ 　.|,r‐!‐i._|
::::::::／＿　　　　　　　　｀¨´ 　 . ',:::::::::::::::::::::丶　　　...￣　　　　　　 .|　　　 .|
::／　{. ． ヽ　　′ 　　　　　　　　',:::::::::::::::::::::::::::::丶　　　　　　　　　.ヽ_＿_/
':.:.:.:.:.:.｀ー '　　　　 ＿　　　　　　　i､::,､:::::::::::::::::::::::::::丶　　　　　　　　　￣
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　　　　　　　　 ┌──────────────────────────────────┐
　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　 │　　主人公は没落し、新たな人物の登場によって訪れる、秩序正しき世界･･･。　　 │
　　　　　　　　 │　　消えゆく主題と、力強いコーダ･･･。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　 │　　文学的な内面と音楽的な形式の調和が、このような形で図られるのだ　　 　 　 │
　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
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　　　　　　　　 └──────────────────────────────────┘

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,´￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　はあ･･････　 ...│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　乂＿＿＿＿＿＿.ノ









　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 , ´ ￣￣ ｀ 、
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 /　　　　　　　 ヽ
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /　　　　_,ノ_ ｀ヽ-、
　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　(√丶丶´v　〉
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ﾉ　U 　 {　)　　　　　j
　　　　　　　　　　　　　　　 ,.ｲ ､　　　 V　 　　　/　　　　　　　　　　 どうなるんだろうな･･･
　　　　　　　　　　　　　 ,／(:::ヽ.ヽ　　 {　　　　 r
　　　　　　_, ､ -― ''":::::::::::::＼::::ヽヽ., __r　 ／⌒ヽﾆ‐-、
　　　　　/::::::::ﾞ:':､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::V／.....￣　'.,:::::
　　　　丿::::::::::::::::i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::(　:::::::::::::::... '.,::: |
　　　r ::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ　::::::::::::::::.. '.,::i
　　/ ::::::::::::::::::::::: !:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ　::::::::::::::::::. '.,
　 / ::::::::::::::::::::::::::!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ　::::::::::::::::::::. '.,



┌───────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│ 　 ワイマールに来てからシュトラウスは、指揮活動では絶好の波に乗っているが、　 │
│　　〝作曲〟まで含めた音楽活動となると、実はそうとは言い切れなかったりする　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
└───────────────────────────────────┘

.

┌─────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　「ドン･ジュアン」、「死と変容」、「マクベス」･･･。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　ワイマールで次々に大作を発表しているが、実はこれらの曲のほとんどの部分がミュンヘンにいたころ　　│
│　　進められていたのだ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└─────────────────────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　 　 _,.ノ　⌒
　　　　　　　　　　|　　 　（ ー）（ー）　　　　　　　　　　ま、あの頃は
　　　　　　　　　　.|　　　　（___人__）　　　　　　　　　　指揮をあまりさせてもらえなかったから
　　　　　　　　　　 |　　　　 　　　 ﾉ　　　　　　　　　　時間に余裕があったというのもあるけど･･･
　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　|_,-‐、_ -、
　　　　　　　　　　.人､　　 　　 厂丶,丶　v　〉
　　　　　　　 _,／::::ヽ､.,ヽ., ___,く_ソ　　　 __ノ
　_, ､ -― ''"...:::::::::＼::::::::::::::::::::(　　　　〔"ﾆ‐-、
/.::::::: ':､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::r　 ／⌒ヽ:::::: )
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::V／.....￣　',::::|
:::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〈　:::::::::::::::... ',::i
:::::::::::::::!::::::::::::::::＼:::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ　::::::::::::::::::. ',　 ｡
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　о

.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ○

丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　指揮したい、だと？
　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿＿＿＿_
　　　　　　　　　　　 r'ff77"/////〃〃∠=:､　　　　　 ﾌ ｱ ﾂ ｸ
.　　　　　　 　　　　 ﾚ'''‐-!!!-‐::''"::::ﾞ::ヾ:三三l　　　　 lニ　 　 l
.　　　　　　 　　　　l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l:三三!　　　　!　Ｕ Ｃ Ｋ
　　　　　　　　　　 |;:､:ﾆﾆﾆﾆﾆ:::::_;;::､:::::::l三三l　　　　　　　　　 ﾕ ｰ
.　　　　　　 　　　 l´＼ﾞll::!:::lLﾆ-‐''￣::::::|三三ﾄ､　　　　　　 ヽ／
　　　　　　　　　　 }==｡ｧ ::,, ==｡=＝　::::::r;=､ミ|. ＼　　　　　　l　 Ｏ Ｕ
.　　　　　　 　　　　l.`ﾆ! :::::　`ﾆ二´　 :::::rﾆ||:ミ!　　ヽ､._
　　　　　　　 _,... -‐1　! :::::_┐ヽ._　 　 ::::::-ﾘ ミ|　　　l
　　　　　　　　　　　 l/ﾞ= ---─っヽ　 ::::下ﾐ:ﾐﾐ|　　　|　ぶち殺すぞ………
　　　　　　　　　　　　l　｀￣￣´　　|　.::::::|:: ヾ:ﾐ|　　　|
　　　　　　　　　　　　 ﾄ､　ﾞﾞﾞﾞ　........_;;:::-‐'::: 　 >|　　　|　　ゴミが……！
　　　　　　　　　, --､ |　 ｀ Tヾ￣::::::::　　　／　|.　 　 |
　　　　　　　　 l;';';';';';}|.　 　 |　＼　　　 .／　　 | 　 　 |
　　　　　　 .　　〉-y'´|　　　_|　　 ＼ ／　　　　|_　 　 :|
　　　　　　　　/7./　.＞'' ´　|　　　/ ＼　　 　 |　`''‐＜

丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ
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┌─────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　実際、彼は後に書いた『回想録』の中で、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　「作曲に関して言えば、･･･ワイマール時代はあまり実り豊かではありませんでした」　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　と、記している　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
└─────────────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　 　 _,.ノ　 ヽ､_
　　　　　　　　　　|　　 　（ ●）（●）　　　　　　　　　 いや、総支配人のブロンザルトさんは
　　　　　　　　　　.|　U　　 （___人__）　　　　　　　　　 俺によくしてくれてるよ？
　　　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　|_,-‐、_ -、　　　　 ミュンヘンのペルファルなんぞと違って･･･
　　　　　　　　　　.人､　　 　　 厂丶,丶　v　〉.
　　　　　　　 _,／::::ヽ､.,ヽ., ___,く_ソ　　　 __ノ
　_, ､ -― ''"::::::::::::＼::::::::::::::::::::(　　　　<"ﾆ‐-、
/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::r　 ／⌒ヽ;;;;;;; )
;;;;;;;;;;;:::::i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;V／.....￣　',;;;;|
;;;;;;;;;;;;;:::|;;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;;〈　;;;;:::::::::::... ',;;i　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　でも、ねえ･･･
;;;;;;;;;;;::::!;;;;;;;;;;::::::＼::::::::::::::::::::::;;;;;;;;ﾊ　::;;;;;;;;::::::::. ',



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│　　社会的に、外面的に成功しているからといって、内面的、創作上でも充実しているとは、いえない。　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│　　いや、外見が急激な勢いで成功しているときこそ、内側では危機が進行しているのかもしれないのだ 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
└────────────────────────────────────────────┘

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. 　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　 │　本当に･･･　　　│
　　　　　　　　　　　　　　ゝ＿＿＿＿＿＿__乂



. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　どこに向かうんだろうな･･･　 .│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿.ノ










　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ,.-─-、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　 　　',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 i 　　 　 　i
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 !　　　　　,'　　　_　　　　　　俺は･･･
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾉ＿＿　/　　　 i }_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,.ィ':::::::::::::::::`ー─ <//γ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.-‐'´...:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.｀､. r_j
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /´...::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: }　}　　　　　　　　ドイツは･･････
　　　　　　　　　　　　　　　　　 / .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::ｲ-〔､
　　　　　　　　　　　　　　　　　,ゝ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶:::::::::::: {::::: i
　　　　　　　　　　　　　　　　 冫:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l.:::::::::::: i:::: l
　　　　　　　　　　　　　　　／.::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l::::::::::::: i::: l
　　　　　　　　　　　　　　イ.:::::::::::::::::／｀,::::::::::::::::::::::::::::::::::::l::::::::::::: i､:i
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