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2010年04月12日 22:46

世紀の新発見か…ついに酸素の無い環境で生存できる多細胞生物が見つかる

 

無酸素状態で生きる生物00
地中海にある高濃度の塩湖 から、初めて無酸素状態でも生存・繁殖できる多細胞生物が見つかったそうです。

これまで無酸素状態では、バクテリアなどの単細胞生物しか生きられないと考えられており、地球外生命の存在にも繋がる発見ではないかと期待されています。

無酸素状態で生きる生物01
場所はギリシャの南側にあるクレタ島沖から200km離れた、水深3千5百メートルにある塩湖"L'Atalante basin"で、イタリアMarche Polytechnic大学のRoberto Danovaro教授が率いる研究チームによって調査されました。

"L'Atalante basin"は、地中海の海底にある細長い溝に通常の10倍という高濃度の塩水がたまった塩湖で、酸素を含んだ海水と混ざることが無いそうです。

発見されたのは3種類。それぞれ1ミリ以下と小さく、殻に守られたクラゲのような形をしています。2種類は卵を持ち、研究チームは無酸素の環境で孵化させることに成功したそうです。

無酸素状態で生きる生物02
今のところ唯一正式名の付いた「Spinoloricus cinzia

これらの生物には酸素を利用してエネルギー代謝を行うミトコンドリアが存在せず、その代わりにハイドロジェノソームと呼ばれる細胞器官が備わっていることが分かっています。

しかしながら、どうやって酸素の無い環境で生きていられるかは、今のところ良く分かっていないとのことです。

無酸素状態で生きる生物03
Danovaro教授はこれらの新種に対し、「酸素のある環境における生物の進化の無限の適応能力を示している」と述べています。

別の研究者は「地球外の環境に生命体が存在するかという問いへの答えに繋がるかもしれない」と期待を寄せおり、今後の研究が待たれるところです。

First oxygen-free animals found

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