原作・塩野七生 著 ローマ人の物語２
「ハンニバル戦記」

＊ですが、wikipediaとか他の本とかもたまに参考にしてます。
＊そしてわりとオリジナルの部分あり。史実・原作重視ですがフィクションです。



　紀元前217年秋、イタリア中南部

く,,_　　　　　　　　 　 ↓＼
　　｀＼　◎ﾛｰﾏ　　 →↓｀"-＿,_,,―-ｰっ
　　　　＼　　　　　　　　　→↓　 　　　／
　　　　　 ｀ヽ,-,_　　　　　 　　→→→↓｀ヽ,,
　　　　　　　　　ヽ,_,　◎ｶﾌﾟｱ←←←○ﾌﾟｰﾘｱ
　　　　　　　　　　　｀っ　　　　　　　 ,,-,,＿ 　~ヽ,
　　　　　　　　　　　　 ｀ヽ,　_ 　　　/　　　 `ヽ　　)
　　　　　　　　　　　　　　 ~　|,　 　（_,　　　　 し／´
　　　　　　　　　　　　　　　　 ）　　 　｀ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀),,　　 ＿|
　　　　　　　　　　　　　　　　 ,-´　　(
　　　　　　　　　　　　　　 　 _)　　 ノ´
　　　　　　　　　　　　　　　 (_＿ﾉ

　やる夫達はローマ共和国を作るようです

　第７０話　「ファビウスVSハンニバル」








759 ： ◆yxZlGN83jM：2012/06/16(土) 17:36:47 ID:4rxoKQsg





　カンパーニアで略奪したハンニバルは、大量の兵糧を持って
　プーリアへと帰還しようとしていた。


　　 .r-、 _００　　　　 　 　 　 /::::'┴'ｒ'
　　 .|::::'´::::r┘　　!「`L00、|.l└ｸ_;厂　 /
　　 .|::::「|:::|　 　 l| |Lｎ:::r┘|.l _lﾆユ、 ./
　　 .￣└r''"´］_ l| | ｒﾞ=ﾞ┐ |└ァ::/　/　 /
　　 ､ヽ、 ,ゞ´_::::| l| |「二:::7 .|.l └′/　 / ／
　　 . ＼＼｀´ |:::|. l| l　〈::/　 ､ !　　 　 '／
　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　 ／　 ﾉ_ ヽ,,＼
　　　　　　　　／　≦ﾟ≧ﾐ:≦ﾟ≧
　　　　　　　　|　　　　（__人__）|
　　　　　　　　|　　　　　|r┬|　}
　　　　　　　　 |　　　　 |　| |　}
　　　　　　　.　 |.　　　 ｀ﾆﾆ　 }
　　　　　　　.　 ヽ　　　　　　}
　　　　　　　　　 ヽ　　　　ノ

　　　　　　　　＊ハンニバル





760 ： ◆yxZlGN83jM：2012/06/16(土) 17:37:13 ID:4rxoKQsg





　しかし、カンパーニアから北東へ抜ける道は３つしかない。
　ファビウスは、チャンスが来たと見た。


　　　　　　　　　　　　　 .＿___
　　　　　　 　　　ノ　 ￣:::::::::::::::ヽ、　_＿
　　　　　　 　 ／:::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;ｿ':;;;;;;ヽ
　　　　　　 　'::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;--;;;;ヽ;;;;;;;;l
　　　　　　/::::::::::::::::::::::::Y;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;i;;;;;;;;;|
　　　　　 /:::::::i::::| ､:::､::::l;;;;;;;;;;;|::__ノ /;|;;;;;;;;;;|
　　　　　 |:i::::::i::::|　ンヾ_|::::;;;;;ﾄ;;;;;;;;/;;;;|;;;;;;;;;;|
　　　　　 |/|:::::ト,|.` 了ﾟ ﾄ:::::;;/ ）;;;;;;;;;;ﾍ;;;;;;;;;;!
　　　　　　 ヽ::::::ﾄ､　　ﾟ-'|::::::i ノ;;;;;;;/　|;;;;;;;;;;;i
　　　　　　　　1:::y　　　 |::::/　く;;;/　　l;;;;;;;;;;}　　　よし！
　　　　　　　　ヾ;::ﾄ､ っ　ﾄ:/　 　i_ 　　 |;;;;;;;;;!　　　ここでハンニバルに打撃を与えるんだ！
　　　　　　　　　|::|　 ヽ-iﾚ_,r'￣　i　　　|;;;;;;;;|
　　　　　　　　　|ﾉ　 ,,〃 / 　　　 ヽ　　 |;;;;;;;|
　　　　　　　　　　 イ/ﾆ/, - _二二ﾆi 　ﾉ;;;;;;;|
　　　　　　　　　 /// / //~　　　　　Y/ｲ;;;;;;;|
　　　　　　　　 / ｲ |/ //　　　　　 　} 　i;;;;;;:|
　　　　　　　　/　||.y //　 | 　　　 　/ 　!;;;;;;{
　　　　　　　 /　 ||_//　　 i　　 ／　/　 |;;;;/
　　　　　　 「 ／￣ ＼＿/_ ／ 　 /i　 /;;/
　　　　　　イ i　　　　 ヽ=イ　　　/ !　//
　　　　　 | 　 ヽ　　　　　 ヽ　　 /　|　|/
　　　　　 },　　 ＼　　　　 ｜　/　/
　　　　　　ヽ_／|/＼　　　　ノ　　{

　　　　　　＊独裁官ファビウス





761 ： ◆yxZlGN83jM：2012/06/16(土) 17:37:44 ID:4rxoKQsg





　ファビウスは、３つの道全てに兵を伏せ、ハンニバル軍を待ちうけた。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ∧∧,,）～　　　　　　　　 ∧∧,,）～
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (ﾟへﾟ；),)　 　 　 　 　 　 　(ﾟo ﾟ；),)
　　　　　　　　　　　　　　　＜＞)))━━Ｏ━と )━　＜＞)))━━Ｏ━と )━
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧∧,,）～　　　　　　　　 ∧∧,,）～
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (ﾟーﾟ；),)　 　 　 　 　 　 　(ﾟ- ﾟ；),)
　　　 　 　 ∧∧　　　　 ＜＞)))━━Ｏ━と )━　＜＞)))━━Ｏ━と )━
　　　　 　 (ﾟｰ ﾟ*)　　　　　　　　 　 　 ∧∧,,）～　　　　　　　　 ∧∧,,）～
　　　 __ﾊﾊと i:i:i　　　　　　　　　　　 (ﾟへﾟ；),)　 　 　 　 　 　 　(ﾟo ﾟ；),)
　　 ('＿ﾟ　ﾐヽ,,,ヽ～　＜＞)))━━Ｏ━と )━　＜＞)))━━Ｏ━と )━
　 　　 ヽ "Ｕ´）ミ　　　　　　　　　 ∧∧,,）～　　　　　　　　 ∧∧,,）～
　　　　 <^|￣<　　　　　　 　 　　(ﾟーﾟ；),)　 　 　 　 　 　 　(ﾟ- ﾟ；),)
　　　　　　　　　　 ＜＞)))━━Ｏ━と )━　＜＞)))━━Ｏ━と )━
　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧∧,,）～　　　　　　　　 ∧∧,,）～
　　　　　　　　　　　　　　　　　 (ﾟへﾟ；),)　 　 　 　 　 　 　(ﾟo ﾟ；),)
　　　　　　　　　 ＜＞)))━━Ｏ━と )━　＜＞)))━━Ｏ━と )━





762 ： ◆yxZlGN83jM：2012/06/16(土) 17:38:10 ID:4rxoKQsg





　だが、こまめに偵察を出していたハンニバルは、この動きを察知。



　　　　 ／￣￣＼
　　　／　　 _ノ　　＼
　　　|　　　 （ ●）（●
　　　|　　　 　 （__人__）　ほほう。そう来たか・・・
.　　　|　　　　　　　　ﾉ
　　　 |　 　 　 ∩ ノ ⊃
　　／ 　 　 .／　＿ノ
　 (.　 ＼ ／　.／_ノ │
　　＼　 “　／_＿_|　 |
.　　　 ＼／ ＿＿＿ /





763 ： ◆yxZlGN83jM：2012/06/16(土) 17:38:34 ID:4rxoKQsg





　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, -､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　, - 　 ／ ／
　　　　 　 ／￣￣＼　　　　　 /　ﾉ／ ／
　　　　 ／ノ,､＼_　　＼　　　 /　/　／｀ヽ
　　 　 ( ●）（ ●）　 　 |　　　{　　　　（__／}
　　　　（__人__）　　　　 |　　　{　　　　（__／}　ま、問題ないだろ。
　　　　 (｀⌒ ´　　　　　|　　　/　　　　 （__.ノ　ハンニバルは今夜、あの道を通過する！
　　　　　 {　　　　　　　 |　　　/　 　,;-ｰ'´
　　　　　　{ 　 　 　 　 /　　. /　 . ノ
　　　　　　 ヾ　 　 　 /　　／　.／
　　　　　　 ｿｇﾍ二ﾆ=7.／　 ／
　　　　　 ∧ii/　oィ/厂　 ／
　　　　　/ .|/／＝≠.　r'´
　　　　　l 　|｡　　 　 ｀~/
　　　　 /　 |｡　　 　 　/



　　　　　　　　　　 Λ＿Λ
　　　　　　　　　　(´･ω･`)　え？
　　　　　　　　　　（　＿　）　しかし、あの道にはローマ軍が・・・
　　　　　　　　　　　U　U





764 ： ◆yxZlGN83jM：2012/06/16(土) 17:39:07 ID:4rxoKQsg





　　 ／￣￣＼
　／　　 _⌒　 ＼
　|　　　（●）（●）
.　|　　 ⌒（__人__）
　 |　　　　 |r┬| .}　大丈夫だってｗｗｗｗｗ
.　 |　　 　　ｰ―' }　まあ見てなｗｗｗｗｗ
.　 ヽ　　 　　 　 }
　　 ヽ　　　 　ノ


　ハンニバルは、ローマ軍が待ち構えている道を、通過すると宣言したのだ。





765 ： ◆yxZlGN83jM：2012/06/16(土) 17:39:36 ID:4rxoKQsg





　そしてその夜……


　　　　　　　　　　 Λ＿Λ
　　　　　　　　　　(´･ω･`)　　　大変です！独裁官！
　　　　　　　　　　（　＿　）
　　　　　　　　　　　U　U



　　　　 　 .　-―――＜￣｀ヽ
　　 　 ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀ヽ:.ハ
　　　/:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾊ:.:ﾊ
　　.//:.:/:.:/|:.:.:.:|:.:.:.:.:.:|:.|:.:.:.}:.:|:.:.|
　　ﾊ:.:./:.:/__V:. |ﾍィ'__}!:|:.:.:.|:.:!:.:.|
　　{ |:.{:.:ﾚzx､ヽ:{.xイ:刈'》:.:.:|/:.:. |
　 　 |ﾍ:.:!‘ﾙｶ　｀ 　V:ﾘ }:.:.: |:.:.:.:ﾘ
　　　 .}:ハ, ,¨’　　　, ,　.|:.:.:/:.:.:/　　　ど…どうした！？
　　　 .|:.:.八 u　f¨ヽ　／}:./:.:.:/
　　　 :|:.:.:.|　＞_ｘ .＜ﾘ¨|/､__/＿_
　　　 ,|ﾊ:.:| ''´/　　 /　/　　　,ﾘ/:｀ヽ
　　 ./,ﾘ ヽ|　/ー-:/　　 　 .〃/:::::::::}





766 ： ◆yxZlGN83jM：2012/06/16(土) 17:40:09 ID:4rxoKQsg





　　　　　　　　 .∧__,,∧
　　　　　　　　（´・ω・`）　ハンニバル軍が、向こうの丘を登っているのです！
　　　　　　　　 (つ　と）
　　　　　　　　 ｀ｕ―ｕ´



　見ると、火の群れがファビウス軍の伏せているほうとは逆に
物凄い勢いで向かっていた。



　 ∧＿∧
　(´･ω･)　ど、どうしましょう！？
　 (∩∩)





767 ： ◆yxZlGN83jM：2012/06/16(土) 17:40:38 ID:4rxoKQsg





　　　　　　　　　　　　　　__
　　　　　　　　　　　　_∠:.:.＼
　　　　　　　　.　-＜:.:.:.:.:.:.￣｀丶
　　　　　 . イ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
　　　 　 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:し:.:.:.:.:.:∧
　　　　 ﾊ:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.}:.:ﾄ､:.:.:.:.し:.:.:. ∧
　　　　.{:.:.:.:.:. ∧:.:.:.:.|､:|. ＼:.:.i:.:.:.:.:.__:!
　　　　 V:.:.:.:丁ﾍ:.ﾄ､|ーイ　ヽ|:.:.:.:| .ハ
　　　　 'ﾍ:.:.:LLzx＼　≠た示}:.:.: |　./
　　　　　　Vﾊ　ヒﾊ　　　ゞ-ﾟ’|:.:.:/イ
　　　　　　 Vﾊ, ,¨´ ､　 　 ' ' ':|iｲ:.:.ﾘ　　　　お、おおおおお、落ち着け！！
　　　　　　　ヽﾊ　　　_, -､　.／:.:.:./　　　　夜中にハンニバルと戦えるか！
　　　　　　 .ｨ::Tｰ＞ . ニ´イ!＾ヽ∠, -ｧ-.､　あの丘は大して重要ではない。
　　　　　　 }:::::| }}　 _.L_　　ﾟｱ　　}} ./:::::ハ　警戒し、防御を固めておけ！
　　　　　　 |:::::| }}　}　　 ＼/　　 ﾘ .}::::::::::::}
　　　　　　_j:::::| {{. ‘.　　　/　　〃 /:::::::::::/
　　　 　 八::::::ヽﾍ　.}　　/ 　 〃 ./:::::::::::/
　　　.／:.:.:}:::::::::| ﾍ. |　/　 ／ rへ::::::::::::ヽ
　 ／:.:.:.:.:.:|::::::∠アヾ/ イ＞ ´　三}::::::::_ノ
. /:.:.:.:.:.:.:.:.}::::::::::::＼::::￣￣｀ー--'´:::::/



　慎重なファビウスは、攻撃はかけず、警戒するにとどめた。





768 ： ◆yxZlGN83jM：2012/06/16(土) 17:41:07 ID:4rxoKQsg





　しかし、朝になるとハンニバル軍はもういなかった。



　　　　　　　　　　　.-‐.:'´:.:￣:.:｀ヽ､,..-..-､
　　　　　　　　　／:.:.,:.:.l:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.＼.:.:.:.',
　　　　　　　　 //,:.'/l:/ヽ:l/ヽﾊ,:.:.:.:､:.:.ヽ:.::.:|
　　　 　 　 　 〃:.{_{ '´　　　 ｀ヽﾘ|:.:.:.:.:.:.i|:.::.:|
　　 　 　 　 　 ﾚ!小ｌ○　　 　○ 从:.:.|、:i|:.:.:|　あれ？
　　　　　　 　　 ヽ|l⊃　＿＿　⊂⊃　|ﾉ∧:.:.l
　 　 　 　 /⌒ヽ__|ﾍ　　 　　 　 　j /⌒ii　|:.:|
　　　　　　＼ /:::::＼＞,､ __,　イァ/　 / 　.l:.:l
.　　　　　 　 /:::::/ 　 Yヾ:::|三/::{ﾍ､__∧ 　ソ
　　　　　　　｀ヽ<　 　 　 ヾ∨:::/ヾ:::彡'



　丘に登っていたのは、角に焼け焦げたたいまつを付けた、２０００頭の牛だったのだ。
　ハンニバルは、ファビウスたちが気を取られている間に、堂々と道を通過していた。





769 ： ◆yxZlGN83jM：2012/06/16(土) 17:41:37 ID:4rxoKQsg





　ファビウスは、ローマへと呼び戻された。


　　 　 　 　　　＿＿＿_
　　 　 　　　／　　　　　＼
　　 　　　／　―　　　―　＼
　　 　 ／ 　 （●） 　（●）　 ＼
　　 　 |　　　　　　　'　 　　　 　|　クビで。
　　　　＼　　　　　￣ 　　　　／
　　 　　ノ　　　　　　　　　　　＼



　　　　　　　　　　　.-‐.:'´:.:￣:.:｀ヽ､,..-..-､
　　　　　　　　　／:.:.,:.:.l:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.＼.:.:.:.',
　　　　　　　　 //,:.'/l:/ヽ:l/ヽﾊ,:.:.:.:､:.:.:ヽ:.:.:|
　　　 　 　 　 〃:.{_{ノ　　 　 ｀ヽﾘ|:.:.:.:.:.:.i|:.:.:|
　　 　 　 　 　 ﾚ!小ｌ●　　　 ● 从:.:.|、:i|:.:.:|
　　　　　　　 　 ヽ|l　|｜､_,､_　|｜　　|ﾉ∧:.:.l
　 　 　 　 /⌒ヽ__|ﾍ |｜ ゝ._） |｜j /⌒i　|:.:|
　　　　　　＼ /:::::＼＞,,､ __,　イァ/　 /　.l:.:l
.　　　　　 　 /:::::/ 　 Yヾ:::|三/::{ﾍ､__∧　.ソ
　　　　　　　｀ヽ<　 　 　 ヾ∨:::/ヾ:::彡'



　結局、ハンニバルはプーリアでのんびり冬越しすることができた。





第７０話「ファビウスVSハンニバル」終わり

つづく・・？